JP2815240B2 - 金属表面のレーザー加工方法 - Google Patents
金属表面のレーザー加工方法Info
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Description
って金属表面に微細な凹凸を密に形成する加工方法に関
するもので、例えば金属製装飾品、金属製家庭電化用
品、金属製工業用品等、種々の金属製品の表面の全体な
いし一部の模様等として虹色様あるいは玉虫色様といっ
た美麗な反射光沢を付与するのに利用される。
ーレントな光であってビームとしての指向性に優れてお
り、レンズにて収束して微小スポットに高エネルギーを
集中できることから、近年では金属の切断、穴あけ、溶
接等に多用されている。
来の金属加工は、いずれも加工用収束レンズの焦点位
置、つまりビームのエネルギー密度が最大となる位置で
の高熱を利用し、この焦点位置におけるスポット径で金
属を瞬間的に溶融・蒸発させるものである。
は、金属表面に可視光の波長域に近い1μmあるいはそ
れ以下の微細凹凸を密に形成した場合に、この凹凸表面
が回折格子と同様に作用して入射光を分光して反射する
ことから、虹色様あるいは玉虫色様といった美麗な反射
光沢を生じるという知見を得ている。
工手段では、ビームが共振器より完全な平行光とし出射
されても回折による拡がりを生じると共に、光路を形成
する工学系の精度にも限界があり、集光レンズにより収
束可能な最小スポット径は一般的に数μm〜数10μm
程度であることから、上記のような1μmあるいはそれ
以下といった微細凹凸を金属表面に密に形成できなかっ
た。
によって集光レンズによる焦点スポット径を充分に絞り
込めたとしても、従来の加工手段では個々の凹凸を一つ
ずつ形成していく必要があるため、加工に膨大な時間を
要することになり、到底実用的には採用できない。
ーザー光による加工手段とは異なって金属表面に密な微
細凹凸を容易に短時間で形成でき、金属表面の加飾手段
として実用的に優れたレーザー加工方法を提供すること
を目的としている。
に、本発明に係る金属表面のレーザー加工方法は、金属
表面に空気中において直線偏光または楕円率0.3以下
の楕円偏光のパルスレーザー光を照射面での照射パルス
数が複数回となるように照射し、該金属表面にレーザー
光の干渉縞の強度分布に対応し微細凹凸を形成すること
を特徴とする構成を採用したものである。
工方法において、金属表面に照射するパルスレーザー光
を直線偏光または楕円率0.3以下の楕円偏光のパルス
レーザー光に設定する手段として、レーザー共振器の内
部に組み込んだ直線偏光素子を利用する請求項2の構
成、一端面を入射角がブリュースター角をなすように設
定したレーザーロッドを使用する請求項3の構成、レー
ザー共振器から出射されたパルスレーザー光の光路中に
介装した直線偏光素子を利用する請求項4の構成、をそ
れぞれ好適態様としている。
って完全な可干渉性を有するため、同一振動数で一定の
位相差を有するビーム成分が重なった際に互いに干渉し
合い、照射面では両ビーム成分の位相傾斜分布に対応し
た明暗の干渉縞を示すことになる。
を集光レンズや凹面鏡等の収束手段で収束して被加工物
の金属表面に照射する際に、その照射位置を収束手段の
焦点よりも深浅一方向側にずれた位置に設定し、照射面
で干渉縞を生じさせた場合、該干渉縞の明部が金属を溶
融・蒸発させ得る充分なエネルギー密度を有して、且つ
暗部のエネルギー密度が上記溶融・蒸発に不充分であれ
ば、該金属表面に該干渉縞の明部を凹、暗部を凸とした
凹凸、つまり干渉縞の強度分布に対応した凹凸が形成さ
れることになる。
隔はレーザー光の照射波長とほぼ同程度となることか
ら、所要の波長域で発振するレーザーを選択することに
より、干渉縞に対応した微細凹凸を可視光の波長域に近
い1μm程度あるいはそれ以下といった微細な数百本も
の凹凸条(例えば中程度の出力を有するYAGレーザー
加工機でも凹条として300本程度)にて構成できる。
そして、この微細凹凸を有する金属表面は、回折格子と
同様に作用して入射光を分光して反射し、見る角度や入
射光の方向によって色合いが虹色様に多彩に変化する反
射光沢を示すことになる。
してみると、金属表面の定位置に干渉縞をなすパルスレ
ーザー光を照射した場合、該干渉縞に対応した微細凹凸
は徐々に形成されるのではなく、照射パルス数がある回
数に達した後に急速に形成されるのであり、それまでの
照射エネルギーは専ら微細凹凸形成の準備段階としての
表面性状の改変及び昇温に消費されることが判明してい
る。例えばステンレス綱では、照射パルス数がある回数
に達するまでは表面の加熱酸化が進むだけであるが、こ
の酸化に伴う変色によって熱吸収性が高まり、ある段階
で一挙に干渉縞に対応した微細凹凸が形成される。そし
て、一旦微細凹凸が形成されると、その表面は反射性が
強くなり、続いて照射されるパルスのエネルギーが反射
分散されることから、該微細凹凸は乱されにくい。
光の照射位置を連続的に移動しても、その走査線上の金
属表面各部がレーザー光通過の最終に近い段階で上記微
細凹凸を生じるパルス数になるように、パルスの周波数
と走査速度を設定することにより、谷山の重なりによる
微細凹凸の不鮮明化ないし消失が回避され、走査線全体
を該微細凹凸にて構成できる。よって、このレーザー走
査線で描画することにより、金属表面にそれ自体が虹色
様に多彩に変化する反射光沢を生じる模様や図柄を自在
に施せる。なお、上記微細凹凸を生じるパルス数は、被
加工物である金属の種類つまり熱伝動率及び融点の違い
や、レーザー光のエネルギー密度等によって異なること
は言うまでもない。
のとするには上記微細凹凸を明瞭に形成する必要があ
り、そのために本発明においては、金属表面に照射する
レーザー光を前記のように直線偏光または楕円率0.3
以下の楕円偏光(以下、長楕円偏光と称する)のものと
する。すなわち、レーザー発振による本来のレーザ光は
非偏光であり、何らかの一次的又は二次的要因が加わる
ことによって直線偏光、楕円偏光、円偏光、ランダム偏
光等の偏光を生じるのであるが、本発明ではレーザ光を
積極的に上記の直線偏光または長楕円偏光のレーザ光と
して金属表面に照射する。これは、本発明者らの研究に
より、直線偏光に近いほど干渉縞が明瞭となってそれだ
け明瞭な微細凹凸を形成でき、逆に楕円率が大きくなる
ほど微細凹凸は不明瞭となり楕円率0.3を越える楕円
偏光では良好な微細凹凸とならず、円偏光やランダム偏
光及び非偏光等では該微細凹凸は形成不能であることが
判明したことに基づいている。なお、干渉縞の方向つま
り微細凹凸の凹凸条の方向は、偏光面の方向(長楕円偏
光では長軸方向)に直交している。
線偏光または長楕円偏光とする手段としては、レーザー
発振器から出射されるレーザー光自体を該偏光特性とす
る一次的手段、並びに該発振器から出射されたレーザー
光を二次的に直線偏光または長楕円偏光に変える手段が
ある。しかして前者の一次的手段としては、レーザー共
振器の内部に入射光がブリュースター角をなすように配
置した平行平面の透明板や偏光板の如き直線偏光素子を
組み込む方法や、レーザーロッドの一端面を軸方向に対
してブリュースター角をなす傾斜面に設定する方法等が
ある。また後者の二次的手段としては、レーザー光の光
路中に上記同様の直線偏光素子を介在させる方法があ
る。
手段には特に制限はなく、例えば、TEM10モードやT
EM20モードの如き低次のマルチモード発振を行うレー
ザー光源の明パターン成分相互を重ねる方法、単一のレ
ーザー光より分割された複数本のビームを重ねる方法、
レーザー共振器内または外部光学系においてレーザービ
ームの一部を横ずれ変位させて元のビーム成分と変位し
たビーム成分とを重ねる方法等がある。
も、レーザー共振器や外部光学系を構成する各部材の寸
法精度及び配置位置、該共振器の作動条件等により、レ
ーザー光が自然に干渉光となっている場合がある。従っ
て、このような場合は、そのレーザー光をそのまま本発
明に利用できることは言うまでもない。その他、レーザ
ー光の照射面で生じる表面プラズマ波による干渉にて該
照射面で干渉縞を生じることも考えられる。但し、いず
れにおいても、干渉縞に対応した微細凹凸を明瞭に形成
する上で、レーザー光を収束して金属表面に照射させる
光収束手段の焦点よりも深浅一方向側にずれた位置に被
加工物の金属表面を配置させる必要がある。
ザー加工装置は、パルスレーザー共振器1から出射され
る直線偏光のパルスレーザー光2が、レンズ3a,3b
を介して拡大された上で反射鏡4にて90度方向転換
し、集光レンズ3cにて収束され、XYテーブル5上に
載置された金属製被加工物6の表面に、該集光レンズ3
cの焦点よりも浅い位置で照射されるようになされてい
る。
光2は、波長が1μm程度で、ビーム成分2a,2bが
重なった干渉光からなり、被加工物6の表面で干渉縞を
生じるようにしている。
定速度でX方向に移動させることにより、被加工物6の
表面を該干渉光2aにて走査し、この1回の走査の終了
毎にXYテーブル5を所定距離だけY方向に移動させて
順次走査を繰り返し、該被加工物6の表面に走査線から
なる平行な線7を描画している。このX方向の走査速度
は、走査線上の定位置が複数回の照射パルスを受け、且
つ最終段階に近い照射パルスで照射面に生じる干渉縞の
各明部が溶融・蒸発して凹条を生じるように設定してい
る。
スポットの幅内に数十〜数百本の凹条8を有する微細凹
凸面より構成されたものとなる。しかして、各凹条8の
間隔及び深さは共にパルスレーザー光2の波長程度つま
り1μm程度であることから、微細凹凸面全体が回折格
子と同様に入射光を分光して反射し、各線7は入射光の
方向や見る角度によって反射光沢が虹色様に多彩に変化
する輝線として視認される。
例を示す。図3の共振器1aは、反射鏡9a,9b間の
同軸線上に、Qスイッチ10、入射角がブリュースター
角をなすように設定した平行平面の透明板11、レーザ
ー媒質のロッド12が配置され、該ロッド12の近傍に
励起ランプ13が設置されている。図4の共振器1b
は、上記透明板11の代わりに偏光プリズムの如き偏光
板14が設置されている以外は共振器1bと同様構成で
ある。また、図5の共振器1cでは、上記の透明板11
や偏光板14を設けていない代わりに、ロッド12の一
端側を入射角がブリュースター角をなすように設定した
テーパー面12aとしており、該一端側の反射鏡9bを
該ブリュースター角に対応した角度に設定している。
れ透明板11、偏光板14、テーパー面12aの偏光作
用により、いずれも出力側の反射鏡9aより直線偏光の
レーザー光2が出射される。
方向型の超音波Qスイッチ、ポッケルスセルQスイッ
チ、カールセルQスイッチ等が使用される。また、図示
では反射鏡9a,9bを共に平面型としているが、凹面
型や凸面型としてもよいことは言うまでもない。
る手段としては、Qスイッチ10に印加する超音波信号
あるいは電圧をON/OFFスイッチングのOFF時つ
まりレーザー発振時にも該レーザー発振を停止させない
程度に残す方法がある。即ち、上記のレーザー発振時に
残留する超音波信号あるいは電圧により、発振中のレー
ザー光の一部がずらされて変位し、元のビーム成分2a
と横ずれ変位したビーム成分2bとが重なって干渉した
レーザー光2が共振器1より出射される。
直線偏光素子を配置した第2実施例を示す。この場合、
共振器1から出射されるレーザー光2は楕円率が0.3
より大きい楕円偏光またはランダム偏光であるが、図6
では入射角がブリュースター角をなすように設定した平
行平面の透明板11により、図7では偏光板14によ
り、それぞれ透過光が直線偏光成分のみとなり、前記第
1実施例と同様の加工が施せる。なお、これら透明板1
1や偏光板14の如き直線偏光素子は、共振器1から収
束手段(例えば図1における集光レンズ3c)に至る光
路のどの位置に配置してもよい。
2を共振器1外で干渉光に変換するようにした第3実施
例のレーザー加工装置を示す。この加工装置では、第1
実施例(図1)における反射鏡3cの位置に、背面の全
反射面15aと表面の一部反射面15bとを有する二重
反射鏡15が配置されており、共振器1は前記図3〜図
5の共振器1a,1b,1cのように内部に直線偏光手
段を有するものである。しかして、共振器1から出射さ
れる直線偏光のレーザー光2は、レンズ3a,3bを介
して拡大された上で、二重反射鏡15の両反射面15
a,15bにて反射し、この反射された二つのビーム成
分2a,2bが重なって干渉光として集光レンズ3cに
入り、収束されて金属製被加工物6の表面に該集光レン
ズ3cの焦点よりも浅い位置で照射され、該表面に第1
実施例と同様に微細凹凸を形成する。
表面で一部反射を行うと共に背面を反射不能とした部分
透過鏡と、その背面側に近接して配置した全反射鏡とを
用いても、同様に横ずれによる干渉光を生じさせること
ができる。また、超音波Qスイッチと同様な構造の素子
を光路に介在させて弱い超音波信号を印加しても、干渉
光を生じさせることが可能である。その他、プリズムと
反射鏡の組み合わせ、部分透過鏡と全反射鏡の組み合わ
せ等により、一本のレーザービームを2本に分割し、こ
れら分割されたビーム同士を干渉させてもよい。
光2が二つの明パターン成分2c,2dを含むTEM10
モードのものである場合に、これを共振器1外で干渉光
に変換するようにした第4実施例のレーザー加工装置を
示す。この加工装置では、集光レンズ3cによる収束光
がシリンドリカルレンズ16を透過して、光束が細長く
変形することにより、前記の二つの明パターン成分2
c,2dが重なって干渉光を生じる設定している。しか
して、図示ではその干渉光が集光レンズ3cの焦点より
も深い位置で金属製被加工物6の表面に照射されるよう
にしているが、同焦点よりも浅い位置で照射されるよう
にしてもよい。
照射する手段としては、例示したXYテーブル5に限ら
ず、XYの各方向変位を担う2枚の回動鏡を組み合わせ
たXYスキャナー等でレーザー光2側を変位させるよう
にしてもよい。更に、収束手段の光軸方向(Z方向)の
焦点位置を変位させる焦点変位手段を設けることによ
り、曲面状等の三次元形状の金属表面に対しても照射面
のZ方向位置に応じて焦点位置を変化させ、照射面のエ
ネルギー密度を一定に維持して均一な微細凹凸を形成す
ることができる。
手段自体を移動させる必要はなく、光路に介在するレン
ズのいずれかを光軸方向に変位させるものであればよ
い。しかして、焦点変位操作は、被加工物の表面形状を
予め測定し、その測定結果を制御系に入力して数値制御
により自動的にレンズの光軸方向変位を行うようにすれ
ばよく、例えば従来のレーザー加工に使用されているZ
スキャナー(Dynamic Focus)を利用でき
る。
方向型の超音波Qスイッチと直線偏光素子としての透明
板(図3の11)とを内蔵したYAGレーザー共振器を
使用し、焦点距離20cmの集光レンズ3cによって、
発振波長1.06μm、パルス幅100nm、繰り返し
周波数1KHZ 、平均出力500mWの条件で直線偏光
のレーザー光をステンレス綱の表面に干渉縞を生じるよ
うに照射して微細凹凸を形成する場合、照射位置を該集
光レンズ3cの焦点より深浅両方向の3.5〜11.0
mmの範囲に設定した時に虹色様の反射光沢を生じる上
記微細凹凸が形成でき、特に該焦点より浅い方向(上
方)の6.0〜7.5mmの範囲で最も鮮明な色合いの
反射光沢を生じる明瞭な微細凹凸が形成できた。その照
射スポットの径は50〜150μm程度であり、そのス
ポット内に形成される凹条8の数は50〜150本程度
であった。そして、連続走査つまりXYテーブル5をX
方向に移動させながら連続照射した場合には、走査線上
の各位置に照射パルスが50〜150回程度当たった段
階で微細凹凸を生じることが判明した。
ス綱の表面に対するレーザー光の照射位置を該集光レン
ズ3cの焦点より浅い方向(上方)7mmに設定した場
合の、超音波Qスイッチの周波数とレーザー光の走査速
度つまりXYテーブル5のX方向移動速度との関係を示
す。図中の各周波数に対応した縦線は虹色様の反射光沢
を生じる微細凹凸が形成可能な走査速度範囲であり、そ
の縦線上の丸点の走査速度で最も鮮明な色合いの反射光
沢が得られている。なお、レーザーの励起能力上、超音
波Qスイッチの周波数が5KHZ を越えて高くなるほど
上記反射光沢の明るさが減少し、7KHZ 以上の周波数
では微細凹凸の形成可能な走査速度範囲は0.5mm/
分以下と非常に狭くなった。
凸の線状パターンとする以外に、微細凹凸のレーザース
ポットを一定間隔で並べて虹色様の反射光沢を生じる模
様あるいは光沢面を形成することも可能である。また、
2枚の1/4波長板を介在させて一方を回転させること
により、干渉縞の縞方向つまり微細凹凸の溝方向を変化
させることも可能である。
ン成分が横並びに配置する発振モードのレーザー光を用
いて連続走査で微細凹凸を形成する際、微細凹凸の生成
に最も関与する走査方向の後部側のビーム強度を均一に
して明瞭な凹凸を得る上で、走査方向を該明パターン成
分の並び方向に設定することが望ましいが、描画のため
に走査方向の変化を必要とする場合がある。このような
場合、上記の2枚の1/4波長板を用いて像を回転さ
せ、常に走査方向を該明パターン成分の並び方向に設定
することができる。
スレーザー光を出射できるものであればよく、前記のY
AGレーザー以外にルビーレーザーやガラスレーザーの
如き固体レーザー、炭酸ガスレーザーやエキシマレーザ
ーの如きガスレーザーも使用できるが、発振モードがT
EM00、TEM01、TEM10、TEM20のように単純で
コヒーレンス性のよいものが望ましい。また、前記実施
例では直線偏光のレーザー光を用いているが、長楕円偏
光のレーザー光も利用可能である。更に共振器から出射
したレーザー光を収束手段に導く光路の構成は、例示し
た以外に種々設計変更可能である。
ーザー光を利用して空気中において金属表面に1μm程
度あるいはそれ以下といった極めて微細で密な凹凸を容
易に且つ短時間で形成可能であり、しかも該微細凹凸部
をレーザー光の走査によって連続的に線状に形成して様
々な模様パターンを自在に描画できるから、各種の金属
製品に該微細凹凸に基づき反射光沢の色合いが見る角度
や入射光の方向によって虹色様に多彩に変化する独特の
装飾を効率よく安価に施せる。
して直線偏光又は長楕円偏光のパルスレーザー光を用い
ることから、上記微細凹凸を明瞭に形成でき、これによ
って上記の虹色様の反射光沢の色合いが非常に鮮明なも
のとなり、極めて美麗な装飾を提供できる。
手段として、レーザー共振器の内部に組み込まれた直線
偏光素子を採用する請求項2の構成、一端面を入射角が
ブリュースター角をなすように設定したレーザーロッド
を採用する請求項3の構成、レーザー共振器から出射さ
れたパルスレーザー光の光路中に介装した直線偏光素子
を採用する請求項4の構成をそれぞれ採用すれば、上記
微細凹凸の形成に好適な直線偏光ないし長楕円偏光のレ
ーザー光を容易に且つ確実に得られるという利点があ
る。
置の概略構造図。
凸の拡大平面図。
示す概略構造図。
示す概略構造図。
示す概略構造図。
線偏光素子を介在した一構成例を示す概略構造図。
線偏光素子を介在した一構成例を示す概略構造図。
置の概略構造図。
置の概略構造図。
振器を用いた場合のレーザー光の走査による微細凹凸の
形成可能範囲を示す、レーザー走査速度と超音波Qスイ
ッチの周波数との相関図。
ーザー光、3c…集光レンズ(収束手段)、5…XYテ
ーブル(XY方向変位手段)、6…金属製被加工物、7
…レーザー走査線、8…凹条(微細凹凸)、11…入射
光がブリュースター角をなすように配置した平行平面の
透明板(直線偏光素子)、12…レーザー媒質のロッド
(レーザーロッド)、12a…一端面(入射角をブリュ
ースター角に設定した一端側)、14…偏光板(直線偏
光素子)。
Claims (4)
- 【請求項1】 金属表面に空気中において直線偏光また
は楕円率0.3以下の楕円偏光のパルスレーザー光を照
射面での照射パルス数が複数回となるように照射し、該
金属表面にレーザー光の干渉縞の強度分布に対応した微
細凹凸を形成することを特徴とする金属表面のレーザー
加工方法。 - 【請求項2】 レーザー共振器の内部に組み込んだ直線
偏光素子により、金属表面に照射するパルスレーザー光
を直線偏光または楕円率0.3以下の楕円偏光のパルス
レーザー光に設定する請求項1記載の金属表面のレーザ
ー加工方法。 - 【請求項3】 一端側の入射角をブリュースター角に設
定したレーザーロッドの使用により、金属表面に照射す
るパルスレーザー光を直線偏光または楕円率0.3以下
の楕円偏光のパルスレーザー光に設定する請求項1記載
の金属表面のレーザー加工方法。 - 【請求項4】 レーザー共振器から出射されたパルスレ
ーザー光の光路中に介装した直線偏光素子により、金属
表面に照射するパルスレーザー光を直線偏光または楕円
率0.3以下の楕円偏光のパルスレーザー光に設定する
請求項1記載の金属表面のレーザー加工方法。
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JP3029487A JP2815240B2 (ja) | 1991-01-29 | 1991-01-29 | 金属表面のレーザー加工方法 |
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「プレス技術」Vol.23,No.6,(1985−5) |
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Publication number | Publication date |
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JPH04253583A (ja) | 1992-09-09 |
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