JP2811306B2 - 混合バルブ装置 - Google Patents

混合バルブ装置

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JP2811306B2 JP62206197A JP20619787A JP2811306B2 JP 2811306 B2 JP2811306 B2 JP 2811306B2 JP 62206197 A JP62206197 A JP 62206197A JP 20619787 A JP20619787 A JP 20619787A JP 2811306 B2 JP2811306 B2 JP 2811306B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、バルブ装置に関し、例えば、液体クロマト
グラフにおいて、溶媒グラジエントを供給する等、複数
の液体を正確な比で混合するバルブ装置に関する。 [従来技術とその問題点] 液体クロマトグラフにおいて、液体の混合方法は極め
て一般的で、通常、低圧型グラジエント混合が知られて
いる。この方法では、異なる各溶媒の少量分を、クロマ
トグラフの一部分として設けられるポンプ手段によって
連続的に吸引し、そして、これらを混合された状態で運
搬する。従来の混合バルブ装置は、供給タンクとポンプ
間に取付けられ、いつのときでも、ただ1個の供給タン
クのみが溶媒を吸引するポンプに接続する。高精度なク
ロマトグラフ測定を達成するために、予め定められた混
合速度に極めて近くなるように支持することが必要とさ
れることより、このような混合バルブ装置に厳重な要求
がかせられていた。 従来より知られている混合バルブ装置は、溶媒を吸引
する入口と各バルブのための閉口部材を各々有する4個
のバルブとこれら4個のバルブのための共通放出管路よ
り成る。これらのバルブ装置では、連結する持ち上げ磁
石による閉口部材の動作に応じて、液体は任意の時間に
おいて4つのタンクのうちのひとつから吸引される。従
来の混合バルブ装置の閉口部材は、テフロン(商標名、
以下同じ)よりなる円錐状部材と、その円錐状部材と係
合する円錐状の弁座より構成され、前記円錐状弁座もま
た可能な限り最適なシーリング(封止)効果を得るた
め、同様にテフロンから形成される。バルブの開閉のた
め、その円錐状テフロン部材が駆動(actuating)部材
によって、弁座に向かって押圧され、もしくは、弁座か
ら引き戻される。しかしながら、従来の混合装置の共通
のシーリング部材は使用期間にわたって変形する傾向が
あり、よって、バルブを完全に開閉するために必要な切
り換え時間が徐々に増加する。最後に、切り換え時間が
このように増加すると、混合バルブ装置は満足に作動で
きなくなり、新しいバルブ装置と交換しなければならな
かった。 [発明の目的] したがって、本発明の目的は、長期の使用期間が可能
な混合バルブ装置を提供することにある。 [発明の概要] 本願発明では、混合バルブ装置の各バルブは、硬質材
料で作られるボールと弁座と前記ボールを閉口位置まで
移動させる駆動タペットと弁座を貫通する駆動ピンとを
備え、駆動ピンはばねの作用でボールに対して圧力を与
える。駆動タペットが閉口位置から後退すると、ボール
は弁開より解放され、これにより、液体がバルブ入口か
らバルブ出口へ流れる。この構成は、従来の混合バルブ
装置より、切換え時間を変化させることなく、実質的に
より高い切換えサイクルを達成することができる。本発
明の他の有利な点は、バルブの切換え時間が2ミリ秒以
下と極めて短い事実により見出され、これは、バルブが
迅速に応答できることである。ボールが解放されると、
弁座よりボールを離す駆動ピンの使用は、特定の溶媒が
存在する際に生じる現象であるが、これら2つのシーリ
ング部材が静電気を帯び、望まれない、ボールが弁座に
密着することを防ぐこともできる。 本発明の一実施例では、ボール弁を包囲する弁室は、
駆動タペットに対向する側でダイヤフラムによってシー
ルされる。この場合、混合バルブ装置の使用期間は、ダ
イヤフラムがボールによって変形することを防ぎ、この
ようなバルブの早期破損を回避するボール保持器を備え
ることによって延長される。 また、本実施例において、ボール保持器はセラミック
材質で作られ、駆動ピン又はばねはチタンより作られ、
出口部材はガラスより作られることより以下のような効
果が得られる。これらは液体と接するので、液体内に重
金属イオンを放出することを防ぎ、バイオテクノロジー
分野において極めて有益である。 さらに、本実施例では、混合バルブ装置のバルブは、
個々に取りはずすことができ、たとえば、修理が必要と
なった場合、これらバルブを個別に交換することができ
る。従来のものに反して、これにより、1個のバルブが
破損した場合、混合バルブ装置全体を交換する必要がな
くなり、混合バルブ装置の有効使用期間を増加すること
に貢献する。加えて、特定のアプリケーションにおい
て、全てのバルブが供給タンクと接続しない場合、個別
のバルブをそれに対応するように適合した形状のダミー
板(dummy plates)と置換することも可能である。これ
により、混合バルブ装置全体を交換する必要のない、異
なる溶媒の数に適合する混合バルブ装置が得られる。 [発明の実施例] 以下、図面に基づいて、本発明の好適な一実施例を示
す。第1a図から第1f図に本発明の一実施例である混合バ
ルブ装置の解体された構成素子の線図を示す。図示され
た混合バルブ装置は、各々第1a図、第1b図、第1c図に示
された3個のバルブと第1d図に示されたダミー・プラグ
(dummy plug)より構成される。組立てられた状態で
は、3個のバルブとダミー・プラグ6は第1e図に示され
た中心部材の周りに配置され、第1f図に示されたクラン
プ素子12によって中心部材と接触するように備えられ
る。3個のバルブは、実質的に同一構造で、各々はバル
ブ入口3、バルブ出口4、バルブ本体1、バルブ本体に
ねじ込まれたアダプタ2と持ち上げ磁石5より構成され
る。バルブの閉口部材は、バルブ本体1内に設置され、
第2図と関連して以下に詳述する。組立てられたバルブ
では、個々のバルブ出口は、対応する中心部材(第1e
図)の入口と接続し、中心部材8の内側に延長された共
通の出口チャンネルへ開かれる。第1b図、第1c図に示さ
れたバルブの出口は、例えば、中心部材の入口9、10等
に各々接続する。中心部材8の内部に延長された共通出
口チャネルは出口11で終端する。これにより、バルブ入
口とそれぞれ接続している供給タンクから液体を引き出
すためのポンプと接続することができる。連結した持ち
上げ磁石がバルブ本体の面に対して垂直に前後に運動す
ることによって、バルブの開閉がおこなわれる。持ち上
げ磁石の稼動によって異なる供給タンクから液体がそれ
ぞれ吸引され、これにより、所望の溶媒グラジエント
(勾配)を生成することができる。 付加的な供給タンクを接続する場合、ダミー・プラグ
6を第1a図から第1c図に示されたバルブと同一のバルブ
に置き換えることができる。また、2個の供給タンクの
み使用する場合、当然ながら2個のダミー・プラグを用
いることも可能である。なお、本発明は、4個のバルブ
の組合わせのみに限定されなく、むしろ、所望の数のバ
ルブ及び1または対応するダミー・プラグを組合わせる
ことができ、本発明に係る混合バルブ装置は、個別のバ
ルブをダミー・プラグ又は異なるバルブに置換すること
ができるように、モジュール構造に設計されることのみ
必須事項となる。このような構造によって、閉口部材が
破損した場合、この欠陥は混合バルブ装置全体を交換す
る代わりにただ1個のバルブを交換することにより補償
される。 第2図に第1a図から第1f図に示された複数個のバルブ
から成る混合バルブ装置の単一のバルブを示す。図示さ
れたバルブは、例えば、加工の必要のない注入モールデ
ィングに適し、溶媒に対して抵抗力のある過フルオルア
ルコキシ(perfluoralcoxy,PFA)等のプラスチック材料
より作られるバルブ本体1と、硬質のプラスチックより
作られ、バルブ本体1にねじ込まれることに適したアダ
プタ2を含む。液体はバルブ入口3を通ってバルブ内に
流入する。入口開口部には供給タンクに導く管路をねじ
込むことができるようにねじ山が設けられる。そして、
液体は、傾斜入口チャンネル27を通って弁室28に流入す
る。弁室28は、バルブ本体1とアダプタ2間に伸長する
テフロンダイヤフラム25によって、その一方の側をシー
ルする。バルブは、ルビーより成るボール20とサファイ
ヤより成る弁座21を有するボール弁で設計される。バル
ブのボール20と弁座21は研磨されて双方が完全に嵌合す
ることにより十分なシーリング(封止)を達成する。ル
ビーより成るボール20は、ボール保持器26に設置され、
テフロン・ダイヤフラムを変形や損傷より防ぐことがで
きる。そうでなければ、ボール20は直接ダイヤフラムと
接触し、バルブの早期破損の原因となる。図示する実施
例では、ボール保持器26は、金属円筒の形状で、バルブ
・ボールより大きい直径を有する円筒からはじまり、先
端を切り取られた円錐でおわる形状の止まり穴を備えて
いる。しかし、ダイヤフラムの変形があまり重大な問題
でない場合、ボール保持器を使用しないことも可能であ
る。 弁室28と反対側のテフロン・ダイヤフラム25の側に
は、第1a図に示す5のような持ち上げ磁石と磁性をもっ
て連結される駆動タペットが設けられている。第2図に
示されたバルブでは、駆動タペットは、テフロン・ダイ
ヤフラムを圧してその弁座にボールを押圧させ、これに
よってバルブが閉じる。 弁座を通って突出する駆動ピン23は、ばね24によって
ボール20に対向して押圧される。本実施例で示されたば
ねは、つる巻ばねで設計され、その一方の終端は駆動ピ
ン23の拡大されたヘッド部に支持され、他方の終端は、
中空の円筒で設計された出口部材に支持される。バルブ
を開くため、駆動タペット22は、持ち上げ磁石5によっ
て後退し、これにより、ばね24の作用によって、駆動23
はボールをその弁座21から離れるように押し出す。駆動
ピン23のヘッド部は、2個の通過孔(through−holes)
を備え、ヘッド部が弁座上に静止していても、バルブの
開状態にはそれらを通って液体が流入する。 中空の円筒状出口部材4は、本実施例の混合バルブ装
置における他の出口部材も同様に、液体を吸引するため
のポンプと接続可能な共通放出管路に開かれる。本実施
例では、共通の放出管路は中心部材8内に延長し、管路
と接続するためのねじ山を備える共通出口11内に終端す
る。本実施例では、中心部材8はバルブ本対1と同様に
PFAより成る。中心部材8はバルブ間に各出口部材の周
りに環状配置され、モールドされたシーリング部材(図
示せず)を備え、ばねによって支持される。 本発明の一実施例では、ボールは1.75mmの直径を有
し、弁座の内径は1.2mm、駆動ピンの直径は0.7mmであ
る。駆動ピン23、ばね24、ボール保持器26、出口部材4
はステンレス合金で作られる。 本発明は、上述の、図面に示された実施例のみに限定
されないことは明らかである。バルブのボールと弁座は
ルビー及びサファイア以外の他の硬質材料でよい。また
駆動ピンとばねも、ステンレス合金に比べ、被測定試料
を破壊及び破損しうる重金属イオンを放射しないことで
有利な、チタンより作ることもできる。同様な理由で、
ボール保持器もセラミック材料またはガラスで構成して
もよい。第1図に示された実施例より多くの変形例がバ
ルブの形状に関して考えられ、バルブより過剰の材質を
除去し、よって、バルブと中心部材の材料と重量を節減
することが可能である。 [発明の効果] 以上説明したように、本願発明に係る混合バルブ装置
によって、バルブの損傷を最小限におさえ、個別に置換
可能であることにより、バルブの切換えサイクルが劣化
することなく、長期にわたって使用することができる。
また、使用する供給タンクの数を減らすことが望まれる
場合、混合バルブ装置全体を交換することなく、バルブ
をダミー・プラグに置換することで容易に行うことがで
きる。
【図面の簡単な説明】 第1a図から第1f図は、本発明の一実施例である混合バル
ブ装置の構成素子の斜視図。第2図は、第1図に示した
混合バルブ装置を構成するバルブの断面図。 1:バルブ本体、2:アダプタ、3:バルブ入口、4:バルブ出
口、 5:持ち上げ磁石、6:ダミー・プラグ、8:中心部材、9、
10:入口、 11:出口、12:クランプ素子、20:ボール、21:弁座、 22:駆動タペット、23:駆動ピン、24:ばね、 25:テフロン・ダイヤフラム、26:ボール保持器、27:入
口チャンネル、 28:弁室。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭63−178678(JP,U) 実開 昭60−193461(JP,U) 実開 昭59−34984(JP,U) 特公 昭56−50115(JP,B2) 米国特許4217931(US,A)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.混合する液体の数に対応する複数のバルブより構成
    され、前記各バルブは液体を弁室内に取り入れるための
    バルブ入口と、液体を吐き出すためのバルブ出口と、前
    記バルブ入口と前記バルブ出口の間に流れる液体流を中
    断させる閉口素子と、前記閉口素子を駆動する駆動手段
    を備え、複数の液体を予め決められた比で混合させる混
    合バルブ装置において、 前記バルブは前記各バルブ出口と接続する出力路を有
    し、 前記閉口素子は、硬質材料よりなるボールと弁座を有す
    るボール弁からなり、 前記閉口素子を駆動する駆動手段は、前記ボールをその
    閉口位置まで動かす駆動タペットと前記弁座の内側に設
    置され、前記駆動タペットが保持する前記ボールの表面
    と逆側の表面に接する駆動素子を備え、前記駆動タペッ
    トが前記閉口位置から後退すると、前記駆動素子はばね
    の作用により前記ボールを前記弁座から持ち上げ、前記
    バルブを開くものであり、 前記バルブはさらに前記駆動タペットと隔離するように
    設けられた前記弁室を封止するダイヤフラムとを具備す
    るものであり、 前記各バルブは、共通の出口チャネルを有する中央部材
    に接続し、これにより、前記各バルブのバルブ出口は前
    記出口チャネルへ導かれることを特徴とする混合バルブ
    装置。 2.前記ボールと前記弁座はルビー又はサファイヤから
    形成されることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載
    の混合バルブ装置。 3.前記ボールを受け止め、前記ダイヤフラムと前記ボ
    ールの間に設けられたボール保持器を有することを特徴
    とする特許請求の範囲第1項記載の混合バルブ装置。 4.前記駆動素子は、前記ボール表面と接する駆動ピン
    とばねから成ることを特徴とする特許請求の範囲第1項
    の混合バルブ装置。 5.前記ボール保持器は、セラミックからなることを特
    徴とする特許請求の範囲第3項記載の混合バルブ装置。 6.特許請求の範囲第1項記載の混合バルブ装置におい
    て、前記バルブと前記中央部材を一体に連結するクラン
    プを備える混合バルブ装置。 7.前記中央部材は、プラスチック材料からなり、溶媒
    に対する耐性を有することを特徴とする特許請求の範囲
    第1項記載の混合バルブ装置。 8.前記駆動ピン及び前記ばねは、チタンよりなること
    を特徴とする特許請求の範囲第4項記載の混合バルブ装
    置。 9.前記バルブ出口は、ガラスよりなることを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項記載の混合バルブ装置。
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