JP2801480B2 - ゲートシステム - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、鉄道に於ける改札機や
特定の建物・施設や特定場所へ照査用の適正な情報記録
物の所有者のみを通過させる入退場管理装置等のゲート
システムに関し、特に２種類の情報記録物（照査物）を
共に処理対象とし然も一方の情報記録物が搬送を伴うの
で各々の種類毎に照査用に提示する位置が異なる２種類
の情報記録物を共に処理対象とするゲートシステムに関
する。

【０００２】

【従来の技術】鉄道に於ける乗降客の通過を許可あるい
は阻止する改札機や、機密を要する建物や特定の部屋等
の重要な場所に特定人物しか出入りできないように入退
場者の通過を許可あるいは阻止するための入退場管理装
置等のように、所定出入口部分には機械化されたゲート
システムが多用されている。

【０００３】通過を許可する条件には、指紋、声紋、手
形等を照査する場合もあるが、より一般的には磁気カー
ドやＩＣカード等（ＩＤカード）の情報記録媒体（情報
記録物）に特定情報を記録しておき、提示（装置への挿
入あるいは装置所定部への提示等）された情報記録物の
記録内容をゲート装置で読取りその情報記録物が正しい
ものか否かを照査して、正しい場合に該提示者がゲート
装置を通過することを許可する装置が普及しており、特
に鉄道において自動改札機として多数使用されている。

【０００４】ところで、上述情報記録物のうち磁気カー
ド等の被搬送式情報記録物は、所有者が一度ゲート装置
等に挿入しこれをゲート装置内部で搬送しながら所定部
位で記録情報を読取った後進行方向前方位置にて所有者
に返却するようになっている（以下、この方式を接触式
情報記録物とも表現する）。しかし、情報記録物の使い
勝手を向上させるため、即ち通過者が単に手に保持した
まま定位置で提示するのみで良く、また記録情報量を多
く取ることができる等の理由でＩＣカード等の非搬送式
情報記録物（以下、非接触式情報記録物とも表現する）
を用いたシステムも開発されている。

【０００５】また、上述接触式と非接触式の２種の情報
記録物、例えば磁気カードとＩＣカード双方を一台のゲ
ート装置で処理することが要求され、対応可能な装置が
開発されている。このようなゲートシステムの一例が、
例えば特開昭60-254390 号公報に開示されている。この
提案に開示のゲートシステムは、鉄道における「自動集
改札装置」で、普通券等の一回使用券を従来通りの磁気
カードとし、定期券などの長期使用券については自動改
札装置本体との間で無線により送受信を行うＩＣカード
と、扱い券種によって記録媒体を使い分け、以て、改札
装置本体側の機械構造の簡易化と信頼性の向上、また定
期券の処理速度向上、定期券利用者の利便性向上等を図
っている。 更に、同様の提案に特開平3-268195号があ
る。この出願も磁気券と被接触ＩＣ券の両方を扱うこと
のできる「自動改札機」を提案しており、特に、両方式
の券類を併用した場合に生じがちな問題、即ち利用者の
通過順に対して対応する各券 の処理順序が入れ換わって
しまう不都合に対処するための構成も提案している。こ
れは、略記すると磁気券処理手段と非接触ＩＣ券処理手
段と通路開閉手段を含み構成された自動改札機におい
て、特に磁気券処理手段または非接触ＩＣ券処理手段の
一方が処理中には、残る他方の処理を禁止する処理禁止
手段を設けることによって実現されている。望ましい構
成として通信部の交信範囲と磁気券の挿入部とを近接配
置することが提示されている。図５乃至図７も、上述し
たと同様な接触式と非接触式の２種の情報記録物、即ち
磁気カードとＩＣカード双方を処理するゲート装置（ゲ
ートシステム）の一例として鉄道の自動改札機２０を示
すもので、夫々平面図、正面図と側面図を示している。

【０００６】この自動改札機（ゲート装置）２０は、フ
ラップ型ゲート装置であり、駅の改札部に設けられた入
出路Ａ、Ｂ夫々の両側方にゲート装置１、１′が立設さ
れている。ゲート装置１、１′は、側面に出入路側に回
動突出して通行者の通過を阻止することが可能な通過阻
止扉２、２′を夫々具備している。ゲート装置１の側面
には図７に示す様に多数のフォトセンサ２１が配置され
発光ダイオード（図示せず）と組みになって入出路を通
行する客の移動を５つの検知領域（ＲＥ１〜ＲＥ５）毎
に検知している。

【０００７】そして、一方のゲート装置１の上面部の入
口側（即ち、進入部寄り）には、照査情報等が記録され
た磁気カード（定期券等）３を挿入するための挿入口４
が設けられており、この挿入口４に連なり装置内部に周
知の搬送路（図示せず）が設けられている。この搬送路
にそって磁気カード３に記録された情報を読み取るため
の読取磁気ヘッド６（図示なし）が設けられており、そ
の出力は、読取磁気ヘッド６（図示なし）と磁気情報読
取部７（図示なし）とから成る第１情報読取部５を具備
している。

【０００８】前記磁気情報読取部７で所定電気信号に変
換された磁気カードの情報信号は判定制御部１２に入力
されている。８は前記搬送路の終端部に続き装置上面後
部に設けられた、処理が済んだ磁気カードを（必要であ
れば）通過者に返却するための返却口である。

【０００９】更に、ゲート装置２０の上方外面の中程入
口寄り、従って前記磁気カード３の挿入口４よりも入出
路の進入方向前方の位置には、前述磁気カード同様に照
査情報等が記録されたＩＣカード（定期券、プリペイド
券等）９を所持客が情報を読み取りのため提示する提示
部１０が設けられている。提示部１０で得られた照査情
報は所定電気信号に変換され後続する第２情報読取部１
１に入力される。この第２情報読取部１１からの信号
も、前記判定制御部１２へと入力される。

【００１０】ゲート装置２０の内部に収納された上記判
定制御部１２は、前記フォトセンサ群２１からの出力が
接続されて通行者の進入や移動また退出（戻りも含む）
を検出する。また判定制御部１２は、前記照査物(3) 又
は照査物(9) からの情報に基づき、通行者の通過が適正
であるか否かを判定して前記通過阻止扉２、２′を駆動
して通過を許可し或いは阻止する部分である。

【００１１】すなわち判定制御部１２には磁気情報読取
部７及び前記第２情報読取部１１の双方の出力からの情
報信号が入力され、これを処理して情報内容が適正なも
のである場合にのみ通過抑止扉２、２′を制御して開放
状態とし通行者のゲート装置の通過を許可し、情報記録
物が無効である場合にはその所持者の通行を阻止すべく
通過抑止扉２、２′を制御してこれを閉じる。なお、Ｗ
はゲート部以外からの出入りを禁止するための隔壁であ
る。

【００１２】

【発明が解決しようとする課題】ところで、例示した装
置を含め従来のこの種装置、即ち上述した様に被搬送式
情報記録物（接触式と称される場合もある）及び搬送が
不要で定位置にて提示し情報の照査を受ける非搬送式情
報記録物（非接触式で手に保持するものが多い）の２種
類の情報記録物を用いたゲート装置においては、現在で
の各部の構造や省スペース化等の要請に基づき、情報記
録物所持者が通路内で２種類の照査物を夫々投入あるい
は提示する情報記録物提示位置（搬送式の場合には投入
位置を意味する）が異なっている。即ち、現状では提示
（投入）部が装置に先に説明した位置関係で設けられて
いるため、磁気カードを提示（投入）する際には通過者
は通路の直前の位置で投入を行い、一方ＩＣカードを提
示する場合には所持者は通路内のしかもかなり中央まで
進んだ位置で提示を行っている。

【００１３】そして、従来のゲート装置は何れかの情報
記録物が提示されるとこれの有効・無効を判定して、判
定結果に応じて扉を開放あるいは閉鎖して通行客の通過
を阻止あるいは許可する。従って、接触式あるいは非接
触式の情報記録物の何れかを所持する多数の乗客が様々
な順序でしかも近接してゲート装置を通過することにな
り、ゲート装置１を先行客ＦＰと後続客ＲＰとが連続し
て通過する場合には、両通行客が各々所持する情報記録
物の種類により図１０の表１に示す４通りの場合が考え
られる。

【００１４】このうち（イ）、（ロ）及び（ハ）につい
ては先行客の有効・無効の判定後に後続客の情報記録物
が提示される時間関係にあるので特別に問題は生じな
い。然しながら、（ニ）の場合、特に図９に示すように
先行客ＦＰがＩＣカード９を、後続客ＲＰが磁気カード
３を所持しごく接近して通行する場合には、先行客ＦＰ
に対する照査結果がでる前に後続客ＲＰも磁気カード３
を投入しゲート装置１内に進入することも多々生じる。
即ち、ゲート装置１内に照査結果判明前に２名の客が進
入することになる。

【００１５】ところで、図１０のタイムチャート図
（ニ）に示すように後続客ＲＰの磁気カード３の投入よ
り時間的に先に、先行客の所持するＩＣカード９が無効
であることが判明すれば、これに対応して磁気カードの
投入口４に備えられたシャッターを駆動して後続客ＲＰ
が磁気カード３を投入できないようにすることが可能で
磁気カード３の処理は行われない。

【００１６】然しながら、既に説明したように前記両提
示部（投入口４及び提示部１０）の配設位置の相違に基
づき、夫々の通過客の提示動作のタイミングによって
は、図１０のタイムチャート図（ニ′）に示すように、
得られる提示情報・照査結果の順序が提示客の進入・進
行順序と異なり後続客ＲＰの投入及びこれに対応する処
理が先に行われてしまう場合を回避できない。

【００１７】例えば、先行するＩＣカード９の所持客Ｆ
Ｐが提示動作を行う前に、この乗客に後続する磁気カー
ド３の所持客ＲＰが磁気カード４を投入することは可能
であり、この場合には後方に位置する磁気カード所持客
ＲＰの情報記録物である磁気カード４が搬送路により搬
送され情報読取処理が為されて、有効券であるか否かの
照査結果が先に判定制御部１２に入力されてしまい、対
応して続く所定処理も先行客のＩＣカード提示動作の前
に行われてしまうことになる。

【００１８】他にも、先行するＩＣカード９の客が提示
に手間取ったり提示方法が適切でなく装置が情報を読取
れずやり直しが必要な場合にはＩＣカード９からの情報
が得られないうちに後続の磁気カード３の客からの投入
が行われることが充分考えられ、やはり後続客ＲＰの磁
気カード３に対応する所定処理が先ず行われてしまう。

【００１９】ちなみに、このように得られる提示情報の
順序が提示客の進入進行順序とが入れ換わってしまう
と、例えば後続客の磁気カードが先に装置内部で無効券
と判定された場合にはゲート装置は無効券に対する処理
を開始してしまい扉を閉めて通行客の通過を阻止してし
まい、この場合には先行客が有効券を提示したにも拘ら
ず不当に通過を阻止されてしまう結果となり混乱を招く
等の不都合が生じる。従って適宜方法で、客の進行順序
と得られた照査結果とが入れ替わったことを検知して補
正を行うことが望ましい。

【００２０】ところで、上述入れ替わりとは別に、両通
行客の所持する情報記録物の有効・無効の組合せに応じ
ては以下のような重大な不都合が生じる。即ち、図９に
示すようにゲート装置１をＩＣカード９を所持した先行
客ＦＰと、磁気カード３を所持した後続客ＲＰとが連続
しゲート装置１内に既に進行した場合、両通行客が各々
所持する情報記録物の照査結果には図１０表２に示す
（ホ）〜（チ）の４通りの組合せが生じる。

【００２１】このうち（ホ）、（ヘ）及び（チ）につい
てはゲート装置内に２名の通行客が進入していても対応
制御に関してさしたる困難は生じない。即ち、（ホ）で
は両方の有効な照査物を所持した客（有効客）に対し通
過許可の処理をすれば良く、（ヘ）の場合も先行有効客
がゲート装置を通過したのち後続する無効な照査物を所
持した客（無効客）の通過を阻止するため扉閉鎖等の所
定処理を行うのみで良く、また（チ）については無効客
２名が引き返すのを待ってゲート装置各部を待機状態に
復帰するのみで良い。

【００２２】然しながら、（ト）の場合すなわち無効Ｉ
Ｃカード客に有効磁気カード客が後続する場合には、既
述したように先行客ＦＰのＩＣカード９が無効であると
判明する前に既に後続客ＲＰが磁気カード３を投入して
ゲート装置１内に進入しており、投入された磁気カード
３は所定の処理が行われてしまう。即ち、入場時であれ
ば所定のパンチ穴の穿孔が行われたり改札済みとの所定
内容が印字されたりするし、退場時であれば集札箱に回
収されてしまう。従って、後続する有効客には既に行っ
た処理に対応して通過を許可すべきであるが、先行する
無効客に対しては通過を阻止しなければならないとの矛
盾した事態が生じてしまう。

【００２３】従って、ゲートシステムの稼動を中止し、
係員による対応をしたのちにゲートシステムを再稼動す
ることになり、混雑時には旅客の迷惑となるし、係員の
負担も多い。本願発明はこのような事情に対応すべく成
されたもので、繰り返すと、先行する無効ＩＣカード
（無効非搬送式情報記録物）所持客と、これに後続する
有効磁気カード（有効被搬送式情報記録物）所持客の両
方が、ゲート装置１内に進入してしまった場合を適切に
処理するゲートシステムを提案するものである。

【００２４】

【課題を解決するための手段】上述事態を解消するため
の本願第一発明では、既述の如きゲートシステムにおい
て、判定制御部１２が、第一情報読取部５又は第二情報
読取部１１からの信号に基づき通行者の所持する被搬送
式情報記録物３あるいは非搬送式情報記録物９が有効か
無効かを判定し、先行客が所持する非搬送式情報記録物
９が無効で且つ後続客が所持する被搬送式情報記録物３
が有効と判定した場合には、先ず先行客に対して所定無
効処理を行い、先行客の後方退出を検出した後に最初に
ゲート装置１に進入した客に対して情報記録物の提示を
待たず（提示無しで）直ちに所定有効処理を行うように
構成する

【００２５】また、本願第二発明では、既述ゲートシス
テムにおいて、判定制御部１２が第一情報読取部５又は
第二情報読取部１１からの信号に基づき通行者の所持す
る被搬送式情報記録物３あるいは非搬送式情報記録物９
が有効か無効かを判定し、先行客が所持する非搬送式情
報記録物９が無効で且つ後続客が所持する被搬送式情報
記録物３が有効と判定した場合には、無効先行客に対し
ても所定有効処理を行うように構成する。

【００２６】また、本願第三発明では、既述ゲートシス
テムにおいて、判定制御部１２が第一情報読取部５又は
第二情報読取部１１からの信号に基づき通行者の所持す
る被搬送式情報記録物３あるいは非搬送式情報記録物９
が有効か無効かを判定し、先行客が所持する非搬送式情
報記録物９が無効で且つ後続客が所持する被搬送式情報
記録物３が有効と判定した場合には、先行客に対しては
所定無効処理を行い、後続客に対しては被搬送式情報記
録物３が処理済みである旨と他の有人通路からの通過を
促す情報を報知し、前記有人通路の係員に対しては「先
行客が所持する非搬送式情報記録物９が無効で且つ後続
客が所持する被搬送式情報記録物３が有効と判定がなさ
れ、先行客に対しては所定無効処理がなされ、後続客に
対しては被搬送式情報記録物３が処理済みである旨と他
の有人通路からの通過を促す情報が報知された」との現
況を報知するように構成する。

【００２７】また、本願第四の発明では、上述した各ゲ
ートシステム夫々において、上述判定制御部が、前記第
一情報読取部５からの信号が入力されてから所定時間(
Ｔｃ) 内に第二情報読取部１１から信号が入力された場
合には、この第一情報読取部５からの信号に基づく判定
結果に対応する所定処理をの実行を保留しておき、第二
情報読取部１１からの信号に基づく判定結果に対応する
所定処理を優先して行い、その後に既に得た第一情報読
取部５からの信号に基づく判定結果に対応する実行が保
留されていた所定処理を再度行うようにも構成する。

【００２８】

【作用】上述した本願第一発明のゲートシステムでは、
判定制御部１２に依り、先行客が所持する非搬送式情報
記録物９が無効で且つ後続客が所持する被搬送式情報記
録物３が有効と判定した場合には、先ず先行客に対して
所定無効処理を行い、後続客の後方退出を経て先行客の
後方退出を検出した後に最初にゲート装置１に進入する
こととなる先の被搬送式情報記録物３が有効であった後
続客に対しては情報記録物の提示を待たず直ちに所定有
効処理を行うからこれにより無効先行客の通過阻止と有
効後続客の通過許可を達成する。

【００２９】また、本願第二発明のゲートシステムで
は、判定制御部１２により先行客が所持する非搬送式情
報記録物９が無効で且つ後続客が所持する被搬送式情報
記録物３が有効と判定した場合には、無効先行客に対し
ても敢えて所定有効処理を行うようにし、この例外処置
により有効後続客の通過許可を達成する。

【００３０】また、本願第三発明のゲートシステムで
は、判定制御部１２により先行客に対しては所定無効処
理を行い、後続客に対しては被搬送式情報記録物３が処
理済みである旨と他の有人通路からの通過を促す情報を
報知し、前記有人通路の係員に対しては「先行客が所持
する非搬送式情報記録物(9) が無効で且つ後続客が所持
する被搬送式情報記録物(3) が有効と判定がなされ、先
行客に対しては所定無効処理がなされ、後続客に対して
は被搬送式情報記録物(3) が処理済みである旨と他の有
人通路からの通過を促す情報が報知された」との現況を
例えば対応付けた ランプを点灯させる等の周知の適宜手
段で報知するから、無効先行客の通過阻止と有効後続客
の等価的通過許可を達成する。

【００３１】また、本願第四の発明では、上述した各ゲ
ートシステム夫々において、上述判定制御部が、被搬送
式情報記録物３から第一情報読取部５を介して得られる
情報に基づく有効・無効の判定（照査）後、所定時間
（Ｔｃ）だけタイマーをかけ、この短い所定時間内に非
搬送式情報記録物９から第二情報読取部１１を介して情
報が得られたことを検知し、この場合には実際は非搬送
式情報記録物の所持客が先行しているものとみなして、
先に出力された被搬送式情報記録物の照査結果に対応す
る所定処理の実行を保留しておき、非搬送式情報記録物
９の照査結果に対応する所定処理を行い、しかる後に被
搬送式情報記録物３の照査結果に対応するそれまで実行
が保留されていた所定処理を行う。従って、通過客の通
過順と照査結果の入れ替わった場合を適切に補正した後
に各所定処理を行う。

【００３２】

【実施例】以下、本発明を添附図面に沿って詳細に説明
する。本願のゲートシステムは、既述した従来のゲート
システムと大部分の構成は同様で判定制御部分のみが異
なっている。従って、外観と概略構成を図５乃至図１０
にて示し既に各部の動作等を説明した自動改札機２０は
制御内容を適合させることで本願発明のゲートシステム
の実施例にもなっている。

【００３３】本願実施例でもある自動改札機２０の各部
の概略説明を図に沿って簡略に繰り返すと、自動改札機
（ゲート装置）２０は、駅の改札部に設けられた入出路
Ａ、Ｂ夫々の両側方に立設されたゲート装置１、１′
は、側面に出入路側に回動突出して通行者の通過を阻止
することが可能な通過阻止扉２、２′を夫々具備してお
り、また上面部の入口側（即ち、進入部寄り）には磁気
カード（定期券等）３を挿入するための挿入口４を、こ
の挿入口４よりも入出路の進入方向前方に位置して上方
外面の中程入口寄りにＩＣカード９の情報読取りのため
の提示部１０が設けられ、装置上面後部には磁気カード
の返却口８が設けられている。

【００３４】装置内部には挿入口４に連なり返却口８に
至る搬送路（図示せず）が設けられ搬送路に沿って読取
磁気ヘッド６（図示せず）と磁気情報読取部７（図示せ
ず）とから成る第１情報読取部５が設けられている。磁
気ヘッド６の出力は磁気情報読取部７に入力され、前記
提示部１０の出力は第２情報読取部１１に入力され、第
１情報読取部５及び第２情報読取部１１の出力は共に判
定制御部１２に入力されている。

【００３５】ところで、従来の装置では判定制御部１２
では既述したような、先行無効客と後続有効客の同時進
入が発生した場合は対応不可として処理を停止し、係員
による処置に依っていたが、本願各発明によれば係員に
依らず適切な処置ができ、稼動が中断することがない。
以下、実施例装置の判定制御部１２について、詳細に説
明する。

【００３６】図８は、本願の判定制御部１２の一実施例
を主体に関連各部をブロック図で示している。判定制御
部１２は、前記磁気情報読取部７（第１情報読取部５）
及び前記第２情報読取部１１の双方からの信号が入力さ
れ情報記録物３又は情報記録物９が有効であるか否かを
照査する判定回路１３、この判定回路１３に時間情報を
入力するタイマー回路１５、前記判定回路１２に接続さ
れ判定結果に応じて扉開閉回路１９を介して扉を駆動
し、或いは表示回路１８を介して表示器１８Ａに適切な
指示等を表示するための制御回路１４とを有している。
この制御回路１４には、多数のフォトセンサ２１からの
出力が通行客検知回路１７を介して入力されていて、ゲ
ート装置１内への客の進入や退出或いはその間の移動等
を検知することができる。

【００３７】前記判定回路１３は、ＩＣカード９の提示
に対応する第２情報読取部１１からの入力には即座に照
査処理をして制御回路１４へ出力し、制御回路１４によ
り照査結果に対応した所定処理が行われる。しかし、磁
気カード３の投入に対応する磁気情報読取部７（第１情
報読取部５）からの入力に対しては、前記タイマー回路
１５の出力に基づき所定時間ＴｃだけＩＣカード９の提
示を受付ける。

【００３８】上述待機中に、即ち磁気カード３の投入よ
り所定時間Ｔｃ内にＩＣカード９の提示があった場合に
は、磁気カード３の照査とその結果に応じた制御をキャ
ンセルし（実行しないで保留しておくことを意味する）
ＩＣカード９の照査とその結果に応じた制御を優先的に
行い、しかる後所定時間Ｔｃが経過した時点で実行が保
留されていた既に得られている第一情報読取部５からの
信号に基づく磁気カード３の照査とその結果に応じた制
御を改めて行うことになる。なお、照査は信号入力後直
ちに行うようにし実行保留は制御のみとしても同等の結
果が得られる。図１０は対応する動作説明図を示し、
（イ）〜（ハ）の場合については前記所定時間（遅延時
間）Ｔｃを先行客が磁気カード、後続客がＩＣカードで
ある時の最小入力間隔より長く設定しない限り、全く不
都合は無い。

【００３９】そして、図１０の表１（ニ）に示す如く、
ＩＣカード９を持つ先行者ＦＰに磁気カード３を持つ後
続者ＲＰが接近してゲート装置１を通過する場合も
（ニ′）に示すように後続者ＲＰの磁気カード投入が時
間的に先に行われた場合であってもタイマー回路１５の
働きにより磁気カード３に対応する照査及び処理は、時
間的に後に提示されたＩＣカード９に対応する処理より
後に行われる結果となり、通過者の順と所有する照査物
の照査結果が入れ違うことはない。

【００４０】そして照査結果より、先行客が所持する被
搬送式情報記録物（ＩＣカード）が無効で且つ後続客が
所持する非搬送式情報記録物（磁気カード）が有効と判
定した場合には、先ず先行客に対して所定無効処理を行
い、先行客の後方退出を検出した後に最初の進入客に対
して所定有効処理を行う。図１は、上述実施例での処理
過程の一例を示すフローチャートであり、図中Ｓ５０Ａ
と符号を付した過程、即ちゲート装置内に居る先行無効
ＩＣカード客及び後続有効磁気カード客に対応する特殊
対応処理について詳細に説明するものである。なお、そ
の他の部分を詳細に説明するフローチャートを図４に示
す。図４のＳ５０は図１のＳ５０Ａに相当する内容の異
なる処理になっている。

【００４１】図１で示す本実施例では、Ｓ５０Ａの過程
は順に、先行客に対して従来と同様の所定無効処理を行
う（Ｓ５１）、先行客の後方退出を検出する（もどり検
知、Ｓ５２）、最初にゲート装置(1) に進入した客に対
して情報記録物無しで（情報記録物の提示を待たず）直
ちに所定有効処理を行う（Ｓ５３）との各過程で構成さ
れている。この様な処理により、ゲート装置１内に居る
無効客には無効処理を、また有効客には有効処理を行
い、稼動を続行する。なお、図４に示すその他の過程に
ついては、一般的処理であるから簡略化のため説明を省
略する。

【００４２】図４は、既述した処理を一般的に示すフロ
ーチャートであり、図中Ｓ５０と符号を付した過程、即
ちゲート装置内に居る先行無効ＩＣカード客及び後続有
効磁気カード客に対応する特殊対応処理については図１
にＳ５０Ａとして示す以外にも各種適切処理が考えられ
る。次に本願第二の発明について説明する。

【００４３】図２は、本願第二の発明、即ちＳ５０部の
異なる処理を示すフローチャートである。図２では、図
４のＳ５０に相当する処理（Ｓ５０Ｂ）として、無効Ｉ
Ｃカードを所持した無効先行客に対しても、通常とは異
なり所定の有効処理を行う（Ｓ５４）ものである。即
ち、無効客に対しても敢えて通過を許可することにより
後続する有効客を支障なく通過させるとともにゲートシ
ステムの稼動中断を回避する。その他の処理について
は、前述した第一発明と全く同一であるので説明を省略
する。また判定制御部１２以外の構成も第一発明あるい
は従来のゲートシステムと同一であるため説明を省略す
る。

【００４４】本願第三の発明も、図４のフローチャート
にＳ５０として示される過程の別な提案であるので、図
３のフローチャートにＳ５０Ｃとして示し、既述したと
同一の説明は省略する。本願第三発明のゲートシステム
では、図３に示すようにゲート装置内に居る先行無効Ｉ
Ｃカード客及び後続有効磁気カード客に対応する特殊対
応処理（Ｓ５０Ｃ）として、前記判定制御部１２が、先
行客に対しては所定無効処理を行い、後続客に対しては
乗車券等の被搬送式情報記録物３が処理済みである旨と
他の係員改札口（有人通路）からの通過を促す情報を表
示部１８Ａ等で報知し、また前記有人通路の係員に対し
ては、このような現況、即ち「先行客が所持する非搬送
式情報記録物(9) が無効で且つ後続客が所持する被搬送
式情報記録物(3) が有効と判定がなされ、先行客に対し
ては所定無効処理がなされ、後続客に対しては被搬送式
情報記録物(3) が処理済みである旨と他の有人通路から
の通過を促す情報が報知された」との事実をディスプレ
イ等により報知する（Ｓ５５）。これにより係員は、前
記後続客が有人通路に来ることを了解し、当該客を通過
させる。

【００４５】以上説明では述べていないが、先行ＩＣカ
ード客と後続磁気カード客の通過順と照査結果の入れ替
わりがごくまれに生じる場合がある。これを防止するた
め本願第四の発明のゲートシステムは上述各発明におい
てこの先行ＩＣカード客と後続磁気カード客の通過順と
照査結果の入れ替わりを補正するように構成する。

【００４６】即ち、簡略に説明すると、磁気カード側か
らの入力を検知し、対応して計時を開始し、所定時間Ｔ
ｃの経過以前のＩＣカード側からの入力を監視し、ＩＣ
カードの提示があればこれを照査し対応する処理を直ち
に行い、その後所定時間Ｔｃ経過後に磁気カードを照査
し照査結果に対応する処置を行う。また、上述以外の時
点でＩＣカードの提示があればこれを照査し対応する処
理を直ちに行う。

【００４７】なお、上述の所定時間Ｔｃは、ゲート装置
の差異（投入部と提示部の位置寸法）や通過者の移動速
度等の状況によって最適な値が若干左右されるものであ
るから、設置場所や時間帯等の使用状況を加味して固定
的な適正値を選定するか、或いは容易に変更可能な各部
構成とし所定プログラムによって時間帯に応じて変更し
ながら運用すれば良い。

【００４８】このように、入れ替わりを補正するために
は、要は、判定制御部において第１情報読取部（磁気カ
ード読取部）からの信号入力時点より所定時間内に第２
情報読取部からの入力があるかを検知し、このような場
合には対応する処理を時間的に入れ換えて第２情報読取
部からの入力に対応する処理を先に行い、しかる後に第
１情報読取部からの入力に対応する処理を後から行うよ
うな機能を付加できればよい。

【００４９】以上説明した各発明において、判定制御部
の各部をマイクロコンピュータ回路を利用して一体に構
成することも可能である。

【００５０】以上、磁気カードとＩＣカードとの双方を
扱う自動改札機を実施例として本願のゲートシステムを
説明したが、本願発明の適用は自動改札機に限るもので
はない。一般に夫々所定照査情報を記録した、情報の読
み書きに搬送を伴う被搬送式情報記録物（照査物）と搬
送が不要な非搬送式情報記録物（照査物）との双方に対
応して通行者が提示した前記何れかの照査物を照査して
照査結果に応じて前記通行者の通過を許可あるいは阻止
をする判定制御部を有し、且つ装置の進入部寄り部分に
配置された被搬送式情報記録物の挿入口と、この提示部
に連なる搬送路に沿って設けられ被搬送式情報記録物の
照査情報を読取る第一情報読取部と、前記挿入口より進
入方向前方に配置された非搬送式情報記録物の提示部
と、該提示部からの信号を処理する第二情報読取部とを
有する各種ゲートシステムに於いて、先にに挙げたと同
様にゲート装置内に先行無効客及び後続有効客が同時に
存在する事態に対処するのに有効である。例えば、装置
自体は特定場所への立入り監視装置であってもよいし、
第二照査物はコネクタ式（接触式）のＩＣカードや手で
保持したままスリット状の読取部を通す非搬送式の磁気
カードであっても良い。

【００５１】

【発明の効果】以上詳述したとおり本願第一の発明のゲ
ートシステムは、前述した如き所定構成に起因して、先
行する無効ＩＣカード（無効非搬送式情報記録物）所持
客と、これに後続する有効磁気カード（有効被搬送式情
報記録物）所持客の両方が、ゲート装置内に進入してし
まった場合に対応して、判定制御部が、先行客が所持す
る被搬送式情報記録物が無効で且つ後続客が所持する非
搬送式情報記録物が有効と判定した場合には、先ず先行
客に対して所定無効処理を行い、先行客の後方退出を検
出した後に最初にゲート装置に進入した客に対して情報
記録物の提示を待たず直ちに所定有効処理を行うから、
これにより無効先行客の通過阻止と有効後続客の通過許
可を達成し、ゲートシステムの稼動を連続できるとの効
果を有する。

【００５２】同様に本願第二発明のゲートシステムは、
先行する無効ＩＣカード（無効非搬送式情報記録物）所
持客と、これに後続する有効磁気カード（有効被搬送式
情報記録物）所持客の両方が、ゲート装置内に進入して
しまった場合に対応して、判定制御部が、先行客が所持
する被搬送式情報記録物が無効で且つ後続客が所持する
非搬送式情報記録物が有効と判定した場合には、無効先
行客に対しても敢えて所定有効処理を行うので、この例
外処置により有効後続客の通過許可を達成し、またゲー
トシステムの稼動を連続できるとの効果を有する。

【００５３】また、本願第三発明のゲートシステムは、
同じく、先行する無効ＩＣカード（無効非搬送式情報記
録物）所持客と、これに後続する有効磁気カード（有効
被搬送式情報記録物）所持客の両方が、ゲート装置内に
進入してしまった場合に対応して、判定制御部が、先行
客に対しては所定無効処理を行い、後続客に対しては被
搬送式情報記録物が処理済みである旨と他の有人通路か
らの通過を促す情報を報知し、前記有人通路の係員に対
しては「先行客が所持する非搬送式情報記録物が無効で
且つ後続客が所持する被搬送式情報記録物が有効と判定
がなされ、先行客に対しては所定無効処理がなされ、後
続客に対しては被搬送式情報記録物が処理済みである旨
と他の有人通路からの通過を促す情報が報知された」と
の現況を報知する結果、無効先行客の通過阻止と有効後
続客の等価的通過許可を達成し、またゲートシステムの
稼動を連続できるとの効果を有する。

【００５４】更に、本願第四の発明では、上述した各ゲ
ートシステム夫々において、上述判定制御部が、被搬送
式情報記録物から第一情報読取部を介して得られる情報
に基づく有効・無効の判定（照査）或いはこれに対応す
る処理を所定時間（Ｔｃ）だけ計時し、この短い所定時
間内に非搬送式情報記録物から第二情報読取部を介して
情報が得られた場合を検知し、先に非搬送式情報記録物
の照査結果に対応する所定処理を行い、しかる後に実行
が保留されていた被搬送式情報記録物の照査結果に対応
する所定処理を行うので、上述効果に加えて、通過客の
通過順と照査結果の入れ替わりによる問題を生じること
が無い。

【図面の簡単な説明】

【図１】本願第一の発明のゲートシステムに係る判定制
御部の処理を説明するフローチャートである。

【図２】本願第二の発明のゲートシステムに係る判定制
御部の処理を説明するフローチャートである。

【図３】本願第三の発明のゲートシステムに係る判定制
御部の処理を説明するフローチャートである。

【図４】本願の各ゲートシステムに係る判定制御部の全
体的処理を説明するフローチャートである。

【図５】本願発明に係るゲートシステムの一例を示す平
面図である。

【図６】本願発明に係るゲートシステムの一例を示す正
面図である。

【図７】本願発明に係るゲートシステムの一例を示す側
面図である。

【図８】本願発明に係るゲートシステムのブロック図で
ある。

【図９】本願発明に係るゲートシステムを説明する平面
図である。

【図１０】本願発明に係るゲートシステムの作用を説明
する図表群である。

【符号の説明】

１…ゲート装置、 ３…被搬送式情報記録物（磁気カード）、 ４…挿入口（提示部）、 ５…第一情報読取部、 ６…読取磁気ヘッド、 ７…磁気情報読取部、 ９…非搬送式情報記録物（ＩＣカード）、 １０…提示部、 １１…第二情報読取部、 １２…判定制御部、 ２０…ゲートシステム。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−254390（ＪＰ，Ａ) 特開 平３−268195（ＪＰ，Ａ) 特開 平５−290223（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) G07B 11/00 - 17/04 G07B 1/00 - 9/02 G06F 15/20 - 15/20 102 G06F 15/21 - 15/21 360 G06F 15/24 - 15/28 G06K 19/00 - 19/08

Claims (4)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 夫々所定照査情報が記録された、情報の
   読み書きに搬送を伴う被搬送式情報記録物(3) 又は搬送
   が不要な非搬送式情報記録物(9) を通行者が提示したと
   き、前記被搬送式情報記録物(3) 又は非搬送式情報記録
   物(9) を照射する判定制御部(12)と、この判定制御部(1
   2)により制御され照査結果に応じて前記通行者の通過を
   許可し、あるいは阻止するゲート装置(1) とを有するゲ
   ートシステム(20)であって、 前記ゲート装置(1) は、装置の進入部寄り部分に配置さ
   れた被搬送式情報記録物(3) の挿入口(4) と、この挿入
   口(4) に連なる搬送路に沿って設けられ被搬送式情報記
   録物(3) の照査情報を読取る第一情報読取部(5) と、前
   記挿入口(4) よりも進入方向前方に配置された非搬送式
   情報記録物(9) 用の提示部(10)と、該提示部(10)からの
   信号を処理する第二情報読取部(11)とを有し、 前記判定制御部(12)が第一情報読取部(5) 又は第二情報
   読取部(11)からの信号に基づき通行者の所持する被搬送
   式情報記録物(3) あるいは非搬送式情報記録物(9) が有
   効か無効かを判定し、先行客が所持する非搬送式情報記
   録物(9) が無効で且つ後続客が所持する被搬送式情報記
   録物(3) が有効と判定した場合には、先ず先行客に対し
   て所定無効処理を行い、先行客の後方退出を検出した後
   に最初にゲート装置(1) に進入した客に対して情報記録
   物の提示を待たず直ちに所定有効処理を行うことを特徴
   とするゲートシステム。
2. 【請求項２】 夫々所定照査情報が記録された、情報の
   読み書きに搬送を伴う被搬送式情報記録物(3) 又は搬送
   が不要な非搬送式情報記録物(9) を通行者が提示したと
   き、前記被搬送式情報記録物(3) 又は非搬送式情報記録
   物(9) を照査する判定制御部(12)と、この判定制御部(1
   2)により制御され照査結果に応じて前記通行者の通過を
   許可し、あるいは阻止するゲート装置(1) とを有するゲ
   ートシステム(20)であって、 前記ゲート装置(1) は、装置の進入部寄り部分に配置さ
   れた被搬送式情報記録物(3) の挿入口(4) と、この挿入
   口(4) に連なる搬送路に沿って設けられ被搬送式情報記
   録物(3) の照査情報を読取る第一情報読取部(5) と、前
   記挿入口(4) よりも進入方向前方に配置された非搬送式
   情報記録物(9) 用の提示部(10)と、該提示部(10)からの
   信号を処理する第二情報読取部(11)とを有し、 前記判定制御部(12)が第一情報読取部(5) 又は第二情報
   読取部(11)からの信号に基づき通行者の所持する被搬送
   式情報記録物(3) あるいは非搬送式情報記録物(9) が有
   効か無効かを判定し、先行客が所持する非搬送式情報記
   録物(9) が無効で且つ後続客が所持する被搬送式情報記
   録物(3) が有効と判定した場合には、無効先行客に対し
   ても所定有効処理を行うことを特徴とするゲートシステ
   ム。
3. 【請求項３】 夫々所定照査情報が記録された、情報の
   読み書きに搬送を伴う被搬送式情報記録物(3) と搬送が
   不要な非搬送式情報記録物(9) を通行者が提示したと
   き、前記被搬送式情報記録物又は非搬送式情報記憶物
   (9) を照査する判定制御部(12)と、この判定制御部(12)
   により制御され照査結果に応じて前記通行者の通過を許
   可し、あるいは阻止するゲート装置(1) とを有するゲー
   トシステム(20)であって、 前記ゲート装置(1) は、装置の進入部寄り部分に配置さ
   れた被搬送式情報記録物(3) の挿入口(4) と、この挿入
   口(4) に連なる搬送路に沿って設けられ被搬送式情報記
   録物(3) の照査情報を読取る第一情報読取部(5) と、前
   記挿入口(4) よりも進入方向後方に配置された非搬送式
   情報記録物(9) 用の提示部(10)と、該提示部(10)からの
   信号を処理する第二情報読取部(11)とを有し、 前記判定制御部(12)が前記第一情報読取部(5) 又は第二
   情報読取部(11)からの信号に基づき通行者の所持する被
   搬送式情報記録物(3) あるいは非搬送式情報記録物(9)
   が有効か無効かを判定し、先行客が所持する非搬送式情
   報記録物(9) が無効で且つ後続客が所持する被搬送式情
   報記録物(3) が有効と判定した場合には、先行客に対し
   ては所定無効処理を行い、後続客に対しては被搬送式情
   報記録物(3) が処理済みである旨と他の有人通路からの
   通過を促す情報を報知し、前記有人通路の係員に対して
   は「先行客が所持する非搬送式情報記録物(9) が無効で
   且つ後続客が所持する被搬送式情報記録物(3) が有効と
   判定がなされ、先行客に対 しては所定無効処理がなさ
   れ、後続客に対しては被搬送式情報記録物(3) が処理済
   みである旨と他の有人通路からの通過を促す情報が報知
   された」との現況を報知することを特徴とするゲートシ
   ステム。
4. 【請求項４】前記第一情報読取部(5) からの信号が入力
   されてから所定時間( Ｔｃ) 内に第二情報読取部(11)か
   ら信号が入力された場合には、先ずこの第一情報読取部
   (5)からの信号に基づく判定結果に対応する所定処理の
   実行を保留しておき、第二情報読取部(11)からの信号に
   基づく判定結果に対応する所定処理を優先して行い、そ
   の後に既に得た第一情報読取部(5) からの信号に基づく
   判定結果に対応する実行が保留されていた所定処理を行
   うことを、特徴とする請求項１から請求項３の何れか１
   項に記載のゲートシステム。