JP2805506B2 - マイクロ波プラズマcvd法によるダイヤモンド膜合成装置 - Google Patents
マイクロ波プラズマcvd法によるダイヤモンド膜合成装置Info
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Description
上にダイヤモンド膜を合成する装置に関し、特に、ダイ
ヤモンド膜の膜厚の均一化を図った気相合成装置に関す
る。
マイクロ波を利用してプラズマ処理するCVD(Chemical
Vapor Deposition;化学気相析出)法によるものが知ら
れている。マイクロ波を利用する利点として、(i)他
の方法よりもプラズマが長時間安定で、合成したダイヤ
モンドの結晶性が良いこと、(ii)プラズマ化できる混
合ガス圧力の範囲が広いこと、(iii)放電を起すため
の電極が反応室内にないため、基板表面の汚染が少ない
ことなどが挙げられる。さらに、最近では大面積基板上
にもダイヤモンド膜を合成できる有効な装置が、同一発
明者により既に提案されている(特願昭63−185111
号)。
を可能にした、従来のダイヤモンド膜合成装置の概念図
である。同図において、マイクロ波発振器1からの出力
電力は、導波管端部をテーパ状に拡大して成るマイクロ
波チャンバ2を経由して反応室3内に導かれる。反応室
3はマイクロ波を損失なく透過させうる、例えば石英等
の材質で構成され、該反応室3にはガス供給管4から炭
化水素ガスと水素ガスの混合ガスが導入され、排気管5
から一定流量で排気される。これにより反応室3の内部
は一定圧力に維持される。導入された混合ガスはマイク
ロ波電力によりプラズマ化され、基板台6の2上に載置
された大面積基板7の上にダイヤモンド膜を形成する。
直径5インチ(127mm)の円形状ウェハ上には結晶性の
良いダイヤモンド膜を形成することができる。しかしな
がら、第3図の曲線で示すように、その膜厚は基板全
面にわたって、均一でないという問題点があった。同図
は基板の中心からの距離に対する膜厚の関係を示すグラ
フであり、基板の中心部の膜厚は厚く、中心から遠ざか
るにつれて膜厚が薄くなる傾向を示し、膜厚の均一な部
分はウェハの僅かな中心部に限られてしまう。
を有する基板上に膜厚が均一なダイヤモンド膜を合成さ
せることは不可能であった。
前記問題点を解消し、大面積を有する基板上に膜厚が均
一なダイヤモンド膜を合成させるマイクロ波プラズマCV
D法によるダイヤモンド膜合成装置を提供することにあ
る。
合ガス、または必要に応じてこれに他の添加ガスを加え
た混合ガスを供給すると共に、前記反応室から該混合ガ
スを排気しながら任意のガス圧力に設定し、かつ前記反
応室内にマイクロ波を導入し、前記混合ガスを励起して
プラズマを発生させ、前記基板上にダイヤモンド膜を合
成するマイクロ波プラズマCVD法によるダイヤモンド膜
合成装置において、前記基板を、その面が、前記マイク
ロ波の進行方向に対して直角になるように、基板台上に
載置すると共に、前記反応室の周囲に電磁コイルを配設
し、該電磁コイルに直流電流を流したとき、その磁束密
度の最も大きい部分が、前記反応室内のプラズマが形成
される空間から前記基板に至る領域にくるように、かつ
磁界の方向が前記基板の面にほぼ直角になるように、該
磁界を前記プラズマに印加するものである。
補助加熱して、これにより前記基板を加熱する。
の範囲で任意に可変であり、かつ磁界の方向は前記基板
の面にほぼ垂直にする。
いて、高周波電界を受けて運動しているプラズマ中の荷
電粒子は、印加された磁界の方向と直角方向に回転運動
を行う。この回転運動により加速された荷電粒子はより
高いエネルギ状態となり、プラズマ密度が高くなる。
ンウェハにダイヤモンド膜を形成させると、第2図に示
すようにその膜厚は磁束密度Bを増加するに従い増加す
る。基板の中心部と周辺部を比較すると、磁界のない場
合(B=0の場合)中心部が周辺部に対して厚いが、磁
界を加えてゆくと周辺部の厚さの増加が大きく、一定の
磁束密度B1で両部が等しくなり、さらに磁界を強くする
と相対的に周辺部が厚くなる(B2の点)。これは以下の
ように説明される。
ラズマ密度が高いが、磁界を加えた場合全体にプラズマ
密度が高まり、ダイヤモンド膜の合成が増進される。し
かし、さらに磁界を強くすると、よりプラズマ密度の高
い中心部においては、逆にプラズマがダイヤモンド膜を
エッチングする作用が生じるのに対し、基板周辺部では
さらにダイヤモンド膜の成長が促進されるためである。
てダイヤモンド膜の膜厚および結晶性等の合成条件を制
御することが可能となる。
に詳しく説明する。
CVD法によるダイヤモンド膜合成装置の主要部断面の概
念図である。同図において、マイクロ波発振器11で発生
したマイクロ波は、末端がテーパー状に拡大して成るマ
イクロ波チャンバ12を経て、石英製反応室13に導かれ
る。該反応室13にはガス供給管14からメタンガス(C
H4)と水素ガス(H2)の混合ガス(容積混合比1:10
0)、または必要に応じてこれに他の添加ガス(例え
ば、O2,CO,CO2などのほかH2O)を微量加えた混合ガスが
導入され、反応室13内の圧力が一定に保持するように、
図示しない真空ポンプにより排気管15から一定流量で排
気される。
16上には、ダイヤモンド膜を合成させる基板17の面がマ
イクロ波の進行方向Wに対して直角になるように、基板
17を載置する。
むように、輪状形の電磁コイル18(図は該コイル巻線の
断面を示す)を配設し、該コイルの中心が反応室13の頂
部と基板17との間のプラズマが形成される空間から該基
板17に至る領域にくるようにする。すなわち、前記電磁
コイル18に図示しない直流電源から電流を流したとき、
該コイル18の中心軸上に軸束密度の最も大き部分が、前
記領域にくるように、かつ磁界の方向が基板17の面にほ
ぼ垂直になるように該コイル18を設置して、プラズマに
磁界を印加するのである。そして、前記電流を調整し、
磁束密度の最大値が零から少なくとも2500Gaussの範囲
で任意に変化できるようにしてある。
zのマイクロ波電力を反応室13に導くことにより、反応
室13の頂部と基板17の間にプラズマを発生させるととも
に、基板17をも加熱する。この場合、反応室13内のガス
圧力は約1〜100Torrにおいて、安定したプラズマを維
持することができる。
基板17に直径5インチ(127mm)の円形状シリコンウェ
ハを使用した場合、基板台16に図示しない外部電源を併
用した周知の加熱手段による補助加熱を行ない、該基板
17の温度を約800℃にする。また、混合ガス流量300cc/m
in,ガス圧力40Torrとしてプラズマを発生させるととも
に、該プラズマに対し電磁コイル18により磁界を印加し
た。このとき、第2図において基板17の中心部と周辺部
の膜厚がほぼ等しくなる磁界の磁束密度B1は、実施例の
合成条件において約1200Gaussであった。そこで以上の
条件により8時間の成膜処理を行なったところ、第3図
の曲線のように、基板(ウェハ)17全面にわたり厚さ
約6μmの均一なダイヤモンド膜が得られた。なお、磁
界を加えない場合は、第3図の曲線のように、基板中
心部と周辺部で膜厚にかなりの差があることは既に知ら
れている。
ことが分かるとともに、ダイヤモンド膜の結晶性の改善
が観察され、特に基板17の周辺部においてその改善が著
しいことも分った。そして、ラマン分光分析によって、
基板17全体にわたってグラファイト成分のほとんど見ら
れない純粋のダイヤモンドに近いものであることが確認
された。
されるものではなく、同様な機能を果す他の態様の手段
によってもよく、また本発明の技術は前記構成の範囲内
において種々の変更、付加が可能である。
ラズマCVD法によるダイヤモンド膜合成装置によれば、
基板を、その面が、マイクロ波の進行方向に対して直角
になるように、基板台上に載置すると共に、反応室の周
囲に配設された電磁コイルの磁束密度の最も大きい部分
が、前記反応室内に形成されるプラズマ部分から前記基
板に至る領域にくるように、かつ磁界の方向が前記基板
の面にほぼ直角になるように該磁界を前記プラズマに印
加するので、広い領域、つまり大面積を有する基板上
に、膜厚が均一なダイヤモンド膜を合成させることがで
きる。
晶性も改善することができる。
D法によるダイヤモンド膜合成装置の主要部断面の概念
図、第2図は同装置における磁界の磁束密度と基板上の
ダイヤモンド膜厚との関係を示すグラフ、第3図は基板
の中心からの距離とダイヤモンド膜厚との関係を示すグ
ラフ、第4図は従来の同法によるダイヤモンド膜合成装
置の概念図である。 11……マイクロ波発振器、12……マイクロ波チャンバ、 13……反応室、17……基板、 18……電磁コイル。
Claims (2)
- 【請求項1】内部に基板が置かれた反応室に、炭化水素
と水素の混合ガス、または必要に応じてこれに他の添加
ガスを加えた混合ガスを供給すると共に、前記反応室か
ら該混合ガスを排気しながら任意のガス圧力に設定し、
かつ前記反応室内にマイクロ波を導入し、前記混合ガス
を励起してプラズマを発生させ、前記基板上にダイヤモ
ンド膜を合成する装置において、 前記基板を、その面が、前記マイクロ波の進行方向に対
して直角になるように、基板台上に載置すると共に、前
記反応室の周囲に電磁コイルを配設し、該電磁コイルに
直流電流を流したとき、その磁束密度の最も大きい部分
が、前記反応室内のプラズマが形成される空間から前記
基板に至る領域にくるように、かつ磁界の方向が前記基
板の面にほぼ直角になるように、該磁界を前記プラズマ
に印加することを特徴とするマイクロ波プラズマCVD法
によるダイヤモンド膜合成装置。 - 【請求項2】前記基板台を、加熱手段と外部電源とによ
り補助加熱して、これにより前記基板を加熱する特許請
求の範囲第(1)項に記載のマイクロ波プラズマCVD法
によるダイヤモンド膜合成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1216938A JP2805506B2 (ja) | 1989-08-23 | 1989-08-23 | マイクロ波プラズマcvd法によるダイヤモンド膜合成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1216938A JP2805506B2 (ja) | 1989-08-23 | 1989-08-23 | マイクロ波プラズマcvd法によるダイヤモンド膜合成装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0380192A JPH0380192A (ja) | 1991-04-04 |
JP2805506B2 true JP2805506B2 (ja) | 1998-09-30 |
Family
ID=16696283
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1216938A Expired - Lifetime JP2805506B2 (ja) | 1989-08-23 | 1989-08-23 | マイクロ波プラズマcvd法によるダイヤモンド膜合成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2805506B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN117026216B (zh) * | 2023-07-19 | 2024-04-26 | 上海顺心谷半导体科技有限公司 | 有循环冷却结构的金刚石膜制备用mpcvd设备 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0637348B2 (ja) * | 1985-04-25 | 1994-05-18 | 株式会社神戸製鋼所 | ダイヤモンド気相合成装置 |
-
1989
- 1989-08-23 JP JP1216938A patent/JP2805506B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0380192A (ja) | 1991-04-04 |
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