JP2799839B2 - 凝集凝結剤 - Google Patents

凝集凝結剤

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JP2799839B2
JP2799839B2 JP7167166A JP16716695A JP2799839B2 JP 2799839 B2 JP2799839 B2 JP 2799839B2 JP 7167166 A JP7167166 A JP 7167166A JP 16716695 A JP16716695 A JP 16716695A JP 2799839 B2 JP2799839 B2 JP 2799839B2
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靖 蒲池
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川本 貴代
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  • Separation Of Suspended Particles By Flocculating Agents (AREA)
  • Treatment Of Sludge (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、湖沼、河川、海底等に
推積している「ヘドロ」や水中の浮遊している浮泥等の
汚泥を凝集凝結するのに用いる凝集凝結剤に関する。
【0002】
【従来の技術】本出願の発明者は先に特公平2−346
80号に係る「汚泥疎水化剤」の提案を行っている。こ
の汚泥疎水化剤は、3価の鉄塩と3価のアルミニウム塩
と1価のカリウム塩とを主成分とし、さらにアルミナカ
リウム塩を補助剤として加え、この合計重量の6ないし
7倍の溶媒水に溶解して構成される。この汚泥疎水化剤
は、イオン価の異なる物質を配合処方し、同じ溶媒水中
に溶解して1液にまとめているため、単一物質の溶液で
は効果が期待し得ない相乗効果の利点があり、これを汚
泥に投入添加して撹拌した上で放置すると、正荷電の無
機金属塩と汚泥を構成する負荷電の微粒子とが、互いに
異性荷電による静電気の相互誘引作用により衝突して結
合することにより不溶性の金属塩となる。すなわち、こ
の疎水化剤は粒子の親水基を減滅させ、親水粒子を完全
に近く疎水化して行くことが可能となる。またこの疎水
化剤は、粒子の負の荷電を失わせてクーロン力による粒
子間の相互斥力を減じ、同時にファンデルワールス力に
よる粒子間の相互引力が強化されて、粒子周囲に水和し
ている水分子を自由水として溶媒水に放出し分離せしめ
る(疎水化)。
【0003】同時に疎水化された疎水粒子及び当初から
疎水状態に在った疎水粒子(負荷電)は、正荷電微粒子
(無機金属塩)との結合により電気的に中和して荷電を
失う。荷電を失った微粒子には互いに吸着し合う性状変
化(粒子間引力)が起こる。
【0004】この粒子間引力の強化による粒子同士の吸
着圧力により、それまで同性荷電により互いに反発し分
散していた微粒子が次第に結合し質量の大きな粒子へと
成長して行く(凝結凝集反応)。粒子が成長して、水の
浮力及び水の上昇対流に抗する迄になると、沈降して疎
水粒子が集合した沈殿物となる。この沈殿物は、粒子間
引力により更に自然脱水されて行き(脱水性)、時がた
つに従って、固く締りがよくなって行く。これは、沈殿
物中の有機質粒子が、粒子間引力による粒子質量の増大
と粒子間距離の短縮とによって、更に粒子間引力が強く
なって行き、粒子間に介在していた水分子が排斥され、
外からの水分子の介入が阻止されるためである。
【0005】こうした作用からなる汚泥疎水化剤によれ
ば、例えば多くの浮泥等が浮遊する池や川に投入するだ
けで浮遊する浮泥やヘドロを凝集・凝結することが可能
となり、こうして凝集・凝結された浮泥やヘドロは次第
に沈殿し、圧縮されて体積が減少していく。
【0006】
【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、上記
汚泥疎水化剤によると1価のカリウム塩等が素剤として
使用されているため、浮泥の凝集・凝結の速度が大変遅
くしかも沈殿する速度も遅いものとされた。これは恐ら
く1価のカリウム塩の粒子が非常に微細とされることが
原因と考えられ、また粒子が微細とされるために一度凝
結・沈殿した浮泥が、魚(例えば鯉)が遊泳することに
より再び水中に巻き上げられ、魚のえらに詰まって死滅
する例も報告された。そこで本願の発明者は、同様に凝
集・凝結力があり、しかも沈殿スピードがより速い様々
な素剤を見つけるべく様々な実験・研究を繰り返し、上
記の不具合を克服すべく努力していたものである。
【0007】本発明はこうした従来の不具合を克服すべ
くなされたものであり、浮泥、ヘドロ等の凝集・凝結力
あり、しかもこれらの沈殿速度を高めることを目的とす
るものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、3価の鉄塩、3価のアルミナ塩2種、
含鉄アルミナ塩、2価のマグネシア塩、2価のマンガン
塩を素剤として、これらを溶媒水に溶解し、こうして生
成される溶液を硫酸または塩酸にて低PHに調整し、各
素剤間における酸化還元を可逆的に維持してなる。
【0009】また、本発明の好ましい実施態様において
は、上記硫酸または塩酸のPH値の調整は1.5ないし
2の範囲である。
【0010】
【作用】本発明の凝集凝結剤を汚泥濁質の含む水中に添
加すると、濁質粒子の周囲に付着する水分子を離脱して
裸粒子とする疎水化反応が強力に生じ、続いて、凝結反
応が生じフロックが現出する。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例について、詳細に説明
する。
【0012】実施例の凝集凝結剤の組成は表1に示すと
おりである。
【0013】
【表1】
【0014】沼池の低質汚泥が堆積している箇所を18
m×6m程度に仕切り、さらに、その内部を3分割し
て、本実施例の凝集凝結剤を適用し実験を行った。堆積
するヘドロ状層の厚さは、実施例の凝集凝結剤の添加前
が約60cm以上であったものが、添加後1ケ月経過時
に約40cmと圧縮されていることが確認された。ま
た、仕切の外の水質は透明度が15cm位であり、大変
に濁っているのに対し、仕切の内の実験箇所では上澄み
層の深さが約50cmであり、浄化されているのがわか
った。さらに、添加後2ケ月半経過時にはヘドロ状層の
厚さは約30cmとさらに圧縮され、上澄み層の深さは
約60cmとなり、さらに増加した。このように短時間
のうちに効果が現れた。
【0015】また、実施例の凝集凝結剤の別の応用例は
次のとおりである。混練用ミキサーに被処理物(例えば
焼却灰)を投入し、ミキシングしながら実施例の凝集凝
結剤を混合した。一定時間さらにミキシングした後にセ
メントを添加し、引き続いて、約10分から15分間ミ
キシングした。現場または成型機へ送り込み、成型後所
定時間養生して固化処理を完了する。なお、焼却灰を被
処理物とした場合の配合比は表2のとおりである。
【0016】
【表2】
【0017】この応用例によれば、焼却灰などの廃棄法
で制定される有害物質、悪臭物質などの無害固定化処理
を行うことができる。
【0018】その他の応用例としては、一般土木現場、
建設工事現場での土壌(土、泥、砂)を骨材として、本
実施例の凝集凝結剤を添加、混合して、路盤、路床の強
化安定や基礎工事等土壌硬化の目的で応用することがで
きる。
【0019】さらに、一般工業用水、ハイテク工業用水
の廃水処理と浄化の目的で応用することができる。
【0020】また、養豚、畜産、養鶏等の屎尿排水の処
理の目的で応用することができる。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、被処理物の含水率を低
下することができ、容積、重量ともに減少させ、経済的
となる。
【0022】本発明によれば、処理操作が簡単であり、
熟練者でなくとも行うことができる。
【0023】また、本発明の凝集凝結剤は人畜無害であ
り、さらに、大腸菌を死滅させるので、極めて衛生的な
処理となる。
【0024】本発明によれば、低質汚泥は、土壌に似た
物質に変化しており、不溶性化となっているので、再ヘ
ドロ化しない。また、難腐敗性物質に変化しており、大
地へ積み上げておいたり、埋め立てに利用した後に、腐
敗することがなく、H2 SガスやCH4 ガスを発生する
ことはなく、悪臭公害を生じることはない。
【0025】また底質汚泥を浚渫時に本剤を添加すると
揆水性の強い処理物となるため、固化が速く、土壌の如
く埋め立て等に使用することが十分可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B01D 21/01 C02F 1/52 C02F 11/14

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3価の鉄塩、3価のアルミナ塩2種、含
    鉄アルミナ塩、2価のマグネシア塩、2価のマンガン塩
    を素剤として、これらを溶媒水に溶解し、このようにし
    て生成される溶液を硫酸または塩酸にて低PHに調整
    し、各素剤間における酸化還元を可逆的に維持してなる
    凝集凝結剤。
  2. 【請求項2】 上記硫酸または塩酸によるPH値の調整
    は1.5ないし2の範囲である凝集凝結剤。
JP7167166A 1995-06-09 1995-06-09 凝集凝結剤 Expired - Lifetime JP2799839B2 (ja)

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KR100737375B1 (ko) * 2002-11-29 2007-07-10 가와노 이치조 무기전해 응집제 및 이 무기전해 응집제를 사용한이토개질방법

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