JP2816974B2 - ベンズイミダゾール誘導体およびその製造法ならびにこれを含有する抗潰瘍剤 - Google Patents
ベンズイミダゾール誘導体およびその製造法ならびにこれを含有する抗潰瘍剤Info
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- JP2816974B2 JP2816974B2 JP5790188A JP5790188A JP2816974B2 JP 2816974 B2 JP2816974 B2 JP 2816974B2 JP 5790188 A JP5790188 A JP 5790188A JP 5790188 A JP5790188 A JP 5790188A JP 2816974 B2 JP2816974 B2 JP 2816974B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、新規なベンズイミダゾール誘導体、更には
詳細には次の一般式(I): (式中、R1及びR2は炭素原子数1〜6のアルキル基又は
ヒドロキシ基を有する炭素原子数1〜6のアルキル基で
あって、R1及びR2の少なくとも一方はヒドロキシ基を有
する炭素原子数1〜6のアルキル基であり、R3、R4、
R5、R6及びR7は、同一でもよく異なっていてもよく、水
素原子、ハロゲン原子、低級アルコキシ基、低級アルキ
ル基、トリフルオロメチル基、低級アルコキシカルボニ
ル基、ニトロ基、アミノ基、アシル基、及びフッ素置換
アルキル基からなる群から選らばれた置換基である) で表わされるベンズイミダゾール誘導体、およびその製
造法、ならびにこれを有効成分として含有する抗潰瘍剤
に関する。
詳細には次の一般式(I): (式中、R1及びR2は炭素原子数1〜6のアルキル基又は
ヒドロキシ基を有する炭素原子数1〜6のアルキル基で
あって、R1及びR2の少なくとも一方はヒドロキシ基を有
する炭素原子数1〜6のアルキル基であり、R3、R4、
R5、R6及びR7は、同一でもよく異なっていてもよく、水
素原子、ハロゲン原子、低級アルコキシ基、低級アルキ
ル基、トリフルオロメチル基、低級アルコキシカルボニ
ル基、ニトロ基、アミノ基、アシル基、及びフッ素置換
アルキル基からなる群から選らばれた置換基である) で表わされるベンズイミダゾール誘導体、およびその製
造法、ならびにこれを有効成分として含有する抗潰瘍剤
に関する。
[従来の技術] 従来、一般式(A): (式中、R8及びR9は水素原子又は低級アルキル基を、R
10は水素原子又は低級アルコキシ基を示す) で表わされるベンズイミダゾール誘導体が、H++K+ATP
アーゼ阻害作用を有する抗潰瘍剤として有用であること
が知られている(特開昭61−60660号公報)。
10は水素原子又は低級アルコキシ基を示す) で表わされるベンズイミダゾール誘導体が、H++K+ATP
アーゼ阻害作用を有する抗潰瘍剤として有用であること
が知られている(特開昭61−60660号公報)。
また、一般式(B): (式中、R11及びR12は水素原子又は低級アルキル基を、
R13及びR14少なくとも一方がハロゲン原子、トリフルオ
ロメチル基、低級アルキル基、低級アルコキシ基、低級
アルコキシカルボニル基又はアミノ基を示す) で表わされるベンズイミダゾール誘導体が、H++K+ATP
アーゼ阻害作用を有する抗潰瘍剤として有用であること
も知られている(特開昭61−221175号公報)。
R13及びR14少なくとも一方がハロゲン原子、トリフルオ
ロメチル基、低級アルキル基、低級アルコキシ基、低級
アルコキシカルボニル基又はアミノ基を示す) で表わされるベンズイミダゾール誘導体が、H++K+ATP
アーゼ阻害作用を有する抗潰瘍剤として有用であること
も知られている(特開昭61−221175号公報)。
更にまた、一般式(C): (式中、R15はシクロアルキル基、フェニル基又はアラ
ルキル基を、R16は水素原子又は低級アルキル基を示す
か、あるいはR15とR16が共同して隣接する窒素原子と共
に環を形成する) で表わされるベンズイミダゾール誘導体が、H++K+ATP
アーゼ阻害作用を有する抗潰瘍剤として有用であること
も知られている(特開昭61−221176号公報)。
ルキル基を、R16は水素原子又は低級アルキル基を示す
か、あるいはR15とR16が共同して隣接する窒素原子と共
に環を形成する) で表わされるベンズイミダゾール誘導体が、H++K+ATP
アーゼ阻害作用を有する抗潰瘍剤として有用であること
も知られている(特開昭61−221176号公報)。
[発明が解決しようとする問題点] 優れた抗潰瘍作用を有し、しかも、安全性等がより優
れた新規な化合物の提供が望まれている。
れた新規な化合物の提供が望まれている。
[問題点を解決するための手段] かかる実情において、本発明者らは鋭意研究を行なっ
た結果、前記(I)式で表わされる新規なベンズイミダ
ゾール誘導体が特異的なH++K+ATPアーゼ阻害作用に基
づく優れた胃酸分泌抑制作用を有することを見出し、本
発明を完成した。
た結果、前記(I)式で表わされる新規なベンズイミダ
ゾール誘導体が特異的なH++K+ATPアーゼ阻害作用に基
づく優れた胃酸分泌抑制作用を有することを見出し、本
発明を完成した。
従来公知の前記(A)式、(B)式及び(C)式で表
わされるベンズイミダゾール誘導体が、いずれもフェニ
ル環に結合している窒素原子に結合している置換基が極
性基を有していないのに対し、本発明の前記(I)式で
表わされる新規なベンズイミダゾール誘導体はフェニル
環に結合している窒素原子に結合している置換基が極性
のヒドロキシ基を有しており、それが化合物の性質に大
きく影響を与え、安全性等に寄与しているものと考えら
れる。
わされるベンズイミダゾール誘導体が、いずれもフェニ
ル環に結合している窒素原子に結合している置換基が極
性基を有していないのに対し、本発明の前記(I)式で
表わされる新規なベンズイミダゾール誘導体はフェニル
環に結合している窒素原子に結合している置換基が極性
のヒドロキシ基を有しており、それが化合物の性質に大
きく影響を与え、安全性等に寄与しているものと考えら
れる。
従って、本発明は抗潰瘍剤として有用なベンズイミダ
ゾール誘導体(I)を提供するものである。
ゾール誘導体(I)を提供するものである。
また、本発明はベンズイミダゾール誘導体(I)を製
造するための新規な方法を提供するものである。
造するための新規な方法を提供するものである。
更にまた、本発明はベンズイミダゾール誘導体(I)
を含有する抗潰瘍剤を提供するものである。
を含有する抗潰瘍剤を提供するものである。
本発明のベンズイミダゾール誘導体(I)は、例え
ば、次の反応式に従って、2−メルカプトベンズイミダ
ゾール類(II)に2−アミノベンジル化合物(III)を
反応せしめて化合物(IV)となし、次いでこれを酸化す
ることにより製造される。
ば、次の反応式に従って、2−メルカプトベンズイミダ
ゾール類(II)に2−アミノベンジル化合物(III)を
反応せしめて化合物(IV)となし、次いでこれを酸化す
ることにより製造される。
(式中、Xは反応性基を示し、R1〜R7は前記と同じ) 本発明の製造法の原料(II)はすでに公知の化合物で
あり、例えばオーガニック・シンセシス(Org.Synth.)
第30巻、第56頁に記載の方法によって製造される。また
原料(III)のXで表わされる反応性基としては、塩
素、臭素等のハロゲン原子、メチルスルホニルオキシ、
トルエンスルホニルオキシ基等のスルホニルオキシ基を
挙げることができ、例えば、Xが塩素原子の化合物はジ
ャーナル・オブ・ケミカル・ソサエテイ(J.Chem.So
c.)98〜102(1942)に記載の方法によって製造され
る。これらは塩の形で反応に供することもできる。
あり、例えばオーガニック・シンセシス(Org.Synth.)
第30巻、第56頁に記載の方法によって製造される。また
原料(III)のXで表わされる反応性基としては、塩
素、臭素等のハロゲン原子、メチルスルホニルオキシ、
トルエンスルホニルオキシ基等のスルホニルオキシ基を
挙げることができ、例えば、Xが塩素原子の化合物はジ
ャーナル・オブ・ケミカル・ソサエテイ(J.Chem.So
c.)98〜102(1942)に記載の方法によって製造され
る。これらは塩の形で反応に供することもできる。
化合物(II)と化合物(III)又はその塩との反応
は、トルエン、ベンゼン、エタノール、アセトン等の不
活性溶媒中、室温ないし還流下の温度で、30分ないし24
時間撹拌することによって行なわれる。この際、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸水素
ナトリウム等のアルカリ剤を存在せしめて、生成する酸
を受容するのが好ましい。
は、トルエン、ベンゼン、エタノール、アセトン等の不
活性溶媒中、室温ないし還流下の温度で、30分ないし24
時間撹拌することによって行なわれる。この際、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸水素
ナトリウム等のアルカリ剤を存在せしめて、生成する酸
を受容するのが好ましい。
化合物(IV)のオキシ化は常法によって行なうことが
でき、例えば過酸化水素、m−クロル過安息香酸等の有
機過酸、メタ過ヨウ素酸ソーダ等の酸化剤を使用して、
化合物(IV)を酸化すればよい。反応は、クロロホル
ム、ジクロルメタン、メタノール、酢酸エチル等の不活
性溶媒中、−30℃〜50℃、好ましくは−50℃〜5℃の温
度で行なわれる。
でき、例えば過酸化水素、m−クロル過安息香酸等の有
機過酸、メタ過ヨウ素酸ソーダ等の酸化剤を使用して、
化合物(IV)を酸化すればよい。反応は、クロロホル
ム、ジクロルメタン、メタノール、酢酸エチル等の不活
性溶媒中、−30℃〜50℃、好ましくは−50℃〜5℃の温
度で行なわれる。
かくして得られる本発明化合物(I)の代表的化合物
について薬理効果を試験した結果は次の通りである。
について薬理効果を試験した結果は次の通りである。
(1)胃酸分泌抑制作用 常法[シェイ・エッチら、ガストロエンテロロジイ
(Shay,H.et al,.Gastroenterology)5,43−61(194
5)]に従い体重200〜250gのドンリュウ(Donryu)系雄
性ラットを24時間絶食させた後(ただし、水の摂取は自
由)、エーテル麻酔下で開腹し、幽門部を結さくし、被
検化合物を十二指腸内に投与した、4時間後に動物を殺
し、胃を取出し胃液を採取した。酸度(Acid output)
は、自動滴定装置を用い、0.1N水酸化ナトリウムでpH7.
0まで滴定し、得られた値を、同様に処置したが但し被
検化合物を与えていない対照動物の値と比較した。その
結果、下記実施例1で得られた本発明の化合物は、投与
量100mg/kgでAOP inhibition97.3%を示した。
(Shay,H.et al,.Gastroenterology)5,43−61(194
5)]に従い体重200〜250gのドンリュウ(Donryu)系雄
性ラットを24時間絶食させた後(ただし、水の摂取は自
由)、エーテル麻酔下で開腹し、幽門部を結さくし、被
検化合物を十二指腸内に投与した、4時間後に動物を殺
し、胃を取出し胃液を採取した。酸度(Acid output)
は、自動滴定装置を用い、0.1N水酸化ナトリウムでpH7.
0まで滴定し、得られた値を、同様に処置したが但し被
検化合物を与えていない対照動物の値と比較した。その
結果、下記実施例1で得られた本発明の化合物は、投与
量100mg/kgでAOP inhibition97.3%を示した。
(2)塩酸エタノール潰瘍試験 雄性Donryu系ラット(240〜270g)を24時間絶食後、
塩酸−エタノール溶液(60%エタノールに150mMHClを含
む)1ml/200g体重を経口投与した。1時間後にラットを
エーテル致死せしめ、胃を摘出し、腺胃部に発生した損
傷の長さ(mm)を測定し、1匹あたりに発生している損
傷(組織学的には『びらん』)の長さの総和を損傷係数
とした。被薬物は使用直前に1%カルボキメチルセルロ
ース(CMC)溶液に懸濁し、0.5ml/100g体重の用量で、
塩酸−エタノール投与の30分前、6時間前もしくは12時
間前に経口投与した。対照群には溶媒のみを同用量投与
した。なお、抑制率は、次式により求めた。
塩酸−エタノール溶液(60%エタノールに150mMHClを含
む)1ml/200g体重を経口投与した。1時間後にラットを
エーテル致死せしめ、胃を摘出し、腺胃部に発生した損
傷の長さ(mm)を測定し、1匹あたりに発生している損
傷(組織学的には『びらん』)の長さの総和を損傷係数
とした。被薬物は使用直前に1%カルボキメチルセルロ
ース(CMC)溶液に懸濁し、0.5ml/100g体重の用量で、
塩酸−エタノール投与の30分前、6時間前もしくは12時
間前に経口投与した。対照群には溶媒のみを同用量投与
した。なお、抑制率は、次式により求めた。
その結果、下記実施例1で得られた本発明の化合物
は、投与量100mg/kgで抑制率100%であった。
は、投与量100mg/kgで抑制率100%であった。
本発明化合物(I)は経口、非経口のいずれにおいて
も投与できる。経口投与剤の剤型としては、例えば、錠
剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤およびシロップ剤等があ
げられ、非経口投与剤の剤型としては注射剤等があげら
れる。これらの調製には、通常の賦形剤、崩壊剤、結合
剤、滑沢剤、色素、希釈剤などが用いられる。賦形剤と
しては、ブドウ糖、乳糖などが、崩壊剤としては、デン
プン、カルボキシメチルセルロースカルシウムなどが、
滑沢剤としては、ステアリン酸マグネシウム、タルクな
どが、結合剤としては、ヒドロキシプロピルセルロー
ス、ゼラチン、ポリビニルピロリドンなどが用いられ
る。
も投与できる。経口投与剤の剤型としては、例えば、錠
剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤およびシロップ剤等があ
げられ、非経口投与剤の剤型としては注射剤等があげら
れる。これらの調製には、通常の賦形剤、崩壊剤、結合
剤、滑沢剤、色素、希釈剤などが用いられる。賦形剤と
しては、ブドウ糖、乳糖などが、崩壊剤としては、デン
プン、カルボキシメチルセルロースカルシウムなどが、
滑沢剤としては、ステアリン酸マグネシウム、タルクな
どが、結合剤としては、ヒドロキシプロピルセルロー
ス、ゼラチン、ポリビニルピロリドンなどが用いられ
る。
投与量は、通常成人において、注射剤で1日約1mg〜5
0mg、経口投与で1日約10mg〜500mgであるが、年令、症
状等により増減することができる。
0mg、経口投与で1日約10mg〜500mgであるが、年令、症
状等により増減することができる。
次に実施例を挙げて本発明を説明する。
[実施例1] (i)メチル 4−メトキシ−2−メトキシカルボニル
フェニルアミノアセテート: 5−メトキシアントラニル酸メチル15g(純度:71%、
58.8ミリモル)及びクロル酢酸メチル3.2g(29.4ミリモ
ル)をメタノール21mlに溶解し、3日間還流した、冷却
後、冷蔵庫に終夜放置し、析出した結晶を濾取後、冷却
したメタノールで2回洗浄した。得られた結晶をクロロ
ホルム及び1N−NaOH中で撹拌した。有機層を飽和食塩水
で洗浄し芒硝乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣にエー
テルを加え、結晶化させ濾取後エーテルで洗浄し、4.2g
(28%)の標題化合物を黄色結晶として得た。1 H−NMR(CDCl3) δ=3.74、3.76、3.84(各S,9H,−Me×3) 3.96 (d,1H,J=6Hz,−NHCH2−) 6.44 (d,1H,J=10Hz,3位H) 6.96 (d,d,1H,J=10Hz,3Hz,4位H) 7.40 (d,1H,J=3Hz,6位H) 7.72 (br,1H,NH) (ii)2−[N−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチ
ルアミノ]−5−メトキシベンジルアルコール: メチル 4−メトキシ−2−メトキシカルボニルフェ
ニルアミノアセテート4.18g(16.5ミリモル)及び硫酸
ジメチル2.7g(21.5ミリモル)を100〜110℃で1時間加
熱撹拌した。反応後反応生成物を冷却し、これにクロロ
ホルム40mlを加え、飽和NaHCO3溶液を加えて撹拌し弱ア
ルカリ性とした。クロロホルム層を飽和食塩水で洗浄
し、芒硝乾燥した。溶媒を減圧留去して4.44g(収率:10
0%)の原料化合物のN−メチル体を淡黄色油状物とし
て得た。
フェニルアミノアセテート: 5−メトキシアントラニル酸メチル15g(純度:71%、
58.8ミリモル)及びクロル酢酸メチル3.2g(29.4ミリモ
ル)をメタノール21mlに溶解し、3日間還流した、冷却
後、冷蔵庫に終夜放置し、析出した結晶を濾取後、冷却
したメタノールで2回洗浄した。得られた結晶をクロロ
ホルム及び1N−NaOH中で撹拌した。有機層を飽和食塩水
で洗浄し芒硝乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣にエー
テルを加え、結晶化させ濾取後エーテルで洗浄し、4.2g
(28%)の標題化合物を黄色結晶として得た。1 H−NMR(CDCl3) δ=3.74、3.76、3.84(各S,9H,−Me×3) 3.96 (d,1H,J=6Hz,−NHCH2−) 6.44 (d,1H,J=10Hz,3位H) 6.96 (d,d,1H,J=10Hz,3Hz,4位H) 7.40 (d,1H,J=3Hz,6位H) 7.72 (br,1H,NH) (ii)2−[N−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチ
ルアミノ]−5−メトキシベンジルアルコール: メチル 4−メトキシ−2−メトキシカルボニルフェ
ニルアミノアセテート4.18g(16.5ミリモル)及び硫酸
ジメチル2.7g(21.5ミリモル)を100〜110℃で1時間加
熱撹拌した。反応後反応生成物を冷却し、これにクロロ
ホルム40mlを加え、飽和NaHCO3溶液を加えて撹拌し弱ア
ルカリ性とした。クロロホルム層を飽和食塩水で洗浄
し、芒硝乾燥した。溶媒を減圧留去して4.44g(収率:10
0%)の原料化合物のN−メチル体を淡黄色油状物とし
て得た。
1H−NMR(CDCl3) δ=2.92、(S,3H,NCH3) 3.70、3.76、3.86(各S,9H,他Me×3) 3.82 (S,2H,NCH2−) 6.8−7.3 (m,3H,芳香族プロトン) この粗体をエーテル15mlに溶解し、エーテル(Al
2O3)50mlのLiAlH42.9g(76.4ミリモル)中に冷却下、
約20分間で滴下した。さらに0℃で30分間下撹拌後、飽
和Na2SO4溶液を滴下し懸濁液にした。不溶物をセライト
濾過で除き、エーテルを減圧留去することにより30g
(収率:86%)の標題化合物を淡褐色油状物として得
た。
2O3)50mlのLiAlH42.9g(76.4ミリモル)中に冷却下、
約20分間で滴下した。さらに0℃で30分間下撹拌後、飽
和Na2SO4溶液を滴下し懸濁液にした。不溶物をセライト
濾過で除き、エーテルを減圧留去することにより30g
(収率:86%)の標題化合物を淡褐色油状物として得
た。
1H−NMR(CDCl3) δ=2.64、(S,3H,NCH3) 2.9−3.1 (m,2H,NCH2−) 3.4−3.7 (m,2H,−CH2OH) 3.77 (S,3H,−OCH3) 4.68 (S,2H,ArCH2O−) 6.6−7.2 (m,3H,芳香族プロトン) (iii)2−[[2−N−(2−ヒドロキシエチル)−
N−メチルアミノ]−5−メトキシ]ベンジルチオ]ベ
ンズイミダゾール: 2−[N−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチルア
ミノ]−5−メトキシベンジルアルコール300mg(1.42
ミリモル)のCH2Cl23ml溶液に、冷却下SOCl2203mgのCH2
Cl21ml溶液を滴下し、室温で10分間撹拌した。溶媒を減
圧留去し、残渣に2−メルカプトベンズイミダゾール21
3mg(1.42ミリモル)を加えた後、Et3N143mg(1.42ミリ
モル)を加え室温で15分間撹拌した。1N−NaOHを加え、
CH2Cl2で抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄した。芒硝
乾燥後、溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムで
精製し(クロロホルム/メタノール:100/0〜100/1)、2
53mg(収率:52%)の標題化合物を無色油状物として得
た。
N−メチルアミノ]−5−メトキシ]ベンジルチオ]ベ
ンズイミダゾール: 2−[N−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチルア
ミノ]−5−メトキシベンジルアルコール300mg(1.42
ミリモル)のCH2Cl23ml溶液に、冷却下SOCl2203mgのCH2
Cl21ml溶液を滴下し、室温で10分間撹拌した。溶媒を減
圧留去し、残渣に2−メルカプトベンズイミダゾール21
3mg(1.42ミリモル)を加えた後、Et3N143mg(1.42ミリ
モル)を加え室温で15分間撹拌した。1N−NaOHを加え、
CH2Cl2で抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄した。芒硝
乾燥後、溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムで
精製し(クロロホルム/メタノール:100/0〜100/1)、2
53mg(収率:52%)の標題化合物を無色油状物として得
た。
1H−NMR(CDCl3) δ=2.60、(S,3H,NCH3) 2.9−3.2 (m,2H,NCH2−) 3.64 (S,3H,−OCH3) 3.6−3.9 (m,2H,−CH2OH) 4.52 (S,2H,−SCH2−) 6.5−7.6 (m,7H,芳香族プロトン) (iv)2−[[2−[N−(2−ヒドロキシエチル)−
N−メチルアミノ]−5−メトキシ]ベンジルスルフィ
ニル]ベンズイミダゾール 2−[[2−[N−(2−ヒドロキシエチル)−N−
メチルアミノ]−5−メトキシ]ベンジルチオ]ベンズ
イミダゾール500mg(1.46ミリモル)をクロロホルム5ml
に溶解し、冷却下m−クロル過安息香酸(純度:85%、2
94mg、1.46ミリモル)を少量ずつ加えた。この温度で30
分間撹拌し、飽和NaHCO3溶液でアルカリ性にした後、有
機層を分取した。10%Na2S2O3及び飽和食塩水で洗浄
後、芒硝乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣にアセトニ
トリルを加えて結晶化させ、濾取することにより、238m
g(45.4%)の標題化合物を白色結晶として得た。
N−メチルアミノ]−5−メトキシ]ベンジルスルフィ
ニル]ベンズイミダゾール 2−[[2−[N−(2−ヒドロキシエチル)−N−
メチルアミノ]−5−メトキシ]ベンジルチオ]ベンズ
イミダゾール500mg(1.46ミリモル)をクロロホルム5ml
に溶解し、冷却下m−クロル過安息香酸(純度:85%、2
94mg、1.46ミリモル)を少量ずつ加えた。この温度で30
分間撹拌し、飽和NaHCO3溶液でアルカリ性にした後、有
機層を分取した。10%Na2S2O3及び飽和食塩水で洗浄
後、芒硝乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣にアセトニ
トリルを加えて結晶化させ、濾取することにより、238m
g(45.4%)の標題化合物を白色結晶として得た。
mp:138〜139℃ 1H−NMR(CDCl3) δ=2.50、 (S,3H,NCH3) 2.8−3.1 (m,2H,NCH2−) 3.55 (S,3H,−OCH3) 3.5−3.8 (m,2H,−CH2OH) 4.62及び4.87 (各d,J=12Hz,2H,−SOCH2−) 6.6−7.9 (m,7H,芳香族プロトン) [実施例2] 製剤例(錠剤) 1錠(220mg)中下記成分を含有する。
活性成分 50mg ラクトース 103 でんぷん 50 ステアリン酸マグネシウム 2 ヒドロキシプロピルセルロース 15 [実施例3] 製剤例(カプセル剤) ゼラチン硬カプセル1球中に下記成分(350mg)を含
有する。
有する。
活性成分 40mg ラクトース 200 でんぷん 70 ポリビニルピロリドン 5 結晶セルロース 35 [実施例4] 製剤例(顆粒) 顆粒1g中下記成分を含有する。
活性成分 200mg ラクトース 450 トウモロコシデンプン 300 ヒドロキシプロピルセルロース 50
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07D 235/28 A61K 31/415 REGISTRY(STN) CA(STN)
Claims (3)
- 【請求項1】次の一般式(I): (式中、R1及びR2は炭素原子数1〜6のアルキル基又は
ヒドロキシ基を有する炭素原子数1〜6のアルキル基で
あって、R1及びR2の少なくとも一方はヒドロキシ基を有
する炭素原子数1〜6のアルキル基であり、R3、R4、
R5、R6及びR7は、同一でもよく異なっていてもよく、水
素原子、ハロゲン原子、低級アルコキシ基、低級アルコ
キシ基、トリフルオロメチル基、低級アルコキシカルボ
ニル基、ニトロ基、アミノ基、アシル基、及びフッ素置
換アルキル基からなる群から選らばれた置換基である) で表わされるベンズイミダゾール誘導体。 - 【請求項2】次の一般式(IV): (式中、R1及びR2は炭素原子数1〜6のアルキル基又は
ヒドロキシ基を有する炭素原子数1〜6のアルキル基で
あって、R1及びR2の少なくとも一方はヒドロキシ基を有
する炭素原子数1〜6のアルキル基であり、R3、R4、
R5、R6及びR7は、同一でもよく異なっていてもよく、水
素原子、ハロゲン原子、低級アルコキシ基、低級アルキ
ル基、トリフルオロメチル基、低級アルコキシカルボニ
ル基、ニトロ基、アミノ基、アシル基、及びフッ素置換
アルキル基からなる群から選らばれた置換基である) で表わされる化合物を酸化することを特徴とする次の一
般式(I): (式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6及びR7は、前記と同
じ) で表わされるベンズイミダゾール誘導体の製造法。 - 【請求項3】次の一般式(I): (式中、R1及びR2は炭素原子数1〜6のアルキル基又は
ヒドロキシ基を有する炭素原子数1〜6のアルキル基で
あって、R1及びR2の少なくとも一方はヒドロキシ基を有
する炭素原子数1〜6のアルキル基であり、R3、R4、
R5、R6及びR7は、同一でもよく異なっていてもよく、水
素原子、ハロゲン原子、低級アルコキシ基、低級アルキ
ル基、トリフルオロメチル基、低級アルコキシカルボニ
ル基、ニトロ基、アミノ基、アシル基、及びフッ素置換
アルキル基からなる群から選らばれた置換基である) で表わされるベンズイミダゾール誘導体を有効成分とし
て含有する抗潰瘍剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5790188A JP2816974B2 (ja) | 1988-03-10 | 1988-03-10 | ベンズイミダゾール誘導体およびその製造法ならびにこれを含有する抗潰瘍剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5790188A JP2816974B2 (ja) | 1988-03-10 | 1988-03-10 | ベンズイミダゾール誘導体およびその製造法ならびにこれを含有する抗潰瘍剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01230560A JPH01230560A (ja) | 1989-09-14 |
JP2816974B2 true JP2816974B2 (ja) | 1998-10-27 |
Family
ID=13068898
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5790188A Expired - Lifetime JP2816974B2 (ja) | 1988-03-10 | 1988-03-10 | ベンズイミダゾール誘導体およびその製造法ならびにこれを含有する抗潰瘍剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2816974B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5324747A (en) * | 1992-07-15 | 1994-06-28 | Hoffmann-La Roche Inc. | N-substituted anilines, inhibitors of phospholipases A2 |
WO1995029897A1 (en) * | 1994-04-29 | 1995-11-09 | G.D. Searle & Co. | METHOD OF USING (H+/K+) ATPase INHIBITORS AS ANTIVIRAL AGENTS |
-
1988
- 1988-03-10 JP JP5790188A patent/JP2816974B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH01230560A (ja) | 1989-09-14 |
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