JP2814602B2 - 複写機の原稿載置板及び複写機 - Google Patents

複写機の原稿載置板及び複写機

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、複写機の原稿載置板及び複写機に関する
ものである。
[従来の技術] 複写機の原稿載置板にはガラスが用いられている。そ
れは、原稿の読み取りが光学的に行なわれるため、読取
部は可視領域の波長の光に対する透過率が高くなければ
ないこと、また、原稿に強く擦られたり押されたりする
ため、読取部は硬く疵つきにくくしなければならないこ
となどの理由による。通常、フロートガラスが用いられ
るが、耐擦傷性や割れ強度を改善する目的で、風冷また
は化学強化されたガラスが用いられることもある。上記
の理由のうち、疵つきにくいことは、疵による透過光の
散乱から透過率が落ち、読み取りの不正が不能が誘起さ
れるという点から特に重要である。ガラスそのものの耐
擦傷性では疵つきにくさの点では不十分であるため、従
来より、ガラス表面にディップ又はスプレイ法によりチ
タニア(TiO2)、酸化スズ(SnO2)などの被膜のコーテ
ィングが施され、耐擦傷性の向上が図られている。
[発明の解決しようとする課題] しかしながら、先に述べたTiO2,SnO2などの保護膜の
耐擦傷性はあまり十分ではなく、従来用いられている上
記保護膜を用いたものでは自動原稿送り装置のコロ跡が
ガラスの原稿を載置する面に残ることがあった。
[課題を解決するための手段] 本発明は前述の問題点を解決すべくなされたものであ
り、透明基体の少なくとも原稿を載置する面の空気側最
外層として、Zr,Ti,Hf,Sn,Ta,Inのうち少なくとも1種
と、B(ホウ素)とSi(ケイ素)のうち少なくとも1種
とを含む酸化物を主成分とする非晶質酸化物膜からなる
耐擦傷性保護膜が形成されてなることを特徴とする複写
機の原稿載置板及び透明基体の少なくとも原稿を載置す
る面の空気側最外層として、Zr,Ti,Hf,Sn,Ta,Inのうち
少なくとも1種と、B(ホウ素)とSi(ケイ素)のうち
少なくとも1種とを含む酸化物を主成分とする非晶質酸
化物膜からなる耐擦傷性保護膜が形成されてなる原稿載
置板を有する複写機を提供するものである。
第1図に本発明の複写機の原稿載置板の一例の概略断
面図を示す。
本発明で用いる透明基体2はソーダ石灰ガラス、ホウ
ケイ酸ガラス、鉛ケイ酸ガラス、アルミノケイ酸ガラ
ス、アルミノホウ酸ガラス、石英ガラス、バリウムホウ
酸ガラスなどであるが、その他固体のガラスであればい
かなる成分を持つものでも良い。又、プラスチック基板
やフィルムを用いることもできる。基体の形状は平板ば
かりではなく、曲げ形状、その他いかなる形状をもつも
のでも良い。安全性の点から、ガラス基板の場合は風冷
強化、化学強化により強度アップしたもの、また、合せ
により破壊時のガラス破片の飛散防止がなされたものが
好ましい。
本発明は、Zr,Ti,Hf,Sn,Ta,Inのうち少なくとも1種
と、B,Siのうち少なくとも1種を含む酸化物を主成分と
する非晶質酸化物膜が耐擦傷性、耐摩耗性、化学的耐久
性に優れた薄膜であることを見出して成されたものであ
り、かかる膜を耐擦傷性保護膜1として用いることを特
徴とするものである。
表1は、本発明における耐擦傷性保護膜1として好適
な各種非晶質酸化物膜の性質を示したものである。それ
ぞれ表に挙げた組成のターゲットを用いて、反応性スパ
ッタリングにより製膜したものである。同じターゲット
を用いても、膜組成や屈折率は成膜条件により若干変動
することがあるので、表1はあくまでも一例を示したも
のである。
結晶性は、薄膜X線回折により観測した。又、耐擦傷
性は、砂消しゴムによる擦り試験の結果で、○は傷が殆
どつかなかったもの、×は容易に傷が生じたものであ
る。
耐摩耗性は、テーバー試験(摩耗輪CS−10F、加重500
g、1000回転)の結果、ヘイズ4%以内のものを○、ヘ
イズ4%超のものを×とした。耐酸性は0.1N H2SO4
に240時間浸漬した結果、TV(可視光透過率)、RV(可
視光反射率)の浸漬前に対する変化率が1%以内のもの
を○、1〜4%のものをΔ、膜が溶解して消滅してしま
ったものを×とした。耐アルカリ性は0.1N NaOH中に24
0時間浸漬した結果、TV,RVの浸漬前に対する変化率が1
%以内のものを○、膜が溶解してしまったものを×とし
た。煮沸テストは、1気圧下、100℃の水に2時間浸漬
した後、TV,RVの浸漬前に対する変化率が1%以内であ
るとき○、1%超のとき×とした。
本発明における耐擦傷性保護膜1において、ホウ素や
ケイ素の含有割合は特に限定されるものではないが、以
下のような範囲が好ましい。
ZrBxOy膜に関しては、表1から明らかなように、膜中
のBが少ないと結晶性の膜ができ、Bが多いと非晶質の
膜ができる傾向があることがわかる。そして、結晶性の
膜は耐擦傷性及び耐摩耗性が劣るのに対して非晶質の膜
は優れていることがわかる。これは非晶質の膜は、表面
が平滑である為であると考えられる。従って、ZrBxOy
(膜中のZrに対するBの原子比xが0.10<x)の膜は耐
擦傷性、耐摩耗性に優れている。B2O3は吸湿性で空気中
の水分を吸収して溶けてしまうので、ZrBxOy膜において
x≦3程度が好ましい。
ZrBxOy膜中のZrに対するO(酸素)の原子比は特に限
定されないが、多すぎると膜構造が粗になりボソボソの
膜になってしまうこと、又、あまり少ないと膜が金属的
になり透過率が低下したり膜の耐擦傷性が低下する傾向
があることなどの理由によりZrO2とB2O3の複合系となる
量程度であることが好ましい。即ち、複合酸化物をZrO2
+xBO1.5と表すと、BがZrに対して原子比でx含まれる
時に、y=2+1.5x程度であることが好ましい。
又、表1より、ZrBxOy膜中のBの量が増えるにつれ、
膜の屈折率が低下する傾向があることがわかる。膜中の
Bを増やすことにより、屈折率nは2.0ぐらいから1.5程
度まで低下する。
従って0.10<x≦3,2<y≦6.5のZrBxOy膜は良好な耐
擦傷性及び耐摩耗性を有し、かつ、Bの量によって自由
に屈折率を選択できる本発明の目的に好適な耐擦傷性保
護膜である。
さらに、表1に示したように、膜中のBの含有量が増
えるにつれ、耐酸性、耐アルカリ性が劣化する傾向があ
る。x≧2.3で耐酸性が悪くなり、x≧4で耐アルカリ
性の低下及び煮沸テストで劣化を示すようになる。従っ
て、高化学的耐久性が要求される場合には、ZrBxOy(x
<2.3)の非晶質酸化物膜が好ましい。
以上のように、ZrO2膜にBを加えたことにより、膜が
非晶質化し、表面が平滑化し、これが耐摩耗性及び耐擦
傷性の向上に寄与していると考えられる。又、Bの量で
屈折率の調節が可能となり、さらに、ZrO2膜と比べて、
内部応力が小さいため、基体(ガラス、プラスチックet
c)や基体上の下地膜との密着性の点で有利である。こ
れは特に厚い膜を形成する場合に有利である。
次に、ZrSizOyに関しては、やはりアモルファスであ
り、耐擦傷性、耐摩耗性の高い膜が得られる。
屈折率については、ZrO2(n=2.15)とSiO2(n=1.
46)の間でその組成割合によって上下する。
ZrSizOy膜において、0.05≦z(膜中のZrに対するSi
の原子比)≦19であることが好ましい。z<0.05だと、
膜が非晶質化せず、十分な物理的耐久性が得られない。
又、z>19だと、耐アルカリ性が悪くなる。又、y(Zr
SizOy膜中のZrに対するOの原子比)は、ZrBxOy膜につ
いて述べたのと同様に理由により、SiがZrに対して原子
比でz含まれる時に、y=2+2z程度であることが好ま
しい。
従って高耐久性が要求される場合には、0.05≦z≦1
9,2.1≦y<40のZrSizOy膜が好ましい。
又、ZrBxSizOy膜も本発明における耐擦傷性保護膜と
して好適な膜である。かかる膜中のZrに対するBの原子
比x、Siの原子比z、Oの原子比yは、x+z≧0.05で
あれば膜が非晶質化し、耐擦傷性及び耐摩耗性の高い膜
となるので好ましい。又、x+z≦19であれば耐アルカ
リ性も良好であるので、ZrBxSizOy膜においては、0.05
≦x+z≦19であるのが好ましい。ただし、上述のよう
に、B2O3は吸湿性で空気中の水分を吸収して溶けてしま
うため、ZrBxSizOy膜中にあまり多く含有されない方が
よい。具体的には、膜中において、ZrO2<25mol%、か
つSiO2<25mol%で残りがB2O3となるほどにB2O3が含ま
れていると化学的耐久性が不十分となる。即ち、ZrBxSi
zOy膜中のZr:B:Si(原子比)を1:x:zとすると、1/(1
+x+z)<0.25、かつz/(1+x+z)<0.25、即
ち、x+z−3>0、かつx−3z+1>0の組成は化学
的耐久性が好ましくない。
yは、ZrBxOyの場合に述べたのと同様に理由によりこ
の膜をZrO2+B2O3+SiO2の複合系と考えて、yは2+1.
5x+2z程度であることが好ましい。よってほぼ2<y<
40程度であることが好ましい。BやSiの含有量が多い程
ZrBxSizOy膜の屈折率は低下する。
Zr以外の金属、即ち、Ti,Hf,Sn,Ta,Inと、BとSiのう
ち少なくとも1種とを含む酸化物も同様に非晶質とな
り、十分な耐擦傷性、及び耐摩耗性が得られる。TiSizO
y膜を表1のサンプル15に一例として示した。
本発明における非晶質酸化物からなる耐擦傷性保護膜
1は、Zr,Ti,Hf,Sn,Ta,In,B,Si,O以外の元素、例えばB,
Siと同様にガラス構成元素であるP,As等を、耐久性向
上、光学定数調整、成膜時の安定性、あるいは成膜速度
の向上等のために、微量に含んでいてもよい。
本発明で用いる耐擦傷性保護膜1の膜厚は通常100〜5
000Åであることが好ましい。あまり薄すぎると十分な
耐擦傷性が得られず、又、あまり厚すぎると膜の剥離が
生じやすく、又、生産性も悪いからである。
本発明における耐擦傷性保護膜の1の製法として、蒸
着法、スパッタ法、イオンプレーティング法などの成膜
法を用いることができ、特に製法を限るものではない。
しかし、スパッタ法はこれらのうちでも原料を熔融させ
ることがなく、膜組成のコントロールや再現性が良好で
あり、基体に到達する粒子のエネルギーが高く、密着性
の良い膜が得られるなど、容易に本発明における非晶質
膜からなる耐擦傷性保護膜1を得ることができる。ま
た、膜の基体との密着性を高める手段としてイオン注入
法を併用してもよい。即ち、ガラス基板上に形成された
耐擦傷性保護膜1上から数10keV程度の高エネルギーの
アルゴンイオン、酸素イオン等を照射して、該耐擦傷性
保護膜とガラス基板との間に混合層を形成することによ
って、ガラス基板への密着性を高めることもできる。さ
らに、耐擦傷性保護膜1上に薄い有機系の潤滑膜を塗布
して、より摩擦係数を低減することも用途によって有効
である。
本発明の原稿載置板において、第2図に示したよう
に、透明基体2と耐擦傷性保護膜1との間に透明導電性
膜4を形成して、帯電防止機能をもたせて複写後原稿が
剥れにくくなるのを防止したり、逆に透明導電性膜をパ
ターニングして一対の電極とし、電界を形成して薄い原
稿を原稿載置板に静電吸着して、原稿の位置がずれない
ようにするなどの各種機能を持たせることも可能であ
る。
かかる透明導電性膜4は、目的に応じて原稿載置板全
面に形成してもよいし、パターニングしたり、一部分に
形成してもよい。又、膜厚も目的によるが、帯電防止機
能をもたせたい場合は、シート抵抗で100Ω/□程度以
下となるように調節すればよい。
透明導電性膜4の材料としては、特に限定されない
が、錫を含む酸化インジウム、フッ素又はアンチモンを
含む酸化錫、アルミニウム等を含む酸化亜鉛等の金属酸
化物を主成分とするものや、窒化チタン等の金属窒化物
を主成分とするもの等を用いることができる。
第3図に複写機の一例の概略図を示す。20は原稿載置
板である。この上に複写したい原稿を置き、原稿の光学
的の読み取りが行なわれる。
[作 用] 保護膜の耐擦傷性を左右する要因として膜の潤滑性、
膜の硬度、膜の基体との密着性が考えられる。本発明に
おいては上記の要因のうち、特に膜の潤滑性を従来の膜
に比べて向上せしめていると考えられる。TiO2やSnO2
ような従来の膜においては、X線的には非晶質であると
されている膜でも、電子顕微鏡によるミクロな観察によ
ると非常に細かな微結晶の集合であると考えられてい
る。この様な報告は例えば、Japanese Journal of Appl
ied Physics 1979年18巻1937ページに掲載されている。
本発明の特徴はジルコニウムの酸化膜にホウ素(B)や
ケイ素(Si)を添加することであるが、ホウ素の原子半
径は0.41Å、ケイ素の原子半径は0.54Åで、ジルコニウ
ム、酸素のそれぞれ0.98Å、1.26Åに比べて小さく、ホ
ウ素又はケイ素は酸化ジルコニウム(ZrO2)の格子の間
隔に入りこむと考えられる。このことは酸化ジルコニウ
ムの格子を破壊し、酸化ジルコニウムの結晶粒の成長を
妨げ、膜をより非晶質に近いものとすると考えられる。
膜表面の凹凸は微結晶の集合である膜よりも非晶質の膜
の方が少ないと考えられ、その結果、本発明における非
晶質膜は摩擦係数を低減されているものと考えられる。
このため、本発明における非晶質膜は非常に潤滑性に優
れ、引っかかりが少ないため、摩擦により疵つきにく
く、高耐擦傷性能が得られるものと考えられる。
[実施例] 本発明の複写機用原稿載置板を厚さ3mmのソーダ石灰
ガラスを用い、以下の方法でDCスパッタ法により作成し
た。ターゲットにはホウ素(B)の割合(原子%)が67
%である、ジルコニウム(Zr)とホウ素(B)の焼結体
を用いた。導入ガスは酸素(O2)の流量比が30%である
酸素(O2)とアルゴン(Ar)の混合ガスを用い、真空槽
内の真空度が3.5mTorrになるようにした。ターゲットに
DC電源を接続し、−600Vを印加し、グロー放電を生じさ
せた。このときの放電電流密度は20mA/cm2であった。こ
のような状態でシャッターを37.5秒間あけ、厚さ5mmの
ソーダ石灰ガラス板上にZrBxOy非晶質膜を成膜した(サ
ンプル1とする)。
基体に成膜された膜の厚さは500Åであり、膜は無色
透明で屈折率は1.8であった。膜におけるホウ素の含有
量をESCAで調べたところ、ジルコニウムに対するホウ素
の原子比xは2.0であった。
別に、ターゲットにケイ素(Si)の割合(原子%)が
67%である、ジルコニウム(Zr)とケイ素(Si)の焼結
体を用いて、上記と同様の条件でスパッタリングを行
い、厚さ3mmのソーダ石灰ガラス板上にZrSizOy非晶質膜
を形成して原稿載置板を形成した(サンプル2とす
る)。
膜厚は900Åであり、膜は無色透明で屈折率は1.7であ
った。膜中のZrに対するSiの原子比Zは2.0であった。
荷重50g、基体の移動速度150mm/分で直径6mmのステン
レス球による動摩擦係数を、従来より使用されているス
プレイによりコーティングされたTiO2およびSnO2、ソー
ダ石灰ガラス表面、ZrBxOy(サンプル1),ZrSizOy(サ
ンプル2)非晶質膜からなる耐擦傷性保護膜について表
面をアセトンにひたした布で拭きとってから新東化学社
製Heidon14型表面性測定器を用いて測定したところ、上
記5種類のサンプルについてそれぞれ0.204,0.282,0.14
5,0.142(サンプル1),0.138(サンプル2)という値
を得た。このように本発明における耐擦傷性保護膜は非
常に潤滑性に優れており、引っかかりが少ないため、摩
擦により疵つきにくいと考えられる。実際、荷重500gを
かけ、直径5mmの砂消しゴムを30mmのストロークで10往
復させる試験をしたところ、目視によれば、上記5種類
のサンプルのうちZrBxOy,ZrSizOyからなる耐擦傷性保護
膜は疵の数が最も少なかった。
[発明の効果] 本発明の原稿載置板における耐擦傷性保護膜1は従来
用いられていたTiO2,SnO2などの保護膜に比べて潤滑性
が向上している。従って、本発明における耐擦傷性保護
膜は十分な耐擦傷性を有しているので、優れた原稿載置
板を提供できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の複写機の原稿載置板の一例の断面図で
ある。1は耐擦傷性保護膜、2は透明基体、3は原稿載
置板である。第2図は本発明の原稿載置板の他の一例の
断面図である。第3図は本発明の原稿載置板を有する複
写機の一例の概略斜視図である。 4:透明導電性膜、10:複写機本体、12,14:給紙カセッ
ト、16:コピートレイ、18:スイッチボタンボード 20:原稿載置板、22:原稿位置付け指示板、24:カバー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−145459(JP,A) 特開 昭63−233027JP,A) 特開 昭63−73234(JP,A) 特開 昭61−167546(JP,A) 特開 昭62−216944(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03B 27/62

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明基体の少なくとも原稿を載置する面の
    空気側最外層として、Zr,Ti,Hf,Sn,Ta,Inのうち少なく
    とも1種と、B(ホウ素)とSi(ケイ素)のうち少なく
    とも1種とを含む酸化物を主成分とする非晶質酸化物膜
    からなる耐擦傷性保護膜が形成されてなることを特徴と
    する複写機の原稿載置板。
  2. 【請求項2】透明基体の少なくとも原稿を載置する面の
    空気側最外層として、Zr,Ti,Hf,Sn,Ta,Inのうち少なく
    とも1種と、B(ホウ素)とSi(ケイ素)のうち少なく
    とも1種とを含む酸化物を主成分とする非晶質酸化物膜
    からなる耐擦傷性保護膜が形成されてなる原稿載置板を
    有する複写機。
  3. 【請求項3】耐擦傷性保護膜が、Zr(ジルコニウム)と
    B(ホウ素)を含む酸化物(ZrBxOy)を主成分とし、膜
    中のホウ素のジルコニウムに対する原子比xが、0.10<
    x≦3であり、酸素のジルコニウムに対する原子比yが
    2<y≦6.5である非晶質酸化物膜であることを特徴と
    する請求項1記載の複写機の原稿載置板又は請求項2記
    載の複写機。
  4. 【請求項4】耐擦傷性保護膜が、Zr(ジルコニウム)と
    Si(ケイ素)とを含む酸化物(ZrSizOy)を主成分と
    し、ケイ素のジルコニウムに対する原子比zが0.05≦z
    ≦19であり、酸素のジルコニウムに対する原子比yが2.
    1≦y<40である非晶質酸化物膜であることを特徴とす
    る請求項1記載の複写機の原稿載置板又は請求項2記載
    の複写機。
  5. 【請求項5】耐擦傷性保護膜が、Zr(ジルコニウム)と
    B(ホウ素)とSi(ケイ素)とを含む酸化物(ZrBxSizO
    y)を主成分とし、膜中のホウ素のジルコニウムに対す
    る原子比をx、ケイ素のジルコニウムに対する原子比を
    z、酸素のジルコニウムに対する原子比をyとすると、
    0.05≦x+z≦19(ただしx+z−3>0かつx−3z+
    1>0の組成は除く)であり、2<y<40である非晶質
    酸化物膜であることを特徴とする請求項1記載の複写機
    の原稿載置板又は請求項2記載の複写機。
  6. 【請求項6】透明基体と耐擦傷性保護膜との間に透明導
    電性膜が形成されてなることを特徴とする請求項1〜5
    いずれか1項記載の複写機の原稿載置板又は複写機。
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