JP2810111B2 - ガス吹込耐火物 - Google Patents

ガス吹込耐火物

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寿郎 谷
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  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はポーラスノズル、ポーラスプラグ等のガス吹
込用ポーラス耐火物に係るものである。
〔従来技術〕
現在、製鋼プロセスにおいては、鋼の表面品質、耐食
性、熱間加工性等の品質向上並びに合金鋼の高級化を目
的として耐火物を通してガスを吹き込む工程が汎用され
ている。このため、取鍋等の一部に多孔質(ポーラス)
耐火物を配置し、外部からアルゴンあるいは窒素ガスを
吹き込むことが行われている。これによって、溶鋼は撹
拌され、溶鋼温度を均一にするとともに微細気泡のバプ
リングによりCr2O3、Al2O3、チタン酸化物、マンガンシ
リケート物等の介在物を浮上させることになり、上記目
的を達成できる。
ポーラス耐火物には球状に造粒されたムライト質原料
を主骨材にしたもの、塊状のアルミナ質原料を主骨材と
したもの、球状に造粒されたアルミナ質原料を主骨材に
したもの等があり、夫々粒度調整して通気性の高い成型
体にし、焼結して造られている。そして、例えばポーラ
スプラグは溶融金属中の非金属介在物の浮上、合金添加
物の撹拌、分散の促進を目的に取鍋又はLF鍋に取付けら
れ、1600〜1700℃に及ぶ高温の溶融金属を強撹拌させ
る。
第1図は上記ポーラスれんがの使用状態を示したもの
である。すなわち、第1図I aのガスブロー状態で溶鋼
にガスが吹き込まれ、一部溶損が生じる、次に第1図I
bの輸送〜鋳込状態で気孔に溶鋼が浸透する。このよう
に浸透した溶鋼に対して酸素洗浄をほどこし冷却すると
第1図I cに示すように浸透した溶鋼は凝固する。この
ように先端に凝固部を有した状態で2回目の処理(第1
図II a〜II c)に入る。この2回目の処理でも前記1回
目の処理と同様に溶損、浸透、凝固が繰り返されるが、
この溶損は前記溶鋼浸透部がガス吹き込みによって吹き
飛ばされて剥離する現象も含んでいる。
又、昭53−54209号公開公報に記載のポーラスプラグ
は、溶融アルミナの粗粒(1.68〜2.38mm)と小粒(0.10
5〜0.59mm)を組み合わせ、粗粒と小粒の間にほぼ同寸
法の通気孔を得ることと溶融ムライトはガス通気孔形成
に悪影響を与えないことと耐スポーリング性向上を目的
として、粒径0.42〜0.59mmの粒径のものが60%以上を占
める0.297〜0.84mmのものを使用することを特徴として
おり、耐スポーリング性、耐火性、耐侵食性に勝れてい
ることが記載されている。しかし、当該公開公報にはポ
ーラスプラグの使用にあたり、上記のように溶鋼浸透部
が剥離するときの厚さを薄くして損傷を少なくする手段
については記載されておらず不充分なものであった。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記球状ムライト質を主骨材にしたポーラス耐火物は
第1表に示すようにアルミナ−シリカ系状態図から判断
しても、ムライト質骨材の軟化溶融溶損が避けられな
い。又、稼動面の軟化溶融から焼結化が促進され、通気
孔が密閉化されガス難出の原因ともなっている。
破砕粒子よりなる非球形アルミナ質原料を主骨材にし
たポーラス耐火物は、第1表に示すように球形粒子を使
用したものに比べて気孔径の分布幅が広く、大きい径の
気孔に容易に溶融金属が浸透したときには、ガス難出、
溶損の原因となる。又、粒子相互の接触点が少なくなる
ため、強度が低く、使用時にアルミナ質そのものの熱膨
張が大きいことにも起因して、熱ショック、熱応力に耐
えられず、亀裂、剥離の原因ともなる。
また、上記非球形アルミナ質原料を主骨材にしたポー
ラス耐火物において、上記の欠点である大きな気孔を取
り除くため、あるいは、更に強度を補うため、非球形骨
材粒子の間隙に細い粒子を多く充填することが行われて
いるが、この場合は通気性が劣るという欠点がある。
次に球状アルミナ質を主骨材に使用したポーラス耐火
物は第1表に示すようにムライト質を主骨材に使用した
ものより耐火性、耐溶損性は向上している。気孔径も小
さな分布幅を示し、溶融金属の浸入も少ないと考えら
れ、また、各粒子相互の接触点が多くなり、強度も改善
はされている。しかし、実炉で使用してみると稼動面側
より内側へ直線的でない割れが入りやすく剥離の原因と
もなっている。又、金属酸化物及びスラグ成分の浸透が
深くまで達しており、ガス難出、構造スポールの原因と
なっている。
この発明は上記従来の事情に鑑みて提案されたもので
あって、耐溶損性、耐熱スポーリング性、耐浸透性を備
えたポーラス耐火物を提供することを目的とするもので
ある。
〔課題を解決するための手段〕 上記目的を達成するためにこの発明は以下の手段を採
用している。すなわち、Al2O3含有量94重量%以上で粒
径0.3〜1mmの球形アルミナ質原料と当該球形アルミナ質
原料と同じ粒径及び/又は当該粒径より大きい粒径のム
ライト原料を主骨材として両者合量で70〜90重量%使用
し、更にアルミナ微粉、粘土微粉、酸化クロム微粉から
選ばれる少なくとも1種の微粉を添加して混練、成形、
乾燥、高温焼成することを特徴とするものである。
上記ムライト原料として電融品を使用することが好ま
しく、また、このムライト原料は10〜50重量%使用する
ことが好ましい。
〔作 用〕
アルミナ質球形粒子はポーラス耐火物の耐溶損性の向
上、及び気孔径分布幅を小さくするために必要である。
このアルミナ質球形粒子の純度は94重量%以上が要求さ
れ、この純度が94重量%より低くなると耐溶損性に劣
り、不都合である。
アルミナ質骨材を主体に構成したものは加熱、冷却の
熱サイクルを受けると熱スポールが発生しやすい。この
熱スポーリング対策としてムライト質原料を添加するこ
とが有効である。又、ムライト質原料は浸入してきた溶
鋼成分と反応して浸入防止膜を作る作用もする。
ムライトの使用量は10〜50重量%が適当である。10重
量%以下になると、耐熱スポーリング性が劣化し、ま
た、50重量%をこえると耐蝕性が低下する。
〔実施例〕
(実施例1) アルミナの球形粒子骨材として、Al2O3含有量94.0重
量%と99.6重量%品を使用し、このアルミナ球形粒子骨
材と電融ムライト質骨材の使用比率を変え、更に、アル
ミナ微粉、酸化クロム微粉、粘土微粉を加え、有機バイ
ンダーと混練し、成形、乾燥後、1720℃にて焼成してポ
ーラス耐火物を製造した。その配合例及び特性を第2表
に示した。第2表から明らかなように、電融ムライトを
20重量%以上使用することによって耐スポーリング性は
改善され、耐スラグ浸透性も良く、50重量%以内なら耐
食性は見劣りしない。
(実施例2) 第3表はムライト質原料として電融品と焼結品の2種
を用い、ムライト質原料の粒子の大きさを変化させ、実
施例1と同じ製造工程で作られたポーラス耐火物の配合
例及び特性を示すものである。
第3表に示すように、スラグの浸透性及びスポーリン
グ性については両者共同じであるが、電融ムライトを使
用する方が耐食性に於いて優れた結果を示す。また、電
融ムライトの粒子の大きさについて、球形アルミナ骨材
と同じ大きさの粒子を使用した場合とそれより大きい粒
子及びそれより小さい粒子を使用した場合の比較を行う
と第3表に示すように、耐食性は電融ムライト粒子の大
きいもの程良く、耐スポーリング性、耐浸透性は小さい
もの程良くなる。
一方、実炉評価では、第1図I cに示すようにポーラ
スプラグに浸入した地金が冷却され凝固層を形成し、第
1図II aに示すようにこの部分が再びガス吹込時に剥離
する。耐用性向上のためには、剥離層をできるだけ薄く
する必要があるが、実炉使用後のポーラスプラグ切断面
観察から電融ムライト粒子が球形アルミナ粒子より大き
い方が剥離層が薄いとの確認を得た。この理由として大
きい粒子を使う方が多くの球形アルミナ粒子と接触して
強固に焼結し、一種のスパイク効果として働き、粒子が
剥離するのを抑える効果があるためと考えられる。
(実施例3) 焼成温度が1670℃、1720℃、1770℃の場合について比
較すると第4表に示すように、1720℃以上で焼成したも
のが耐食性、耐スポーリング性で大きく改善された。
〔発明の効果〕 本発明のガス吹込用耐火物は、アルミナ球形粒子と電
融ムライト粒子を配し、高温焼成することにより、耐ス
ポーリング性を著しく向上させたポーラス耐火物を得る
とともに、電融ムライト粒子の粒径をアルミナ球形粒子
のそれより大きくすることにより使用時の剥離層を極小
にすることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はポーラスれんがの使用状態を示す図である。
フロントページの続き (72)発明者 三村 信之 兵庫県赤穂市中広字東沖1576番地の2 川崎炉材株式会社内 (56)参考文献 特開 昭53−54209(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C04B 35/00 - 35/22

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Al2O3含有量94重量%以上で粒径0.3〜1mm
    の球形アルミナ質原料と当該球形アルミナ質原料と同じ
    粒径及び/又は当該粒径より大きい粒径のムライト原料
    を主骨材として両者合量で70〜90重量%使用し、更にア
    ルミナ微粉、粘土微粉、酸化クロム微粉から選ばれる少
    なくとも1種の微粉を添加して混練、成形、乾燥、高温
    焼成することを特徴とするガス吹込耐火物。
  2. 【請求項2】請求項1において、ムライト原料として電
    融品を使用することを特徴とするガス吹込耐火物。
  3. 【請求項3】請求項1において、ムライト原料の使用量
    は10〜50重量%であることを特徴とするガス吹込耐火
    物。
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