JP2809283B2 - 穀物乾燥装置 - Google Patents

穀物乾燥装置

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JP2809283B2 JP29079789A JP29079789A JP2809283B2 JP 2809283 B2 JP2809283 B2 JP 2809283B2 JP 29079789 A JP29079789 A JP 29079789A JP 29079789 A JP29079789 A JP 29079789A JP 2809283 B2 JP2809283 B2 JP 2809283B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、穀物の流れと同一方向に向け並行流する乾
燥熱風により穀物を効率よく均等に乾燥せしめると同時
に、穀物中に含まれた多数の塵埃を能率よく選別するこ
とができる許りか、取出し室内に排出された穀物が妄り
に排塵風室に排出するのを未然に防止できる穀物乾燥装
置に関する。
[従来の技術] 従来、乾燥通路において、前後方向に分けられた穀物
の流れを乾燥通路を通過したあと、左右方向に流れが変
わる所謂交差流下方式によって高水分穀物の流動性をよ
り向上させ、高水分穀物といえども均一かつ品質よく仕
上げ乾燥させることができる穀物乾燥機は、本出願前例
えば特公昭61−55037号公報に記載されており、その内
容を第5図について説明する。
すなわち、前後方向に長い横長角筒状の乾燥機本体1
内の下半部左右両側に熱風送風室2と排塵風室3とを対
称的に設け、上記熱風送風室2と排塵風室3との間には
横長方向と直交する方向に向け、熱風送風室2に通ずる
複数の熱風室4と排塵風室3に通ずる複数の排風室5と
を両室4,5間に幅狭の乾燥通路6が形成せられるよう交
互に架設し、前記複数の乾燥通路6の下端は乾燥通路
6、熱風室4および排風室5の直下に横長方向に沿い複
数列に亘り配設した山形仕切壁7により形成された複数
の交差流下繰出し室8・・・・へ夫々接続せしめると共
に夫々の交差流下繰出し室8の下部に横長方向に沿い回
転自在に軸架した繰出しロール9・・・・は周囲を熱風
送風室2、排塵風室3および交差流下繰出し室8で囲ま
れた取出し室10にのぞませて構成したものである。
[発明が解決しようとする課題] ところで、従来のこの種、穀物乾燥機においては、熱
風室と排風室との間に形成された乾燥通路に沿って竪流
下する穀物は、その流下過程において先ず乾燥通路を横
切るように流下する乾燥熱風を浴びて乾燥される直交流
乾燥が行われた後、該穀物が下段の交差流下繰出し室に
落入する時には特効する方向に変向されることで撹拌混
合が効果的に行われ、初期水分値の異なる穀物といえど
も複数回の循環流動作用で迅速に所期の仕上げ水分値に
乾燥するようにしたものである。
しかしながら、上述の乾燥手段によれば、乾燥通路お
よび交差流下繰出し室に亘り竪流下する穀物はその流下
過程において一度だけ直交流乾燥がなされるだけなの
で、乾燥の促進が簡単にできないと共に直交流乾燥のた
め乾燥熱風の送風側の穀物が乾燥熱風の排風側の穀物よ
り早く乾燥され、これが原因で乾燥ムラや胴割れ現像が
発生し、均一に乾燥することができない許りか、乾燥作
業中において穀物中に含まれた多くの塵埃を能率よく選
別除去できないは勿論のこと、読出し室内において塵埃
の選別作業を行った場合に穀物の一部が排塵風室内に吸
引排出されるという問題点を有していた。
本発明は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑
みてなされたものであって、その目的とするところは、
穀物の流れと同一方向に向け並行流する乾燥熱風を、穀
物が乾燥通路において前後方向に分けられながら竪流下
する過程と交流流下繰出し室内を左右方向に分けられな
がら竪流下する過程および取出し室内を流下する過程に
おいて夫々均等に浴びせ3段乾燥を有効的に行わせて乾
燥の促進をより図ると同時に穀物中に含まれた多くの塵
埃を取出し室において能率よく選別除去することができ
る許りか、塵埃の選別作業中にあっても穀物の一部が排
塵風室に吸引排風されるのを未然に防止できる穀物乾燥
装置を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するために、本発明における穀物乾燥
装置は、前後方向に長い乾燥機本体内の左右両側対向位
置に熱風送風室と排塵風室を設け、上記熱風送風室と排
塵風室との間には、一端が熱風送風室と直交するよう接
続され、下端に噴出窓を開口した複数列の熱風噴出ダク
トを乾燥通路を介し縦設し、前記熱風噴出ダクトの下部
には横長方向に沿う複数列の交差流下繰出し室と取出し
室とを順次配設し、前記取出し室は主、副流穀板間に形
成した排塵通路を介し排塵風室に接続せしめると共に、
主、副流穀板上には、先端側が取出し室に、基端側が排
塵通路に、また、先端側が排塵通路に、基端側が排塵風
室に夫々接続した主、副排風筒を間隔をおき複数突設し
てなるものである。
[作用] 被乾燥穀物を乾燥機本体内に供給すれば、該穀物は交
差流下繰出し室は勿論のこと総ての乾燥通路を埋めるよ
うに充填される。そこで、充填された穀物を繰出し作用
により順次排出すると同時に複数列の熱風噴出ダクト内
に乾燥熱風を送風すると同時に交差流下繰出し室および
取出し室内を負圧状態ならしめる。
さすれば、前記負圧作用により乾燥熱風は熱風噴出ダ
クトの下端に開口した噴出窓より穀物の流下方向に沿い
乾燥通路中を下向きに噴出し、穀物に対し均一に浴びせ
られる。そして、乾燥通路に沿い穀物の流下方向と同一
方向に向け流通した乾燥熱風は熱風誘導ダクトにより誘
導されながら負圧作用で交差流下繰入出し室内を流通し
た後、取出し室内に排風される。したがって、穀物が熱
風噴出ダクトの作用で整流されながら乾燥通路に沿って
交差流下繰出し室へ向け流下される過程で第1回目の並
行流乾燥が適確に行われる。そして、穀物が乾燥通路を
経て交流流下繰出し室に落入する際には、横長方向に沿
い配設され複数列の山形多孔仕切壁により乾燥通路と直
交する方向に変向されると同時に乾燥通路中を並行流す
る乾燥熱風が前記交差流下繰出し室内を取出し室に向け
円滑に流通することで、効果的に撹拌混合されながら下
向きに流通する乾燥熱風で第2回目の乾燥が営まれる。
その上、取出し室内に繰出し作用で排出された穀物は、
交差流下繰出し室より取出し室を経て排塵風室に向け吸
引流通される乾燥熱風を浴びて第3回目の乾燥が営まれ
ると同時に穀物中に多く含まれた塵埃は取出し室より排
塵通路および複数の主、副排風筒を経て排塵風室に向か
って流通する排熱風により分離選別され、これが塵埃は
排熱風と共に排塵風室より機外に集中排塵される。
したがって、初期水分値の異なる穀物といえども複数
回の循環流動作用で効率的な速度で乾燥される許りか、
穀物中の塵埃も選別除去されるため流下ムラや乾燥ムラ
或は胴割れ等を発生させることなく均一に乾燥されるは
勿論のこと良品質の乾燥穀物を容易に得ることができる
許りか、乾燥効率の促進を図るために交差流下繰出し室
より取出し室内に流通する乾燥熱風が多量であっても
主、副排風筒の設置により排塵通路を通る排熱風の流通
速度を緩和して穀物の一部が排塵通路を通って排塵風室
内へ吸引排出されることを未然に防止することができ
る。
[実施例] 実施例について図面を参照して説明する。
第1図ないし第4図において、101は、前後方向に長
い横長角筒状を呈する乾燥機本体であって、前記乾燥機
本体101内部の下半部左右両側には上部より下部に向け
順次幅長さを大きくした熱風送風室102と排塵風室103と
を対称的に配設する。そして、上記熱風送風室102と排
塵風室103との間には一端が熱風送風室102に接続され、
下部に乾燥熱風を下向きに噴出される噴出窓105を開口
した複数列の熱風噴出ダクト104と噴出窓105より下向き
に噴出した乾燥熱風を、下段でしかも横長方向に沿い配
設した複数列の交差流下繰出し室108へ向け誘導流通せ
しめる複数列の熱風ダクト106とを乾燥通路107を介し千
鳥状となるよう左右方向に沿い立体的に重設せしめてあ
る。なお、上記熱風誘導ダクト106は全体を盲状の山形
状に形成せしめると同時に下端を開放せしめてある。ま
た、前述した交差流下繰出し室108は横長方向に沿い複
数列に亘り配設した山形多孔仕切壁109により構成され
ており、しかも、乾燥通路107の下端は交差流下繰出し
室108に接続せしめてある。
したがって、上記の如く構成したことで、熱風噴出ダ
クト104、熱風誘導ダクト106の長さが短く形成できると
同時にその数を多くして熱風誘導ダクト106上方に配設
した調質槽110内に充填された穀物の堆積圧が大きくて
も熱風噴出ダクト104および熱風誘導ダクト106が湾曲す
ることなく、その耐久性を大きくできる許りか、穀物全
体の充填量を増加できるは勿論のこと、噴出窓105より
穀物の流下方向と並行するよう下向きに噴出した乾燥熱
風を交差流下繰出し室108へ向け誘導流通せしめる整流
作用を正確に営ませることができる。
その上、熱風誘導ダクト106および乾燥通路107の直下
に複数列の交差流下繰出し室108が形成されているた
め、乾燥通路107において前後方向に分けられた穀物の
流れを乾燥通路107を通過したあと、今度は左右方向に
流れを変えて交差流下せしめ、初期含水率の異なる穀物
を効率よく撹拌混合せしめると同時に穀物の流動性を向
上させて、穀物の乾燥ムラおよび流下ムラを無くして均
一に乾燥させることができる。また、交差流下繰出し室
108内には、乾燥通路107を経て変向流下した穀物が常に
充満しているので、穀物は熱風噴出ダクト106より乾燥
通路107を経て交差流下繰出し室108内を流通する乾燥熱
風を満遍無く浴びて穀物が損傷されることなく均一に乾
燥される。
前記山形多孔仕切壁109の各谷部には横長方向に沿っ
て繰出し口111が開口されており、この繰出し口111位置
には間欠回転される繰出しロール112が回転自在に軸架
されている。
交差流下繰出し室108の直下には、乾燥に供された以
降の排熱風や乾燥穀物を収容するための取出し室113
が、中央に向け斜設された左右一対の主流穀板114,114
により形成されており、前記取出し室113の最低位置に
横設した搬出樋115内には、乾燥穀物を乾燥機本体101の
一側に付設した昇降機116の下部に搬送するための搬送
スクリュー117が回転自在に収蔵軸架されている。
また、一方の主流穀板114の下部には、基端側を排出
樋115に装着した副流穀板118が主流穀板114との間に排
塵通路119が形成されるように配設して、排塵風室103と
取出し室113とを接続せしめる。
前記一方の主流穀板114上には、先端側が取出し室113
と接続するように開口され、下端が排塵通路119に接続
されるように開口された断面三角形状を呈する主排風筒
120を間隔をおき突設せしめると共に、副流穀板118上に
は、先端側が排塵通路119と接続するように開口され、
下端が排塵風室103に接続されるように開口された断面
三角形状を呈する副排風筒121を間隔をおき突設せしめ
てある。
したがって、前述の如き構成により、穀物は乾燥通路
107中を流通する過程において第1回目の乾燥が行わ
れ、次いで交差流下繰出し室108において第2回目の乾
燥が営まれ、さらに、取出し室113において第3回目の
乾燥が営まれると同時に穀物の乾燥に供された以降の排
熱風を利用して塵埃の選別作用が営まれると共に、前記
排熱風の風量がたとえ多くても主、副排風筒120,121の
作用で排塵通路119中の流通速度を緩和し、取出し室113
内に排出された穀物の一部が排塵通路119を通って排塵
風室103内に吸引排出されることを未然に防止すること
ができる。
熱風送風室102の前面側および排塵風室103の後面側に
は内部にバーナ123を収蔵したバーナ装置122と内部に吸
引排風機125を回転自在に収蔵した吸引排風装置124を夫
々装着せしめて、バーナ装置122と熱風送風室102を、ま
た、吸引排風装置124と排塵風室103とを夫々接続せしめ
る。
[発明の効果] 本発明は、上述のとおりに構成されているので、次に
記載する効果を奏する。
乾燥機本体内に収容された穀物を乾燥通路に沿って整
流しながら均一に流下せしめることができる許りか、均
一に流下する穀物の総てに穀物の流れ方向と並行するよ
うに乾燥熱風を流通せしめて穀物の損傷を極力防止しな
がら乾燥通路中を流下する過程で第1回目の乾燥を、次
いで交差流下繰出し室中を流下する過程で第2回目の乾
燥を、さらに取出し室を流下する過程で第3回目の乾燥
を行い、穀物を迅速に乾燥することができ、その結果、
流下ムラや乾燥ムラをなくし、胴割れの発生がない良品
質の乾燥穀物を容易に得ることができると共に、乾燥通
路において前後方向に分けられた穀物の流れを乾燥通路
を通過した後、左右方向に流れが変わる交差状に流下せ
しめて撹拌混合し、総ての穀物を均一に乾燥することが
できる。その上、乾燥部に排風ダクトが全然ないので、
穀物の充填量を増加させることができる許りか排熱風の
排出作用や排塵作用は総て取出し室で行うようにしたこ
とで乾燥機本体の背丈をより低くすることができる許り
か、乾燥熱風を穀物の流下方向と同一方向に向け適確に
流通せしめ、均一に乾燥させることができると共に、排
塵風室内の負圧作用で取出し室内に排出された穀物に対
し乾燥熱風を積極的に浴びせて第3回目の乾燥を行わせ
ることができると同時に、乾燥に供された以降の排熱風
を取出し室より主、副排風筒および排塵通路を経て排塵
風室に向け流通せしめて穀物中に含まれた多くの塵埃を
分離選別し清潔な乾燥穀物を容易に得ることができるの
は勿論のこと、取出し室内に排熱風を分散させながら排
塵風室に排風させたので、排熱風の風量がたとえ多くて
も排塵通路中を流通する排熱風の流通速度を緩和して、
取出し室内に排出された穀物の一部が排塵通路より排塵
風室内に排出されることを未然に防止できる。
【図面の簡単な説明】
図面は穀物乾燥装置を示すものであって、第1図は縦断
正面図、第2図は要部を縦断した側面図、第3図は主排
風筒の拡大斜視図、第4図は副排風筒の拡大斜視図、第
5図は従来例の縦断正面図である。 101……乾燥機本体、102……熱風送風室、103……排塵
風室、104……熱風噴出ダクト、105……噴出窓、107…
…乾燥通路、108……交差流下繰出し差、113……取出し
室、114……主流穀板、118……副流穀板、119……排塵
通路、120……主排風筒、121……副排風筒
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F26B 17/14

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】前後方向に長い乾燥機本体内の左右両側対
    向位置に熱風送風室と排塵風室を設け、上記熱風送風室
    と排塵風室との間には、一端が熱風送風室と直交するよ
    う接続され、下端に噴出窓を開口した複数列の熱風噴出
    ダクトを乾燥通路を介して縦設し、前記熱風噴出ダクト
    の下部には横長方向に沿う複数列の交差流下繰出し室と
    取出し室とを順次配設し、前記取出し室は主、副流穀板
    間に形成した排塵通路を介し排塵風室に接続せしめると
    共に、主、副流穀板上には、先端側が取出し室に、基端
    側が排塵通路に、また、先端側が排塵通路に、基端側が
    排塵風室に夫々接続した主、副排風筒を間隔をおき複数
    突設した穀物乾燥装置。
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