JP2809288B2 - 長物筒状圧粉体の成形方法 - Google Patents

長物筒状圧粉体の成形方法

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JP2809288B2 JP33854991A JP33854991A JP2809288B2 JP 2809288 B2 JP2809288 B2 JP 2809288B2 JP 33854991 A JP33854991 A JP 33854991A JP 33854991 A JP33854991 A JP 33854991A JP 2809288 B2 JP2809288 B2 JP 2809288B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば焼結軸受等の
ような部品を粉末冶金法により製作する方法に関し、特
に、粉末の材質や金型の材質等を変更することなく、長
いパイプ状圧粉体(以下、長物筒状圧粉体という)を均
一な密度で得られるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の長物筒状圧粉体を成
形する方法としては、金型圧縮成形,HIP,射出成
形,押し出し成形,又はスリップキャスティング等が知
られており、このうち、長物筒状圧粉体を成形する際に
は、生産性が良くかつ所望の密度及び寸法を得ることが
容易な金型圧縮成形を採用している。
【0003】ところで、上記のような金型圧縮成形方法
は、金型を構成する上下一対のパンチ間に粉末を充填し
た後、その粉末の充填部分を上下一対のパンチで目標の
寸法になるまで一気に圧縮するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の金型圧縮成形方法にあっては、上記の如く粉
末の充填部分を上下一対のパンチで目標寸法になるまで
一気に圧縮するため、その粉末の充填部分では上下一対
のパンチに近いほど粉末の密度が高くなり、逆に上下一
対のパンチから遠ざかるに連れて密度が低くなることは
避けられない。
【0005】このため、特に、長物筒状圧粉体のように
圧縮方向の長さが長い圧粉体を成形する場合は、粉末の
充填部分の中央付近に上記のような密度の低い領域、い
わゆるニュートラルゾーンが発生するので、均一な密度
の圧粉体が得られない。
【0006】しかも、焼結後の圧粉体は、上記のような
低密度の部分で機械的強度や耐摩耗性が低下するので、
部品としての信頼性に欠ける。
【0007】また、ニュートラルゾーンの発生を阻止す
る手段としては、例えば圧縮性に優れた粉末を使用する
とか、あるいは金型の材質を改良する等の対策が考えら
れるものの、このような対策を講じても、圧粉体の長さ
によっては、ニュートラルゾーンを完全に阻止すること
は不可能である。
【0008】この発明は上述の事情に鑑みてなされたも
ので、その目的とするところは、圧縮される粉末の材質
や金型の材質等を変更することなく、均一な密度の筒状
長物粉末体を得るのに好適な成形方法を提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明は、内孔を有するダイと、その内孔に挿入
設置されると共に上記ダイの下面側から上面側に向かっ
て小径となるように段部が形成された段付きコアと、こ
のコアと上記内孔との間に摺動可能に介在されると共に
互いに向かい合うように配設される上パンチ及び下パン
チとを用い、上記ダイ,コア及び下パンチで仕切られた
キャビティ内へと粉末を充填する工程と、上記上パンチ
を下パンチ側へと下降させると共に上記コアを上パンチ
側へと上昇させてコアの段部と上パンチとの間を予備圧
粉体とする工程と、上記上パンチとコアとを下パンチ側
へと下降させて上記予備圧粉体から下パンチ側に向かっ
て順次粉末を圧縮していく工程と、上記下パンチを上パ
ンチ側へと上昇させて下パンチ側から上記予備圧粉体に
向かって順次粉末を圧縮していく工程と、この工程の後
に上記上パンチ及び下パンチで圧縮して目標寸法の筒状
長物圧粉体を得る工程とからなることを特徴とする。
【0010】
【作用】この発明によれば、粉末の充填部分を上パンチ
及び下パンチによる両押し状態で圧縮する前に、予備段
階として3つのステップ、即ち、コアの段部と上パンチ
との間を予備圧粉体とする工程、予備圧粉体から下パン
チ側に向かって粉末を圧縮していく工程、並びに下パン
チ側から予備圧粉体に向かって粉末を圧縮していく工程
により、予め、粉末の充填部分は全体的に可能な限り密
度が上昇する。
【0011】
【実施例】以下、図に基づいて実施例を説明する。
【0012】図1は、この発明に係る長物筒状粉末体の
成形方法、及びその装置の成形金型を示したもので、成
形金型は内孔1を有するダイ2,内孔1に挿入設置され
たコア3,上パンチ4,並びに下パンチ5から構成され
ている。
【0013】また、上記コア3にはダイ2の下面2a側
から上面2b側に向かって小径となるように段部3aが
形成されており、この段部3aの形成位置は、粉末充填
高さH(=160mm)に対して約H/4程度の高さとな
るように設けられている(図1(イ)参照)。なお、こ
の段部3aはテーパ状に形成しても良い。
【0014】さらに、上記上パンチ4及び下パンチ5は
コア3と内孔1との間に摺動可能に介在されると共に、
互いに向かい合うように配設されている。
【0015】ところで、上記内孔の径は10mmに、コ
ア3はその上端側から段部3aまでの径が4mmに、段
部3aから下端側までの径が6mmに設定されている。
また、ここでは粉末として黒鉛1%、銅粉2%、ステア
リン酸亜鉛1%を混合した鉄粉を用いる。
【0016】次に、上記のような成形金型を用いた長物
筒状粉末体の成形方法について図1を基に説明する。
【0017】この成形方法によれば、まず、図1(イ)
に示す如くダイ2,コア3及び下パンチ5で仕切られた
キャビティ6内へと粉末を充填する。この際、粉末の充
填密度は見掛上3.4g/cm3 である。
【0018】次に、(ロ)に示す如く上パンチ4を内孔
1の入口にセットしてから、上パンチ4のみを下パンチ
5側へと所定量だけ下降させた後、(ハ)に示す如くコ
ア3を上パンチ4側へと上昇させる。即ち、この段階で
は、上パンチ4の下降により、粉末の充填部分は上パン
チ4の片押し状態で圧縮され、上パンチ4の近傍は粉末
の密度が上昇して予備圧粉体UPとなる。また、コア3
の上昇により、粉末の充填部分はコア3との摩擦で全体
的に上パンチ4側へと移動する。この際、特に、コアの
段部3aは粉末を積極的に押圧し、段部3aと上記予備
圧粉体CUとの間も粉末の密度が上昇して予備圧粉体C
Pとなる。
【0019】このようにして、段部3aと上パンチ4の
間を予備圧粉体UP,CPとした後、(ニ)に示す如く
上パンチ4とコア3とを同時に下パンチ5側へと下降さ
せる。即ち、この時点では、予備圧粉体UP,CPによ
る片押し状態で、予備圧粉体CPから下パンチ5側に向
かって粉末が順次圧縮されていく。この結果、予備圧粉
体CPの下方は粉末の密度が上昇して新たな予備圧粉体
NPとなる。
【0020】その後、(ホ)に示す如く下パンチ5を上
パンチ4側へと上昇させる。この段階では、下パンチ5
による片押し状態で、下パンチ5から上記予備圧粉体N
P側に向かって粉末が順次圧縮されていく。この結果、
下パンチ5と予備圧粉体NPとの間も粉末の密度が上昇
して予備圧粉体LPとなる。
【0021】次に、(ヘ)に示す如く上パンチ4及び下
パンチ5による両押し状態で粉末の充填部分を圧縮して
目標寸法Pの筒状長物圧粉体7を得る。このとき、コア
3は何等固定されず自由な状態に設定してある。
【0022】最後に、下パンチ5だけを上昇させるか、
あるいは下パンチ5と共にコアを同時に上昇させて上記
筒状長物圧粉体7を抜き出す。
【0023】なお、図2は、筒状長物圧粉体7の一端面
側から他端面側までの密度の推移について、本実施例の
成形方法による場合と従来の方法による場合とを比較し
たものである。
【0024】また、上記筒状長物圧粉体7の端面側と中
間部とにおける密度差は0.1g/cm3 であり、従来
の方法ではその密度差は0.4g/cm3 となる。これ
より、本実施例の成形方法によると、従来に比し明らか
に均一な密度の筒状長物圧粉体を得られることが判る。
【0025】したがって、上記実施例の成形方法にあっ
ては、粉末の充填部分を上パンチ及び下パンチによる両
押し状態で圧縮する前に、予備段階として3つのステッ
プ、即ち、コアの段部と上パンチとの間を予備圧粉体と
する工程、予備圧粉体から下パンチ側に向かって粉末を
圧縮していく工程、並びに下パンチ側から予備圧粉体に
向かって粉末を圧縮していく工程により、予め粉末の充
填部分は全体的に可能な限り密度が上昇した状態となる
ため、上パンチ及び下パンチによる両押し状態で圧縮す
るときは、既に筒状長物圧粉体の中央付近に該当する部
分も密度が高く、また、上パンチ及び下パンチの圧力伝
播も良くなるので、圧縮される粉末の材質や金型の材質
等を変更することなく、ニュートラルゾーンの発生を阻
止することができ、均一な密度の筒状長物圧粉体が得ら
れる。
【0026】しかも、このように圧粉体の密度が均一に
なる以上、焼結後の圧粉体は部品として機械的強度や耐
摩耗性等の信頼性が向上する。
【0027】
【発明の効果】この発明に係る成形方法にあっては、上
記の如く粉末の充填部分を上パンチ及び下パンチによる
両押し状態で圧縮する前に、予備段階として3つのステ
ップ、即ち、コアの段部と上パンチとの間を予備圧粉体
とする工程、予備圧粉体から下パンチ側に向かって粉末
を圧縮していく工程、並びに下パンチ側から予備圧粉体
に向かって粉末を圧縮していく工程により、予め粉末の
充填部分は全体的に可能な限り密度が上昇した状態とな
るため、上パンチ及び下パンチによる両押し状態で圧縮
するときは、既に筒状長物圧粉体の中央付近に該当する
部分も密度が高く、また、上パンチ及び下パンチの圧力
伝播も良くなるので、圧縮される粉末の材質や金型の材
質等を変更することなく、ニュートラルゾーンの発生を
阻止することができ、均一な密度の筒状長物圧粉体が得
られる。しかも、このように圧粉体の密度が均一になる
以上、焼結後の圧粉体は部品として機械的強度や耐摩耗
性等の信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る成形方法の説明用断面図。
【図2】圧粉体の密度の推移を示す説明図。
【符号の説明】
1 内孔 2 ダイ 3 コア 3a 段部 4 上パンチ 5 下パンチ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内孔を有するダイと、その内孔に挿入設置
    されると共に上記ダイの下面側から上面側に向かって小
    径となるように段部が形成された段付きコアと、このコ
    アと上記内孔との間に摺動可能に介在されると共に互い
    に向かい合うように配設される上パンチ及び下パンチと
    を用い、上記ダイ,コア及び下パンチで仕切られたキャ
    ビティ内へと粉末を充填する工程と、上記上パンチを下
    パンチ側へと下降させると共に上記コアを上パンチ側へ
    と上昇させてコアの段部と上パンチとの間を予備圧粉体
    とする工程と、上記上パンチとコアとを下パンチ側へと
    下降させて上記予備圧粉体から下パンチ側に向かって順
    次粉末を圧縮していく工程と、上記下パンチを上パンチ
    側へと上昇させて下パンチ側から上記予備圧粉体に向か
    って順次粉末を圧縮していく工程と、この工程の後に上
    記上パンチ及び下パンチで圧縮して目標寸法の長物筒状
    圧粉体を得る工程とからなることを特徴とする筒状長物
    粉末体の成形方法。
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