JP2798904B2 - ペーパーカッターにおける紙押え部材の昇降機構 - Google Patents

ペーパーカッターにおける紙押え部材の昇降機構

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JP2798904B2 JP28272695A JP28272695A JP2798904B2 JP 2798904 B2 JP2798904 B2 JP 2798904B2 JP 28272695 A JP28272695 A JP 28272695A JP 28272695 A JP28272695 A JP 28272695A JP 2798904 B2 JP2798904 B2 JP 2798904B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ペーパーカッター
における紙押え部材の昇降機構に係り、更に詳しくは、
紙押え部材を台板に対して略垂直方向に昇降させること
のできる紙押え部材の昇降機構に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、多数枚の紙を同時に切断する
ためのペーパーカッターが利用されている。このペーパ
ーカッターは、台板の一側に配置されたレールと、当該
レールに沿って移動可能に設けられたスライダと、この
スライダ内に回転自在に装着された円形の刃とを備えて
構成されている。ここで、前記レールの下面側には紙押
え部材が設けられており、この紙押え部材と台板との間
は、レールの一端側に設けられたレバー操作等によって
隙間調整が可能に構成されている。
【0003】前記ペーパーカッターにおいては、前記紙
押え部材を台板から若干上昇させた状態で紙を隙間に挿
通するとともに、その後に紙押え部材を降下させること
で当該紙の位置を固定でき、この状態でスライダを移動
させることで回転刃が紙面上を転動し、これにより紙が
直線的に切断できるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなペーパーカッターにおける紙押え部材の昇降は、例
えば、平行四辺形リンク構造を採用したものであり、レ
バーを操作した時に、紙押え部材が紙面に対して垂直方
向に沿って真っ直ぐに昇降するものでなく、垂線より所
定角度傾斜した方向を移動軌跡として昇降するものであ
る。従って、紙押え部材を台板より上昇した位置から下
降させる時に、紙に横滑り方向への力を付与する傾向を
もたらす。これは、結果として、切断すべき紙が横にず
れた状態で押え込まれる場合を生じ、特に、多数枚の紙
をまとめて切断した時には、それらの端揃えが困難にな
るという不都合を招来する。
【0005】本発明は、かかる従来例の不都合に着目し
て案出されたものであり、その目的は、紙押え部材の移
動方向を紙の面に対して垂直方向に沿う真っ直ぐな方向
とすることができ、これによって、切断すべき紙の位置
ずれを防止して端揃えを良好に行うことのできる紙押え
部材の昇降機構を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明は、台板上のレールに沿ってスライダを移動
させることで、前記レールの下面側に配置される紙押え
部材と前記台板との間に挿通される紙を切断可能とした
ペーパーカッターにおいて、前記レール内に、当該レー
の長手方向に相対移動可能なスライドブラケットを設
けるとともに、当該スライドブラケットに所定の変換機
構を介して前記紙押え部材が固定されるスライド部材を
装着し、前記スライドブラケットの前記長手方向に沿う
移動で前記スライド部材が略垂直方向に昇降可能に設け
る、という構成を採っている。この構成により、スライ
ドブラケットの移動方向は、前記変換機構の存在によっ
て略垂直方向へと変換される。従って、スライドブラケ
ットに装着されたスライド部材の移動方向は、前記変換
機構により台板の面を直交する方向に昇降できることと
なり、ひいてはスライド部材に固定された紙押え部材を
同一の方向に昇降させることとなる。そのため、紙押え
部材を下降させるときに、紙面が横方向にずれることが
防止され、特に多数枚の紙を同時に切断した時の端揃え
を綺麗に行うことができる。
【0007】前記変換機構は、前記スライド部材の前記
長手方向に沿う移動を規制する支柱と、前記スライドブ
ラケットに支持されて前記スライド部材を抱きこむよう
に配置されるローラと、前記スライド部材の下面側に設
けられるとともに前記ローラの周面が当接可能に形成さ
れた傾斜面とにより構成することが好ましい。この構成
によれば、前記スライドブラケットを移動させた時に、
ローラはスライド部材の傾斜面との接触で転動できるこ
ととなり、過大なる摩擦抵抗の発生を回避しつつスライ
ドブラケットのスムースなる長手方向移動が許容され
る。
【0008】また、前記スライドブラケットは、前記台
板上に接して当該台板上を転動するローラを更に備える
ことが好ましい。当該ローラを付加することによって、
台板の上面にてスライドブラケットが容易に移動するこ
とができ、ひいては紙押え部材を昇降させるためのレバ
ー等の操作を楽に行うことが可能となる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る紙押え部材が
適用されたペーパーカッターの好ましい実施の形態を図
面を参照しながら詳細に説明する。
【0010】図1にはペーパーカッターの概略斜視図が
示されている。この図において、ペーパーカッター10
は、板状の台板11と、この台板11の一側に相対配置
された一対のレール支持体12,13と、これらレール
支持体12,13間に掛け渡されたレール14と、この
レール14に、当該レール14に沿って移動可能に装着
されたスライダ15とを備えて構成されている。
【0011】前記レール14は、図2に示されるよう
に、下方が開放形状となった形状に設けられており、こ
のレール14には、その長手方向に沿ってレール14と
相対移動可能に組み合わされるスライドブラケット21
と、このスライドブラケット21内に配置されるスライ
ド保持具23、スライド部材25及び当該スライド部材
25の下面側に固定される紙押え部材26が装着され
る。
【0012】前記レール14の長手方向両側部分には穴
28が穿設されている。この穴28内には、上方からボ
ルト29が挿通されるようになっているとともに、この
ボルト29は、前記レール支持体12,13内に配置さ
れる支柱30の上端にねじ込まれ、これにより、レール
14がレール支持体12,13間に掛け渡された状態で
固定できるようになっている。
【0013】前記スライドブラケット21は、前記レー
ル14よりも長さが相対的に長く設けられているととも
に、逆U字状に下方が開放する形状に設けられている。
このスライドブラケット21は、上面部分に複数の打抜
き部33を備えている一方、図2中左側の上端面に垂直
上方向に向かって起立するレバー34を備えて構成され
ている。また、スライドブラケット21は、その側壁3
5の両側四箇所に各一対の穴37A〜37Dが形成され
ている。これらの穴37A〜37Dにはピン38が図示
しないEリング等を介して脱落不能に軸支され、各ピン
38にはローラ39A〜39Dがそれぞれ回転自在に装
着されるようになっている。ここで、スライドブラケッ
ト21の両側において最も外側に位置する穴37A,3
7Dは、それらの内側に隣設する穴37B,37Cより
も僅かに下方となる位置に形成されており、ローラ39
A,39Dのみが前記台板11上に接して回転できるよ
うになっている。
【0014】前記スライド保持具23は、U字状に上方
が開放する長片形状に設けられており、その長手方向に
所定間隔を隔ててピン41が突設されている。このスラ
イド保持具23の両端側には前記支柱30が挿通される
穴42,42が穿設され、これらの穴42,42の間に
は、複数のねじ穴43が設けられている。また、前記ピ
ン41の軸回りにはコイルばね44が配置される。これ
らのコイルばね44の上端は前記スライドブラケット2
1の打抜き部33を通ってレール14の上端内側面に当
接され、このコイルばね44によってスライド保持具2
3以下の構成部材が下方へ付勢されることとなる。
【0015】前記スライド部材25は、第1ないし第3
のスライド部材形成体25A,25B,25Cの三部材
により構成されている。各スライド部材形成体25A,
25B,25Cには、スライド保持具23に形成された
複数のねじ穴43に一致する穴45がそれぞれ形成され
ており、これらは前記スライド保持具23に固定された
状態で横一列となるようになっている。また、両側に位
置するスライド部材形成体25A,25Cは、その下面
が切り欠かれて傾斜面47を備えた形状に設けられて
いるとともに、各傾斜面47よりも外側位置には前記支
柱30が挿通される穴48が形成されている。ここにお
いて、前記支柱30、ローラ39B,39C及び傾斜面
47によりスライドブラケット21の移動方向を垂直方
向に変換するための変換機構が構成されている。
【0016】前記紙押え部材26はスライド部材25の
下面側に固定されるようになっている。この紙押え部材
26は、当該紙押え部材26の下面側を挿通される紙が
裁断時に面方向へ移動するのを規制するために用いられ
る。紙押え部材26には、前期各スライド部材形成体2
5A〜25Cにそれぞれ形成された穴45に一致する穴
50が形成されており、これらの穴50に下方より挿通
されるボルト51によって紙押え部材26が前記スライ
ド保持具23及びスライド部材25と一体化できるよう
になっている。なお、紙押え部材26は、その全長に亘
って延びる溝26Aを備えており、この溝26Aによ
り、スライド部材形成体25A,25B,25Cを組み
立てる際のボルト締結時の位置決めを容易に行えるよう
になっている。
【0017】前記スライダ15の側面は若干凹んだ形状
とされており、この凹んだ領域内に刃ホルダ55が装着
されている。この刃ホルダ55は、図3に示されるよう
に、円形の刃60を回転自在に収納するケース61と、
このケース61が装着される支持部材62と、この支持
部材62を受容可能な形状に設けられるとともに、前記
スライダ15の凹んだ側面に取り付けられるホルダーガ
イド63と、このホルダーガイド63の外側面に順次装
着される側板64及びカバー65とを備えて構成されて
いる。
【0018】前記ケース61は、略方形に形成されたケ
ース本体61Aと、このケース本体61Aに嵌め込まれ
るキャップ片61Bとの二分割構造として構成されてい
る。このケース61は、前記刃60を収納した状態で、
当該刃60がケース61の下端から部分的に突出する大
きさに設けられている。ケース本体61A及びキャップ
片61Bは、刃60の回転中心孔60Aに軸線が一致す
る穴67,68をそれぞれ備えており、これらの穴6
7,68には前記支持部材62に設けられた穴69と同
軸位置で回転支持軸としてのシャフト70が挿通される
ようになっており、これにより、刃60がケース61内
で回転可能に支持される。
【0019】前記ケース本体61Aの上部において、前
記支持部材62に向き合う位置にピン72が突設されて
いる。このピン72は支持部材62の上部に形成された
穴73に挿入可能に設けられて支持部材62にケース6
1を装着する時の位置決めが行えるようになっている。
また、ケース本体61Aとキャップ片61Bは、ケース
本体61Aの左右に形成された凹部74と、これに対応
する位置に設けられたキャップ片61Bの凸部75とに
よって位置ずれが防止される。ケース本体61Aとキャ
ップ片61Bの嵌合は、これらの周囲に設けられた図示
しない数箇所のアンダーカット部と小凸部との嵌め合せ
によって行われる。
【0020】前記支持部材62は全体として角型のブロ
ック状をなしており、その上部中央には凹部77が形成
されている。そして、凹部77の底面から突起78が上
方に向けて突設され、当該突起78を包囲するように付
勢手段としてのコイルばね80の下部が装着されるよう
になっている。また、支持部材62に挿通される前述の
シャフト70は、そのヘッド部70Aに接線方向に沿う
直線部70Bを備えた形状に設けられる一方、このヘッ
ド部70Aの形状に対応した図示しないヘッド受け溝が
前記支持部材62に設けられ、これによって、シャフト
70は支持部材62内に回転不能に支持される。
【0021】前記ホルダーガイド63は左右一対の支柱
部82と、これら支柱部82の上部間を連結する横桟部
83とによって全体が門型形状に設けられ、この門の内
側が前記支持部材62の収容空間として構成されてい
る。各支柱部82の上部には連結軸84が突設されてい
るとともに、支柱部82の下部には穴85がそれぞれ形
成されている。連結軸84及び穴85の各軸線は、前記
スライダ15の側面に設けられた図示しない穴及びねじ
穴と一致するようになっている。また、前記横桟部83
の下面には、前記支持部材62の突起78と同軸線上に
位置する突起86が設けられており、この突起86の周
囲を前記コイルばね80の上部側が包囲するように装着
されて、当該コイルばね80の脱落が阻止される。更
に、前記支柱部82の図3中後面側には、前記支持部材
62の両端に設けられた突条部62Aに対応する図示し
ない凹部が形成されており、これによって、支持部材6
2は上下方向にのみ移動が許容される構成となってい
る。
【0022】前記ホルダーガイド63の上下を挟むよう
に装着される側板64は側壁部88と、側壁部88の上
下両端から直交方向に延設された上壁部89及び下壁部
90とからなり、側壁部88がホルダーガイド63の側
面(図3中後面)をカバーする一方、上壁部89及び下
壁部90がホルダーガイド63の上下をカバーするよう
になっている。この際、下壁部90はホルダーガイド6
3内に受容される支持部材62の下面側を支えることと
なるため、支持部材62は、ホルダーガイド63より脱
落することはない。また、前記側壁部88には、ボルト
91が挿入される穴92が形成されている。この穴92
は、ホルダーガイド63の各支柱部82に形成された図
示しない穴に軸線が一致しており、これにより、側板6
4がホルダーガイド63に固定可能となっている。ま
た、前記穴92の下方位置には、ホルダーガイド63の
支柱部82に形成された穴85に軸線が一致する穴93
が形成されている。
【0023】前記側板64の外側に装着されるカバー6
5は、正面壁部94と当該正面壁部94の左右両端から
延設されたカバー側壁95とを備え、前記側板64と同
じような外観形状に設けられている。このカバー65の
正面壁部94には、前記ホルダーガイド63及び側壁6
4に形成された穴85,93と同軸上に位置する穴96
が設けられており、この穴96に挿入されるボルト97
が前記穴93,85を貫通してスライダ15側のねじ穴
に締め付けできるようになっている。
【0024】次に前記ペーパーカッターの組み立て要領
と動作について説明する。
【0025】前記レール14を台板11上にセットする
場合には、台板11の上面側から支柱30を挿入して当
該支柱30を立設させておく、この一方、スライド保持
具23の下面側に各スライド部材形成体25A〜25C
及び紙押え部材26をそれぞれボルト51で一体化させ
るとともに、これらをスライドブラケット21の下部開
放側から収容させる。そして、スライドブラケット21
に支持されるローラ39B〜39Dをスライド部材形成
体25A,25Cの下面側に設けられた傾斜面47の下
方で抱きかかえるようにしてピン38で軸支し、当該ピ
ン38をEリング等によって脱落不能に固定する。この
一方、スライドブラケット21のレバー34の下方位置
においてローラ39Aをピン38で軸支して前述と同様
の脱落防止を図る。
【0026】このようにして組み立てられた構造体の両
側には、穴42,48が上下方向に沿う同軸線上に存在
することとなり、これらの穴42,48に支柱30を挿
通して上方よりレール14を被せる。この際、レール1
4にはスライダ15及び刃ホルダ55を予めセットして
おく。そして、レール14の長手方向両端側をレール支
持体12,13内に収容させるに当たり、レール支持体
12の上面部分に設けられたスリット穴12A(図1参
照)にスライドブラケット21のレバー34が貫通する
ように組み合わせ、スリット穴12Aより突出したレバ
ー34の上端にキャップ99を装着する。この後、ボル
ト29を支柱30の上端にねじ込んでレール14を固定
することができる。
【0027】前記刃ホルダ55の組み立ては次の要領に
て行うことができる。すなわち、支持部材62の穴69
にシャフト70を予め挿入しておき、支持部材62の上
部に設けられた突起78を包囲するようにコイルばね8
0の下部を装着し、この状態で支持部材62をホルダー
ガイド63内に収容する。そして、ホルダーガイド63
の側面に側板64をボルト91にて固定する。この状態
では、支持部材62は、上下方向にのみ微動できるよう
に支持されることとなる。
【0028】この一方、ケース本体61A内に刃60を
収納し、このケース本体61Aにキャップ片61Bを嵌
合させて単体として完成させておく。そして、内部に刃
60を収納して完成されたケース61は、ケース本体6
1Aのピン72を支持部材62の穴73に挿入すること
で支持部材62に連結支持させることができる。この
時、支持部材62の穴69内に挿入されているシャフト
70は、ケース本体61Aの穴67及び刃60の回転中
心孔60Aを通過してキャップ片61Bの穴68の位置
に達することとなる。また、シャフト70は、ヘッド7
0Aに直線部70Bが形成されている一方、これに対応
した形状が支持部材62側に形成される構造であるた
め、シャフト70は回転することなく固定状態に支持さ
れ、刃60のみが回転できることとなる。
【0029】このようにしてケース61を装着した状態
で、ホルダーガイド63の連結軸84をスライダ側の穴
に挿し込む。また、カバー65は予め側板64の外面に
両面テープ等によって固定されており、従って、カバー
65の外側からボルト97をねじこむことにより、刃ホ
ルダ55をスライダ15側に固定でき、図1に示される
状態に組み立てが完了する。
【0030】前記ペーパーカッター10は、常時は、前
記紙押え部材26の下面が台板11の上面に押圧された
状態に維持される。従って、紙を切断するときは、レバ
ー34の上端に装着されたキャップ99に指を掛けてレ
ール14の長手方向外側に当該レバー34を移動させ
る。このレバー34は、スライドブラケット21に固定
されているため、スライドブラケット21は前記レール
14内においてその長手方向外側に相対移動する。この
移動に際しては、スライドブラケット21に支持された
ローラ39A,39Dが台板11の上面に接して転動す
るためスムースに行われる。
【0031】スライドブラケット21がレール14の長
手方向に沿って移動すると、これに支持されているロー
ラ39B,39Cも同時に移動することとなる。この
時、ローラ39B,39Cは、スライド部材形成体25
A,25Cの各下面側に形成された傾斜面47に接する
位置に存在しているとともに、スライド部材25全体が
支柱30によってレール14の長手方向に沿う移動が阻
止される構成であるため、ローラ39B,39Cが移動
することでスライド部材25が前記傾斜面47によって
水平高さ位置を上昇することとなり、ひいては紙押え部
材26の下面を台板11の上面から離間させて、紙を挿
通させることのできる隙間を形成することとなる。
【0032】この状態で、紙を前記隙間に挿通させ、所
定の切断位置に紙をセットした後にレバーを元の位置に
復帰させると、スライド保持具23とレール14との間
に配置されたコイルばね44の付勢力によって紙押え部
材26が下降し、紙に押し付け力を付与して当該紙の面
方向への移動を規制する。この後、スライダ15をレー
ル上で移動させることによって、紙を真っ直ぐに切断す
ることができる。
【0033】紙の反復継続的な切断によって、前記刃ホ
ルダ55内の刃60の切断能力が低下した場合には、刃
ホルダ55をスライダ15から取り外した後に、ケース
61のみを支持部材62から取り外し、これに新たなケ
ース61を装着することによって刃の交換を行うことが
できる。
【0034】以上の構成によれば、前記紙押え部材26
を支持するスライド部材25に一対の傾斜面47を設け
るとともに、この傾斜面47の下面側に当接するローラ
39B及び39Cを設け、且つ、スライド部材25を支
柱30によってレール14の長手方向に沿う移動を不能
に構成したから、紙押え部材26が台板11の上面に対
して昇降する際の方向が当該台板11に対する垂直方向
となり、切断するためにセットされる紙の上面に対して
面方向への力を一切与えることがない。従って、紙押え
部材26で紙を押える時に紙が水平方向にずれることを
回避でき、切断された紙の端揃えを綺麗に行うことが可
能となる。しかも、紙押え部材26の下面側は溝26A
が形成されているため、当該紙押え部材26とスライド
部材25との相互位置決めも容易に行うことができる。
【0035】また、切断用の刃60をケース61内に収
納した状態で交換できるカートリッジタイプとしたか
ら、刃60に直接触れることなく着脱することが可能と
なり、従来のように、刃のみを摘んで着脱する必要性が
全くなく、刃60の交換時に怪我をする虞を極力回避で
きるという効果を得る。しかも、ケース61はケース本
体61Aとキャップ片61Bとの二分割構造とし、且
つ、ケース本体61Aとキャップ片61Bとを相互に嵌
め込むことでケース61を組み立てできる構成としたか
ら、それらの分離も容易となり、危険物である刃60
と、非危険物であるケース61とを仕分して廃棄物処理
を行えるという効果も達成できる。更に、ケース61よ
り部分的に突出した刃60を発泡スチロール等の固体に
差し込んでおくことで安全性が確保でき、これによりケ
ース61を所定のパーケージにて流通過程に乗せること
ができる。
【0036】更に、前記刃60は、その回転中心軸60
Aがシャフト70の軸形状と一致しているため、刃60
の周方向角度位置に全く関係なくシャフト70に装着す
ることが可能となり、当該装着作業の容易化を通じて装
着時の安全性も改善することができる。
【0037】また、ケース61は、支持部材62との嵌
め合いによる構成であるため、ケース61の着脱も極め
て簡単に行うことができる他、ケース61を支持部材6
2とスライダ15との間にしっかりと固定できるため、
直線方向への切断精度を高精度に確保することが期待で
きる。しかも、支持部材62は、付勢手段としてのコイ
ルばね80によって常に下方に付勢されているため、こ
の付勢力は、刃60を下方へ押し付けるように安定して
作用することとなり、切断不良を生じさせる虞も解消さ
れる。
【0038】なお、前記変換機構は、紙押え部材26が
水平方向への移動を行うことなく上下に昇降可能となる
限り種々の設計変更を行ってもよい。
【0039】また、前記スライド保持具23に装着され
るコイルばね44は、スライド保持具23以下の構成部
材を下方に等しく押し付けることができる範囲で採用数
を適宜減少、増加させることができる。
【0040】更に、スライド部材25は、三つのスライ
ド部材形成体25A〜25Cによる分割構造としたが、
これらを一体型としても構成できる他、中央部に位置す
るスライド部材形成体25Bを省略すること等もでき
る。要するに、スライド部材25は、切断対象となる紙
の最大サイズに応じて設計変更が可能である。
【0041】また、前記支持部材62の上端とホルダー
ガイド63との間に介装される付勢手段としてのコイル
ばね80は、例えば、円弧上の外観形状を備えた板ばね
等に代替することができる。
【0042】更に、ケース61を構成するケース本体6
1Aとキャップ片61Bとの嵌合構造も、ケース本体6
1Aとキャップ片61Bとの係脱が可能となる限り、前
記以外の嵌合若しくは連結構造が採用できる。
【0043】また、刃60を収納したケース61はスラ
イダ15に着脱できれば足りるものであり、支持部材6
2、ホルダーガイド63等は、外観体裁等を考慮しなけ
れば必ずしも要求されるものではない。この場合、ケー
ス61がスライダ15に直接固定できる構造を採用すれ
ば良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】ペーパーカッターの全体構成を示す概略斜視図
である。
【図2】図1の分解斜視図である。
【図3】刃ホルダの分解斜視図である。
【符号の説明】
10 ペーパーカッター 11 台板 14 レール 15 スライダ 21 スライドブラケット 25 スライド部材 26 紙押え部材 30 変換機構を構成する支柱 39A ローラ 39B 変換機構を構成するローラ 39C 変換機構を構成するローラ 47 変換機構を構成する傾斜面

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 台板上のレールに沿ってスライダを移動
    させることで、前記レールの下面側に配置される紙押え
    部材と前記台板との間に挿通される紙を切断可能とした
    ペーパーカッターにおいて、前記レール内に、当該レー
    の長手方向に相対移動可能なスライドブラケットを設
    けるとともに、当該スライドブラケットに所定の変換機
    構を介して前記紙押え部材が固定されるスライド部材を
    装着し、前記スライドブラケットの前記長手方向に沿う
    移動で前記スライド部材が略垂直方向に昇降可能に設け
    られていることを特徴とする紙押え部材の昇降機構。
  2. 【請求項2】 前記変換機構は、前記スライド部材の
    記長手方向に沿う移動を規制する支柱と、前記スライド
    ブラケットに支持されて前記スライド部材を抱きこむよ
    うに配置されるローラと、前記スライド部材の下面側に
    設けられるとともに前記ローラの周面が当接可能に形成
    された傾斜面とにより構成されていることを特徴とする
    請求項1記載の紙押え部材の昇降機構。
  3. 【請求項3】 前記スライドブラケットは、前記台板上
    に接して当該台板上を転動するローラを更に備えている
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の紙押え部材の昇
    降機構。
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