JP2988687B2 - 微生物吸着用不織布 - Google Patents

微生物吸着用不織布

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、水処理における水中の微生物の吸着材、空
気清浄などにおける気体中の微生物除去のためのマスク
やエアフィルタ、バイオリアクターやバイオセンサーに
おける微生物菌体の保持担体などとして使用される微生
物吸着用不織布に関する。
[従来技術] 従来、上下水道の微生物を除去する手段として、塩素
消毒法などの殺菌作用を有する水可溶性化学物質が使用
されている。しかし、これらの化学物質は一般に毒性が
強いことが多く、とくに、飲料水や、食品又は医薬品製
造用の水に添加して用いるには問題があった。例えば、
上記塩素消毒では、処理反応においてトリハロメタン等
の有機ハロゲン化物が生成するが、最近、このトリハロ
メタンに発癌性があり、生物濃縮を受けることがわか
り、環境汚染問題として大きく取り上げられている。こ
のため、水に不溶性で微生物を除去できる材質が強く要
望されている。
また、マスクやエアフィルタなどの気体のろ過を行う
分野においても、気体中の塵埃だけでなく、微生物も除
去できる素材が望まれており、従来、ろ材に活性炭やゼ
オライトなどの吸着剤を付着させたものが提案されてい
る(特開53−56894号)。しかし、これらの吸着剤には
微生物を選択的、優先的に吸着する能力はなく、微生物
の捕集効率も低かった。
一方、バイオリアクターやバイオセンサーの分野で
は、最近、微生物菌体を生きた状態で担体に固定化さ
せ、微生物によって生産される菌体内または菌体外の酵
素を利用することが考えられている。これら微生物の担
体への固定化方法としては、従来、物理的吸着法、共有
結合法などが知られている。この内、物理的吸着法は結
合が弱く、微生物が脱離することがあり、共有結合法は
比較的強固な結合が得られるが、反応方法によっては酵
素が変性しやすく、とくに微生物菌体の場合には死滅す
るおそれがある。このため、微生物菌体を死なせたり、
活性を低下させたりすることなく、安定に固定化できる
担体が望まれている。
上述のような水処理や空気清浄における微生物除去材
やバイオリアクターの担体における要求を満たす材料と
して、特公昭62−41641号公報には、橋かけポリビニル
ピリジニウムハライドからなる不溶性高分子化合物が提
供されている。この化合物は、高い効率で、しかも、生
きた状態で微生物を捕えることができ、その上、水に不
溶性であるため環境を汚染することがない非常に優れた
微生物吸着材である。
しかしながら、上記の橋かけポリビニルピリジニウム
ハライドは水だけでなく、通常の有機溶剤にも不溶であ
るため、固体としてしか取り扱えず、加工が困難で、一
般にはビーズ形状で使用されるので、単位重量当たりの
表面積が小さく、吸着効率が悪いという問題があった。
これを解消するためには、例えばビーズの径を小さくす
れば良いが、この様にすると、目づまりが生じて使用で
きなくなるおそれがあった。
なお、橋かけ構造を持たないポリビニルピリジニウム
ハライドは水溶性であって、水処理材として用いた場合
には流失する問題があるだけでなく、殺菌性があること
が知られている。
[発明が解決すべき課題] 本発明は上記従来技術の欠点を解消すべくなされたも
のであり、微生物の吸着効率が高く、水、空気、反応基
質などの被処理体の通過抵抗が低い微生物吸着用不織布
を提供することを課題とする。
[課題を解決する手段] 本発明は、一般式、 (ただし、式中R1はベンジル基、C4〜C16のアルキル基
またはペンタフルオロフェニルメチル基、R2は水素原子
またはC1〜C3のアルキル基、Xはハロゲン原子、Yは水
素原子、C1〜C3のアルキル基、ベンジル基、エーテル
基、カルボキシル基、カルボン酸エステル基またはアリ
ール基)で表わされるビニル系共重合体と繊維形成性樹
脂とからなる繊維を含むことを特徴とする微生物吸着用
不織布に関する。
[作用] すなわち、本発明の微生物吸着用不織布においては、
優れた微生物吸着能を有する上記のビニル系共重合体が
含まれた繊維が3次元的な構造の不織布を形成している
ため、水、空気、反応基質などの被処理体を通過抵抗の
低い状態で処理できるにもかかわらず、高い微生物の捕
集効率が実現できる。この際、上記のビニル系共重合体
は微生物を生きたままで吸着することができるので、単
に微生物を捕集するだけでなく、捕集した微生物を利用
してバイオセンサーやバイオリアクターに用いることが
できる。また、上記のビニル系共重合体は水には不溶ま
たは難溶であるため、水系で用いても水中に溶出しにく
いので、被処理水を汚染する心配がない。なお、上記の
ビニル系共重合体を安定な繊維形態として利用できるの
は、このビニル系共重合体が有機溶剤に可溶で、繊維形
成性樹脂と共に溶解することができるからであり、例え
ば、従来使用されていた橋かけポリビニルピリジニウム
ハライドからなる不溶性高分子化合物などでは、有機溶
剤に溶解しないので繊維形態とすることは不可能であ
る。
本発明には、4−ビニルピリジンとモノビニルモノマ
ーとを共重合した後、ハロゲン化物を作用させて得られ
る、下記の一般式で表わされるビニル系共重合体が使用
される。
ただし、式中R1はベンジル基、C4〜C16のアルキル基
またはペンタフルオロフェニルメチル基、R2は水素原子
またはC1〜C3のアルキル基、Xはハロゲン原子、Yは水
素原子、C1〜C3のアルキル基、ベンジル基、エーテル
基、カルボキシル基、カルボン酸エステル基またはアリ
ール基である。また、このビニル系共重合体はランダム
共重合体またはブロック共重合体である。
共重合に使用するモノビニルモノマーとしては、エチ
レン、プロピレン、ブテンなどのモノオレフィン、スチ
レン、酢酸ビニル、アクリル酸、アクリル酸エステル、
メタクリル酸、メタクリル酸エステル、脂肪族ビニルエ
ステル、アクリロニトリル及びこれらの誘導体などがあ
るが、これらに限らず、種々のものが単独または組合せ
て使用できる。ただし、親水性の高い官能基を有するモ
ノビニルモノマーを使用すると、得られる共重合体が重
合度によっては水溶性となるので望ましくない。
この4−ビニルピリジンとモノビニルモノマーとの比
率、すなわち、n:mの割合は、使用されるモノビニルモ
ノマーの種類や、重合度によっても異なるが、大略10:9
0〜90:10の範囲にあるのが望ましい。この範囲よりも4
−ビニルピリジンの割合が少ないと十分な微生物吸着性
が得られず、これより多いと得られる共重合体が水溶性
の高いものとなってしまう。とくに、水に不溶性とする
ことを考えれば、好ましいn:mの割合は10:90〜70:30で
ある。
また、上記ビニル系重合体の重合度は少なくとも300
以上であることが望ましく、これより重合度が低いと、
得られる共重合体の水溶性が高いものとなる。
モノビニルモノマーと4−ビニルピリジンとの共重合
体は、ハロゲン化アルキル、ハロゲン化ベンジル、ハロ
ゲン化ペンタフルオロフェニルメチルなどのハロゲン化
物と反応させることにより、ピリジンを4級化し、次式
で表わされる官能基を形成する。
式:X-−R1−N+ この官能基が主体となって微生物を活性状態を維持し
たままで、吸着する働きをしているものと考えられる。
この機構は明らかではないが、この官能基は正に帯電し
ており、一般に微生物の細胞表面は負に帯電しているこ
とから、静電気的な相互作用が一つの重要な因子である
と推定される。
この様にして得られたビニル系共重合体は、水に対し
て実質的に不溶または難溶であって、有機溶剤には可溶
である。この性質を利用して、上記ビニル系共重合体は
有機溶剤に溶かされて溶液とされる。有機溶剤として
は、アルコール類、エステル類、フェノール類、エーテ
ル類などが使用できるが、取り扱いやすさなどの点から
考えて、アルコール類を使用することが望ましい。
一方、本発明に使用する繊維形成性樹脂としては、上
記ビニル系共重合体の溶媒に溶解する樹脂を用いること
が望ましく、例えばアクリル繊維の原料であるアクリロ
ニトリルと不飽和エチレン系化合物とのコポリマーや、
トリアセテート繊維の原料であるセルロースアセテート
やトリアセテートフレークなどが適している。
上記ビニル系共重合体と繊維形成性樹脂とは溶媒に溶
かされて紡糸原液とされる。この際、ビニル系共重合体
と繊維形成性樹脂との配合比は1:99〜30:70の範囲にあ
ることが望ましく、繊維形成性樹脂の量がこれより少な
いと安定な繊維形態が得られなくなり、一方これよりビ
ニル系共重合体の量が少ないと所望の微生物吸着能力が
得られなくなる。次いで、上記紡糸原液を用いて、湿式
紡糸法または乾式紡糸法により繊維が作製される。
得られた繊維は、他の繊維と混合されて、あるいは単
独で不織布に形成される。必要な微生物吸着能を得るた
めに不織布の構成繊維の内、上記ビニル系共重合体を含
む繊維の量は少なくとも10重量%以上、好ましくは20重
量%以上であることが望ましく、微生物吸着能だけを考
慮する場合にはすべての構成繊維が上記ビニル系共重合
体を含む繊維からなるのがよい。上記ビニル系共重合体
を含む繊維と共に混合される他の構成繊維にはとくに限
定はなく、合成繊維、半合成繊維、天然繊維、無機繊維
などの中から用途に応じて適宜選択すればよい。
また、不織布は構成繊維を3次元的に絡合せしめた絡
合不織布か、構成繊維を接着剤または接着繊維により部
分的に結合した部分結合不織布か、あるいは無圧下にお
いて接着繊維によって構成繊維を結合した不織布とする
のが望ましい。
絡合不織布は、通常、水流絡合、ニードルパンチ、ス
テッチボンドなどの機械的絡合手段により構成繊維を3
次元的に絡合せしめることによって製造される。このた
め、絡合不織布においては実質的に接着剤が使用されな
いので、上記ビニル系共重合体の微生物吸着を行う部分
を接着剤が覆ってしまう心配がなく、高い微生物吸着能
が保証される。また、絡合不織布は構成繊維が3次元的
に絡んだ構造となっているため、被処理体との接触面積
が大きく、しかも不織布内を水や空気などの被処理体が
通過する際の抵抗が小さい。
一方、接着剤や接着繊維によって構成繊維を部分的に
結合した、いわゆるポイントシール不織布やプリントボ
ンド不織布などの部分結合不織布は、繊維の結合におい
て上記ビニル系共重合体の微生物吸着を行う部分を覆う
おそれがあり、絡合不織布に比べて微生物吸着能が劣る
が、非結合部分の存在により十分実用に耐える微生物吸
着能が得られる。部分結合不織布はとくに不織布に強度
が要求される場合に適している。なお、部分結合不織布
とする場合には、不織布面積に対する結合部分の総面積
の割合が5〜50%の範囲にあることが望ましく、これよ
り結合部分の割合が大きいと必要な微生物吸着能が得ら
れにくくなり、これより小さいと不織布形態を維持する
のに必要な強度が得られなくなる。
なお、上記不織布の見かけ密度は、水処理材として用
いる場合には0.1〜0.4g/cm3の範囲にあることが望まし
く、マスクやエアフィルタとして用いる場合には0.01〜
0.2g/cm3の範囲にあることが望ましく、バイオリアクタ
ーの微生物保持担体に用いる場合には、0.005〜0.1g/cm
3の範囲にあることが望ましい。
また、水処理材、マスク、あるいはエアフィルタなど
において、微生物の除去目的だけに用いる場合には、不
織布上で吸着した微生物が繁殖すると目詰りが生じやす
くなり、使用寿命を縮めるため、不織布に、微生物を殺
したり、成長を抑制するための殺菌剤を付着せしめる
か、これら殺菌剤を含有する殺菌繊維を配合せしめるこ
とが望ましい。殺菌剤としては、例えば、抗生物質のポ
リミキシン、第4アンモニウム塩などの陽性界面活性
剤、アルキルアミノエチルグリシンなどの両性界面活性
剤、クロルヘキシジン、ポリヘキサメチレンピグアニジ
ンなどのピグアナイド、ウンデシレン酸などの高級脂肪
酸、金属及び金属イオン、フェノール類などが使用でき
る。とくに、水処理材に用いる場合には、水不溶性また
は難溶性の殺菌剤を使用した方がよく、この様な殺菌剤
としては、金、銀、銅、などの粉末、ゼオライトを殺菌
性を有する金属イオンで置換した抗菌性ゼオライト、ポ
リビニル、ポリアクリレート、ポリエステル、ポリアミ
ドなどのポリマー鎖にピグアナイドまたは第4アンモニ
ウム塩を固定化したポリマー型固定化殺菌剤、3−(ト
リメトキシシリル)−プロピルトリメチルオクタデシル
アンモニウムクロライドなどのシリコーン型固定化殺菌
剤などが好適に使用できる。
また、とくに、マスクやエアフィルタのように気体中
で本発明の微生物吸着用不織布を使用する場合には、上
記ビニル系共重合体の微生物を吸着する官能基部分が水
分の存在下でないと微生物の吸着能を十分発揮しないた
め、被処理気体を加湿するか、あるいは微生物吸着用不
織布に保湿剤を付着することが望ましい。保湿剤として
は、例えば、塩化カルシウム、塩化マグネシウムなどの
アルカリ土類金属塩や塩化リチウム、メタケイ酸カリウ
ム、硫酸タチニウムなどの潮解性物質、ポリビニルアル
コール、ポリアクリル酸塩、ビニルピロリドンなどの水
溶性高分子、シリカゲル、ゼオライト、コラーゲン、エ
チレングリコール、五酸化ニリン、酸化マグネシウム、
酸化カルシウムなどが使用できる。
(実施例1) 4−ビニルピリジンとスチレンとを40:60モル%の割
合で共重合した後、4−ビニルピリジンと等モル量のベ
ンジルブロミドで4級化処理してビニル系共重合体を得
た。
次に、トリアセテートフレークを塩化メチレンとエタ
ノールの混合溶剤に溶解した溶液と、上記ビニル系共重
合体のエタノール溶液とを混合して紡糸原液を得た。紡
糸源液中のビニル系共重合体とトリアセテートの配合比
は8:92であった。この紡糸原液を乾式紡糸法を用いて紡
糸し、ビニル系共重合体練り込みトリアセテート繊維
(繊度4デニール)を作製した。
このビニル系共重合体練り込みトリアセテート繊維10
0%からなる繊維ウェブを水流絡合処理して、目付90g/m
2、厚み0.7mmの微生物吸着用不織布を得た。
得られた微生物吸着用不織布35cm×6cmをうず巻き状
にしたものを、0.85%滅菌食塩水に大腸菌を1.8×106
/mlの濃度で懸濁させた液200mlに浸け、マグネティック
スターラーで撹拌して接触させた。一定時間毎に液中に
残存する生菌数を寒天平板混釈法を用いて測定し、除菌
率を求めて第1表に示した。
(実施例2) 実施例1で用いたのと同じビニル系共重合体練り込み
トリアセテート繊維50%と、通常のレーヨン繊維(繊度
1.5デニール)50%とからなる繊維ウェブに水流絡合処
理を施して、目付90g/m2、厚み0.6mmの微生物吸着用不
織布を得た。
得られた微生物吸着用不織布を用いて実施例1と同様
の実験を行い、一定時間毎に、液中に残存する生菌数を
寒天平板混釈法を用いて測定し、除菌率を求めて第1表
に示した。
(比較例1) 通常のレーヨン繊維(繊度1.5デニール)100%からな
る繊維ウェブに水流絡合処理を施して、目付90g/m2、厚
み0.5mmの水流絡合不織布を得た。
この水流絡合不織布を用いて実施例1と同様の実験を
行い、一定時間毎に、液中に残存する生菌数を寒天平板
混釈法を用いて測定し、除菌率を求めて第1表に示し
た。
(実施例3) 実施例1で用いたのと同じビニル系共重合体練り込み
トリアセテート繊維70%と、熱融着型複合繊維(高融点
成分:ポリプロピレン、低融点成分:ポリエチレン、繊
度1.5デニール)30%とが混合されてなる繊維ウェブ
に、温度150℃のエングレイブドロールでポイントシー
ル加工を行い、結合面積18%、目付90g/m2、厚み0.7mm
のポイントシール不織布からなる微生物吸着用不織布を
得た。
得られた微生物吸着用不織布を用いて実施例1と同様
の実験を行い、一定時間毎に液中に残存する生菌数を寒
天平板混釈法を用いて測定し、除菌率を求めて第2表に
示した。
(比較例2) 通常のレーヨン繊維(繊度1.5デニール)70%と、熱
融着型複合繊維(高融点成分:ポリプロピレン、低融点
成分:ポリエチレン、繊度1.5デニール)30%とが混合
されてなる繊維ウェブに、温度150℃のエングレイブド
ロールでポイントシール加工を行い、結合面積18%、目
付90g/m2、厚み0.6mmのポイントシール不織布を得た。
得られたポイントシール不織布を用いて実施例1と同
様の実験を行い、一定時間毎に液中に残存する生菌数を
寒天平板混釈法を用いて測定し、除菌率を求めて第2表
に示した。
[発明の効果] 本発明の微生物吸着用不織布は、上述の如く、微生物
吸着能を有する特定のビニル系共重合体と繊維形成性樹
脂とからなる繊維を含む不織布からなるので、微生物吸
着を行う成分が、水、空気、反応基質などの被処理体中
に溶出していくことなく、安定に保持されており、しか
も不織布の3次元的な構造内に一様に分布している。こ
のため、被処理体との接触面積が非常に大きく、高い微
生物吸着能力を期待できる上に、被処理体を通過抵抗の
低い状態で処理できる。
また、上記のビニル系共重合体は微生物を生きたまま
で吸着することができるので、単に微生物を捕集するだ
けでなく、補集した微生物を利用してバイオセンサーや
バイオリアクターの微生物保持担体に用いることができ
る。
一方、水処理材やマスク、エアフィルタにおいて微生
物の除去のみを目的とする場合には、殺菌剤を併用して
付着した微生物の繁殖を抑制することによって、微生物
の繁殖による目詰りを防ぎ、使用寿命を延ばすことがで
きる。
更には、マスク、エアフィルタに用いる場合には、保
湿剤を併用したり、被処理気体を加湿することによっ
て、微生物吸着を行う官能基部分へ水分を供給すること
で気体中における連続使用を可能とすることができる。
以上のように、本発明の微生物吸着用不織布は優れた
効果を有するため、バイオフィルター、バイオセンサー
などの微生物保持担体、水処理材、マスク、エアフィル
タなどに利用するのに適した極めて有用なものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12N 11/08 C12N 11/08 A (56)参考文献 特開 平3−47536(JP,A) 特開 昭62−197145(JP,A) 特開 平4−11945(JP,A) 特開 平3−8442(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B01J 20/26

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式、 (ただし、式中R1はベンジル基、C4〜C16のアルキル基
    またはペンタフルオロフェニルメチル基、R2は水素原子
    またはC1〜C3のアルキル基、Xはハロゲン原子、Yは水
    素原子、C1〜C3のアルキル基、ベンジル基、エーテル
    基、カルボキシル基、カルボン酸エステル基またはアリ
    ール基)で表わされるビニル系共重合体と繊維形成性樹
    脂とからなる繊維を含むことを特徴とする微生物吸着用
    不織布。
  2. 【請求項2】一般式中のn:mの割合が10:90〜90:10であ
    る請求項1に記載の微生物吸着用不織布。
  3. 【請求項3】不織布が構成繊維を3次元的に絡合せしめ
    た絡合不織布である請求項1または2に記載の微生物吸
    着用不織布。
  4. 【請求項4】不織布が接着剤または接着繊維により部分
    的に結合された部分結合不織布である請求項1または2
    に記載の微生物吸着用不織布。
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