JP2812454B2 - 固体材料をドーピングするための方法および装置 - Google Patents

固体材料をドーピングするための方法および装置

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JP2812454B2
JP2812454B2 JP6519495A JP51949594A JP2812454B2 JP 2812454 B2 JP2812454 B2 JP 2812454B2 JP 6519495 A JP6519495 A JP 6519495A JP 51949594 A JP51949594 A JP 51949594A JP 2812454 B2 JP2812454 B2 JP 2812454B2
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electrodes
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doping
dopant
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ゲーヴァー、クリストファー
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インターナシヨナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーシヨン
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    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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    • H10N60/0941Manufacture or treatment of Josephson-effect devices comprising high-Tc ceramic materials
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01QSCANNING-PROBE TECHNIQUES OR APPARATUS; APPLICATIONS OF SCANNING-PROBE TECHNIQUES, e.g. SCANNING PROBE MICROSCOPY [SPM]
    • G01Q80/00Applications, other than SPM, of scanning-probe techniques

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、固体材料、好ましくは固体材料の薄膜に、
ドーパントを注入するための方法および装置に関する。
具体的に言うと、本発明は、非超伝導材料に超伝導材料
のパターンを形成し、またはその逆を行うための、好ま
しくは可逆的な方法に関する。さらに具体的に言うと、
本発明は、固体材料に酸素を注入しまたはそれから酸素
を抽出する方法に関する。本発明は、さらに、1μm以
上の分解能を有するパターンの作成に関する。
[発明の背景] 本発明の背景は、固体材料のドーピング、具体的には
固体材料の薄膜のドーピングである。本発明の範囲内で
定義される固体材料には、非有機結晶およびアモルファ
ス材料が含まれる。
ドーピングのプロセスは、半導体デバイス製造におい
て周知である。高分解能すなわち、1μm未満の横寸法
を有するドーパント分布を作るための複数の技法が既知
である。最も一般的には、フォトリソグラフィ技法が使
用される。フォトリソグラフィは、固体材料の上で感光
ポリマを回転させることに基づく。このポリマ層は、所
望のパターンを示すマスクを介して紫外光に露光され
る。ポリマのタイプに応じて、層の露光区域または未露
光のまま残される区域のいずれかを、溶媒によって簡単
に除去でき、ホスト材料の表面の選択された区域がむき
出しになって残り、後で固体へのドーパントの拡散、ド
ーピングされた材料の選択的エッチング、または固体材
料からの原子の抽出に用いることができる。超伝導材料
から酸素を抽出するためのフォトリソグラフィの使用
は、たとえば、欧州特許第0484248号明細書に記載され
ている。
本発明に関連するもう1つの技術分野は、電気化学式
堆積と称するものである。さまざまな異なる技法が既知
であるが、基本的な装置では、2つの電極を有する電気
化学セルが適用される。基板として働く材料が、電極の
一方に接続され、電解質または対電極には、前記基板に
堆積される材料がイオンとして含まれる。電解質を通過
する(ファラデー)電流の流れを用いて、放電と後続の
イオン堆積を実施できる。堆積は基板の表面に制限され
るので、電気化学式堆積法は、通常は、ドーピングの目
的、すなわち固体材料内にドーパントを注入しなければ
ならない時には適していない。それにもかかわらず、欧
州特許第0434480号明細書またはPhysica C 173 (1
991)、139〜144ページから、固体材料への酸素の注入
が既知である。本発明は、超伝導材料の電気化学的酸化
のためのこの方法に部分的に基づいている。しかし、こ
れらの参考資料に記載された酸化処理は、局所的に閉込
め可能ではなく、したがって、パターン生成に使用する
ことはできない。
電気化学セル内での高分解能パターンの作成は、たと
えば米国特許第4968390号明細書から既知である。同明
細書では、走査型トンネル顕微鏡(STM)の修正版を1
電極として使用する電気化学式堆積法が提案されてい
る。他方の電極として働く基板は、堆積されるイオンを
含む電解質としてイオン伝導性ポリマ膜によって覆われ
る。イオンは、電極に向かう電界の影響下で、ポリマ膜
内を移動する。しかし、イオンは、基板内には拡散せ
ず、膜と隣接する材料との間の界面でパターンを形成す
る。したがって、拡散は、電解質自体の中でのみ行われ
る。さらに、0.5μm幅の線の堆積をポリマ/空気界面
で実施することができるが、基板とSTMのチップの間の
距離が膜厚より必然的にかなり大きいので、ポリマ/基
板界面で堆積される線の分解能はかなり低くなる。
既知の技法の欠点に鑑みて、本発明の目的は、固体材
料またはその膜へのドーパント注入の方法および装置を
提供することである。本発明のもう1つの目的は、周囲
の材料より少ないかまたは多い酸素含量を有する固体材
料内の領域を提供することである。本発明のもう1つの
目的は、好ましくはパターン形成が可逆的な、非超伝導
ホスト材料内の超伝導材料からなるまたはその逆のパタ
ーンを作成するための方法および装置を提供することで
ある。本発明のもう1つの目的は、サブミクロン分解能
のパターンを作成する方法および装置を提供することで
ある。
[発明の開示] この新ドーピング方法では、少なくとも2つの電極
と、ドーパントを含む液体電解質とを含む電気化学セル
を使用し、これにこの2つの電極に電圧を印加して、選
択された領域に実質的に集中して、効果的に固体材料の
この領域へドーピングを制限する、電界を生成させる。
この新方法を使用するには、従来のどのような電気セル
も利用できる。2つの電極だけを有する単純なセルに加
えて、セルは、たとえば多孔性材料の薄膜等のフリット
(frit)によって分離された、2つの区画を含むことが
できる。さらに、電極間の電圧は、カロメル電極や水銀
電極など、第3の(基準)電極を使用することによって
より正確に制御できる。
両方の電極の間に電圧を印加するが、その値は、使用
される材料と両方の電極間の距離に強く依存する。しか
し、100mVから5Vまで、好ましくは200mVから1Vまでの範
囲の電圧が、広範囲の応用例に適することがわかってい
る。特定の材料に関する電圧の最適値を決定するため
に、当業者は、通常は(巡回)電圧電流図(voltammogr
am)の測定、すなわち、印加電圧の関数としての電流の
測定を利用する。この電流関数の傾斜の変化が、電気化
学反応の始まりを示す。したがって、当業者は、電圧電
流図を分析することによって、電圧の最適値を確定する
ことができる。ドーピング反応を制御するために、一定
電圧または短いパルスのシーケンスを印加することがで
きる。両方の電極に電圧を印加すると、電界が強まり、
これが電界質内のイオンに力を及ぼす。移動するイオン
が、ファラデー電流を形成する。ここに記載する方法
は、好ましくは、室温(20〜25℃)で適用できる。これ
は、既知のいくつかの技法と比べて大きな利益を与え
る。しかし、温度を高めることによって固体材料へのド
ーパントの拡散を増大させることも可能である。
固体材料の選択された領域へのドーピングの閉込め
は、画定されたパターンの作成に不可欠である。本発明
は、ドーピング閉込めのための複数の方法を開示する。
これらの方法は、2つの電極の間の電界を、選択された
領域への大きな広がりまでに集中させ、すなわち、この
電界の強さは、選択された領域付近の方が固体材料の他
の区域付近よりもかなり高くなることに基づく。
本発明の1実施例では、選択された領域へのドーピン
グの閉込めが、対電極の幾何形状と両電極間の距離を所
望のパターンに従って適合させることによって達成され
る。要求された分解能に応じて、両電極間の距離を、0.
1nmから100μmの間で変更できる。選択された領域の上
を走査する単一の超微細チップからなる対電極、または
対電極の最端部のいずれかを、選択された領域または少
なくともその一部に従ったパターンにする。このような
パターンを与えられた電極は、通常のフォトリソグラフ
ィを使用して、またサブミクロン分解能を所望する場合
には電子ビーム・リソグラフィによって製造される。上
記配置の組合せは、複数のチップが取り付けられ、した
がって、並行ドーピングが可能な電極の使用になる。
単一チップを使って、超高分解能を達成できる。とい
うのは、単一チップは、エッチング、スパッタリング、
フィールド蒸着などの既知の技法を使用して原子寸法以
内に尖らせることができるからである。垂直(z)方向
のチップの移動は、チップを流れる電流を一定に保つ既
知の走査型トンネル顕微鏡フィードバック制御によって
制御される。従来の走査型トンネル顕微鏡とは異なり、
トンネル電流は、より大きいファラデー電流によって隠
される。このファラデー電流を一定に保つことによっ
て、ホスト材料の表面にあるドーパントの量が同時に制
御され、均一な線幅を有するパターンがもたらされる。
一定電流モードのほかに、2つの電極の間の距離を一定
に保つことも可能である。所望のパターンは、他方の電
極の表面の上でチップを移動するか、あるいはこの電極
を横(x、y)方向に移動することによって書き込まれ
る。どの場合でも、電極の微細移動は、適切な電圧を受
ける圧電変換器を使用することによって最もよく実行で
きる。
上で述べたパターン付きの対電極を使用することによ
って、走査移動を比較的粗い位置決めにすることができ
る。しかし、z方向の移動は、やはり微細位置決めを必
要とし、したがって、チップまたはパターン付き電極に
取り付けられた圧電変換器によって行われる。サブミク
ロン分解能のパターンを作成するためには、電極と対電
極の距離を1μm未満に保つ。1nmから100nmの範囲の分
解能を有するパターンを作成するためには、電極を、ト
ンネリング距離(0.1nmないし10nm)、すなわちトンネ
ル電流を測定できる距離に離すことが好ましい。注意深
い距離の選択によって、パターンの分解能をかなり変更
することができる。というのは、ファラデー電流の横方
向の広がりが、前記距離に伴って変化するからである。
10倍単位の範囲の線幅の変更、たとえば1nmから100nmま
たはさらに広い幅への変更が実現できる。この新方法に
よれば、極端に狭い線だけでなく、電極間の距離を広げ
ることによって、幅広い線を描くこともできる。距離に
伴って、ドーピングが発生する面積が、おおむね線形に
増加する。従ってドーピング中に電極と対電極の距離を
変化させることにより線幅を任意に変化させることがで
きる。またドーピング中に走査速度を変化させることに
より、パターンの各部におけるドーパントの注入量を所
望の値に制御できる。
分解能は、極限のチップすなわち最端部を除いて、対
電極を誘電材料によってコーティングすることによって
さらに改善される。したがって、イオン電流は、対電極
のむき出しの部分に制限される。対電極は、アピエゾン
(apiezon)・ワックス、テフロン、エポキシ樹脂また
は同様の材料を使用することによって大きな範囲を絶縁
またはコーティングすることができる。電極の最端部の
チップまたはエッジだけには、この絶縁層がない。これ
らの既知の方法によって作られるコーティングは、通
常、1μm超の厚さを有し、チップの数μm2が、むき出
しのまま残される。
本発明のもう1つの実施例では、通常のフォトリソグ
ラフィの使用によって選択された領域を作成する、電解
質に不溶なフォトレジストを用いて固体材料を覆うこと
によって、電気化学ドーピングが、選択された領域に閉
じ込められる。フォトレジストの残りの部分を有する固
体材料は、その後、電気化学ドーピングを受ける。この
方法は、対電極の形状と電極間距離の影響を受けにく
い。
上で述べた方法は、半導体材料および金属材料に適用
可能である。これらの方法は、ペロブスカイト(perovs
kites)(SrFeO3、La2NiO4)などの半導体または超伝導
金属酸化物に適用することが好ましい。適切な超伝導材
料の例は、欧州特許第0426570号明細書、第3ページ、3
6〜55行目にリストされている。他の適した超伝導体
は、Ca1-xSrxCuOy、Sr1-xLnxCuOy(Lnは、イットリウム
(yttrium)とランタン(lanthanum)を含むランタニド
(lanthanides)から選択された元素を表す)、Ba1-xSr
xCuOy、およびC、N、F、Clを含むグループから選択
されたドーパントを含む上記カテゴリまたは電子をドー
ピングされた超伝導体の化合物など、「無限層」(infi
nite layers)カテゴリーの属する。
本発明は、特に上で述べた材料の膜に適用可能であ
る。しかし、薄膜を使用することによって、電気的に絶
縁性の固体材料であっても、この新方法に従ってドーピ
ングすることができる。固体の膜は、その化合物、厚さ
および結晶学的パラメータで特徴付けられる。この目的
のため、一般には、膜材料の結晶軸の配向を、それが堆
積される基板に関して使用する。たとえば「a軸配向
膜」とは、そのa軸が基板の表面に垂直に向いている薄
膜である。この新方法は、結晶学的配向、すなわちa
軸、b軸またはc軸膜に無関係に、薄膜に適用可能であ
ることがわかっている。本発明の範囲では、薄膜は、1n
mから5μmの範囲、好ましくは10nmから0.9μmの範囲
の厚さを有すると定義される。これは、スパッタリン
グ、分子ビーム・エピタキシまたは金属有機化学気相成
長法などの通常の技法を使用することによって作られ
る。
さらに、この新方法は、単純な絶縁体、半導体、酸化
物半導体、金属、超伝導体、酸化物超伝導体または酸化
物超伝導体の前駆物質の薄膜に適用できるだけではな
く、膜が、金属層、2層系(金属層と薄い絶縁物)およ
びこの種の他の組合せなどの構造の上にあるか、そのよ
うな構造によって覆われるかのいずれかであるさまざま
なヘテロ構造にも適用できる。この新方法は、膜の第1
層をドーピングし、既存構造の上に次の膜層を堆積した
後にこの方法もう一度適用できるという意味で、段階的
に適用することができる。したがって、重なり合うパタ
ーン形成された層のスタックを作成できる。膜の下にあ
る金属層は、たとえば、膜に電圧を印加するための接触
区域として使用することができる。さらに、膜が電解液
内または他の環境条件下で不安定な場合には、薄いカバ
ー層を使用して、その下にある膜を保護することができ
る。
好ましい実施例では、潜在的に超伝導性の材料の膜
に、酸素をドーピングする。この目的のために、水溶液
またはアルコール溶液にKOH、NaOHまたはH2SO4を含む電
解液を使用することができる。対電極を、上で述べた標
準的なSTM技法を使用して膜の表面近くに移す。次に、
対電極と膜の間の電圧を、ドーピング反応に必要な電圧
領域まで高める。局所的に(むき出しのチップ領域によ
って画定される)、酸素が膜に導入される。選択された
パターンに従って対電極を走査するか、あるいはパター
ン付き対電極を適用することによって、酸化領域を画定
することができる。
対電極を固体材料の同一区域の上に保つ時間を制御す
る、すなわち、走査速度またはファラデー電流を制御す
ることによって、固体内の酸素の量を変更することがで
きる。したがって、超伝導体の臨界温度を、局所的に変
更でき、0゜Kから前記超伝導材料の最適値までの範囲
で連続的に変更できる。膜の酸素含量に対する改善され
た制御が、既存折技法に対するこの新方法の主な長所で
ある。さらに、超伝導体パターン作成に使用される集光
ビーム技法は、ある程度まで膜の表面に損傷を与え、そ
の超伝導特性を低下させる。新方法を適用することによ
って形成されるエッジと境界は、超伝導性に対する悪影
響がより少ないことがわかっている。
本発明のもう1つの好ましい実施例では、電極と対電
極の間の電圧が、還元反応が発生する電圧領域にシフト
される。当業者であれば、この領域を電圧電流図で識別
できる。この方法では、超伝導材料の選択された領域を
非超伝導材料に変換できるだけではなく、同一の装置を
使用することによって書込ステップを逆転することも可
能になる。したがって、これは、超伝導材料内に非超伝
導材料の障壁を作成するのに適している。これらの障壁
は、10nm未満の厚さで作成される場合に、ジョセフソン
接合、SQUIDまたは超伝導FETの製造に使用できる。
もう1つの好ましいドーパントは、たとえばCuSO4
溶液として適用可能なCuである。超伝導材料に関して、
ドーパントとしての銅の使用は、酸素の使用と同様の長
所を提供する。
[図面の簡単な説明] 本発明は、下で図面に関連した例によって説明する
が、これらの図面は、概略図であり、原寸に比例してい
ない。これらの図面は、基本的な装置を示すのみであ
り、標準的な周辺構成要素は、図を単純にするために省
略されている。
第1図は、新方法のために使用される装置の概略図で
ある。
第2図は、本発明の実施例に従ってパターン作成され
る超伝導膜を示す図である。
第3図は、本発明の実施例に従ってパターン作成され
るもう1つの超伝導膜を示す図である。
第4図は、本発明の実施例に従ってパターン作成され
るもう1つの超伝導膜を示す図である。
第5図は、新方法のもう1つの実施例に従ってパター
ン作成される2層超伝導膜を示す図である。
[発明の好ましい実施例] 第1図は、新方法に使用される装置の基本構成要素を
示す図である。この装置は、主として走査型トンネル顕
微鏡(STM)に従って設計されている。チップ1を固体
の膜2に対して相対的にx、y、z方向に移動するため
の手段(図示せず)は、電圧源によって制御される圧電
変換器と、フィードバック位置コントローラと、チップ
1を通って流れる電流と一定の基準電流との間の差を最
小にするための比較器とを含む、さらに、この装置は、
膜2とチップ1の間に電圧V0を印加するための電圧源を
含む。チップ1自体は、電気化学エッチングによってト
リミングされた白金線3と、エポキシ樹脂の絶縁カバー
4からなる。白金線3の最端部だけが、むき出しにされ
ている。
La2CuO4の薄い膜2は、基板6に分子ビーム・エピタ
キシを使用することによって、層別堆積モードで成長す
る。堆積条件には、700℃の基板温度、約4×1014の原
子酸素束および、1.5×10-7Torrの酸素背景圧力が含ま
れる。成長を観察して、膜の表面が不純相によって汚染
されないようにする。厚さtが260nmに達した後に、堆
積を停止し、原子酸素束を断った状態でサンプルを室温
まで冷却する。準備された膜2は、2MΩの室温抵抗(2
点接触法によって測定)を有する。X線回折から、この
膜が、単一相c軸配向で、1.30984nmのc軸の値を有す
ることが示された。表面の原子間力顕微鏡写真から、±
5nmの粗さを有する比較的滑らかな表面が示された。検
出可能な表面上の大きな析出物はない。
膜2とチップ1は、1NのKOHの電解液5に浸される。
膜への電気接触は、白金線と銀ペイントを使用して行わ
れる。その後、接触区域ならびに白金線を、シリコン・
ゴム材料を使用して電解液5から絶縁する。その後、チ
ップ1を、膜2から約0.5μmの距離dに移す。膜とチ
ップの間に550mVの電圧V0を印加する。この電圧を、そ
のピーク電圧V0である550mVから200mVに周期的に低下さ
せると、チップと膜の間での電解液5の元の濃度の復元
と、チップと膜の間の電位の測定が可能になる。外部電
圧0での両方の電極の間の電位によって、ドーピングを
検査することができる。その後、チップ1を、所定のパ
ターンに従って膜2に対して相対的に移動する。
第2図に、非超伝導体La2CuO4の膜22内の超伝導体La2
CuO4+δの線21を示す。電圧V0を下げる間の移動時間
中の中断を考慮に入れて、線21を、20nm/sの走査速度で
作成する。その幅は、約0.3μmである。書込ステップ
の後に、新STM表面走査(低電圧での)を行って、表面
の導電率を検査する。酸素が、膜22の表面だけに堆積さ
れるのではなく、この膜の厚さ全体を貫通することを証
明するための、後続の測定を単純化するために、より幅
広の電極とより大きい電極と膜の間の距離d(2mm)を
使用することによって、より大きいサンプルを用意す
る。前記より大きいサンプルに対するX線回折によっ
て、c軸格子パラメータが、追加酸素のとりこみに一致
して1.31464nmに増加したことが示される。酸化された
サンプルと酸化されないサンプルの間の格子定数の差
は、0.005nm程度である。原子間力顕微鏡の像から、局
所的には、表面形態が劇的に変化しなかったことが示さ
れる。前に観察された微細形状は、わずかに不鮮明にな
る。抵抗測定から、30゜Kでの超伝導開始と、26゜Kで
の0抵抗状態が示される。最後に、動インダクタンス測
定から、この系の超伝導が、表面にあるのではなく、バ
ルク効果であることが証明される。
もう1つの例では、走査速度を0nm/sから20nm/sまで
変化させる。第3図に、この方法によって作られたパタ
ーン付き超伝導領域31を示す。
第4図に示されたもう1つの例では、超伝導体の線41
を、当初は第1の例に従って膜材料42内に生成する。第
2の書込ステップのため、V0を、超伝導体の線41の還元
が発生する値(250mV)にシフトする。還元反応のため
の正確な電圧は、電圧電流図からとる。第4図からわか
るように、その後、チップを線41に垂直に走査すること
によって、非超伝導体の障壁43が作られる。やはり、よ
り大きなスケールのサンプルを用意して、障壁43が線41
を貫通し、膜材料42の厚さ全体を貫通することを証明す
る。
もう1つの例では、500nm厚のLa2CuO4の膜52を、同じ
厚さのYBa2Cu3O7−δの膜54の上に成長させる。やは
り、550mVを、膜52、膜54および対電極の間に印加す
る。電解質は、1NのKOHである。この電解質と対照的
に、YBa2Cu3O7−δの膜54は、不安定になる傾向を有す
る。したがって、La2CuO4の膜52は、保護層として働
く。100nm/sの走査速度を使用する。これらの条件の下
で、層52および層54の両方に、超伝導性のLa2CuO4+δ
およびYBa2Cu3O7の帯域51および53が作られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−125093(JP,A) 特表 平3−503548(JP,A) 特公 昭59−17530(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 39/00 H01L 39/22 - 39/24 C30B 31/04 C25D 15/02 H01L 21/22 - 21/24

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固体材料からなる第1電極と、第2電極を
    含む少なくとも2つの電極と、ドーパントを含む電解液
    とを有する電気化学セルを使用し、前記両電極の間に電
    圧を印加することによって前記ドーパントを半導体また
    は導体の固体材料中に所定のパターン状にドーピングす
    る方法において、 少なくとも最端部が、尖鋭形状(以下、チップという)
    にされているか、または固体材料のパターン形成領域に
    少なくとも部分的に対応するパターン形状にされている
    第2電極を用意し、該第2電極を前記固体材料の近傍に
    移動することによって前記ドーパントを前記パターン形
    成領域に効果的に閉じ込めるようにドーピングするため
    の電界を生成することを特徴とするドーピング方法。
  2. 【請求項2】前記第2電極を、前記パターン形成領域に
    少なくとも一部の上を走査させることを特徴とする、請
    求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】前記第2電極と前記固体材料との間の距離
    を、ドーピング中に変化させることを特徴とする、請求
    項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】走査速度を、ドーピング中に変化させるこ
    とを特徴とする、請求項2に記載の方法。
  5. 【請求項5】前記少なくとも2つの電極のうちの少なく
    とも1つの移動が、電流または電圧によって制御される
    フィードバック・ループと少なくとも1つの圧電変換器
    とによって制御されることを特徴とする、請求項2、請
    求項3または請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】前記固体材料が、好ましくは1nmから5μ
    mの範囲内の厚さを有する、膜または複数の膜のスタッ
    クであることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】前記固体材料が、酸化物半導体、酸化物超
    伝導体の前駆物質または酸化物超半導体であることを特
    徴とする、請求項1に記載の方法。
  8. 【請求項8】ドーパントが、酸素であることを特徴とす
    る、請求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】電解液を含むセルと、 固体材料からなる、またはそれを含む1つの電極と、 前記電極のパターン形成領域に電界を与え、該領域に従
    ってパターンを形成し、ドーパントを効果的に前記パタ
    ーン形成領域に閉じ込める、少なくとも1つの最端部チ
    ップまたはエッジを除いて前記電解液に対して絶縁され
    た対電極と、 両方の電極に電圧を印加する手段と、 両方の電極の間の距離を変更する手段と、 を含む、パターン形成領域で固体材料にドーパントを注
    入するための装置。
  10. 【請求項10】前記セルが、多孔性材料の隔膜によって
    分離された2つの区画を含むことを特徴とする、請求項
    9の記載の装置。
  11. 【請求項11】第3の電極を、基準電極として含む、請
    求項9に記載の装置。
  12. 【請求項12】1つの電極を他方の電極に対して相対的
    にxy平面内で移動させる手段を含む、請求項9に記載の
    装置。
  13. 【請求項13】電極を移動させる手段が、圧電変換器
    と、それを制御する手段とを含むことを特徴とする、請
    求項12に記載の装置。
  14. 【請求項14】両方の電極の間の距離を変更する手段
    が、圧電変換器と、それを制御する手段とを含むことを
    特徴とする、請求項9に記載の装置。
  15. 【請求項15】前記対電極が、チップとして形成される
    かまたはチップを含むことを特徴とする、請求項9に記
    載の装置。
  16. 【請求項16】前記対電極が、エポキシ樹脂によって前
    記電解液に対して少なくとも部分的に絶縁されることを
    特徴とする、請求項9に記載の装置。
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