JP2800639B2 - 金属蒸気放電灯及びその製造方法 - Google Patents
金属蒸気放電灯及びその製造方法Info
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- Surface Treatment Of Glass (AREA)
- Vessels And Coating Films For Discharge Lamps (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属蒸気放電灯及びそ
の製造方法に関するものである。
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、金属蒸気放電灯として発光管内に
水銀と希ガスを封入した高圧水銀灯に演色性や発光効率
を向上させるために、発光物質として金属ハロゲン化物
を1種類または数種類組み合わせたものをさらに封入し
たメタルハライドランプが用いられている。
水銀と希ガスを封入した高圧水銀灯に演色性や発光効率
を向上させるために、発光物質として金属ハロゲン化物
を1種類または数種類組み合わせたものをさらに封入し
たメタルハライドランプが用いられている。
【0003】上記ランプは点灯中に発光管が高温になる
ために、封入されている発光物質と発光管が反応し、発
光管が変色したり、発光管材料の結晶化による失透現象
等が生じ、発光管の光透過率を低下させたり発光管の強
度を低下させ、ランプ寿命を短くさせるという問題があ
る。また、金属ハロゲン化物の金属が発光管と反応し、
消失することによって残されたハロゲンにより、始動電
圧やランプ電圧の上昇による不点灯や立ち消え現象が生
じ、これらによってもランプ寿命を短くするという欠点
もある。
ために、封入されている発光物質と発光管が反応し、発
光管が変色したり、発光管材料の結晶化による失透現象
等が生じ、発光管の光透過率を低下させたり発光管の強
度を低下させ、ランプ寿命を短くさせるという問題があ
る。また、金属ハロゲン化物の金属が発光管と反応し、
消失することによって残されたハロゲンにより、始動電
圧やランプ電圧の上昇による不点灯や立ち消え現象が生
じ、これらによってもランプ寿命を短くするという欠点
もある。
【0004】これらの問題を解決するために、発光管の
内面に被膜をコーティングした金属蒸気放電灯が提案さ
れている。例えば、金属酸化物の微粒子を1種類または
数種類混合したものをコーティングしたもの(特開昭4
9−88375号公報、特開昭50−12877号公
報、特開昭50−12878号公報、特開昭51−32
079号公報等参照)、また、微粒子を用いた場合で
は、欠陥のない緻密な金属酸化物膜の作成は困難であ
り、その欠点を改良したものとして、金属アルコラート
等の有機金属を用いたもの(特開昭50−12881号
公報、特開昭52−51776号公報等参照)がある。
緻密性等をさらに向上させる方法として、金属キレート
化合物を用いたCVD法によるもの(特開平3−238
747号公報参照)がある。
内面に被膜をコーティングした金属蒸気放電灯が提案さ
れている。例えば、金属酸化物の微粒子を1種類または
数種類混合したものをコーティングしたもの(特開昭4
9−88375号公報、特開昭50−12877号公
報、特開昭50−12878号公報、特開昭51−32
079号公報等参照)、また、微粒子を用いた場合で
は、欠陥のない緻密な金属酸化物膜の作成は困難であ
り、その欠点を改良したものとして、金属アルコラート
等の有機金属を用いたもの(特開昭50−12881号
公報、特開昭52−51776号公報等参照)がある。
緻密性等をさらに向上させる方法として、金属キレート
化合物を用いたCVD法によるもの(特開平3−238
747号公報参照)がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記C
VD法によるものでは、緻密な被膜を形成することがで
きるが、材料に用いている金属キレート化合物が高価で
あること、CVD法であるのでガス流量の制御等が必要
であり、そのための専用装置が必要であること、プラズ
マCVD法の場合はさらに高周波電源等の装置が必要で
あること等、この方法による発光管内への被膜の形成
は、非常に高価になるという欠点を有していた。
VD法によるものでは、緻密な被膜を形成することがで
きるが、材料に用いている金属キレート化合物が高価で
あること、CVD法であるのでガス流量の制御等が必要
であり、そのための専用装置が必要であること、プラズ
マCVD法の場合はさらに高周波電源等の装置が必要で
あること等、この方法による発光管内への被膜の形成
は、非常に高価になるという欠点を有していた。
【0006】本発明は上記欠点に鑑みなされたもので、
その目的とするところは、発光管と発光物質の反応を防
ぐために発光管内面に形成する被膜を、化学的に安定で
且つ耐熱性能も良好な希土類酸化物とするとともに、そ
の被膜の形成を安価で且つ簡単に成膜する方法を提供す
ることにある。
その目的とするところは、発光管と発光物質の反応を防
ぐために発光管内面に形成する被膜を、化学的に安定で
且つ耐熱性能も良好な希土類酸化物とするとともに、そ
の被膜の形成を安価で且つ簡単に成膜する方法を提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明は、石英ガラスや高珪酸ガラスまたは透光性セラ
ミックスや単結晶セラミックからなる発光管の内面に、
希土類酸化物からなる被膜を形成する金属蒸気放電灯の
製造において、前記発光管内面への成膜を下記工程を含
む工程により行ったことを特徴とする。
本発明は、石英ガラスや高珪酸ガラスまたは透光性セラ
ミックスや単結晶セラミックからなる発光管の内面に、
希土類酸化物からなる被膜を形成する金属蒸気放電灯の
製造において、前記発光管内面への成膜を下記工程を含
む工程により行ったことを特徴とする。
【0008】 気化器内に置かれたAlCl3 を昇華
温度以上に加熱して気化させ、不活性ガスまたは不活性
ガスとCl2 の混合ガスと共に加熱された反応器内に導
き、その反応器内に置かれた希土類化合物中の希土類イ
オンと反応させて気相状態の複合化合物を生成させてガ
スの流れによって成膜用電気炉内に設置された発光管材
料内に導き、発光管材料の内面に希土類塩化物を再生す
る工程。
温度以上に加熱して気化させ、不活性ガスまたは不活性
ガスとCl2 の混合ガスと共に加熱された反応器内に導
き、その反応器内に置かれた希土類化合物中の希土類イ
オンと反応させて気相状態の複合化合物を生成させてガ
スの流れによって成膜用電気炉内に設置された発光管材
料内に導き、発光管材料の内面に希土類塩化物を再生す
る工程。
【0009】 前記工程終了後、空気または不活性ガ
スと共に水蒸気を発光管材料内に導入して加水分解反応
を起こさせ、希土類酸化物の被膜を発光管材料の内面に
形成する工程。
スと共に水蒸気を発光管材料内に導入して加水分解反応
を起こさせ、希土類酸化物の被膜を発光管材料の内面に
形成する工程。
【0010】
【実施例】図1は本発明に係る発光管の内面への成膜方
法を示す概略図であり、まず、その構成を説明する。
法を示す概略図であり、まず、その構成を説明する。
【0011】材料A(AlCl3 )1が気化用電気炉2
内に設けられた気化器3内に置かれている。気化器3の
一端は反応ガス導入管4によってガス装置(図示せず)
に接続され、他端はガス導入管5によって反応器6に接
続されている。反応器6内には材料B(希土類化合物)
7が置かれており、その反応器6は反応用電気炉8内に
設置されている。なお、この希土類化合物については、
化合物の種類は特に限定するものではない。
内に設けられた気化器3内に置かれている。気化器3の
一端は反応ガス導入管4によってガス装置(図示せず)
に接続され、他端はガス導入管5によって反応器6に接
続されている。反応器6内には材料B(希土類化合物)
7が置かれており、その反応器6は反応用電気炉8内に
設置されている。なお、この希土類化合物については、
化合物の種類は特に限定するものではない。
【0012】上記反応器6と、内面に被膜を形成しよう
とする発光管材料(管材)9とは、バルブ10を介して
接続されており、発光管材料9は成膜用電気炉11内に
設置されている。また、バルブ10と発光管材料9との
配管の間には、加水分解用バルブ12を介して水蒸気発
生装置(図示せず)に接続されている水蒸気導入管13
が接続されている。
とする発光管材料(管材)9とは、バルブ10を介して
接続されており、発光管材料9は成膜用電気炉11内に
設置されている。また、バルブ10と発光管材料9との
配管の間には、加水分解用バルブ12を介して水蒸気発
生装置(図示せず)に接続されている水蒸気導入管13
が接続されている。
【0013】発光管材料9の他端はバルブ14を介して
AlCl3 回収器15に、また、バルブ16を介してH
Cl処理装置17に接続されている。AlCl3 回収器
15の他端は必要に応じてCl2 処理装置(図示せず)
に接続されている。
AlCl3 回収器15に、また、バルブ16を介してH
Cl処理装置17に接続されている。AlCl3 回収器
15の他端は必要に応じてCl2 処理装置(図示せず)
に接続されている。
【0014】次に、成膜工程について説明する。 (工程1)工程1では、バルブ10は開、加水分解用バ
ルブ12は閉、バルブ14は開、バルブ16は閉の状態
である。気化器3は気化用電気炉2によって、内部に置
かれている材料A(AlCl3 )1の昇華温度以上に加
熱されている(AlCl3の昇華温度は183℃である
ので、それ以上の温度であれば良いが、200℃〜50
0℃が望ましい)。この状態でAlCl3 は気化し、A
l2 Cl6 として反応ガス導入管4によって供給される
不活性ガス、または不活性ガスとCl2 ガスの混合ガス
(不活性ガスにCl2 ガスが混合されている方が望まし
い)によって反応器6内に導かれる。反応器6は反応用
電気炉8によって300℃以上に加熱されている。この
反応器6内では、材料B(希土類化合物)7中の希土類
イオンが下記の反応を起こす。
ルブ12は閉、バルブ14は開、バルブ16は閉の状態
である。気化器3は気化用電気炉2によって、内部に置
かれている材料A(AlCl3 )1の昇華温度以上に加
熱されている(AlCl3の昇華温度は183℃である
ので、それ以上の温度であれば良いが、200℃〜50
0℃が望ましい)。この状態でAlCl3 は気化し、A
l2 Cl6 として反応ガス導入管4によって供給される
不活性ガス、または不活性ガスとCl2 ガスの混合ガス
(不活性ガスにCl2 ガスが混合されている方が望まし
い)によって反応器6内に導かれる。反応器6は反応用
電気炉8によって300℃以上に加熱されている。この
反応器6内では、材料B(希土類化合物)7中の希土類
イオンが下記の反応を起こす。
【0015】1.希土類イオンM3+とAl2 Cl6 のC
lの一部が反応して、MClx を形成する。
lの一部が反応して、MClx を形成する。
【0016】この反応を促進させるためには、反応ガス
導入管4によって供給されるガスが、不活性ガスとCl
2 ガスの混合ガスである方が望ましい。
導入管4によって供給されるガスが、不活性ガスとCl
2 ガスの混合ガスである方が望ましい。
【0017】2.nMClx (s,l) +m/2 Al2 Cl6
(g) →Mn Alm Clnx+3m (g) (但し、s,l,gはそれぞれ固体、液体、気体という
物質の状態を示す) この反応で得られた複合化合物Mn Alm Cl
nx+3m は、蒸気圧が高い物質であり、反応器6内の温度
では気体として存在する。そのために反応ガスの流れに
よって成膜用電気炉11内に設置された発光管材料9内
に導かれる。上記2式の反応は可逆反応であり、発光管
材料9の温度(この温度は成膜用電気炉11で設定)に
よって下記の3式の反応が生じる。
(g) →Mn Alm Clnx+3m (g) (但し、s,l,gはそれぞれ固体、液体、気体という
物質の状態を示す) この反応で得られた複合化合物Mn Alm Cl
nx+3m は、蒸気圧が高い物質であり、反応器6内の温度
では気体として存在する。そのために反応ガスの流れに
よって成膜用電気炉11内に設置された発光管材料9内
に導かれる。上記2式の反応は可逆反応であり、発光管
材料9の温度(この温度は成膜用電気炉11で設定)に
よって下記の3式の反応が生じる。
【0018】3.Mn Alm Clnx+3m (g) →nMCl
x (s,l) +m/2 Al2 Cl6 (g) この反応が起こる温度は、希土類の種類によって異な
る。この反応によって発光管材料9の内面にMClx が
再生される。また、再生されたAl2 Cl6 は反応ガス
の流れによって、AlCl3 回収器15に導かれる。こ
の回収器15の温度をAlCl3 の昇華温度以下(例え
ば室温)にすることにより、反応ガス中の気体のAl2
Cl6 は固体のAlCl3 に戻り回収される。また、反
応ガス中にCl2 ガスが残存している場合には、Cl2
ガスに毒性があるので、必要に応じてCl2 ガス処理装
置等に導いて処理すれば良い。
x (s,l) +m/2 Al2 Cl6 (g) この反応が起こる温度は、希土類の種類によって異な
る。この反応によって発光管材料9の内面にMClx が
再生される。また、再生されたAl2 Cl6 は反応ガス
の流れによって、AlCl3 回収器15に導かれる。こ
の回収器15の温度をAlCl3 の昇華温度以下(例え
ば室温)にすることにより、反応ガス中の気体のAl2
Cl6 は固体のAlCl3 に戻り回収される。また、反
応ガス中にCl2 ガスが残存している場合には、Cl2
ガスに毒性があるので、必要に応じてCl2 ガス処理装
置等に導いて処理すれば良い。
【0019】(工程2)工程1の終了後、バルブ10は
閉、バルブ14は閉、バルブ16は開の状態に変更す
る。次に、加水分解用バルブ12を開いて、空気または
不活性ガスと共に水蒸気を発光管材料9内に導入する。
このときの成膜用電気炉11の温度は、発光管材料9の
内面に付着している希土類塩化物MClx が昇華または
蒸発しない範囲で高く設定するのが望ましい(この温度
もまた、希土類の種類によって異なる)。この状態で下
記の加水分解反応4式が起こる。
閉、バルブ14は閉、バルブ16は開の状態に変更す
る。次に、加水分解用バルブ12を開いて、空気または
不活性ガスと共に水蒸気を発光管材料9内に導入する。
このときの成膜用電気炉11の温度は、発光管材料9の
内面に付着している希土類塩化物MClx が昇華または
蒸発しない範囲で高く設定するのが望ましい(この温度
もまた、希土類の種類によって異なる)。この状態で下
記の加水分解反応4式が起こる。
【0020】4.MCl3 +3H2 O→M(OH)3 +
3HCl (なお、上式及び下記の5式、6式は、代表例として3
価の希土類の例を示す) また、この反応が起こっているときは、同時に加熱もさ
れているので、次の5式の反応も生じ、希土類塩化物の
被膜が発光管材料9の内面に形成される。
3HCl (なお、上式及び下記の5式、6式は、代表例として3
価の希土類の例を示す) また、この反応が起こっているときは、同時に加熱もさ
れているので、次の5式の反応も生じ、希土類塩化物の
被膜が発光管材料9の内面に形成される。
【0021】5.2M(OH)3 →M2 O3 +3H2 O 見かけ上は4式と5式がまとまった下記の6式の反応に
なる。
なる。
【0022】6.2MCl3 +3H2 O→M2 O3 +6
HCl 発光管材料9は加熱された状態にあるので、生じたHC
lや未反応の水蒸気は、同時に送り込まれた空気や不活
性ガスの流れと共にHCl処理装置17に導入される。
HCl 発光管材料9は加熱された状態にあるので、生じたHC
lや未反応の水蒸気は、同時に送り込まれた空気や不活
性ガスの流れと共にHCl処理装置17に導入される。
【0023】この希土類酸化物の被膜を生成させる方法
は、1式から6式で分かるように、反応器6内に入れる
材料となる希土類化合物の種類は何でもよく、特に限定
されるものではない。
は、1式から6式で分かるように、反応器6内に入れる
材料となる希土類化合物の種類は何でもよく、特に限定
されるものではない。
【0024】次に、発光管の内面に希土類酸化物被膜と
してY2 O3 を形成する場合の実施例を説明する。
してY2 O3 を形成する場合の実施例を説明する。
【0025】上記(工程1)で、反応性ガスとして窒素
とCl2 ガスの混合ガスを5:1で流量50cc/分で流
しながら、気化用電気炉2の温度を200℃、反応用電
気炉8の温度を1000℃以上、成膜用電気炉11の温
度を700〜900℃で720分間成膜を行った。反応
器6内には材料B(希土類化合物)7としてY(イット
リウム)が含まれている化合物を置いた。
とCl2 ガスの混合ガスを5:1で流量50cc/分で流
しながら、気化用電気炉2の温度を200℃、反応用電
気炉8の温度を1000℃以上、成膜用電気炉11の温
度を700〜900℃で720分間成膜を行った。反応
器6内には材料B(希土類化合物)7としてY(イット
リウム)が含まれている化合物を置いた。
【0026】上記(工程2)において、空気と共に水蒸
気を流量50cc/分で流しながら、反応用電気炉8の温
度を500〜900℃の間に設定し、360分間加熱を
行った。
気を流量50cc/分で流しながら、反応用電気炉8の温
度を500〜900℃の間に設定し、360分間加熱を
行った。
【0027】上記の工程で内面にY2 O3 が成膜された
発光管材料9を取り出し、所定の長さに切断した後、両
端に電極を封止し発光管を形成した。この発光管内を真
空排気した後、封入物質としてDyI3 を9mg、NdI
3 を5mg、CsIを6mg、水銀を20mg、Arガスを3
0Torr封入した入力250Wタイプのメタルハライドラ
ンプを作成し、250Wの安定器で点灯させた。また、
比較例として、同一の封入物、同一形状でY2 O3 膜を
発光管内面に成膜していないメタルハライドランプを作
成し、250Wの安定器で点灯させた。
発光管材料9を取り出し、所定の長さに切断した後、両
端に電極を封止し発光管を形成した。この発光管内を真
空排気した後、封入物質としてDyI3 を9mg、NdI
3 を5mg、CsIを6mg、水銀を20mg、Arガスを3
0Torr封入した入力250Wタイプのメタルハライドラ
ンプを作成し、250Wの安定器で点灯させた。また、
比較例として、同一の封入物、同一形状でY2 O3 膜を
発光管内面に成膜していないメタルハライドランプを作
成し、250Wの安定器で点灯させた。
【0028】6000時間点灯させた結果、Y2 O3 膜
を発光管内面に成膜していないランプでは、光束維持率
は41%であった。しかし、Y2 O3 膜を発光管内面に
成膜した本実施例に係るランプの光束維持率は80%で
あった。この結果より、発光管の内面にY2 O3 膜を成
膜することにより、ランプの寿命が大幅に向上すること
がわかる。
を発光管内面に成膜していないランプでは、光束維持率
は41%であった。しかし、Y2 O3 膜を発光管内面に
成膜した本実施例に係るランプの光束維持率は80%で
あった。この結果より、発光管の内面にY2 O3 膜を成
膜することにより、ランプの寿命が大幅に向上すること
がわかる。
【0029】なお、上記実施例は有電極のメタルハライ
ドランプであるが、最近研究開発が行われている無電極
HIDランプにも本発明が適用されることは言うまでも
ないことである。
ドランプであるが、最近研究開発が行われている無電極
HIDランプにも本発明が適用されることは言うまでも
ないことである。
【0030】
【発明の効果】本発明に係る製法によれば、発光管と発
光物質の反応を防ぐために発光管内面に形成する被膜
を、化学的に安定で且つ耐熱性能も良好な希土類酸化物
とすることができるとともに、その被膜の形成も従来の
方法に比べて安価で且つ簡単にできる。また、材料とな
る希土類化合物は特に限定されるものではなく、どのよ
うな化合物でも良く、同時に材料となるAlCl3 も安
価であるので、製造コストの低減が図れる。
光物質の反応を防ぐために発光管内面に形成する被膜
を、化学的に安定で且つ耐熱性能も良好な希土類酸化物
とすることができるとともに、その被膜の形成も従来の
方法に比べて安価で且つ簡単にできる。また、材料とな
る希土類化合物は特に限定されるものではなく、どのよ
うな化合物でも良く、同時に材料となるAlCl3 も安
価であるので、製造コストの低減が図れる。
【0031】また、上述のように発光管内面の被膜を化
学的に安定で且つ耐熱性能も良好な希土類酸化物とする
ことができるので、寿命特性の良好な金属蒸気放電灯を
提供することができる。
学的に安定で且つ耐熱性能も良好な希土類酸化物とする
ことができるので、寿命特性の良好な金属蒸気放電灯を
提供することができる。
【図1】本発明に係る発光管の内面への成膜方法を示す
概略図である。
概略図である。
1 材料A(AlCl3 ) 2 気化用電気炉 3 気化器 4 反応ガス導入管 5 導入管 6 反応器 7 材料B(希土類化合物) 8 反応用電気炉 9 発光管材料 10 バルブ 11 成膜用電気炉 12 加水分解用バルブ 13 水蒸気導入管 14 バルブ 15 AlCl3 回収器 16 バルブ16 17 HCl処理装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 和田 成伍 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工 株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−238747(JP,A) 特開 昭52−51776(JP,A) 特開 昭51−32079(JP,A) 特開 昭50−12881(JP,A) 特開 昭50−12878(JP,A) 特開 昭50−12877(JP,A) 特開 昭49−88375(JP,A) 特公 昭46−21432(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01J 9/20 C03C 17/27 H01J 61/35 C03C 17/245
Claims (2)
- 【請求項1】 発光管の内面に希土類酸化物からなる被
膜を形成する金属蒸気放電灯の製造において、前記発光
管内面への成膜を下記工程を含む工程により行ったこと
を特徴とする金属蒸気放電灯の製造方法。 気化器内に置かれたAlCl3 を昇華温度以上に加
熱して気化させ、不活性ガスまたは不活性ガスとCl2
の混合ガスと共に加熱された反応器内に導き、その反応
器内に置かれた希土類化合物中の希土類イオンと反応さ
せて気相状態の複合化合物を生成させてガスの流れによ
って成膜用電気炉内に設置された発光管材料内に導き、
発光管材料の内面に希土類塩化物を再生する工程。 前記工程終了後、空気または不活性ガスと共に水蒸
気を発光管材料内に導入して加水分解反応を起こさせ、
希土類酸化物の被膜を発光管材料の内面に形成する工
程。 - 【請求項2】 請求項1記載の製法により製造された発
光管を用いた金属蒸気放電灯。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15944593A JP2800639B2 (ja) | 1993-06-29 | 1993-06-29 | 金属蒸気放電灯及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15944593A JP2800639B2 (ja) | 1993-06-29 | 1993-06-29 | 金属蒸気放電灯及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0721910A JPH0721910A (ja) | 1995-01-24 |
JP2800639B2 true JP2800639B2 (ja) | 1998-09-21 |
Family
ID=15693915
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15944593A Expired - Fee Related JP2800639B2 (ja) | 1993-06-29 | 1993-06-29 | 金属蒸気放電灯及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2800639B2 (ja) |
-
1993
- 1993-06-29 JP JP15944593A patent/JP2800639B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0721910A (ja) | 1995-01-24 |
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