JP2749223B2 - コップ状圧粉体の成形方法 - Google Patents

コップ状圧粉体の成形方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、バルブリフターやフ
ィッテッングのようなコップ形状の部品を粉末冶金法に
より製作する場合の成形方法に関し、特に、均一な密度
のコップ状圧粉体を得られるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】従来、図2に示すようなこの種のコップ
状圧粉体1を製作する場合は、成形金型を構成する上下
一対のパンチ間に粉末を上記圧粉体1と略相似形状に充
填し、その後、粉末の充填部分を上下一対のパンチで目
標の寸法、即ち上記圧粉体1の寸法になるまで圧縮成形
した後、離型するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ように、粉末の充填部分を上下一対のパンチで上記圧粉
体1の寸法になるまで圧縮した場合には、上パンチの圧
縮距離に比べ下パンチの圧縮距離が多いため、圧粉体1
の内側底面1c近傍では、側肉部Bの一部(図中N部)
が他の部分の粉末密度より低くなり、いわゆるニュート
ラルゾーンとなるので、均一な圧粉体を得ることができ
ない。
【0004】しかも、焼結後の圧粉体は、上記のような
低密度の部分で機械的強度や耐摩耗性等が低下するの
で、コップ形状の部品として信頼性に欠けるという問題
点がある。
【0005】この発明は上述の事情に鑑みてなされたも
ので、その目的とするところは均一な密度のコップ状圧
粉体を得るのに好適な成形方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この考案は、コップ状圧粉体の外周面を形成するた
めの内孔を備えたダイと、その内孔に設置されると共に
上記圧粉体の内周面及び内側底面を形成するためのコア
と、上記内孔とコアとの間に移動可能に介在されると共
に上記圧粉体の縁面を形成するための下パンチと、上記
コア及び下パンチと向かい合うようにして上記内孔へと
挿入可能でかつ上記圧粉体の内側底面と縁面との間を境
に内側上パンチと外側上パンチとに分割された内外一対
の上パンチとを備えた成形金型を用いてコップ状圧粉体
を成形する成形方法において、上記圧粉体と略相似形状
にダイ,コア及び下パンチで仕切られた空間部へと粉末
を充填した後、コア及び内側上パンチをダイに対し相対
的に下降させて上記圧粉体の底肉部に該当する粉末を移
動することにより粉末の充填部分における縦断面形状を
略H形状としつつ、下パンチに対し内側上パンチ及び外
側上パンチを相対的に下降して粉末の充填部分を上記圧
粉体と略相似形状にし、次いで、上パンチ及び下パンチ
で粉末の充填部分を上下から圧縮して目標の寸法に形成
した後、成形体を離型することを特徴とする。
【0007】
【作用】この発明によれば、粉末の充填部分における縦
断面形状を略H形状とする段階では、内側上パンチの先
端外周部、及びコアの先端外周部に接する粉末が僅かに
圧縮される。また、内側上パンチ及び外側上パンチを下
降して粉末の充填部分を圧粉体と略相似形状にする段階
では、主に外側上パンチと下パンチとに挟まれた粉末が
外側上パンチ側から順次予圧縮される。この時、予め、
圧粉体の底肉部に該当する部分のみならず、その内側底
面近傍の側肉部に該当する部分についても粉末の密度が
高くなる。
【0008】
【実施例】以下、図に基づいて実施例を詳細に説明す
る。
【0009】図1は、この発明に係るコップ状圧粉体の
成形方法、及びその装置の成形金型を示したもので、成
形金型はダイ2,コア3,下パンチ4,並びに内外一対
の上パンチ5から構成されている。
【0010】ところで、上記ダイ2には内孔2aが設け
られており、この内孔2aは圧縮成形時にコップ状圧粉
体1(図2参照)の外周面1aを形成する。上記コア3
は、内孔2aにおいてダイ2と相対的に上下動できるよ
うに配設されていると共に、圧縮成形時には圧粉体1の
内周面1b及び内側底面1cを形成する。
【0011】また、上記下パンチ4は、内孔2aとコア
3との間に移動可能に介在されていると共に、圧縮成形
時には上記圧粉体1の縁面1dを形成する。上記内外一
対の上パンチ5は、コア3及び下パンチ4と向かい合う
ようにして内孔2aへと挿入可能に設けられ、かつ圧粉
体1の内側底面1cと縁面1dとの間を境に内側上パン
チ5aと外側上パンチ5bとに分割されている。
【0012】次に、上記のような成形金型を用いたコッ
プ状圧粉体の成形方法について図1に示す手順(イ)〜
(ホ)に従って説明する。
【0013】この成形方法によれば、まず、図1の手順
(イ)に示す如く圧粉体1(図2参照)と略相似形状に
ダイ2,コア3及び下パンチ4で仕切られた空間部6へ
と粉末を充填する。
【0014】その後、手順(ロ)に示す如く内外一対の
上パンチ5をコア3及び下パンチ4と向かい合うように
して内孔2aの入口にセットした後、ダイ2に対し相対
的に内側上パンチ5a及びコア3のみを下降させ、上記
圧粉体1の底肉部Aに該当する粉末を移動することによ
り、粉末の充填部分における縦断面形状を略H形状とす
る。
【0015】すなわち、この段階では、圧粉体1の底肉
部Aに該当する粉末は内側上パンチ5aとコア3とに挟
まれて移動する。これにより、特に、手順(ロ)に示す
ように点の密度が高い箇所、つまり、内側上パンチ5a
の先端外周部、及びコア3の先端外周部に接する粉末が
僅かにそれぞれ圧縮される。
【0016】また、上記の如く略H形状とした後、手順
(ハ)に示す如く下パンチ4に対し相対的に上パンチ5
(内側上パンチ5a,外側上パンチ5b)を下降させ
て、粉末の充填部分を上記圧粉体1と略相似形状とす
る。
【0017】この段階では、内側上パンチ5aとコア3
とに挟まれた粉末、並びに外側上パンチ5bと下パンチ
4とに挟まれた粉末が、内側上パンチ5a及び外側上パ
ンチ5b側から片押し状態で順次予圧縮される。この
時、特に、手順(ハ)に示すように点の密度が高い箇
所、すなわち、圧粉体1の底肉部Aに該当する部分のみ
ならず、その内側底面1c近傍の側肉部Bに該当する部
分についても粉末の密度が高くなる。
【0018】次いで、手順(ニ)に示す如く通常の圧縮
を行い圧粉体1を成形する。すなわち、内外一対の上パ
ンチ5(内側上パンチ5a,外側上パンチ5b)及び下
パンチ4により、粉末の充填部分を目標の寸法まで上下
から両押し状態で圧縮する。この場合には、コア3を固
定した状態にしておいても、コア3による圧縮をしても
良い。
【0019】その後、手順(ホ)に示す如く下パンチ4
及びコア3により圧粉体1をダイ2の表面に向かって押
し上げてから、最後に圧粉体1を下パンチ4で抜き出し
て離型する。ここで、側肉部Bが薄い場合には圧粉体1
がダイ2から抜き出されるまでコア3を上昇させること
が好ましい。
【0020】なお、上記のような実施例では、粉末の充
填部分における縦断面形状を略H形状とした後(手順
(ハ))、粉末の充填部分を上記圧粉体1と略相似形状
としたが(手順(ロ))、この手順(ハ)及び(ロ)は
連続的、即ち、略H形状としながら略相似形状としても
良い。但し、このように連続的に行う場合には、手順
(ロ)から(ハ)に至る過程で粉末の移動中に底肉部の
密度比を75%より高くなるようにすると、圧粉体1の
底肉部Aと側肉部Bとの境界にクラックが認められるこ
とがある。これは、例えば充填する粉末が鉄系の場合は
6g/cm3 ,アルミの場合は2g/cm3 ,銅系の場合は6.
6g/cm3 に相当する。
【0021】また、上記手順(ロ)において圧粉体1の
底肉部Aに該当する粉末の移動距離は、手順(ハ)にお
ける内側上パンチ5aと外側上パンチ5bの粉末圧縮比
(予圧縮前の粉末充填高さと予圧縮後の粉末充填高さと
の比)が略同じになるように設定するのが望ましい。
【0022】したがって、上記のような実施例によれ
ば、最終的に粉末の充填部分を目標の寸法に形成する前
に、予め、略H形状から圧粉体と略相似形状に変形する
過程で、圧粉体の底肉部に該当する部分のみならず、特
に、その内側底面近傍の側肉部に該当する部分について
も、粉末の充填密度を高くすることができるので、最終
的に均一な密度の圧粉体を得ることができる。しかも、
このように圧粉体の密度が均一になる以上、焼結後の圧
粉体はコップ形状の部品として機械的強度や耐摩耗性等
の信頼性が向上する。
【0023】
【発明の効果】この発明に係るコップ状圧粉体の成形方
法にあっては、上記の如くコップ状圧粉体と略相似形状
に粉末を充填した後、その充填部分の縦断面形状を略H
形状としつつ、上パンチを下降して粉末の充填部分を上
記圧粉体と略相似形状にするため、最終的に粉末の充填
部分を目標の寸法に形成する前に、予め、上記の如き略
H形状から圧粉体と略相似形状に変形する過程で、圧粉
体の底肉部に該当する部分のみならず、特に、その内側
底面近傍の側肉部に該当する部分についても、粉末の充
填密度を高くすることができるので、最終的に均一な密
度の圧粉体を得ることができる。しかも、このように圧
粉体の密度が均一になる以上、焼結後の圧粉体はコップ
形状の部品として機械的強度や耐摩耗性等の信頼性が向
上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る成形方法の説明用断面図。
【図2】コップ状圧粉体の縦断面図。
【符号の説明】
1 コップ状圧粉体 2 ダイ 2a 内孔 3 コア 4 下パンチ 5 内外一対の上パンチ 5a 内側上パンチ 5b 外側上パンチ 6 空間部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コップ状圧粉体の外周面を形成するため
    の内孔を備えたダイと、その内孔に設置されると共に上
    記圧粉体の内周面及び内側底面を形成するためのコア
    と、上記内孔とコアとの間に移動可能に介在されると共
    に上記圧粉体の縁面を形成するための下パンチと、上記
    コア及び下パンチと向かい合うようにして上記内孔へと
    挿入可能でかつ上記圧粉体の内側底面と縁面との間を境
    に内側上パンチと外側上パンチとに分割された内外一対
    の上パンチとを備えた成形金型を用いてコップ状圧粉体
    を成形する成形方法において、 上記圧粉体と略相似形状にダイ,コア及び下パンチで仕
    切られた空間部へと粉末を充填した後、コア及び内側上
    パンチをダイに対し相対的に下降させて上記圧粉体の底
    肉部に該当する粉末を移動することにより粉末の充填部
    分における縦断面形状を略H形状としつつ、下パンチに
    対し内側上パンチ及び外側上パンチを相対的に下降して
    粉末の充填部分を上記圧粉体と略相似形状にし、次い
    で、上パンチ及び下パンチで粉末の充填部分を上下から
    圧縮して目標の寸法に形成した後、成形体を離型するこ
    とを特徴とするコップ状圧粉体の成形方法。
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