JP2807238B2 - ガラス母材の表面処理方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は、例えば透明ガラス化した光フアイバ母材の
如きガラス母材の表面処理方法に関するものである。

〔従来技術〕

従来から、例えば第３図に示すように、透明ガラス化
した、例えば光フアイバ母材１を、容器４内に満たした
弗酸を含む処理液２中に浸漬せしめ、その表面を腐食す
ることにより表面の傷や不純物を除去する方法が知られ
ている。（例えば特開昭54−116425号公報） 尚、第３図において符号３は容器４内に前記光フアイ
バ母材１をセットするための支持台である。

ところでこのようにしてなる従来の方法においては、
処理液２中に単に光フアイバ母材１を静止状態で浸漬す
るだけなので、例えば母材１から溶け出したゾル状態の
物質が母材表面に付着あるいは滞留するなどして処理液
２と母材１との接触状態を妨げる等の問題から、母材１
の表面に処理むらが生じ、母材１の品質がその長手方
向、周方向にばらつくという問題があった。

〔発明の目的〕

前記問題に鑑み本発明の目的は、透明ガラス化したガ
ラス母材を処理むらなく表面処理できる方法を提供する
ことにある。

〔発明の構成〕

前記目的を達成すべく本発明は、透明ガラス化したガ
ラス母材を弗酸を含む処理液内に浸漬せしめて表面処理
をする方法において、前記ガラス母材を前記処理液内で
回転せしめることを特徴とするものである。

〔発明の実施例〕

以下に本発明の実施例を図を参照して詳細に説明す
る。第１図、第２図は本発明の一実施例を示すもので、
これらの図が示すように本発明の方法は、その中心に後
述する母材固定円盤６、６の外側中心に穿いた支持穴
８、８にその先端部が嵌合する中心軸９、９を各々有す
る回転ギヤ10、10が所定間隔をもって同軸状に配置さ
れ、前記回転ギヤ10、10に嵌め合ってこれを回転する回
転ギヤ11、11が装着された軸12の一端に、該軸12を駆動
するモータ13が設けられた装置の前記中心軸９、９によ
り、光フアイバ母材１の端部を固定できる切欠部５をそ
の周方向に適宜間隔で複数有する母材固定円盤６、６を
回転軸７の両端に所定の間隔で同軸状に装着し、これを
前記各母材固定円盤６、６に各々穿いた支持穴８、８を
介して支持する。続いて、前記母材固定円盤６、６の各
切欠部５に順次光フアイバ母材を押え具14により装着す
る。ここで符号15、16は押え具14を母材固定円盤６、６
に固定するためのネジである。

このように所望本数の光フアイバ母材１を母材固定円
盤６、６に固定したら、容器４内に弗酸を含む処理液２
を前記母材固定円盤６、６及びこれに固定した光フアイ
バ母材１が完全に埋没するように注ぎ込み、しかる後モ
ータ13を動かして母材固定円盤６、６を処理液中で回転
せしめ、光フアイバ母材１、１…の表面処理を行う。

尚、前述の方法では複数本の光フアイバ母材１を同時
に処理する方法を示したが、最も簡便な方法としては、
単に１本の光フアイバ母材１を、その両端を回転チャッ
ク等で把持して処理液中で回転せしめる方法がある。

また処理液としては、例えば弗酸の他に、弗酸に硝酸
を加えゾル状物の拡散を促進するようにしたもの、ある
いは弗酸に硫酸を加え有機物の分解もできるようにした
もの等が有効であるが、もちろんこれらに限定されるも
のではない。

さらに前記実施例ではガラス母材として光フアイバ母
材についてのみ述べているが、この他にもガラス装飾
品、光学ガラス等の透明ガラス母材に本発明は適用でき
る。

〔発明の効果〕

前述の如く本発明によれば、透明ガラス母材の表面を
むらなく処理することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は本発明の一実施例を示す概略図及び要
部拡大図、第３図は従来の方法を示す斜視図である。 １……光フアイバ母材、２……処理液、４……容器、５
……切欠部、６……母材固定円盤、７……回転軸、８…
…支持穴、９……中心軸、10、11……回転ギヤ、13……
モータ、14……押え具

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】透明ガラス化したガラス母材を弗酸を含む
   処理液内に浸漬せしめて表面処理をする方法において、
   前記ガラス母材を前記処理液内で回転せしめることを特
   徴とするガラス母材の表面処理方法。