JP2798716B2 - カセットテープのローデイング装置 - Google Patents

カセットテープのローデイング装置

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JP2798716B2
JP2798716B2 JP1188365A JP18836589A JP2798716B2 JP 2798716 B2 JP2798716 B2 JP 2798716B2 JP 1188365 A JP1188365 A JP 1188365A JP 18836589 A JP18836589 A JP 18836589A JP 2798716 B2 JP2798716 B2 JP 2798716B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、回転ヘツド式デジタルオーデイオテープレ
コーダ(以下R−DATという)等のカセツトテープのロ
ーデイング,アンローデイングを行うカセツトテープの
ローデイング装置に関する。
〔従来の技術〕
一般に、R−DAT用カセツトテープには、ケース内へ
のほこり等の侵入を防止する為に、ケース底面のリール
ボス挿入孔を開閉するスライダがスライド自在に設けら
れており、カセツトテープの使用時にのみ、このスライ
ダがスライドして前記リールボス挿通孔が開放されるよ
うになつている。
このように、カセツトテープのスライダをスライドし
てリールボス挿通孔を開放する構造では、確実にスライ
ダが開放した後にローデイング動作を開始する必要があ
り、スライダの開放を検出する装置として、従来第8図
に示すものがあり、以下のように構成されている。
第8図(a),(b)はそれぞれ異なる状態を示して
おり、まず同図(a)に示すように、カセツトテープ
(T)をホルダの内方へ押し込み、ホルダの正規の装置
位置に装着することにより、ホルダに設けられたスライ
ド手段によつてカセットテープ(T)の底面のスライダ
がスライドされ、リールボス挿通孔が開放される。
このとき、カセツトテープ(T)を押し込む間、第8
図(a)に示すように、ばね(S)によつて押込み方向
と逆方向に付勢された回転レバー(L)の一端がカセツ
トテープ(T)の後面に当接するため、ばね(S)の付
勢力に抗してカセツトテープ(T)を押し込むことにな
り、ローデイング動作中も常にばね(S)の付勢力がか
かることになる。
そして、カセツトテープ(T)がホルダの正規の装着
位置まで押し込まれたときに、第8図(b)に示すよう
に、レバー(L)の他端に設けた操作片(P)による検
出スイツチ(SW)の接点(C)の押圧が解除されるよう
に、検出スイツチ(SW)を設けておき、接点(C)の押
圧解除による検出スイツチ(SW)のオン又はオフによつ
て、カセツトテープ(T)のホルダの正規の装着位置へ
の装着、及びカセツトテープ(T)のスライダ,リール
ボス挿通孔の開放を検出し、ホルダと共にカセツトテー
プ(T)のローデイング動作を開始するようになつてい
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来の場合、レバー(L)がばね(S)によつて付勢
されているため、カセツトテープ(T)がホルダの正規
の装置位置に装着されたときに、カセツトテープ(T)
への押込力が解除されると、ばね(S)の付勢力によつ
てカセツトテープ(T)が排出方向へ付勢され、ホルダ
に対するカセツトテープ(T)の位置がずれ、カセツト
テープ(T)がホルダの正規の装着位置からずれてしま
い、カセツトテープ(T)のスライダ,リールボス挿通
孔が完全に開放されないままローデイング動作が行われ
るという問題点がある。
また、ローデイング動作中、前記したように常にばね
(S)の付勢力がカセツトテープ(T)にかかるため、
円滑なローデイング動作を行うことができないという問
題点もある。
本発明は、前記の点に留意してなされ、カセツトテー
プのスライダ,リールボス挿通孔を完全に,かつ確実に
開放できるようにし、円滑なローデイング動作を可能に
することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
前記目的を達成するために、本発明のカセツトテープ
のローデイング装置では、 シヤーシの左,右の両側に立設された側板と、 一方の前記側板の外側に固定された案内板と、 前記案内板に対して前後方向にスライドする主スライ
ダと、 前記主スライダに連動して前後方向にスライドするサ
ブスライダと、 前記サブスライダに連動して前後方向にスライドする
摺動枠と、 前記摺動枠に上下動自在に設けられカセツトテープを
保持し前記摺動枠の後方へのスライドによる水平ローデ
イング完了位置への移動後,垂直ローデイング完了位置
まで下動するホルダと、 前記ホルダがカセツト着脱位置付近にあるときのみ前
記サブスライダを前方へ付勢する付勢手段と、 前記ホルダに装着された前記テープの前記付勢手段の
付勢力に抗した後方への押し込みによる前記ホルダの移
動を案内する案内機構と、 押し込みによる前記ホルダの若干の後方への移動を検
出して作動するローデイングスイツチと、 前記ローデイングスイツチの作動により前記主スライ
ダを後方へスライドさせアンローデイングスイツチの操
作により前記主スライダを前方へスライドさせる駆動手
段と、 前記主スライダに連結部材を介して連結され,前記主
スライダの後方への移動により前記テープの後面から離
間し,前記主スライダの前方への移動により前記テープ
の後面に当接して前記テープを前方へ押し出す排出ピン
と を備えている。
〔作用〕
以上のような構成において、ホルダがカセツト着脱位
置付近にあるときのみ付勢手段によりサブスライダが前
方へ付勢され、摺動枠を介してホルダにばねの付勢力が
加えられ、ホルダに装着されたカセツトテープをこの付
勢力に抗して押し込むことにより、ホルダが案内機構に
よつて案内されつつ後方へ移動し、ホルダの後方への若
干の移動によつてローデイングスイツチが作動し、その
後は付勢手段によるサブスライダの前方への付勢も解除
され、駆動手段により主スライダが後方へスライドする
ため、ホルダの所定量の移動がローデイングスイツチに
より検出され、この間にカセツトテープのスライダが開
放されたときに、従来のようなばね,レバー及びスイツ
チによりカセツトテープの位置を検出する場合のよう
に、カセツトテープがホルダの正規の装着位置からずれ
ることもなく、カセツトテープのスライダ,リールボス
挿通孔を完全に,かつ確実に開放した状態でローデイン
グ動作が行われ、ローデイング動作中も従来のようにば
ねの付勢力がアンローデイング方向に加わることもな
く、円滑なローデイング動作が行われる。
〔実施例〕
実施例について第1図ないし第7図を参照して説明す
る。
(構成) 図面において、(1a),(1b)は図外のシヤーシの
左,右の両側に立設された左,右側板、(2)は両側板
(1a),(1b)の前部に2個ずつ形成された状のホル
ダガイド用長孔、(3)は右側板(1b)の外側に所定間
隔をあけて固定された案内板、(4a)〜(4g)は案内板
(3)にそれぞれ透設された前後方向のガイド孔、(5
a)〜(5e)は案内板(3)の左側面に植設されたピン
である。
このとき、ガイド孔(4d)は状を有し、ガイド孔
(4e)は前部の四角形部分とこれに続く後部の細長部分
とからなる。
さらに、(6a),(6b)は案内板(3)の上端に一体
に形成された小片、(7a),(7b)は小片(6a),(6
b)にそれぞれ植設されたピン、(8)は案内板(3)
の左側において案内板(3)に対し前後方向にスライド
する平板状の主スライダ、(9)は主スライダ(8)の
下端後部に形成された平歯車、(10a)〜(10e)は主ス
ライダ(8)に透設された前後方向のガイド孔であり、
ガイド孔(10e)が最も長く,主スライダ(8)の全長
よりやや短い長さであり、次いでガイド孔(10a)が長
く,主スライダ(8)のほぼ半分の長さとなつている。
ところで、ガイド孔(10c),(10d)はく字状を有
し、ガイド孔(10c)は後部が斜め上方に傾斜し、ガイ
ド孔(10d)は前部が斜め上方へ傾斜している。
また、(11)はほぼ三角形状の平板の右端部が下方へ
90゜折曲されて形成され主スライダ(8)に連動して前
後方向にスライドするサブスライダ、(12)はサブスラ
イダ(11)の左端上面に植設されたピン、(13a)〜(1
3c)はサブスライダ(11)の折曲部分の右側面に植設さ
れたピン、(14)はく字状のレバーであり、右端の透孔
(15)に案内板(3)のピン(7b)が嵌挿され、後端部
がレバー(14)に回転自在に支持された連結板(16)の
前端部の透孔(16)にサブスライダ(11)のピン(12)
が嵌挿し、サブスライダ(11)とレバー(14)が連続さ
れている。
(17)は前後方向の左,右垂直板の後端上部間に水平
板が架設されて形成された摺動枠、(18)は摺動枠(1
7)の水平板に透設された鍵穴状の透孔、(19)は摺動
枠(17)の両垂直板の前部に2個ずつ形成され後方に向
つて斜め上方に傾斜した傾斜ガイド孔、(20)はピンで
あり、レバー(14)の左端下面に植設され、透孔(18)
に嵌挿し、レバー(14)を介して摺動枠(17)がサブス
ライダ(11)に連動して前後方向にスライドする。
(21)はホルダであり、断面状を有し、両側部に2
個ずつ植設されたピン(22)が両側板(1a),(1b)の
長孔(2)及び摺動枠(17)のガイド孔(19)に挿通さ
れ、ホルダ(21)が摺動枠(17)に上下動自在に設けら
れ、図外のカセツトテープを保持し、摺動枠(17)の後
方へのスライドによるホルダ(21)の水平ローデイング
完了位置への移動後、摺動枠(17)のさらに後方へのス
ライドにより垂直ローデイング完了位置までホルダ(2
1)が下動する。
(23)はホルダ(21)に形成されたカセツトテープの
スライダのロツク解除用突条、(24)はホルダ(21)の
後端に形成されたカセツトテープのスライダに係止して
このスライダを開放する2個の係止爪であり、カセツト
着脱位置にあるホルダ(21)にカセツトテープを装着す
る際に、突条(23)によつてスライダのロツクが解除さ
れ、係止爪(24)がスライダに係止した状態でカセツト
テープが押し込まれることにより、スライダが開いてリ
ールボス挿通孔が開放されるようになつている。
(25)は回転板であり、後下部に透孔(26)が透設さ
れ、前下部の左側面に係止ピン(27)が植設され、上部
にコ字状の切除部(28)が形成され、案内板(3)のピ
ン(5d)の前方に透設された透孔(29)に透孔(26)が
連通した状態で、回転板(25)が案内板(3)の左側面
に当てがわれ、小円板(30)の右側に一体に形成された
円柱状突起(31)が透孔(26)に左方から遊挿され、突
起(31)に形成されたねじ孔(32)にねじ(33)が螺合
して回転板(25)が回転自在に案内板(3)に取り付け
られている。
(34)はばねであり、両端がピン(27)及び(5d)に
係止され回転板(25)と共に付勢手段を構成している。
このとき、サブスライダ(11)のピン(13a)が主ス
ライダ(8)のガイド孔(10b)を介して案内板(3)
のガイド孔(4b)に挿通され、サブスライダ(11)のピ
ン(13b)が案内板(3)のガイド孔(4c)に挿通さ
れ、サブスライダ(11)のピン(13c)が回転板(25)
の切除部(28)を介して案内板(3)のガイド孔(4g)
に挿通されており、ピン(13c)と切除部(28)及びガ
イド孔(4g)の位置関係によつて回転板(25)が回転
し、回転板(25)の回転中心である透孔(26)が回転板
(25)の回転に伴つてばね(34)の上方又は下方のいず
れに位置するかによつて、回転板(25)に加わるばね
(34)の付勢力の方向が切り換わり、回転板(25)が右
側から見て反時計方向又は時計方向に回転付勢されるこ
とになる。
ただし、ピン(5d)により、右側から見て時計方向へ
の回転板(25)の回転は規制され、ピン(5d)はストツ
パとして働く。
さらに、(35)は主スライダ(8)と案内板(3)と
の間に設けられ主スライダ(8)に連動して前後方向に
スライドする移動板、(36a),(36b)は移動板(35)
に透設されたガイド孔、(37a),(37b)は移動板(3
5)の右側面前,後端部に植設されたピンであり、それ
ぞれ案内板(3)のガイド孔(4a),(4f)に挿通され
ている。
(38)は案内板(3)の右側の前上部に設けられたレ
バー、(39)はレバー(38)の前部に透設されガイド孔
(4a)に挿通されたピン(37a)が嵌挿した透孔、(4
0)はレバー(38)の左側後部に植設され案内板(3)
のガイド孔(4d),移動板(35)のガイド孔(36b)及
び主スライダ(8)のガイド孔(10c)に挿通されたピ
ン、(41)は案内板(3)の右側の中央上部に設けられ
たレバー、(42)はレバー(41)の前部に透設されガイ
ド孔(4b)に挿通されたピン(13a)が嵌挿した透孔、
(43)はピンであり、レバー(41)の左側後部に植設さ
れ、案内板(3)のガイド孔(4e)及び主スライダ
(8)のガイド孔(10d)に挿通されている。
このとき、レバー(41),ピン(43)及びガイド孔
(4e),(10d)により案内機構が構成され、カセツト
着脱位置のホルダ(21)に装着されたカセツトテープの
ばね(34)の付勢力に抗した押し込みによるホルダ(2
1)の移動が案内され、これにより後述するローデイン
グモータに関係なく、押込力だけによつてホルダ(2
1),摺動枠(17),サブスライダ(11),主スライダ
(8)の所定量の後方へのスライドが可能となる。
ところで、案内板(3)のピン(5a)及び(5c)はそ
れぞれ主スライダ(8)のガイド孔(10c)及び(10e)
に挿通され、案内板(3)のピン(5b)は移動板(35)
のガイド孔(36)を介して主スライダ(8)のガイド孔
(10a)に挿通されている。
また、(44)は移動板(35)の前上部に形成された取
付片、(45)は前端部が取付片(44)に回転自在に取り
付けられた連結板、(46)は排出レバーであり、右端部
の透孔(47)に案内板(3)のピン(7a)が挿通され、
中央前部の透孔(48)に連結板(45)の後端部に植設さ
れたピン(49)が挿通され、移動板(35)のスライドに
よりピン(7a)を中心に排出レバー(45)が回転するよ
うになつている。
さらに、(50)は排出ピンであり、排出レバー(46)
の左端部の下面に植設され、排出レバー(46),連結板
(45),移動板(35)等の連結部材を介して主スライダ
(8)に連結され、主スライダ(8)の後方への移動に
よる排出レバー(46)の左端部の後方への移動により、
排出ピン(50)がカセツトテープの後面から離間し、主
スライダ(8)の前方への移動による排出レバー(46)
の左端部の前方への移動により、排出ピン(50)がカセ
ツトテープの後面に当接してカセツトテープを前方へ押
し出す。
また、(51)はローデイングスイツチであり、案内板
(3)の右側面のガイド孔(4c)の前側に取り付けら
れ、操作片(51)′がガイド孔(4c)に挿通さたピン
(13b)に当接するようになつており、ホルダ(21)に
装着されたカセツトテープのばね(34)に抗した押し込
みによるホルダ(21)の後方への若干の移動により、ピ
ン(13b)が操作片(51)′から離れ、ピン(13b)の当
接によつてそれまでオフしていたスイツチ(51)がオン
するようになつている。
ところで、図示されていないが、ローデイングスイツ
チ(51)のオン,及び操作パネルのアンローデイングス
イツチの操作により、作動するローデイングモータが設
けられており、このモータの作動により平歯車(9)に
噛合したギヤ(52)が回転し、主スライダ(8)を後方
及び前方へスライドさせるようになつており、このモー
タ及びギヤ(52)により主スライダ(8)を駆動する駆
動手段が構成されている。
このとき、ローデイングスイツチ(51)のオンにより
主スライダ(8)が後方へスライドし、アンローデイン
グスイツチの操作により主スライダ(9)が前方へスラ
イドする。
(動作) つぎに、前記実施例の動作について説明する。
いま、第1図(a)に示すように、ホルダ(21)がカ
セツト着脱位置にある、カセツトテープを装着する前の
状態では、回転板(25)とばね(34)は第6図(a)に
示す位置関係にあり、回転板(25)の回転中心である透
孔(26)はばね(34)の上方にあり、ばね(34)によつ
て回転板(25)が同図(a)中の実線矢印方向に付勢さ
れた状態にあり、切除部(28)の内側に当接したピン
(13c)を介してサブスライダ(11)が同図(a)中の
破線矢印方向,即ちアンローデイング方向に付勢されて
いる。
つぎに、カセツトテープがホルダ(21)に装着され、
カセツトテープがホルダ(21)に押し込まれる間にカセ
ツトテープのスライダ,リールボス挿通孔が開放され、
このときばね(34)の付勢力に抗してカセツトテープを
押し込むことになり、さらにカセツトテープをばね(3
4)の付勢力に抗して押し込むことにより、ホルダ(2
1),摺動枠(17),サブスライダ(11),主スライダ
(8)及び移動板(35)が、第1図(b),(c)に示
すように後方へスライドする。
ところで、このようにカセツトテープがホルダ(21)
に装着されて押し込まれる際、レバー(41)のピン(4
3)が、案内板(3)のガイド孔(4e)の四角形部分,
及び主スライダ(8)のガイド孔(10d)の後部の水平
部分にあるため、カセツトテープの押し込みによりピン
(43)はガイド孔(10d)の水平部分の長さ分だけ前方
へ移動し、即ちカセツトテープの押し込みによつて、主
スライダ(8)はガイド孔(10d)の水平部分の長さ分
だけ後方へスライド可能となり、ホルダ(21)が押込力
によつて後方へ移動することになる。
しかし、カセツトテープの押し込みによつてピン(4
3)が第7図(a)に示すようにガイド孔(4e)の四角
形部分の後内側面に当接すると、レバー(41)が回転も
移動もできなくなり、押込力だけでは主スライダ(8)
はそれ以上後方へスライドできない状態となり、ホルダ
(21)もそれ以上後方へは移動できない。
従つて、ピン(43)がガイド孔(4e)の四角形部分の
後内側面に当接するまでの間、押込力によるホルダ(2
1)の後方への移動が案内機構によつて案内されること
になる。
つぎに、押込力によつて主スライダ(8),サブスラ
イダ(11)が第1図(c)の状態までスライドすると、
ピン(13b)がローデイングスイツチ(51)の操作片(5
1)′から離れてローデイングスイツチ(51)がオン
し、ローデイングモータが作動してギヤ(52)が回転
し、主スライダ(8)がギヤ(52)の回転によつて後方
へスライドされ、モータによる水平ローデイングが行な
われる、 そして、ローデイングが開始され、主スライダ(8)
に連動してサブスライダ(11)が後方へ移動するのに伴
い、第6図(b)に示すように、切除部(28)内のピン
(13c)が回転板(25)を回転し、やがて回転板(25)
の回転によつてばね(34)が透孔(26)の上方に移動
し、ばね(34)による回転板(25)の付勢方向が反転
し、回転板(25)が右側から見て時計方向に回転する。
さらに、回転板(25)の回転に伴い、第6図(c)に
示すように、切除部(28)からピン(13c)が離脱する
と共に、回転板(25)の回転がピン(5d)によつて規制
され、主スライダ(8)にサブスライダ(11)が連動し
てスライドするのに伴い、サブスライダ(11)の各ピン
(13a)〜(13c)がガイド孔(4b),(4c),(4e)を
後方へ移動する。
ところで、前記したようにローデイングスイツチ(5
1)がオンしてモータにより主スライダ(8)がスライ
ドし始めると、主スライダ(8)の後方へのスライドに
よるガイド孔(10d)の移動に伴い、第7図(a)に示
すように主スライダ(8)のガイド孔(10d)の水平部
分の前端部にあつたピン(43)が、同図(b)に示すよ
うにガイド孔(10d)の前部の傾斜部分を相対的に前方
へ移動し、ピン(43)が案内板(3)のガイド孔(4e)
の四角形部分から細長部分に移動し、ピン(43)がガイ
ド孔(4e)の細長部分に沿つて後方へスライド可能な状
態となり、主スライダ(8)に一体となつてサブスライ
ダ(11),摺動枠(17)及びホルダ(21)が後方へスラ
イドすることになる。
このように、モータによる主スライダ(8)の後方へ
のスライドに連動してサブスライダ(11),摺動枠(1
7)が後方へスライドすることにより、第1図(d),
(e),(f)に示すように、ホルダ(21)がカセツト
テープと一緒になつて後方へ移動し、この間にホルダ
(21)が水平ローデイング完了位置に移動したのち、さ
らに主スライダ(8)がスライドすることにより、ホル
ダ(21)のピン(22)が側板(1a),(1b)の長孔
(2)及び摺動枠(17)のガイド孔(19)を移動し、ホ
ルダ(21)が水平ローデイングから垂直ローデイングに
移行し、垂直ローデイング完了位置まで下動し、この垂
直ローデイング間に図外のリツド開放手段によりカセツ
トテープの後面のリツドが開放され、テープが露出され
る。
一方、アンローデイング動作は、操作パネルのアンロ
ーデイングスイツチを操作することにより、ローデイン
グモータがローデイング時と逆方向に回転して主スライ
ダ(8)が前方へスライドし、これに連動してサブスラ
イダ(11),摺動枠(17)が前方へスライドし、第1図
(f),(e),(d),(c),(b),(a)に示
すように、ローデイング時と逆の動作により、ホルダ
(21)がカセツトテープと一体となつてカセツト着脱位
置まで移動し、最終段階で主スライダ(8)の前方への
スライドによつて移動板(35)が前方へ移動し、排出レ
バー(46)の左端が前方へ移動して排出ピン(50)がカ
セツトテープの後面に当接し、カセツトテープが排出ピ
ン(50)により前方へ押し出される。
〔発明の効果〕
本発明は、以上説明したように構成されているので、
以下に記載する効果を奏する。
ホルダがカセツト着脱位置付近にあるときのみ付勢手
段によりサブスライダが前方へ付勢され、摺動枠を介し
てホルダにばねの付勢力が加えられ、ホルダに装着され
たカセツトテープをこの付勢力に抗して押し込むことに
よつてホルダが案内機構によつて案内されつつ後方へ移
動し、ホルダの後方への若干の移動によつてローデイン
グスイツチが作動し、その後は付勢手段によるサブスラ
イダの前方への付勢も解除され、駆動手段により主スラ
イダが後方へスライドするため、ホルダの所定量の移動
をローデイングスイツチにより検出することができ、従
来のようにカセツトテープがホルダの正規の装着位置か
らずれることがなく、カセツトテープのスライダ,リー
ルボス挿通孔を完全に,かつ確実に開放した状態でロー
デイング動作を行うことができ、しかもローデイング動
作中に従来のようにばねの付勢力がアンローデイング方
向に加わることもなく、円滑なローデイング動作を行う
ことができ、ローデイング動作の信頼性を向上すること
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第7図は本発明のカセツトテープのローデ
イング装置の1実施例を示し、第1図(a)〜(f)は
それぞれ異なる状態における右側面図、第2図は斜視
図、第3図及び第4図はそれぞれ異なる部分の分離斜視
図、第5図(a)〜(e)は各部材の右側面図、第6図
(a)〜(c)は一部の動作説明用の右側面図、第7図
(a),(b)は異なる一部の動作説明用の右側面図、
第8図(a),(b)は従来例の一部の平面図である。 (1a),(1b)……側板、(3)……案内板、(4e),
(10d)……ガイド孔、(8)……主スライダ、(11)
……サブスライダ、(17)……摺動枠、(21)……ホル
ダ、(25)……回転板、(34)……ばね、(41)……レ
バー、(43)……ピン、(50)……排出ピン、(51)…
…ローデイングスイツチ、(52)……ギヤ。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シヤーシの左,右の両側に立設された側板
    と、一方の前記側板の外側に固定された案内板と、 前記案内板に対して前後方向にスライドする主スライダ
    と、 前記主スライダに連動して前後方向にスライドするサブ
    スライダと、 前記サブスライダに連動して前後方向にスライドする摺
    動枠と、 前記摺動枠に上下動自在に設けられカセツトテープを保
    持し前記摺動枠の後方へのスライドによる水平ローデイ
    ング完了位置への移動後,垂直ローデイング完了位置ま
    で下動するホルダと、 前記ホルダがカセツト着脱位置付近にあるときのみ前記
    サブスライダを前方へ付勢する付勢手段と、 前記ホルダに装着された前記テープの前記付勢手段の付
    勢力に抗した後方への押し込みによる前記ホルダの移動
    を案内する案内機構と、 押し込みによる前記ホルダの若干の後方への移動を検出
    して作動するローデイングスイツチと、 前記ローデイングスイツチの作動により前記主スライダ
    を後方へスライドさせアンローデイングスイツチの操作
    により前記主スライダを前方へスライドさせる駆動手段
    と、 前記主スライダに連結部材を介して連結され,前記主ス
    ライダの後方への移動により前記テープの後面から離間
    し,前記主スライダの前方への移動により前記テープの
    後面に当接して前記テープを前方へ押し出す排出ピンと を備えたことを特徴とするカセツトテープのローデイン
    グ装置。
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