JP2812579B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はインクジェット記録装置
に関し、詳しくは、例えば濃度やインク色などの異なる
複数のインクを用いて記録を行うインクジェット記録装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の装置では、従来より、記録ヘッ
ドにおけるインク吐出性能を良好に保つなどのために吐
出回復処理が行われることが知られている。この吐出回
復処理には、記録に関与しない吐出である空吐出や、記
録ヘッドの吐出口を介してインクを吸引する吸引処理等
に代表されるような記録ヘッド内のインク路等からイン
クを排出する処理がある。このようなインク排出処理に
よって、インク路等に存在する増粘インクや気泡を排除
し、インクを吐出に適した状態に保つことが可能とな
る。
【0003】上記インク排出処理によって記録ヘッドか
ら排出されたインクは記録のためには用いられず廃棄さ
れるのが一般的である。このような排出されるインクを
保持するための構成としては、インク吸収体等よりなる
インク保持部材や、廃インクタンクを挙げることができ
る。このうち、インク保持部材を用いる場合には、保持
したインクの水分の蒸発を利用することにより、この部
材を半永久的に用いることが多い。このため、記録装置
が出力手段として用いられる装置によって、あるいは記
録する画像の種類等に応じて変化する記録モードによっ
て上記インク排出処理が比較的頻繁に行われる場合に
は、インク保持部材の保持能力を越えてインク排出が行
われることがあり、上述のようなインク保持部材を排出
インク保持のために用いるのは不適切なものとなる。
【0004】これに対して、廃インクタンクを用いるイ
ンクジェット記録装置では、所定のタイミングで廃イン
クタンクを交換する構成を採るため、上述したようなイ
ンク排出処理が比較的頻繁に行われる装置にも適用する
ことができる。このような交換式の廃インクタンクを用
い構成の一例として、記録ヘッドへ供給するインクを貯
留した供給インク貯留部と廃インクを貯留する廃インク
貯留部とを一体に具えたカートリッジタイプのものがあ
る。このインクカートリッジは、供給インクが無くなっ
た時点で、新たなものと交換され、このとき廃インク貯
留部も新たなものとなるため、特に廃インクに対する処
理を意識的に行わなくても済むという利点を有してい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、複数の異な
るインクを用いるインクジェット記録装置では、各イン
ク毎にその使用量が異なるため、供給インクタンクが、
例えば、イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン
(C),黒(Bk)の各インク毎に交換できるか、また
は、BkインクとY,M,Cインク一体(もちろん、
Y,M,Cそれぞれのインクの貯留部は分かれている)
毎に交換できるように構成されることが多い。
【0006】このような場合、従来の構成にあっては、
廃インク貯留部は、各インク毎に設けず、例えばBkイ
ンクの供給インク貯留部と一体に設け、これに他のイン
クの廃インクも貯留する構成としていた。このため、記
録装置の使用モードによってBkインク以外のY,M,
Cインクを頻繁に使用する場合、Bkの供給インクが無
くなる前に、この供給インクの貯留部と一体に構成され
た廃インク貯留部が廃インクで満たされ、インク漏れが
生じるおそれがある。
【0007】本発明は上述の問題点を解消するためにな
されたものであり、複数の異なるインク各々に対応して
廃インク貯留部を設け、これら廃インク貯留部へのイン
ク排出のための構成を簡潔にしたインクジェット記録装
置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】そのために本発明では、
被記録媒体に対してインクを吐出することにより記録を
行うインクジェット記録装置において、インクを吐出す
るための記録ヘッドであって、物性の異なる複数のイン
クそれぞれについて設けられた複数の記録ヘッドと、該
複数の記録ヘッドの各々に対応可能な1つの排出部を有
し、該排出部を介してそれぞれの記録ヘッドからインク
を排出することが可能な排出手段と、前記複数のインク
それぞれについて、当該対応する記録ヘッドへ供給する
ためのインクを貯留した供給インク貯留部と前記排出手
段によって排出された廃インクを貯留するための廃イン
ク貯留部とを具えた複数のインク貯留部材と、前記排出
手段によって排出されたインクを当該インクに対応する
インク貯留部材の廃インク貯留部へ移送することが可能
な移送手段と、前記排出手段によってインク排出が行わ
れる記録ヘッドに応じて、前記移送手段によって移送さ
れるインクに対応した廃インク貯留部を選択する選択手
段と、を具えたことを特徴とする。
【0009】
【作用】以上の構成によれば、複数の記録ヘッドのそれ
ぞれについて、インク排出による吐出回復処理を行う場
合、インク排出を行う記録ヘッドに対応して排出された
廃インクを貯留すべき廃インク貯留部が選択され、これ
により、記録ヘッドから排出された廃インクは、このイ
ンクを貯留していたインク貯留部材の廃インク貯留部に
移送される。
【0010】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0011】図1は、本発明の一実施例にかかるカラー
インクジェット記録装置を示す概略斜視図である。
【0012】図1において、記録用紙またはプラスチッ
クシートなどの被記録媒体1はこれの記録領域の上下に
配置された一対の搬送ローラ2,3によって支持され
る。紙送りモータ4は搬送ローラ2を回転させ、これに
よって被記録媒体1は矢印A方向へ搬送される。搬送ロ
ーラ2,3の前方にはこれと平行に一対のガイドシャフ
ト5が設けられている。キャリッジ6は、この一対のガ
イドシャフト5と摺動可能に係合し、これによりキャリ
ッジ6はキャリッジモータ7のワイヤ8を介した駆動力
によって、矢印B方向に往復駆動される。
【0013】キャリッジ6には、熱エネルギーを利用し
てインクを吐出する方式の記録ヘッドより構成される記
録ヘッドユニット90が搭載されている。この記録ヘッ
ドユニット90は、カラー記録を可能とするものであ
り、その走査方向に、シアン(C),マゼンタ(M),
イエロー(Y),ブラック(Bk)の各色のインクに対
応した記録ヘッド9A,9B,9C,9Dを配設してい
る。各記録ヘッド9A,9B,9C,9Dの前面、すな
わち被記録媒体1と所定間隔(例えば0.8mm)をお
いて対向する面には、複数(例えば48個または64
個)のインク吐出口を縦方向(被記録媒体の走査方向)
に配置して記録部が配設されている。
【0014】吐出回復ユニット40は、記録ヘッドユニ
ット90の回復処理を行うための位置に設けられ、記録
ヘッド9A,9B,9Cおよび9Dの各々に対応可能な
キャップ40Aやこのキャップ40Aを用い各記録ヘッ
ドの吐出口からインクを吸引するためのポンプ等を具え
る。キャップ40Aは、吐出回復ユニット40の内部に
設けられた不図示の機構によってキャリッジ6の移動領
域に対する進退移動を行うことができ、これにより、記
録ヘッド9A,9B,9Cおよび9Dそれぞれについ
て、その吐出口が配設された面を覆う(キャッピング)
ことが可能となる。本例インクジェット記録装置の非記
録時には、記録ヘッドユニット90は上記吐出回復のた
めの位置とは異なるホームポジションへ移動し、上記キ
ャップ40Aとは異なる別のキャップ(不図示)によっ
てそれぞれ記録ヘッド9A,9B,9Cおよび9Dの吐
出口が配設された面がキャッピングされる。このキャッ
ピングによっては、吐出口を介したインクの蒸発が抑制
され、インク粘度が増したり、インク濃度が変化するの
を防止することができる。また、所定の時間毎などに行
なわれる吐出回復処理では、図4にて後述されるよう
に、キャップ40Aを用いて吐出回復処理を行う記録ヘ
ッドにキャッピングを行なう。この状態でポンプを駆動
すると、ポンプ駆動によって発生する負圧により吐出口
を介してインクが吸引される。これにより、増粘したイ
ンクやインク中に滞留する気泡を排出することができ
る。
【0015】インク路切換えユニット50は、吐出回復
ユニット40によって吸引された廃インクを、この廃イ
ンクの種類に応じてインクカートリッジ60A,60
B,60C,60Dのいずれかに導くためにインク路の
切換えを行う。インクカートリッジ60A,60B,6
0C,60Dの各々は、対応する記録ヘッドに供給する
ためのインクを貯留した供給インク貯留部および廃イン
クを貯留するための廃インク貯留部を一体に具え、ま
た、これらインクカートッジは装着部61に対して着脱
自在な構成とされる。これにより、新たなインクカート
リッジに交換することにより、新たなインクが補給され
るとともに廃インクを古いインクカートリッジとともに
除くことが可能となる。
【0016】図2は、記録ヘッド9A,9B,9C,9
D(いずれも同一の構造であるため1つのみを示す)の
吐出口近傍を部分的に示す断面図である。
【0017】図2において、記録ヘッド9Aの被記録媒
体1に対向する面には、縦方向に所定ピッチで複数のイ
ンク吐出口10が設けられる。各吐出口10に対応して
これに連通するインク路10Bが設けられ、各インク路
10Bは隔壁10Aによって区画されている。各インク
路には電気熱変換素子11が設けられ、この素子11が
駆動(通電加熱)されることによってインク路内に気泡
11Aが発生し、この気泡の成長,収縮に伴なってイン
ク中に生じる圧力変動により、インク滴12が吐出され
る。吐出インク滴12は被記録媒体1に付着し、これに
より形成されるインクドットを記録データに応じたパタ
ーンとすることによって記録が行われる。各記録ヘッド
9A,9B,9C,9Dには、上述のように電気熱変換
素子11を駆動するための駆動回路(ドライバ)13が
形成された基板が装着されている。
【0018】再び、図1を参照するに、制御基板15に
は、記録装置の制御回路(CPU)やこれに併設された
ROM,RAM等を含む制御部が形成されている。この
制御部は、コンピュータ等のホスト装置14から指令信
号やデータ信号(記録情報)を受信し、これに基づいて
各種モータ等の駆動源などとともに駆動回路13を介し
て各記録ヘッド9A,9B,9C,9Dの各電気熱変換
素子に駆動電圧(ヒート電圧)を印加する。また、制御
部は、図4にて後述されるように、インク路切換ユニッ
ト50の切換え制御回路を、吐出回復ユニット40によ
る吸引処理に応じて制御する。
【0019】記録装置の外装ケース(不図示)に取り付
けられる操作パネル160には、オンライン/オフライ
ン切り換えキー16A,ラインフィードキー16B,ホ
ームフィードキー16C,記録モード切り換えキー16
D等のキー設定部の他、いくつかのアラームランプ16
Eや電源ランプ16F等の警告ランプを含む表示部が設
けられている。
【0020】図3は、図1に示したインクジェット記録
装置の制御系を示すブロック図である。
【0021】この制御系150は、上述したように基板
15上に形成される。制御系150において、マイクロ
プロセッサ形態のCPU21は、インターフェース22
を介してコンピュータ等のホスト装置14に接続されて
おり、ホスト装置14からデータメモリ23に読み込ま
れた指令信号(コマンド)や記録情報信号、ならびにR
OM形態のプログラムメモリ24やRAM形態のワーキ
ングメモリ25等に格納されたプログラムやデータに基
づいて記録動作を制御する。また、CPU21は、出力
ポート26およびモータドライバ27を介してキャリッ
ジモータ7,シート送りモータ4およびポンプユニット
41の駆動を制御するとともに、データメモリ23に格
納されている記録データに基づきヘッド制御回路29を
介して記録ヘッド9におけるインク吐出を制御する。
【0022】また、シートセンサ30は、搬送ローラ2
と3との間に被記録媒体1が存在するか否かを検出する
ために装置の所定部位に設けられるものであり、この検
出信号は入力ポート31を介してCPU21に伝達され
る。
【0023】前述した操作パネル160上の各操作キー
16A〜16Dによる入力信号は、入力ポート32を介
してCPU21に伝達され、また、アラームランプ16
Eや電源ランプ16F等の警告ランプに対しては、出力
ポート36を介して制御信号が供給される。DIPスイ
ッチ33は、装置外装の底面部分に設けられ、これを介
した入力は入力ポート34を介してCPU21に伝達さ
れる。さらに、電源回路28からは、制御ロジック回路
を動作させるためのロジック駆動電力,各種モータ駆動
力,リセット電力,記録ヘッド9の電気熱変換素子を駆
動するためのヒート電力,および記録ヘッド保護用バッ
クアップ電力がそれぞれ供給される。
【0024】図4は吐出回復ユニット40,インク路切
換えユニット50およびインクカートリッジ60A,6
0B,60C,60Dの詳細を示す模式図である。
【0025】吐出回復ユニット40において、各々のキ
ャップ40Aには廃インクを排出するためのインク路R
1Aが接続し、これらは前述したインク吸引用のポンプ
ユニット41に接続する。ポンプユニット41はポンプ
およびこれを駆動するためのモータ等を具える。ポンプ
ユニット41は、キャップ40Aを介してこれがキャッ
ピングしている記録ヘッド9A,9B,9C,9Dのい
ずれかの各インク路等からインクを吸引することがで
き、この吸引されたインクは、インク路R2A,R2
B,R2C,R2Dを介して、それぞれ対応するインク
カートリッジの廃インク貯留部62A,62B,62
C,62Dに排出される。インク路R2A,R2B,R
2C,R2Dのそれぞれには弁51A,51B,51
C,51Dが設けられ、切換え制御回路50Aによって
その開閉が個々に制御される。
【0026】以上の構成により、キャップ40Aによっ
て吐出回復を行う記録ヘッド9A,9B,9C,9Dの
いずれかにキャッピングし、弁51A,51B,51
C,51Dのうち上記吸引処理を行う記録ヘッドに対応
した弁のみを開とすることにより、吸引処理によって排
出された廃インクは対応するインクカートリッジの廃イ
ンク貯留部に選択的に排出される。
【0027】なお、各インクカートリッジの供給インク
貯留部と廃インク貯留部との割合は、廃インク貯留部の
余裕をみて同一の割合とし、その容量を、例えば100
ccずつとすることができる。
【0028】図5は、本発明の一実施例にかかる記録処
理の手順を示すフローチャートである。
【0029】電源ON時の制御部のイニシャル処理ステ
ップ(S101)の後、CPU21は本例インクジェッ
ト記録装置と接続されたホストコンピュータ14の制御
コマンドおよび記録データの入力をインターフェース2
2を介して受信できる受信待機状態にある(ステップS
103)。
【0030】ステップS103において、本例装置と接
続されたホストコンピュータ14から記録データが入力
されると、CPU21は、データRAMに設けられた受
信用バッファにデータを格納する。所定量の記録データ
の受信終了を判別(ステップS104)するまで、ステ
ップS102において、回復処理の有無を検出する判別
も行ないながらステップS102〜S104の処理を繰
り返す。
【0031】所定量の記録データの受信終了を判別する
と(ステップS104)、ステップS107において、
出力ポート26およびドライバ27を介してキャリッジ
6を図1中矢印で示すPT方向に移動させるためにキャ
リッジモータ7を右方向に励磁する。次に、ステップS
108において上記記録データに基づき制御回路29に
より記録ヘッド9A,9B,9C,9Dの吐出データを
セットする。このセット後、ステップS109において
各記録ヘッドの駆動回路13を介して各電気熱変換素子
に所定のパルスを印加する。この時のパルス幅は、次の
ステップS110で計数される時間tHにより規定され
る。このヒート時間のタイムアップ後、記録ヘッドの通
電を遮断する(ステップS111)。
【0032】ステップS112では1回の通電毎にワー
キングRAM25にもうけてある記録サイクルカウンタ
を1インクリメントし、ステップS113でその内容に
より1ライン分の記録が終了したか否かを判別する。ス
テップS113において記録サイクルカウンタが所定値
を越えていないと判断した場合には、ステップS114
に進み、キャリッジ6を図1中矢印に示すCR方向に移
動させるために出力ポート26およびドライバ27を介
してキャリッジモータ7を左方向に励磁してキャリッジ
リターン処理を実行し、ステップS115において被記
録媒体1を所定量搬送するシート送り処理を行ない1ラ
インの記録が完了しステップS102に戻る。
【0033】ステップS102において前述したコマン
ドまたは、操作パネルキー16により吐出回復処理が選
択されたと判断した場合、ステップS201に進む。ス
テップS201において、吐出回復にかかるインクの色
をチェックする。例えば、この色がイエローとすると、
まず、ステップS202において、前述と同様にしてキ
ャリッジ6を記録ヘッド9Cに対応した回復ポジション
に移動させるためにキャリアモータ7を駆動する。次
に、ステップS203において、イエローの記録ヘッド
9Cに対応したインク路の切り換え処理を行なう。例え
ば、図4に参照されるように、記録ヘッド9Cに対応し
て、弁51Cのみを開状態とし、その他の弁は全て閉状
態とする。これによりインク色イエローの記録ヘッドか
ら吸引された廃インクはカートリッジ60Cの廃インク
貯留部62Cに排出される。次に、ステップS204に
おいて、出力ポート26およびドライバ27を介してポ
ンプユニット41のモータ(不図示)を駆動し、インク
吸引を開始する。この時の駆動時間は、ステップS20
5の時間tの計数によって規定する。この所定時間tの
計数後、ステップS206においてポンプ駆動を終了
し、ステップS102に戻り、次の命令を待機する。
【0034】なお、本実施例のホストコンピュータによ
るカラー設定は、以下の様に実行する。
【0035】CPU21は拡張コマンドESCの次に付
するデータNによって吐出回復処理にかかるインク色を
設定する。すなわち、N=0を黒、N=1をレッド、N
=2をグリーン、N=3をブルー、N=4をイエロー、
N=5をマゼンタ、N=6をシアンとする。また、ヘッ
ド回復はコマンドESCPによって命令する。例えば、
記録色イエローにかかる吐出回復を実行したい場合に
は、CPU21はコマンドESC4とESCPを連続に
送信する。これにより、イエローの記録ヘッド9Cの吐
出回復が行われる。また、例えば、記録色レッドにかか
る回復を実行したい場合には、ESC1とESCPを連
続に送信することにより、イエローの記録ヘッド9Cの
回復、およびシアンの記録ヘッド9Aの回復が順次実行
される。
【0036】また、本実施例の操作パネルによるカラー
設定は、回復モード選択、上記同様な色設定をパネル1
6上の所定のキー操作によって行う。これに応じてCP
U21が入力ポート32を介して操作パネル16のキー
入力を読み込むことにより、上記コマンドと同様にして
回復にかかるカラーを設定することができる。
【0037】ホストコンピュータによるカラー設定およ
びこの記録ヘッドの回復処理は、例えば一定の時間毎や
所定量の記録量毎に設定することができ、また、操作パ
ネルによる設定は、例えば操作者が記録結果を見て必要
に応じて行うことができる。
【0038】なお、上記実施例では吸引処理によって各
記録ヘッドから排出された廃インクの処理について説明
したが、インク排出の処理は上例に限られず、例えば、
空吐出や記録ヘッド内の加圧による排出による廃インク
についても本発明を適用できる。
【0039】(その他)なお、本発明は、特にインクジ
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録
ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が
達成できるからである。
【0040】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
【0041】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
【0042】さらに、記録装置が記録できる記録媒体の
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0043】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0044】また、本発明の記録装置の構成として、記
録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので、好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
【0045】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備
えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0046】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェ
ット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用記
録信号付与時にインクが液状をなすものを用いてもよ
い。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状
態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せし
めることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発
を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化す
るインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与
によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も
本発明は適用可能である。このような場合のインクは、
特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−7
1260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部
または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態
で、電気熱変換体に対して対向するような形態としても
よい。本発明においては、上述した各インクに対して最
も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもので
ある。
【0047】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0048】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば複数の記録ヘッドのそれぞれについて、インク
排出による吐出回復処理を行う場合、インク排出を行う
記録ヘッドに対応して排出された廃インクを貯留すべき
廃インク貯留部が選択され、これにより、記録ヘッドか
ら排出された廃インクは、このインクを貯留していたイ
ンク貯留部材の廃インク貯留部に移送される。
【0049】この結果、複数のインク個々に廃インクの
管理を行うことができ、装置の記録モード等に応じてよ
り柔軟な対応をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例にかかるインクジェット記録
装置を示す概略斜視図である。
【図2】図1に示した記録ヘッドの一部分を示す断面図
である。
【図3】図1に示したインクジェット記録装置の制御系
の一構成例を示すブロック図である。
【図4】図1に示した記録ヘッドに対するインク供給お
よびインク排出のためのインク路系を示す模式図であ
る。
【図5】本発明の一実施例にかかる記録処理手順を示す
フローチャートである。
【符号の説明】
9A,9B,9C,9D 記録ヘッド 11 電気熱変換素子 13 ヘッド駆動回路 14 ホスト装置 21 CPU 23,25 RAM 24 ROM 40 吐出回復ユニット 40A キャップ 41 ポンプユニット 50 インク路切換えユニット 50A 切換え制御回路 51A,51B,51C,51D 弁 60A,60B,60C,60D インクカートリッジ 61A,61B,61C,61D 供給インク貯留部 62A,62B,62C,62D 廃インク貯留部 R2A,R2B,R2C,R2D,R3A,R3B,R
3C,R3D インク路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村田 隆之 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−29345(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41J 2/21 B41J 2/165 B41J 2/18 B41J 2/185

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被記録媒体に対してインクを吐出するこ
    とにより記録を行うインクジェット記録装置において、
    インクを吐出するための記録ヘッドであって、物性の異
    なる複数のインクそれぞれについて設けられた複数の記
    録ヘッドと、該複数の記録ヘッドの各々に対応可能な1
    つの排出部を有し、該排出部を介してそれぞれの記録ヘ
    ッドからインクを排出することが可能な排出手段と、前
    記複数のインクそれぞれについて、当該対応する記録ヘ
    ッドへ供給するためのインクを貯留した供給インク貯留
    部と前記排出手段によって排出された廃インクを貯留す
    るための廃インク貯留部とを具えた複数のインク貯留部
    材と、前記排出手段によって排出されたインクを当該イ
    ンクに対応するインク貯留部材の廃インク貯留部へ移送
    することが可能な移送手段と、前記排出手段によってイ
    ンク排出が行われる記録ヘッドに応じて、前記移送手段
    によって移送されるインクに対応した廃インク貯留部を
    選択する選択手段と、を具えたことを特徴とするインク
    ジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 前記排出手段はポンプの吸引力によって
    当該排出を行ない、前記移送手段は、前記ポンプの排出
    力によって、当該インクを移送し、かつ前記複数のイン
    クのそれぞれに対応した複数のインク路および該複数の
    インク路それぞれを開閉するための複数の弁を有し、お
    よび前記選択手段は、前記複数の弁を選択的に開閉する
    ことにより当該選択を行うことを特徴とする請求項1に
    記載のインクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 前記複数のインク貯留部材のそれぞれ
    は、当該供給インク貯留部と廃インク貯留部とを一体に
    具え、当該インクジェット記録装置に対して着脱自在に
    装着されることを特徴とする請求項1または2に記載の
    インクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 前記記録ヘッドは、熱エネルギーを利用
    してインク中に気泡を生じさせ、該気泡の生成に基づい
    てインクを吐出することを特徴とする請求項1ないし3
    のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
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