JP2810930B2 - レーザ光を用いた成膜方法 - Google Patents

レーザ光を用いた成膜方法

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Description

【発明の詳細な説明】 「発明の利用分野」 本発明は、光を用いた物理気相法(Physical Vapor
Diposition即ちPVD法という)に関する。
本発明はかかるフォトPVD法において、レーザ光また
は強光をターゲットの大面積に均一に照射すべく、鏡で
反射してターゲット上に照射する成膜方法に関する。本
発明は材料、例えば酸化物超電導材料の結晶異方性を用
いたディバイスの製造を容易にしやすくせしめるととも
に、超電導薄膜の形成に際しては、成膜した薄膜に大き
な臨界電流密度を得させんとするものである。
「従来の技術」 近年、酸化物の多結晶または単結晶材料が注目されて
いる。特にセラミック系の超電導材料が注目されてい
る。この材料は最初IBMのチューリッヒ研究所よりBa−L
a−Cu−O(バラクオ)系酸化物高温超電導体として報
告され、さらにYBCO(YBaCuO6〜8)系が知られてき
た。しかしこれらはそれぞれの酸化物粉末を混合し焼成
してタブレットにするのみであるため、Tcオンセットが
90Kが得られても薄膜にすることが十分にはできなかっ
た。またこのため、薄膜技術の開発が急がれている。そ
の1つはスパッタ法、CVD法(化学蒸着法)、電子ビー
ム蒸着法である。
「従来の問題点」 これら酸化物多結晶構造の超電導の可能性はその臨界
電流密度が小さい。このためにはab面(C面ともいいc
軸方向に垂直な面)にすべての結晶を配向させなければ
ならない。またスパッタ法を用いると、ターゲットの組
成比と薄膜になった時の組成比とがバラついてしまう。
このため、ターゲットを多くの種類作らなければならな
いという欠点を有する。気相法は出発材料が気体である
ため、混合が容易であるが、気体材料は本来きわめて高
価であり、かつ有害であるため、実用上に供しがたい。
さらに電子ビーム蒸着法は大面積の膜形成には不適当で
ある等、これまでの成膜方法はどれも最適なものとはい
いがたい。
このため、原材料が酸化物またはその混合物である
ことにより、安価に供給できること、成膜条件により
化学量論比にズレが生じないこと、薄膜形成が容易で
あり、かつ多量生産が可能であること、成膜中の配向
が期待できること、を満たす手段が求められていた。
本発明はかかる目的のすべてを満たすため、フォトPV
D法を提案し、これを多量生産し、かつ大面積での成膜
を可能とするためになされたものである。そしてこの成
膜方法を特に酸化物超電導材料の薄膜形成に対して適用
したものである。
「問題を解決すべき手段」 本発明は、固体ターゲットにレーザ光等の強光を照射
するに際し、このレーザ光を反射する鏡に照射し、この
反射光をターゲットに照射する。これによりターゲット
より飛翔する構成物の活性粒子、活性クラスタまたは活
性原子を被形成面上に残留応力をより少なくして成膜せ
んとするものである。
また本発明方法では、いわゆるスパッタ法に見られる
如く、飛翔粒子がすでに形成されている基板をスパッタ
(物理的に叩く)することが理論的になく、強光により
ターゲットを構成する原子間の結合エネルギ以上の光エ
ネルギで切断し、活性微粒子、活性クラスタまたは活性
原子を気化させて飛翔させる原理を用いている。このた
め、形成された被膜中に残留する機械歪が少ない。また
パルス光(パルス巾100n秒以下、YAGレーザでは40〜80n
秒、エキシマレーザでは5〜30n秒とパルス巾がきわめ
て短い)であるため、レーザ光が照射された領域のすべ
てをそのままの化学量論比を保ちつつ飛翔させ、被形成
面に作ることができる。
本発明はレーザ光をレーザ光源より減圧下に保持され
たターゲットに直接照射するのではなく、ターゲット前
方、即ちターゲットと被形成面間に配設した反射鏡(ミ
ラー)に照射し、このミラーにより反射させた光をター
ゲットに照射し、特に焦点をターゲット表面に合わせて
照射させるものである。
いわゆるフォトPVD法においては、対向する基板形成
面とターゲットの距離が2〜5cmときわめて小さい。こ
のため、このターゲットを直接レーザ光を照射せんとし
ても、ターゲットの大面積を均一に照射させることがで
きない。しかし本発明方法を用いると、この距離が狭く
ても、このミラーを移動またはその角度を可変制御する
ことにより、大面積のターゲット上にまんべんなく均一
に強いレーザビームを走査、照射することができる。ま
たターゲットが例え30cm〜1mの巾(例えば60cm(巾)×
40cm(長さ)×5mm(厚さ))と大きな面積を有してい
ても、線状のレーザ光をミラーでターゲットに照射し、
このミラーをターゲット表面と平行にレーザ照射しつつ
移動させることにより、このターゲットと同じ巾で大面
積の全面積にわたってレーザ光を照射できる。ひいては
それに対応した被形成面も大面積に均一に薄膜形成する
ことができる。(第1図および実施例1に示す)さらに
この被形成面を一方向より他方向に連続的に移動するこ
とにより、巾は概略同じで長さを無限に長く大面積また
は多量生産を特長とすることができる。(第2図および
実施例2にその例を示す) この被形成面上に形成する薄膜が酸化物超電導材料と
すると、より低温、好ましくは200〜500℃に被形成面を
加熱しつつ活性酸素中で反応性原子または反応性微粒子
を互いに反応せしめつつ被形成面上にて反応生成物の酸
化物超電導材料を配列させて膜形成をさせる。これはフ
ォトPVD法が成膜中の残留機械歪が少ないため可能であ
る。かくすることにより、例えばc面(ab軸に平行の
面)での臨界電流密度を1×10A/cm以上(この場合
基板の面に平行方向にab面ができる)にまで向上させん
とするものである。
本発明に用いる代表的な超電導材料は元素周期表IIIa
族およびIIa族の元素および銅を用いた酸化物である。
本発明の超電導性材料は(A1-x Bx)yCuzOw x=0.
1〜1,y=2.0〜4.0好ましくは2.5〜3.5,z=1.0〜4.0好ま
しくは1.5〜3.5,W=4.0〜10.0好ましくは6〜8で一般
的に示し得るものである。Aはイットリウム族より選ば
れた元素およびその他のランタノイドより選ばれた元素
のうちの1種類または複数種類を用いている。イットリ
ウム族とは、理化学辞典(岩波書店1963年4月1日発
行)によればY(イットリウム),Gd(ガドリウム),Yb
(イッテルビウム),Eu(ユーロピウム),Tb(テルビウ
ム),Dy(ジスプロシウム),Ho(ホルミウム),Er(エ
ルビウム),Tm(ツリウム),Lu(ルテチウム),Sc(ス
カンジウム)およびその他のランタノイドを用いる。
またBはBa(バリウム),Sr(ストロンチウム),Ca
(カルシウム)より選ばれた元素のうち1種類または複
数種類を用いている。
本発明は、かかる元素を用いた酸化物材料を仮焼成し
た酸化物超電導材料をターゲットとして用いている。そ
して酸素を一部に有する大気圧下または減圧下で酸化物
超電導材料を成膜する薄膜形成方法である。
「作用」 本発明においては、かかるフォトPVD法におけるレー
ザ光の入射をターゲット表面と平行または垂直に照射す
る方法をとった。このため、鏡にもターゲットより飛翔
した粒子が付着し得るが、これは次のレーザ光により再
び気化し、鏡の表面を常に清浄な状態を保つことができ
る。このため、きわめて多量生産が可能となり、かつ膜
質も被形成面上での温度を制御することにより、良質な
膜を得た。さらに同時に加える磁界により、きわめて配
向させやすくなった。また磁界はより強く0.1T以上好ま
しくは1〜5Tを必要とするため、装置がより大型化しや
すいという欠点を有する。しかし成膜された被膜がスパ
ッタ効果がほとんどないため、臨界電流をより大にする
ことができるという特長を有する。また電界を成膜中に
併用すると、大面積にプラズマを印加したり、また装置
自体が安価であるという特長を有しながらも、スパッタ
効果を本質的に皆無にできないという欠点を有する。
以下に実施例を示し、さらに本発明を説明する。
「実施例1」 第1図に本発明にて用いたフォトPVD装置を示す。
同図において、この装置は、大気圧または減圧状態に
保持可能な空間(11),磁場を発生する電磁石(20−
1),(20−2)およびその電源(図示せず),排気系
を構成するターボ分子ポンプ(26),ロータリーポンプ
(28),圧力調整バルブ(25),基体ホルダ(基体保持
手段)(10′),被膜形成用基体(10),ガス系(2
4),ターゲット(17),ターゲットホルダ(18),水
冷系(28),(28′),レーザ光源(11),ミラー(1
3),窓(14),可動性反射鏡(15),加熱手段(33)
より構成されている。
まず薄膜形成用基体(10)を基体ホルダ(10′)上に
設置し、ターゲット(17)をターゲットホルダ(18)に
配設し、基体に対向し、かつ一定の距離(31)離間して
互いに配設役する。基体およびターゲット間には反射鏡
(15)を有し、レーザ光は光源(11)より(12),(1
2′)および反射光(16)として、ターゲット(17)上
に集光して照射される。すると照射された強光がターゲ
ットの構成物の結合エネルギより十分大きいため、その
構成物またはその構成元素の一部が気化し、活性状態を
保持しつつ微粒子、クラスタまたは原子状態となり(2
3)として飛翔し、被形成面上に被膜として蒸着され
る。この被形成面上でも被膜化に必要な活性状態を保つ
ため、距難(31)は1〜10cm例えば3cmときわめて狭く
する必要がでてくる。そして、この雰囲気(11)を10
−6〜10−8torrに保持するならば、距離(31)は10cm
程度とすることも不可能ではないが、1〜10−4torr
(残りは酸素)においては、1〜4cmとすることが被膜
を安定してつけるためにきわめて重要である。そのた
め、レーザ光を直接ターゲットに照射せんとすると、タ
ーゲットに平行に近い5〜20°という小さい角度(32)
で照射しなければならなくなり、ターゲットの大面積に
わたって均一に照射をすることができない。しかし、本
発明においては、第1図に示す如く、レーザ光はターゲ
ット表面と平行または概略平行に入射せしめ、これを鏡
(15)で反射し、ターゲット表面に対しては、45〜135
°の角度(32)で入射させることができる。このため、
照射されるターゲットの箇所に十分強く焦点を合わせる
ことができる。
この実施例では被形成面を有する基体は(100)また
は(110)面を有するMgO,SrTiOまたはYSZ基板またはI
C用に用いるための一部上面に絶縁膜が形成された珪素
ウェハを用いた。この基板ホルダ(10′)は電磁場をで
きるだけ乱さないようにするためステンレス製とした。
作製工程として、まずこれら全体をターボ分子ポンプ
(26),ロータリーポンプ(28)により、1×10−6to
rr以下に真空排気する。次に非生成物気体(分解反応後
固体を構成しない気体)例えば酸素(6)を2SCCM ガ
ス系(7)を通してプラズマ発生領域(1)に導入し、
この圧力を1×10−4torrとする。レーザ光の強光源は
YAGレーザまたはエキシマレーザ(KrF,KrClを用いる)
を用いた。エキシマレーザ光は線状(第2図では図面に
垂直方向)に入射させ、鏡(15)をレンズ形状にせし
め、線状ビームの焦点をターゲット上に結ぶようにし
た。そしてこの鏡(15)を上下方向に10〜30mm/分の速
度で繰り返し移動(30−2)させて成膜した。
このレーザ光源にYAGレーザを用いた場合、焦点深度
が大きいため鏡(15)を横方向、縦方向またはビームを
ターゲット上で回転させて走査してもよい。
またレーザ光源にエキシマレーザを用いる場合は、焦
点深度が浅いため、予め線状にビームを光学系(図示せ
ず)で作り、それを窓(14)、ミラー(15)をへてター
ゲット(17)上に照射する。そしてミラー(15)を線状
ビームに垂直方向(第2図では上下方向)(30−2)に
移動させつつ、1〜100パルス/秒でパルス光を照射す
れば、均一な大面積照射が可能となる。
レーザ光によりターゲット表面は瞬間的に2000〜8000
℃にもなるため、この照射された部分のターゲット材料
は瞬間的に気化する。この温度は、1150℃(酸化物超電
導材料の溶融温度)よりもはるかに高いため、かかる高
エネルギに励起された活性粒子、クラスタまたは原子が
本来あるべき結晶構成に被形成面上で生成されて、150
〜500℃にヒータ(33)により加熱された基体ホルダ(1
0′)上の基体(10)上にこの酸化物超電導材料の薄膜
を堆積させることにより、1μm〜1mmの厚さの斜方晶
形の変形ペルブスカイト構造を有する酸化物超電導薄膜
を形成させることができた。
また臨界電流密度は3×10A/cmを基板表面と平行
方向に測定して得た。
即ち第1図に示す如き結晶構造が成膜時およびその後
の熱アニールにて十分形成され、そのc軸方向も被形成
面に垂直方向に作製されたことがX線回析の結果より明
らかになった。
「実施例2」 成分材料として成膜後の成分がYBaCu6〜8
なるように用いた。即ち、第2図の装置における基体
(10)、ホルダ(10′)を500℃にその裏面でヒータ(3
3)により加熱した。そしてこのホルダを連続的に上方
より下方向に矢印に従って1〜10cm/分の速度で動かし
た。かくして無数の基体(10−1),(10−2),(10
−3)の被形成面上に酸化物超電導薄膜を作ることがで
きた。図示されていない部分は 第1図と同じである。
その結果、基板、例えばガラス、アルミナ、ZrO等上
に形成された超電導材料薄膜に対し、臨界電流密度は3.
4 ×10A/cmを得た。Tcoとして93Kを得た。
本発明において、図面の下方向または図面と垂直方向
を重力方向として配設することは、設計上の目的に応じ
て変えればよい。
「実施例3」 実施例1において、その要部を第3図に示す如くにし
た。即ち、ドーナツ状のターゲット(17)、ドーナツ状
の基体ホルダ(10′),その上の複数の被形成面を有す
る基体(10)を配設した。
レーザ光(12′)は基体ホルダの中央部より照射し、
反射鏡(15)にて反射した光(16)をターゲット(17)
上に照射する。そしてターゲットの構成物を飛翔(23)
させた。その他は実施例1と同じである。基板はMgO(1
00)またはSrTiO(100)、基板温度を450℃とした。
するとこの基板上には1cm以上の薄膜を厚さが1.5μm
でも得ることができた。
この実施例において、レーザ光をターゲット側より照
射して、そのレーザ光を鏡でターゲット上に反射する方
式をとってもよい。
「実施例4」 実施例1において、その要部を第4図に示す。この図
面で、レーザ光(12)はその位置を(12'−1),(12'
−2)と可変(30−4)した。そして曲面を有する三角
錐状の鏡(15)を軸(32)を用いて回転しつつある反射
鏡にレーザ光を照射した。するとこの反射鏡が曲面を有
するため、ある位置にては(16−1)にレーザ光が照射
され、他の位置では(16−2)にレーザ光を照射でき
る。かくしてターゲット(17)のすベての位置にレーザ
光を照射できる。しかしこの場合、ターゲット上での焦
点をあわせることが困難であるため、焦点深度の大きい
レーザ、例えばYAGレーザを用いるほうがよい。その他
は実施例1と同じである。
実施例1において、基板をMgO(110),SrTiO(11
0)とした。そして磁界を被形成面上で0.2Tとなるよう
に加え基板温度を450℃とした。するとこの基板上に5mm
に近い単結晶薄膜を3μmの厚さにて得ることができ
た。
「実施例5」 この実施例は、実施例1で作られる酸化物超電導材料
を予め作られている結晶面に合わせてc軸方向に磁界が
くるように第1図に示される装置で成膜した。その結
果、臨界電流密度も4.5×10A/cmを得た。
本発明において、成形物は薄膜形状とした。しかし、
この形状はその市場のニーズに従って3〜30μmの厚さ
の膜構造、帯構造、線構造に変形改良し得る。
「効果」 本発明により、これまでまったく不可能とされていた
液体窒素温度以上の温度で動作する酸化物超電導材料の
薄膜をその結晶軸を合わせて作ることができるようにな
った。
さらにこの到達材料の化合物における多結晶構造間で
層構造をより一致させやすくするため、元素周期表にお
けるIIa、IIIaの元素を複数個混合させ得る。本発明に
示す如く、加熱中に磁界を加えて分子配列をより統一化
することにより、最終完成化合物中に、ボイドおよび結
晶粒界の障壁の高さを低くすること等の存在をより除去
することができ、ひいてはTcオンセット、Tcoをより高
温化できるものと推定される。
本発明において、形成される被膜は酸化物超電導材料
を中心として記した。しかし本発明方法は金属材料、半
導体材料、磁性材料または透明導電膜材料等あらゆる材
料の薄膜形成に際して有効である。しかし本発明方法
は、複数の元素が用いられた化合物を出発材料とした成
膜にきわめて効果が大であり、特にその化合物の化学量
論比がターゲットと成膜後ではとんど変わらないために
有効である。このためにも、同一個所に繰り返しパルス
光を加えず、ターゲット自体が発熱しないように水冷し
つつ光ビームの走査を行い粒子、クラスタ、原子を飛翔
させることは効果が著しかった。
本発明において、フォトPVD法という名前に関し、レ
ーザビームを用いた蒸着方法、レーザビーム、スパッタ
法という言葉も使用され得る。しかしレーザビームはス
パッタ(衝突)という概念を用いているため、フォトPV
D法という言葉がより適当であると思われる。また蒸着
法は蒸発源を加熱して熱エネルギが結合エネルギより大
なるように原子が蒸発気化する原理を用いている。しか
しレーザ光は光エネルギであり、微粒子、クラスタでの
飛翔も大なるため、フォトPVD法がより適当な言葉であ
ると思われる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に用いられるフォト物理気相成膜装置の
概要を示す。 第2図、第3図および第4図は本発明に用いられたフォ
ト物理気相成膜装置の重要部を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // H01L 21/363 ZAA H01L 21/363 ZAA H01S 3/00 ZAA H01S 3/00 ZAAA

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レーザ光を固体ターゲットに照射して、前
    記固体ターゲットの構成物または構成元素を気化させる
    際に、前記レーザ光を、前記固体ターゲットと被形成面
    間に配設した鏡面に照射し、前記鏡面からの反射光を前
    記固体ターゲット上に照射する方法であって、 前記レーザ光は、前記固体ターゲット上において線状で
    あり、かつ、前記線状方向に対して垂直方向に走査され
    ながら照射されることを特徴とするレーザ光を用いた成
    膜方法。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項において、前記固体
    ターゲットより気化した前記固体ターゲットの構成物ま
    たは構成元素により、 (A1−xBx)yCuzOw X=0.1〜1,y=2.0〜4.0,z=1.
    0〜4.0w=4.0〜10.0を有し、 AはY(イットリウム),Gd(ガドリウム),Yb(イッテ
    ルビウム),Eu(ユーロピウム),Tb(テルビウム),Dy
    (ジスプロシウム),Ho(ホルミウム),Er(エルビウ
    ム),Tm(ツリウム),Lu(ルテチウム),Sc(スカンジ
    ウム)およびその他のランタノイドより選ばれた1種ま
    たは複数種の元素よりなり、 BはBa(バリウム),Sr(ストロンチウム),Ca(カルシ
    ウム)より選ばれた1種または複数種の元素よりなる酸
    化物超電導薄膜を成膜することを特徴とするレーザ光を
    用いた成膜方法。
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