JP2814266B2 - 微生物吸着材及びその製造方法 - Google Patents

微生物吸着材及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、水処理における水中の微生物の吸着材、バ
イオリアクターやバイオセンサーにおける微生物菌体の
保持担体などとして使用される微生物吸着材に関し、と
くに水中の菌体を効率良く吸着できる微生物吸着材に関
する。
[従来技術] 従来、上下水道の微生物を除去する手段として、塩素
消毒法などの殺菌作用を有する水可溶性化学物質が使用
されている。しかし、これらの化学物質は一般に毒性が
強いことが多く、とくに、飲料水や、食品又は医薬品製
造用の水に添加して用いるには問題があった。例えば、
上記塩素消毒では、処理反応においてトリハロメタン等
の有機ハロゲン化物が生成するが、最近、このトリハロ
メタンに発癌性があり、生物濃縮を受けることがわか
り、環境汚染問題として大きく取り上げられている。こ
のため、水に不溶性で微生物を除去できる材質が強く要
望されている。
一方、バイオリアクターやバイオセンサーの分野で
は、最近、微生物菌体を生きた状態で担体に固定化さ
せ、微生物によって生産される菌体内または菌体外の酵
素を利用することが考えられている。これら微生物の担
体への固定化方法としては、従来、物理的吸着法、共有
結合法などが知られている。この内、物理的吸着法は結
合が弱く、微生物が脱離することがあり、共有結合法は
比較的強固な結合が得られるが、反応方法によっては酵
素が変性しやすく、とくに微生物菌体の場合には死滅す
るおそれがある。このため、微生物菌体を死なせたり、
活性を低下させたりすることなく、安定に固定化できる
担体が望まれている。
上述のような水処理の微生物除去材やバイオリアクタ
ーの担体における要求を満たす材料として、特公昭62−
41641号公報には、橋かけポリビニルピリジニウムハラ
イドからなる不溶性高分子化合物が提案されている。こ
の化合物は、高い効率で、しかも、生きた状態で微生物
を捕えることができ、その上、水に不溶性であるため環
境を汚染することがない非常に優れた微生物吸着材であ
る。
しかしながら、上記の橋かけポリビニルピリジニウム
ハライドは水だけでなく、通常の有機溶剤にも不溶であ
るため、固体としてしか取り扱えず、加工が困難で、一
般にはビーズ形状で使用されるので、単位重量当たりの
表面積が小さく、吸着効率が悪いという問題があった。
これを解消するためには、例えばビーズの径を小さくす
れば良いが、この様にすると、目づまりが生じて使用で
きなくなるおそれがあった。
なお、橋かけ構造を持たないポリビニルピリジニウム
ハライドは水溶性であって、水処理材として用いた場合
には流失する問題があるだけでなく、殺菌性があること
が知られている。
[発明が解決すべき課題] 本発明は上記従来技術の欠点を解消すべくなされたも
のであり、水系で使用しても溶解せず、微生物の活性を
低下させることなく吸着することができ、かつ、表面積
が大きく、微生物の吸着効率が高い微生物吸着材を得る
ことを課題とする。
[課題を解決する手段] 本発明は、一般式、 (ただし、式中R1はベンジル基、C4〜C16のアルキル基
またはペンタフルオロフェニルメチル基またはR2は水素
原子、C1〜C3のアルキル基、Xはハロゲン原子、Yは水
素原子、C1〜C3のアルキル基、ベンジル基、エーテル
基、カルボキシル基、カルボン酸エステル基またはアリ
ール基)で表わされる水に不溶または難溶で有機溶剤に
は可溶なビニル系共重合体が、多孔質基材の表面に付着
していることを特徴とする微生物吸着材に関する。
[作用] すなわち、本発明の微生物吸着材に使用する上記のビ
ニル系共重合体は、橋かけポリビニルピリジニウムハラ
イドと同様の優れた微生物吸着能を有するにもかかわら
ず、水には不溶または難溶でありながら、有機溶剤には
可溶であって、これを溶液とすることができるので、橋
かけポリビニルピリジニウムハライドでは不可能であっ
た、他の基材への含浸やコーティングなどの加工が可能
なのである。本発明の微生物吸着材は、この共重合体の
性質を利用し、優れた微生物吸着性を有するビニル系重
合体を多孔質基材の表面に付着することによって、ビニ
ル系共重合体の単位重量当たりの表面積を大幅に増加せ
しめ、微生物吸着能を高めたものである。
本発明には、4−ビニルピリジンとモノビニルモノマ
ーとを共重合した後、ハロゲン化物を作用させて得られ
る、下記の一般式で表わされるビニル系共重合体が使用
される。
ただし、式中R1はベンジル基、C4〜C16のアルキル基
またはペンタフルオロフェニルメチル基、R2は水素原子
またはC1〜C3のアルキル基、Xはハロゲン原子、Yは水
素原子、C1〜C3のアルキル基、ベンジル基、エーテル
基、カルボキシル基、カルボン酸エステル基またはアリ
ール基である。また、このビニル系共重合体はランダム
共重合体またはブロック共重合体である。
共重合に使用するモノビニルモノマーとしては、エチ
レン、プロピレン、ブテンなどのモノオレフィン、スチ
レン、酢酸ビニル、アクリル酸、アクリル酸エステル、
メタクリル酸、メタクリル酸エステル、脂肪族ビニルエ
ステル、アクリロニトリル及びこれらの誘導体などがあ
るが、これらに限らず、種々のものが単独または組合せ
て使用できる。ただし、親水性の高い官能基を有するモ
ノビニルモノマーを使用すると、得られる共重合体が重
合度によっては水溶性となるので望ましくない。
このモノビニルモノマーと4−ビニルピリジンとの比
率、すなわち、n:mの割合は、使用されるモノビニルモ
ノマーの種類や、重合度によっても異なるが、大略10:9
0〜90:10の範囲にあるのが望ましい。この範囲よりも4
−ビニルピリジンの割合が少ないと十分な微生物吸着性
が得られず、これより多いと得られる共重合体が水溶性
の高いものとなってしまう。
また、上記ビニル系重合体の重合度は少なくとも300
以上であることが望ましく、これより重合度が低いと、
得られる共重合体の水溶性が高いものとなる。
モノビニルモノマーと4−ビニルピリジンとの共重合
体は、ハロゲン化アルキル、ハロゲン化ベンジル、ハロ
ゲン化ペンタフルオロフェニルメチルなどのハロゲン化
物と反応させることにより、ピリジンを4級化し、次式
で表わされる官能基を形成する。
式:X-R1−N+ この官能基が主体となって微生物を活性状態を維持し
たままで、吸着する働きをしているものと考えられる。
この機構は明らかではないが、この官能基は正に帯電し
ており、一般に微生物の細胞表面は負に帯電しているこ
とから、静電気的な相互作用が一つの重要な因子である
と推定される。
この様にして得られたビニル系共重合体は、水に対し
て実質的に不溶または難溶であって、有機溶剤には可溶
である。この性質を利用して、上記ビニル系重合体は有
機溶剤に溶かされて溶液とされる。有機溶剤としては、
アルコール類、エステル類、フェノール類、エーテル類
などが使用できるが、取り扱いやすさなどの点から考え
て、アルコール類を使用することが望ましい。
次に、ビニル系共重合体を溶解した溶液は、多孔質基
材に含浸、スプレー、コーティングなどの手段で付与さ
れる。この後、乾燥工程を経ることにより、上記ビニル
系共重合体は多孔質基材に付着される。この際、多孔質
基材の内部にわたって、できるだけ広い範囲に均一にビ
ニル系共重合体を付着させるためには含浸によるのが望
ましい。
多孔質基材に対するビニル系共重合体の付着量は特に
限定されないが、0.01〜20wt%の範囲において吸着力が
高く、かつ経済的である。20wt%以上では、ビニル系共
重合体の使用量が増す割には吸着効果は上がらず、不経
済となる。
本発明の多孔質基材には、不織布、織物、編物、紙、
発泡体、多孔質膜(メンブレンフィルター)など種々の
ものが使用でき、有機、無機、金属からなる単一、もし
くは複合素材が選択可能である。中でも3次元構造から
なる不織布は、表面積が大きく、圧力損失が低いという
点で望ましい。加えて、ビニル系共重合体が不織布の繊
維表面に薄く均一に付着できるので、ビニル系共重合体
の単位重量当たりの表面積は、ビーズに比して飛躍的に
大きい。この結果、水処理における微生物の接触面積
や、バイオリアクターにおける基質との反応効率を大幅
に高めることが可能となる。また微生物を大量に吸着し
た場合でも、不織布の密度をコントロールすることによ
り、空隙を確保して目詰りの生じない構造にできる。
なお、本発明の微生物吸着材によって、吸着する対象
となる微生物とは、細菌、真菌、藻類、ウィルスなどを
言う。水処理材として本発明の微生物吸着材を用いる場
合には、被処理水に含まれるこれらの微生物を吸着除去
することにより水の浄化が行なわれる。また、バイオリ
アクターなどに利用する場合には、特定の機能を有する
菌体を、生きたままで、あるいは活性の高い状態で吸着
させ、これら菌体に含まれる酵素を働かせて、反応生成
物を得たり、物質の選別を行なったりする。
(実施例1) 4−ビニルピリジンとスチレンとを40:60モル%の割
合で共重合した後、等モル量のベンジルブロミドで4級
化処理してビニル系共重合体を得た。
一方、レーヨン繊維(繊度1.5デニール)からなる繊
維ウェブを水流絡合処理して、目付90g/m2、厚み0.5mm
の不織布を得た。
この水流絡合不織布に、上記ビニル系重合体を溶解し
たエタノール溶液を含浸した後、75℃で乾燥して、不織
布に対する共重合体の付着率が1.5重量%の微生物吸着
材を得た。
この微生物吸着材を3cmφに打抜き、内径3cmのカラム
に30枚積層充填した後、エシェリシア・コリを0.85%食
塩水に4.6×108個/mlの濃度に懸濁させた液を、45ml/hr
の速度でカラムに通液した。
通液して得た液中の生菌数を寒天平板混釈法を用い
て一定時間毎に測定し、除菌率を求め、第1表に示し
た。
(比較例1) 実施例1でビニル系共重合体を用いず、水流絡合不織
布のみをカラムに充填し、これに、エシェリシア・コリ
を0.85%食塩水に5.5×108個/mlの濃度に懸濁させた液
を、35ml/hrの速度でカラムに通液した。
通液して得た液中の生菌数を一定時間毎に測定し、
除菌率を求め、第1表に示した。
(実施例2) ビニル系共重合体として、4−ビニルピリジンとスチ
レンとを40:60モル%の割合で共重合した後、等モル量
のベンジルクロリドで4級化処理したものを用いたこと
以外は、実施例1と同様にして微生物吸着材を得た。
この微生物吸着材を実施例1と同様にしてカラムに充
填した後、エシェリシア・コリを0.85%食塩水に5.6×1
08個/mlの濃度に懸濁させた液を、40ml/hrの速度でカラ
ムに通液し、液中の生菌数を一定時間毎に測定し、除
菌率を求め、第1表に示した。
第1表から明らかなように、実施例1、2のビニル系
共重合体を付着させた水流絡合不織布を用いた微生物吸
着材は、菌の吸着力に優れ、高い除菌率を示したが、比
較例1のビニル系共重合体を付着させていないものは、
菌の吸着力が弱く、しかも時間の経過とともに著しく低
下し、わずか、10%程度の除菌率しか示さなかった。
(実施例3) 実施例1の微生物吸着材を3cmφに打抜き、内径3cmの
カラムに30枚積層充填した後、スタフィロコッカス・ア
ウレウスを0.85%食塩水に2.8×108個/mlの濃度に懸濁
させた液を、60ml/hrの速度でカラムに通液した。
通液して得た液中の生菌数を一定時間毎に測定し、
除菌率を求め、第2表に示した。
(実施例4) 実施例1の微生物吸着材を3cmφに打抜き、内径3cmの
カラムに30枚積層充填した後、シュードモナス・エルギ
ノーザを0.85%食塩水に6.2×108個/mlの濃度に懸濁さ
せた液を、30ml/hrの速度でカラムに通液した。
通液して得た液中の生菌数を一定時間毎に測定し、
除菌率を求め、第2表に示した。
第2表から明らかなように、層の種類にかかわらず、
本発明の微生物吸着材は良好な菌の吸着力を示した。
(実施例5) 実施例1の微生物吸着材を1.6cmφに打抜き、内径1.6
cmのカラムに20枚積層充填した後、T−4バクテリオフ
ァージを0.85%食塩水に1.3×106個/mlの濃度に懸濁さ
せた液を、20ml/hrの速度でカラムに通液した。
通液して得た液中の生菌数を一定時間毎に測定し、
除菌率を求め、第3表に示した。
(比較例2) 実施例5でビニル系共重合体を用いず、水流絡合不織
布のみをカラムに充填し、これに、T−4バクテリオフ
ァージを0.85%食塩水に1.3×106個/mlの濃度に懸濁さ
せた液を、20ml/hrの速度でカラムに通液した。
通液して得た液中の生菌数を一定時間毎に測定し、
除菌率を求め、第3表に示した。
第3表から、本発明の微生物吸着材が、菌体に比べて
微小なウィルスに対しても有効に働くことがわかった。
(実施例6) ビニル系共重合体として、4−ビニルピリジンとスチ
レンとを25:75モル%の割合で共重合した後、等モル量
のベンジルブロミドで4級化処理したものを用いたこと
以外は、実施例1と同様にして微生物吸着材を得た。
この微生物吸着材を実施例1と同様にしてカラムに充
填した後、エシェリシア・コリを0.85%食塩水に2.3×1
08個/mlの濃度に懸濁させた液を、70ml/hrの速度でカラ
ムに通液し、液中の生菌数を一定時間毎に測定し、除
菌率を求め、第4表に示した。
(比較例3) ビニル系共重合体として、4−ビニルピリジンとスチ
レンとを95:5モル%の割合で共重合した後、等モル量の
ベンジルブロミドで4級化処理したものを用いたこと以
外は、実施例1と同様にして微生物吸着材を得た。
この微生物吸着材を実施例1と同様にしてカラムに充
填した後、0.85%食塩水を通液したところ、ビニル系共
重合体が徐々に液中に漏出してしまったので、測定は
行なえなかった。
(実施例7) ビニル系共重合体として、4−ビニルピリジンとメタ
クリル酸メチルとを40:60モル%の割合で共重合した
後、等モル量のベンジルブロミドで4級化処理したもの
を用いたこと以外は、実施例1と同様にして微生物吸着
材を得た。
この微生物吸着材を実施例1と同様にしてカラムに充
填した後、エシェリシア・コリを0.85%食塩水に3.8×1
08個/mlの濃度に懸濁させた液を、50ml/hrの速度でカラ
ムに通液し、液中の生菌数を一定時間毎に測定し、除
菌率を求め、第4表に示した。
(比較例4) ビニル系共重合体として、4−ビニルピリジンとメタ
クリル酸メチルとを5:95モル%の割合で共重合した後、
等モル量のベンジルブロミドで4級化処理したものを用
いたこと以外は、実施例1と同様にして微生物吸着材を
得た。
この微生物吸着材を実施例1と同様にしてカラムに充
填した後、エシェリシア・コリを0.85%食塩水に3.8×1
08個/mlの濃度に懸濁させた液を、55ml/hrの速度でカラ
ムに通液し、液中の生菌数を一定時間毎に測定し、除
菌率を求め、第4表に示した。
第4表から、本発明に使用するビニル系共重合体の原
料物質である4−ビニルピリジンとビニルモノマーの割
合によって、微生物吸着材の微生物の吸着力に差が生じ
ることがわかった。とくに、比較例4のように、4−ビ
ニルピリジンの量が減少すると微生物の吸着力は低下し
た。一方、4−ビニルピリジンの量が増加すると微生物
の吸着力は高まる傾向にあるが、この量があまり多くな
ると、比較例3のように樹脂が水溶性となって使用でき
なくなった。なお、第4表から、ビニルモノマー成分を
変更しても、良好な吸着力を持つ微生物吸着材が得られ
ることもわかった。
(実施例8) 多孔質基材を、ポリエステル繊維(繊度1.5デニー
ル)からなる、目付126g/m2、厚み0.87mmのニードルパ
ンチ不織布に変えたこと以外は実施例1と同様にして微
生物吸着材を得た。
この微生物吸着材を3cmφに打抜き、内径3cmのカラム
に23枚積層充填した後、エシェリシア・コリを0.85%食
塩水に5.5×108個/mlの濃度に懸濁させた液を、35ml/hr
の速度でカラムに通液し、液中の生菌数を一定時間毎
に測定し、除菌率を求め、第5表に示した。
(実施例9) 多孔質基材を、アクリル繊維(繊度1.3デニール)か
らなる、目付151g/m2、厚み1.11mmのニードルパンチ不
織布に変えたこと以外は実施例1と同様にして微生物吸
着材を得た。
この微生物吸着材を3cmφに打抜き、内径3cmのカラム
に18枚積層充填した後、エシェリシア・コリを0.85%食
塩水に3.9×108個/mlの濃度に懸濁させた液を、50ml/hr
の速度でカラムに通液し、液中の生菌数を一定時間毎
に測定し、除菌率を求め、第5表に示した。
(実施例10) 多孔質基材を、ガラス繊維(繊維径6μm)からな
る、目付150g/m2、厚み1.05mmの湿式不織布に変えたこ
と以外は実施例1と同様にして微生物吸着材を得た。
この微生物吸着材を3cmφに打抜き、内径3cmのカラム
に24枚積層充填した後、エシェリシア・コリを0.85%食
塩水に2.8×108個/mlの濃度に懸濁させた液を、55ml/hr
の速度でカラムに通液し、液中の生菌数を一定時間毎
に測定し、除菌率を求め、第5表に示した。
(実施例11) 多孔質基材を、レーヨン繊維(繊度1.5デニール)か
らなる、目付135g/m2、厚み0.90mmのニードルパンチ不
織布に変えたこと以外は実施例1と同様にして微生物吸
着材を得た。
この微生物吸着材を3cmφに打抜き、内径3cmのカラム
に26枚積層充填した後、エシェリシア・コリを0.85%食
塩水に3.3×108個/mlの濃度に懸濁させた液を、55ml/hr
の速度でカラムに通液し、液中の生菌数を一定時間毎
に測定し、除菌率を求め、第5表に示した。
第5表からわかるように、多孔質基材の種類によっ
て、微生物吸着材の微生物の吸着力は若干の変動は受け
るが、いずれも吸着力を有することがわかった。
[発明の効果] 本発明の微生物吸着材は、上述の如く、水に不溶で有
機溶剤に可溶である、優れた微生物吸着能を有する共重
合体を作成し、これを表面積が大きい多孔質基材に付着
させたものである。このため、本発明の微生物吸着材を
水処理材に用いた場合には、水中に含まれる微生物を効
率よく吸着し、時間が経過しても吸着能は低下しにく
く、目詰りなどのトラブルも生じにくい。しかも、本発
明に使用するビニル系共重合体は水に不溶であるので、
溶け出して環境を汚染することもない。また、本発明の
微生物吸着材をバイオセンサーやバイオリアクターとし
て用いた場合には、微生物を生きたままの活性の高い状
態で、高い効率で固定化でき、しかも吸着材が3次元構
造であって、反応基質や分析対象となる溶液などとの接
触が広い面積でスムーズに行なえるので、優れた生体触
媒機能を十分に活用することができる。
この様に、本発明の微生物吸着材は水処理材、あるい
はバイオセンサー、バイオリアクターなどに使用するの
に極めて適したものである。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式、 (ただし、式中R1はベンジル基、C4〜C16のアルキル基
    またはペンタフルオロフェニルメチル基、R2は水素原
    子、C1〜C3のアルキル基、Xはハロゲン原子、Yは水素
    原子、C1〜C3のアルキル基、ベンジル基、エーテル基、
    カルボキシル基、カルボン酸エステル基またはアリール
    基)で表される水に不溶または難溶で有機溶剤には可溶
    なビニル系共重合体が、多孔質基材の表面に付着してい
    ることを特徴とする微生物吸着材。
  2. 【請求項2】一般式中のn:mの割合が10:90〜90:10であ
    る請求項1記載の微生物吸着材。
  3. 【請求項3】4−ビニルピリジンとモノビニルモノマー
    とを共重合した後、ハロゲン化物を作用させて、一般
    式、 (ただし、式中R1はベンジル基、C4〜C16のアルキル基
    またはペンタフルオロフェニルメチル基、R2は水素原
    子、C1〜C3のアルキル基、Xはハロゲン原子、Yは水素
    原子、C1〜C3のアルキル基、ベンジル基、エーテル基、
    カルボキシル基、カルボン酸エステル基またはアリール
    基)で表される水に不溶または難溶で有機溶剤には可溶
    なビニル系共重合体を作成し、次いで該ビニル系共重合
    体を有機溶剤に溶解して非水溶液とし、該非水溶液を多
    孔質基材に含浸し、乾燥することによって、該ビニル系
    共重合体を該多孔質基材の表面に付着せしめることを特
    徴とする微生物吸着材の製造方法。
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