JP2808788B2 - α―ペルフルオロアルキルアクリロニトリルの製造方法 - Google Patents
α―ペルフルオロアルキルアクリロニトリルの製造方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 (イ)発明の目的 〔産業上の利用分野〕 本発明は、例えばポジ型レジスト、プラスチック光フ
ァイバーの被覆材等に用いられる機能性フッ素ポリマー
の原料等として有用である、α−ペルフルオロアルキル
アクリル酸の原料等として有用なα−ペルフルオロアル
キルアクリロニトリルの製造方法に関するものである。
ァイバーの被覆材等に用いられる機能性フッ素ポリマー
の原料等として有用である、α−ペルフルオロアルキル
アクリル酸の原料等として有用なα−ペルフルオロアル
キルアクリロニトリルの製造方法に関するものである。
従来、α−ペルフルオロアルキルアクリロニトリルの
製造方法としては、α−ヒドロキシ−α−トリフルオロ
メチルプロピオニトリルを酢酸によりアセチル化し、収
率70%でα−アセチル−α−トリフルオロメチルプロピ
オニトリルを合成し、これを500℃で加熱脱水し、収率6
5%(第一段反応からの通算収率45.5%)でα−トリフ
ルオロメチルアクロニトリルを合成する方法が知られて
いる〔M.W.Buxton,M.Stacey and J.C.Tatlow;J.Chem.So
c.367(1954)〕。
製造方法としては、α−ヒドロキシ−α−トリフルオロ
メチルプロピオニトリルを酢酸によりアセチル化し、収
率70%でα−アセチル−α−トリフルオロメチルプロピ
オニトリルを合成し、これを500℃で加熱脱水し、収率6
5%(第一段反応からの通算収率45.5%)でα−トリフ
ルオロメチルアクロニトリルを合成する方法が知られて
いる〔M.W.Buxton,M.Stacey and J.C.Tatlow;J.Chem.So
c.367(1954)〕。
しかしながら、この方法は工程が長く、高温を要し、
しかも通算収率が45.5%と低く、工業的合成には適して
いない。
しかも通算収率が45.5%と低く、工業的合成には適して
いない。
本発明者等は、α−ペルフルオロアルキルアクリロニ
トリルを、工程数が少なく、高温を必要とせず短時間に
製造でき、かつ常に高収率で得ることが出来る方法につ
き鋭意検討した結果、本発明を完成した。
トリルを、工程数が少なく、高温を必要とせず短時間に
製造でき、かつ常に高収率で得ることが出来る方法につ
き鋭意検討した結果、本発明を完成した。
(ロ)発明の構成 〔課題を解決する為の手段〕 本発明は五酸化リンの存在下に、下記一般式〔I〕 で示されるα−ヒドロキシ−α−ペルフルオロアルキル
プロピオニトリルを脱水することを特徴とする下記一般
式〔II〕 で示されるα−ペルフルオロアルキルアクリロニトリル
の製造方法である。
プロピオニトリルを脱水することを特徴とする下記一般
式〔II〕 で示されるα−ペルフルオロアルキルアクリロニトリル
の製造方法である。
(ただし、Rfは炭素数1〜4のペルフルオロアルキル
基である。) 一般式〔II〕で表される化合物〔II〕において、基Rf
はCnF2n+1(ただし、nは1〜4の整数である)(以下
同じ)で示される基であり、その具体例としてはα−ト
リフルオロメチルアクリロニトリルが挙げられる。
基である。) 一般式〔II〕で表される化合物〔II〕において、基Rf
はCnF2n+1(ただし、nは1〜4の整数である)(以下
同じ)で示される基であり、その具体例としてはα−ト
リフルオロメチルアクリロニトリルが挙げられる。
本発明における出発原料である一般式〔I〕で表わさ
れる化合物〔I〕は既知の化合物であり、〔Darrall Sm
ith,M.Stacey and J.C.Taltow;J.Chem.Soc,2329(195
1)〕、好ましい具体例としては、α−ヒドロキシ−α
−トリフルオロメチルプロピオニトリル等が挙げられ
る。
れる化合物〔I〕は既知の化合物であり、〔Darrall Sm
ith,M.Stacey and J.C.Taltow;J.Chem.Soc,2329(195
1)〕、好ましい具体例としては、α−ヒドロキシ−α
−トリフルオロメチルプロピオニトリル等が挙げられ
る。
本発明において脱水剤として機能する五酸化リン(以
下脱水剤と称する)と、化合物〔I〕の反応系への供給
割合は、化合物〔I〕1モルに対し、脱水剤1/3〜1モ
ルが好ましい。1/3モル未満では反応速度が遅くなり、
収率の低下につながる恐れがあり、1モルを超えると経
済的に有利とは言い難くなる。
下脱水剤と称する)と、化合物〔I〕の反応系への供給
割合は、化合物〔I〕1モルに対し、脱水剤1/3〜1モ
ルが好ましい。1/3モル未満では反応速度が遅くなり、
収率の低下につながる恐れがあり、1モルを超えると経
済的に有利とは言い難くなる。
本発明の好ましい実施態様としては、脱水剤を予じめ
反応器に仕込み、無溶媒下において、化合物〔I〕を所
望供給量で滴下し、発生した気体状の化合物〔II〕を冷
却、取得する方法が挙げられる。この時生成した水は脱
水剤と反応し、リン酸となって反応器に残る。
反応器に仕込み、無溶媒下において、化合物〔I〕を所
望供給量で滴下し、発生した気体状の化合物〔II〕を冷
却、取得する方法が挙げられる。この時生成した水は脱
水剤と反応し、リン酸となって反応器に残る。
化合物〔I〕の反応系への供給速度は好ましくは0.05
〜0.25g/秒である。0.05g/秒未満では反応時間が長くな
り過ぎ、0.25g/秒を超えると収率の低下につながる恐れ
がある。
〜0.25g/秒である。0.05g/秒未満では反応時間が長くな
り過ぎ、0.25g/秒を超えると収率の低下につながる恐れ
がある。
本発明は、上記のように無溶媒下で行うことによっ
て、生成物を気体として反応系から容易に分離出来るの
で、この無溶媒法が最適であるが、反応溶媒を用いるこ
とも可能である。例えば沸点100℃以上の非水系溶媒
(例えばテトラクロロエチレン)を使用出来るが、その
場合には生成した化合物〔II〕は溶媒中に溶解し、気体
として系外に流出しないので、化合物〔II〕を取得する
ためには精留操作が必要となる他、脱水剤とこれに由来
するリン酸からなるスラリーを反応溶媒から分離する操
作も要求される。
て、生成物を気体として反応系から容易に分離出来るの
で、この無溶媒法が最適であるが、反応溶媒を用いるこ
とも可能である。例えば沸点100℃以上の非水系溶媒
(例えばテトラクロロエチレン)を使用出来るが、その
場合には生成した化合物〔II〕は溶媒中に溶解し、気体
として系外に流出しないので、化合物〔II〕を取得する
ためには精留操作が必要となる他、脱水剤とこれに由来
するリン酸からなるスラリーを反応溶媒から分離する操
作も要求される。
化合物〔I〕の脱水反応を行う際の反応温度は100〜1
80℃が好ましい。100℃未満では反応速度が遅くなる可
能性があり、180℃を越えると収率が低下する恐れがあ
る。
80℃が好ましい。100℃未満では反応速度が遅くなる可
能性があり、180℃を越えると収率が低下する恐れがあ
る。
反応は化合物〔I〕の滴下完了後、例えば反応系の温
度が140℃の場合は30分程度、110℃の場合は2時間程度
で完結する。
度が140℃の場合は30分程度、110℃の場合は2時間程度
で完結する。
本発明の製造方法は、更にジヒドロキシベンゼン類を
添加することにより、収率を格段に向上することが出来
る。
添加することにより、収率を格段に向上することが出来
る。
ジヒドロキシベンゼン類としてはo−ジヒドロキシベ
ンゼン(カテコール)、p−ジヒドロキシベンゼン(ハ
イドロキノン)等が挙げられる。ジヒドロキシベンゼン
類の添加量は化合物〔I〕1モルを基準として0.05〜1
モル%が好ましい。0.05モル%未満では収率の低下を招
く恐れがあり、また1モル%を超えて用いると反応系の
粘度が増大し、気体状の化合物〔II〕の発生が抑制さ
れ、収率の低下につながる恐れがある。ジヒドロキシベ
ンゼン類は予め脱水剤に混入させて用いるのが望まし
い。
ンゼン(カテコール)、p−ジヒドロキシベンゼン(ハ
イドロキノン)等が挙げられる。ジヒドロキシベンゼン
類の添加量は化合物〔I〕1モルを基準として0.05〜1
モル%が好ましい。0.05モル%未満では収率の低下を招
く恐れがあり、また1モル%を超えて用いると反応系の
粘度が増大し、気体状の化合物〔II〕の発生が抑制さ
れ、収率の低下につながる恐れがある。ジヒドロキシベ
ンゼン類は予め脱水剤に混入させて用いるのが望まし
い。
本発明において気体状で発生した目的物である化合物
〔II〕は、冷却手段例えばリービッヒ冷却器で液化さ
れ、これを単蒸留で精製することにより、または溶媒か
ら分離精製することにより取得出来る。
〔II〕は、冷却手段例えばリービッヒ冷却器で液化さ
れ、これを単蒸留で精製することにより、または溶媒か
ら分離精製することにより取得出来る。
本発明により製造された化合物〔II〕は、例えば希硫
酸で加水分解することにより、容易にβ−ヒドロキシ−
α−ペルフルオロアルキルプロピオン酸となり〔M.W.Bu
xton,M.Stacey and J.C.Tatlow;J.Chem.Soc.367(195
4)〕、この化合物は加熱等によりα−ペルフルオロア
ルキルアクリル酸となる。
酸で加水分解することにより、容易にβ−ヒドロキシ−
α−ペルフルオロアルキルプロピオン酸となり〔M.W.Bu
xton,M.Stacey and J.C.Tatlow;J.Chem.Soc.367(195
4)〕、この化合物は加熱等によりα−ペルフルオロア
ルキルアクリル酸となる。
α−ペルフルオロアルキルアクリル酸はポジ型レジス
トおよびプラスチック光ファイバーのさや材等に使用さ
れる機能性フッ素ポリマーの原料として有用な化合物で
ある。
トおよびプラスチック光ファイバーのさや材等に使用さ
れる機能性フッ素ポリマーの原料として有用な化合物で
ある。
以下、本発明を実施例および応用例に基づいて具体的
に説明する。
に説明する。
〔実施例1〕 リービッヒ冷却器、温度計及び滴下ロートを備えた三
ツ口枝付き丸底フラスコに、五酸化リン99.4g(0.7モ
ル)を入れ、該フラスコをオイルバスに入れ、バス温度
を120〜130℃に昇温した。
ツ口枝付き丸底フラスコに、五酸化リン99.4g(0.7モ
ル)を入れ、該フラスコをオイルバスに入れ、バス温度
を120〜130℃に昇温した。
次に滴下ロートにα−ヒドロキシ−α−トリフルオロ
メチルプロピオニトリル139g(1モル)を入れ、滴下速
度0.2g/秒で滴下し、12分後に滴下を完了した。滴下と
同時に反応が開始し、反応生成物のガスの発生が始まっ
た。発生したガスをリービッヒ冷却器で液化し、凝縮液
を取得した。
メチルプロピオニトリル139g(1モル)を入れ、滴下速
度0.2g/秒で滴下し、12分後に滴下を完了した。滴下と
同時に反応が開始し、反応生成物のガスの発生が始まっ
た。発生したガスをリービッヒ冷却器で液化し、凝縮液
を取得した。
滴下完了後、同温度で2時間保持した所、ガス発生が
停止し、反応が完了した。
停止し、反応が完了した。
生成取得した凝縮液について通常の単蒸留を行い、液
状の目的生成物を得た。
状の目的生成物を得た。
得られた生成物の収量は72.6g(0.6モル)であり、収
率は60%であった。
率は60%であった。
この生成物は沸点、核磁気共鳴スペクトル(1HNMRス
ペクトル、19FNMRスペクトル)及び質量分析スペクトル
(MSスペクトル)で測定した結果、α−トルフルオロメ
チルアクリロニトリルであることが確認された。
ペクトル、19FNMRスペクトル)及び質量分析スペクトル
(MSスペクトル)で測定した結果、α−トルフルオロメ
チルアクリロニトリルであることが確認された。
沸点:78℃1 HNMRスペクトル(CCl4) :6.43〜6.90ppm(2H、m)19 FNMRスペクトル(neat) :−11.92ppm(s) MSスペクトル:親ピーク121(m/e) 〔実施例2〕 五酸化リン単独の代わりに、五酸化リン99.4g(0.7モ
ル)とo−ジヒドロキシベンゼン(カテコール)66mg
(α−ヒドロキシ−α−トリフルオロメチルプロピオニ
トリル1モルを基準とするモル%は0.06モル%)を入
れ、バス温度160〜170℃に昇温した以外は実施例1と同
様にして反応を行った。
ル)とo−ジヒドロキシベンゼン(カテコール)66mg
(α−ヒドロキシ−α−トリフルオロメチルプロピオニ
トリル1モルを基準とするモル%は0.06モル%)を入
れ、バス温度160〜170℃に昇温した以外は実施例1と同
様にして反応を行った。
α−ヒドロキシ−α−トリフルオロメチルプロピオニ
トリルの滴下完了後、前記温度で30分保持した所、ガス
発生が停止した。以下実施例〔1〕と同様にして目的物
を取得した。
トリルの滴下完了後、前記温度で30分保持した所、ガス
発生が停止した。以下実施例〔1〕と同様にして目的物
を取得した。
得られた生成物の収量は111.3g(0.92モル)で、収率
は92%であり、この生成物は核磁気共鳴スペクトル(1H
NMRスペクトル、19FNMRスペクトル)及び質量分析スペ
クトル(MSスペクトル)で測定した結果、α−トリフル
オロメチルアクリロニトリルであることが確認された。
は92%であり、この生成物は核磁気共鳴スペクトル(1H
NMRスペクトル、19FNMRスペクトル)及び質量分析スペ
クトル(MSスペクトル)で測定した結果、α−トリフル
オロメチルアクリロニトリルであることが確認された。
還流冷却器、温度計及び滴下ロートを備えた三ツ口丸
底フラスコに、実施例2で得たα−トリフルオロメチル
アクリロニトリル4.69gr(38.8ミリモル)、濃硫酸8cc
及び水100ccを入れ、該フラスコを120℃の温浴に入れ、
マグネチックスターラーで撹拌した。次いで同温度で5
時間還流し、加水分解し、この反応混合物から大部分の
水を蒸発除去し、エーテルで抽出した後、エーテル層に
乾燥硫酸マグネシウムを加え、1時間撹拌した。次いで
水和硫酸マグネシウムを濾過することにより残存した水
分を除去した後、加熱によりエーテルを除去し、シロッ
プ状の目的生成物を得た。
底フラスコに、実施例2で得たα−トリフルオロメチル
アクリロニトリル4.69gr(38.8ミリモル)、濃硫酸8cc
及び水100ccを入れ、該フラスコを120℃の温浴に入れ、
マグネチックスターラーで撹拌した。次いで同温度で5
時間還流し、加水分解し、この反応混合物から大部分の
水を蒸発除去し、エーテルで抽出した後、エーテル層に
乾燥硫酸マグネシウムを加え、1時間撹拌した。次いで
水和硫酸マグネシウムを濾過することにより残存した水
分を除去した後、加熱によりエーテルを除去し、シロッ
プ状の目的生成物を得た。
生成物の収量は5.70g(36.1ミリモル)であり、収率
は93%であった。
は93%であった。
この生成物は沸点、1HNMRスペクトル、19FNMRスペク
トル、赤外線吸収スペクトル(IR吸収スペクトル)及び
MSスペクトルで測定した結果、β−ヒドロキシ−α−ト
リフルオロメチルプロピオン酸であることが確認され
た。
トル、赤外線吸収スペクトル(IR吸収スペクトル)及び
MSスペクトルで測定した結果、β−ヒドロキシ−α−ト
リフルオロメチルプロピオン酸であることが確認され
た。
沸点:97℃/25mmHg 1HNMRスペクトル(neat) :3.00〜3.73ppm(1H、M)、3.80〜4.30ppm(2H、
d、J=5.0H2) 7.13ppm(2H、s)19 FNMRスペクトル(neat) :−10.90ppm(d、J=7.1H2) IR吸収スペクトル(neat) :3700〜2750cm-1(OH)、1720cm-1(C=0)、1170c
m-1(C−F) MSスペクトル:親ピーク158(m/e) 上記で得られたβ−ヒドロキシ−α−トリフルオロメ
チルプロピオン酸5.70g(36.1ミリモル)を加熱し、温
度110℃において、2時間還流することにより脱水し
た。
d、J=5.0H2) 7.13ppm(2H、s)19 FNMRスペクトル(neat) :−10.90ppm(d、J=7.1H2) IR吸収スペクトル(neat) :3700〜2750cm-1(OH)、1720cm-1(C=0)、1170c
m-1(C−F) MSスペクトル:親ピーク158(m/e) 上記で得られたβ−ヒドロキシ−α−トリフルオロメ
チルプロピオン酸5.70g(36.1ミリモル)を加熱し、温
度110℃において、2時間還流することにより脱水し
た。
生成したスラリー状生成物を35mmHgの減圧下86℃で減
圧蒸留し、結晶状の生成物を得た。結晶状生成物の収量
は4.55g(32.5ミリモル)であり、収率は90%であっ
た。
圧蒸留し、結晶状の生成物を得た。結晶状生成物の収量
は4.55g(32.5ミリモル)であり、収率は90%であっ
た。
得られた結晶状生成物について、沸点、1HNMRスペク
トル、19FNMRスペクトル、1R吸収スペクトル及びMSスペ
クトルで測定した結果、この物質はα−トリフルオロメ
チルアクリル酸であることが確認された。
トル、19FNMRスペクトル、1R吸収スペクトル及びMSスペ
クトルで測定した結果、この物質はα−トリフルオロメ
チルアクリル酸であることが確認された。
沸点:86℃/35mmHg 1HNMRスペクトル(CCl4) :6.50〜7.00ppm(2H、M)、11.68ppm(1H、s)19 FNMRスペクトル(CCl4) :−12.66ppm(s) IR吸収スペクトル(CCl4) :3700〜2800cm-1(OH)、1720cm-1(C=0)、1160c
m-1(C−F) MSスペクトル:親ピーク140(m/e) (ハ)発明の効果 α−ペルフルオロアルキルアクリル酸は機能性フッ素
ポリマーの原料等として有用であるが、本発明によれ
ば、その原料として使用されるα−ペルフルオロアルキ
ルアクリロニトリルを、一工程で、高温を必要とするこ
となく、短時間で、しかも常に高収率で製造することが
出来、安価で工業的生産性に優れた製造方法である。
m-1(C−F) MSスペクトル:親ピーク140(m/e) (ハ)発明の効果 α−ペルフルオロアルキルアクリル酸は機能性フッ素
ポリマーの原料等として有用であるが、本発明によれ
ば、その原料として使用されるα−ペルフルオロアルキ
ルアクリロニトリルを、一工程で、高温を必要とするこ
となく、短時間で、しかも常に高収率で製造することが
出来、安価で工業的生産性に優れた製造方法である。
Claims (1)
- 【請求項1】五酸化リンの存在下に、下記一般式〔I〕 で示されるα−ヒドロキシ−α−ペルフルオロアルキル
プロピオニトリルを脱水することを特徴とする下記一般
式〔II〕 で示されるα−ペルフルオロアルキルアクリロニトリル
の製造方法。 (ただし、式〔I〕および〔II〕においてRfは炭素数1
〜4のペルフルオロアルキル基である。)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3315790A JP2808788B2 (ja) | 1990-02-14 | 1990-02-14 | α―ペルフルオロアルキルアクリロニトリルの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3315790A JP2808788B2 (ja) | 1990-02-14 | 1990-02-14 | α―ペルフルオロアルキルアクリロニトリルの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03236363A JPH03236363A (ja) | 1991-10-22 |
JP2808788B2 true JP2808788B2 (ja) | 1998-10-08 |
Family
ID=12378735
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3315790A Expired - Lifetime JP2808788B2 (ja) | 1990-02-14 | 1990-02-14 | α―ペルフルオロアルキルアクリロニトリルの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2808788B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CA2328433A1 (fr) * | 2000-12-20 | 2002-06-20 | Hydro-Quebec | Elastomeres nitriles fluorosulfones reticulables a faible tg a base de fluorure de vinylidene et ne contenant ni du tetrafluoroethylene ni de groupement siloxane |
JP2004292340A (ja) * | 2003-03-26 | 2004-10-21 | Tosoh F-Tech Inc | α−ペンタフルオロエチルアクリル酸誘導体およびその製造方法 |
-
1990
- 1990-02-14 JP JP3315790A patent/JP2808788B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03236363A (ja) | 1991-10-22 |
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