JP2798905B2 - コバルトシッフ塩基錯体及び酸素分離用錯体溶液並びに酸素分離方法 - Google Patents

コバルトシッフ塩基錯体及び酸素分離用錯体溶液並びに酸素分離方法

Info

Publication number
JP2798905B2
JP2798905B2 JP7311315A JP31131595A JP2798905B2 JP 2798905 B2 JP2798905 B2 JP 2798905B2 JP 7311315 A JP7311315 A JP 7311315A JP 31131595 A JP31131595 A JP 31131595A JP 2798905 B2 JP2798905 B2 JP 2798905B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oxygen
complex
complex solution
oxygen separation
separation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP7311315A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09151192A (ja
Inventor
和久 平谷
利和 高橋
和行 春日
利一 中辻
一郎 仲山
歩 岡本
延義 伊東
泰三 市田
誠 内野
貴義 足立
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taiyo Nippon Sanso Corp
Original Assignee
Taiyo Nippon Sanso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Taiyo Nippon Sanso Corp filed Critical Taiyo Nippon Sanso Corp
Priority to JP7311315A priority Critical patent/JP2798905B2/ja
Publication of JPH09151192A publication Critical patent/JPH09151192A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2798905B2 publication Critical patent/JP2798905B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Gas Separation By Absorption (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コバルトシッフ塩
基錯体と酸素分離用錯体溶液及び酸素分離方法に関し、
詳しくは空気等の酸素含有ガスから高効率で酸素を分離
可能なコバルトシッフ塩基錯体と、該錯体と軸配位子と
を溶かした酸素分離用錯体溶液、その酸素分離用錯体溶
液を用いて温度変動方式により空気等の酸素含有ガスか
ら高効率で酸素を分離可能な酸素分離方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、工業的規模で空気中の酸素を分離
製造する方法としては、空気を加圧、冷却、膨張して液
化し、多段の精留工程を経て、沸点差によって窒素と酸
素とを分離する深冷分離方法がある。しかしこの方法で
は、多量のエネルギーを投入する必要がある。また高純
度の酸素または窒素を大量に製造する目的には適する
が、少量生産には適さない。また近年、ゼオライトまた
はカーボンモレキュラーシーブス等の吸着剤を用いて、
該吸着剤に窒素または酸素を選択的に吸着させることに
より、酸素または窒素を分離製造する吸着分離方法があ
る。この方法は運転操作が簡便で起動時間が短いという
利点を有しており比較的小容量の酸素や窒素の製造には
適している。しかし、この吸着分離方法は大容量の製造
には不適である。さらに、製品の製造量に比較して装置
が大きくなる欠点がある。特に酸素を製造する場合に
は、最大酸素濃度が95%に過ぎないという欠点があ
る。
【0003】これらの欠点を克服するために、最近で
は、酸素とのみ可逆的に反応する錯体を利用して酸素を
分離する方法が幾つか提案されている。この方法は例え
ば、特開昭58−20296号公報に記載されているよ
うに、5℃以下の低温で錯体溶液と空気を接触させて、
空気中の酸素を錯体溶液に吸収させて、次いで25℃以
上の高温で酸素を錯体溶液から放出させ、これを製品酸
素として採取するもので、錯体溶液は再び5℃以下の低
温に冷却して酸素を吸収させる。以下同じ工程を繰り返
して酸素を連続的に採取し得るものである(温度変動式
化学吸収法)。また、この酸素分離方法のもう一つの方
法は、錯体への酸素結合割合が気相中の酸素分圧の大き
さにより変化することにより、錯体溶液を温度一定条件
下にして、高酸素分圧下において酸素を吸収し、低酸素
分圧下で吸収していた酸素を脱離させて酸素を分離採取
する圧力変動式化学吸収法がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の化学吸収法に用いられる錯体溶液には次のような欠点
がある。従来の錯体溶液は、酸素吸脱着条件が悪く、酸
素吸着時には5℃以下に冷却し、酸素脱着時には60℃
以上に加熱せねばならず、酸素の吸脱着に多大の加熱・
冷却エネルギーが必要となる。また従来の錯体溶液は、
錯体の酸素吸収能力が小さいため、錯体の利用効率が低
く、錯体溶液を0℃に冷却しても大気圧の空気から酸素
を吸収する時、錯体への酸素結合割合は20〜40%に
過ぎなかった。更に、錯体溶液はその組成を決めると、
酸素吸収温度と酸素放出温度も同時に定まり、これらの
温度を変更することができなかった。この為、環境熱や
排熱を十分に利用することができなかった。また従来の
錯体溶液は、錯体の立体障害が不十分であるために、酸
素の吸収・脱離を繰り返し行うに従って錯体が二量化
し、酸素吸収能力が低下してしまう問題があった。また
従来の錯体溶液は、錯体の飽和溶解度が低いために、実
用的な酸素発生量を得るためには多量の溶媒が必要であ
り、大量の錯体溶液を循環使用せねばならず、設備の大
型化を招いてしまう。
【0005】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、酸素吸脱着性能に優れ、安定であり、かつ疎水性溶
媒に対しても十分な溶解性を有する錯体、及び空気等の
酸素含有ガスから高効率で酸素を分離可能な酸素分離用
錯体溶液、並びにその酸素分離用錯体溶液を用いて温度
変動方式により空気等の酸素含有ガスから高効率で酸素
を分離可能な酸素分離方法の提供を目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
式(A)
【0007】
【化2】
【0008】(式中R1〜R3はフェニル基、炭素数1か
ら10までのアルキル基、水素原子からなる群より選択
される1つであり、R4〜R6は炭素数1から10までの
アルキル基、炭素数1から10までのアルコキシ基、水
素原子からなる群より選択される1つであり、Meはメ
チル基を表す)で示されるコバルトシッフ塩基錯体であ
る。請求項2に係る発明は、請求項1記載のコバルトシ
ッフ塩基錯体と、該錯体の軸方向の第5座に配位する軸
配位子とを有機溶媒に溶かしてなり、酸素吸着状態およ
び酸素脱着状態で液層であることを特徴とする酸素分離
用錯体溶液である。請求項3に係る発明は、前記有機溶
媒が、極性溶媒または極性溶媒と疎水性溶媒との混合溶
媒であることを特徴とする請求項2記載の酸素分離用錯
体溶液である。請求項4に係る発明は、前記軸配位子
が、イミダゾール系軸配位子、ピリジン系軸配位子、ア
ルキルアミン系軸配位子からなる群から選択された少な
くとも1つであることを特徴とする請求項2または3記
載の酸素分離用錯体溶液である。請求項5に係る発明
は、前記コバルトシッフ塩基錯体の濃度を0.1〜1m
ol/lとしたことを特徴とする請求項2から4のいず
れか1項記載の酸素分離用錯体溶液である。請求項6に
係る発明は、請求項2から5のいずれか1項に記載の酸
素分離用錯体溶液に、空気または酸素を含む混合ガスを
接触させて、酸素分離用錯体溶液中のコバルトシッフ塩
基錯体に酸素を結合させる酸素吸着工程と、酸素結合錯
体を含む酸素分離用錯体溶液を加熱して酸素を脱着させ
る酸素脱着工程とを備えた酸素分離方法である。請求項
7に係る発明は、前記酸素吸着工程をー10〜50℃の
温度範囲で行い、前記酸素脱着工程を10〜80℃の温
度範囲で行うことを特徴とする請求項6記載の酸素分離
方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の酸素分離用錯体溶液に用
いられる錯体は、前記式(A)で表される構造を有して
いる。この錯体は、一般的な有機溶媒に対する溶解度が
従来の錯体よりも向上する。また、この錯体は、立体障
害となる大きな置換基の導入によって安定性が高い。本
発明の酸素分離用錯体溶液は、錯体(A)と、この錯体
(A)に配位する軸配位子とを有機溶媒に溶解させてな
るものである。この本発明の酸素分離用錯体溶液は、酸
素吸収時および酸素脱着時(酸素吸収前)のいずれの状
態においても均一な液状である。
【0010】本発明の酸素分離用錯体溶液に加えられる
軸配位子は、前記コバルトシッフ塩基錯体(A)の軸方
向の第5座に配位する、イミダゾール系軸配位子、ピリ
ジン系軸配位子、アルキルアミン系軸配位子からなる群
から選択された少なくとも1つである。イミダゾール系
軸配位子としては、イミダゾール、1−メチルイミダゾ
ール、1,1′−ドデカジメチレンジイミダゾール、3
−メチル−1,1′−ドデシルジイミダゾリウムアイオ
ダイド、4−(イミダゾール−1−イル)フェノール、
ラウリルイミダゾール、1−ベンゾイミダゾールなどが
挙げられる。ピリジン系軸配位子としては、ピリジン、
4−ジメチルアミノピリジン、3−ピリジンプロパノー
ル、4−(1−ブチルペンチル)ピリジン、3−ブチル
ピリジン、1,2−ジ(4−ピリジル)エタンなどが挙
げられる。アルキルアミン系軸配位子としては、n−ブ
チルアミン、イソ−ブチルアミン、ネオペンチルアミン
などが挙げられる。
【0011】また本発明の酸素分離用錯体溶液に用いる
有機溶媒は、極性溶媒または極性溶媒と疎水性溶媒との
混合溶媒である。極性溶媒としては、例えば、N−メチ
ルピロリドン、N,N′−ジメチルホルムアミド、プロ
ピレンカーボネート、ジメチルスルホキシド、N,N′
−ジメチルアセトアミド、スルホラン、オルト−ジクロ
ロベンゼン、γ−ブチロラクトンなどが好適に用いられ
る。また、極性溶媒と混合される疎水性溶媒としては、
鎖式炭化水素、環式炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲ
ン化炭化水素、O,N,Sを含む炭化水素などの疎水性
溶媒から選択され、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン
等のC5〜C12の飽和炭化水素、1,2−ジクロロベン
ゼン、1,2−ジブロモベンゼン、3,4−ジクロロト
ルエン、2,4−ジクロロトルエン、2,3−ジクロロ
トルエン、2,6−ジクロロトルエン、2−クロロパラ
キシレン、4−クロロパラキシレン、1−クロロナフタ
レン、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン、1−
メチルナフタレン、2−エチルナフタレン、1,2,3
−トリメチルベンゼン、1,2,3,5−テトラメチル
ベンゼン、1,4−ジイソプロピルベンゼン、ターシャ
リーアミルベンゼン、ノルマルアミルベンゼン、フェニ
ルシクロヘキサン、4−ターシャリーブチルトルエン、
メチルベンゾエイト、ノルマルプロピルベンゾエイト、
チオアニソール、インダンなどである。
【0012】本発明の酸素分離用錯体溶液において、錯
体(A)の濃度は、0.1〜1mol/lの範囲内の濃
度とし、錯体溶液の粘性(流動性)、錯体溶液と処理気
体との接触性及び錯体溶液の搬送性などの点を考慮し
て、好ましくは0.1〜0.3mol/l程度とする。
また、軸配位子の濃度は、錯体に対し1〜50当量、好
ましくは1〜5当量程度とする。
【0013】本発明の酸素分離用錯体溶液における酸素
の吸着・脱着の原理について説明する。この酸素分離用
錯体溶液における酸素の吸着・脱着の平衡反応は次式
(1)により表される。
【0014】
【数1】
【0015】この式(1)中、Lはシッフ塩基配位子、
Coはコバルト原子、Bは軸配位子、O2は酸素分子、
Ko2は酸素結合定数である。このKo2は、次式(2)
によって示される。この式(2)中の[ ]は濃度を示
す。
【0016】
【数2】
【0017】上記式(2)中でeqは平衡(equilibriu
m)状態を示す。
【0018】
【数3】
【0019】全コバルトの濃度は、[LCo(B)]0と考え
て良い。錯体溶液調整時での溶液濃度を[LCo(B)]0
する。
【0020】
【数4】
【0021】
【数5】
【0022】[O2]eqをヘンリーの溶解則に従うと仮
定すると、次式(6)となる。
【0023】
【数6】
【0024】ここでK=Ko2Ho2 n とすると、次式
(7)が得られる。
【0025】
【数7】
【0026】平衡酸素分圧Po2のlnPo2に対して、
ln(Y/1−Y)をプロットして得られた曲線をヒル
プロット(Hill plot)と言い、その曲線の傾きをヒル
係数という。Kを見かけの平衡定数(酸素親和力)とい
う。Yが丁度1/2になったときの平衡酸素圧をP1/2
とすると、見かけの平衡定数Kは、次式(8)で示され
る。
【0027】
【数8】
【0028】この式(8)から、P1/2の値が小さいほ
ど、Kの値が大きくなる。従って、P1/2が小さいほど
酸素親和力が大きいと考えられる。
【0029】本発明のコバルトシッフ錯体のヒル係数は
理想的には1を示す。これは、コバルト錯体には、ヘモ
グロビンに見られるように酸素を1分子結合した後、別
のコバルトシッフ塩基錯体の酸素への結合能力を変化さ
せる現象が起きていない、すなわちアロステリック効果
が起きていない系であることを示している。したがっ
て、コバルト錯体と酸素分子との反応は、他のコバルト
錯体に影響されない反応であることがわかる。また、コ
バルト錯体の中で酸素分子と反応する部位は、中心金属
のコバルトであり、コバルトは錯体1分子中に1原子し
か存在せず、かつ酸素錯体は第5座の配位子として軸配
位子が必要で、それがあってはじめて酸素分子が最後の
第6座に配位することがわかっている。その構造解析は
Schaeferらの文献[Inorg. Chem., 2758, 15(1976)、J.
Amer.Chem.Soc.,98,5135(19)、J.Amer.Chem.Soc.,98,51
53(19)]に明示されている。本発明の酸素分離用錯体溶
液に用いられるコバルト錯体は、その1分子に酸素1分
子が結合し、1:1のコバルト酸素結合錯体を形成する
ものと考えられる。錯体と酸素分子の結合割合がミオグ
ロビンのように1:1の場合は、正確にヒル係数が1に
なることは文献[Basoloら、Chem.Rev.,79,139(1979)]
により知られている。
【0030】本発明で用いたコバルトシッフ塩基錯体
は、ミオグロビンと同じく、アロステリック効果はな
く、結合部位のコバルトイオンも錯体1分子中に1つし
かなく、かつ二量体を生成できない程度の立体障害を錯
体分子内に持っているので、酸素分子と1:1で結合す
る。そして、後述する実施例の結果に示すように、酸素
親和力測定実験により得られたヒル係数が1になってい
る。すなわち、n=1とみなせる。酸素錯体の酸素結合
反応が、可逆であるならば、上記式(1)によって表す
ことができる。吸収だけでなく、脱着においても同様に
ヒルプロットを行うことができ、この場合のヒル係数も
計算できる。酸素分子が錯体から可逆的に脱着すれば、
脱着は吸着の逆反応であるから、その場合のヒル係数は
1となる。もし、酸素が可逆的に脱着しなければ、酸素
分子は錯体溶液に取り込まれた状態となり、酸素の脱着
は不可逆となる。よって、吸着過程と脱着過程でのヒル
係数を比較すれば、錯体の酸素分子に対する吸脱着が可
逆かどうかの目安となる。
【0031】本発明に係る酸素分離方法は、上述した酸
素分離用錯体溶液に、空気または酸素を含む混合ガスを
接触させて、酸素分離用錯体溶液中のコバルトシッフ塩
基錯体に酸素を結合させる酸素吸着工程と、酸素結合錯
体を含む酸素分離用錯体溶液を加熱して酸素を脱着させ
る酸素脱着工程とを備える。前記酸素吸着工程は−10
〜50℃の温度範囲で行い、前記酸素脱着工程は10〜
80℃の温度範囲で行うことが好ましい。この温度範囲
であれば、酸素分離用錯体溶液の酸素吸脱着が効率良く
行えるとともに、錯体の二量化が進行することがなく、
長期間安定して運転することができる。
【0032】上述した酸素分離用錯体溶液を用い、温度
変動方式によって酸素分離を行うことにより、従来の酸
素分離用錯体溶液を用いた酸素分離と比べて酸素の吸脱
着に必要な加熱・冷却エネルギーが低減され、低コスト
で酸素を製造することができるようになる。この酸素分
離方法において、酸素吸着工程および酸素脱着工程の圧
力は特に限定されないが、通常は100Torr以上、好ま
しくは大気圧程度の圧力下で実施される。
【0033】上述した本発明による酸素分離方法は、酸
素分離用錯体溶液を収容した吸脱着槽に空気などの酸素
を含む原料ガスを供給し、酸素分離用錯体溶液に酸素を
吸着させ、次いで錯体溶液を加熱して酸素を脱着させ、
酸素を回収する回分式(バッチ式)、若しくは、吸着槽
と脱着槽に酸素分離用錯体溶液を循環させる構成とし、
吸着槽に空気などの酸素を含む原料ガスを供給し、酸素
分離用錯体溶液に酸素を吸着させ、脱着槽で錯体溶液を
加熱して酸素を脱着させ、酸素を回収する連続式のいず
れの酸素分離装置を用いて実施しても良い。
【0034】
【実施例】
(使用錯体)この実施例において使用する上記式(A)
で示されるコバルトシッフ塩基錯体は、2位にヒドロキ
シル基、3位に水素原子をもつサリチルアルデヒド誘導
体と、3−クロロ−1−プロペニル誘導体を反応させ新
規な3位置換サリチルアルデヒドを得た後、Tmen
(2,3−ジアミノ−2,3−ジメチル−ブタン)を反
応させて得た新規シッフ塩基を、コバルトと錯体形成反
応を行い合成した。合成した錯体は、表1に示す通りの
構造を有する錯体1〜4である。なお、以下の実施例は
本発明の一例を例示したに過ぎず、本発明は以下の実施
例に限定されるものではない。
【0035】
【表1】
【0036】上記表1において、H,Me,CH3O,
tBu,Phはそれぞれ水素原子、メチル基、メトキシ
基、ターシャリーブチル基、フェニル基を表す。錯体1
のCo3MePr4,6DMeOSalTmenは、N,N′−ビス(3−
(2−メチル−1−プロペニル)−4,6−ジメトキシ
サリチリデン)1,1,2,2−テトラメチルエチレン
ジアミノコバルト(II)である。錯体2のCo3Allyl4,6D
tBuSalTmenは、N,N′−ビス(3−アリル−4,6−
ジメトキシサリチリデン)1,1,2,2−テトラメチ
ルエチレンジアミノコバルト(II)である。錯体3のCo
3PhPr4,6DMeOSalTmenは、N,N′−ビス(3−(3−
フェニル−1−プロペニル)−4,6−ジメトキシサリ
チリデン)1,1,2,2−テトラメチルエチレンジア
ミノコバルト(II)である。錯体4のCo3PhPr5tBuSalTm
enは、N,N′−ビス(3−(3−フェニル−1−プロ
ペニル)−5−ターシャリーブチルサリチリデン)1,
1,2,2−テトラメチルエチレンジアミノコバルト
(II)である。
【0037】(比較例)また、以下の実施例1及び2の
各実験において、本出願人により出願された特開平7−
165776号公報明細書中に記載されている4種の錯
体を比較例1〜4とし、本発明に係る錯体1〜4と比較
した。比較例1のCoSalTmenは、N,N′-ビス(サリチ
リデン)1,1,2,2-テトラメチルエチレンジアミノコ
バルト(II)である。比較例2のCo3MeOSalTmenは、
N,N′-ビス(3-メトキシサリチリデン)1,1,2,
2-テトラメチルエチレンジアミノコバルト(II)であ
る。比較例3のCo4,6DMeOSalTmenは、N,N′-ビス
(4,6-ジメトキシサリチリデン)1,1,2,2-テトラ
メチルエチレンジアミノコバルト(II)である。比較例
4のCo4,6DtBuSalTmenは、N,N′-ビス(4,6-ジタ
ーシャリーブチルサリチリデン)1,1,2,2-テトラメ
チルエチレンジアミノコバルト(II)である。
【0038】[実施例1]:錯体の溶解度 錯体の溶解度は、錯体溶液の酸素運搬量を決める重要な
パラメータである。一般に軸配位子が共存すると、錯体
の溶解度は高くなる。これは、軸配位子が錯体と溶媒の
相互作用を仲介するためと考えられる。軸配位子の溶解
度は錯体の溶解度より一般に大きい。上述した本発明に
係る錯体1〜4を、N−メチルピロリドン(NMP)、
γ−ブチロラクトン(BLO)、n−ヘキサン(n-h
ex)、シクロヘキサン(c-hex)の各有機溶媒に
溶かした場合の溶解度を測定し、従来の錯体(比較例1
〜4)と比較した。
【0039】各錯体の溶解度は、次の手順によって重量
法により測定した。 V字型のバイアルに1mlの溶媒を入れる、 バイアルと溶媒の総重量W1(g)を測定する、 バイアルに少量ずつ錯体を入れ良く攪拌する、 静置して、バイアルの底に沈澱が生じたところで総重
量W2(g)を測定する、 先端目盛付ピペットで溶液を吸い上げ溶液全量の容積
V(ml)を測定する、 加えた錯体の重量はW2−W1であるから、錯体又は
軸配位子の分子量をM(g/mol)とすると、溶解度S(mol
/l)は次式で求められる。 S=(W2−W1)/(MV×10-3) 本発明に係る錯体1〜4および比較例1〜4の各々の錯
体の各溶媒に対する溶解度を表2に示す。
【0040】
【表2】
【0041】表2から明らかなように、本発明に係る錯
体1〜4は、極性の大きな溶媒であるN−メチルピロリ
ドン、γ−ブチロラクトンに溶解するのみならず、極性
の小さい疎水性溶媒であるn−ヘキサン、シクロヘキサ
ンに対しても溶解した。従って本発明に係る錯体1〜4
は、疎水性溶媒の使用が可能であることが分かる。
【0042】[実施例2]:酸素親和力の測定 本発明に係る錯体1〜4と比較例1〜4の各錯体と、軸
配位子として1−メチルイミダゾール(MeIm)とを
それぞれバイアル容器に入れ、所定量の溶媒(N−メチ
ルピロリドン;NMP)を加えて溶かし、錯体濃度0.
1M/l、軸配位子濃度1.5当量の錯体溶液15ml
をバイアル容器内で調製した。酸素錯体溶液を入れたバ
イアル容器の気相を真空排気し、さらに不活性ガスでパ
ージしてバイアル容器内の酸素を完全に無くした後、バ
イアル容器内に酸素を導入し、定容式酸素吸脱着量測定
法によって系内の圧力変動出力を検出することによって
酸素親和力を測定した。この測定方法は、酸素吸収量ゼ
ロの状態から出発してPO2を増加させながら(Y,P
2)l,l=1,2,・・・・,を求める(吸収曲線)。次
に、酸素吸収量既知の状態からPO2を減少させ(Y,
PO2)m,m=1,2,・・・・,を求める(脱着曲線)。
そして、縦軸にlog(Y/1−Y)、横軸にlogP
2をとったグラフに各測定値をプロットすると、図1
に示すように吸収曲線と脱着曲線とが得られ、それらの
傾きnがヒル係数となる。この方法により求めた吸収曲
線と脱着曲線のヒル係数nは、一般にn(吸収)>n
(脱着)となる。
【0043】この実施例2での各錯体溶液の酸素親和力
の測定は、表3に示す錯体、軸配位子、溶媒を用いて錯
体溶液を調製し、これら各錯体溶液を入れたバイアル容
器を0℃の恒温槽(水氷浴槽)に入れ、上述した方法に
より酸素吸着と酸素脱着を0℃で行い、酸素吸収曲線、
脱着曲線を作成し、それぞれのP1/2、ヒル係数、ヒル
係数比(吸着/脱着)を求めた。酸素吸収能力を示す結
果を表3に示す。
【0044】
【表3】
【0045】表3から明らかなように、本発明に係る錯
体1〜4の溶液は、溶媒、軸配位子、吸収温度を同じに
した場合、比較例1〜4の錯体を用いた溶液よりも優れ
た酸素吸収性能を示した。
【0046】酸素吸脱着の可逆性を示す結果を表4に示
す。
【0047】
【表4】
【0048】表4に示す通り、本発明の係る錯体1〜4
の溶液は、吸着と脱着のそれぞれのヒル係数がほぼ1で
あり、吸着過程と脱着過程でのヒル係数比もほぼ1であ
ることから、錯体の酸素分子の吸脱着の可逆性は、既知
のものと同様に可逆であることが判明した。
【0049】・使用溶媒の安全性の比較 表5に各種溶媒の毒性データを示す。
【0050】
【表5】
【0051】表5に示す各種溶媒のうち、特にn-ヘキ
サンやシクロヘキサンは低毒性であり、本発明に係る錯
体1〜4はこれら低毒性の溶媒に溶解させて使用するこ
とが可能であることから、本発明に係る錯体1〜4をこ
れら溶媒に溶かして得られる錯体溶液は、取扱時の安全
性を向上させることができる。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るコバ
ルトシッフ塩基錯体は、酸素の吸脱着性能が優れてお
り、溶媒に対する溶解度が高く、かつ安定性も高い、と
いう優れた特性を有している。また、本発明に係る酸素
分離用錯体溶液は、上記コバルトシッフ塩基錯体と、該
錯体に配位する軸配位子とを、有機溶媒に溶かして均一
な状態としたものであり、コバルトシッフ塩基錯体の濃
度を高めることができることから、酸素分離性能を高め
ることができる。また、本発明に係る酸素分離用錯体溶
液は、安全で安価な疎水性溶媒を使用可能であることか
ら、取扱いが容易となり、かつ原料ガス中の水分を除去
する前処理設備が不要となる。また、毒性も従来より改
善されより安全に取り扱うことができる。さらに本発明
に係る酸素分離用錯体溶液は、酸素吸脱着時の温度差を
小さくして酸素分離を行うことができるので、酸素吸脱
着時の冷却及び加熱に要する熱エネルギーを削減するこ
とができる。また、本発明に係る酸素分離方法は、上記
の酸素分離用錯体溶液を用い、温度変動方式により空気
等の酸素含有ガスから酸素を分離することにより、高効
率で酸素を分離することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、錯体溶液の酸素親和力の測定において
ヒル係数を求める際に用いられる吸収曲線と脱着曲線を
例示するグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平谷 和久 茨城県つくば市東1丁目1番 工業技術 院 物質工学工業技術研究所内 (72)発明者 高橋 利和 茨城県つくば市東1丁目1番 工業技術 院 物質工学工業技術研究所内 (72)発明者 春日 和行 茨城県つくば市東1丁目1番 工業技術 院 物質工学工業技術研究所内 (72)発明者 中辻 利一 東京都港区西新橋1丁目16番7号 日本 酸素株式会社内 (72)発明者 仲山 一郎 東京都港区西新橋1丁目16番7号 日本 酸素株式会社内 (72)発明者 岡本 歩 東京都港区西新橋1丁目16番7号 日本 酸素株式会社内 (72)発明者 伊東 延義 東京都港区西新橋1丁目16番7号 日本 酸素株式会社内 (72)発明者 市田 泰三 大阪府大阪市西区靱本町2丁目4番11号 大陽東洋酸素株式会社内 (72)発明者 内野 誠 大阪府大阪市西区靱本町2丁目4番11号 大陽東洋酸素株式会社内 (72)発明者 足立 貴義 大阪府大阪市西区靱本町2丁目4番11号 大陽東洋酸素株式会社内 審査官 山田 泰之 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07F 15/06 CA(STN)

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(A) 【化1】 (式中R1〜R3はフェニル基、炭素数1から10までの
    アルキル基、水素原子からなる群より選択される1つで
    あり、R4〜R6は炭素数1から10までのアルキル基、
    炭素数1から10までのアルコキシ基、水素原子からな
    る群より選択される1つであり、Meはメチル基を表
    す)で示されるコバルトシッフ塩基錯体。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のコバルトシッフ塩基錯体
    と、該錯体の軸方向の第5座に配位する軸配位子とを有
    機溶媒に溶かしてなり、酸素吸着状態および酸素脱着状
    態で液相であることを特徴とする酸素分離用錯体溶液。
  3. 【請求項3】 前記有機溶媒が、極性溶媒または極性溶
    媒と疎水性溶媒との混合溶媒であることを特徴とする請
    求項2記載の酸素分離用錯体溶液。
  4. 【請求項4】 前記軸配位子が、イミダゾール系軸配位
    子、ピリジン系軸配位子、アルキルアミン系軸配位子か
    らなる群から選択された少なくとも1つであることを特
    徴とする請求項2または3記載の酸素分離用錯体溶液。
  5. 【請求項5】 前記コバルトシッフ塩基錯体の濃度を
    0.1〜1mol/lとしたことを特徴とする請求項2
    から4のいずれか1項に記載の酸素分離用錯体溶液。
  6. 【請求項6】 請求項2から5のいずれか1項に記載の
    酸素分離用錯体溶液に、空気または酸素を含む混合ガス
    を接触させて、酸素分離用錯体溶液中のコバルトシッフ
    塩基錯体に酸素を結合させる酸素吸着工程と、酸素結合
    錯体を含む酸素分離用錯体溶液を加熱して酸素を脱着さ
    せる酸素脱着工程とを備えた酸素分離方法。
  7. 【請求項7】 前記酸素吸着工程を−10〜50℃の温
    度範囲で行い、前記酸素脱着工程を10〜80℃の温度
    範囲で行うことを特徴とする請求項6記載の酸素分離方
    法。
JP7311315A 1995-11-29 1995-11-29 コバルトシッフ塩基錯体及び酸素分離用錯体溶液並びに酸素分離方法 Expired - Lifetime JP2798905B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7311315A JP2798905B2 (ja) 1995-11-29 1995-11-29 コバルトシッフ塩基錯体及び酸素分離用錯体溶液並びに酸素分離方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7311315A JP2798905B2 (ja) 1995-11-29 1995-11-29 コバルトシッフ塩基錯体及び酸素分離用錯体溶液並びに酸素分離方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09151192A JPH09151192A (ja) 1997-06-10
JP2798905B2 true JP2798905B2 (ja) 1998-09-17

Family

ID=18015661

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7311315A Expired - Lifetime JP2798905B2 (ja) 1995-11-29 1995-11-29 コバルトシッフ塩基錯体及び酸素分離用錯体溶液並びに酸素分離方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2798905B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100675983B1 (ko) * 2006-03-06 2007-01-30 한국화학연구원 신규의 코발트 아미노알콕사이드 화합물 및 그 제조 방법
JP5665734B2 (ja) 2008-05-09 2015-02-04 コーネル ユニバーシティー エチレンオキシドと二酸化炭素とのポリマー
EP3409343B1 (en) * 2016-01-27 2021-04-28 Sharp Kabushiki Kaisha Liquid having oxygen absorbing ability, method for producing same, and complex solution containing same
CN115869923B (zh) * 2022-12-28 2024-03-22 威格科技(苏州)股份有限公司 一种吸氧材料及其制备方法及其制备的可同时吸附氧气和有机溶剂的吸附材料

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06340683A (ja) * 1990-05-18 1994-12-13 Nippon Sanso Kk コバルトシッフベース錯体およびこれを用いた酸素分離プロセス

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06340683A (ja) * 1990-05-18 1994-12-13 Nippon Sanso Kk コバルトシッフベース錯体およびこれを用いた酸素分離プロセス

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09151192A (ja) 1997-06-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN112156758B (zh) 多孔材料及其制备方法和应用
Rallapalli et al. Sorption studies of CO 2, CH 4, N 2, CO, O 2 and Ar on nanoporous aluminum terephthalate [MIL-53 (Al)]
Zhang et al. New three-dimensional porous metal organic framework with tetrazole functionalized aromatic carboxylic acid: synthesis, structure, and gas adsorption properties
Liu et al. Highly efficient separation of a solid mixture of naphthalene and anthracene by a reusable porous metal–organic framework through a single-crystal-to-single-crystal transformation
Al-Maythalony et al. Quest for anionic MOF membranes: continuous sod-ZMOF membrane with CO2 adsorption-driven selectivity
Bao et al. Kinetic separation of carbon dioxide and methane on a copper metal–organic framework
Xiang et al. Exceptionally high acetylene uptake in a microporous metal− organic framework with open metal sites
Majumder et al. Aqueous molecular sieving and strong gas adsorption in highly porous MOFs with a facile synthesis
He et al. A new MOF-5 homologue for selective separation of methane from C2 hydrocarbons at room temperature
Tu et al. Self-enhancement of CO reversible absorption accompanied by phase transition in protic chlorocuprate ionic liquids for effective CO separation from N 2
Jin et al. APPT-Cd MOF: acetylene adsorption mechanism and its highly efficient acetylene/ethylene separation at room temperature
Li et al. Tuning the CO2 and C1/C2 hydrocarbon capture and separation performance for a Zn-F-triazolate framework through functional amine groups
Hou et al. Selective oxidation of cyclohexane in compressed CO 2 and in liquid solvents over MnAPO-5 molecular sieve
Liu et al. Cu (I) 3, 5-diethyl-1, 2, 4-triazolate (MAF-2): from crystal engineering to multifunctional materials
JP2798905B2 (ja) コバルトシッフ塩基錯体及び酸素分離用錯体溶液並びに酸素分離方法
Meng et al. Structural transformation and spatial defect formation of a Co (II) MOF triggered by varied metal-center coordination configuration
Ren et al. Targeted functionalization of porous materials for separation of alcohol/water mixtures by modular assembly
Ghosh et al. Infinite Chains of Quasi‐Planar Hexameric Water Clusters Stabilized in a Metal‐Organic Framework Built from CoII and Pyrazine‐2, 3, 5, 6‐tetracarboxylic Acid
Kondo et al. Structure-and phase-transformable coordination polymers/metal complexes with fluorinated anions
Wen et al. A Porous Metal‐Organic Framework Based on Triazoledicarboxylate Ligands–Synthesis, Structure, and Gas‐Sorption Studies
JP2703874B2 (ja) コバルトシッフ塩基錯体及び酸素分離用錯体溶液並びに酸素分離法
Erkartal et al. Synthesis of benzotriazole functionalized ZIF-8 by postsynthetic modification for enhanced CH4 and CO2 uptakes
Zhao et al. Reversing adsorption and separation of 1-phenylethanol and acetophenone in organic phase via β-ketoenamine-linked covalent organic frameworks
WO2006132049A1 (ja) 単結晶状有機カルボン酸金属錯体、その製造方法及びその用途
JP2752342B2 (ja) 酸素分離用錯体溶液並びに酸素分離方法

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19980616

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080703

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090703

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090703

Year of fee payment: 11

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090703

Year of fee payment: 11

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

EXPY Cancellation because of completion of term