JP2813463B2 - 延長制御を行うリニア外返りカテーテル装置 - Google Patents

延長制御を行うリニア外返りカテーテル装置

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JP2813463B2
JP2813463B2 JP5507781A JP50778192A JP2813463B2 JP 2813463 B2 JP2813463 B2 JP 2813463B2 JP 5507781 A JP5507781 A JP 5507781A JP 50778192 A JP50778192 A JP 50778192A JP 2813463 B2 JP2813463 B2 JP 2813463B2
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    • A61M—DEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 一般に外返りカテーテル（everting catheter）は、
アウタカテーテル管腔（ルーメン）を備えたアウタカテ
ーテルと、アウタカテーテル管腔内で長手方向に移動で
き且つインナカテーテル管腔を備えたインナカテーテル
とを有している。アウタカテーテル及びインナカテーテ
ルには外返りエレメントが連結されており、アウタカテ
ーテル管腔内でインナカテーテルを先端側に移動させる
ことにより、外返りエレメントがアウタカテーテルの開
口を通って外返しされる。
この形式の外返りカテーテルは、外返りエレメントを
内返り位置（inverted position）にした状態で、人体
内の通路を通して挿入される。次に、インナカテーテル
管腔及び外返しされた外返りエレメントを通して長い可
撓性のある器具を導入し、該器具を所望の身体領域内に
位置決めし且つ任意の種々の医療処置及び／又は身体の
内部領域の観察を行うことができる。
これらの任意の機能を適正に実行するためには、一般
に、外返りエレメントの先端側端部に対する器具の先端
側端部の位置を知る必要がある。このことは、例えば、
器具が外返りエレメントから先端側に突出して、デリケ
ートな身体組織又は器官に損傷を与えないように防止す
る上で必要である。
外返りエレメントの先端側端部に対する器具の位置を
確認する従来の技術として、超音波及びＸ線透視法があ
る。残念なことに、これらのいずれの技術も卵管には満
足に使用できない。より詳しくは、超音波は患者にとっ
て不快であり且つ外返りエレメントの先端側端部に対し
て器具の先端側端部を所望通りに正確に位置決めするこ
とができない。卵管は非常にデリケートな性質を有して
いるため、外返りエレメントの先端側端部から器具が突
出しないことは重要である。Ｘ線透視法も、患者の受胎
能に害を与える可能性があるため不適当である。
発明の要約 本発明は、これらの問題を解決する外返りカテーテル
装置を提供する。本発明によれば、外返りエレメントの
先端側端部に対して器具を正確に配置でき、且つこれは
超音波又はＸ線透視機器のような比較的高価な位置検出
機器を用いる必要なくして達成される。実際、本発明の
外返りカテーテル装置は、非常に安価に位置検出機能を
達成する。また、本発明の位置検出技術は非常に容易に
使用でき且つ外返りエレメントの先端側端部に対する器
具の位置の確認に誤差が導入され難いものである。
アウタカテーテルの先端側開口が一般に固定されてお
り且つこの先端側開口に対して器具が移動するため、ア
ウタカテーテルの先端側開口に対する器具の先端側端部
の位置を確認することは比較的容易である。しかしなが
ら、器具と外返りエレメントとは独立して移動するた
め、器具の先端側端部と外返りエレメントの先端側端部
との相対位置を決定することはかなり複雑である。ま
た、外返りカテーテルの性質から、外返りエレメントの
先端側端部は、インナカテーテルの移動の1/2だけ移動
する、 本発明によれば、インナカテーテルの指標及び器具の
指標が、外返りエレメントの先端側端部に対する器具の
少なくとも１つの長手方向位置を表示する。指標が外返
りエレメントの先端側端部に対する器具の複数の長手方
向位置を表示し、且つこれらの位置が完全に内返りした
位置から完全に外返りした位置までの任意の位置である
のが好ましい、卵管に使用する場合、本発明により検出
される１つの重要な位置は、器具の先端側端部が外返り
エレメントの先端側端部に近接した場合であり、これ
は、外返りエレメントが完全内返り位置と完全外返り位
置との間にある場合でも達成される。
１つの好ましい形態においては、インナカテーテルの
指標が、アウタカテーテル管腔内でのインナカテーテル
の長手方向位置に関する度合に露出され、器具の指標
が、インナカテーテル管腔内での器具の長手方向位置に
関する度合いに露出される。この構成によれば、外返り
エレメントの先端側端部に対する器具の長手方向位置
は、インナカテーテル及び器具の両者の露出された指標
に関連している。また、インナカテーテルの指標は、ア
ウタカテーテルの先端側開口に対する外返りエレメント
の先端側端部の位置を表示し、これにより、外返りエレ
メントが外返しされた度合いを知ることができる。
指標は、非常に安価で且つ使用が容易であるという利
点を有する。また、指標は、外返りエレメントの先端側
端部に対する器具の位置を正確に示すことができる。
指標は、この目的を達成できる任意の形式のものでよ
い。例えば、指標は、数字でも、幅の変化する長手方向
のストライプでもよい。しかしながら、装置を簡単化
し、これにより患者を負傷させることにもなる誤差が生
じる傾向を最小にするため、指標を、インナカテーテル
上で互いに間隔を隔てて設けられた第１組のマークと、
器具上で互いに間隔を隔てて設けられた第２組のマーク
とにより構成するのが好ましい。これらのマークは、人
間又は機械が読み取ることのできる任意の形態に形成で
きるけれども、通常これらの処置が手により行われるた
め、人間が読取り可能なマークが好ましい。
外返りエレメントの先端側端部はインナカテーテルの
速度の1/2の速度で移動するので、インナカテーテルの
互いに隣接するマーク同士の間隔は、器具の互いに隣接
するマークの間隔すなわち距離の２倍である。より詳し
くは、外返りエレメントの先端側端部に対する器具の先
端側端部の位置は、関数Ｐ＝Ｉ＋Ｓ−Ｋとして表すこと
ができる。ここで、Ｐは器具の先端側端部と外返りエレ
メントの先端側端部との間の距離、Ｉはインナカテーテ
ルの露出したマークの個数、Ｓは器具の露出したマーク
の個数、及びＫは定数である。Ｋは種々の方法で定義で
きる。例えば、１つの特定種類の外返りカテーテルにお
いては、Ｋは、外返りカテーテルが完全に内返しされた
ときのインナカテーテルの露出マークの個数に等しく定
めるか、外返りエレメントが完全に外返しされ且つ器具
の先端側端部が外返りエレメントの先端側端部にほぼ一
致する位置にあるときの器具の露出マークの個数に等し
く定めてもよい。また、Ｋは、器具の先端側端部が外返
りエレメントにより形成されたインナカテーテル管腔の
延長部内にあり且つアウタカテーテルの先端側開口から
のインナカテーテルの先端側端部の間隔すなわち距離の
約1/2だけアウタカテーテルの先端側開口から間隔を隔
てており且つ外返りエレメントが完全に内返りされてい
るときの器具の露出マークの個数でもよい。更にＫは、
第１組のマーク及び第２組のマークの露出可能なマーク
の和の1/2に等しくすることができる。好ましくは、器
具の露出可能なマークの個数と、インナカテーテルの露
出可能なマークの個数とを等しくする。
また、器具の指標はベースライン表示を備えており、
好ましい実施例においては、このベースライン表示も、
器具のマークの組のうちの隣接するマークから距離Ｘだ
け間隔を隔てている。ベースライン表示は０（すなわち
ベースラインの位置）を定めるのに使用されるものであ
り、式Ｐ＝Ｉ＋Ｓ−Ｋに使用されるマークとしては考慮
されない。従って、器具のベースライン表示がかろうじ
て見えるか丁度隠れるように、器具をインナカテーテル
管腔内の位置に位置決めすれは、これが器具のベースラ
インすなわち０位置とみなされる。所望によりベースラ
イン表示を省略できるけれども、ベースライン表示は、
０すなわちベースライン位置を正確に確立できる上で好
ましい。しかしながら、ベースライン表示は、外返りエ
レメントの先端側端部に対する器具の位置の決定に際し
て算入されない。インナカテーテルの指標にもベースラ
イン表示を設けることができ、このベースライン表示
も、式Ｐ＝Ｉ＋Ｓ−Ｋには算入されない。
インナカテーテルのマークと器具のマークとの２対１
の間隔は本質的なものではない。しかしながら、この比
率にすると、単に露出マークの全個数を数えることによ
り、外返りエレメントの先端側端部に対する器具の先端
側端部の位置を決定できる点で、カテーテル装置の使用
が非常に簡単化される。好ましい装置においては、Ｋが
10で、露出マークが全部で10個すなわちＰ＝０であるこ
とは、器具の先端側端部が外返りエレメントの先端側端
部の位置（又はこの位置に近接した位置）にあることを
意味する。
Ｐが０より大きい場合には、器具の先端側端部が外返
りエレメント内にあり、Ｐが負の場合には、器具の先端
側端部が外返りエレメントの先端側端部から突出した状
態にある。また、Ｐの数値は、器具の先端側端部と外返
りエレメントの先端側端部との間の間隔の単位数を表
す。例えば、器具の隣接するマーク同士の間隔が1cm、
インナカテーテルの隣接するマーク同士の間隔が2cm
で、Ｐ＝３であれば、医者は、器具の先端側端部が外返
りエレメント内にあり且つ外返りエレメントの先端側端
部から手元側に3cmだけ間隔を隔てた位置にあることを
知ることができる。
もちろん、Ｐ＝０という状態が、必ずしも、器具の先
端側端部が正確に外返りエレメントの先端側端部に位置
することを表示するものではなく、安全ファクタを与え
るためには、Ｐ＝０の状態が、器具の先端側端部が外返
りエレメントの先端側端部に近接して、僅かに外返りエ
レメント内にあることを表示するように構成できる。広
くは、Ｐ＝０の状態が、器具の先端側端部と外返りエレ
メントの先端側端部との所望（又は既知）の任意の配向
を与えるように構成できる。
器具は、身体の内部領域の検査又は該内部領域に医療
処置をするための任意の長い器具で構成される。本発明
は、身体の内部領域が見られるようにし且つ外返りエレ
メントの先端側端部が先端側に大きく（又は全く）突出
することのないスコープに使用するのに特に適している
けれども、このような特定種類の器具に限定されるもの
ではない。
本発明及び本発明の他の特徴及び利点は、添付図面に
関連して述べる以下の説明を参照することにより理解さ
れよう。
図面の簡単な説明 第１図は、本発明の教示に従って構成されたカテーテ
ル装置の一形態の平面図であり、外返りエレメントが内
返しされた状態にあるところを示すものである。
第2A図は、指標の好ましい形態を示すカテーテル装置
の部分平面図であり、外返りエレメントが完全に内返し
された位置にあるところを示すものである。
第2B図は、カテーテル装置の先端側領域の拡大部分縦
断面図であり、第2A図に示す器具及びインナカテーテル
の位置に対応する器具及び外返りエレメントの先端側端
部の位置を示すものである。図面の簡単化のため、カテ
ーテル装置の先端側領域は、湾曲状ではなく直線状に示
されている。
第3A図、第4A図、第5A図及び第6A図は、インナカテー
テルと器具との種々の相対位置を示す第2A図と同様な図
面であり、第3B図、第4B図、第5B図及び第6B図は、それ
ぞれ第3A図、第4A図、第5A図及び第6A図に対応する器具
及び外返りエレメントの先端側端部の位置を示す第2B図
と同様な断面図である。図面の簡単化のため、外返りエ
レメントは、膨張されて器具とグリップ接触していない
状態に示されている。
好ましい実施例の説明 第１図は、特に卵管へのアクセスの適したカテーテル
装置11を示すものであるが、本発明の特徴は他の目的の
ためのカテーテル装置にも適用できることを理解すべき
である。概略的には、カテーテル装置11は、アウタカテ
ーテル13と、インナカテーテル15と、外返りエレメント
17（第2B図）と、長い器具19とを有している。アウタカ
テーテル13は、長くて可撓性のあるカテーテル本体21
と、該カテーテル本体21の手元側端部に連結されるアウ
タカテーテル連結具（フィッティング）23とからなる。
アウタカテーテル13はアウタカテーテル管腔25（第2B
図）を有している。該アウタカテーテル管腔25は、アウ
タカテーテル連結具23が取り付けられる手元側開口27か
ら先端側開口29（第2B図）まで延びており、この実施例
では、先端側開口29はカテーテル本体21の先端側端部に
ある。もちろん、所望ならばカテーテル本体21に複数の
管腔を設けることができ、且つ先端側開口29をカテーテ
ル本体21の先端側端部に設ける必要はない。
カテーテル本体21は先端側部分31を有しており、該先
端側部分31はこれが応力を受けていない状態（非応力状
態）にあるときに直線状になるか、身体の所望の領域に
最良のアクセスができるように設計された他の任意の形
状になる。第１図に示すように、先端側部分31は湾曲し
且つ非応力状態で円弧の一部を形成しており、卵管開口
部へのアクセスを容易にしている。しかしながら、先端
側部分31の形状は本発明のいかなる部分を構成するもの
ではなく、第2B図、第3B図、第4B図、第5B図及び第6B図
では便宜上先端側部分が直線状に示されている。
アウタカテーテル13は慣用的な構造に作ることがで
き、且つカテーテル本体21は可撓性を有し且つ生体適合
性のあるポリマー材料で形成できる。アウタカテーテル
連結具23は注入脚33を有しており、該注入脚33を通して
膨張媒体をカテーテル管腔25に供給し、既知の方法によ
り外返りエレメント17の内返り及び外返りを制御でき
る。
インナカテーテル15は、アウタカテーテル13の手元側
開口27を通して挿入され且つアウタカテーテル管腔25内
で長手方向に移動できる。また、インナカテーテル15
は、カテーテル本体35と、該カテーテル本体35の手元側
端部に連結されるインナカテーテル連結具37とを有して
いる。インナカテーテル15はインナカテーテル管腔39
（第2B図）を有しており、該インナカテーテル管腔39
は、インナカテーテル連結具37の１つの脚が設けられた
手元側開口41とカテーテル本体35の先端側端部44の先端
側開口43（第2B図）との間に延びている。
カテーテル本体35は、カテーテル装置の性質及び目的
に基づき、可撓性又は剛性に形成できる。しかしなが
ら、この実施例においては、アウタカテーテル13に対す
るインナカテーテル15のあらゆる位置において、アウタ
カテーテル13の先端側端部31内のカテーテル本体35の部
分が可撓性をもつように、カテーテル本体35の先端側領
域が可撓性を有している。
連結具37は注入脚45を有しており、該注入脚45は、例
えば洗浄流体（灌注流体）、造影剤又は薬剤をインナカ
テーテル管腔39内に注入するのに使用できる。脚はま
た、所望により吸引にも使用できる。
外返りエレメント17（第2B図）は、適当なポリマー材
料で形成された薄い可撓性膜である。外返りエレメント
17は、既知の技術に従って、接着剤により、アウタカテ
ーテル13の先端側開口29に近接した箇所でアウタカテー
テル13に、及びインナカテーテル15のカテーテル本体35
の先端側領域に接合されている。これにより、アウタカ
テーテル13のカテーテル本体21とによりチャンバ47を形
成する。従って、チャンバ47内に作用する注入脚33から
の膨張媒体が、外返りエレメント17の内返り及び外返り
をもたらす。外返りエレメント17は先端側端部49を有し
ており、該先端側端部49は、第2B図の位置においては、
ほぼアウタカテーテル13の先端側開口29の位置にある。
外返りエレメント17は、インナカテーテル管腔39の延長
部50を形成している。
器具19は、長く且つ可撓性を有している。器具19は手
元側開口41を通してインナカテーテル管腔39内に導入さ
れ、インナカテーテル15とは独立してインナカテーテル
15に対して手元側及び先端側の両方向に移動できる。器
具19の先端側は、先端側端部51（第2B図）に終端してい
る。この実施例では、器具19は卵管の診察を行う内視鏡
である。
外返りエレメント17はその一端がインナカテーテル15
に連結されているので、内返り及び外返り中にこれらの
両部材は一体に移動する。しかしながら、第4B図、第5B
図及び第6B図に最も良く示すように、外返りエレメント
17は二重層を形成しているので、インナカテーテル15
は、先端側端部49の1cmの移動につき長手方向に2cm移動
しなければならない。従って、外返りエレメント17の先
端側端部49に対して器具19の先端側端部51を位置決めす
ることは２つのファクタすなわち、これらの先端側端部
49、51が互いに独立して移動すること及びインナカテー
テル15が外返りエレメント17の先端側端部49の移動距離
の２倍移動することのため複雑である。
外返りエレメント17の先端側端部49に対する器具19の
長手方向位置を知ることができるようにするため、本発
明では、インナカテーテル15及び器具19に指標53及び55
が設けられている。インナカテーテル15の指標53は、ア
ウタカテーテル管腔25内でのインナカテーテル15の長手
方向位置に関する度合いに露出される。指標53はまた、
アウタカテーテル13の先端側開口29に対する外返りエレ
メント17の先端側端部49の位置をも表示する。同様に、
指標55は、インナカテーテル管腔39内での器具19の長手
方向位置に関する度合いに露出される。以下に、より完
全に説明するように、外返りエレメント17の先端側端部
49に対する器具19の長手方向位置は、インナカテーテル
15及び外返りエレメント17の露出した指標53、55に関連
する。
インナカテーテル15の指標53は、第１組のマーク57
と、任意（オプション）のベースライン表示58とを備え
ており、器具19の指標55は第２組のマーク59と、ベース
ライン表示61（該表示61は、設けるのが好ましいけれど
も、本質的なものではない）と備えている。互いに隣接
するマーク57同士の間隔並びにベースライン表示58とこ
れに隣接するマーク57との間隔は距離2Xであり、互いに
隣接するマーク57同士の間隔並びにベースライン表示61
とこれに隣接するマーク59との間隔は、上記距離（2X）
の1/2すなわち距離Ｘである。この実施例では、マーク5
7は全部で10個、マーク59も全部で10個設けられてお
り、距離Ｘは1cmである。指標53、55を除き、カテーテ
ル装置11は慣用的なもので構成できる。
第2B図は、外返りエレメント17が完全な内返り位置に
あるところを示し、インナカテーテル15の10個の指標53
は第2A図に示すように全て露出され且つベースライン表
示58は連結具23の手元側開口27に位置している。第2B図
に示す構造のアウタカテーテル13及びインナカテーテル
15では、器具19がインナカテーテル管腔39の延長部50内
にあり、且つインナカテーテル15の先端側端部44がアウ
タカテーテル13の先端側開口29から間隔を隔てている距
離の約1/2だけ、先端側開口29から間隔を隔てている。
この関係は、例えは、もしもインナカテーテル15が長く
て、その先端側端部44が第2B図に示す位置よりも先端側
に配置されるような場合には存在しない。この位置では
10個の全てのマーク59が露出され、ベースライン表示61
は連結具37の手元側開口41に位置する。
外返りエレメント17の先端側端部49に対する器具19の
先端側端部51の位置は、次式Ｐ＝Ｉ＋Ｓ−Ｋから確認さ
れる。ここで、Ｐは先端側端部49と51との間の距離は、
Ｉはインナカテーテル15の露出したマーク57の個数、Ｓ
は器具19の露出したマーク59の個数、及びＫは定数であ
る。この実施例においては、Ｋは10である。マーク57及
び59は、この個数及び配置が好ましいけれども、所望な
らばマーク57、59について他の個数及び間隔を用いるこ
ともできる、例えば、ベースライン表示61より先端側に
付加マーク59を設けることにより、器具19を第2B図に示
す位置から手元側に移動した場合でも、外返りエレメン
ト17の先端側端部49に対する器具19の先端側端部51の正
確な位置を決定できる。露出されるマークは、インナカ
テーテル15及び器具19が最も手元側位置にあるときに見
ることができるマーク57、59の個数である。前述のよう
に、この実施例では10個のマーク57及び10個のマーク59
がある。露出したマークは、見ることができ且つ手元側
開口27又は41にはないマーク57、59である。ベースライ
ン表示58、61は、露出したマーク又は露出可能なマーク
とはみなさない。
上記式を第2A図及び第2B図に適用すれば、Ｐ＝10＋10
−10＝10となることが分かるであろう。従って、器具19
の先端側端部51は、第2B図に示すように外返りエレメン
ト17の先端側端部49から手元側に10単位だけ間隔を隔て
ている。この場合、単位はセンチメートル（cm）であ
り、従って先端側端部49と51との間の間隔は10cmであ
る。
第3A図及び第3B図においては、器具19の最も手元側の
マーク59が手元側開口41の位置にあり従ってマーク59が
全く露出されように、器具19がインナカテーテル管腔39
内で手元側に移動されている。この位置では、器具19の
先端側端部51は、本質的に外返りエレメント17の先端側
端部49が占める平面内にある、インナカテーテル15は、
第2A図及び第2B図に示す位置と同じ位置にある。従っ
て、上記式を適用すると０＋10−10＝０となり、これ
は、器具19の先端側端部51が外返りエレメント17の先端
側端部51の位置（又はほぼこの位置）にあることを医者
に知らせる。
第4A図及び第4B図においては、外返りエレメント17が
アウタカテーテル13の先端側開口29の外で外返りされて
おり、且つインナカテーテル15は、その最も手元側のマ
ーク57が手元側開口27の位置にあってマーク57が全く露
出しない状態に前進されている。器具19は、第4A図に示
すようにベースライン表示61が手元側開口41の位置にあ
って10個のマーク59が露出されるように手元側に移動さ
れている。上記式を適用すると10＋０−10＝０となり、
これはまた、器具19の先端側端部51が外返りエレメント
17の先端側端部の位置（又はほぼこの位置）にあること
を医者に知らせる。第4A図及び第4B図の位置において
は、器具19の先端側端部51が外返りエレメント17の先端
側端部49の位置（又はほぼこの位置）にあり、ＫがＩ
（すなわち、器具19の露出したマーク59の個数）に等し
い。
第5A図及び第5B図では、外返りエレメント17がアウタ
カテーテル13の先端側開口29の外で部分的に外返りされ
ており、従ってインナカテーテル15は第5A図に示すよう
に、第５番目のマーク57が手元側開口27の位置にあって
５つのマーク57が露出されるように位置決めされてい
る。同様に、器具19も、５つのマーク59が露出されるよ
うにインナカテーテル管腔39内で移動されている。上記
式を適用すると５＋５−10＝０となり、これは、器具19
の先端側端部51が外返りエレメント17の先端側端部49の
位置（又はほぼこの位置）にあることを医者に再び知ら
せる。
第6A図及び第6B図においては、インナカテーテル15が
第5A図及び第5B図と同じ位置にあり、且つ外返りエレメ
ント17も第5A図及び第5B図と同程度に部分的に外返りさ
れており、５つのマーク57が露出されている。しかしな
がら、器具19は第5A図及び第5B図の位置から手元側に位
置しており、その先端側端部51は第6B図に示すように外
返りエレメント17の先端側端部49から引っ込んでいる。
従って、最も先端側から第２番目のマーク59が手元側開
口41の位置にあり、８つのマーク59が露出している。上
記式を適用すると８＋５−10＝３となり、これは、器具
19の先端側端部51が外返りエレメント17の先端側端部49
から3cm手元側に位置していることを医者に知らせる。
指標53、55を用いれば先端側端部49と51との他の多く
の相対位置を決定でき、上記例は純粋な例示である。し
かしながら、器具19を、その最も手元側のマーク59が手
元側開口41に位置するまで、第6A図及び第6B図に示す位
置から先端側に移動させることにより、器具19の先端側
端部51を外返りエレメント17の先端側端部49から先端側
に突出させることができることに注目すべきである。こ
の場合、上記式は０＋５−10＝−５となり、これは器具
19の先端側端部51が外返りエレメント17の先端側端部49
から5cm突出しているという事実を医者に知らせる。
以上、本発明の例示としての実施例を示し且つ説明し
たが、当業者ならば、本発明の精神及び範囲を逸脱する
ことなく多くの変更が可能であろう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 トーリン キース ヴィ アメリカ合衆国 カリフォルニア州 92720 アーヴィン アミスタオ 19 (72)発明者 ヴァン ジェント スタンリー エル アメリカ合衆国 カリフォルニア州 92672 サン クレメント アヴェニダ ヴィスタ モンタナ 12エル−240 (56)参考文献 特開 平２−5977（ＪＰ，Ａ) 特開 昭51−105180（ＪＰ，Ａ) 米国特許4946440（ＵＳ，Ａ)

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】手元側端部、先端側端部、アウタカテーテ
    ル管腔、及び該アウタカテーテル管腔の前方の開口を備
    えたアウタカテーテルと、 アウタカテーテル管腔内で長手方向に移動でき且つイン
    ナカテーテル管腔を備えたインナカテーテルと、 アウタカテーテル及びインナカテーテルに連結された外
    返りエレメントと、を有しており、該外返りエレメント
    は、アウタカテーテル管腔内でインナカテーテルを先端
    側に移動させると前記開口を通って外返りすることがで
    き、外返りエレメントが先端側端部を備えており、 インナカテーテル管腔内でインナカテーテルに対して長
    手方向に移動できる長い器具と、 外返りエレメントの先端側端部に対する器具の少なくと
    も１つの長手方向位置を表示するためにインナカテーテ
    ル及び器具に設けられた指標と、 を更に有していることを特徴とする外返りカテーテル装
    置。
  2. 【請求項２】前記指標が、外返りエレメントの先端側端
    部に対する器具の複数の長手方向位置を表示することを
    特徴とする請求の範囲第１項に記載の外返りカテーテル
    装置。
  3. 【請求項３】手元側開口、先端側開口、及びこれらの両
    開口の間で延びているアウタカテーテル管腔を備えたア
    ウタカテーテルと、 アウタカテーテルの手元側開口を通って延入し且つアウ
    タカテーテル管腔内で長手方向に移動できるインナカテ
    ーテルとを有しており、該インナカテーテルが、手元側
    開口、先端側開口、及びこれらの両開口の間で延びてい
    るインナカテーテル管腔を備えており、 アウタカテーテル及びインナカテーテルに連結された外
    返りエレメントを有しており、該外返りエレメントは、
    アウタカテーテル管腔内でインナカテーテルを先端側に
    移動させるとアウタカテーテルの先端側開口を通って外
    返りしてインナカテーテル管腔の延長部を形成し、外返
    りエレメントが先端側端部を備えており、 インナカテーテル管腔内でインナカテーテルに対して長
    手方向に移動でき且つインナカテーテルの手元側開口を
    通ってインナカテーテル内に延入できる長い器具を有し
    ており、 インナーカテーテルが、アウタカテーテル管腔内でのイ
    ンナカテーテルの長手方向位置に対する度合いに露出さ
    れる指標を備えており、 器具が、インナカテーテル管腔内での器具の長手方向位
    置に対する度合いに露出される指標を備えており、 外返りエレメントの先端側端部に対する器具の長手方向
    位置が、インナカテーテル及び器具の両者の露出指標に
    関連していることを特徴とする外返りカテーテル装置。
  4. 【請求項４】前記インナカテーテルの指標が第１組のマ
    ークを備えており、該第１組のマークの互いに隣接する
    マークが距離2Xだけ間隔を隔てており、前記器具の指標
    が第２組のマークを備えており、該第２組のマークの互
    いに隣接するマークが距離Ｘだけ間隔を隔てていること
    を特徴とする請求の範囲第３項に記載の外返りカテーテ
    ル装置。
  5. 【請求項５】前記器具が先端側端部を備えており、外返
    りエレメントの先端側端部に対する器具の先端側端部の
    位置がＩ＋Ｓ−Ｋの関数で求められ、ここで、Ｉはイン
    ナカテーテルの露出マークの個数、Ｓは器具の露出マー
    クの個数、及びＫは定数であることを特徴とする請求の
    範囲第４項に記載の外返りカテーテル装置。
  6. 【請求項６】前記外返りエレメントが内返りすることが
    でき、前記Ｋは、外返りエレメントが完全に内返りした
    ときのインナカテーテルの露出マークの個数に等しいこ
    とを特徴とする請求の範囲第５項に記載の外返りカテー
    テル装置。
  7. 【請求項７】前記インナカテーテルが先端側端部を有し
    ており、前記器具は、該器具の先端側端部がインナカテ
    ーテル管腔の延長部内にある且つインナカテーテルの先
    端側端部がアウタカテーテルの先端側開口から間隔を隔
    てている距離の約1/2だけアウタカテーテルの先端側開
    口から間隔を隔てており且つ外返りエレメントが完全に
    内返りしている状態のときに、Ｋ個の露出マークを有し
    ていることを特徴とする請求の範囲第６項に記載の外返
    りカテーテル装置。
  8. 【請求項８】前記Ｋが、第１組の露出可能なマークと第
    ２組の露出可能なマークとの和の1/2に等しいことを特
    徴とする請求の範囲第５項に記載の外返りカテーテル装
    置。
  9. 【請求項９】前記器具が先端側端部を有しており、前記
    外返りエレメントが完全に外返りしており且つ器具の先
    端側端部がほぼ外返りエレメントの先端側端部の位置に
    あるとき、Ｋ＝Ｉであることを特徴とする請求の範囲第
    ５項に記載の外返りカテーテル装置。
  10. 【請求項１０】前記器具の露出可能なマークの個数が、
    インナカテーテルの露出可能なマークの個数に等しいこ
    とを特徴とする請求の範囲第４項に記載の外返りカテー
    テル装置。
  11. 【請求項１１】前記インナカテーテルの指標が、アウタ
    カテーテルの先端側開口に対する外返りエレメントの先
    端側端部の位置を表示する複数のマークを備えているこ
    とを特徴とする請求の範囲第３項に記載の外返りカテー
    テル装置。
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