JP2812876B2 - 踏切遮断機における警告板の取付け装置 - Google Patents

踏切遮断機における警告板の取付け装置

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JP2812876B2 JP10481594A JP10481594A JP2812876B2 JP 2812876 B2 JP2812876 B2 JP 2812876B2 JP 10481594 A JP10481594 A JP 10481594A JP 10481594 A JP10481594 A JP 10481594A JP 2812876 B2 JP2812876 B2 JP 2812876B2
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博晃 楠田
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交通企画株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、踏切遮断機におい
て、揺動により上下に開閉される遮蔽竿に吊り下げる警
告板の取付け装置に関する。
【0002】
【従来の技術】踏切においては、踏切事故を防止するた
めに、遮断機が設けられるとともに、「とまれ」、「お
待ち下さい」、「エンストしたら非常ボタン」等の文字
を表示した警告板を設け、それを見えやすく遮蔽竿に吊
り下げる取付け方により、自動車や歩行者に注意が促さ
れる。
【0003】警告板が一般的にビニールシートや布地等
の柔軟性材料からなっているので、従来その取付けにつ
いては、警告板の上端部に幾つかのは鳩目で止め孔を設
け、それに針金を通して遮蔽竿に吊り下げ、或いは、鳩
目にリングを掛け止め、それを介して針金で吊り下げら
れる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】警告板はこのように遮
蔽竿に対して針金等で吊り下げられていたので、風に吹
かれた時には激しく煽られることはもちろん、遮蔽竿が
上がった時に上の一部の鳩目に荷重が集中することもあ
るので、一部の鳩目が早期に破壊されてその部分が脱落
して垂れ下がり、その結果、記載されている文字が読み
取れなくなって、警告板の役目を充分に果たし得なくな
る。
【0005】警告板がこのように垂れ下がると、体裁も
あって取り替えられるが、その取り替えには費用が掛か
るだけでなく、多くの針金の縛り付けに手数が掛かる。
また一部の鳩目に荷重が集中しないように、針金の縛り
付けについて、その長さを均等にすることは極めて困難
なことであった。また、縛り付けに少しでも緩みがある
と、遮蔽竿が上がっている間に、風の激しい煽りにより
針金の縛り付けがその回し方向に(警告板の向きが逆方
向になるように)ずれることがあり、そうすると、遮蔽
竿が下りたときに、ずれた部分で警告板が上へ突っ張ら
れるので、この点でも吊り下げに均一性が欠け歪みが生
じることになるという問題もあった。
【0006】この発明は、上記のような実情に鑑みて、
風の激しい煽りによっても破壊されたり、吊り下げに歪
みが生じるというような不都合がなくなり、長期に亘っ
て均一に安定して吊り下げ保持でき、また、取付けも容
易となる踏切遮断機における警告板の取付け装置を提供
することを目的とした。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明は、警告板の上端に取付け軸が嵌入され
る筒抜け状の軸通しを設け、取付け軸を警告板の横長に
ほぼ等しく且つ遮蔽竿が通る円筒形に形成し、取付け軸
が遮蔽竿に対して自由に回転するように、取付け軸が両
端で支持される左右一対の軸受を取付け軸に緩く嵌まる
筒形に形成し、その外周面に取付け軸の脱出を止める顎
部を設けて踏切遮断機における警告板の取付け装置を構
成した。
【0008】また、警告板を硬直性のある可撓部材で形
成することもある。
【0009】
【作用】上記の構成によれば、遮蔽竿の開閉いずれの状
態においても、警告板の軸通しと取付け軸との間の結合
が部分的ではなく均等であって、その間に警告板の荷重
が部分的に集中するということがなく、風が激しく当た
っても、風下方向に回転してその力を合理的に逃すため
に、遮蔽竿の開閉動作や風の煽りにより警告板が破壊さ
れることがない。
【0010】遮蔽竿が上がった状態において、警告板が
風により方向転換しても、下がったときには、自重で自
由に回転して必ず正規の吊り下げ状態に復帰する。ま
た、取付けについては、取付け軸と軸受とを遮蔽竿に挿
入し、両軸受を固定するという簡単な作業となる。
【0011】
【実施例】次に、この発明の実施例を図面に基づいて説
明する。
【0012】図面は一実施例を示したもので、その踏切
遮断機における警告板の取付け装置には、遮蔽竿1と警
告板3の他、警告板3の取付け軸5と、左右一対の軸受
7,7と、遮蔽竿1に対する軸受7,7の固定手段9,
9とが用いられる。そのうち遮蔽竿1以外において従来
とは全く異なっている。
【0013】まず警告板3については、従来のものが単
に横長の矩形であったが、この場合であると、その矩形
部分の上端に取付け軸5を嵌め込む軸通し11が一体に
設けられ、軸通し11の表裏両面にそれに沿った帯長に
注意色13が付されている。また、矩形の本体部分に
は、踏切の外側から見える表側に「おまちください」の
警告文字15を付し、踏切の内側から見える裏面に「脱
出は車で押せ」の警告文字17が付されている。
【0014】警告板3の材料には、「リフレクサイト」
の商標名で販売されている塩化ビニール樹脂からなる軟
質反射シートを用いた。これは材質的には、形状が保持
されやすく、巻きついたりはためいたりすることがない
という硬直性と、人が触れても怪我や傷を負わなく、踏
切内に自動車が立ち往生した時に、緊急脱出のために押
しても傷が付かないという可撓性とを兼備している。ま
た断面構造において、微小な球形または角形のプリズム
の配列層により、光を光源に戻す再帰性反射システムを
取るもので、鮮やかな色彩と高輝度性とを備え、昼も夜
も変わらない反射光を発するために、踏切に差し掛かる
人に注意を喚起する視確認性に非常に優れている。
【0015】「リフレクサイト」の軟質反射シートの色
彩については、例えば、赤、白、オレンジ、イエロー、
ブルーというように多様なものが市販されているが、こ
の場合であると、確認されやすいイエローのものが用い
られ、それを地色として、前記の注意色13と「脱出は
車で押せ」の警告文字17とが赤で表され、「おまちく
ださい」の警告文字15が黒で表されている。その色別
や反射の構造が透明な表面層の下においてなされている
ので、耐候生に優れ、雨の日にも変わらない視確認性が
保障される。
【0016】軸通し11は、取付け軸5が嵌まる筒形で
あって、その形成については、材料としての軟質反射シ
ートの上端部を丸く反転して先端を止めることによって
も良いが、この場合であると、警告板3が真っ直ぐに垂
れ下がるように、軸通し11に別の軟質反射シートを用
い、それを丸めた両端部で警告板3の上端部を挾み溶着
される。また、この軸通し11に嵌まる取付け軸5は、
遮蔽竿1が通されることから筒形であって、プラスチッ
クにより成形されている。
【0017】軸受7,7は、遮蔽竿1に対しては固定さ
れるが、取付け軸5の回転を許容するものであって、プ
ラスチックで一体成形され、取付け軸5の両端にそれぞ
れ回転可能に嵌まる軸受部19と、遮蔽竿1に締結され
る固定部21とを有し、その間に鍔部23が形成され、
鍔部23により取付け軸5と軸通し11との脱出が阻止
される。そのため、風を受けたり遮蔽竿1が開いて上向
きになったりしても、警告板3がずれることは決してな
い。また、遮蔽竿1の上向き状態では、風を受けて回転
することはあるが、遮蔽竿1が下りると自重により必ず
垂れた正規の状態に復帰する。そのため、警告板3の回
転性能を高める必要がある。
【0018】警告板3の回転は、軸受7,7に対する取
付け軸5の回転により確保されるものであって、その回
転性能を高めるために、軸受7の軸受部19と取付け軸
5との間に僅かのクリアランスが設けられる。つまり、
軸受部19の外径よりも取付け軸5の内径がやや大き
い。一方、固定部21については、遮蔽竿1に対して固
定しやすく、その外径に応じて絞り込み得るように、等
間隔に幅広い割溝25が形成されている。従って、遮蔽
竿1に先端に細くなる竹材が用いられていても、取付け
に支障がない。
【0019】また、この場合、固定手段9としては、粘
着テープを用いたので、図2に示すように、固定部21
にそれを巻きつけることにより遮蔽竿1に固定した。ま
た、粘着テープの他に、針金、紐等を使用することもで
きる。いずれにしても、両軸受7,7を遮蔽竿1に固定
しておけば、それだけで警告板3がずれたり脱落すると
いうような事態がなくなり、また、警告板3が自由に回
転する。なお、軸通し11と取付け軸5とは一体化され
ていても良い。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、次のような優れた効果がある。
【0021】警告板が遮蔽竿に長い筒形の取付け軸を介
して全幅において均等に支持されることにより、荷重の
集中が排除されるだけでなく、風が激しく当たっても、
風下方向に回転して風の力を合理的に逃すために、風の
煽りや遮蔽竿の開閉動作により警告板が破壊されるとい
う不都合がなくなり、長期に亘って安定して吊り下げ保
持できるので、警告板を取り替える費用と手数が省け
る。
【0022】風による破壊が防止されるだけでなく、警
告板が風により方向転換しても、下がったときには、自
由な回転により必ず正規の吊り下げ状態に復帰するため
に、周囲の環境美化に適するように、警告板を見栄え良
く保持できるとともに、その機能を全うさせ得る。
【0023】警告板の取付け取外しが極めて簡単であ
り、軸受の固定を確実にするだけで脱落しない安定した
取付け状態と歪まない均一な取付け状態とが得られる。
【0024】警告板を硬直性のある可撓性部材で形成し
たときには(請求項2)、それが巻きつく不都合がな
く、また、自動車が踏切内で立ち往生したときの緊急脱
出にも適する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の踏切遮断機における警告板の取付け
装置を表側から見た分解斜視図である。
【図2】同装置を組立て状態において裏側から見た背面
図である。
【図3】図2のA部の拡大断面図である。
【図4】図3のB−B線矢視の断面図である。
【符号の説明】
1 遮蔽竿 3 警告板 5 取付け軸 7 軸受 11 軸通し 23 鍔部

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 警告板(3)の上端に取付け軸(5)が
    嵌入される筒抜け状の軸通し(11)を設け、取付け軸
    (5)を警告板(3)の横長に略等しく且つ遮蔽竿
    (1)が通る円筒形に形成し、取付け軸(5)が遮蔽竿
    (1)に対して自由に回転するように、取付け軸(5)
    が両端で支持される左右一対の軸受(7,7)を取付け
    軸(5)に緩く嵌まる筒形に形成し、その外周面に取付
    け軸(5)の脱出を止める顎部(23)を設けたことを
    特徴とする踏切遮断機における警告板の取付け装置。
  2. 【請求項2】 警告板(3)を硬直性のある可撓部材で
    形成したことを特徴とする請求項1記載の踏切遮断機に
    おける警告板の取付け装置。
JP10481594A 1994-04-18 1994-04-18 踏切遮断機における警告板の取付け装置 Expired - Lifetime JP2812876B2 (ja)

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JPH07287531A JPH07287531A (ja) 1995-10-31
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