JPH0747232B2 - 金属表面のレーザ加工方法 - Google Patents

金属表面のレーザ加工方法

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JPH0747232B2
JPH0747232B2 JP1084326A JP8432689A JPH0747232B2 JP H0747232 B2 JPH0747232 B2 JP H0747232B2 JP 1084326 A JP1084326 A JP 1084326A JP 8432689 A JP8432689 A JP 8432689A JP H0747232 B2 JPH0747232 B2 JP H0747232B2
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laser beam
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耕介 森脇
市郎 大島
時彦 大島
繁一 平田
良和 岡野
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    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K26/00Working by laser beam, e.g. welding, cutting or boring
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • B23K26/00Working by laser beam, e.g. welding, cutting or boring
    • B23K26/352Working by laser beam, e.g. welding, cutting or boring for surface treatment

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はレーザビームによって金属表面に微細な凹凸を
密に形成する加工方法に関するもので、例えば金属製装
飾品、金属製家庭電化用品、金属製工業用品等、種々の
金属製品の表面の全体ないし一部の模様等として玉虫色
様等の美麗な反射光沢を付与する場合等に利用される。
(従来の技術) レーザ光は位相が揃った定波長のコヒーレントな光であ
ってビームとしての指向性に優れており、レンズにて収
束して微小スポットに高エネルギーを集中できることか
ら、近年では金属の切断、穴あけ、溶接等に多用される
ようになっている。しかして、このようなレーザビーム
による従来の金属加工は、いずれも加工用集光レンズの
焦点位置、つまりビームのエネルギー密度が最大となる
位置での高熱を利用し、この焦点位置におけるビームの
スポット径で金属を瞬間的に溶融・蒸発させるものであ
る。
しかるに、レーザビームがレーザ発振器から完全な平行
光として射出されても回折による拡がりを生じると共
に、光路を形成する光学系の精度にも限界があるため、
集光レンズにより収束可能な最小スポット径は一般的に
数μm〜10μm程度であり、レーザ光の波長程度まで絞
り込むことは極めて困難である。従って、従来のレーザ
加工では金属表面に1μm以下といった微細な凹凸を形
成できなかった。
ところで、ステンレス鋼製品はその不銹性、機械的強
度、重厚さ等の利点から様々な分野で需用が増大してい
るが、製品表面が金属の地色で冷たい感じを与えること
から、近年において該表面に本来の金属光沢をある程度
保持した形で彩色を施して種々の模様を形成する試みが
なされている。この代表的な彩色加工手段として、例え
ばステンレス鋼材の表面を合成樹脂等でマスキングし、
このマスクをレーザビームによって多数の筋状に除去
し、これを発色用薬液中に浸漬して上記筋状のマスク除
去部分を化学的に着色した後、残りのマスクを除去する
方法がとられていた。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上記彩色加工手段では、加工部に一定の
色合いを付与できるだけであり、例えば多彩で見る角度
によって色変化を生じるような彩色、即ち虹色や玉虫色
等の多色発色をあしらった加飾加工法は施せず、かつ彩
色のために多くの工程を要して非常に手間がかかると共
にコストが高くつくという難点があった。
そこで、本発明者らは、上記のステンレス鋼を始めとす
る種々の金属表面の全体ないし一部の模様等として、そ
の色合いを多彩でかつ見る角度や外光の入射方向によっ
て様々に変化させる手法について検討を重ねた結果、該
表面に可視光の波長域に近い1μm程度あるいはそれ以
下の微細凹凸を密に形成した場合に、この凹凸表面が回
折格子と同様に入射光を分光して反射することから、虹
色様の多彩な反射光沢を生じるという知見を得た。しか
るに、このような微細な凹凸は、前述のように従来のレ
ーザビームによる金属加工手段では形成困難であり、し
かも仮に加工用集光レンズによる焦点スポット径が充分
に絞られたとしても、個々の凹凸を一つずつ形成してい
く必要があるため、加工に膨大な時間を要し、到底実用
に供し得るものではない。
本発明は、かかる事情に鑑み、従来のレーザビームによ
る金属加工手段とは異なって金属表面に密な微細凹凸を
容易に短時間で形成し得る画期的なレーザ加工方法を提
供し、もって例えば表面の全体ないし一部の模様等の反
射光沢が虹色様等の多彩で見る角度によって多様に変化
し所謂玉虫色を呈する種々の金属製品を実現することを
目的としている。
(課題を解決するための手段) 本発明に係る金属表面のレーザ加工方法は、上記目的を
達成する手段として、金属表面にレーザビームの干渉光
を照射し、その照射面で生ずる干渉パターンの強度分布
に対応した微細凹凸を該金属表面に形成する構成を採用
するものである。
また、本発明においては、上記レーザ加工方法における
レーザビームの干渉光が、マルチモードのレーザビーム
における明パターン成分相互の重なりよりなる構成、な
らびに単一のレーザビームより分割された複数本のビー
ムの重なりよりなる構成を、それぞれ好適な実施態様と
している。
更に、本発明では、上記レーザ加工方法の他の好適な実
施態様として、上記のマルチモードのレーザビームにお
ける複数の明パターン成分のいずれかの光路中、もしく
は単一のレーザビームより分割された複数本のビームの
いずれかの光路中に二次元透過物体を介在させる構成を
挙げるものである。
(作 用) レーザビームは周知の如くコヒーレントな光であって完
全な可干渉性を有するため、同一振動数で一定の位相差
を有する複数本のビームが重なった際に互いに干渉し合
って照射面で明暗縞状の干渉パターンを示す干渉光とな
る。従って、上記合波ビームを集光レンズや凹面鏡等の
収束手段で収束すると、その焦点より深浅いずれにずれ
た位置でも照射スポットは縞状の干渉パターンを示すこ
とになり、この干渉領域に金属表面を位置させた場合、
該干渉パターの明部が金属を溶融・蒸発させ得るエネル
ギー密度であれば、該金属表面に該パターンの明部を
凹、暗部を凸とした凹凸、つまり干渉パターンの強度分
布に対応した密な凹凸が形成されることになる。
また、単一のレーザ光であっても、複数の明パターン成
分を含むマルチモードのレーザビームであれば、上記収
束手段の焦点より深浅いずれにずれた位置でも照射スポ
ットは該明パターン成分同士の干渉によってやはり縞状
の干渉パターンを示すことになるため、上記同様の凹凸
を形成可能である。
しかして、照射スポット内の干渉パターンは相互の間隔
か可視光の波長域に近い1μm程度あるいはそれ以下と
いった微細な数百本もの明暗縞にて構成されるため、ビ
ーム干渉光の照射位置を金属表面に沿うX方向またはY
方向に相対的に変位させる一回の走査により、該金属表
面に多数(例えば中程度の出力を有するYAGレーザ加工
機でも凹条として300本程度)の凹凸条が一挙に形成さ
れる。かくして上記走査を繰り返して得られる金属表面
は、微細な凹凸が密に存在することから、回折格子と同
様に作用して入射光を分光して反射し、虹色様の多彩な
色合いで見る角度や入射光の方向によっても様々に変化
する反射光沢を示す。
これに対し、従来のレーザビームによる金属加工のよう
に加工様集光レンズの焦点位置に被加工物面を位置させ
る方法では、仮に上記レンズの焦点スポット径を1μm
程度に絞り込めたとしても、一回の走査で一本の溝を形
成できるだけであるから、本発明方法と同様の反射光沢
を得るには数百倍以上の走査数が必要となり、膨大な加
工時間を要することになる。
なお、本発明方法において、金属表面に干渉光の干渉パ
ターンに対応した凹凸を形成するために必要な照射面に
おける干渉光強度は金属の材質と単位面積(長さ)当た
りの照射時間によって異なるから、これらに応じてレー
ザ光源の出力、加工用集光レンズの焦点スポット径、該
焦点位置に対する照射面の深浅距離等の諸条件を適宜設
定すればよい。
干渉させるレーザビームの数またはマルチモードのレー
ザビームにおける明パターン成分の数は、多くなるほど
複雑な干渉によって干渉縞の不明瞭化及び不規則化を招
くため、最適には2つ、多くとも3つとするのがよい。
複数本のレーザビームの発生手段としては、干渉を生じ
させるにはビーム相互が同一振動数で一定の位相差を有
することが必要であるため、各ビームごとに異なるレー
ザ光源(発振器)を使用することは不可能である。従っ
て、本発明ではマルチモード発振を行う単一のレーザ光
源を用いるか、もしくは単一のレーザ光源とそのレーザ
光を複数本のビームに分割する分割手段とを組み合わせ
ることが望ましい。しかして、前者のマルチモード発振
を行うレーザ光源としては2つの明パターンが成分より
構成されるレーザ光であるTEM10モードのレーザ光源
(図1参照)が好適であり、後者のレーザ光源としては
干渉パターンの明瞭さの点からシングルモード発振を行
うレーザ光源つまりTEM00モードのレーザ光源が好適で
あり、これにより明瞭な干渉パターンを得ることができ
る。また後者のビーム分割手段としては、例えば半透鏡
(ビームスプリッター)を用いて透過光と反射光の2本
のビームに分割する手段(第2図参照)、あるいは分光
プリズムによって2本のビームに分割する手段(第3図
参照)が簡易であり、これら分割されたビームは光学的
によって干渉による干渉縞の間隔が要求される間隔にな
るようにビーム相互の交差角度を設定すればよい。な
お、上記半透鏡を複数個用いたり、三角錘形分光プリズ
ムを用いたり、更には半透鏡と分光プリズムとの組み合
わせにより、3本以上のビームに分割することも可能で
ある。
金属表面に対する干渉光の照射位置をXY方向に変位させ
るには、被加工物の取付部を可動として被加工物側を変
位させてもよいし、XYの各方向変位を担う2枚の回動鏡
を組み合わせたXYスキャナー(第6図参照)等で干渉光
側を変位させてもよい。なお、XYスキャナーを利用して
金属表面の加工を行う場合には、回動鏡の角度によて金
属表面までのビーム長さが変化するので、これを補正す
るために後述するZスキャナー等の焦点変位手段を組み
合わせることが望ましい。
また、レーザビームの光路に像回転プリズムを介在させ
れば、該プリズムの回転に伴って干渉パターンの干渉縞
の方向が変化するから、金属表面に形成される凹凸スト
ライプの方向も変化することになり(第4図参照)、金
属表面の見る角度及び入射光の方向による反射光沢の色
合い変化がより顕著となり、丁度オパール石のような玉
虫色の反射光沢を示す。
更に、収束手段の光軸方向の焦点位置を変位させること
により、曲面状等の三次元形状の金属表面に対しても照
射面のZ方向位置に応じて焦点位置を変化させることが
可能となり、照射面の干渉光強度を一定に保持して金属
表面の加工部全体に均一な凹凸を形成することができ
る。この焦点変位手段としては、必ずしも収束手段自体
を移動させる必要はなく、光路に介在するレンズのいず
れかを光軸方向に変位させるものであればよい。しかし
て、焦点変位操作は、被加工物の表面形状を予め測定
し、この測定結果を制御系にインプットして数値制御に
より自動的にレンズの光軸方向変位を行うものであり、
従来のレーザ加工に利用されているZスキャナー(Dyna
mic Focus)を利用できる。
しかして、本発明方法によれば、干渉光の照射部で金属
表面に様々な模様を描くことにより、それ自体が虹色様
に輝く模様を形成することが可能である。このような模
様形成は、模様のプログラムをXY方向変位手段あるいは
これとZ方向変位手段の制御系に入力し、この制御系の
信号に基づいて干渉光の照射領域をXY方向あるいはこれ
とZ方向に自動的に変化させるようにすればよい。
一方、マルチモードのレーザビームにおける複数の明パ
ターン成分のいずれかの光路中、もしくは単一のレーザ
ビームより分割された複数のビームのいずれかの光路中
に透過物体を介在させると、この二次元透過形状の情報
が干渉縞に組み込まれ、金属表面の凹凸にも同じ情報が
記録されることになるから、該金属表面は丁度ホログラ
ムの乾板として作用し、反射光沢中に上記透過形状がホ
ログラフィーとして現れることになる。
(実施例) 以下、本発明を図示実施例に基づいて具体的に説明す
る。
第1図はTEM10モードのレーザ光源D1を用いた第1実施
例のレーザ加工方法の装置構成を示す。この場合、レー
ザ光源D1から出射されたレーザ光R1は2つの明パターン
成分B1,B2より構成されており、これら明パターン成分B
1,B2が合波レンズL1によって合波され、この合波ビーム
Bは拡大レンズL2にて拡大された上で方向転換用反射鏡
M1にて90゜方向転換し、加工用集光レンズL3にて収束さ
れるようになっている。しかして、XYテーブルT上に載
置された被加工物W1は、その平坦状の金属表面が集光レ
ンズL3の焦点Fよりも遠い位置でビームBに照射される
ように位置設定されている。なお、CLは光束断面を細長
く変形させるためのシリンドリカルレンズであり、この
場合には上記明パターン成分B1,B2の並び方向に光束断
面が長くなるように向きを設定しており、これによって
干渉パターンがより明瞭化する。
上記構成では、XYテーブルTをX方向に移動させること
により被加工物W1の表面がビームBにて走査され、この
一回の走査が終了するごとにXYテーブルTをY方向に照
射面のビームスポット径に相当する距離だけ移動させて
順次走査を繰り返していくことにより、該被加工物W1
表面全面ないし一部の模様等とする領域全体のビーム照
射を行う。しかして、ビーム照射位置が焦点Fよりも遠
い明パターンB1,B2の干渉域にあることから、一回の走
査ごとに金属表面には照射スポット径の幅内に図1の仮
想線円内に示す拡大図のように干渉パターンの干渉縞の
明部に対応した数百本の凹条Iが形成される。
因にレーザ光線D1としてYAG(Nd3+・Y3Al5O12)レーザ
発振器を使用し、TEM10モードのレーザパルス光(発振
波長1.06μm、パルス幅100ns、パルス繰り返し周波数1
KHz、平均出力4w)を焦点深度100mmの加工用集光レンズ
L3にて収束すると共に、その焦点Fより4mm下にステン
レス鋼板からなる被加工物W1の表面を位置させ、XYテー
ブルTのX方向移動速度を100mm/minに設定して加工を
行ったところ、照射面上のビームスポット径が約0.3mm
となり、各走査ごとに0.3mm幅内に相互間隔及び深さ共
に約1μmの凹条Iが約300本形成された。そして照射
を完了した被加工物の加工表面は、太陽光及び室内照明
光のいずれの照明下でも虹色の多彩な反射光沢を示し、
この色合いは照明方向及び見る角度によって様々に変化
した。
第2図はTEM00モードつまりシングルモードのレーザ光
源D2を用いた第2実施例のレーザ加工方法の装置構成を
示す。この場合、レーザ光源D2から出射されたレーザ光
R2は50%透過性の半透鏡BSにて透過光ビームB3と反射光
ビームB4とに分割され、ビームB4は反射鏡M2にて90゜方
向転換されて合波レンズL1にてビームB3と合波され、こ
の合波ビームBが第1実施例と同様に拡大レンズL2及び
反射鏡M1を経て加工用集光レンズL3にて収束されるよう
になっており、被加工物W1は第1実施例と同様に位置設
定されてXYテーブルT上に載置されている。しかして、
この場合にも第1実施例と同様のXYテーブルTの移動操
作により、被加工物W1の表面には、ビームB3とB4の干渉
光が照射されることになり、第2図の仮想線円内に示す
拡大図のように、第1実施例と同様に該干渉パターンの
干渉縞の明部に対応した数百本の凹条Iが形成される。
第3図はビーム分割手段として45゜分光プリズムPを使
用した第3実施例のレーザ加工方法の装置構成を示すも
ので、分割部以外は第2実施例と同様構成である。この
場合、レーザ光源D2から出射したTEM00モードのレーザ
光R2はプリズムPにて2方向の反射光ビームB5,B6に分
光され、両ビームB5,B6がそれぞれ反射鏡M2にて方向転
換された上で合波レンズL1にて合波され、以降は第2実
施例と同様の光路を経て干渉光として被加工物W2の表面
に照射されて前記同様の加工を行う。
なお、第2実施例における半透鏡BSを2個使用したり、
第3実施例におけるプリズムPとして三角錘形プリズム
を使用することによって3本のビームの分割することも
可能である。
第4図は合波レンズL1の手前の光路に像回転プリズムDP
を介在させた第4実施例のレーザ加工方法の装置構成を
示すもので、像回転プリズムDP以外は第2実施例と同様
構成である。この場合、プリズムDPの回転に伴ってビー
ムBの干渉パターンの干渉縞の方向が変化するため、例
えば該プリズムDPを一回の走査中に間欠的に回転させる
ことにより、被加工物W1の表面には一回の走査線上で第
4図で仮想線円内に示す拡大図のように向きの異なる凹
条Iの群が順次並んで形成され、また該プリズムDPを連
続回転させれば凹条Iが波形に連続したものとなる。な
お、図ではTEM00モードのレーザ光源D2から出射される
レーザ光R2を半透鏡BSにて分割するものを示したが、ビ
ーム分割手段として第3実施例の如き分光プリズムPを
用いる場合や、第1実施例の如きTEM10モードのレーザ
光源D1を用いる場合にも、同様に像回転プリズムDPを光
路に介在させて同様の凹凸加工を行える。しかして、こ
の加工方法によれば加工面で入射光が様々に変化して反
射するため、丁度オパール石のような反射光沢が得られ
る。
第5図は表面が曲面状である被加工物W2に適用する第5
実施例のレーザ加工方法の装置構成を示す。この場合、
合波レンズL1が光軸方向に移動可能に構成されており、
該合波レンズL1の移動に伴って加工用集光レンズL3の焦
点Fが光軸方向つまりZ方向に移動する。従って、被加
工物W2の表面形状を予め測定し、この結果を制御系Cに
インプットしておき、ビームBの照射位置における被加
工物W2の表面のZ方向位置に対応して該制御系Cによっ
て自動的にレンズL1を変位させることにより、照射面の
干渉光強度を常時一定に維持して均一な凹凸加工を行う
ことができる。なお、合波レンズL1の代わりに加工用集
光レンズL3自体を変位させるようにしてもよい。また、
このような焦点変位手段は第1〜4実施例のいずれかの
方法にも適用可能である。
第6図はビーム干渉光の照射位置のXY方向の変位をXYス
キャナーSによってビーム側で行う場合の実施例を示
す。XYスキャナーSはX方向変位用回動鏡MXとY方向変
位用回動鏡MYとを具備しており、加工用集光レンズL3
て絞られたビームの被加工物W1表面に体する照射位置が
回転鏡MXの回動によってX方向に変位すると共に、回動
鏡MYの回動によってY方向に変位するから、被加工物W1
を固定した状態で走査を行うことができる。ところで、
この場合には、回動鏡MXにて反射されるビーム長さは仮
想線lの如く該反射点を中心とする球面上で等しくなる
ことから、例えば図示の如く表面が平坦な被加工物W1
はXY方向のいずれの走査でも照射位置によって焦点Fか
らの距離が変化することになるが、この変化は前記第5
実施例の如き焦点変位手段と組み合わせて焦点F位置を
変位制御することによって補正できる。なお、レーザ加
工用としてXYスキャナーとZスキャナーとを組み合わせ
たビーム走査装置は市販されているため、本発明におい
てもこの市販装置を利用できる。
第7図はTEM00モードのレーザ光R2より分割された2本
のビームB3,B4のうちビームB4の光路中に透過物体Oを
介在させた実施例を示す。この場合、透過物体Oの二次
元透過形状の情報が合波された干渉光の干渉パターンに
含まれることになるから、被加工物W1の表面にも上記情
報が凹凸として記録される。これはホログラムの乾板に
相当するため、該表面の反射光沢中に上記透過形状が再
生され、例えば該形状が三角形であれば反射光沢の中に
三角形が浮かび上がって見える。従って、該透過物体O
を選択することにより、虹色様の反射光沢中に様々な形
状がホログラフィーとして現れる極めて特異な装飾の施
された金属製品を提供できる。無論、第1図の第1実施
例における明パターン成分B1,B2の一方の光路に透過物
体Dを介在させても同様のホログラフィーの発現が可能
である。
なお、本発明では光学系の構成を例示以外に種々設計変
更可能であり、例えば上記の各実施例では収束手段とし
て収束レンズL3を用いているが、これに代えて凹面鏡を
使用してもよい。また実施例では拡大レンズL2及び方向
転換用反射鏡M2を用いているが、合波レンズL1及び加工
用集光レンズL3の焦点深度によっては拡大レンズL2を省
略でき、また該反射鏡M2を省略してレーザ光源から出射
されるレーザ光の光軸線上に被加工物を位置させたり、
複数の反射鏡M2を用いてビーム方向を数次に転換するこ
とも可能である。
また上記各実施例で示すレーザ加工法において、レーザ
誘起熱化学反応を利用し、この反応ガス雰囲気中で行え
ば大気中で加工するのに比べて少ないレーザ光出力で金
属表面を加工することができる。更に本発明によるレー
ザ加工法によって加工された金属表面が傷つけられる
と、微細凹凸条の反射効率が下がるので、加工された金
属表面の耐久性をもたせるために、透明な酸化被膜、例
えばアルミナなどをスパッタリングなどの手法を用いて
金属表面をコーティングすれば、耐久性の要求される分
野に使用することができる。
また、本発明方法によって微細凹凸を形成した金属表面
は転写用の型としても利用でき、例えば加熱転写によっ
てプラスチック表面に該凹凸を転写してアルミ等を蒸着
すれば、包装紙等に使用する加飾フィルムを簡単に作製
できる。
本発明においてレーザ光源として使用するレーザ発振器
としてしては、特に制限されずコヒーレンスのよいレー
ザ光を出射し得るものであればよく、例えば実施例に示
すYAGレーザ以外にルビーレーザ、ガラスレーザの如き
固体レーザ、CO2レーザやエキシマレーザの如きガスレ
ーザ等が挙げられるが、特にレーザ光がパルス発振であ
るものが好ましい。
(発明特有の効果) 本発明方法によれば、レーザ光を利用して金属表面に1
μm程度あるいはそれ以下といった極めて微細な密な凹
凸を容易にかつ短時間で形成可能であるため、該凹凸に
基づき表面全体ないし一部の模様等が虹色様に多彩で見
る角度や入射光の方向によって様々に変化する玉虫色の
美麗な反射光沢を示す金属製品を提供できる。しかし
て、上記方法に適用する装置は、構造的に極めて簡素で
あって低コストで製作可能であり、しかも既存のレーザ
加工装置を大幅な改変を行うことなく利用できる。
なお、本発明方法においてマルチモード発振を行うレー
ザ光源を使用すれば、そのレーザ光がそのまま同一振動
数で逆位相の相互に干渉する2つの明パターン部分から
構成されるため、格別なビーム分割手段を要さない利点
がある。一方、単一のレーザ光源、特にシングルモード
のレーザ光源とビーム分割手段とを用いれば、該分割手
段に半透鏡や分光プリズムの如き極めて簡単な光学部品
を利用して単一のレーザ光より複数本のビームを分離で
きるという利点がある。
また、マルチモードのレーザビームにおける複数の明パ
ターン成分のいずれかの光路中、もしくは単一のレーザ
ビームより分割された複数本のレーザビームのいずれか
の光路に二次元透過物体を介在させることにより、金属
表面がホログラムとして作用して反射光沢中に像を生じ
るため、極めて特異な装飾模様の金属製品を提供し得
る。
更に本発明方法は、レーザ加工の特性、即ち多品種少量
生産に適しており、多種類の模様(絵柄)の加飾加工を
効率的に行うことが可能である。しかして、加工される
金属表面は、必ずしも平坦面である必要はなく、クリス
タルカットや多少凹凸のある金属表面であってもこれに
影響されることなく加工することができ、また非接触加
工であるために、加工途上において被加工材を強固に支
持する必要がなく、仮止め程度でよいから加工作業も容
易である。
更にまた、本発明方法により加工された金属表面の微細
凹凸溝は例えば加熱転写により樹脂フイルムの表面に転
写することができ、この転写された樹脂フイルムの表面
にアルミ蒸着等の後加工を行うことによって包装紙等に
使用される加飾フイルムを簡単に製作することができる
ため、本発明はこれらの転写技術としても応用できる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第5図は本発明の第1〜第5実施例の各々のレ
ーザ加工方法に用いる装置の概略構造図であって、第1
図,第2図および図4中の仮想線円内はそれぞれ加工さ
れた金属表面の拡大図を示し、第6図はXYスキャナーを
使用する実施例の要部の概略斜視図、第7図はホログラ
フィーを応用した実施例の同上装置の概略構造図であ
る。 D1……TEM10モードのレーザ光源、D2……TEM00モードの
レーザ光源、R1,R2……レーザ光、B……レーザビー
ム、B1,B2……明パターン成分、B3〜B6……分割された
ビーム、L3……加工用集光レンズ、F……焦点、T……
XYテーブル、BS……半透鏡、P……分光プリズム、DP…
…像回転プリズム、S……XYスキャナー、MX……X方向
変位用反射鏡、MY……Y方向変位用反射鏡、O……二次
元透過物体、W1,W2……被加工物。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29C 33/42 8823−4F (72)発明者 大島 市郎 兵庫県尼崎市常光寺1丁目9番1号 大阪 富士工業株式会社内 (72)発明者 大島 時彦 兵庫県尼崎市常光寺1丁目9番1号 大阪 富士工業株式会社内 (72)発明者 平田 繁一 兵庫県尼崎市常光寺1丁目9番1号 大阪 富士工業株式会社内 (72)発明者 岡野 良和 兵庫県尼崎市常光寺1丁目9番1号 大阪 富士工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−44192(JP,A) 特開 昭50−42499(JP,A)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属表面にレーザビームの干渉光を照射
    し、その照射面で生ずる干渉パターンの強度分布に対応
    した微細凹凸を該金属表面に形成することを特徴とする
    金属表面のレーザ加工方法。
  2. 【請求項2】干渉光がマルチモードのレーザビームにお
    ける明パターン成分相互の重なりにて構成される請求項
    1記載の金属表面のレーザ加工方法。
  3. 【請求項3】干渉光が単一のレーザビームより分割され
    た複数本のビームの重なりにて構成される請求項1記載
    の金属表面のレーザ加工方法。
  4. 【請求項4】マルチモードのレーザビームにおける複数
    の明パターン成分のいずれかの光路中、もしくは単一の
    レーザビームより分割された複数本のビームのいずれか
    の光路中に二次元透過物体を介在させる請求項2または
    3に記載の金属表面のレーザ加工方法。
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