JP2815294B2 - 筐体構成部材およびその曲げ加工用金型 - Google Patents

筐体構成部材およびその曲げ加工用金型

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JP2815294B2 JP25821193A JP25821193A JP2815294B2 JP 2815294 B2 JP2815294 B2 JP 2815294B2 JP 25821193 A JP25821193 A JP 25821193A JP 25821193 A JP25821193 A JP 25821193A JP 2815294 B2 JP2815294 B2 JP 2815294B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばOCR装置、ス
キャナ、プリンタ、複写機等の機器類の外殻を構成する
筐体構成部材およびその曲げ加工用金型に関するもので
あり、特に例えば塩化ビニルのような有機質材料からな
る被覆を有する鋼板その他の金属板によって構成された
筐体構成部材およびその曲げ加工用金型に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】図11はOCR装置(光学式文字読取装
置)の例を示す要部斜視図である。図11において、1
は固定ユニット、2は可動ユニットであり、文字読取手
段、用紙搬送装置等を内蔵し、スタッカ3から挿入した
用紙に記載された文字情報を読取り、電気信号に変換し
てCPU(中央制御装置)等へ入力するものである。4
は排出スタッカであり、読取り後の用紙を収納するため
のものである。
【0003】可動ユニット2は、例えば固定ユニット1
の後端部に設けられた回動軸(図示せず)を介して選択
的に回動可能に構成されており、例えば用紙のジャミン
グ発生時、保守点検時等において、可動ユニット2を回
動させ、装置内部を開放し、所定の作業を行ない得るよ
うになっている。固定ユニット1および可動ユニット2
の外殻部は、例えば側板5およびカバー6によって包囲
され、内蔵する機能部材の保護を図っている。
【0004】図12は図11における側板5を示す要部
斜視図、図13は図12におけるA部拡大斜視図であ
る。図12および図13において、側板5の上下端縁は
強度確保および図11に示すカバー6との組合せ合体の
ために、直角折曲部7が形成されており、更に上端縁に
は側板5の平坦部と平行に延びる平行部8が形成されて
いるのが通常である。また角隅部9は操作者の安全確保
および装置全体の美観維持のために、円筒面状に形成さ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のような構成の側
板5を製作する場合は、例えば鉄板若しくは鋼板に板金
加工を施す手段が最も一般的であり、加工後において表
面に防蝕、美観維持のために塗装を施すのが通常であ
る。しかしながら、図12および図13に示すように、
円筒面状の角隅部9を形成する際には極めて煩雑な加工
手段が必要である。
【0006】すなわち、平坦部に対して直角に突出する
直角折曲部7が一体に形成されているため、角隅部9を
形成する場合において、直角折曲部7の外縁と内縁との
曲率半径が相違するので、単なるプレス曲げ加工では成
形できない。また単なるプレス曲げ加工によるときに
は、角隅部9の直角折曲部7にしわが発生したり、亀裂
が発生するという非所望な事態に至る。更に直角折曲部
7に連続して平行部8を有するような所謂段付状の形状
のものは、単なるプレス曲げ加工では成形できないのが
通常である。
【0007】上記のような側板5の角隅部9を成形する
には、絞り成形手段によるか、角隅部9の部位の直角折
曲部7および平行部8の一部を切除した状態でプレス曲
げ加工を実施した後、溶接接合するか、何れかによらな
ければならない。しかしながら、絞り成形手段による場
合には、専用の絞り成形用金型が必要であり、場合によ
っては複数工程用のものが必要となり、金型製作費も含
めた加工コストが嵩むのみならず、側板5の部分的設計
変更に対しても新規の成形用金型が必要となるため、更
に加工コストの高騰を招来する。
【0008】一方溶接接合手段を併用した場合において
も、角隅部9を成形若しくは整形するための作業が極め
て煩雑であるのみならず、作業に熟練を要し、特に薄肉
鉄板の溶接接合の場合には、溶接後の寸法精度が不満足
となることが多い。更にこのような溶接作業は自動化が
困難であるため、手作業に依存するため、後処理作業も
含めて加工コストが嵩むと共に生産効率の向上が望めな
いという問題点がある。
【0009】次に従来においては、鉄板若しくは鋼板か
ら成形後において前記のように塗装作業が必要である
が、塗装作業を行なう場合には、その前後の処理作業も
含めて手作業への依存度が高く、全体の加工コストを高
騰させる一因ともなっている。このため近年において
は、例えば塩化ビニルのような有機質材料からなる被覆
を有する鉄板若しくは鋼板の使用により、成形後の塗装
作業を省略する手段が多用されている。
【0010】しかしながら前記図12および図13に示
すような形状の側板5を、例えば塩化ビニル被覆鋼板に
よって成形することは殆ど不可能である。すなわち絞り
成形を行なった場合には、角隅部9における直角折曲部
7および平行部8にしわ、亀裂が発生し、被覆が剥離す
ることとなり、防蝕機能を喪失するのみでなく、著しく
美観を損ない、商品価値をも喪失することとなる。一方
溶接接合作業を伴う成形作業は、被覆を溶損することと
なるため、適用は全く不可能であるという問題点があ
る。
【0011】本発明は、上記従来技術に存在する問題点
を解決し、例えば塩化ビニルのような有機質材料からな
る被覆を有する金属板によっても容易かつ高精度に成形
し得る筐体構成部材およびその曲げ加工用金型を提供す
ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、まず第1の発明においては、有機質材料からなる被
覆を有する金属板からなり、平坦部の少なくとも一方の
端縁に沿って幅寸法wなる一体の直角折曲部を形成し、
この直角折曲部を含む平面内において所定角度直角折曲
部側に折曲げ、かつ円筒面状の角隅部を設けてなる筐体
構成部材において、少なくとも角隅部の直角折曲部の幅
寸法w1 をw1 <wに形成する、という技術的手段を採
用した。
【0013】次に第2の発明においては、有機質材料か
らなる被覆を有する金属板からなり、平坦部の少なくと
も一方の端縁に沿って幅寸法wなる一体の直角折曲部お
よびこの直角折曲部から前記平坦部と平行に外方に延び
る一体の平行部を形成し、前記直角折曲部を含む平面内
において所定角度直角折曲部側に折曲げ、かつ円筒面状
の角隅部を設けてなる筐体構成部材において、少なくと
も角隅部の直角折曲部の幅寸法w1 をw1 <wに形成す
ると共に、角隅部若しくはその近傍の平行部に不連続部
を形成する、という技術的手段を採用した。
【0014】更に第3の発明においては、有機質材料か
らなる被覆を有する金属板からなり、平坦部の少なくと
も一方の端縁に沿って幅寸法wなる一体の直角折曲部を
形成し、この直角折曲部を含む平面内において所定角度
直角折曲部側に折曲げ、かつ円筒面状の角隅部を設けて
なる筐体構成部材の曲げ加工用金型において、横断面輪
郭の一部をV字状に形成した凹部を有するダイと、先端
部の横断面輪郭を円弧状に形成しかつ前記ダイと接離可
能に形成したポンチとによって構成すると共に、前記ポ
ンチおよび/または前記ポンチの端面と前記ダイの端面
との間に前記直角折曲部の金属板の厚さ寸法より僅かに
大なる隙間寸法に形成した挟持部を前記ポンチの移動方
向に沿って設け、この挟持部に前記直角折曲部を係止さ
せることにより曲げ加工時における前記筐体構成部材と
前記ポンチおよびダイとの前記直角折曲部の厚さ方向の
相対移動を拘束するように構成する、という技術的手段
を採用した。
【0015】本発明において被覆を形成する有機質材料
としては、付着性、耐候性、防蝕性、光沢、表面硬度な
ど一般塗料にも共通する特性の他に、速硬化性、加工性
が強く要求されるが、アミノアルキド系、ポリエステル
系、オルガノゾル、ブラスチゾル(ビニル系)、エポキ
シ系、アクリル系、シリコーン系、ポリビニリデンフル
オライド系、アクリルエマルジョン、水溶性アクリル
系、水溶性ポリエステル系等の公知のものが使用でき
る。
【0016】また金属板としては、亜鉛めっき鋼板(熱
漬めっき、電気めっき)、冷延鋼板、アルミニウム板、
アルミニウムめっき鋼板、クロムめっき鋼板、ステンレ
ス鋼板、銅板等がある。
【0017】
【作用】上記の構成により、まず第1の発明において
は、角隅部における直角折曲部の外縁と内縁との曲率半
径の差が緩和されるため、曲げ加工に伴う前記部位の塑
性変形量が近似することとなり、しわ、亀裂の発生を防
止することができる。
【0018】次に第2の発明においては、上記第1の発
明における作用に加えて、直角折曲部の内縁に存在する
平行部の曲げ加工に伴う座屈現象を防止し、併せて曲げ
加工後における正常な円筒面の形成を助長することがで
きる。
【0019】更に第3の発明においては、比較的簡単な
構造の汎用の所謂薬研台状のダイを使用できると共に、
幅寸法の異なる筐体構成部材に対しても共通の曲げ加工
用金型を充当できるのである。またポンチおよび/また
はポンチとダイとの間に形成した挟持部によって直角折
曲部を係止させる構成であるため、被加工材である筐体
構成部材の非所望な移動を防止し、寸法精度および品質
の向上が可能となる。
【0020】
【実施例】図1は本発明の実施例を示す要部斜視図であ
り、同一部分は前記図13と同一の参照符号で示す。図
1において、平行部8の端縁には折返部10を設け、平
行部8の高さ寸法hとし、例えば塩化ビニル被覆鋼板か
らなる側板5の切口端縁が露出するのを防止する。11
は不連続部であり、角隅部9の近傍の平行部8に設け
る。12は打抜部であり、角隅部9およびその近傍の直
角折曲部7に設ける。従って角隅部9およびその近傍に
おける直角折曲部7の幅寸法w1 は、他の部位の直角折
曲部7の幅寸法wよりも小に形成される。
【0021】上記の構成により、例えば後述するような
曲げ加工用金型によって角隅部9を曲げ加工する場合に
おいて、角隅部9における直角折曲部7の外縁と内縁と
の曲率半径の差が緩和されるため、曲げ加工に伴う直角
折曲部7の内外縁の圧縮変形量が近似することとなり、
しわ、亀裂の発生を防止することができる。また鋼板の
表面に設けられた塩化ビニル被覆に対する応力の差も当
然に緩和されることとなり、しわ、剥離等の発生を防止
することができ、美麗な被覆を維持できるのである。
【0022】また平行部8に不連続部11を設けたこと
により、直角折曲部7の内縁側に存在する平行部8の曲
げ加工に伴う座屈現象が防止されると共に、直角折曲部
7との非所望な干渉も防止される。従って曲げ加工に要
するエネルギーが少なく、かつ正常な円筒面の形成を助
長することができるのである。
【0023】図2は図1における側板5の曲げ加工前の
素材の加工工程を示す要部説明図であり、(a)ないし
(d)は夫々第1工程ないし第4工程における素材5a
の要部平面、(e)ないし(h)は夫々第1工程ないし
第4工程における素材5aの要部端面を示し、左右の図
は夫々同一工程に対応した状態で示してある。なお同一
部分は前記図1と同一の参照符号で示す。
【0024】まず第1工程(a),(e)においては、
素材5aの端縁に全体として略L字状となる不連続部1
1および打抜部12を打抜加工する。この場合におい
て、不連続部11の幅寸法w2 は、図1における直角折
曲部7の内外縁の曲率半径差および角隅部9の曲げ角度
(図1においては90°)等を勘案して設定する。また
打抜部12の長さ寸法Lは、素材5aの機械的性質、角
隅部9(図1参照)の円筒面の円周方向長さおよび素材
5a上の被覆(図示せず)の柔軟性等を勘案して設定す
る。打抜部12の幅寸法w3 は、図1における直角折曲
部7の幅寸法の差(w−w1 )に対応させて設定する。
なお不連続部11の幅寸法w2 は、図1のように曲げ加
工した場合に、不連続部11の対縁部が当接するように
設定することが望ましい。
【0025】次に第2工程(b),(f)においては、
素材5aの端縁に折返部10を加工する。第3工程にお
いては、素材5aの端縁を直角に折曲げる。この場合の
折曲げ幅の寸法w4 は、図1に示す直角折曲部7の幅寸
法wと平行部8の高さ寸法hの和(w+h)と対応させ
る。そして第4工程において素材5aの端縁を直角に折
曲げて、直角折曲部7および平行部8を形成する。上記
のように成形した素材5aにより、前記図1に示すよう
に角隅部9を形成し、側板5とする。
【0026】図3は本発明の他の実施例を示す要部斜視
図であり、同一部分は前記図1と同一の参照符号で示
す。図3に示すものは、不連続部11を角隅部9に設け
たものである。このような側板5を形成するには、図4
に示すような全体としてT字形状となる不連続部11お
よび打抜部12を設けた素材5aを使用すればよい。な
お各部位の寸法関係は前記図2に示すものと同様であ
る。
【0027】図5は本発明の更に他の実施例を示す要部
斜視図であり、前記図1および図3における平行部8を
欠如する場合の例である。なお図5に示すものは、前記
図12における側板5の下端縁部に相当するものであ
る。図5において、角隅部9における直角折曲部7の幅
寸法w1 を他の部位の直角折曲部7の幅寸法wより小に
形成したことにより、前記実施例と同様に曲げ加工を容
易かつ円滑に遂行することができる。
【0028】図6は本発明の曲げ加工用金型を構成する
ポンチの例を示す説明図であり、(a)は正面、(b)
は左側面を示す。図7は図1および図3における側板5
の曲げ加工状態を示す説明図であり、(a)は縦断面、
(b)は左側面を示す。また図8は本発明の曲げ加工用
金型を構成するダイの例を示す説明図であり、(a)は
縦断面、(b)は(a)におけるB−B線断面を示す。
なお図7において同一部分は前記図1および図3と同一
の参照符号にて示す。また図6ないし図8は夫々側板5
の曲げ加工状態を示すために上下を対応させて示してあ
る。
【0029】まず図6において、ポンチ21は例えば工
具鋼により、先端部(下端部)22の横断面輪郭を図7
に示す側板5の角隅部9の内側面の円筒面の曲率半径と
対応する曲率半径の円弧状に形成し、上端部に設けた取
付部23を介して例えばプレスラム(図示せず)に取付
け、図8に示すダイと接離可能、例えば上下動可能に構
成する。24は突起部であり、横断面輪郭を先端部22
と同心であり、かつ図7に示す側板5の角隅部9におけ
る平行部8の内側面の円筒面の曲率半径と対応する曲率
半径の円弧状(円形であってもよい)にかつ長さ寸法h
に形成し、ポンチ21と一体に、若しくはねじ止め等に
よって固着する。なおポンチ21の長さ寸法Lp は、図
7に示す側板5の直角折曲部7,7間の内側寸法Ls
対応させて設定する。例えばLp =Ls に形成する。
【0030】次に図8において、ダイ25は例えば工具
鋼により形成し、上端部に横断面輪郭の一部をV字状に
形成した凹部26を設ける。なお凹部26の開口角度
は、図7に示す側板5の角隅部9の曲げ加工角度と対応
させて設定する(図8においては90°)が、側板5を
構成する金属板の機械的性質に起因するスプリングバッ
クを勘案して、部分的に逃げ面(図示せず)を設ける
か、前記曲げ加工角度より小に形成してもよい。
【0031】27,28は挟持部材であり、例えば工具
鋼によって形成し、ダイ25の両側面にボルト29を介
して固着する。挟持部材27,28の内側面間の距離、
若しくはダイ25の長さ寸法Ld は、図7に示す側板5
の直角折曲部7,7の外側寸法と対応させて設定する。
すなわち直角折曲部7の金属板の厚さ寸法をtとする
と、ダイ25の長さ寸法Ld は(Ls +2t)より僅か
に大に設定するのがよい。
【0032】次に挟持部材27には上方に開口するV字
状の凹部30を形成する。この凹部30の開口角度は、
前記凹部26と同一とし、かつ凹部30の長さ寸法L1
は、図7に示す側板5の平行部8の高さ寸法hと対応さ
せて設定する。なお凹部30の底部の曲率半径は、側板
5の角隅部9における平行部8の外側の円筒面の曲率半
径と対応させて設定する。
【0033】上記の構成により、図8に示すダイ25と
図6に示すポンチ21との間に被加工材である側板5を
介装させてポンチ21をダイ25に当接させれば、側板
5に角隅部9を成形することができる。この場合、ポン
チ21の両側面と挟持部材27,28の各内端面との間
に、側板5の直角折曲部7の金属板の肉厚寸法tに対応
する隙間寸法の挟持部が形成され、この挟持部に前記直
角折曲部7が係止される。従って側板5の曲げ加工時に
おける側板5とポンチ21およびダイ25との直角折曲
部7の厚さ方向の相対移動を防止することができ、寸法
精度および品質の向上が期待できる。
【0034】そして側板5の角隅部9の円筒面は、ポン
チ21の先端部22とダイ25の凹部26により、平行
部8の円筒面はポンチ21の突起部24と挟持部材27
の凹部30により、各々容易かつ精度よく成形され得る
のである。
【0035】図9は本発明の曲げ加工用金型を構成する
ポンチの他の例を示す説明図であり、(a)は正面、
(b)は左側面を示し、同一部分は前記図6と同一の参
照符号で示す。図9において、31は突起部材であり、
ポンチ21の一方の側面にボルト32を介して一体に固
着される。突起部材31の厚さ寸法は、前記図1および
図3に示す平行部8の高さ寸法hと同一寸法に形成す
る。
【0036】33は挟持部であり、突起部材31を固着
したポンチ21の端面からLp の距離に、隙間寸法若し
くは幅寸法tに、かつポンチ21の移動方向に沿って設
ける。この挟持部33の深さ寸法dは、直角折曲部7
(図1および図3参照)の幅寸法wから金属板の厚さ寸
法tを減じた寸法若しくはそれより若干大に形成するの
がよい。なお突起部材31の先端部(下端部)の曲率半
径は、前記図6に示す突起部24と同様に形成する。
【0037】上記の構成により、前記図8に示す構成の
ダイ25(但し挟持部材28を欠如した構成のもの)と
組合せれば、前記と同様にして図7に示す側板5の曲げ
加工を行なうことができる。この場合、図7(a)に示
す側板5の右側の直角折曲部7は、図9(a)に示すポ
ンチ21に設けた挟持部33によって係止されるから、
曲げ加工時における側板5の相対移動を防止することが
できる。ポンチ21にLp 寸法の異なる複数個の挟持部
33を設けておけば、Ls 寸法(図7(a)参照)の異
なる複数種類の側板5に対しても、同一の曲げ加工用金
型を共用することができる。
【0038】図10は本発明の曲げ加工用金型を構成す
るポンチの更に他の例を示す説明図であり、(a)は正
面、(b)は左側面を示し、同一部分は前記図9と同一
の参照符号で示す。図10において、挟持部33は、ポ
ンチ21にLp 寸法の間隔で2個設ける。このポンチ2
1に対応させるダイは、図8において左右の挟持部材2
7,28を欠如する構成のものであり、前記図12に示
す側板5の上下端縁に直角折曲部7のみを設けた構成の
ものの曲げ加工用のものである。そして側板5に対する
曲げ加工の態様は、前記図6ないし図9に示すものと同
様である。
【0039】本実施例においては、OCR装置を構成す
る固定ユニットの側板およびその曲げ加工用金型につい
て記述したが、側板以外の筐体構成部材およびOCR装
置以外のものについても本発明の適用が可能である。ま
た曲げ加工角度が90°の場合について記述したが、9
0°以外の曲げ加工についても本発明の曲げ加工用金型
を当然に適用可能である。要するに平坦部の少なくとも
一方の端縁に沿って一体の直角折曲部を有し、この直角
折曲部を含む平面内において所定角度直角折曲部側に折
曲げる構成の筐体構成部材およびその曲げ加工用金型に
適用できる。
【0040】
【発明の効果】本発明は以上記述のような構成および作
用であるから、下記の効果を奏することができる。
【0041】(1) 有機質材料からなる被覆を有する金属
板により円筒面状の角隅部を設けた筐体部材を容易かつ
高精度で製作できる。 (2) 角隅部にしわ、亀裂または被覆の剥離を発生するこ
となく、美麗な仕上面を得ることができる。
【0042】(3) 有機質材料からなる被覆を有する金属
板を直接加工するため、材料費が若干高価であるが、塗
装作業が不要であるため、全体の製作コストを低減する
ことができる。
【0043】(4) 絞り専用金型を使用することなく、汎
用的な金型の使用により複雑な形状の角隅部の曲げ加工
が可能であり、金型費を大幅に低減することができる。 (5) 汎用型かつ共用型であるため、筐体構成部材の寸法
形状が若干変更された場合においても、金型の一部変更
によって対応することができ、多種少量生産、短納期生
産が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す要部斜視図である。
【図2】図1における側板5の曲げ加工前の素材の加工
工程を示す要部説明図であり、(a)ないし(d)は夫
々第1工程ないし第4工程における素材5aの要部平
面、(e)ないし(h)は夫々第1工程ないし第4工程
における素材5aの要部端面を示す。
【図3】本発明の他の実施例を示す要部斜視図である。
【図4】図3における側板5の曲げ加工前の素材を示す
要部平面図である。
【図5】本発明の更に他の実施例を示す要部斜視図であ
る。
【図6】本発明の曲げ加工用金型を構成するポンチの例
を示す説明図であり、(a)は正面、(b)は左側面を
示す。
【図7】図1および図3における側板5の曲げ加工状態
を示す説明図であり、(a)は縦断面、(b)は左側面
を示す。
【図8】本発明の曲げ加工用金型を構成するダイの例を
示す説明図であり、(a)は縦断面、(b)は(a)に
おけるB−B線断面を示す。
【図9】本発明の曲げ加工用金型を構成するポンチの他
の例を示す説明図であり、(a)は正面、(b)は左側
面を示す。
【図10】本発明の曲げ加工用金型を構成するポンチの
更に他の例を示す説明図であり、(a)は正面、(b)
は左側面を示す。
【図11】OCR装置の例を示す要部斜視図である。
【図12】図11における側板5を示す要部斜視図であ
る。
【図13】図12におけるA部拡大斜視図である。
【符号の説明】
5 側板 7 直角折曲部 8 平行部 9 角隅部 11 不連続部 21 ポンチ 25 ダイ 33 挟持部

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機質材料からなる被覆を有する金属板
    からなり、平坦部の少なくとも一方の端縁に沿って幅寸
    法wなる一体の直角折曲部を形成し、この直角折曲部を
    含む平面内において所定角度直角折曲部側に折曲げ、か
    つ円筒面状の角隅部を設けてなる筐体構成部材におい
    て、 少なくとも角隅部の直角折曲部の幅寸法w1 をw1 <w
    に形成したことを特徴とする筐体構成部材。
  2. 【請求項2】 有機質材料からなる被覆を有する金属板
    からなり、平坦部の少なくとも一方の端縁に沿って幅寸
    法wなる一体の直角折曲部およびこの直角折曲部から前
    記平坦部と平行に外方に延びる一体の平行部を形成し、
    前記直角折曲部を含む平面内において所定角度直角折曲
    部側に折曲げ、かつ円筒面状の角隅部を設けてなる筐体
    構成部材において、 少なくとも角隅部の直角折曲部の幅寸法w1 をw1 <w
    に形成すると共に、角隅部若しくはその近傍の平行部に
    不連続部を形成したことを特徴とする筐体構成部材。
  3. 【請求項3】 有機質材料からなる被覆を有する金属板
    からなり、平坦部の少なくとも一方の端縁に沿って幅寸
    法wなる一体の直角折曲部を形成し、この直角折曲部を
    含む平面内において所定角度直角折曲部側に折曲げ、か
    つ円筒面状の角隅部を設けてなる筐体構成部材の曲げ加
    工用金型において、 横断面輪郭の一部をV字状に形成した凹部を有するダイ
    と、先端部の横断面輪郭を円弧状に形成しかつ前記ダイ
    と接離可能に形成したポンチとによって構成すると共
    に、前記ポンチおよび/または前記ポンチの端面と前記
    ダイの端面との間に前記直角折曲部の金属板の厚さ寸法
    より僅かに大なる隙間寸法に形成した挟持部を前記ポン
    チの移動方向に沿って設け、この挟持部に前記直角折曲
    部を係止させることにより曲げ加工時における前記筐体
    構成部材と前記ポンチおよびダイとの前記直角折曲部の
    厚さ方向の相対移動を拘束するように構成したことを特
    徴とする筐体構成部材の曲げ加工用金型。
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