JP2804984B2 - 遠心鋳造用金型 - Google Patents

遠心鋳造用金型

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JP2804984B2
JP2804984B2 JP19176292A JP19176292A JP2804984B2 JP 2804984 B2 JP2804984 B2 JP 2804984B2 JP 19176292 A JP19176292 A JP 19176292A JP 19176292 A JP19176292 A JP 19176292A JP 2804984 B2 JP2804984 B2 JP 2804984B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】遠心鋳造法に用いる金型に関し、
詳しくは、筒状の金型本体を設け、前記金型本体をその
軸心周りに回転させた状態で、前記金型本体の前記軸心
方向の端部開口から前記金型本体の内空部へ溶湯を鋳込
んで鋳造するための遠心鋳造用金型に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の遠心鋳造用金型は、水平
軸周りに回転させるものとしては、円筒形に形成された
金型本体の両端部に、溶湯投入用の開口を形成した蓋を
設け、前記金型本体の外周面に接当するローラーから回
転駆動力を受けて金型軸心周りに回転する構成のものが
あった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】遠心鋳造法は、上述の
ように回転する金型の中に溶湯を鋳込み、そこに働く遠
心力によって、溶湯中に浮遊している軽い不純物を内周
側に浮上させて集めると共に、溶湯を外周面側の金型へ
押し付けた状態で凝固させるので形成された鋳物そのも
のが緻密で欠陥が少ないという特徴を有する方法である
から、金型内に鋳込まれた溶湯の凝固は、外周部から開
始し、最後に前記不純物の集積した内周部が凝固するよ
うにすることが好ましい。
【0004】しかし、従来の遠心鋳造用金型において
は、鋳込まれた溶湯の熱は金型に対して放熱されると共
に、内周部側の空気に対しても放熱され、しかも、前記
内周部側の空気は、金型外へ流通自在であるために前記
空気によって溶湯が冷却され、内周・外周両面から溶湯
の凝固が発生する危険性がある。
【0005】前記溶湯の両周面が先に凝固すれば、内部
に残った溶湯の凝固収縮を吸収する部分がなくなり、結
果的には、鋳造物内部に巣(以後「引け巣」という)が
できたり、溶湯中に混入した不純物が溶湯内周面側への
浮上を阻害されて、溶湯内部でそのまま凝固し、鋳造物
材質の悪化につながる問題が発生する。
【0006】この問題点を解消するためには、鋳型の前
記開口を、溶湯の鋳込み後に封鎖し外気と遮断状態にし
て内空での溶湯からの放熱を減少させる方法か、鋳込ま
れた溶湯にフラックスを投入して内周面にそのフラック
スによる保温層を形成する方法が考えられる。
【0007】しかし、前者の方法は、溶湯の鋳込み後の
高温状況下において、鋳型の回転を停止させずに現実化
することは困難であり、後者の方法に関しては、フラッ
クスそのものが溶湯内に混ざって、鋳物の品質を低下さ
せる危険性があるという問題がある。
【0008】そこで本発明における目的は、上記問題点
を解消し、鋳造物中に不純物が混入し難く、且つ、引け
巣が発生し難い遠心鋳造用金型を提供するところにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の遠心鋳造用金型における特徴構成は、筒状
の金型本体をその軸心周りに回転させた状態で、前記金
型本体の前記軸心方向の端部開口から前記金型本体の内
空部へ溶湯を鋳込んで鋳造するための遠心鋳造用金型に
おいて、前記金型本体の前記軸心周りの回転に伴って前
記金型本体の前記開口から前記内空部へ外気を押込む外
気圧入用フィンを、前記金型本体の開口端部に設けてあ
るところにある。
【0010】
【作用】本発明の遠心鋳造用金型によれば、金型本体の
軸心周りの回転に伴って前記金型本体の前記開口から前
記内空部へ外気を押込むと共に内空部の空気(以後「内
気」という)を逃げ難くする外気圧入用フィンを、前記
金型本体の開口端部に設けてあるから、金型本体を軸心
周りに回転させることで、前記外気圧入用フィンも軸心
周りに回転し、前記内気を前記内空部に封じ込めると共
に外部へ逃げ難くすることが可能となる。
【0011】このように、前記内気が外部へ逃げ難い状
態を形成することによって、前記内空部に流し込まれた
溶湯は、前記内気によって保温されて内周面側への熱放
出を抑制された状態で凝固することが可能となるので、
熱放出量の大なる溶湯外周部から先に凝固し、徐徐に内
周面側へ凝固域を広めていくことになる。
【0012】従って、溶湯中に浮遊する軽い不純物に対
して、溶湯内周面側への浮上を著しく阻害することなく
許容できるので、溶湯の内周面側に前記不純物を集めた
状態に鋳造物を形成することができ、且つ、溶湯の凝固
収縮に伴う歪を鋳造物内部に残さない状態で凝固させる
ことができるので、鋳造物中の不純物の混入や引け巣の
発生を防止することが可能となる。
【0013】即ち、従来のようにフラックス等を用いな
くても、鋳込んだ溶湯中に引け巣が生じたり不純物が混
入したりすることがない状態で溶湯を凝固をさせること
が可能となって、溶湯の凝固によって生まれた鋳物品の
品質を向上させることが可能となり、更に、フラックス
そのものや、その投入手間を省けるので、経済性・作業
効率共に向上させることが可能となる。
【0014】
【発明の効果】従って、本発明の遠心鋳造用金型によれ
ば、余分な手間を掛けなくても、鋳物に不純物が混入し
難く、且つ、引け巣の発生が少なくなり、遠心鋳造法に
よる鋳造の品質及び経済性ともに向上させることが可能
となり、しかも、作業効率もよくなる。
【0015】
【実施例】以下に本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0016】図2には本発明の遠心鋳造用金型1を支持
ローラー2上に設置した状況を示してある。前記支持ロ
ーラー2は、金型1の外周部に設けた大径部からなる接
当部3に各別に接当し、金型1をその軸心P周りに回転
自在に支持できるように、金型1の下方で対向する状態
に複数設けてある。
【0017】前記支持ローラー2の一部は、回転駆動装
置4に連動可能な状態に連結してあり、その回転駆動装
置4の回転駆動力を前記接当部3から金型1に伝達し
て、金型1を軸心P周りに回転できるように構成してあ
る。
【0018】また、前記支持ローラー2は、円柱状に且
つ回転軸心周りに回転自在に形成してあり、その形状は
回転軸の一端部が鍔状で、その鍔部分が支持ローラー2
上に載置された前記金型1の前記接当部3側面に当接す
ることで前記金型1の軸心P方向へのずれを防止してい
る。
【0019】次に実施例の金型1を説明すると、図1に
示すように、円筒状の金型本体5を設け、その金型本体
5の外周部にリング状の一対の前記接当部3を軸心P方
向に間隔を明けて設け、前記金型本体5の両端部には、
それぞれ環状に形成した蓋部材6を内嵌状態に固着して
構成してある。
【0020】前記蓋部材6は、上述のとおり環状に形成
してあり、且つ、その環状中心部の開口6aを通して、
回転する金型本体5の内空部Rに溶湯Yを鋳込んだ際
に、遠心力によって金型本体5の内周面に沿って広がる
溶湯Yが、金型本体5の端部から外へ漏れ出るのを防止
する働きがある。
【0021】また、前記蓋部材6には、前記金型本体5
の軸心P周りの回転に伴って金型本体5の内空部Rへ外
気を押込む外気圧入用フィン7を、前記開口6aに張り
出す状態に設けてある。この外気圧入用フィン7は、複
数の羽根体7aから形成してあり、この羽根体7aは前
記軸心P周りに傾斜姿勢に設けてあるために、金型本体
5の軸心P周りの回転に伴って、前記内空部Rへの外気
圧入が可能となる。
【0022】上述の金型1は、耐熱鋳鉄や耐熱鋼によっ
て形成してある。
【0023】本実施例の金型1によれば、金型本体5及
び蓋部材6の内周面に塗型8を施した後、軸心P周りに
金型1を回転させた状態で、端部の開口6aから内空部
Rに溶湯Yを注ぎ込むことで、塗型8の内周面に沿って
溶湯Yが広がると共に、軸心P周りに回転する前記外気
圧入用フィン7によって前記開口6aから外気が前記内
空部Rに圧入され、前記内空部Rの保温・加圧状態を維
持した状態で鋳造を実施することが出来るので、前記溶
湯Yは、塗型8に接する部分から凝固を開始し、次第に
前記内空部R側に凝固域を広げて固まることが可能とな
り、品質の良好な鋳物を生産することができる。
【0024】〔別実施例〕 〈1〉 前記外気圧入用フィン7は、先の実施例で説明
した蓋部材6に固着してあるものに限定されるものでは
なく、例えば、金型本体5に設けてあってもよく、さら
には、別体に設けてあるものであってもよく、要する
に、外気を金型1内空部Rに圧入自在に設けてあればよ
い。従って、外気圧入用フィン7を構成する羽根体7a
の形状及び数量についても、先の実施例のものに限るも
のではない。
【0025】〈2〉 前記金型1は、先の実施例で説明
した両端部に開口6aを設けたものの他、一端側は閉塞
し、他端側にのみ前記開口6aを設けてあるものであっ
てもよく、その場合、前記外気圧入用フィン7は、他端
側に設けてあればよい。
【0026】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の遠心鋳造用金型を表す図
【図2】実施例の遠心鋳造用金型の設置状況を表す斜視
【符号の説明】
5 金型本体 6a 開口 7 外気圧入用フィン P 軸心 R 内空部 Y 溶湯

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状の金型本体(5)を設け、前記金型
    本体(5)をその軸心(P)周りに回転させた状態で、
    前記金型本体(5)の前記軸心(P)方向の端部開口
    (6a)から前記金型本体(5)の内空部(R)へ溶湯
    (Y)を鋳込んで鋳造するための遠心鋳造用金型であっ
    て、 前記金型本体(5)の前記軸心(P)周りの回転に伴っ
    て前記金型本体(5)の前記開口(6a)から前記内空
    部(R)へ外気を押込む外気圧入用フィン(7)を、前
    記金型本体(5)の開口端部に設けてある遠心鋳造用金
    型。
JP19176292A 1992-07-20 1992-07-20 遠心鋳造用金型 Expired - Lifetime JP2804984B2 (ja)

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JPH0631420A JPH0631420A (ja) 1994-02-08
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