JP2816741B2 - 大空洞の構築方法 - Google Patents

大空洞の構築方法

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JP2816741B2
JP2816741B2 JP2078646A JP7864690A JP2816741B2 JP 2816741 B2 JP2816741 B2 JP 2816741B2 JP 2078646 A JP2078646 A JP 2078646A JP 7864690 A JP7864690 A JP 7864690A JP 2816741 B2 JP2816741 B2 JP 2816741B2
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満朗 肥後
雅行 鈴木
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【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は大空洞の構築方法に関し、更に詳細には複車
線道路トンネル、鉄道トンネル、地下インターチェン
ジ、地下駅等の超大な断面を有する大空洞の構築方法に
関する。
<従来の技術> 近年、複車線道路トンネル、鉄道トンネル、地下イン
ターチェンジ、地下駅等超大な断面を有する大空洞の需
要の増加に伴い、大空洞すなわち超大断面トンネルの施
工方法が種々開発されている。その例として、超大断面
を多分割して掘削する工法や先進導坑を組み合わせた工
法等が挙げられる。これらの工法は、堅硬で土かぶりが
厚く、付近に重要な構造物がない地山条件の良好な地盤
に対して有効である。これに対し堅硬な地山以外に超大
断面トンネルを施工する場合、土かぶりが浅い場合、ま
たは重要な地中構造物の直下にトンネルを構築する場合
等の地山条件が悪いときの施工方法として、パイプルー
フやロディンジェットを打ち込むことにより、トンネル
の延長方向に沿ってトンネル外周の地山を強化し、トン
ネル掘削時におけるトンネルアーチ部の崩落を防ぐ工法
が考えられている。
<発明が解決しようとする課題> しかしながら第3図(a)及び(b)に示す従来のパ
イプルーフ40によるトンネル12の強化方法では、トンネ
ル12を掘削するにつれてトンネルアーチ部のパイプルー
フ40が上部の土圧によって下方に撓みはじめる。これを
防止するには、掘削方向Xに所定のピッチで支持部材41
を取り付けてパイプルーフ40を支持する必要がある。こ
のため掘削作業が中断されるとともに作業が煩雑にな
り、工期が長くなるという問題があった。
また前記パイプルーフ40を支持する支保部材41は、接
地面積が小さいので沈下しやすい。このためその沈下に
伴って、パイプルーフ40が所定の位置より下がってしま
うという問題があった。
さらにまたパイプルーフ40を掘削方向すなわちトンネ
ル延長方向Xに打設するには、パイプルーフ材料の強度
の点から、また施工技術の点からその施工長さに限界が
あるとともに、トンネル12が曲線を含む場合、その曲線
にそった施工が困難であるという問題があった。
そこで本発明は上記問題点を解消すべくなされたもの
で、パイプルーフが撓まないので掘削作業を中断してパ
イプルーフに支保部材を取り付ける必要がなく、したが
って大きな断面の特性を生かし、一括した掘削作業を連
続して行うことで工期の短縮と工事費の低減を図ること
ができる大空洞、すなわち超大断面トンネルの構築方法
を提供せんとする。
また本発明はパイプルーフを支持する支持部材が沈下
しないので、パイプルーフが所定の位置より下がらない
超大断面トンネルの構築方法を提供せんとする。
さらにまた本発明は、施工延長が長いトンネルや曲線
を含むトンネルでも施工可能な超大断面トンネルの構築
方法を提供せんとする。
<課題を解決するための手段> 本発明は、上記目的に鑑みてなされたものであり、そ
の要旨は、予定する大空洞すなわち超大断面トンネルの
掘削方向と並行して、アーチ状パイプルーフを掘進する
ための発進基地及び到達基地を、前記大空洞の両側端に
沿って設ける工程と、前記発進基地から到達基地に、所
定の間隔で或いは相互に連結して、複数のアーチ状パイ
プルーフを架けわたし、前記大空洞をアーチ状パイプル
ーフによって覆う工程と、前記発進基地及び到達基地に
おいて、前記架けわたしたアーチ状パイプルーフを支持
する架台を設ける工程と、前記アーチ状パイプルーフに
よって覆われた部分を掘削する工程とからなる大空洞の
構築方法にある。
ここでアーチ状パイプルーフは、例えば曲線施工が可
能でかつ広範囲な地盤に適用できる推進工法、オーガー
圧入工法、シールド工法等により、推進管やシールド管
をアーチ状に地中に挿入して施工される。
発進基地及び到達基地は、アーチ状パイプルーフの施
工のための支圧壁や必要な機材を備えるための作業空間
であり、先進トンネルの構築や開削工による立坑の構築
によって地中に設けられる他、地上に設けることもでき
る。アーチ状パイプルーフの施工後は、アーチ状パイプ
ルーフの両端を支持する架台をその中に構築する。また
大空洞の掘削後は、埋め戻されるか又は大空洞の空間と
一体となる。
<作用> 本発明では、先ず予定する大空洞の両側端部に沿っ
て、アーチ状パイプルーフを施工するための、発進基地
及び到達基地として使用する作業空間を、トンネルの掘
削方向と並行して設ける。この作業空間を地中に設ける
場合、先進トンネルの掘削や開削工によって構築する。
次に発進基地から到達基地に向い、推進工法、オーガー
圧入工法、シールド工法等によって、予定する大空洞を
覆うアーチ状パイプルーフを地中に挿入する。前記作業
空間をアーチ状パイプルーフの施工に必要な区間構築し
た後は、前記作業空間の構築とアーチ状パイプルーフの
施工とを並行して行うことができる。挿入したアーチ状
パイプルーフの両端には、前記作業空間において、アー
チ状パイプルーフにかかる荷重を地盤に伝える架台が取
付けられる。架台の取り付けが所定の区間行なわれた
ら、次に前記パイプルーフによって覆われた部分を掘削
する。掘削断面が大きいので、大断面の掘削に適した重
機、掘削方法を採用して掘削作業を行なう。アーチ状パ
イプルーフが所定の間隔をおいて施工される場合は、そ
の間の露出した地山を吹き付けコンクリート、薬液注
入、凍結工法等によって保護及び補強する。
<実施例> 次に添付図面を参照し、本発明の実施例を詳細に説明
する。
第1図に本発明にかかる大空洞の構築方法によって構
築した超大断面トンネル、すなわち3車線道路トンネル
10が例示される。この超大断面トンネル10の大空洞11
は、トンネル10の延長方向Xに対し略直角に架けわたさ
れ、空洞11を覆う複数のアーチ状鋼製パイプルーフ20
と、アーチ状鋼製パイプルーフ20の両端に構築したコン
クリート製の架台30とによって保持されている。アーチ
状鋼製パイプルーフ20はその断面が円形であるため、か
つアーチ状に設置されるため土圧に対する強度が大き
い。よってアーチ状鋼製パイプルーフ20にかかる土圧を
有効に支持するとともに土圧による変形が少ない。アー
チ状鋼製パイプルーフ20にかかる土圧は、架台30を通し
て地盤に伝わる。架台30は、図に示すように、複数のア
ーチ状鋼製パイプルーフ20の端部を一体化しつつ連続し
て構築され、その接地面積が大きい。このためアーチ状
鋼製パイプルーフ20にかかる土圧を分散して地盤に伝え
るのでほとんど沈下しない。
第2図(a)〜(d)には、本発明にかかる大空洞の
構築方法による超大断面トンネル10の施工順序を示す。
第2図(a)に示すように、まずトンネル10の延長方
向Xに向かって、かつ予定する空洞11の両側に沿って2
本の先進トンネル21を、既知の、山岳トンネルに用いる
工法やシールド工法等によって掘削する。
先進トンネル21の掘削が所定の区間進んだら、第2図
(b)に示すように、掘削作業と並行してアーチ状鋼製
パイプルーフ20を掘削方向Xと略垂直に挿入する。この
作業では、一方の先進トンネル21を発進基地として、曲
線施工が可能な小口径推進工法やオーガー圧入工法等の
基地の工法により、小口径の鋼管を継ぎたしながら地中
に挿入する。それぞれの先進トンネル21が発進基地及び
到達位置を兼ねることができるので、双方の先進トンネ
ル21から同時にアーチ状鋼製パイプルーフ20の挿入作業
を行なうこともできる。アーチ状鋼製パイプルーフ20の
間隔は、所定の設計条件に基づいて予め計算され、相互
に連結される場合もある。またアーチ状鋼製パイプルー
フ20の中にコンクリート、鉄筋、ファイバー等を充填し
て、その強度を高めても良い。
次ぎ第2図(c)に示すように、先進トンネル21にお
いて、打ち込んだアーチ状鋼製パイプルーフ20の両端部
に、アーチ状鋼製パイプルーフ20にかかる荷重を地盤に
伝える架台30を構築する。型枠及び必要ならば鉄筋を組
み立て、複数のアーチ状鋼製パイプルーフ20の端部に抱
き込んで、コンクリートを打設する。基礎坑や鉄筋等を
地中に打ち込んで架台30の支持力を高めることもでき
る。この作業も、前記アーチ状鋼製パイプルーフ20の挿
入作業が所定区間進行したら、これと並行して行なうこ
とができる。
最後に第2図(d)に示すように、2本の先進トンネ
ル21およびアーチ状鋼製パイプルーフ20によって囲まれ
た部分を掘進し、大空洞11を形成する。この際に、大型
の掘削用重機を使用する等大断面の掘削に適した有利な
掘削方法を採用する。アーチ状鋼製パイプルーフ20が間
隔をおいて施工され、その間から地山が露出するとき
は、吹付けコンクリート、薬液注入、凍結工法等によっ
て地山を保護しつつ掘削作業を行なう。先進トンネル21
は掘削作業時に撤去されるが、そのまま残置して超大断
面トンネル10の内壁として使用しても良い。この掘削作
業も架台30の構築が所定区間終了した後は、他の作業と
並行して行なうことができる。
<発明の効果> 本発明の大空洞の構築方法では、大空洞の掘削に先立
って、大空洞を横断してアーチ状パイプルーフを挿入
し、その両端を架台によって支持するので、掘削中にア
ーチ状パイプルーフが下方に撓まない。したがって、掘
削中にアーチ状パイプルーフを支保部材によって支持す
る必要がなく、大断面掘削の特性を生かしつつ連続的に
掘削作業を行なうことができるので、工期及び工費の低
減を図ることができる。
また前記アーチ状パイプルーフは架台によって支持さ
れ、該架台は、アーチ状パイプルーフにかかる荷重を分
散して支持地盤に伝えるので、大空洞の掘削中又は掘削
後において容易に沈下しない。したがってアーチ状パイ
プルーフが所定の位置より下がらない。
さらにまた本発明の大空洞の構築方法では、前記アー
チ状パイプルーフは大空洞の横断方向に架けわたされ、
かつその延長が短く施工の限界を越えることがない。し
たがって延長の長いトンネルでも構築が可能であり、ま
た曲線部を有するトンネルであっても容易に施工するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明にかかる大空洞の構築方法によって構築
された超大断面トンネルの一例を示す略示斜視図であ
る。第2図(a)〜(d)は本発明にかかる大空洞の構
築方法の施工順序を示す説明図で、(a)は発進基地及
び到達基地のための先進トンネルを掘削する工程、
(b)はアーチ状パイプルーフをかけわたす工程、
(c)はアーチ状パイプルーフを支持する架台を構築す
る工程、(d)はアーチ状パイプルーフによって覆われ
た部分を掘削する工程をそれぞれ示す。第3図(a)及
び(b)は、従来の、パイプルーフによるトンネルの構
築方法を示し、(a)はトンネルの掘削方向に向かって
見た正面図、(b)は一部を切り欠いて示す側面図であ
る。 10……超大断面トンネル、11……大空洞、20……アーチ
状パイプルーフ、21……先進トンネル、30……架台。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E21D 13/02 E21D 13/00 E21D 9/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】予定する大空洞の掘削方向と並行して、ア
    ーチ状パイプルーフを設置するための発進基地及び到達
    基地を対向する位置に設ける工程と、 前記発進基地から到達基地に、予定する大空洞を覆って
    アーチ状パイプルーフを複数架けわたす工程と、 前記発進基地及び到達基地において、前記アーチ状パイ
    プルーフを支持する架台を設ける工程と、 前記アーチ状パイプルーフによって覆われた部分を掘削
    する工程と、 からなる大空洞の構築方法。
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