JP2806122B2 - パルス・ドップラーレーダ装置 - Google Patents

パルス・ドップラーレーダ装置

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JP2806122B2
JP2806122B2 JP4022424A JP2242492A JP2806122B2 JP 2806122 B2 JP2806122 B2 JP 2806122B2 JP 4022424 A JP4022424 A JP 4022424A JP 2242492 A JP2242492 A JP 2242492A JP 2806122 B2 JP2806122 B2 JP 2806122B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は高速移動目標を観測対
象とするパルス・ドップラーレーダ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のパルス・ドップラーレー
ダ装置については1991年電子情報通信学会秋季大会
論文集、B−95、“パルス・ドップラーレーダにおけ
る積分効率の改善”に開示されたものがあり、また、同
一出願人より出願の特願平03−191540に記され
たものがある。図8はパルス圧縮方式が直線周波数変調
方式(以下、チャープ方式と呼ぶ)のパルス・ドップラ
ーレーダ装置の従来例を示す構成ブロック図である。図
9はパルス圧縮方式が符号変調方式のパルス・ドップラ
ーレーダ装置の従来例を示す構成ブロック図である。上
記図8,図9に示されたパルス・ドップラーレーダ装置
は、後に説明するように、観測中にレンジビンの移動を
伴う高速移動目標に対して、目標のドップラー効果によ
る位相変動と目標のレンジビン移動による影響を補正し
て、パルス圧縮とパルス・ドップラー処理とを行い、高
速移動目標に対して距離測定性能及び速度測定性能を向
上させたパルス・ドップラーレーダ装置である。図8,
図9において、1は送信パルスを発生し変調して周波数
帯域を広げる送信手段,2は受信手段、3はアンテナ、
4は送受切換器、5はパルス圧縮手段、6はパルス積分
処理手段、7は振幅検波器、8は表示器、9はリファレ
ンス信号発生手段である。次に動作の概要を説明する。
図8において、送信手段1の送信パルス発生器11から
パルス幅τの送信パルスが発生され、図11(a)に示
されるように、パルス伸長器12によりパルス幅T(T
>>τ)、周波数帯域幅Δf(=1/τ)のチャープ
(直線周波数変調)パルスが生成される。一方、図9に
おいては、送信手段1の送信パルス発生器11からパル
ス幅τの送信パルスが発生され、7ビット、バーカ符号
による符号化位相変調の例では、図12(a)に示され
る遅延素子15と加算器16を備えた符号化位相変調器
14により、図12(b)に示されるパルス幅Tの符号
化位相変調パルスが生成される。図8,図9のチャープ
方式、符号変調方式のいずれの場合も、変調された送信
パルスは送受切換器4、アンテナ3を経て送信電波とし
て目標へ放射され、目標で反射された電波はアンテナ3
で受信され、受信信号は送受切換器4を経て、受信手段
2においてディジタル複素ビデオ信号に変換される。
【0003】上記の受信手段2では、図13に示される
ように、受信信号はミキサー21で、局部発振器22の
出力と積がとられ、中間周波信号に変換される。ミキサ
ー21の出力はIF(中間周波)アンプ23で増幅され
た後、2分配され、夫々位相検波器24へ入力される。
位相検波器24においてコヒーレント発振器25の出力
信号との積、及びコヒーレント発振器25の出力信号の
位相を90゜移相器26にて90゜遅らせた信号との積
がとられ、夫々位相検波される。夫々の位相検波器出力
は受信複素ビデオ信号の実部(I)及び虚部(Q)とし
て、サンプルホールダ27によって保持された後、A/
D変換器28によりディジタル複素ビデオ信号に変換さ
れる。
【0004】受信手段2の出力データはレンジ,パルス
ヒットの2次元データとする。ここで、レンジは送受信
機からの相対距離の単位で、1サンプリングタイムの間
に光が進む距離の半分を表し、パルスヒットは送信パル
ス数の単位である。このレンジ方向データを数パルスヒ
ット分考える。ここではレンジ方向のデータ点数(全レ
ンジビン数)をN、パルスヒット方向のデータ点数(こ
れはフーリエ変換点数であり、フーリエ変換後の全ドッ
プラービン数である)をMとする。受信手段2の出力
は、パルス圧縮手段5に入力される。
【0005】上記のパルス圧縮手段5は、図8,図9に
示されるように以下の構成を有している。受信手段2の
出力を記憶するバッファメモリ54のデータをレンジ方
向にN点フーリエ変換するN点FFT演算器52と、N
点FFT演算器52の出力を記憶する2次元メモリ56
と、検出対象とする目標の相対速度毎にドップラー効果
による位相変動と観測開始時からの目標のレンジビン移
動とを補正したリファレンス信号を記憶する3次元の参
照メモリ50と、上記参照メモリ50の出力と上記2次
元メモリ56の出力とを複素乗算する複素乗算器51
と、上記複素乗算結果をバッファメモリ55を介してレ
ンジ方向に逆フーリエ変換するN点IFFT演算器53
とを備えている。
【0006】図8,図9に示された従来例では、ドップ
ラー効果によるパルス圧縮への以下のような影響を取り
除くために、リファレンス信号発生手段9において、リ
ファレンス信号発生器91の後にドップラー補正器92
が付加されている。今、あるレンジビン内の移動目標
が、ドップラー周波数fdを生ずる相対速度Vをもつと
する。チャープ方式の場合、上記の相対速度Vをもつ移
動目標で反射された受信パルスの時間対周波数特性(図
14の点線で示す)は、相対速度が零の目標で反射され
た受信パルスの時間対周波数の特性(図14の実線で示
す)に対して周波数fdだけシフトしたものとなる。従
来のパルス・ドップラーレーダ装置のパルス圧縮手段の
遅延時間対周波数特性は目標の相対速度が零の場合に対
応しているため、上記移動目標で反射された受信パルス
の圧縮部分が短縮され、図14の例では、点線で示され
た特性の周波数f1 とf2 間に入る領域だけでしかパル
ス圧縮されず、パルス圧縮手段出力×(Δtd/T)の
損失が生ずる。更に、パルス圧縮手段において、Δtd
=(T/Δf)fdの遅延が生じ、これは(Δtd/
τ)レンジビンだけ表示レンジの減少に相当する。
【0007】符号変調方式の場合、ドップラー周波数f
dの周波数シフトにより、受信パルスの位相回転が生
じ、パルス圧縮前のパルスとリファレンス信号との位相
特性が合わなくなり、レンジサイドローブレベルの増
大、圧縮率の低下、圧縮パルスの位置ずれや分離などの
パルス圧縮性能の劣化により、高速移動目標の距離測定
誤差、又は距離測定不能を伴う。例えば、符号系列にバ
ーカ符号を用いた場合、ドップラーシフトにより圧縮前
のパルス幅Tのパルスに2πの位相回転が生ずると、リ
ファレンス信号と位相が全く合わなくなる。13ビット
バーカ符号を用いた場合のパルス圧縮波形の一例を図1
5に示す。図において、サンプル点とはレンジビンを表
わし、サンプル点13が目標の存在するレンジビンを示
す。出力はパルス圧縮後の値である。圧縮前のパルス幅
Tのパルスに2πの位相回転が生ずると、次式となる。 2πfd・T=2π[rad] (1) 従って、fd=2V/λ、(λ:レーダの送信波長)を
上式に代入して求まる移動目標の相対速度VがV=λ/
2Tになると、目標の存在するサンプル点13の出力は
零となり、圧縮不可能となる。
【0008】さらに、目標の相対速度が観測時間中にレ
ンジビン移動を生ずる大きさのとき、それぞれの時点で
目標が存在するレンジにパルスが圧縮されるため、観測
時間内のある時刻に目標が存在するレンジビンに着目す
ると、目標のレンジビン移動が生じない場合に比べ、観
測時間が短縮されたのと同様になり、パルス・ドップラ
ー処理において積分効率の低下と、ドップラー分解能の
低下が生じ、目標の速度測定性能が劣化する。そこで、
ドップラー補正器92で補正したドップラー周波数を生
ずるそれぞれの目標の相対速度について、各パルスの送
信時における観測開始時から目標が移動する距離を、電
波が伝搬するのにかかる時間だけ補正したリファレンス
信号を用意している。そのため、ドップラー補正器92
の後にレンジビン補正器93を付加している。この様
に、各ドップラー周波数で補正したリファレンス信号
と、全ドップラー周波数成分が含まれた受信信号とを複
素乗算した後に、レンジビン方向に逆フーリエ変換する
ことにより、パルス圧縮とドップラー周波数分解が行わ
れる。上記パルス圧縮手段の後に積分手段を置くことに
より全パルスの成分をそれぞれのドップラーセルに積分
している。
【0009】また、従来例ではN点FFT演算器52の
後に、2次元メモリ56を備えているが、これは観測時
間中の各パルスをN点FFT演算器52でレンジビン方
向にフーリエ変換した出力とリファレンス信号とを複素
乗算する時に、繰り返して2次元メモリ56から信号が
読み出される。また、参照メモリ50は、リファレンス
信号発生器91の出力(1次元データ)がドップラー補
正器92によりドップラー補正され(2次元データ)、
レンジビン補正器93によりレンジビン補正された出力
(3次元データ)を記憶するために、3次元メモリが使
用されている。
【0010】次に動作概要を説明する。初めに、図8,
図9のリファレンス信号発生手段9で発生し、パルス圧
縮手段5の参照メモリ50に予め記憶しておくリファレ
ンス信号について説明する。このリファレンス信号発生
手段9は、リファレンス信号発生器91とドップラー補
正器92とレンジビン補正器93とN点FFT演算器9
4とを有し、N点FFT演算器94出力のリファレンス
信号は、参照メモリ50に入力される。そして、パルス
・ドップラーレーダ装置の信号処理のモードが変わっ
て、リファレンス信号生成パラメータ(レンジビン数
N、送信パルス幅T、搬送波周波数f0 、サンプリング
タイムts )が変化しない限り、同一のリファレンス信
号が用いられるので、リファレンス信号発生手段9は一
旦参照メモリ50にリファレンス信号を入力すると切り
離される。そして、次の信号処理モードに変ったとき
に、リファレンス信号発生手段9は再び接続され、参照
メモリ50に新たなリファレンス信号が再入力される。
リファレンス信号発生器91は、送信手段1で生成され
た送信パルス(チャープ方式と符号変調方式の場合、そ
れぞれ図11(a)、図12(b)に示す)をサンプリ
ング・タイムts でサンプリングし、その信号をTR
(r)で表わすと、次式で表されるリファレンス信号R
(r)を発生する。(チャープ方式と符号変調方式の場
合、それぞれ図11(b)、図12(c)に示す)。こ
こでrはレンジビンを表し、時間をサンプリング・タイ
ムts で区切ったものである(r=t/ts )。
【0011】
【数1】
【0012】次に、リファレンス信号R(r)はドップ
ラー補正器92に入力され、ドップラー周波数がfdだ
けシフトされた時間対周波数特性をもつリファレンス信
号RP (r,fd)が得られる。ここでドップラー周波
数fdは目標の相対速度が未知のため、目標の相対速度
は複数個想定される。例えば、パルス・ドップラー処理
でドップラー分解するときは全種類のドップラー周波数
を用いる。これは送信パルスの繰り返し周波数をM分割
した周波数であり、次式で表される。 fd=(PRF/M){I−(M/2)}, (3) (PRF:パルス繰り返し周波数、I=1,・・・,M)
【0013】以上より求めたfd値を用いて、ドップラ
ー補正器92の出力RP (r,fd)は次式で表せる。 RP (r,fd)=R(r)・exp(−2πfd・r・ts ) (4) 上記ドップラー補正器92の出力RP (r,fd)は、
次いでレンジビン補正器93に入力される。
【0014】レンジビン補正器93では、ドップラー補
正器92で想定された目標の速度毎に、観測開始時から
目標が移動した距離をパルスが伝搬するのにかかる時間
を求めて、リファレンス信号をその時間だけ移動させて
いる。ドップラー補正器92で用いたドップラー周波数
fdに対する目標の相対速度vdは次式で表される。 vd=fd・C/2f0 (5) (f0 :搬送波周波数、C:光速) そして、ドップラー周波数がfdとなる目標において、
観測開始からpパルスヒットした時に、目標が移動した
距離をパルスが伝搬するのにかかる時間t(fd,p)
は次式のようになる。 t(fd,p) =(vd・p・T)/(C・t s =(fd・p・T)/(2f 0 ・t s (T:送信パルス幅) (6) ここで、この時間t(fd,p)はサンプリングタイム
s でサンプリングされる。
【0015】この時間t(fd,p)を打ち消すため
に、リファレンス信号も時間軸上でt(fd,p)時間
移動したものを用いる。このリファレンス信号R
pp(r,fd,p)は次式で示される。 RPP(r,fd,p) =RP (r,fd)・u[N−(r−t(fd,p))] (7) 但し、u(r)=1, 0≦r<(T/ts ) u(r)=0, (T/ts )≦r<N
【0016】次にレンジ補正器93の出力RPP(r,f
d,p)を、空間周波数の領域のデータに変換するため
に、N点FFT演算器94によりレンジ方向にフーリエ
変換して、次式で示されるリファレンス信号のスペクト
ルRRPP (fr,fd,p)が得られる。ここで、レン
ジ方向にフーリエ変換したデータは空間周波数の領域の
データである。 RRPP (fr,fd,p)=FR [RPP(r,fd,P)] (8) (FR :レンジ方向のフーリエ変換) 上記のリファレンス信号のスペクトルRRPP (fr,f
d,p)を予め参照メモリ50に記憶する。記憶される
と、リファレンス信号発生手段9は参照メモリ50と切
り離される。上記のリファレンス信号のスペクトルR
RPP (fr,fd,p)の生成方法は、チャープ方式と
符号変調方式いずれの場合も同様である。
【0017】次に、パルス圧縮手段5とパルス積分処理
手段6の動作概要について図10のフローチャートを参
照して説明する。図10において、ステップ1では、受
信手段2の出力のデータS(r)を空間周波数の領域の
データに変換するためにN点FFT演算器52でレンジ
方向にフーリエ変換する。このN点FFT演算器出力は
次式で表せる。 SR (fr)=FR [S(r)] (9) (fr:空間周波数、FR :レンジ方向のフーリエ変換) これをパルスヒットについて繰り返してSR (fr,
p)とし、2次元メモリ56に入力する。
【0018】ステップ2では、ステップ1の出力SR
(fr,p)と、リファレンス信号RRPP (fr,f
d,p)とを複素乗算し、全周波数に渡って位相を一定
に揃えたスペクトル成分を得る。この結果をURPP (f
r,fd,p)とする。 URPP (fr,fd,p) =SR (fr,p)×RRPP (fr,fd,p) (10) これを空間周波数frについて繰り返し、バッファメモ
リ55に記憶する。
【0019】ステップ3では、複素乗算結果URPP (f
r,fd,p)を、時間領域のデータに変換するため
に、空間周波数方向に逆フーリエ変換し次式に示すUPP
(r,fd,p)とする。 UPP(r,fd,p)=Ffr -1[URPP (fr,fd,p)]) (11) (Ffr -1:周波数方向の逆フーリエ変換)
【0020】ステップ4では上記ステップ2とステップ
3の処理をパルスヒットpについて繰り返し、2次元メ
モリ61に記憶する。この逆フーリエ変換結果U
PP(r,fd,p)を2次元メモリ61から読み出し、
それぞれのr,fdごとにパルス方向に積分し、W
(r,fd)とする。これは、信号をドップラー周波数
成分に分解したものを目標の相対速度に応じたドップラ
ー周波数のところに積分する効果がある。これを次式に
示す。 この積分処理をレンジビンrについて繰り返す。ステッ
プ4の処理を想定した目標の相対速度に対応するドップ
ラー周波数fdについて繰り返し、積分結果W(r,f
d)を振幅検波器7で包絡線検波を行い、表示器8に表
示する。
【0021】ここで、図8,図9に示した従来例のパル
ス圧縮手段5とパルス積分処理手段6における信号処理
の演算量、及び参照メモリ50に記憶するリファレンス
信号を生成するリファレンス信号発生手段9における信
号処理の演算量について考える。図10に示すフローチ
ャートを参照して、ステップ1では、受信信号をレンジ
方向にフーリエ変換するために、N点フーリエ変換をパ
ルスヒットについてM回繰り返す。次にステップ2での
演算量に先立ち、参照メモリ50に記憶するリファレン
ス信号生成について考える。先ず、N点のリファレンス
信号を生成し、目標の速度をL種類想定したとすると、
N点のリファレンス信号をL回ドップラー補正し、これ
をパルスヒットについてM回レンジビン移動補正をす
る。さらに、リファレンス信号をレンジ方向にフーリエ
変換するために、N点フーリエ変換を目標の速度につい
てL回とパルスヒットについてM回繰り返す。
【0022】ステップ2では、受信信号フーリエ変換出
力とリファレンス信号をレンジビン数N回の複素乗算を
行う。このステップ2はパルスヒットM回およびドップ
ラー補正数L回繰り返されるため、この複素乗算は全部
でN×M×L回行われる。
【0023】ステップ3では、複素乗算結果を空間周波
数方向に、N点逆フーリエ変換を行う。このステップ3
はパルスヒットM回およびドップラー補正数L回繰り返
されるため、このN点逆フーリエ変換は全部でM×L回
行われる。
【0024】ステップ4では、逆フーリエ変換結果をパ
ルス方向にM点積分しレンジビンについてN回とドップ
ラーについてL回繰り返す。
【0025】以上のように、ステップ1からステップ4
までに、N点フーリエ変換とN点逆フーリエ変換は両方
を合わせて(M+M×L)回行われ、リファレンス信号
生成時には、N点フーリエ変換が(M×L)回行われ
る。関数f(n)のN点離散フーリエ変換(以下、DF
Tと呼ぶ)は次式で表される。
【0026】従って、N点離散フーリエ変換は(N×
N)回の複素乗算とN点の積分をN回繰り返すが、高速
フーリエ変換(FFT)では、複素乗算回数が{(lo
2 N−1)×(N/2)}となり、DFTに比べFF
Tでは演算量が減るが、log2 NとNに比例して複素
乗算回数が増加するため、従来のパルス・ドップラーレ
ーダ装置では演算量が大となり、処理時間を長く要する
という課題があった。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】従来のパルス圧縮とパ
ルス・ドップラー処理を行うパルス・ドップラーレーダ
装置は以上のように構成されていて、パルス圧縮とパル
ス・ドップラー処理に要する演算量が大きくなり、処理
時間を要した。
【0028】この発明は上記のような課題を解消するた
めに成されたもので、観測中にレンジビンの移動を伴う
高速移動目標に対して、目標のドップラー効果による位
相変動と目標のレンジビン移動による影響を受けない、
もしくは影響が少なく、パルス圧縮とパルス・ドップラ
ー処理に要する演算量を削減し、処理時間を軽減したパ
ルス・ドップラーレーダ装置を得ることを目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】上記の目標を達成するた
めに、請求項1に係わる発明のパルス圧縮とパルス・ド
ップラー処理を行うパルス・ドップラーレーダ装置にお
いて、リファレンス信号発生器と、上記リファレンス信
号発生器の出力をレンジ方向にフーリエ変換するFFT
演算器と、上記FFT演算器の出力を入力とし観測対象
のレンジビン移動による遅れ時間分の位相回転量を空間
周波数の領域で補正するレンジビン位相補正器とを有
し、目標の観測開始時からのレンジビン移動を補正した
リファレンス信号を発生するリファレンス信号発生手段
と、変調を施された広パルス幅信号を上記リファレンス
信号発生手段の出力を用いて相関処理し狭パルス幅信号
に変換するパルス圧縮手段と、パルス圧縮手段出力をレ
ンジビン毎に全パルスヒット分を加算する積分手段とを
備えたものである。
【0030】請求項2に係わる発明のパルス圧縮とパル
ス・ドップラー処理を行うパルス・ドップラーレーダ装
置は、リファレンス信号発生器と、補正に要するドップ
ラー周波数を間引いて削減した間引き型ドップラー補正
器と、観測対象のレンジビン移動を時間領域で補正する
レンジビン補正器と、上記レンジビン補正器の出力をレ
ンジ方向にフーリエ変換するFFT演算器とを有して、
目標のドップラー効果による位相変動と観測開始時から
の目標のレンジビン移動とを間引いて補正したリファレ
ンス信号を発生するリファレンス信号発生手段と、変調
を施された広パルス幅信号を上記リファレンス信号発生
手段の出力を用いて相関処理し狭パルス幅信号に変換す
るパルス圧縮手段と、パルス圧縮手段出力をパルスヒッ
ト方向にフーリエ変換して目標の相対速度を検出するパ
ルス・ドップラー処理手段とを備えたものである。
【0031】請求項3に係わる発明のパルス圧縮とパル
ス・ドップラー処理を行うパルス・ドップラーレーダ装
置は、請求項2記載のパルス・ドップラーレーダ装置に
おけるリファレンス信号発生手段が、リファレンス信号
発生器と、リファレンス信号発生器の出力をレンジ方向
にフーリエ変換するFFT演算器と、上記FFT演算器
の出力を入力とし観測対象のレンジビン移動による遅れ
時間分の位相回転量を空間周波数の領域で補正するの
に、補正に要するドップラー周波数を間引いて削減した
間引き型レンジビン位相補正器とを有し、目標の観測開
始時からのレンジビン移動を間引いて補正したリファレ
ンス信号を発生するようにしたものである。
【0032】
【作用】上記のように構成された請求項1に係わる発明
のパルス・ドップラーレーダ装置のリファレンス信号発
生手段では、目標のドップラー効果による位相変動の補
正を行わず、時間領域で発生させたリファレンス信号を
フーリエ変換して空間周波数の領域のデータに変換し、
空間周波数の領域で想定した目標のラジアル速度を用い
て目標の観測開始時からのレンジビン移動の補正を行う
ことにより、複数回の加算と複素乗算の組み合わせであ
るフーリエ変換の回数を削減することができ、演算量を
削減し、処理時間を軽減させることができる。
【0033】また、請求項2に係わる発明のパルス・ド
ップラーレーダ装置のリファレンス信号発生手段では、
目標のドップラー効果による位相変動の補正と、目標の
観測開始時からのレンジビン移動の補正とに要するドッ
プラー周波数を間引いて削減することにより、リファレ
ンス信号発生のための演算量を削減するとともに、パル
ス圧縮手段内の複素乗算及び逆フーリエ変換の演算量を
削減し、処理時間を軽減させることができる。この際、
パルス圧縮手段出力をパルスヒット方向にフーリエ変換
するパルス・ドップラー処理を行うことにより、ドップ
ラー補正及びレンジビン移動補正に要するドップラー周
波数を削減してもドップラー分解能を低下させることは
ない。
【0034】また、請求項3に係わる発明のパルス・ド
ップラーレーダ装置のリファレンス信号発生手段では、
目標のドップラー効果による位相変動の補正を行わず、
時間領域で発生させたリファレンス信号をフーリエ変換
して空間周波数の領域のデータに変換し、空間周波数の
領域で目標の観測開始時からのレンジビン移動の補正を
行うのに、補正に要するドップラー周波数を間引いて削
減することにより、リファレンス信号発生のための演算
量を削減するとともに、パルス圧縮手段内の複素乗算及
び逆フーリエ変換の演算量を削減し、処理時間を軽減さ
せることができる。この際、パルス圧縮手段出力をパル
スヒット方向にフーリエ変換するパルス・ドップラー処
理を行うことにより、レンジビン移動補正に要するドッ
プラー周波数を削減してもドップラー分解能を低下させ
ることはない。
【0035】
【実施例】
実施例1.以下、請求項1に係わる発明の実施例につい
て図を参照して説明する。図1,図2はそれぞれ本発明
のパルス・ドップラーレーダ装置のパルス圧縮方式がチ
ャープ方式の場合と、符号変調方式の場合の実施例1を
示す構成ブロック図である。図1,図2において、1は
送信パルスを発生し変調して周波数帯域を広げる送信手
段、2は受信手段、3はアンテナ、4は送受切替器、5
はパルス圧縮処理手段、6はパルス積分処理手段、7は
振幅検波器、8は表示器、9はリファレンス信号発生手
段である。従来例と同一構成の上記の送信手段1、受信
手段2、アンテナ3、送受切替器4、パルス圧縮処理手
段5、パルス積分処理手段6、振幅検波器7、表示器8
については既に説明してあるので、ここでは説明を省略
する。
【0036】上記のリファレンス信号発生手段9は、図
1,図2に示すように以下の構成をしている。従来例と
同様にリファレンス信号を発生するリファレンス信号発
生器91と、リファレンス信号をレンジ方向にフーリエ
変換するN点FFT演算器94と、レンジビン移動によ
る遅れ時間分の位相回転量を空間周波数の領域で補正す
るレンジビン位相補正器95とを備えている。図8,図
9に示した従来例では、リファレンス信号発生器91で
発生したリファレンス信号を、ドップラー補正器92で
ドップラー効果による位相変動を補正し、更にレンジビ
ン補正器93で目標のラジアル速度によるレンジビン移
動を補正したリファレンス信号をN点フーリエ変換器9
4でフーリエ変換し、空間周波数の領域の信号に変換
し、このリファレンス信号を用いてパルス圧縮を行って
いた。
【0037】ここで、ドップラー効果によるパルス圧縮
への影響を考える。チャープ方式の場合、従来例で説明
したように、ドップラー効果によるパルス圧縮の損失は
次のようになる。 パルス圧縮手段出力×{(2×f0 ×V)/(△f×
C)},(但し、f0 :搬送波中心周波数、V:移動目
標のラジアル速度、△f:帯域幅、C:光速)となる。
例えば、f0 を10GHz,△fを10MHzとしたと
き、目標ラジアル速度が3.3マッハ(1Km/s)で
あったとすると、パルス圧縮の損失はパルス圧縮手段出
力×0.007となる。この様に、一般にドップラー効
果によるパルス圧縮への影響は小さい。また、符号変調
方式(バーカ符号の場合)では、圧縮前のパルス幅Tの
パルスに生ずる位相回転の量がπより小さい場合、パル
ス圧縮の損失は約0.5以下となる。この時の目標のラ
ジアル速度Vは、V<C/(4f0 ・T)であり、この
様なとき、ドップラー効果によるパルス圧縮への影響は
小さい。
【0038】次に、ドップラー効果の影響に対するレン
ジビン移動の影響を考える。レンジビン移動の影響は観
測時間というパラメータが新たに入るが、一般のレーダ
諸元において、レンジビン移動を伴うような場合、ドッ
プラー効果によるパルス圧縮への影響と比べて、レンジ
ビン移動による影響の方が大きい。
【0039】従って、請求項1に係わる発明では、演算
量を削減するために、パルス圧縮とパルス・ドップラー
処理を行うパルス・ドップラーレーダ装置において、パ
ルス圧縮への影響が比較的小さいドップラー効果による
影響の補正を省くことにより、リファレンス信号発生手
段9における演算量を削減する。このリファレンス信号
発生手段9における演算量の削減は、パルス・ドップラ
ーレーダ装置の信号処理モードが切り替わって、新たな
リファレンス信号を発生させる際に演算量を削減でき
る。
【0040】次に、リファレンス信号発生手段9の動作
概要について図1,図2を参照して説明する。リファレ
ンス信号発生器91は、従来と同様に式2で示すリファ
レンス信号R(r)を発生する。次に、リファレンス信
号R(r)はN点FFT演算器94に入力され、空間周
波数の領域のデータに変換するためにフーリエ変換され
る。このN点FFT演算器出力RR (fr)は次式で表
せる。 RR (fr)=FR [R(r)] (14) (FR :レンジ方向のフーリエ変換、fr:空間周波数)
【0041】N点FFT演算器出力RR (fr)は、レ
ンジビン位相補正器95に入力される。観測開始からp
パルスヒットしたときに、目標が移動した距離をパルス
が伝搬するのにかかる時間t(fd,p)は従来と同様
に式6で表される。これを用いてレンジビン移動による
遅れ時間分の位相回転量を空間周波数の領域で補正す
る。このレンジビン位相補正器95の出力RPPR (f
r,fd,p)は次式で表せる。 RPPR (fr,fd,p) =RR (fr)・exp{−j2πf0・t(fd,p)} (f0 :搬送波周波数) (15)
【0042】上記リファレンス信号のスペクトルを予め
参照メモリ50に記憶する。記憶されると、リファレン
ス信号発生手段9は、参照メモリ50と切り離される。
上記のリファレンス信号のスペクトルRPPR (fr,f
d,p)の生成方法は、チャープ方式と符号変調方式の
いずれの場合も同様である。
【0043】従来、参照メモリに記憶するリファレンス
信号生成においては、先ず、N点のリファレンス信号を
生成し、目標の速度をL種類想定したとすると、N点の
リファレンス信号をL回ドップラー補正し、これをパル
スヒット数のM回レンジビン移動補正し、さらに、リフ
ァレンス信号をレンジ方向にフーリエ変換するために、
N点フーリエ変換をドップラーについてL回と、パルス
ヒットについてM回繰り返していた。また、N点フーリ
エ変換は、{(log2 N−1)・(N/2)}回の複
素乗算を繰り返すため、従来のパルス・ドップラーレー
ダでは、演算量が大きくなり、処理時間を長く要した。
しかし、この発明の実施例1では、先ず、N点のリファ
レンス信号を生成し、リファレンス信号をレンジ方向に
フーリエ変換するためにN点フーリエ変換を1回行い、
レンジビン移動による遅れ時間分の位相回転量を補正す
るために、ドップラーについてL回と、パルスヒットに
ついてM回の複素乗算を行えばよい。これにより、本実
施例1では従来例で行っていた時間領域でのドップラー
補正とレンジビン移動補正を省略して、複素乗算は
{(log2 N−1)・(N/2)・(L−M−1)−
N・L・M}回削減される。この様に本実施例1では従
来例に比べ、リファレンス信号発生手段における演算量
を削減し、処理時間を軽減できる。
【0044】実施例2.以下、請求項2に係わる発明の
実施例について図を参照して説明する。図3,図4はそ
れぞれ本発明のパルス・ドップラーレーダ装置のパルス
圧縮方式がチャープ方式の場合と、符号変調方式の場合
の実施例2を示す構成ブロック図である。図3,図4に
おいて、1は送信パルスを発生し変調して周波数帯域を
広げる送信手段、2は受信手段、3はアンテナ、4は送
受切替器、5はパルス圧縮処理手段、10はパルス・ド
ップラー処理手段、7は振幅検波器、8は表示器、9は
リファレンス信号発生手段である。従来例と同一構成の
上記の送信手段1、受信手段2、アンテナ3、送受切替
器4、パルス圧縮処理手段5、振幅検波器7、表示器8
については既に説明してあるので、ここでは説明を省略
する。上記のリファレンス信号発生手段9は、図3,図
4に示すように以下の構成をしている。リファレンス信
号発生器91と、補正に要するドップラー周波数を削減
した間引き型ドップラー補正器96と、レンジビン移動
量を時間領域で補正するレンジビン補正器93と、レン
ジビン補正器93の出力信号をレンジ方向にフーリエ変
換するN点FFT演算器94とを備えている。リファレ
ンス信号発生器91とレンジビン補正器93とN点FF
T演算器94は従来例と同様である。次に、上記パルス
・ドップラー処理手段10の構成を示す。パルス圧縮処
理手段5の出力を入力し記憶する2次元メモリ101
と、上記2次元メモリからデータをパルスヒット方向に
読み出してフーリエ変換するM点FFT演算器102
と、上記M点FFT演算器の出力のうち必要なドップラ
ー周波数に対するデータを記憶する2次元メモリ103
を備えている。
【0045】次に動作の概要を説明する。先ず、はじめ
に、図3,図4のリファレンス信号発生手段9で発生
し、パルス圧縮手段5の参照メモリ50に予め記憶して
おくリファレンス信号生成について説明する。リファレ
ンス信号発生手段9では、リファレンス信号発生器91
で、従来例で説明した式2で示されるリファレンス信号
R(r)を発生する。リファレンス信号R(r)は、間
引き型ドップラー補正器96に入力され従来例で説明し
た式4で示されるドップラー補正されたリファレンス信
号RP (r,fd)を得るが、この際、ドップラー補正
するドップラー周波数は次に説明するように間引かれ削
減している。観測時間中の圧縮パルスのピークレベルが
1レンジビン内にあるときは、レンジビンの補正をする
必要はない。従って、観測時間中のレンジビン移動量が
0.5レンジビン以内になる荒い刻みでドップラー補正
を行うドップラー周波数を決定する。補正を行うドップ
ラー周波数の刻み△fdは、次式で表せる。 △fd≦(0.5・f0 ・ts )/(PRI・M) (16) (f0 :搬送波周波数、ts :サンプリングタイム、PRI:パルス繰り返し周 期)
【0046】上記間引き型ドップラー補正器96の出力
P (r,fd)はレンジビン補正器93に入力され
る。レンジビン補正器93では、間引き型ドップラー補
正器94で想定した目標の速度毎に、従来例で説明した
式7で示されるレンジビン移動を補正したリファレンス
信号RPP(r,fd,p)が得られる。次に上記レンジ
ビン補正器93の出力RPP(r,fd,p)は、従来例
と同様に空間周波数の領域のデータに変換するために、
N点FFT演算器94によりレンジ方向にフーリエ変換
して、式8で示されるリファレンス信号のスペクトルR
RPP (fr,fd,p)を得る。上記のリファレンス信
号のスペクトルRRPP (fr,fd,p)を予め参照メ
モリ50に記憶する。記憶されると、リファレンス信号
発生手段9は、従来例及び実施例1と同様に参照メモリ
50と切り離される。上記のリファレンス信号のスペク
トルRRPP (fr,fd,p)の生成方法は、チャープ
方式と符号変調方式のいずれの場合も同様である。
【0047】次に、パルス圧縮手段5とパルス・ドップ
ラー処理手段10の動作概要について、図5のフローチ
ャートを参照して説明する。ステップ1では、従来例と
同様に受信手段2の出力のデータS(r)を空間周波数
の領域のデータに変換するために、N点FFT演算器5
2で式9で示されるようにレンジ方向にフーリエ変換す
る。これをパルスヒットについて繰り返してSR (f
r,p)とし、2次元メモリ56に入力する。ステップ
2では、従来例で説明した、式10で示されるステップ
1の出力SR(fr,p)と、リファレンス信号RRPP
(fr,fd,p)とを複素乗算し、URPP (fr,f
d,p)とする。これを空間周波数frについて繰り返
し、バッファメモリ55に記憶する。ステップ3では、
従来例と同様に複素乗算結果URPP (fr,fd,p)
を、時間領域のデータに変換するために式11に示すよ
うに空間周波数方向に逆フーリエ変換しUPP(f,f
d,p)とする。
【0048】ステップ4では、上記ステップ2とステッ
プ3の処理をパルスヒットpについて繰り返し、2次元
メモリ101に記憶する。この逆フーリエ変換結果を2
次元メモリ101から読みだし、M点FFT演算器10
2でパルスヒット方向にMフーリエ変換し、パルス・ド
ップラー処理を行う。上記の処理により、それぞれのレ
ンジビン毎に、ドップラー周波数fd2の中心がfd
で、(fd−PRF/2)≦fd2<(fd+RPF/
2),(但し、PRF:パルス繰り返し周波数)の範囲
を、△fd2=PRF/Mの刻みで変化するドップラー
周波数成分に分解し、目標の相対速度に対応するドップ
ラーセルに信号電力が積分されることにより、目標の相
対速度を検出できる。上記M点FFT演算器の出力は次
式で表せる。 UP (r,fd,fd2)=FP [UPP(r,fd,p)] (17) (FP :パルスヒット方向のフーリエ変換) このパルスヒット方向のフーリエ変換をレンジビンrに
ついて繰り返し2次元メモリ103に記憶するが、この
時2次元メモリ103にはfd2の有効範囲のデータの
みを記憶する。この有効範囲は式16に示す補正に要す
るドップラー周波数の荒い刻み△fdを用いて、(fd
−△fd/2)≦fd2<(fd+△fd/2)で表せ
る。上記ステップ4をドップラー周波数fdについて繰
り返す。以上のようにフーリエ変換を行ってパルス・ド
ップラー処理を行うことにより、ドップラー補正及びレ
ンジビン移動補正に用いるドップラー周波数を間引いて
削減しても、ドップラー分解能は劣化しない。
【0049】次に、図5のフローチャートを参照してパ
ルス圧縮手段5とパルス・ドップラー処理手段10にお
ける演算量がどれくらいあるか考える。先ず、ステップ
1では、受信信号をレンジ方向にフーリエ変換するため
に、N点フーリエ変換をパルスヒットについてM回繰り
返す。次いでステップ2の演算量に先立ち、参照メモリ
に記憶するリファレンス信号生成について考える。先
ず、N点のリファレンス信号を生成し、目標の速度を式
16に従って間引き、K種類を想定したとすると(ここ
で、K=L/(0.5×f0 ×ts ),但し、L:従来
のドップラー補正の回数)、N点のリファレンス信号を
K回ドップラー補正し、これをパルスヒット数M回、レ
ンジビン移動補正をする。さらに、リファレンス信号を
レンジ方向にフーリエ変換するために、N点フーリエ変
換をドップラーについてK回とパルスヒットについてM
回繰り返す。ステップ2では、受信信号フーリエ変換出
力とリファレンス信号とをレンジビン数N回の複素乗算
を行う。従って、このステップ2ではパルスヒットにつ
いてM回、及びドップラー補正の回数K回繰り返される
ため、この複素乗算は全部でN×M×K回行われる。ス
テップ3では、複素乗算結果を空間周波数方向にN点逆
フーリエ変換を行う。このステップ3はパルスヒット数
M回及びドップラー補正の回数K回繰り返されるため、
このN点逆フーリエ変換は全部でM×K回行われる。ス
テップ4では、逆フーリエ変換結果をパルス方向にM点
フーリエ変換を行い、レンジビンについてN回とドップ
ラーについてK回繰り返す。
【0050】従来例における演算量と本実施例2におけ
る演算量とを比較する。演算時間の大半を占める複素乗
算量の差を求めると、参照メモリ内に記憶するリファレ
ンス信号生成に際して、 {(log2 N−1)・(N/2)・M・(L−K)}
回の削減ができる。 また、パルス圧縮処理及びパルスドップラー処理に際し
て、 {(1/2)・(log2 N−log2 M+2)・N・
M・(L−K)}回の削減ができる。 この様に、L>Kかつ(log2 N−log2 M+2)
≧0のときに、本実施例2では従来例に比べ演算量を削
減し、処理時間を軽減することができる。
【0051】ここで、パルス圧縮手段出力をパルスヒッ
ト方向にフーリエ変換するパルス・ドップラー処理を行
うことにより、ドップラー補正及びレンジビン移動補正
に要するドップラー周波数を削減してもドップラー分解
能を低下させることはない。
【0052】また、ここではパルス・ドップラー処理手
段10に、M点FFT演算器102を用い、2次元メモ
リ103にこのM点FFT演算器出力のうち有効範囲の
データのみ記憶したが、このM点FFT演算器の代わり
にM点DFT演算器を用い、有効範囲のデータのみ計算
するようにしてもよい。但し、ドップラー補正及びレン
ジビン移動補正のためのドップラー補正周波数の1種類
の処理におけるパルス・ドップラー処理の出力ドップラ
ーセル数をJとする。つまり、図5のステップ4におけ
るfd2の有効範囲のデータ数はJであるが、このJは
式16で示される△fdと、△fd2=PRF/Mを用
い、J=△fd/△fd2で与えられる。パルス・ドッ
プラー処理手段10に、M点FFT演算器を用いるとき
と、M点DFT演算器を用いるときとの演算量の差Dを
求めると次式のようになる。 D=(M点FFT演算器を用いたときの演算量)−(M点DFT演算器を用 いたときの演算量) ={(log2 M−1)・(M/2)−J}・K・M (18) ここで、D>0になるときにM点DFT演算器を用いる
と演算量を削減できる。
【0053】実施例3.以下、請求項3に係わる発明の
実施例について図を参照して説明する。図6,図7はそ
れぞれ本発明のパルス・ドップラーレーダ装置のパルス
圧縮方式がチャープ方式の場合と、符号変調方式の場合
の実施例3を示す構成ブロック図である。本実施例3
は、実施例1に示したパルス圧縮に用いるリファレンス
信号生成において、ドップラー補正を行わない方法と、
実施例2に示したドップラー補正及びレンジビン補正に
要するドップラー周波数を間引いて削減する方法とを組
み合わせたものである。図6,図7において、1は送信
パルスを発生し変調して周波数帯域を広げる送信手段、
2は受信手段、3はアンテナ、4は送受切替器、5はパ
ルス圧縮処理手段、10はパルス・ドップラー処理手
段、7は振幅検波器、8は表示器、9はリファレンス信
号発生手段である。従来例と同一構成の上記の送信手段
1、受信手段2、アンテナ3、送受切替器4、パルス圧
縮処理手段5、振幅検波器7、表示器8については既に
説明してあるので、ここでは説明を省略する。また、上
記パルス・ドップラー処理手段10の構成は、実施例2
と同様であるのでここでは説明を省略する。
【0054】上記のリファレンス信号発生手段9は、図
6,図7に示すように以下の構成をしている。リファレ
ンス信号発生器91と、リファレンス信号発生器の出力
をレンジ方向にフーリエ変換するN点FFT演算器94
と、観測対象のレンジビン移動による遅れ時間分の位相
回転量を空間周波数の領域で補正するのに、補正に要す
るドップラー周波数を削減した間引き型レンジビン位相
補正器97とを備えている。ここでリファレンス信号発
生器91とN点FFT演算器94は従来例と同様であ
る。
【0055】次に、リファレンス信号発生手段の動作の
概要について説明する。リファレンス信号発生器91
は、従来例で説明した式2で示すリファレンス信号R
(r)を発生する。次に、リファレンス信号R(r)は
N点FFT演算器94に入力され、空間周波数の領域の
データに変換するためにフーリエ変換される。このN点
FFT演算器出力RR (fr)は式14で表される。N
点FFT演算器出力RR (fr)は、間引き型レンジビ
ン位相補正器97に入力される。実施例1で説明した式
15で示されるレンジビン移動による位相の補正を行
い、レンジビン移動補正を行ったリファレンス信号のス
ペクトルRPPR(fr,fd,p)を得るが、この補正
に要するドップラー周波数fdは、実施例2で説明した
式16で与えられる荒い刻み△fdで間引いて削減した
ものを用いている。
【0056】従来例と同様に、上記リファレンス信号の
スペクトルを予め参照メモリ50に記憶する。記憶され
ると、リファレンス信号発生手段9は、参照メモリ50
と切り離される。上記のリファレンス信号のスペクトル
PPR (fr,fd,p)の生成方法は、チャープ方式
と符号変調方式のいずれの場合も同様である。次に、パ
ルス圧縮手段5とパルス・ドップラー処理手段10の動
作概要は、実施例2と同様であるのでここでは説明を省
略する。
【0057】次に、演算量がどれくらいあるか考える。
パルス圧縮処理手段とパルス・ドップラー処理手段にお
ける演算量は実施例2と同様であり、従来例との演算量
の差は、演算時間の大半を占める複素乗算量において
{(1/2)・(log2 N−log2 M+2)・N・
M・(L−K)}回の削減になる。そして、L>Kかつ
(log2 N−log2 M+2)≧0のときに、従来例
に比べ演算量を削減し、処理時間を軽減できる。さら
に、本実施例3は、従来例に比べ、参照メモリに記憶す
るリファレンス信号の生成における演算量を削減してい
る。本実施例3では、先ず、N点のリファレンス信号を
生成し、リファレンス信号をレンジ方向にフーリエ変換
するために、N点フーリエ変換を1回行い、レンジビン
移動による遅れ時間分の位相回転量を補正するために、
間引いて削減したドップラー周波数についてK回と、パ
ルスヒットについてM回の複素乗算を行う。
【0058】以上により本実施例3では、複素乗算は従
来例に対して次の回数削減できる。 {(log2 N−1)・(N/2)・(L・M−1)−
N・K・M}回。 また、実施例1,実施例2に対して、それぞれ次の回数
削減できる。 {N・M・(L−K)}回、{(log2 N−1)・
(N/2)・(K・M−1)−N・K・M}回。 この様に本実施例3では、従来例に比べ、リファレンス
信号発生手段における演算量を削減し、処理時間を軽減
することができ、さらに、実施例1,実施例2に比べ
て、リファレンス信号発生手段における演算量を削減
し、処理時間を軽減できる。
【0059】ここで、パルス圧縮手段出力をパルスヒッ
ト方向にフーリエ変換するパルス・ドップラー処理を行
うことにより、レンジビン移動補正に要するドップラー
周波数を削減してもドップラー分解能を低下させること
はない。
【0060】また、ここではパルス・ドップラー処理手
段10に、M点FFT演算器102を用い、2次元メモ
リ103にこのM点FFT演算器出力のうち有効範囲の
データのみ記憶したが、このM点FFT演算器の代わり
にM点DFT演算器を用い、有効範囲のデータのみ計算
するようにしてもよい。このとき、式18で示される数
だけM点DFT演算器を用いると演算量を削減すること
ができる。
【0061】
【発明の効果】以上のように請求項1に係わる発明によ
れば、目標のドップラー効果による位相変動の補正を行
わず、時間領域で発生させたリファレンス信号をフーリ
エ変換して空間周波数の領域のデータに変換し、空間周
波数の領域で、想定したラジアル速度の目標の観測開始
時からのレンジビン移動の補正を位相変化分の複素乗算
として行うことにより、複数回の加算と複素乗算の組み
合わせであるフーリエ変換の回数を削減することがで
き、演算量を削減し、処理時間を軽減させたパルス・ド
ップラーレーダ装置を得ることができる。
【0062】また、請求項2に係わる発明によれば、リ
ファレンス信号発生手段において、目標のドップラー効
果による位相変動の補正と目標の観測開始時からのレン
ジビン移動の補正とに要するドップラー周波数を間引い
て削減することにより、リファレンス信号発生のための
演算量を削減するとともに、パルス圧縮手段内の複素乗
算及び逆フーリエ変換の演算量を削減し、処理時間を軽
減させ、そして上記のドップラー補正及びレンジビン移
動補正に要するドップラー周波数を削減しても、ドップ
ラー分解能を低下しないパルス・ドップラーレーダ装置
を得ることができる。
【0063】また、請求項3に係わる発明によれば、リ
ファレンス信号発生手段において、目標のドップラー効
果による位相変動の補正を行わず、時間領域で発生させ
たリファレンス信号をフーリエ変換して空間周波数の領
域のデータに変換し、空間周波数の領域で、目標の観測
開始時からのレンジビン移動の補正を行うのに、補正に
要するドップラー周波数を間引いて削減することによ
り、リファレンス信号発生のための演算量を削減すると
ともに、またパルス圧縮手段内の複素乗算及び逆フーリ
エ変換の演算量を削減し、処理時間を軽減させ、そして
上記のレンジビン移動補正に要するドップラー周波数を
削減しても、ドップラー分解能を低下しないパルス・ド
ップラーレーダ装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のパルス・ドップラーレーダ装置(チャ
ープ方式の場合)の実施例1を示す構成ブロック図であ
る。
【図2】本発明のパルス・ドップラーレーダ装置(符号
変調方式の場合)の実施例1を示す構成ブロック図であ
る。
【図3】本発明のパルス・ドップラーレーダ装置(チャ
ープ方式の場合)の実施例2を示す構成ブロック図であ
る。
【図4】本発明のパルス・ドップラーレーダ装置(符号
変調方式の場合)の実施例2を示す構成ブロック図であ
る。
【図5】図3,図4に示すパルス圧縮手段とパルス・ド
ップラー処理手段における信号処理のフローチャートで
ある。
【図6】本発明のパルス・ドップラーレーダ装置(チャ
ープ方式の場合)の実施例3を示す構成ブロック図であ
る。
【図7】本発明のパルス・ドップラーレーダ装置(符号
変調方式の場合)の実施例3を示す構成ブロック図であ
る。
【図8】従来のパルス・ドップラーレーダ装置(チャー
プ方式の場合)の構成ブロック図である。
【図9】従来のパルス・ドップラーレーダ装置(符号変
調方式の場合)の構成ブロック図である。
【図10】図8,図9に示すパルス圧縮手段とパルス積
分処理手段における信号処理のフローチャートである。
【図11】図8の各信号波形を説明する図である。
【図12】図9の各信号波形を説明する図である。
【図13】図1〜図4,図6〜図9に示す受信手段の内
部構成図である。
【図14】パルス・ドップラーレーダ装置(チャープ方
式の場合)のドップラー効果によるパルス圧縮への影響
を説明する図である。
【図15】パルス・ドップラーレーダ装置(符号変調方
式の場合)のドップラー効果によるパルス圧縮への影響
を説明する図である。
【符号の説明】
1 送信手段 2 受信手段 3 アンテナ 4 送受切換器 5 パルス圧縮処理手段 6 パルス積分処理手段 7 振幅検波器 8 表示器 9 リファレンス信号発生手段 10 パルス・ドップラー処理手段
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−188089(JP,A) 特開 平2−206781(JP,A) 特開 平5−172935(JP,A) 特開 平5−107349(JP,A) 特許2642803(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01S 7/00 - 7/42 G01S 13/00 - 13/95

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パルス圧縮とパルス・ドップラー処理を
    行うパルス・ドップラーレーダ装置において、リファレ
    ンス信号発生器と、上記リファレンス信号発生器の出力
    をレンジ方向にフーリエ変換するFFT演算器と、上記
    FFT演算器の出力を入力とし観測対象のレンジビン移
    動による遅れ時間分の位相回転量を補正するレンジビン
    位相補正器とを有し、目標の観測開始時からのレンジビ
    ン移動を空間周波数の領域で補正したリファレンス信号
    を発生するリファレンス信号発生手段と、変調を施され
    た広パルス幅信号を上記リファレンス信号発生手段の出
    力を用いて相関処理し狭パルス幅信号に変換するパルス
    圧縮手段と、パルス圧縮手段出力をレンジビン毎に全パ
    ルスヒット分を加算する積分手段とを備えたことを特徴
    とするパルス・ドップラーレーダ装置。
  2. 【請求項2】 パルス圧縮とパルス・ドップラー処理を
    行うパルス・ドップラーレーダ装置において、リファレ
    ンス信号発生器と、補正に要するドップラー周波数を間
    引いて削減した間引き型ドップラー補正器と、観測対象
    のレンジビン移動を時間領域で補正するレンジビン補正
    器と、上記レンジビン補正器の出力をレンジ方向にフー
    リエ変換するFFT演算器とを有して、目標のドップラ
    ー効果による位相変動と観測開始時からの目標のレンジ
    ビン移動とを間引いて補正したリファレンス信号を発生
    するリファレンス信号発生手段と、変調を施された広パ
    ルス幅信号を上記リファレンス信号発生手段の出力を用
    いて相関処理し狭パルス幅信号に変換するパルス圧縮手
    段と、パルス圧縮手段出力をパルスヒット方向にフーリ
    エ変換して目標の相対速度を検出するパルス・ドップラ
    ー処理手段とを備えたことを特徴とするパルス・ドップ
    ラーレーダ装置。
  3. 【請求項3】 リファレンス信号発生手段が、リファレ
    ンス信号発生器と、リファレンス信号発生器の出力をレ
    ンジ方向にフーリエ変換するFFT演算器と、上記FF
    T演算器の出力を入力とし観測対象のレンジビン移動に
    よる遅れ時間分の位相回転量を空間周波数の領域で補正
    するのに、補正に要するドップラー周波数を間引いて削
    減した間引き型レンジビン位相補正器とを有し、目標の
    観測開始時からのレンジビン移動を間引いて補正したリ
    ファレンス信号を発生することを特徴とする請求項2記
    載のパルス・ドップラーレーダ装置。
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