JP2798437B2 - 密封容器に対するマイクロ波照射制御方法 - Google Patents

密封容器に対するマイクロ波照射制御方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は薬液を密封した密封容器に対するマイクロ波
照射制御方法に関するものである。
(従来の技術) 例えば、アンプルのような注射剤などの薬液が封入さ
れている密封容器は、その製造過程において滅菌処理が
施されるのが一般的である。
本出願人はさきにマイクロ波を伝播する方形導波管に
連設する照射炉の上面に形成したスロットから密封容器
を挿入し、該スロットに沿って照射炉内を移動せしめる
間に、密封容器の滅菌を行う方法であって、照射炉の入
側よりで密封容器の中間部付近にマイクロ波を照射し、
出側よりで密封容器の下面付近にマイクロ波を照射する
ように構成したマイクロ波を利用した密封容器の滅菌方
法を提案した。
(発明が解決しようとする課題) 以上のような方法によれば、照射炉の入口付近では、
密封容器中間部よりやや下方から加熱して、薬液に対流
を生ぜしめ、後に出側よりで容器の底面付近の薬液を重
点的に昇温させることによって、薬液の上下の温度差を
少なくすることができる。
又出側よりでは、容器の下を通って後続の密封容器に
も多くのマイクロ波が伝播されることとなり、照射炉内
を移動する間に密封容器はゆっくりと昇温され、各容器
の温度のバラツキを少なくできる等の効果を奏する。
しかしながらマイクロ波の発振出力の制御が、容器に対
するマイクロ波照射量に大きく影響する。
本発明は各容器の内容液の昇温値を一定の範囲にする
ことのできる、マイクロ波出力制御方法を得ることを目
的とするものである。
すなわち、マイクロ波照射炉中を薬液を密封容器群が
移動する間に滅菌を行うものにおいて、薬液の導電率を
測定し、導電率が103.5μS/cm未満の薬液が比較的昇温
しにくい場合は、密封容器の滅菌効果と薬液の熱安定性
により設定した良品温度範囲のほぼ中央に、所望の昇温
値が得られるよう基準温度範囲を設定すると共に、1つ
の定点測定位置を1つの密封容器が通過する毎に後続す
る設定本数の温度データを集計して移動平均値を求め、
その移動平均値と基準温度範囲との差に応じて、マイク
ロ波発振出力を容器の薬液温度が基準温度範囲になるよ
うに補正制御し、その制御後所定本数区間制御を中止す
るコントロールを行ない、薬液の導電率が103.5μS/cm
以上の場合は、前記基準温度範囲から外れた移動平均値
を検出することにより、その都度一時的にマイクロ波発
振出力を調整し、かつ一時的なマイクロ波発振出力の調
整が所定の回数に達した時に、マイクロ波発振出力を変
更するコントロールを行なうことによりなる密封容器に
対するマイクロ波照射制御方法である。
(作用) 本発明は、薬液の導電率が103.5μS/cm未満の比較的
昇温しにくい薬液の場合は、アンプル間のバラツキは少
ない傾向にあり、マイクロ波滅菌装置の加熱機構、アン
プルと接触する搬送部の温度上昇及び室温の変化がアン
プルの昇温値に与える影響は割合大きいので、密封容器
の滅菌温度の基準温度範囲と移動平均値との差を求めて
マイクロ波発振出力を補正することにより、照射炉中を
移動する容器の昇温値を基準温度範囲内に入るように補
正でき、補正の結果が安定化するまでを制御中止区間と
して設けることにより、マイクロ波の発振出力の補正の
結果を見ることができるコントロール方法により、アン
プル間のバラツキ、機械的な温度上昇及び室温の変化に
対応し、アンプルの不良品数を少なくすることができ
る。
また、薬液の導電率が103.5μS/cm以上の比較的昇温
しやすい薬液の場合は、アンプル間のバラツキが比較的
多いので、基準温度範囲を外れた移動平均を検出して、
一次的にマイクロ波発振出力を調整することにより微妙
なマイクロ波出力の調整をすることができ、そして一次
的なマイクロ波発振出力が所定の回数に達した時に、移
動平均値と基準温度範囲の差に応じてマイクロ波発振出
力を調整することにより、マイクロ波滅菌装置の加熱機
構、アンプルと接触する搬送部の温度上昇及び室温の変
化に対応した補正をすることができ、補正の結果が安定
するまでを制御中止区間として設けることにより、マイ
クロ波発振出力の補正の結果を見ることができ、アンプ
ルの不良品数を少なくすることができる。
(実施例) 以下図面に示す実施例について説明する。
先ず、滅菌装置の全体から説明すると、第9図におい
て(1)はホッパー(2)からスクリュー(3)で運ば
れたアンプル(a)を供給する供給スターホイル、
(4)はアンプル(a)を保持して、滅菌装置(A)内
を移動する搬送バケットであって、駆動スプロケット
(5)(6)に捲回された無端チェーン(7)に取付け
られている。
この搬送バケット(4)がアンプル(a)を保持しな
がら、時計回転方向に周動し、予熱部(8)、加熱部
(9)及び保温部(10)を通過する間アンプル(a)の
滅菌が行われる。
(11)(11′)は加熱部(9)や保温部(10)で昇温
滅菌されたアンプル(a)の温度を測定する赤外線放射
温度計である。
そして滅菌されたアンプル(a)が排出スターホイル
(12)スクリュー(13)で搬出され、2ケ所の測定位置
に配設された赤外線放射温度計(11)(11′)からの信
号で予め定められた設定温度範囲に入らなかったアンプ
ル(a)を不良品として抜き取る選別ガイド(14)で振
り分けられて良品搬出路(15)と不良品搬出路(16)に
それぞれ搬出される。
その他(17)はアンプル(a)を冷却する冷却装置、
(18)は制御部であり、この制御部(18)においてアン
プルの滅菌温度範囲を設定したり、赤外線放射温度計
(11)(11′)からの信号によって昇温度値を一定範囲
に保つようにマイクロ波出力を自動的にコントロールす
ると同時に、滅菌が正しく行われたか否かなどの判断装
置全体の制御が行われる。
アンプル(a)は搬送バケット(4)に支持されたまま
移動し、予熱部(8)、加熱部(9)及び保温部(10)
を順次通過して行くが、予熱部(8)は容器の上方持部
と中間部分辺りが予熱され次の加熱部(9)でのマイク
ロ波照射量が少なくすることができるし、滅菌装置に搬
入される前のアンプルの保管状況等によって、アンプル
の温度差があるような場合でも、予熱部(8)を通過せ
しめることで、容器は一定の温度に昇温されバラツキを
少なくすることができるようになっている。
以上のようにして予熱部(8)から移動されてきたア
ンプル(a)は、搬送バケット(4)に保持されたま
ま、第11、12図に示す照射炉(19)のスロットに沿って
加熱部(9)を通過し、その間に照射炉(19)内でアン
プル下部(a″)にマイクロ波が照射され、アンプル
(a)内の薬液がマイクロ波のエネルギーを吸収して昇
温滅菌される。
そして、アンプル(a)の進行方向と逆向きにマイクロ
波が照射されるように構成され、照射炉(19)内を進む
につれてアンプル(a)に強くマイクロ波が照射され、
照射炉(19)出口に近づくにしたがってアンプル(a)
は昇温し、昇温炉(19)の出口(19b)において確実に
ピーク温度となる。
以上のような照射炉(19)はアンプル(a)の上方を
覆う熱風ケース(20)と共に、加熱部(9)を形成して
いる。
第13図において、(21)はマイクロ波発振器(22)は
マイクロ波が伝播される方形導波管(23)は余剰マイク
ロ波吸収器である。
方形導波管(22)の水平部分は照射炉(19)となってい
る。
又、照射炉(19)の上面は2枚の天板(24)(25)か
らなっており、これら2枚の天板(24)(25)の隙間で
スロット(26)が形成されている。
したがって、搬送バケット(4)によって加熱部(9)
に移送されてきたアンプル(9)はスロット(26)から
下部のみを照射炉(19)内に挿入した状態となって移動
する。
アンプル(a)は照射炉(19)の入口(19a)から出
口(19b)に向かって第13図矢印(Y)方向に、すなわ
ち、マイクロ波の照射方向と逆向きに移動するようにな
っている。
熱風ケース(20)は、アンプルの上方技部を所定の滅
菌温度に加熱するようになっている。しかして、照射炉
(19)内におけるマイクロ波の照射は、レール(27)の
形状によって先ずアンプル(a)の中央部よりやや下方
付近から加熱することによって、アンプル(a)内の中
央部から上方が昇温され、その後最も昇温され難い底部
付近を昇温することにより、薬液全体の温度差を均一に
することができるようになっている。
そして照射炉によって、アンプル(a)内の薬液が昇温
滅菌されている間に、一方においてアンプル上方技部は
熱風ケース(20)内で加熱滅菌処理される。
加熱部によりピーク温度まで昇温されたアンプル
(a)は、搬送バケットに保持されながら保温部を通過
し、その間ヒーターによって保温される。
本発明は以上のような滅菌装置(A)における加熱部
の照射炉における容器の昇温温度値を、一定範囲に保つ
ようにマイクロ波出力を自動的にコントロールするよう
にしたものである。
本発明の制御方法を説明する前に、移動平均値、良品
温度範囲、基準温度範囲について説明する。
移動平均値とは、1つの定点測定位置を、1つの密封
容器が通過する毎に後続する設定本数の温度データを集
計したその平均値をいう。
すなわち、第1図において先ず〜のアンプルの平
均値を算出する(イ)。次に〜の平均値を算出して
その平均値を求める(ロ)。かかる操作を繰返して継続
的に求められる平均値が、移動平均値という。
薬液は、一般的に高温度にすると成分の分解率が高くな
り、透過性が低くなるが、その分解率、透過率が、一定
の条件で定めた品質規格を満足する温度を良品温度範囲
の上限値として一定の条件の滅菌効果、例えばFo≧12を
満たす滅菌条件が得られる温度を良品温度範囲の下限値
とする。そして、上限値と下限値の間を良品温度範囲と
する。
この良品温度範囲のほぼ中央に、基準温度範囲を設定
する。
基準温度範囲は、良品温度範囲を外れて昇温する不良ア
ンプルをできるだけ少なくすることと、アンプル間の温
度バラツキをできるだけ少なくする目的で設定する。
基準温度範囲は、薬液によっては範囲を設けなくてあ
る温度に設定してもよい。
Fo=1とはオートクレーブにおいて、121℃で1分加
熱処理したとき、微生物の数を1/10に減少させるのに要
する滅菌条件をいう。
但し、D 121℃値が1分の微生物とする。
Fo=12とは、オートクレーブにおいて、121.1℃で12
分の加熱処理をした時、微生物の数1012個を0にする滅
菌条件をいう。
そこで本発明の制御方法について説明すると、先ずア
ンプルの品種に応じて良品温度範囲を設定する。次にア
ンプルの品種に応じて基準温度範囲を設定する。
そこで運転を開始するが、マニアル操作で加熱を開始
し、昇温値が安定する間、例えばアンプル20本はすべて
不良排出とする。
第2図はマイクロ波発振器がONしてから、アンプル温
度が本数によって順次昇温し、安定領域に達するまでの
状態を示している。
アンプルの昇温値が安定化した後、例えば21本目より選
別を開始する。
そして、良品はアンプルの昇温値が設定した良品温度範
囲にあればよい。
アンプルの測定方法については、アンプルの底面から
数ミリ上の部分の液下部温度を測定する1点測定法と、
アンプルの液上面から数ミリ下の液上部温度も液下部温
度と合わせて測定する2点測定法がある。
2点測定法はアンプル内の薬液の上下に温度差が生ずる
ことを考慮した測定法である。
1点測定法の場合は、不良品は設定した良品温度範囲
から外れたアンプルとする。2点測定法の場合は、液上
部温度、液下部温度のどちらか一方でも良品温度範囲か
ら外れたアンプルを不良品とする。
この実施例では1点測定法について説明するが、2点測
定法、数点測定法についてもこの発明の制御方法の考え
方としては基本的に同じである。第3図に示すものは、
良品温度範囲が140℃〜148℃の範囲にあるものを示し、
21本目から選別し始めて、35本目のアンプルが高温不良
をあらわし、42本目が低温不良をあらわしている。
第4図は、運転前の操作、準備運転及び通常運転の初
期段階について説明したフローチャートである。
運転前の操作としては、S0ではマイクロ波初期出力値
の設定、S1では移動平均値算出本数の設定、S2では良品
温度範囲の設定、S3では基準温度範囲の設定、S4ではマ
イクロ波標準コントロール禁止本数の設定、S5で瞬間コ
ントロール回数の設定、S6で基準コントロール回数の設
定、S7で基準コントロール禁止本数の設定を行なう。
次に準備運転を行なうマイクロ波発振器のスイッチを
いれると、アンプルは照射炉内を通過して徐々に昇温し
始めるが、全アンプルの移動平均値を算出し、移動平均
値が良品温度範囲の下限値を越えるまで不良品扱いとす
る。この不良品数は薬液の種類によって異なるが、20本
程度である。
ここ迄の操作は、マニュアルコントロールによって行な
われる。
次に全アンプルの移動平均値が良品温度範囲に入り、
昇温値が安定し全アンプルの移動平均値が良品温度範囲
に入ったならば、マイクロ波の照射出力をコンピュータ
ーコントロールに切換える。
昇温値が安定しない場合は、マニュアルコントロール時
の出力を再設定する。
室温の変化等により、同一薬液でもマイクロ波出力値
は異なる場合がある。
コンピューターコントロールに切換えると、移動平均値
の算出方法は、全アンプルの移動平均値から良品範囲内
の移動平均値に自動的に切換わる。
次に第5図は標準コントロール、第6図は特別コント
ロールの方法を説明するフローチャートである。特別コ
ントロールでは、瞬間コントロールと基準コントロール
が行なわれる。
第5図の標準コントロールについて説明すると、第4
図でコンピューターコントロールに切り換わった後、薬
液の導電率を測定し(導電率の測定はModel SC51ポケッ
ト導電率計・横河北辰電機製を使用)、103.5μS/cm未
満の比較的昇温しにくい薬液の場合、アンプルの良品範
囲内の移動平均値が基準温度範囲内に入っているかどう
かを判別し、移動平均値が基準温度範囲の下限値に達し
ない時には、達しない時点での移動平均値と基準温度範
囲の下限値との差を算出し、差に応じてマイクロ波出力
のコントロールを行ない、例えば1℃の差では+10W出
力値を+方向へ変更する。その後、一定本数間マイクロ
波出力の標準コントロールを禁止する。
移動平均値が基準温度範囲の上限値を越えた時には、
越えた時点での移動平均値と基準温度範囲の上限値との
差を算出し、差に応じてマイクロ波出力をコントロール
する。例えば、1℃の差では−10W出力値を−方向へ変
更する。
その後、一定本数間マイクロ波の標準コントロールを禁
止する。
標準コントロール禁止区間経過後、良品範囲の移動平
均値が基準温度範囲に入っているかどうかを判別し、以
下この過程を繰り返す。
マイクロ波発振器をOFFにすると運転は終了する。
次に第6図はマイクロ波出力の特別コントロールにつ
いてのフローチャートであり、第4図でコンピュータコ
ントロールに切り換わった後、良品温度範囲の移動平均
値は、基準温度範囲かどうか判別し、移動平均値が基準
温度範囲に入っていれば特別コントロールを行なわな
い。移動平均値が基準温度範囲の下限値に達しない時に
は、その回数が予め設定した瞬間コントロールを行なう
回数、例えば8回に達した時に、+方向への瞬間コント
ロールを行なう。
瞬間コントロールとは、例えばアンプル1本分が、あ
る1点を通過する瞬間的な時間に行なうマイクロ波出力
の可逆的なコントロールのことであり、例えば10Wの瞬
間的なコントロールを行なう。この瞬間コントロールの
回数をカウントする。
また、移動平均値が基準温度範囲の上限値を越えた時
には、その回数が予め設定した瞬間コントロールを行な
う回数に達した時に、一方向への瞬間コントロールを行
なう。この瞬間コントロールの回数をカウントし、下限
値に達しない方の瞬間コントロールを行なった回数と、
どちらが先に予め設定した基準出力コントロール回数に
達したかどうかを判別し、基準温度範囲の下限に達しな
い瞬間コントロールの回数が先に基準コントロール回
数、例えば3回に達した時は、その時点での移動平均値
と基準平均範囲の下限値と差に応じて基準出力を+方向
へ変更、例えば1℃について+15Wのマイクロ波出力の
調節を行なう。
また、基準温度範囲の上限値を越えた瞬間コントロー
ル回数が先に基準コントロール回数に達した時は、その
時点での移動平均値と基準平均範囲の上限値との差に応
じて基準出力を−方向へ変更、例えば1℃について−15
Wのマイクロ波出力の調整を行なう。
マイクロ波出力コントロール後、基準出力コントロー
ル禁止区間を設け、一定本数間マイクロ波出力コントロ
ールを禁止し、その間に両方の瞬間コントロールの回数
をリセットする。
基準コントロール禁止区間終了後、最初の良品温度範
囲の移動平均値は基準温度範囲かどうか判別する過程に
もどり、以下繰り返す。マイクロ波発振器をOFFすれば
運転は終了する。
第7図は標準コントロールについて説明した図であ
り、良品温度範囲外の値を除いて算出した移動平均値
が、L1のように基準温度範囲を越えた時に、その時点て
の移動平均値(143.5℃)と基準温度範囲の上限値(14
2.5℃)との差を求め、例えば1℃について−10Wマイク
ロ波出力値を−方向へ変更し、マイクロ波出力が2700W
から2690Wとなる。
標準コントロール禁止区間のアンプルの通過本数を20
本とすると、21本目のL2(139℃)は基準温度範囲の下
限に達していないので、基準温度範囲の下限値(142
℃)との差が3℃となり、マイクロ波出力は30W増加さ
れ、2720Wとなる。
次に、第8図は特別コントロールについて説明した図
であり、T1、T2及びT4の様に良品温度範囲外の値を除い
て算出した移動平均値が、基準平均値の上限値を越えた
回数があらかじめ設定した瞬間コントロール回数の8回
に達した時に、例えば−10Wのマイクロ波出力の変更を
瞬間的に行う。またT3の様に、移動平均値が基準平均値
の下限に達しない回数が8回に達した時に、+10Wのマ
イクロ波出力の変更を瞬間的に行う。
−10Wの瞬間コントロールが予め設定された基準コン
トロール回数、例えば3回に達した時に、その時点での
移動平均値と基準温度範囲の上限度との差、例えば2℃
に応じて−30Wのマイクロ波出力の変更を行なう。これ
を基準コントロールという。
基準コントロールを行なった後、基準コントロール禁
止区間を設け、基準コントロールを行なった結果を見
る。
以上のようなマイクロ波の制御を行うことにより、ア
ンプルの昇温温度値を一定範囲に保つことができ、不良
品の本数を減少せしめることができる。
(発明の効果) 本発明によれば、一定制御後にマイクロ波コントロー
ル禁止区間を設けたので、一定制御した結果を見ること
ができ、薬液が比較的昇温しにくい場合は、良品の範囲
内にあっても、基準温度範囲から離れた昇温容器を検知
したら、密封容器の滅菌温度の基準温度範囲と移動平均
値との差を求めてマイクロ波発振出力を補正することに
より、機械自体の温度上昇及び室温の変化と容器昇温値
のバラツキを縮小することができ、薬液が比較的昇温し
やすい場合は、良品の範囲内にあっても基準温度範囲か
ら離れた昇温容器を検知したら、マイクロ波出力を瞬間
的にコントロールすることにより、容器昇温値のバラツ
キを縮小することができ、また瞬間的にコントロールを
行なった回数が所定の回数に達した時にマイクロ波出力
のコントロールを行なうことにより、機械自体の温度の
上昇及び室温の変化に対応したコントロールを行なうこ
とができるという様に、それぞれのケースに合わせてコ
ントロールを行なっているので、容器の昇温温度値を一
定範囲に保つことができるという特徴がある。
したがって、薬液の種類による導電率等の相違や、密
封容器の大きさに対応した加熱効率で、密封容器内の温
度差、容器間の温度のバラツキを抑えながら滅菌を行
い、不良品数を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は単純平均値と移動平均値の説明図、 第2図は初期運転時の容器の昇温状態を示す図、 第3図は選別開始後の昇温状態を示す図、 第4図は本発明制御方法初期のフローシート、 第5図は標準コントロールのフローシート、 第6図は特別コントロールのフローシート、 第7図は標準コントロールの説明図 第8図は特別コントロールの説明図 第9図は滅菌装置の全体図、 第10図は加熱炉内のアンプル搬送を示す斜面図、 第11図は搬送バケットによるアンプル支持状態を示す説
明図、 第12図は加熱炉の断面図、 第13図は加熱炉の説明図、 第14図は照射炉の上面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H05B 6/68 A61L 2/12

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マイクロ波照射炉中を薬液を密封容器群が
    移動する間に滅菌を行うものにおいて、薬液の導電率を
    測定し、薬液が比較的昇温しにくい場合は、密封容器の
    滅菌効果と薬液の熱安定性により設定した良品温度範囲
    のほぼ中央に、所望の昇温値が得られるよう基準温度範
    囲を設定すると共に、1つの定点測定位置を1つの密封
    容器が通過する毎に後続する設定本数の温度データを集
    計して移動平均値を求め、その移動平均値と基準温度範
    囲との差に応じて、マイクロ波発振出力を容器の薬液温
    度が基準温度範囲になるように補正制御し、その制御後
    所定本数区間制御を中止するコントロールを行ない、薬
    液が比較的昇温し易い場合は、前記基準温度範囲から外
    れた移動平均値を検出することにより、その都度一時的
    にマイクロ波発振出力を調整することによりなる密封容
    器に対するマイクロ波照射制御方法。
  2. 【請求項2】一時的にマイクロ波発振出力を調整した回
    数が、所定の回数に達した時にマイクロ波発振出力を調
    整し、その制御後、所定本数間制御中止とする請求項
    (1)記載のマイクロ波照射制御方法。
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