JP2811656B2 - 文字表示可能な内視鏡システム - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明はシステムコントロール装置側に文字表示機能
を設けた文字表示可能な内視鏡システムに関する。 ［従来の技術］ 最近、イメージガイドを設けることなく、電荷結合素
子（CCDと略記する。）等の固体撮像素子を用いた電子
式の内視鏡（電子内視鏡とか電子スコープと記す。）が
実現された。 又、電子スコープでは、スコープ画像と共に、文字情
報を同時に表示できるようにした装置がある。例えば特
開昭62−78986号において、映像信号処理回路と文字発
生回路とが１つの筐体内に収納され、映像、文字の合成
及びコンポーネント、コンポジットの変換を比較的少な
い数の部品を用いて容易に行うことができるようにして
いる。 また、スコープ画像と文字情報とを同一画面上に表示
可能とし、さらに光ディスク等の記録可能としている。 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかしながら、常に文字情報がスコープ画像と対で表
示・記録される構成では、文字の書込み領域が狭く、詳
細な患者データ等が記載できないという問題が生じる。 本発明は上述した点にかんがみてなされたものであ
り、内視鏡検査が行われた被検体の詳細な患者データを
表示・記録できる文字表示可能な内視鏡システムを提供
することを目的とする。 〔問題点を解決する手段及び作用〕 上述の目的を達成するために、本願発明に係る内視鏡
システムは、被検体の体腔内に挿入して該被検体のカラ
ー内視鏡像を電気信号に変換して出力するスコープ手段
と、このスコープ手段の出力を処理してモニタ画面に表
示可能な映像信号を生成するプロセス回路と、文字情報
入力手段と、この文字情報入力手段から入力された文字
情報から文字信号を発生する文字発生回路と、前記プロ
セス回路で生成した映像信号及び前記文字発生回路で発
生した文字信号とを混合する混合手段と、前記プロセス
回路の出力を遮断して、前記混合手段から前記文字発生
回路で発生した文字信号のみを出力させる制御手段と、
前記混合手段の出力を記録する記録手段と、を有する構
成とした。 制御回路によりプロセス回路からの映像信号を遮断す
ることにより、全画面を文字表示画面とし、内視鏡検査
に先立ち詳細な患者情報を入力して画面表示させるとと
もに、これを記録手段に記録することができるようにし
ている。 〔実施例〕 以下、図面を参照して本発明を具体的に説明する。 第１図及び第２図は本発明の第１実施例に係り、第１
図は第１実施例のシステム全体の外観を示し、第２図は
映像信号処理装置及びシステムコントロール装置の構成
を示す。 第２図に示すように第１実施例の（文字表示可能な）
内視鏡システム１は、電子スコープ２と、この電子スコ
ープ２の映像信号処理系を備えた映像信号処理装置３
と、電子スコープ２に照明光を供給する光源装置４と、
前記映像信号処理装置３に接続可能で文字発生手段を内
蔵したシステムコントロール装置５と、前記映像信号処
理装置３から出力される例えばコンポーネント映像信号
を表示するモニタ６と、この映像信号処理装置３から出
力されるコンポジット映像信号を記録するVTR7とから構
成される。上記システムコントロール装置５にはキーボ
ード８を接続できるようにしてあり、任意の文字情報を
入力できるようにしてある。 ところで、上記電子スコープ２は、体腔内等に挿入で
きるように可撓性で細長の挿入部11を有し、この挿入部
11の先端部12内には第１図に示すように結像用の対物レ
ンズ13が配設してあり、この対物レンズ13の焦点面には
CCD14が配設してあり、受光面に結像された光学像を光
電変換する。 又、この挿入部11内には照明光を伝送するライトガイ
ド15が挿通され、このライトガイド14の手元側は操作部
16から延出されたユニバーサルコード17内を挿通され、
このユニバーサルコード17の端部に取付けた総合コネク
タ18を光源装置４及び映像信号処理装置３に接続するこ
とにより、ライトガイド15の入射端面には照明光が供給
され、CCD14は信号ケーブルを介して信号処理系と電気
的に接続される。尚、第２図に示すように先端部12に隣
接して湾曲部19が形成され、操作部16に設けたノブ20を
回動することにより湾曲できるようにしてある。 上記光源装置４は、例えば第１図に示すように、光源
ランプ21の白色光はコリメータレンズ22で平方光束にさ
れ、モータ23で回転される回転フィルタ24を通すことに
より、この回転フィルタ24に取付けた扇状の赤，緑，青
の各色フィルタ25R,25G,25Bが順次光路中に介装されて
赤，緑，青の照明光にされ、コンデンサレンズ26により
ライトガイド14の入射端面に集光照射される。しかし
て、このライトガイド14で伝送され、出射端面からさら
に配光レンズ27を経て被写体側に出射される。 上記映像信号処理装置３にはドライバ31が収納され、
このドライバ31から出力されるドライブ信号により、CC
D14は、光電変換した信号電荷を出力し、ユニバーサル
コード17内の信号ケーブルを経てプロセス回路32に入力
され、このプロセス回路32によりγ補正、輪郭補正、ホ
ワイトバランス、AGC等の処理がされると共に、コンポ
ーネント信号として例えばRGB信号にして出力される。
このRGB信号は加算器33で、システムコントロール装置
５より出力される文字信号と加算され、文字情報が重畳
されたRGB信号（文字入りRGB信号と記す。）となり、例
えばRGB出力端34に接続されたモニタ６によって表示さ
れる。又、この加算器33を通した文字入りRGB信号は、
エンコーダ35にも入力され、タイミングジェネレータ36
から出力されるタイミングパルスにより、文字入りRGB
信号をコンポジット信号に変換し、コンポジット信号出
力端37に接続されたVTR7に入力され、このコンポジット
信号を記録できるようにしてある。 一方、システムコントロール装置５では次のような文
字発生回路41が形成されている。 キーボード８は、システムコントロール装置５内のCP
U42に接続されており、キーボード８からのデータを受
付け、その受付けたデータをＶ−RAM43に記憶する。 ところで、上記映像信号処理装置３内のタイミングジ
ェネレータ36は水平及び垂直同期信号と、文字読出しク
ロックを発生し、システムコントロール装置５内のアド
レスカウンタ44を制御する。このアドレスカウンタ44
は、Ｖ−RAM43にアドレスを与え、CPU42を経て記憶され
た文字データを出力させる。この場合出力される文字デ
ータは、例えばアスキフォーマットであり、この文字デ
ータをキャラクタ（ジェネレータ）ROM45のアドレス端
に印加して、１ドットの文字データに分解され、キャラ
クタROM45から文字信号として出力される。この文字信
号は、上述したように映像信号処理装置３内の加算器33
に入力され、RGB信号と混合されてモニタ６及びエンコ
ーダ35に送出される。 尚、映像信号処理装置３に、システムコントロール装
置５が接続されない場合には、文字信号が混合されない
で、プロセス回路32側からのRGB映像信号のみとなり、
モニタ６にはスコープ画像のみを表示できる。つまりシ
ステムコントロール装置５を有しない構成のシステムで
も使用することができるし、システムコントロール装置
５を有する構成のシステムではスコープ画像と共に文字
を表示できる。 この第１実施例によれば、高価で複雑な構成のエンコ
ーダ35とタイミングジェネレータ36とを映像信号処理装
置３内にのみ内蔵し、システムコントロール装置５には
これらを設けてないため、全体のシステム構成が簡単に
なるのみならず、システムコントロール装置５を低コス
トで形成できる。又、コンポーネント信号に文字信号を
加算しているので、文字がにじんだり着色したりするこ
とを防止できる。 尚、上記第１実施例では、面順次参照によるカラー撮
像を行う場合を示したが、白色照明を行う光源装置を用
い、さらにモザイクフィルタを配設したCCDを備えた電
子スコープに対しても異る構成のプロセス回路32を用い
れば、同様に適用できる。 又、上記モニタ６は、RGB出力端34に接続してある
が、これに限らずコンポジット信号出力端37に接続して
も同様に表示させることができる。 尚、この実施例では説明を省略してあるが、システム
コントロール装置５は、上述した文字発生機能のみなら
ず、ハードコピー装置、画像処理装置などの周辺装置を
制御するのに用いられる。 尚、システムコントロール装置５への文字データの入
力は、キーボード８によるものに限らず、磁気カードリ
ーダ、バーコードリーダ、ICカード等を用いて、患者デ
ータを入力することも可能である。 又、RGB信号と文字信号の加算は、アナログ方式のも
のに限らず、ディジタル的に行うものでも良く、この場
合も容易にできる。 さらに、プロセス回路32により出力されるRGB映像信
号を遮断することにより、全画面文字表示とすることも
できる。 又、文字信号とR,G,B信号とを独立に加算することも
可能であり、このようにすると任意の色で文字を表示す
ることもできるし、文字でなく図形表示、つまりグラフ
ィック表示などもこの実施例で可能となる。 第３図は本発明の第２実施例の主要部を示す。 この第２実施例は、第１図に示す第１実施例におい
て、加算器33がシステムコントロール装置５内に設けて
ある。その他の構成は同様であり、同一の構成要素には
同一符号が付けてある。 この第２実施例は、上記第１実施例と同様の作用効果
を有すると共に、さらに次のような効果を有する。加算
器33が、システムコントロール装置５内に設けてあるた
め、映像信号処理装置３をより低コストで実現できる。
従って、文字表示を必要としないユーザにとっては、第
２実施例の方がより安価で映像信号処理装置３を入手で
きる。 尚、映像信号処理装置３を単体で（システムコントロ
ール装置５を接続しないで）使用する場合には、プロセ
ス回路32のRGB出力端がRGB出力端34及びエンコーダ35に
接続されるようにすることもできる。（例えば、システ
ムコントロール装置５を映像信号処理装置３との電気的
接続に用いる信号ケーブル接続用コネクタが接続されな
い場合に上記接続が行われ、一方、このコネクタが接続
された場合には開成して加算器33が介装される状態にす
ればよい。） 尚、第1,第２実施例のいずれにおいても、タイミング
ジェネレータ36からアドレスカウンタ44へのタイミング
パルスは、水平及び垂直同期信号、クロックを独立に印
加するようにしても良いし、サブキャリアを含んだ複合
同期信号とか複合映像信号を用いてシステムコントロー
ル装置５で、水平及び垂直同期信号、クロックを分離し
て用いることもできる。 尚、光源装置を映像信号処理装置内に収納しても良
い。 尚、本発明はイメージガイドを用いた光学式の内視鏡
（ファイバスコープとか硬性内視鏡）の接眼部にCCDを
内蔵したテレビカメラを装着した内視鏡にも適用でき
る。 〔発明の効果〕 以上述べたように本発明によれば、制御手段によりプ
ロセス回路の出力を遮断し、全画面を文字表示画面とす
ることができるので、内視鏡検査の行われた患者の詳細
なデータを文字情報として全画面に表示し記録できる。

【図面の簡単な説明】 第１図及び第２図は本発明の第１実施例に係り、第１図
は第１実施例における映像信号処理装置及びシステムコ
ントロール装置の構成図、第２図は第１実施例のシステ
ムを示す外観図、第３図は本発明の第２実施例における
映像信号処理装置及びシステムコントロール装置の構成
図である。 １……内視鏡システム、２……電子スコープ ３……映像信号処理装置、４……光源装置 ５……システムコントロール装置 ６……モニタ、７……VTR ８……キーボード、14……CCD 33……加算器、35……エンコーダ 36……タイミングジェネレータ 41……文字発生回路 44……アドレスカウンタ 45……キャラクタジェネレータROM

Claims (1)

1. (57)【特許請求の範囲】 １．被検体の体腔内に挿入して該被検体のカラー内視鏡
   像を電気信号に変換して出力するスコープ手段と、 このスコープ手段の出力を処理してモニタ画面に表示可
   能な映像信号を生成するプロセス回路と、 文字情報入力手段と、 この文字情報入力手段から入力された文字情報から文字
   信号を発生する文字発生回路と、 前記プロセス回路で生成した映像信号及び前記文字発生
   回路で発生した文字信号とを混合する混合手段と、 前記プロセス回路の出力を遮断して、前記混合手段から
   前記文字発生回路で発生した文字信号のみを出力させる
   制御手段と、 前記混合手段の出力を記録する記録手段と、 を有することを特徴とする文字表示可能な内視鏡システ
   ム。