JP2808748B2 - ヌバック調人工皮革の製造方法 - Google Patents

ヌバック調人工皮革の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はヌバック調として新規な人工皮革の製造方法
に関するものである。
[従来の技術] 従来、非常に緻密で短いナップを有する点に特徴のあ
るヌバック調人工皮革を製造する方法としては、スエー
ド調人工皮革と同様に、織物、編物や不織布等のシート
に高分子弾性体等の樹脂を付与した後に表層部を研削
し、ナップを発現させて得る方法が一般に試みられてい
る。
このような方法において、特に、短いナップを有する
シートは、高分子弾性体等の樹脂の付与量を単純に多く
したり、あるいはナップの発現するシート面にコーティ
ング等の方法で樹脂を部分的に多く偏在させることによ
り、該シートを構成する繊維の拘束を強くし研削での抵
抗を増すことにより得ることができるが、これらの方法
では、高分子弾性体等の樹脂を多く必要とし、しかも樹
脂と繊維との直接の接着が形成されやすいのでシートの
風合が硬くなるという欠点がある。
また、ナップを発現させる際の研削ペーパーのメッシ
ュを細かくしたり、研削の処理回数を多くするなどの風
合を硬くしない手法も考えられるが、たとえ短いナップ
が得られても、ヌバック調人工皮革の特徴である緻密な
ナップは得られないという欠点がある。
一方、緻密なナップを得るために、一般的にはシート
を構成する繊維の密度を高くするという方法が考えられ
るが、プレス等の手段で厚み方向にヘタリを与えて高い
繊維密度を得ても紙様の風合となってしまい、目的とす
る皮革様の風合とはほど遠いものになる。
また、加熱や繊維自身の改質等の手段でシートの収縮
を大きくして高繊維密度化をする方法も考えられるが、
一般に繊維密度が高いとシート風合は硬くなる傾向にあ
り、緻密で短いナップと柔らかい風合との両立は十分で
はなかった。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は、上述したような点に鑑み、風合いを
損なうことなく、繊維密度が高く緻密で短いナップを有
するヌバック調人工皮革を製造する方法を提供すること
にある。
[課題を解決するための手段] 上述した目的を達成する本発明は、次の通りの構成を
有する。
すなわち、本発明のヌバック調人工皮革の製造方法
は、表層部の見掛け繊維密度が0.30g/cm3以上かつ空隙
率が70%以下である極細化可能な複合繊維からなる不織
布の主として表層部にある複合繊維から極細繊維を発現
させた後、該不織布に高分子弾性体を付与して該高分子
弾性体を乾式あるいは湿式で凝固せしめ、しかる後に、
該不織布の主として内層部を構成する複合繊維を極細化
することを特徴とする方法である。
なお、かかる本発明のヌバック調人工皮革の製造方法
において、好ましくは、極細繊維が、0.1デニール以下
の超極細繊維繊維であるものであり、あるいはまた好ま
しくは、高分子弾性体の凝固が乾式凝固方式の場合、該
高分子弾性体の付与量が15重量%以下であるものであ
り、あるいはまた好ましくは、高分子弾性体の凝固が湿
式凝固方式の場合、該高分子弾性体の付与量が100重量
%以下であるものである。
[作用] 以下、さらに詳しく本発明について説明をする。
本発明では、繊維を立体的に絡合させた不織布におい
て、その表層部は繊維が高密度に絡合された繊維層を研
削することで緻密で短いナップを得て、一方、内層部に
おいては高分子弾性体を不織布を構成する繊維どうしを
直接接着することなく拘束させた状態で介在させること
で、柔軟な風合を得ることに特徴があるものである。
そして、本発明の方法は、かかる構造を得るために、
緻密な構造を持つ極細化可能な複合繊維からなる不織布
を用いて、特に2段階に分けた極細化処理と該不織布へ
の高分子弾性体の付与処理工程とうまく組合わせて行な
って所期の目的を達成し得たものであり、まず、該緻密
な構造を持つ不織布の主として表層部にある複合繊維か
ら極細繊維を発現させた後、該不織布に高分子弾性体を
付与して該高分子弾性体を乾式あるいは湿式で凝固せし
め、さらに、その後に、該不織布の主として内層部を構
成する複合繊維を極細化するものである。
ここで表層部とは、主に繊維で構成され研削によりナ
ップを表現形成して、不織布表面となる部分であって、
厚みとしては研削の回数などの実用上の点で0.3mm以下
であることが好ましい。
すわわち、研削される表層部が高密度に繊維が絡合し
ている繊維層であると、繊維どうしの絡合が強いため、
研削する際の抵抗が大きく、その結果、ナップが短くな
り、かつ高密度に絡合されているために緻密なナップを
得ることができるのである。さらに、高分子弾性体の付
与前の表層部の状態としては、空隙率が小さいと、高分
子弾性体の占める割合いが少なくなって、製品では染色
性の差から繊維と高分子弾性体との色が互いに異なるイ
ラツキと称される品位上の欠点が生じることが少なくな
り、外観も良好で緻密なナップが得られるのである。
特に、空隙率を小さくする手段としては、加工での形
態保持や風合柔軟化を目的とした、あらかじめ高分子弾
性体と溶解性が異なっていて、後に溶出、除去し得る適
宜の高分子物質等を付与することなども考えられるが、
この場合では、繊維と高分子弾性体との接着が妨げられ
てナップが長くなったり、緻密さに劣るため好ましくな
く、繊維を除いた一定以上の実質的な空隙率が必要であ
る。
このような観点から、本発明者らの知見によれば、極
細繊維を発現させる前の複合繊維からなる不織布の表層
部の状態として、繊維密度としては、0.30g/cm2以上で
あること、特に好ましくは0.35g/cm2以上と高密度に絡
合されていることが必要であって、かかる高密度に絡合
されている場合には、このような繊維層を研削すること
で緻密で短いナップを得ることができるのであり、か
つ、そのときの表層部の空隙率としては70%以下である
ことが重要である。
不織布の表層部、好ましくは不織布の表層部のみが、
極細繊維の高密度に絡合された構造のシートを得る方法
は、特に限定されないが、好ましくは極細化可能な複合
繊維からなる不織布を、加熱などの手段で収縮させて、
さらにカレンダーロール等を用いて加熱プレスし表層部
だけを、上述の通り、見掛け繊維密度が0.30g/cm3以上
かつ空隙率が70%以下であるように高密度化させた後、
その部分の複合繊維を極細化し、さらに高速の流体流を
衝突させそのエネルギーで表層部の極細繊維に緻密な絡
合を与える方法などを好ましく使用できる。
本発明者らの知見によれば、最も好ましくは、極細化
可能な複合繊維が後述するように海島型複合繊維および
/または混合紡糸複合繊維である不織布を、加熱または
加熱プレスなどの手段で収縮させて特に表層部を高密度
化させた後に、高速流体流のエネルギーで結合成分を破
壊、除去することにより該複合繊維の極細化を行なうと
ともに該高速流体流によって緻密な絡合化をも同時に行
なう方法がよい。
この場合、結合成分を溶解させる溶剤をコーティング
等の方法で付与させて、さらに緻密化し、高速流体流の
衝突エネルギーが内層部には及ばず、より有効に表層部
のみに消費される方法で緻密な極細繊維の絡合化を図る
こともできる。
ここで高速流体流とは、液体や気体を加圧して小さい
孔径のノズル、スリットなどから噴射させて高速の流体
流とし、繊維質シートに衝突させてそのエネルギーで繊
維の絡合化を行なうもので、流体としては衝突エネルギ
ーの大きさや取扱いやすさから液体であることが好まし
く、最も好ましくは水が用いられる。
該液体などの流体流にかける圧力は、表層部の極細繊
維形成型繊維の結合成分を破壊、除去し、極細繊維化と
緻密な絡合の双方の作用ができるものであればよく、特
に限定されず、極細繊維形成型繊維の極細繊維化、発現
した極細繊維の絡合のしやすかに応じて適宜選べばよい
が、一般には30kg/cm2〜200kg/cm2の範囲が好ましい。
次に、不織布の内層部については、極細繊維どうしが
直接接着されることなく、高分子弾性体が繊維と繊維と
の空隙や周囲に介在した状態下で極細繊維が拘束されて
いることが必要であり、このような構造を呈することに
より、物理的作用に対する寸法変化などの変形を抑えつ
つ、該極細繊維にある程度の自由度を持たせることがで
きて、シートに良好な風合と物性を同時に与えることが
可能になる。
しかして、不織布の内層部において繊維と繊維との空
隙や繊維の周囲に高分子弾性体が介在して物理的作用に
耐え得る物性が発現される構造を形成させる高分子弾性
体による繊維どうしの拘束状態を実現する方法として、
複合繊維よりなる内層不織布部分に対し、該複合繊維の
結合成分を除去する前に高分子弾性体を付与し、その
後、結合成分を除去する方法を好ましく用いることがで
きる。
すなわち、上述の如く、流体流処理などによって、不
織布の主として表層部にある複合繊維から極細繊維を発
現させた後に、該不織布に高分子弾性体を付与して該高
分子弾性体を凝固せしめ、さらに、該不織布の主として
内層部を構成している複合繊維を極細化せしめる方法が
用いられるものである。
該高分子弾性体の付与量は、風合い、物性のバランス
等から、また付与方法などに応じて適宜選択されればよ
い。
たとえば、高分子弾性体の凝固方式が、乾式の場合に
は、風合が硬くなりやすいので不織布を形成する繊維の
重量に対してその有効成分が15%以下であることが好ま
しく、最適には10%以下とするのが好ましいものであ
る。また、湿式の場合には、不織布を形成する繊維の重
量に対して100%以下であることが好ましく、最適には6
0%以下とするのが好ましいものである。
高分子弾性体の付与方法としては、シートの内層部に
おいて、繊維に自由度を持たせることができるように高
分子弾性体が繊維どうしをある程度拘束して、良好な風
合いの付与が可能になる方法であればよく、特に限定は
されないが、高分子弾性体の溶液、エマルジョンあるい
は分散液を含浸あるいはコーティング等の方法で付与し
た後に、乾式あるいは湿式で凝固または固化する方法を
適宜用いることができる。
本発明において、最終的に不織布を形成する極細繊維
は、しなやかな風合、ソフトなタッチの面で、その繊度
は0.1デニール以下であることが好ましく、より好まし
くは0.05デニール以下であることである。
該繊度が小さいと、不織布の密度が同じ場合では繊維
どうしの絡合箇所が多くなり、物理的作用を受けた際の
応力分散が図れるだけでなく、緻密で短いナップが得ら
れやすく好ましいのである。
極細化が可能な複合繊維としては、従来から知られて
いる極細繊維形成型の複合繊維、すなわち物理的作用を
加えること、あるいは結合成分を除去することなどによ
り比較的容易に極細繊維が得られる海島型複合繊維、混
合紡糸複合繊維、あるいは剥離型複合繊維等の各種の複
合繊維を適宜用いることができる。
極細繊維は、繊維形成能を有する高分子物質からなる
ものであれば各種のものを用いることができ、ナイロン
6、ナイロン66などのポリアミド、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエス
テル、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフ
ィン、ポリアクリロニトリルなどの高分子物質を適宜用
いることができる。
また、極細繊維形成型複合繊維の結合成分あるいは溶
解除去成分としては、ポリエチレン、ポリスチレン、ポ
リプロピレンなどを用いることができる。
本発明の方法において、ナップを形成させる面の研削
(バフィング等による毛羽出し起毛)は、高分子弾性体
の付与後、内層の複合繊維の極細化後あるいは極細化前
の適宜の時点で行なわれる。
なお、本発明において、不織布の表層部の見掛け繊維
密度の測定は、該不織布の表面から厚み0.3mm以下に薄
くスライスして厚み、重量、目付を計り密度を算出する
方法によるものであり、以下の実施例では、厚み0.3mm
にスライスをして算出をした。
また、空隙率の測定は、算出した見掛け繊維密度と該
繊維の比重から次式より算出する方法によるものであ
る。
空隙率(%) =100−(見掛け繊維密度÷繊維の比重)×100 [実施例] 以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、
本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1 3デニールの2成分系海島型複合繊維(島成分:ポリ
アミド、30重量%、島本数36本:海成分:ポリスチレン
70重量%)をカット長約51mm、捲縮数約14山/インチの
繊維とした。
この繊維を用い、カード、クロスラッパーを通してウ
ェブを形成してニードルパンチ処理にて不織布を作っ
た。
こうして得られた不織布は、目付が288g/m2密度0.151
g/cm3であった。
得られた不織布を熱水中で収縮させて、さらにカレン
ダーロールを用いてプレスし、乾燥して目付が377g/
m2、厚み1.1mm、密度0.343g/cm3のシートを得た。
このシートの一部について、スライスマシンを用いて
表面から薄くスライスして分析したところ、表層部の目
付が110g/m2、表層部の厚み0.3mm、表層部の密度0.368g
/cm3、表層部の空隙率が65%であった。
さらに、この不織布シートに対し、孔径が0.25mm、ピ
ッチが1mmの小孔が一列に配列したノズルより100kg/cm2
の圧力をかけた高速水流の噴射処理を行なった。
このシートにポリウレタン樹脂の水エマルジョンを含
浸付与し、シートの島成分ポリアミド重量に対し15%付
与させた。このシートをトリクロルエチレン中で浸漬、
絞液を繰返し海成分のポリスチレンを除去した後、#18
0メッシュのサンドペーパーで研削を繰返し研削深さ0.0
5mmの研削を行ない繊維シートを得た。
さらに、常圧で1:2型金属錯塩染料で染色して、得ら
れた繊維質シートは緻密で短いナップを有しかつしなや
かで柔らかい風合いを有するヌバック調人工皮革であっ
た。
実施例2 実施例1で得られた目付が377g/m2、厚み1.1mm、密度
0.343g/cm3でかつ表層部の目付が110g/m2、厚み0.3mm、
密度0.368g/cm3、空隙率が65%の繊維質シートを用い
て、ポリウレタンの10%ジメチルホルムアミドを含浸し
て、不織布の島成分ポリアミド重量に対し60%付与させ
30℃の水中で凝固させた。
このシートを乾燥後、トリクロルエチレン中で浸漬、
絞液を繰返し海成分のポリスチレンを除去した後、#18
0メッシュのサンドペーパーで研削を繰返し研削深さ0.0
5mmの研削をした。
こうして得られたシートにさらに、常圧で1:2型金属
錯塩染料で染色した。こうして得られた繊維質シートは
緻密で短いナップを有しかつ柔らかい風合いを有する良
好なヌバック調人工皮革であった。
比較例1 実施例1で得られた目付が288g/m2、密度0.151g/cm3
の不織布を用いて熱水中で収縮させ、さらにカレンダー
ロールを用いてプレスし、乾燥して目付けが405g/m2
厚み1.38mm、密度0.293g/cm3の不織布シートを得た。こ
のシートの一部をスライスマシンを用いて表面から薄く
スライスして分析したところ、表層部の目付が86g/m2
表層部の厚み0.29mm、表層部の密度0.297g/cm3、表層部
の空隙率71%であった。
このシートにポリウレタン樹脂の水エマルジョンを含
浸付与し、シートの島成分ポリアミド重量に対し15%付
与させた。
このシートをトリクロルエチレン中で浸漬、絞液を繰
返し、海成分のポリスチレンを除去した後、#180メッ
シュのサンドペーパーで研削を繰返して研削深さ0.05mm
の研削を行ない、さらにシートを常圧で1:2型金属錯塩
染料で染色した。
こうして得られた繊維質シートは、柔らかい風合を有
するものの、実施例1、実施例2のものと比べて、品位
の点で粗くてかつ長いナップを有するものであり、ヌバ
ック調とは異なり、むしろスエード調と言うべき人工皮
革であった。
[発明の効果] 以上述べた通り、本発明の製造方法によれば、風合を
損なうことなく緻密で短いナップを有するヌバック調人
工皮革が得られるものである。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−80564(JP,A) 特開 昭56−128367(JP,A) 特開 昭60−45686(JP,A) 特開 昭62−191583(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D06N 3/00 - 3/18

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表層部の見掛け繊維密度が0.30g/cm3以上
    かつ空隙率が70%以下である極細化可能な複合繊維から
    なる不織布の主として表層部にある複合繊維から極細繊
    維を発現させた後、該不織布に高分子弾性体を付与して
    該高分子弾性体を乾式あるいは湿式で凝固せしめ、しか
    る後に、該不織布の主として内層部を構成する複合繊維
    を極細化することを特徴とするヌバック調人工皮革の製
    造方法。
  2. 【請求項2】極細繊維が、0.1デニール以下の超極細繊
    維であることを特徴とする特許請求の範囲第(1)項記
    載のヌバック調人工皮革の製造方法。
  3. 【請求項3】高分子弾性体の凝固が乾式凝固方式であ
    り、該高分子弾性体の付与量が15重量%以下であること
    を特徴とする特許請求の範囲第(1)項記載のヌバック
    調人工皮革の製造方法。
  4. 【請求項4】高分子弾性体の凝固が湿式凝固方式であ
    り、該高分子弾性体の付与量が100重量部%以下である
    ことを特徴とする特許請求の範囲第(1)項記載のヌバ
    ック調人工皮革の製造方法。
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