JP2802577B2 - 汚染土壌の搬出装置及び方法 - Google Patents

汚染土壌の搬出装置及び方法

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JP2802577B2 JP5302672A JP30267293A JP2802577B2 JP 2802577 B2 JP2802577 B2 JP 2802577B2 JP 5302672 A JP5302672 A JP 5302672A JP 30267293 A JP30267293 A JP 30267293A JP 2802577 B2 JP2802577 B2 JP 2802577B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有害物質により汚染さ
れた土壌を処理するために搬出する装置及びその方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】石油系炭化水素、有機溶媒、木材保存
剤、殺虫剤、コールタール、染料などの有機化学物質等
に汚染された土壌やこの土壌に含まれている物質を処理
する方法として、例えば保管や捨土などがあるが、その
ためには汚染土壌を汚染がなされた場所から保管場所や
捨土場所に搬出する必要がある。
【0003】この搬出は、一般的には汚染土壌や物質を
汚染場所からドラム缶等の容器に積み込み、この容器を
保管場所に移すことで行われており、積み込みの際に発
生する有害ガスや臭気などの対策として、従来は、例え
ば汚染対象地域の全体を建屋などで覆うとともに、換
気、浄化、脱臭設備を建屋に設置し、これにより、建屋
内の空気を換気し、その排気を浄化、脱臭して作業環境
を確保している。
【0004】そして、汚染物質は、その汚染状況、混入
物により人手によって区分され、汚染物はドラム缶など
の容器に積み込まれて封印され、保管される。なお、汚
染状況の判断は、同じく人手による現場でのサンプリン
グにより検査され、保管、捨土などの処理方法が決定さ
れる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように従来は、汚
染状況の判断、汚染土と汚染物の種分け、選別、積み込
みなどの作業を全て人手により行っているため、作業性
がよくないことは勿論のこと、多数の作業員を必要と
し、これらの多数の作業員に対する安全も充分に確保さ
れてはいなかった。
【0006】また、汚染地域全体を建屋で覆うため、建
屋内の換気を必要とする気積が非常に大きくなり、これ
に伴い、換気、浄化、脱臭の設備も膨大なものになる。
【0007】さらに、汚染物の掘削除去作業中に降雨な
どがあると、雨水が汚染される。
【0008】本発明の目的は前記従来例の不都合を解消
し、汚染状況の判断、汚染土と汚染物の種分け、選別、
積み込みなどの作業を人手によらずに行うことができ、
作業性と安全性の向上を図ることができ、汚染地域のエ
アタイト部の気積も小さくできて換気設備なども大型の
ものを必要とせず、また、降雨の汚染土との接触を防止
して雨水の汚染を防げる汚染土壌の搬出装置及び方法を
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するため、有害物質による汚染土壌の処理対象土の外周
に対向位置に横坑を形成し、該横坑と処理対象土の上面
を防水性を有するエアタイトシートで覆い、エアタイト
シート内に切羽室を形成し、該切羽室内に処理対象土の
掘削・積込機を設置するとともに切羽室と前記横坑との
間に掘削物の横引コンベアを設置し、横坑内に掘削物搬
出用の走行台車を設けて該横坑を掘削物の処理ラインに
形成し、また、横坑を切羽室の換気ダクトとすること、
および、切羽室はエアタイトシートの下面に保持フレー
ムを配設して空間を形成し、該保持フレームは掘削の進
行に伴い順次前進するよう移動自在に設置すること、お
よび、掘削・積込機に接続する横引コンベアは、選別ト
リッパを備え、産廃物の横引コンベアと産廃土の横引コ
ンベアとで構成し、また、対向する横坑の一方を産廃物
の処理ラインに、他方を産廃土の処理ラインに形成し、
産廃物の横引コンベアを産廃物の処理ラインの走行台車
に連絡し、産廃土の横引コンベアを産廃土の処理ライン
の走行台車に連絡し、各々の処理ラインはそれぞれサン
プリング機を備えること、および、切羽室の換気ダクト
として使用される横坑の部分と切羽室の換気ダクトとし
て使用されない横坑の部分との間をエアロック部で仕切
ること、および、エアタイトシート上に凹部を形成して
雨水の釜場を設け、該釜場に排水ポンプを配設するこ
と、および、有害物質による汚染土壌の処理対象土の外
周の対向位置に形成した横坑と処理対象土の上面を防水
性を有するエアタイトシートで覆い、エアタイトシート
の下面に保持フレームを配設して切羽室となる空間を形
成し、この切羽室内に設置の掘削・積込機で処理対象土
を掘削し、横引コンベアでこの掘削した処理対象土を横
坑内の走行台車に搭載の容器に投入し、掘削の進行に伴
い保持フレームを順次前進させて切羽室を移動し、ま
た、一方の横坑から切羽室に外気を供給し、切羽室内の
空気を他方の横坑を介して外部に排気することを要旨と
するものである。
【0010】
【作用】請求項1記載の本発明によれば、切羽室内に設
置の掘削・積込機で汚染土壌の処理対象土を掘削して横
引コンベアに積み込み、この横引コンベアから横坑に配
設の走行台車に処理対象土を積み込み、搬出する。これ
により、汚染土壌の処理対象土の掘削、積み込み、搬出
が機械的に行われ、人手を必要としない。また、横坑を
換気ダクトとすることで、切羽室の換気が簡単にでき、
この場合、換気を必要とする空間は、切羽部だけである
から気積が少なくてすみ、換気装置も大掛かりなもので
なくてすむ。さらに、横坑と処理対象土の上面の全体を
防水性を有するエアタイトシートで覆ったから、切羽室
内で発生する有害ガスや臭気が外部に洩れることを防止
できるとともに、雨水が汚染することがない。
【0011】請求項2記載の本発明によれば、前記作用
に加えてエアタイトシートの下方に保持フレームを配設
するだけで切羽室が簡単に形成でき、この切羽室は保持
フレームを前進させることで掘削の進行に追従して前進
させることができ、エアタイトシートの下方には、常に
切羽部の空間だけが形成される。
【0012】請求項3記載の本発明によれば、前記作用
に加えて選別トリッパにより掘削した処理対象土が産廃
物と産廃土とに自動的に分別されて、それぞれの横引コ
ンベアで搬出のためのそれぞれ別個の処理ラインの走行
台車に移送され、さらに産廃物と産廃土のサンプリング
も搬出の際に自動的になされる。よって、選別やサンプ
リングのために人手を要しない。
【0013】請求項4記載の本発明によれば、前記作用
に加えて切羽室の換気ダクトとして使用される横坑の部
分と使用されない横坑の部分との間をエアロック部で仕
切ることで、切羽室の換気ダクトとして使用される横坑
の部分の換気装置にのみ脱臭装置などを付設すればよ
く、切羽室の換気ダクトとして使用されない横坑の部分
は通常の換気設備で足りるから、設備が簡単になる。
【0014】請求項5記載の本発明によれば、前記作用
に加えてエアタイトシート上に形成した釜場に雨水を溜
め、ここから排水ポンプで雨水を排出することで、雨水
の処理対象土との接触を防止でき、雨水の汚染が防げ
る。
【0015】請求項6記載の本発明によれば、切羽室で
の処理対象土の掘削、積み込みから、横坑を使用しての
搬出までの全ての作業が掘削・積込機、横引コンベア、
走行台車などの機械により自動的に進行し、安全で作業
性がよい。また、作業現場の換気も切羽室だけでよく、
しかも換気設備も移動する切羽室に追従させられるか
ら、常に必要最小限の換気で足りる。
【0016】
【実施例】以下、図面について本発明の実施例を詳細に
説明する。図1は本発明の汚染土壌の搬出装置の実施例
を示す一部切欠いた外観説明図、図2は同上要部である
切羽室部分の縦断側面図、図3は同上斜視図で、本発明
の汚染土壌の搬出装置は、基本構成として図1に示すよ
うに有害物質による汚染土壌の処理対象土1の外周の長
手方向の対向位置に横坑2を形成し、この処理対象土1
の上面を防水性を有するエアタイトシート3で覆い、こ
のエアタイトシート3の下方に切羽室11を形成し、該切
羽室11内に処理対象土1の掘削・積込機5を配設する。
【0017】処理対象土1の外周に形成する横坑2の造
成方法から説明すると、図4に示すように、例えば処理
対象土1の地域が長方形の場合、外周の対向する2辺の
長手方向と一方の短手方向を掘削機6で掘削して溝を形
成し、この溝の処理対象土1側である内側で長手方向の
部分にのみH鋼7を打設し、外側はシートパイル8を連
続して打設し、H杭7の打設個所は、そのさらに処理対
象土1側に横矢板9を設け、また、溝の上部には切梁10
を掛け渡す。
【0018】これにより、処理対象土1の長手方向の両
側に横坑2が形成され、短手方向の一方に切羽室11の発
進部が形成される。
【0019】かかる切羽室11の空間を保持するための保
持フレーム12のユニット12aの複数個を、図5のように
クレーンなどの起重機でつり上げて切羽室11の上方に適
宜間隔で架設する。
【0020】このユニット12aは、例えば図7に示すよ
うにアーチ型でブリッジ状の2本のフレーム13間にエア
タイトシート3のシートガイド用のローラパイプ14を複
数本、適宜間隔で架設するもので、前端と後端の下部に
それぞれ取り付けブラケット15を介してフレーム走行用
の前方スキッド16と後方スキッド17とを設け、前方スキ
ッド16と後方スキッド17とにそれぞれ牽引ロープの取り
付けブラケット18a、18bを取り付け、また、フレーム
13の外側部にローラパイプ19の取り付けブラケット20を
適宜間隔で複数個設けた。
【0021】かかるユニット12aの複数個を図8に示す
ように取り付けブラケット20を介してローラパイプ19で
横方向に連結し、これにより保持フレーム12を形成し、
該保持フレーム12の下方に切羽室11となる空間を確保す
る。
【0022】そして、切羽室11内に掘削・積込機5をセ
ットする。この掘削・積込機5は、例えば図3に示すよ
うに中抱きコンベア付バックホウショベルで構成し、走
行装置21にバケット22と排土ベルトコンベア23を搭載し
た。該排土ベルトコンベア23はバケット22と対向する一
方の先端部にエプロン24を設け、このエプロン24にギャ
ザリングアーム25を取り付けたもので、他端部を上方に
持ち上げて全体が斜めになるように走行装置21に搭載す
る。
【0023】かかる掘削・積込機5の背後に位置させて
横坑2との間に掘削物を搬出する横引コンベアを設置す
る。この横引コンベアは、産廃物の横引コンベア27と産
廃土の横引コンベア28とを平行に配設するもので、掘削
物を産廃物と産廃土とに区分けする選別トリッパ26を両
横引コンベア27,28の上に跨がるように配設する。
【0024】この選別トリッパ26は同時に前記排土ベル
トコンベア23の排出端に位置し、チェーンコンベアのト
レイ部26aにフルイ網を設けたもので、産廃物の横引コ
ンベア27と産廃土の横引コンベア28とはそれぞれシュー
ト29を介してこの選別トリッパ26に連結され、掘削・積
込機5の移動に同期して2本の横引コンベア27,28上を
同調して移動するように構成した。図中30は横引コンベ
アを掘削の進行に伴い前進させるための走行装置であ
る。
【0025】また、産廃物と産廃土の輸送搬出設備とし
て、対向する一方の横坑2を産廃物の処理ライン31に、
他方の横坑2を産廃土の処理ライン32に形成し、横引コ
ンベア27,28のそれぞれの排出端部に位置させて処理ラ
イン31,32にターンシュート37を臨ませる。そして、各
横坑2内に多数のドラム缶33などの容器を搭載した走行
台車34を移動自在に配設するとともに、ドラム缶33の蓋
取り付けを兼ねるサンプリング機38を移動自在に配設
し、処理ライン31,32のうち、掘削開始側の横坑2の端
部をドラム缶の地上取出口35に形成し、ここに地上設備
として揚重設備36を配設した。
【0026】かかる処理対象土1、横坑2、切羽室11の
上面全体を防水性を有するエアタイトシート3で覆う
(図1,図2,図9参照)。この場合、図9に示すよう
に切羽室11の上方には保持フレーム12が配設してあるか
ら、切羽室11の部分はこの保持フレーム12によりエアタ
イトシート3が持ち上げられ、掘削・積込機5の移動に
よる掘削作業のための空間が保持され、処理対象土1上
ではエアタイトシート3は地面に密着する。
【0027】図10はエアタイトシート3の敷設構造の詳
細図で、該エアタイトシート3の端部は横坑2を形成す
るシートパイル8に固定され、切羽室11が形成されてい
ない部分の処理対象土1の個所では、保持フレーム12に
よって将来持ち上げられる部分を横坑2の上部に折り畳
んで収納しておく。
【0028】図11は保持フレーム12の裾部でエアタイト
シート3が少しだけ持ち上げられる個所の詳細図で、保
持フレーム12の前方スキッド16がエアタイトシート3の
下方にもぐりこんだ状態となっている。
【0029】図12は保持フレーム12の天井部の個所のエ
アタイトシート3の敷設状態を示し、この個所ではエア
タイトシート3は横坑2の上面を覆ったのち、H鋼7の
個所から垂直に立ち上がって側壁部を形成する。
【0030】次に切羽室11の換気システムについて説明
すると、図1、図16に示すように、上部をエアタイトシ
ート3で覆った対向する2本の横坑2を換気ダクトに形
成し、横坑2〜切羽室11〜横坑2へと続く縦流(坑道)
換気システムとする。そして、一方の横坑2の掘削終了
端部側に給気装置39を設置し、これに接続するダクトを
横坑2に開口し、他方の横坑2の掘削終了端部側に排気
装置40と脱臭装置41とを順次設置し、これに接続するダ
クトを横坑2に開口した。
【0031】また、横坑2内で切羽室11の後方に掘削の
進行に伴い前進するエアロック部42を設け、横坑2内で
処理対象土1の掘削前部と掘削終了部との間を気密に仕
切り隔離する。このエアロック部42は、例えば移動式の
対面する2枚のエアロックドア42aで構成し、このドア
42aと横坑2との間のエア遮断はマジックテープ付きの
シートまたは接着により行う。
【0032】そして、掘削終了後の横坑2の部分には、
通常の換気設備として換気ダクト45を配設し、該換気ダ
クト45の一端を掘削開始側の横坑2の端部から大気に開
放し、他端は掘削の進行に伴いシフト延長可能に形成し
ておく。
【0033】こうして、掘削終了後の横坑2の換気は通
常の換気ダクト45で行われ、未掘削及び掘削中の横坑2
の換気は給気装置39、排気装置40と脱臭装置41とで行わ
れ、これら2つの換気システムの間はエアロック部42で
気密に仕切られる。
【0034】掘削の進行に伴い、保持フレーム12を前進
させるための構造としては、前方スキッド16に設けた取
付ブラケット18aと、後方スキッド17に設けた取付ブラ
ケット18bとにそれぞれ牽引ロープ43,44の一端を固定
し、牽引ロープ43の他端は途中を未掘削の処理対象土1
の上面でエアタイトシート3の下面を這わせた後、牽引
用アンカー46に結合し、ウインチなどにより牽引できる
ようにしておく。また根牽引ロープ44の他端は切羽室11
内の横引コンベアの走行装置30に結合して、横引コンベ
アの前進に伴い移動するようにしておく。
【0035】なお、前記牽引ロープ43,44は、保持フレ
ーム12のユニット12a毎に取り付け、各ユニット12aが
同調して前進するよう構成する。
【0036】横坑2内の排水設備としては、図1に示す
ように横坑2の先端に排水ポンプ47を配設し、該排水ポ
ンプ47に接続する排水管を坑外に導出して原水ポンプ48
を内蔵する原水槽49に開口し、この原水槽49に排水処理
設備50を接続し、さらに放流ポンプ52を内蔵する放流槽
51を接続した。
【0037】エアタイトシート3上の排水設備として、
図1に示すように該エアタイトシート3の角隅部に凹部
を形成してこれを釜場53とし、この釜場53に雨水用の排
水ポンプ54を配設する。
【0038】次に処理対象土1を掘削、搬出する方法を
説明する。まず、図4に示すように処理対象土1の外周
に横坑2と掘削開始のための発進の切羽室11を形成し、
図5に示すように切羽室11に掘削・積込機5、選別トリ
ッパ26、横引コンベア27,28を搬入し、切羽室11の上方
に保持フレーム12を配設し、この保持フレーム12の前方
スキッド16に設けた取り付けブラケット18aに牽引ロー
プ43の一端を結合するとともに後方スキッド17に設けた
取り付けブラケット18bに牽引ロープ44の一端を結合
し、牽引ロープ43の他端を牽引用アンカー46に固定し、
牽引ロープ44の他端を掘削・積込機5の横引きコンベア
の走行装置30に固定する。
【0039】さらに横坑2と切羽室11の換気のための給
気装置39、排気装置40、脱臭装置41を配設し、図6に示
すように切羽室11の後方、すなわち掘削開始端の横坑2
内にエアロックドア42aを設置し、切羽室11、横坑2及
び処理対象土1の上面全部をエアタイトシート3で一体
的に覆う。
【0040】そして、図3のように掘削・積込機5のバ
ケット22で処理対象土1を掘削し、掘削物をギャザリン
グアーム25で中央に寄せながら排土ベルトコンベア23に
載せ、選別トリッパ26に移送する。この場合、掘削・積
込機5を旋回、移動させるための空間は、保持フレーム
12でエアタイトシート3を持ち上げた状態とすることで
確保され、また、掘削・積込機5は中抱きコンベア付バ
ックホウショベルなどで構成したから、旋回、移動の範
囲が小さくてすみ、その結果、遠隔操作が可能となり、
また切羽室11内の作業空間も小さくてたりる。
【0041】選別トリッパ26では掘削物内に混入してい
るビン、布等のトレイ部26a内のフルイ網で選別し、産
廃物と産廃土とに区分けし、産廃物は産廃物用の横引コ
ンベア27に落下し、産廃土は産廃土用の横引コンベア28
に落下して、それぞれの処理ライン31,32に移送され、
ターンシュート37を介して走行台車34上のドラム缶33に
充填される。
【0042】産廃土は産廃土をそれぞれ充填したドラム
缶33は、掘削の進行方向とは反対方向に移動してサンプ
リング機38でサンプルを採取された後、蓋が施され、番
号をうった後エアロック部42を通過してさらに横坑2を
後方に進行し、横坑2の端部の地上取出口35から揚重設
備36で地上に引き上げられ保管される。その後は、サン
プルの試験結果によりドラム缶33毎に内容に適した処理
がなされる。
【0043】かかる掘削、積込作業中に切羽室11内で発
生する有害ガスは、図16〜図18に示すように横坑2から
排気装置40、脱臭装置41へと送られ、ここで処理された
後、大気中に放出され、切羽室11へは給気装置39から横
坑2を介して外気が補給される。このように給気装置39
から供給され、横坑2、切羽室11、横坑2を経て排気装
置40に至るまでの間の各換気路は横坑2を形成する土留
壁、掘削土、エアタイトシート3により大気と隔離さ
れ、有害物質が大気中に放出されることはない。
【0044】そして、前記のように切羽室11の空間を小
さく形成できるから、換気を必要とする気積が小さくて
すみ、その結果、切羽室11では多量の換気が行えてエア
溜まりをなくすことができ、常に新鮮な空気が置換され
る。
【0045】掘削の進行に従い、牽引ロープ43,44をそ
れぞれウインチ、横引コンベアの走行装置30で牽引する
ことで、掘削・積込機5、横引コンベア27,28の前進に
伴って保持フレーム12も前進させ、切羽室11を形成する
空間を前進する。
【0046】これにより、図11〜図14に示すように掘削
・積込機5、横引コンベア27,28の運転に必要な空間に
のみ、エアタイトシート3が保持フレーム12で持ち上げ
られ切羽室11が形成されることになり、掘削終了後の個
所は図15に示すように横坑2と地面上にエアタイトシー
ト3が密着して敷設される。
【0047】また、切羽室11の前進に伴い、エアロック
部42も前進させ、エアロック部42の後方の横坑2の部分
に配設する換気ダクト45をエアロック部42の前進に伴い
延長する。そして、掘削終了部の横坑2内はこの換気ダ
クト45により通常換気を行う。
【0048】エアタイトシート3上の降雨は、釜場53に
集まり、排水ポンプ54で放流する。これにより、汚染地
域内の降雨は防水性のあるエアタイトシート3で汚染土
に接触することを阻止されるから、降雨が汚染土にしみ
込んで汚染することが防止できる。
【0049】
【発明の効果】以上述べたように本発明の汚染土壌の搬
出装置及び方法は、汚染状況の判断、汚染土と汚染物の
種分け、選別、積み込みなどの作業を人手によらずに行
うことができ、作業性と安全性の向上を図ることがで
き、汚染地域のエアタイト部の気積も小さくできて換気
設備なども大型のものを必要とせず、また、降雨の汚染
土との接触を防止して雨水の汚染を防げるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の汚染土壌の搬出装置の実施例を示す一
部切欠いた外観説明図である。
【図2】本発明の汚染土壌の搬出装置の実施例を示す要
部である切羽室部分の縦断側面図である。
【図3】本発明の汚染土壌の搬出装置の実施例を示す要
部である切羽室部分の斜視図である。
【図4】本発明の汚染土壌の搬出方法の実施例を示す横
坑、切羽室造成状態の説明図である。
【図5】本発明の汚染土壌の搬出方法の実施例を示す保
持フレーム、設備、機器の設置状態の説明図である。
【図6】本発明の汚染土壌の搬出方法の実施例を示すエ
アタイトシート設置状態の説明図である。
【図7】本発明の汚染土壌の搬出装置の実施例を示す支
持フレームのユニットの斜視図である。
【図8】本発明の汚染土壌の搬出装置の実施例を示す支
持フレームの斜視図である。
【図9】本発明の汚染土壌の搬出装置の実施例を示す支
持フレーム及びエアタイトシート設置状態の側面図であ
る。
【図10】本発明の汚染土壌の搬出装置の実施例を示す
エアタイトシート設置状態の図9のA線個所の断面図で
ある。
【図11】本発明の汚染土壌の搬出装置の実施例を示す
エアタイトシート設置状態の図9のB線個所の断面図で
ある。
【図12】本発明の汚染土壌の搬出装置の実施例を示す
エアタイトシート設置状態の図9のC線個所の断面図で
ある。
【図13】本発明の汚染土壌の搬出装置の実施例を示す
エアタイトシート設置状態の図9のD線個所の断面図で
ある。
【図14】本発明の汚染土壌の搬出装置の実施例を示す
エアタイトシート設置状態の図9のE線個所の断面図で
ある。
【図15】本発明の汚染土壌の搬出装置の実施例を示す
エアタイトシート設置状態の図9のF線個所の断面図で
ある。
【図16】本発明の汚染土壌の搬出装置の実施例を示す
換気システムの掘削開始時の説明図である。
【図17】本発明の汚染土壌の搬出装置の実施例を示す
換気システムの掘削中の説明図である。
【図18】本発明の汚染土壌の搬出装置の実施例を示す
換気システムの掘削完了時の説明図である。
【符号の説明】
1…処理対象土 2…横坑 3…エアタイトシート 5…掘削・積込機 6…掘削機 7…H鋼 8…シートパイル 9…横矢板 10…切梁 11…切羽室 12…保持フレーム 12a…ユニット 13…フレーム 14…ローラパイプ 15…取り付けブラケット 16…前方スキッド 17…後方スキッド 18a,18b…取り付
けブラケット 19…ローラパイプ 20…取り付けブラケ
ット 21…走行装置 22…バケット 23…排土ベルトコンベア 24…エプロン 25…ギャザリングアーム 26…選別トリッパ 26a…トレイ部 27,28…横引コンベ
ア 29…シュート 30…走行装置 31,32…処理ライン 33…ドラム缶 34…走行台車 35…地上取出口 36…揚重設備 37…ターンシュート 38…サンプリング機 39…給気装置 40…排気装置 41…脱臭装置 42…エアロック部 42a…エアロックド
ア 43,44…牽引ロープ 45…換気ダクト 46…牽引用アンカー 47…排水ポンプ 48…原水ポンプ 49…原水槽 50…排水処理設備 51…放流槽 52…放流ポンプ 53…釜場 54…排水ポンプ

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有害物質による汚染土壌の処理対象土の
    外周に対向位置に横坑を形成し、該横坑と処理対象土の
    上面を防水性を有するエアタイトシートで覆い、エアタ
    イトシート内に切羽室を形成し、該切羽室内に処理対象
    土の掘削・積込機を設置するとともに切羽室と前記横坑
    との間に掘削物の横引コンベアを設置し、横坑内に掘削
    物搬出用の走行台車を設けて該横坑を掘削物の処理ライ
    ンに形成し、また、横坑を切羽室の換気ダクトとするこ
    とを特徴とする汚染土壌の搬出装置。
  2. 【請求項2】 切羽室はエアタイトシートの下面に保持
    フレームを配設して空間を形成し、該保持フレームは掘
    削の進行に伴い順次前進するよう移動自在に設置する請
    求項1記載の汚染土壌の搬出装置。
  3. 【請求項3】 掘削・積込機に接続する横引コンベア
    は、選別トリッパを備え、産廃物の横引コンベアと産廃
    土の横引コンベアとで構成し、また、対向する横坑の一
    方を産廃物の処理ラインに、他方を産廃土の処理ライン
    に形成し、産廃物の横引コンベアを産廃物の処理ライン
    の走行台車に連絡し、産廃土の横引コンベアを産廃土の
    処理ラインの走行台車に連絡し、各々の処理ラインはそ
    れぞれサンプリング機を備える請求項1記載の汚染土壌
    の搬出装置。
  4. 【請求項4】 切羽室の換気ダクトとして使用される横
    坑の部分と切羽室の換気ダクトとして使用されない横坑
    の部分との間をエアロック部で仕切る請求項1記載の汚
    染土壌の搬出装置。
  5. 【請求項5】 エアタイトシート上に凹部を形成して雨
    水の釜場を設け、該釜場に排水ポンプを配設する請求項
    1記載の汚染土壌の搬出装置。
  6. 【請求項6】 有害物質による汚染土壌の処理対象土の
    外周の対向位置に形成した横坑と処理対象土の上面を防
    水性を有するエアタイトシートで覆い、エアタイトシー
    トの下面に保持フレームを配設して切羽室となる空間を
    形成し、この切羽室内に設置の掘削・積込機で処理対象
    土を掘削し、横引コンベアでこの掘削した処理対象土を
    横坑内の走行台車に搭載の容器に投入し、掘削の進行に
    伴い保持フレームを順次前進させて切羽室を移動し、ま
    た、一方の横坑から切羽室に外気を供給し、切羽室内の
    空気を他方の横坑を介して外部に排気することを特徴と
    する汚染土壌の搬出方法。
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