JP2798615B2 - 経路探索装置 - Google Patents

経路探索装置

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JP2798615B2
JP2798615B2 JP6269143A JP26914394A JP2798615B2 JP 2798615 B2 JP2798615 B2 JP 2798615B2 JP 6269143 A JP6269143 A JP 6269143A JP 26914394 A JP26914394 A JP 26914394A JP 2798615 B2 JP2798615 B2 JP 2798615B2
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淳 市村
真二 山本
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Denso Ten Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、地図画面上に自動車位
置や目的位置を表示することができる、いわゆるナビゲ
ーション装置に好適に実施され、現在位置から目的地ま
での経路などを探索するために用いられる経路探索装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】前記ナビゲーション装置は、自動車に搭
載され、地図画面上に自動車位置を併せて表示し、その
表示を自動車の走行に伴って更新してゆく装置である。
また近年、このナビゲーション装置において、現在位置
および目的地または経由地を入力することによって、現
在位置からの目的地または経由地までで、たとえば最短
距離となる経路が演算されて、推薦経路として表示する
ようにした経路探索機能が付加されるようになってきて
いる。
【0003】地図画面の元となる地図データは、大略的
に、陸地、海および川などの地形データと、道路データ
とから構成されている。また道路データは、交差点を表
すノードデータと、各ノードデータ間を連結するリンク
データとを含んで構成されている。
【0004】このように構成される地図データは、CD
−ROM装置に記憶されており、経路探索を行うにあた
って、経路探索を行う探索手段が、経路探索に必要な地
域の地図データを、CD−ROM装置から順次読出して
探索手段内に備えられるメモリに取込みながら経路探索
を行う。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述の従来技術では、
一般に、経路探索を開始する始点から経路探索を終了す
る終点までの経路探索を行う際、経路探索に用いられる
地図データは単一の縮尺の地図データが用いられる。こ
のため、たとえば始点と終点との間の距離が大きな場合
などに、経路探索に用いる地図データの縮尺が小さい
と、CD−ROM装置から読出す地図データの情報量が
大きくなり、その結果、経路探索のために演算すべき情
報量が増大し、選択すべき推薦経路を決定するまでの所
要時間が大きくなる。また、探索手段に備えられるメモ
リの記憶容量を大きくする必要があり、装置の製造コス
トが上昇する。
【0006】本発明の目的は、経路探索の所要時間を小
さくし、メモリの記憶容量を削減することができる経路
探索装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、出発地と目的
地との間の経路を地図データに基づいて探索する経路探
索装置において、複数の縮尺の地図データを記憶する記
憶手段と、予め定められた位置関係に基づく規則に従
い、前記出発地および目的地のうち一方の地点を経路探
索を開始する始点とし、他方の地点を経路探索を終了す
る終点として、この始点と終点に基づいて経路探索に関
する領域を設定し、前記始点および終点からの距離が大
きくなるにつれて縮尺の大きい地図データに基づいて経
路探索を行う探索手段と、前記記憶手段から読出された
地図データに基づいて地図上に前記探索手段によって探
索された経路を表示する表示手段とを備えることを特徴
とする経路探索装置である。また本発明は、2地点間の
経路を地図データに基づいて探索する経路探索装置にお
いて、複数の縮尺毎の地図データを階層的に記憶する記
憶手段と、前記2地点のうち一方の地点を経路探索を開
始する始点とし、他方の地点を経路探索を終了する終点
とし、前記記憶手段から地図データを読出し、前記始点
および終点からの距離が大きくなるにつれて縮尺の大き
い地図データに基づいて経路探索を行う探索手段とを備
え、前記地図データの読出しは、経路探索を行っている
階層の地図データおよびこの地図の1つ上の階層の地図
データとを読出し、前記経路探索が上の階層に移行し
て、この階層が予め定める所定の階層であったときに
は、前記移行前の階層の地図データの読出しを禁止する
ことを特徴とする経路探索装置である。また本発明は、
2地点間の経路を地図データに基づいて探索する経路探
索装置において、複数の縮尺毎の地図データを階層的に
記憶する記憶手段と、前記2地点のうち一方の地点を経
路探索を開始する始点とし、他方の地点を経路探索を終
了する終点とし、前記記憶手段から地図データを読出
し、前記始点および終点からの距離が大きくなるにつれ
て縮尺の大きい地図データに基づいて経路探索を行う探
索手段とを備え、前記探索手段は同一階層内の地図デー
タに含まれる経路の経路コストよりも上の階層または下
の階層内の地図データに含まれる経路の経路コストを小
さく設定して経路探索を行うことを特徴とする。
【0008】
【作用】本発明に従えば、操作者によって2つの地点が
指定されると、探索手段が、記憶手段から経路探索に必
要な地図データを順次読出し、読出した地図データに基
づいて経路探索を行い、探索手段によって探索された経
路が表示手段によって表示される。
【0009】探索手段が経路探索に用いる地図データ
は、経路探索を開始する始点および経路探索を終了する
終点の付近では縮尺が小さくなっており、始点および終
点からの距離が大きくなるにつれて縮尺が大きくなるよ
うになっている。
【0010】したがって、始点および終点の付近では縮
尺の小さい地図データに基づいて経路探索を行い、始点
および終点からの距離が大きくなるにつれて縮尺の大き
い地図データに基づいて経路探索を行うので、たとえば
始点から終点までの全経路にわたって縮尺の小さい地図
データに基づいて経路探索を行う場合に比べて、経路探
索に用いる地図データの情報量が少なくてすみ、その結
果、経路探索に要する所要時間を小さくすることができ
る。また、用いる地図データの情報量が小さくてすむの
で、記憶手段から読出した地図データを一時記憶してお
くためのメモリの記憶容量を小さくすることができ、そ
の結果、経路探索装置の製造コストを低コスト化するこ
とができる。
【0011】また、始点および終点の付近では、縮尺の
小さな地図データに基づいて経路探索を行うので、たと
えば始点または終点が主要な幹線道路から離れている場
合でも、詳細な道路データが含まれる縮尺の小さな地図
データに基づいて適切な経路を探索することができる。
【0012】
【0013】
【0014】また本発明に従えば、操作者によって2つ
の地点が指定されると、探索手段は2つの地点のうちの
一方の地点を始点、他方の地点を終点とする設定動作を
行い、その動作に続いて、始点の付近では縮尺が最も小
さい地図データを記憶手段から読出し、始点からの距離
が大きくなるにつれて縮尺が大きくなるように地図デー
タを記憶手段から読出す。このような地図データの読出
しは、探索動作を行っている階層の地図データと、その
1つ上の階層に属する所定の地域の地図データとが読出
され、探索経路が、各階層毎に設定される所定の階層に
到達すると、その1つの階層よりも下の階層に属する新
たな地図データの読出しが終了される。これによって始
点から最上階層までの階層を昇る経路、および最上階層
から終点までの階層を降りる経路を探索手段が経路探索
する際には、読出し動作によって読出した地図データに
基づいて、必要としない下の階層の地図データを読出す
ことなく経路探索を行い、探索動作による探索経路が縮
尺の小さい下の階層で必要以上に広がるのを防止するこ
とができ、その結果、探索動作による経路探索の所要時
間を小さくすることができる。また、記憶手段から読出
した地図データを一時記憶するためのメモリの記憶容量
を削減することができる。
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】また本発明に従えば、同一階層Aの地図デ
ータに含まれる経路の経路コストよりも上の階層または
下の階層内の地図データに含まれる経路コストを小さく
指定して経路探索を行うので、探索されている探索経路
が、たとえば一般道路に比べて経路コストが小さい高速
道路に集中するのが防止される。したがって、高速道路
などに沿って上位ノードまたは下位ノードが集中するの
が防止でき、上位ノードまたは下位ノードを適度なばら
つきで設定することができる。その結果、探索動作にお
いて適切な経路を探索することができる。
【0027】
【0028】
【実施例】図1は、本発明の一実施例の経路探索装置が
用いられるナビゲーション装置1の電気的構成を示すブ
ロック図である。このナビゲーション装置1は、自動車
に搭載されて、現在位置表示や目的地までの経路案内表
示を行い、運転者の進路決定などに役立てられる。
【0029】したがって、概略的に、このナビゲーショ
ン装置1では、操作キー2への入力操作に応答して、マ
イクロコンピュータなどで実現される中央処理装置3が
通信バス4を介してCD−ROM装置5へ所望とする地
域の地図データの読取りを指示する。その指示に応答し
て、処理回路6が、デコーダ7を介して、CD−ROM
ディスク8に記録されている地図データから対応する地
域の地図データを読出す。こうして処理回路6から前記
通信バス4を介して入力された地図データに対応して、
前記中央処理装置3が、表示駆動回路9を介して、液晶
表示装置などで実現される表示装置10を表示駆動する
ことによって、前記所望とする地域の地図画面表示が実
現される。
【0030】また、このナビゲーション装置1には、G
PS(Global Positioning System)受信機11が設け
られており、このGPS受信機11は、GPSアンテナ
12で受信された地球周回軌道を回る測位衛星からの信
号に基づいて三角測量を行い、自車の緯度、経度、高度
および走行速度などを演算し、その演算結果を前記通信
バス4を介して中央処理装置3へ出力する。
【0031】さらにまた、このナビゲーション装置1に
は、地磁気センサ13と、ジャイロセンサ14と、車輪
速センサ15とが備えられている。地磁気センサ13は
車両の進行方向を検出し、ジャイロセンサ14は車両の
姿勢変化を検出し、車輪速センサ15は車体速度を検出
する。センサ13,14の検出結果は、それぞれアナロ
グ/デジタル変換器16,17でデジタル値に変換され
て処理回路19に入力される。また、車輪速センサ15
からの車速パルスは、パルスカウンタ18でカウントさ
れ、処理回路19に入力される。このとき、後退位置検
出器25によって変速機の変速段が後退位置であること
が検出されると、前記カウント値は負の値とされる。
【0032】処理回路19へは前記中央処理装置3から
操作キー2で入力された自車位置などに関するデータが
入力され、これによって該処理回路19は、前記各セン
サ13〜15の検出結果から現在の自車位置を推測演算
し、その演算結果を中央処理装置3へ出力する。こうし
て、たとえばビル影、高架下またはトンネル内などで前
記GPS受信機11によって正確な自車位置を計測する
ことが不可能な地点においても、いわゆる推測航法によ
って正確に自車位置を計測することができる。
【0033】さらにまた、中央処理装置3に関連してメ
モリ20が設けられている。このメモリ20には、後述
するように選択された経路の目的地や経由地などが記憶
されるとともに、中央処理装置3が処理回路6を介して
CD−ROMディスク8から読出した経路探索に用いる
ための地図データが記憶されている。
【0034】図2は、上述のように構成されたナビゲー
ション装置1の経路案内動作を説明するための機能ブロ
ック図である。前記操作キー2、GPS受信機11およ
び処理回路19などの入力部31から現在位置および目
的地または経由地が入力されると、探索を開始する前に
経路探索部32の地点設定部33が、入力された地点に
関連して、探索を開始すべき地点または探索を終了すべ
き地点となるべき探索地点を初期設定する。
【0035】設定された探索地点間で探索部34は、C
D−ROM装置5などから参照符35で示すように地図
データを読出して、リンクを辿って経路を探索し、その
探索結果36は経路案内部37に与えられるとともに、
該経路探索部32内のデータ管理部38で前記メモリ2
0に保管される。
【0036】一方、前記地図データ35はまた、自車位
置検出部39に与えられており、この自車位置検出部3
9は、前記GPS受信機11および処理回路19などか
らの出力と前記地図データ35とのマップマッチングを
行い、正確な自車位置を演算して前記経路案内部37に
与えるとともに、前記表示駆動回路9および表示装置1
0などで実現される出力部40に与える。出力部40に
はまた、前記経路案内部37から、選択された経路に関
するデータが与えられており、こうして、経路案内部3
7によって作成された経路上に、自車位置検出部39で
計測された自車位置が併せて表示され、経路案内を行う
ことができる。
【0037】ナビゲーション装置1による経路探索の際
の動作を大略的に説明する。入力部31から、現在位置
を示す地点と、目的地または経由地を示す地点とが入力
されると、地点設定部33が、入力された2つの地点に
関連して、後述するように予め定められた規則に従って
2つの地点のうち一方の地点を経路探索を開始すべき地
点と設定し、他方の地点を経路探索を終了すべき終点と
設定する、すなわち経路探索の方向を設定するソート動
作を行う。
【0038】ソート動作が行われると、設定された始点
から終点までの経路を探索する第1探索動作に先立っ
て、始点の付近では縮尺が最も小さくなるように、かつ
始点からの距離が大きくなるにつれて縮尺が大きくなる
ように地図データを読出す第1読出し動作と、その第1
読出し動作に続いて、終点の付近では縮尺が最も小さく
なるように、かつ終点からの距離が大きくなるにつれて
縮尺が大きくなるように地図データを読出す第2読出し
動作とが行われる。これによって、第1探索動作の際に
用いられる地図データが、始点の周辺部と、終点の周辺
部とで予め決定されることになる。
【0039】第1および第2読出し動作が行われると、
第1および第2読出し動作によって読出された地図デー
タに基づいて第1探索動作が行われ、始点から終点まで
の経路が選択される。
【0040】第1および第2読出し動作の際には、CD
−ROM装置5のCD−ROMディスク8に記憶されて
いる地図データのうちから所定の縮尺の所定の地域の地
図データを選択して読出すために、始点および終点を起
点として経路探索を行う第2探索動作がそれぞれ行われ
る。第2探索動作の際には、経路探索を行っている探索
経路の末端の点を示す探索点の移動に伴って、探索点が
属する階層と同一階層または1つ上の階層に属する所定
の地域の地図データが読出される。
【0041】経路探索の始点および終点を設定するため
のソート動作を説明する前に、図3に基づいて、従来の
始点および終点の設定の仕方について説明する。経路探
索の基本的方法として一般に用いられるDijkstra法で
は、2地点間の経路探索を行う場合、経路探索の方向を
設定する必要があり、従来では、現在位置を示す地点と
目的地を示す地点が入力されると、現在位置を示す地点
が経路探索を開始する始点と設定され、目的地を示す地
点が経路探索を終了する終点と設定され、経路探索は現
在位置から目的地の方向へ行われる。
【0042】このような現在位置から目的地への方向に
経路探索を行う構成では、現在位置から目的地までの経
路探索を行う場合と、現在位置と目的地とが入れ替わっ
た場合の経路探索の場合とで、経路探索を行う方向が互
いに逆向きとなり、同一条件で経路探索を行う場合で
も、経路探索の特性などにより互いに大きく異なる経路
が選ばれることがある。
【0043】たとえば図3(1)に示されるように、地
点Aと地点Bとの間の往復の経路を探索する場合、地点
Aを現在位置とし地点Bを目的地とする行きの経路を探
索するときと、地点Bを現在位置とし地点Aを目的地と
して帰りの経路を探索するときとで、行きの経路R1と
帰りの経路R2とが互いに大きく異なった経路として探
索されてしまうことがある。一般に、往復の経路におい
て、行きの最適な経路と帰りの最適な経路とが大幅に異
なるケースはまれであり、行きの経路R1と帰りの経路
R2とが大きく異なるのは不自然である。
【0044】上述のような行きの経路R1と帰りの経路
R2とに違いが生じる1つの原因として、図3(2)に
示される行きの経路を探索する際に設定される経路探索
の探索範囲C1と、図3(3)に示される帰りの経路R
2を探索する際に設定される探索範囲C2とが、互いに
異なっていることが挙げられる。
【0045】経路探索は、予め設定された探索範囲、た
とえば探索範囲C1,C2内の領域において行われる。
探索範囲は、図3(2)に示されるように、経路探索を
行う地点A,Bを含むように設定され、その探索範囲の
形状は一般に始点の周辺部と終点の周辺部とでは形状が
異なり、たとえば終点Bの周辺部では始点Aの周辺部よ
りも広くなるように設定されている。
【0046】このため地点A,Bをそれぞれ始点および
終点として、図3(2)に示されるように、行きの経路
を探索する場合において、道路幅が広く、移動速度が速
い経路R1と、道路幅が狭く、移動速度が遅い経路R2
とが推薦経路として選択可能であるときに、距離が長く
ても道幅が広く移動速度が速い経路R1が最終的に推薦
経路として選択されたとする。これに対し、図3(3)
に示されるように、地点B,Aをそれぞれ始点および終
点として帰りの経路を探索する際には、行きの経路とし
て探索された経路R1が探索範囲C2からはみ出してい
るので、経路R2が帰りの経路として探索されることと
なる。
【0047】上述の点を解決するために、本発明では予
め定められた規則に従い経路探索を行う方向を決定する
ソート動作を行う。このソート動作は、地図上の各地点
の緯度および経度を表す地図データに含まれる座標デー
タに基づいて行われる。
【0048】前述の図3に示される地点Aと地点Bとの
間の往復の経路を探索する場合を例として、ソート動作
を説明する。地点Aの緯度をXA、経度をYAとし、地
点Bの緯度をXBとし、経度をYBとするとき、XA,
YAとXB,YBとの関係がXA<XB、またはXA=
XBかつYA<YBである場合には、地点Aを始点と
し、地点Bを終点とする。反対にXA>XB、またはX
A=XBかつYA>YBである場合には、地点Aを終点
とし、地点Bを始点とする。このように始点および終点
を設定することにより、たとえば地点Aの経度が地点B
の経度よりも小さい場合には、常に地点Aが始点と設定
され、地点Bが終点と設定されることとなる。
【0049】実際に経路探索を行う場合、地点Aが現在
位置であり、地点Bが目的地である経路の進行方向と探
索方向とが一致する正方向の探索の場合には、そのまま
経路探索を行えばよいが、地点Aが目的地であり、地点
Bが現在位置である経路の進行方向と探索方向とが互い
に逆方向である逆方向の探索の場合には、実際に自動車
が進行する方向と経路探索が行われる方向とが互いに逆
方向であるので、経路探索を行う際に、一方通行の反
転、および右折と左折とで経路コストの計算を変更する
必要がある。
【0050】このような逆方向の経路探索の際には、探
索中の経路が一方通行の区間に到達すると、その区間の
一方通行の向きを反転し、探索中の経路が交差点などで
右折または左折した場合には、右折と左折とで経路コス
トの計算値が異なるため、右折を左折に、左折を右折に
読替えながら経路探索を行う。このように逆方向の経路
探索を行うことによって、実際に自動車が進行する方向
と逆方向の経路探索が適切に行われる。
【0051】本実施例ではソート動作を行うことによっ
て、たとえば行きの経路を探索する際と帰りの経路を探
索する際とで同一方向に経路探索が行われるので、経路
探索の方向が互いに逆向きとなって行きの経路と帰りの
経路とが大きく異なって探索されるようなことが防止さ
れる。
【0052】図4は、第1および第2の読出し動作を説
明するための図である。前述のソート動作によって始点
Sおよび終点Gが設定されると、第1および第2の読出
し動作によってCD−ROMディスク8から地図データ
が読出される。第1読出し動作の際には、始点Sを起点
とした第2探索動作が行われ、第2探索動作によって探
索される探索経路の末端の点を示す探索点が移動するの
に伴って地図データが読出され、第2読出し動作の際に
は、終点Gを起点とした第2探索動作が行われ、第2探
索動作によって探索される探索経路の末端の点を示す探
索点が移動するに伴って地図データが読出される。
【0053】CD−ROMディスク8には、複数種類の
縮尺の各地域の地図データが、縮尺毎に階層的に記憶さ
れており、第2探索動作に伴ってCD−ROMディスク
8に記憶されている地図データのうちから所定の地域の
所定の縮尺の地図データが順次読出される。
【0054】第2探索動作は、縮尺が互いに異なる地図
データ間で探索を行っている探索経路が互い移り変わる
ことが可能な経路探索である。図6および図7に基づい
て後述するように、始点Sおよび終点Gをそれぞれ含む
縮尺が最も小さい、すなわち最も下の階層である最下階
層Maに属する地図データMa1,Ma2上の始点Sお
よび終点Gを起点として第2探索動作が開始されると、
経路探索が進むにつれて、探索点が上の階層に移動し、
順次上の階層の地図データが読出される。経路探索が進
み、始点Sおよび終点Gを起点とした探索中の探索経路
の探索点が所定の数だけ最も縮尺の大きい、すなわち最
も上の階層である最上階層Mcに到達すると、第1およ
び第2読出し動作による地図データの読出しが終了され
る。
【0055】本実施例では、CD−ROMディスク8に
は3種類の縮尺の地図データが、3段階の階層Ma,M
b,Mcをなして記憶されている。また第1および第2
読出し動作における始点Sおよび終点Gを起点とした第
2探索動作によって、最も下の階層Maからは地図デー
タMa1,Ma2がそれぞれ読出され、真ん中の階層M
bからは地図データMb1,Mb2がそれぞれ読出さ
れ、最も上の階層Mcからは地図データMc1,Mc2
がそれぞれ読出されている。
【0056】このような第1および第2読出し動作によ
って、後述する第1探索動作において最下階層Maの始
点Sから最上階層Mcまでの階層を昇る経路を探索する
際、および最上階層Mcから最下階層Maの終点Gに階
層を降りる経路を探索する際に用いられる地図データが
予め決定される。
【0057】図5は、前述の第2探索動作に伴って行わ
れる上位ノードおよび下位ノードを設定する設定動作を
説明するための図である。CD−ROMディスク8に記
憶されている地図データには、交差点を表すノードデー
タと、各ノード間を接続するリンクデータとが含まれて
おり、ノードデータとリンクデータとによって各道路の
接続状態が表されている。
【0058】CD−ROMディスク8に記憶されている
地図データにおいて、互いに異なる階層に属する地図デ
ータ間で、互いに対応するノードデータを表すデータが
含まれていない場合には、後述する第1探索動作におい
て互いに異なる階層間を移り変わる経路探索を行うため
には、CD−ROMディスク8から読出した互いに異な
る階層に属する地図データ間で、ノードデータに含まれ
る座標データや、そのノードに接続されるリンクの数な
どに基づいてノード同士の照合を行い、対応するノード
データを予め検出しておく必要がある。
【0059】第2探索動作において、たとえば探索中の
探索経路の探索点が属する図5(1)に示される1つの
階層Iaよりも図5(2)に示される1つ上の階層Ib
に属する地図データIb1を読出した場合、階層Iaに
属する既に読出している地図データIa1〜Ia3と、
新たに読出した1つ上の階層Ibに属する地図データI
b1との照合を行い、地図データIa1〜Ia3に含ま
れるノードデータに対応する地図データIb1に含まれ
るノードデータを検出する。
【0060】対応するノードデータが検出されると、検
出されたノードの全部または一部を、始点を起点として
第2対応動作を行っている際には、上位ノードUとして
地図データIa1〜Ia3に含まれるノードデータに設
定し、終点を起点として第2探索動作を行っている際に
は、下位ノードDとして地図データIb1に含まれるノ
ードデータに設定する。上位ノードUは、第1探索動作
において探索中の探索経路の探索点が上位ノードUに到
達すると、上位ノードに対応する1つ上の階層に属する
地図データのノードに探索点が移ることが可能なノード
である。下位ノードDは、第1探索動作において探索中
の探索経路の探索点が下位ノードDに到達すると、探索
点が下位ノードDから1つ下の階層に属する地図データ
の対応するノードに移ることが可能なノードである。
【0061】本実施例では、第1探索動作において探索
点が上位ノードに到達すると、上位ノードを介して1つ
上の階層に属するノードに探索点が移るように設定され
ており、探索点が下位ノードに到達すると下位ノードを
介して1つ下の階層に属するノードに探索点が移るよう
に設定されている。
【0062】なお、図5(1)に示される地図データI
a4は、読込みが禁止されているなどの理由で、まだ読
出されていない地図データである。
【0063】図6は、始点を起点とした第2探索動作を
説明するためのフローチャートである。前述のソート動
作によって始点および終点が設定されると、ステップa
1で始点を含む地域の地図データが、最下層の地図デー
タから読出され、ステップa2でステップa1において
読出した地図データに基づいて始点を起点とした第2探
索動作が開始される。
【0064】ステップa2からステップa3に移り、第
2探索動作によって探索が行われている探索経路の末端
の点である探索点が、その探索点が属する地図データの
周縁部に到達したかどうかが判断され、到達したと判断
される場合にはステップa4に移り、当接しないと判断
される場合にはステップa9に移る。ここで、地図デー
タの周縁部とは、1つの地域の地図データが網羅する地
域において、他の地図データが網羅する地域にその地域
が隣接する部分を指す。ステップa4では、探索点が位
置する地図データの周辺部が隣接する地域の地図データ
の読出しが禁止されているかどうかが判断され、禁止さ
れている場合にはステップa9へ移り、禁止されていな
い場合にはステップa5へ移る。
【0065】ステップa5では、探索点が位置する周縁
部が隣接する地域の地図データが読出され、ステップa
6に移り、ステップa5で読出した地図データの地域に
対応する1つ上の階層に属する地図データが既に読込ま
れているかどうかが判断され、既に読込まれている場合
にはステップa8に移り、読込まれていない場合にはス
テップa7に移り、ステップa7では、ステップa5で
読出した地図データの地域に対応する1つ上の階層に属
する地図データが読出され、ステップa8に移る。
【0066】ステップa8では、探索点が属する階層の
既に読出しているまたはステップa5で新たに読出した
地図データと、探索点が属するする階層の1つ上の階層
に属する既に読出しているまたはステップa7で新たに
読出した地図データとの照合が行われ、図5(1)に示
されるような上位ノードが、探索点が属する階層の地図
データ上に設定される。ステップa8の上位ノード設定
動作は、ステップa5またはステップa7で新たな地図
データが読込まれた際に行われる。
【0067】ステップa8からステップa9に移り、ス
テップa9では、前述のステップa2で行われる経路探
索によって探索中の経路の探索点がステップa8で設定
された上位ノードに到達し、1つ上の階層に移行したか
どうかが判断され、移行したと判断される場合にはステ
ップa10に移り、移行しないと判断される場合にはス
テップa2に戻る。
【0068】ステップa10では、探索中の探索経路が
各階層に到達した数を各階層毎にカウントし、ステップ
a11に移る。ステップa11では、ステップa10で
カウントした各カウント値と、階層毎に予め設定された
所定の各値とをそれぞれ比較し、各階層に対応するいず
れかのカウント値が対応する所定の値以上となったかど
うかが判断され、なったと判断される場合にはステップ
a12に移り、ならないと判断される場合にはステップ
a2に戻る。
【0069】ステップa12では、ステップa11で所
定の値以上となっていると判断されたカウント値が、最
上階層に対応するカウント値かどうかが判断され、最上
階層に対応するカウント値であると判断された場合には
ステップa14に移り、始点を起点とした第2の探索動
作が終了され、最上階層に対応するカウント値でないと
判断される場合にはステップa13に移り、所定の値以
上となったカウント値に対応する階層よりも下の階層に
属する地図データの新たな読出しが禁止され、ステップ
a2に戻る。
【0070】このように、ステップa2からステップa
13を繰返すことによって、CD−ROMディスク8か
ら順次地図データが読出される。前述の各階層毎に予め
設定される所定の各値は、各階層の縮尺の大きさや、各
階層に属する1つの地図データが網羅する地域の広さな
どによって適切な値が設定される。
【0071】図7は、終点を起点とした第2探索動作を
説明するためのフローチャートである。図7のフローチ
ャートにおいて、前述の図6のステップと対応するステ
ップには同一の参照符号を付し、説明を省略する。図7
に示される終点を起点とした第2探索動作は、図6に示
される始点を起点とした第2探索動作と類似しており、
図6の第2探索動作と異なる点は、ステップb1で終点
を含む地域の最下階層に属する地図データが読出される
点と、ステップb8で上位ノードではなく下位ノードが
図5(2)に示されるように設定される点とであり、他
のステップの動作はほぼ同様な動作が行われる。ただ
し、図7のステップa2で行われる第2探索動作では、
終点を起点として始点方向に経路探索が行われる。
【0072】図6の始点を起点とした第2探索動作の場
合と同様に、図7の終点を起点とした第2探索動作にお
いても、ステップb1で最下階層に属する地図データを
読出した後、ステップa2からステップa13までの各
ステップを繰返し行うことによって、順次地図データが
読出される。
【0073】図6および図7に示される始点および終点
を起点とした第2探索動作が行われる際には、必要以上
に広い範囲の地図データが読出されることがないよう
に、所定領域以外の地域の地図データの読出しが禁止さ
れている。この地図データの読出しの禁止は、図6およ
び図7におけるステップa4において判断される。
【0074】終点を起点とした第2探索動作の際、探索
中の探索点が、探索点が属する階層よりも1つ上の階層
の下位ノードと対応するノードに到達すると、探索点は
その対応するノードから1つ上の階層の上位ノードに移
る。
【0075】図6および図7に示される第2探索動作で
は、経路探索が進み探索中の探索点が1つの階層に属す
る1つの地域の地図データの周縁部に到達すると、その
周縁部に隣接する地域の地図データが読込まれ、これに
伴って、読込まれた地域の地図データと対応する1つ上
の階層に属する地域の地図データが読込まれる。このよ
うに、第2探索動作では、経路探索が進むにつれて、す
なわち大略的に始点および終点と探索中の探索点との間
の距離が離れるに従って、順次上の階層の縮尺が大きい
地図データが読出される。
【0076】図6および図7の第2探索動作の際には、
互いに種別の異なる道路間で単位距離あたりの経路コス
トの差が後述する第1探索動作の際に比べて小さく設定
されて経路探索が行われる。後述する第1探索動作のよ
うな通常の経路探索では、たとえば移動速度の速い高速
道路は一般道路に比べて単位距離あたりの経路コストが
小さく設定されて経路探索が行われる。このような設定
のもとでは、全経路の経路コストの和が最も小さくなる
経路を選択するように経路探索が行われるので、経路コ
ストの小さい高速道路などが推薦経路として選択される
確率が高くなる。通常の経路探索では、このように経路
コストを設定することによって適切な経路を探索するこ
とができる。ここで、経路コストは、経路に沿って自動
車が実際に移動したときの移動に要した時間などを表
す。
【0077】ところがこのような設定のもとで第2探索
動作を行うと、経路コストの小さい高速道路などに沿っ
て前述の上位ノードおよび下位ノードが設定される確率
が高くなり、また経路コストの小さい経路に沿って地図
データが読出される確率が高くなり、設定される上位ノ
ードおよび下位ノード、および読出される地図データに
偏りが生じてしまうこととなる。
【0078】上位ノードおよび下位ノード、および読出
される地図データに偏りが生じると、後述する第1探索
動作によって経路探索を行う際、選択すべき経路に比べ
て大回りな経路が選択される回り込みが生じる原因とな
る。したがって、第2探索動作においては、このような
上位ノードおよび下位ノード、および読出される地図デ
ータの偏りを防止するために、互いに種別が異なる道路
間で単位距離あたりの経路コストの差が小さく設定され
ている。
【0079】第2探索動作が行われる第1および第2読
出し動作が終了すると、始点から終点までの全経路を探
索する第1探索動作が行われる。図4を参照して、第1
探索動作は、最下階層Maに属する始点Sから最上階層
Mcまでの第1探索区間と、最上階層Mcにおける第2
探索区間と、最上階層Mcから最下階層Maに属する終
点Gまでの第3探索区間とから成る。
【0080】第1および第3探索区間は、第1および第
2読出し動作によって読出された地図データに基づいて
のみ経路探索が行われ、第2探索区間は、最上階層Mc
に属する地図データのみを読出しながら経路探索が行わ
れる。
【0081】始点Sを起点として第1探索動作が開始さ
れ、探索中の探索経路の探索点が最下階層Maに属する
地図データMa1上における上位ノードU1に到達する
と、上位ノードU1から、上位ノードU1に対応する1
つ上の階層Mbの地図データMb1上のノードN1に移
る。さらに経路探索が続けられ、地図データMb1上の
上位ノードU2に探索点が到達すると、上位ノードU2
に対応する1つ上の階層である最上階層Mcに属するノ
ードN2にその探索点が移る。このように探索点が最上
階層Mcに到達すると、第1探索区間の探索動作から第
2探索区間の探索動作へと探索動作が移行する。
【0082】第2探索区間の探索動作では、経路探索の
進行に伴って最上階層Mcに属する地図データがCD−
ROMディスク8から読出されながら経路探索が行われ
る。第2探索区間における探索動作が進み、第2読出し
動作によって読出された最上階層Mcに属する地図デー
タMc2に探索中の探索点が到達すると第2探索区間に
おける探索動作が終了され、第3探索区間における探索
動作へ移行する。
【0083】第3探索区間における探索動作では、探索
中の探索点が最上階層Mcに属する地図データMc2上
に設定された下位ノードD1に到達すると、探索点が、
下位ノードD1から、下位ノードD1に対応する1つ下
の階層Mbに属する地図データMb2上のノードN3に
移る。さらに探索点が地図データMb2上の下位ノード
D2に到達すると、1つ下の階層である最下階層Maに
属する地図データMa2上のノードN4に探索点が移
り、さらに経路探索が続けられ、探索中の探索点が終点
Gに到達すると第1探索動作が終了される。
【0084】第1探索動作による経路探索は、探索中の
探索経路の末端の点である探索点を移動しながら、始点
から探索点までの経路コストの和を算出し、経路コスト
の和が最も小さくなる探索点を選択する。次に、その選
択した探索点に至る他の経路があるかどうかを調べ、他
の経路がある場合には、選択した探索点に至るその複数
の経路のうちから経路コストの和が最も小さくなる経路
を、始点から選択した探索点までの推薦経路とする。
【0085】このように選択された探索点までの推薦経
路が確定すると、新たな探索点を選択された探索点のノ
ードに1つのリンクを介して隣接するノード上に設け、
その新たな探索点を順次移動しながら、同様に新たな探
索点までの推薦経路を決定する。
【0086】このように経路探索によって探索される推
薦経路は、互いに隣接するノード間の1つのリンクに対
応する区間毎に確定されてゆき、順次設定される探索点
が終点に到達すると、経路探索が終了される。第2探索
動作による経路探索も同様に行われる。
【0087】前述の始点および終点を起点とした第2探
索動作、および第1探索動作において、実際に自動車が
移動する方向と経路探索とが行われる方向とが互いに逆
方向である逆方向の経路探索である場合には、一方通行
の反転、および右折および左折の読替えなどを行いなが
ら経路探索を行う。
【0088】図6の始点を起点とした第2探索動作の際
に、探索中の探索点が終点に到達した場合には、その時
点で第2探索動作を終了し、図7の終点を起点とした第
2探索動作を行わずに、全経路の経路探索を行う第1探
索動作を開始する。これによって経路探索に要する時間
を短縮することができる。
【0089】したがって始点から終点までの全経路の経
路探索を行う第1探索動作において、始点および終点の
付近では縮尺が最も小さくなるように、かつ始点および
終点からの距離が大きくなるにつれて縮尺が大きくなる
ように読出された地図データに基づいて経路探索が行わ
れるので、たとえば従来のように縮尺が小さい単一の地
図データに基づいて始点から終点までの経路探索を行う
場合に比べて、CD−ROMディスク8から読出す地図
データの情報量を削減することができる。その結果、演
算処理すべき情報量が減少し、経路探索に要する時間を
大幅に削減することができる。また、読出した地図デー
タを一時記憶するためのメモリ20の記憶容量を小さく
することができ、ナビゲーション装置1の製造コストを
削減することができる。
【0090】また、指定された2地点間の経路を探索す
る際、2つの地点の座標データに基づいて2つの地点の
内の一方の地点を始点と設定し、他方の地点を終点と設
定するソート動作を行うので、自動車の進行方向にかか
わらず探索の方向が設定され、これによって、たとえば
2地点間の往復の経路を探索する際などに行きの経路と
帰りの経路との間に大きな違いが生じるのを防止するこ
とができる。
【0091】また、第1および第2読出し動作の際に、
始点および終点を起点とする第2探索動作による探索中
の探索経路の探索点が移動するのに伴って読出すべき地
図データを決定するので、始点および終点の付近では縮
尺が小さくなるようにかつ、始点および終点からの距離
が大きくなるにつれて縮尺が大きくなるように効率よく
地図データを読出すことができる。
【0092】また、第1探索動作において、始点から最
上階層までの第1探索区間および最上階層から終点まで
の第3探索区間の探索動作の際には、第1および第2読
出し動作によって予め読出されている地図データに基づ
いて経路探索が行われるので、第1探索動作による探索
中の経路が縮尺の小さい下位の階層で必要以上に広がる
のを防止することができ、その結果、第1探索動作によ
る経路探索の所要時間を小さくすることができる。
【0093】また、第1探索動作において、最上階層に
おける第2探索区間の探索動作の際には、縮尺の大きい
最上階層に属する地図データのみを読出しながら探索動
作を行うので、CD−ROMディスク8から読出す地図
データの情報量を小さくすることができ、第1探索動作
による経路探索の所要時間を小さくすることができる。
【0094】また、始点および終点を起点とした第2探
索動作の際、互いに異なる階層間で地図データを参照
し、上位ノードおよび下位ノードを設定しながら地図デ
ータを読み出すので、CD−ROMディスク8に記録さ
れている地図データに、上位ノードおよび下位ノードに
関するデータが含まれておらず、互いに異なる階層間で
ノードの対応関係が未知である場合でも、その地図デー
タを経路探索に用いることができる。
【0095】また、始点および終点を起点とした第2探
索動作の際には、互いに種別が異なる道路間の単位距離
あたりの経路コストの差を、第1探索動作の際に比べて
小さく設定するので、経路コストが小さい高速道路など
に沿って上位ノードおよび下位ノード、および読出され
た地図データが集中するのが防止することができ、上位
ノードおよび下位ノードを適度なばらつきで設定するこ
とができる。その結果、第1探索動作において経路の回
り込みなどが生じることがなく、適切な経路探索するこ
とができる。
【0096】中央処理装置3は、CD−ROMディスク
8に記憶されている地図データに、表示用描画データ、
表示用文字データおよび道路データがひとまとめになっ
て含まれている場合には、第1および第2読出し動作、
および第1探索動作においてCD−ROMディスク8か
ら地図データを読出した際には、経路探索に必要なデー
タのみを読み出したデータから抜き出してメモリ20に
記憶する。したがって、メモリ20の記憶容量を小さく
することができる。また、メモリ20内の検索すべき地
図データの情報量が小さくなるので処理速度の向上を図
ることができる。
【0097】なお、上述の実施例では、CD−ROMデ
ィスク8に記憶されている地図データに、上位ノードお
よび下位ノードに関するデータが含まれていない場合を
想定したが、上位ノードおよび下位ノードに関する予め
設定されている場合には、図6および図7における始点
および終点を起点とする第2探索動作において、上位ノ
ードを設定するステップa8と、下位ノードを設定する
ステップb8の処理が省略される。
【0098】また、上述の実施例では、座標データに基
づいてソート動作を行うようにしたが、指定された2地
点に対応するノードデータに含まれる交差点名称や地名
などに基づいて、50音順に始点および終点を設定する
ようにしてもよい。
【0099】また、上述の実施例では第1読出し動作を
行い、次に第2読出し動作を行い、さらに第1探索動作
行う構成にしたが、中央処理装置3が複数の処理を同時
に行うことが可能なマルチタスク処理が可能な処理装置
である場合には、第1読出し動作を行った後に、第2読
出し動作と第1探索動作とを並行して行うようにしても
よい。または、第1探索動作を始点側と終点側との両方
から行うようにし、第1読出し動作を行いつつ始点側か
らの第1探索動作を行い、それと同時に第2読出し動作
を行いつつ終点側からの第1探索動作を行うようにして
もよい。
【0100】また、上述の実施例では、全経路の探索を
行う第1探索動作に先立って、第1探索動作による探索
経路が最上階層よりも下の階層で広がり過ぎるのを防止
するために、探索に用いる地図データを予め決定してお
く第1および第2読出し動作を行うようにしたが、第1
探索動作において経路探索を行う際に、探索中の経路
が、同一階層内を移動するのに比べてひとつ上の階層ま
たはひとつ下の階層に移りやすくすることによって、最
上階層よりも下の階層で第1探索動作による探索経路が
広がり過ぎるのを防止し、第1および第2読出し動作を
省くようにしてもよい。第1および第2読出し動作を省
くことによって、経路探索に要する時間を大幅に削減す
ることができる。
【0101】探索中の探索経路が、同一階層内に比べて
ひとつ上又はひとつ下の階層内に移りやすくする方法の
一つとして1つ上または1つ下に移る経路の経路コスト
を、同一階層内の経路の経路コストに比べて小さく設定
する方法などが挙げられる。
【0102】また、第1および第2読出し動作を省くた
めの他の方法として第1探索動作において、始点から最
上階層までの第1探索区間、および最上階層から終点ま
での第3探索区間の探索動作によって探索される探索経
路が必要以上に広がらないように、CD−ROMディス
ク8から読み出される地図データの領域を各階層毎に予
め制限しておく方法などが挙げられる。
【0103】
【発明の効果】したがって、始点および終点の付近では
縮尺の小さい地図データに基づいて経路探索を行い、始
点および終点からの距離が大きくなるにつれて縮尺の大
きい地図データに基づいて経路探索を行うので、たとえ
ば始点から終点までの全経路にわたって縮尺の小さい地
図データに基づいて経路探索を行う場合に比べて、経路
探索に用いる地図データの情報量が少なくてすみ、その
結果、経路探索に要する所要時間を小さくすることがで
きる。
【0104】また、用いる地図データの情報量が小さく
てすむので、記憶手段から読出した地図データを一時記
憶しておくためのメモリの記憶容量を小さくすることが
でき、その結果、経路探索装置の製造コストを低減する
ことができる。
【0105】また、始点および終点の付近では、縮尺の
小さな地図データに基づいて経路探索を行うので、たと
えば始点または終点が主要な幹線道路から離れている場
合でも、詳細な道路データが含まれる縮尺の小さな地図
データに基づいて適切な経路を探索することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の経路探索装置が用いられる
ナビゲーション装置1の電気的構成を示すブロック図で
ある。
【図2】ナビゲーション1における経路案内を説明する
機能ブロック図である。
【図3】従来の経路探索動作を説明するための図であ
る。
【図4】第1および第2読出し動作を説明するための図
である。
【図5】上位ノードおよび下位ノードを設定する設定動
作を説明するための図である。
【図6】第1読出し動作における始点を起点とした第2
探索動作を示すフローチャートである。
【図7】第2読出し動作における終点を起点とした第2
探索動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 ナビゲーション装置 2 操作キー 3 中央処理装置 5 CD−ROM装置 10 表示装置 11 GPS受信機 13〜15 センサ 19 処理回路 20 メモリ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−301515(JP,A) 特開 平4−29013(JP,A) 特開 平5−232874(JP,A) 特開 平5−27679(JP,A) 特開 平3−230299(JP,A) 特開 平1−250200(JP,A) 特開 平7−27568(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01C 21/00 G08G 1/0969 G09B 29/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 出発地と目的地との間の経路を地図デー
    タに基づいて探索する経路探索装置において、 複数の縮尺の地図データを記憶する記憶手段と、 予め定められた位置関係に基づく規則に従い、前記出発
    地および目的地のうち一方の地点を経路探索を開始する
    始点とし、他方の地点を経路探索を終了する終点とし
    て、この始点と終点に基づいて経路探索に関する領域を
    設定し、前記始点および終点からの距離が大きくなるに
    つれて縮尺の大きい地図データに基づいて経路探索を行
    う探索手段と、 前記記憶手段から読出された地図データに基づいて地図
    上に前記探索手段によって探索された経路を表示する表
    示手段とを備えることを特徴とする経路探索装置。
  2. 【請求項2】 2地点間の経路を地図データに基づいて
    探索する経路探索装置において、 複数の縮尺毎の地図データを階層的に記憶する記憶手段
    と、 前記2地点のうち一方の地点を経路探索を開始する始点
    とし、他方の地点を経路探索を終了する終点とし、前記
    記憶手段から地図データを読出し、前記始点および終点
    からの距離が大きくなるにつれて縮尺の大きい地図デー
    タに基づいて経路探索を行う探索手段とを備え、 前記地図データの読出しは、経路探索を行っている階層
    の地図データおよびこの地図の1つ上の階層の地図デー
    タとを読出し、前記経路探索が上の階層に移行して、こ
    の階層が予め定める所定の階層であったときには、前記
    移行前の階層の地図データの読出しを禁止することを特
    徴とする経路探索装置。
  3. 【請求項3】 2地点間の経路を地図データに基づいて
    探索する経路探索装置において、 複数の縮尺毎の地図データを階層的に記憶する記憶手段
    と、 前記2地点のうち一方の地点を経路探索を開始する始点
    とし、他方の地点を経路探索を終了する終点とし、前記
    記憶手段から地図データを読出し、前記始点および終点
    からの距離が大きくなるにつれて縮尺の大きい地図デー
    タに基づいて経路探索を行う探索手段とを備え、 前記探索手段は同一階層内の地図データに含まれる経路
    の経路コストよりも上の階層または下の階層内の地図デ
    ータに含まれる経路の経路コストを小さく設定して経路
    探索を行うことを特徴とする請求項1記載の経路探索装
    置。
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