JP2806133B2 - 高密度粉末焼結チタン合金の製造方法 - Google Patents

高密度粉末焼結チタン合金の製造方法

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JP2806133B2
JP2806133B2 JP7170892A JP7170892A JP2806133B2 JP 2806133 B2 JP2806133 B2 JP 2806133B2 JP 7170892 A JP7170892 A JP 7170892A JP 7170892 A JP7170892 A JP 7170892A JP 2806133 B2 JP2806133 B2 JP 2806133B2
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秀紀 田島
雄治 今藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自動車部品等に好適
な高密度粉末焼結チタン合金の製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】チタン合金は軽量かつ高強度であり、しか
も耐食性に優れているため産業部品から民生部品まで幅
広い応用が期待されている。特に、このような性質を生
かして自動車部品に適用することが検討されている。し
かし、チタンは難加工性材料であるため、溶製材から機
械加工あるいは冷間加工によって製造する方法では、機
械的性質の優れたものが得られるが、コストが高いとい
う欠点がある。このような欠点を回避するため、チタン
合金の素粉末を混合し、所定の形状に成形した後、真空
焼成して焼結体を得る粉末冶金技術の適用が試みられて
いる。
【0003】しかしながら、粉末冶金技術を用いた場
合、製品に空孔が残留するため、機械的性質、特に疲労
強度が低下する。空孔を消滅させるためには、焼結後に
HIP(熱間静水圧プレス)等の2次加工を用いればよ
いが、このような方法を採用するとコストが上昇してし
まい、粉末冶金のメリットを失ってしまう。
【0004】コストを上昇させることなく高密度のチタ
ン焼結体を得るための注目すべき技術として、特公平2
−50172に開示された方法がある。この方法は、予
めチタン合金を構成する合金元素により所定粒径の予合
金を作成し、この予合金と所定粒径のチタン粒子とを混
合し、理論値の80〜90%の密度を有する圧粉体と
し、これを液相が生じる温度未満で焼結するものであ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特公平
2−50172に開示された技術によりある程度の高密
度化を図ることができるものの、安定して高密度を得る
には未だ不十分である。
【0006】この発明はかかる事情に鑑みてなされたも
のであって、安定して高密度を得ることができる高密度
粉末焼結チタン合金の製造方法を提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用】この発明は、上
記課題を解決するために、チタン粉末と予め合金化され
た合金粉末との混合粉末を成形して焼結する高密度粉末
焼結チタン合金の製造方法であって、前記チタン粉末
は、その比表面積が0.12〜0.18m2 /gである
ことを特徴とする高密度粉末焼結体の製造方法を提供す
る。
【0008】本願発明者等が、高密度粉末焼結チタン合
金における密度のばらつきを抑えるべく検討を重ねた結
果、チタン粉末と予め合金化された合金粉末との混合粉
末を成形して焼結する方法によって高密度粉末焼結チタ
ン合金を得る場合には、チタン粉末の比表面積がある値
以上であれば安定して高密度が得られることを見出し
た。
【0009】すなわち、チタン粉末と予め合金化された
合金粉末との混合粉末を成形して焼結する方法によって
高密度チタン合金を製造する場合には、チタン粉末と合
金粉末との接触反応により合金化が進行するため、チタ
ン粉末と合金粉末との接触面積が多いほど合金化反応が
促進され、高密度化が達成される。チタン粉末と合金粉
末との接触面積を増大するためには、チタン粉末自体の
比表面積を大きくすればよい。つまり、チタン粉末(例
えばスポンジチタン)には、表面の凹凸が顕著な粒子か
らなるものと、表面が比較的なめらかな粒子からなるも
のとがあり、同じ粒径でも表面の凹凸が顕著な粒子の方
が比表面積が大きく、合金粉末との接触面積が大きくな
るのである。
【0010】しかし、チタン粉末の比表面積がある一定
値以上になると焼結体の密度は飽和する。その一方で、
比表面積の増大に伴い、粒径が細かくなることにより、
粉体が扱いにくくなるという不都合が生じる。このよう
な観点から、本発明では、チタン粉末の比表面積を上述
のような不都合が生じない0.12〜0.18m2 /g
の範囲に規定する。
【0011】従来は、チタン粉末を単純な篩分けによっ
て粒度管理しているのみであったから、原料粉末によっ
ては、焼結後に所望の高密度が得られない場合もあり、
焼結体密度のばらつきが生じていたが、本発明の範囲内
にチタン粉末の比表面積を管理することにより、安定し
て高密度を得ることができる。
【0012】なお、この発明における比表面積の測定
は、チタン粉末の凹凸による比表面積の差が把握できる
ような測定方法であればよく、例えばBET法による測
定が挙げられる。しかし、平均粒径を比表面積に換算す
るような方法は、チタン粉末の凹凸による比表面積の差
を把握できないので、適用することはできない。
【0013】
【実施例】以下、この発明の実施例について詳細に説明
する。
【0014】粒子形状の異なる2種類のチタン粉末を、
夫々100メッシュから325メッシュの4段階の篩を
通過させ(−#100:粒径149μm以下、−#32
5:粒径44μm以下)、これらを適当に配合して7種
類のチタン粉末原料を作製した。これらの粉末原料につ
いて、BET法により比表面積を測定した結果、その値
が0.05〜0.20m2 /gの範囲であった。
【0015】これらTi原料粉末に、マスターアロイ
(予合金)を配合し、Ti−6Al−4V合金の組成と
し、5.2ton /cm2 で成形し、1260℃で焼成し
た。なお、マスターアロイについては、いずれの場合も
塑性が60Al−40Vで平均粒径が5μmのものを使
用した。このようにして製造したチタン合金焼結体の嵩
密度を測定した。この際の嵩密度と焼結前のチタン粉末
の比表面積との関係を図1に示す。
【0016】図1から明らかなように、比表面積が0.
08m2 /gまでは嵩密度が4.30g/cm3 (相対密
度=97.1%)程度と低いが、0.10m2 /g付近
から嵩密度が上昇し始め、0.12m2 /gで4.41
g/cm3 と極めて高い嵩密度が得られることが確認され
た。また、比表面積が0.16m2 /g付近で嵩密度は
飽和し、さらに比表面積が増加して0.20m2 /gに
達すると、かえって粉体の取扱いが困難なる等の不都合
が発生した。以上の結果から、チタン粉末の比表面積が
0.12〜0.18m2 /gの範囲であれば安定して高
い密度が得られることが確認された。
【0017】
【発明の効果】この発明によれば、安定して高密度を得
ることができる高密度粉末焼結チタン合金の製造方法が
提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】チタン粉末の比表面積と焼結体の嵩密度との関
係を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−293707(JP,A) 特開 平4−107202(JP,A) 特開 平1−127602(JP,A) 特公 平2−50172(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C22C 1/04 B22F 1/00 - 3/26

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チタン粉末と予め合金化された合金粉末
    との混合粉末を成形して焼結する高密度粉末焼結チタン
    合金の製造方法であって、前記チタン粉末は、その比表
    面積が0.12〜0.18m2 /gであることを特徴と
    する高密度粉末焼結チタン合金の製造方法。
JP7170892A 1992-03-27 1992-03-27 高密度粉末焼結チタン合金の製造方法 Expired - Lifetime JP2806133B2 (ja)

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