JP2798045B2 - 電界効果トランジスタのしきい値電圧制御方法 - Google Patents

電界効果トランジスタのしきい値電圧制御方法

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JP2798045B2 JP8048773A JP4877396A JP2798045B2 JP 2798045 B2 JP2798045 B2 JP 2798045B2 JP 8048773 A JP8048773 A JP 8048773A JP 4877396 A JP4877396 A JP 4877396A JP 2798045 B2 JP2798045 B2 JP 2798045B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は電界効果トランジス
タ(FET)のしきい値電圧制御方法に関し、特に化合
物半導体FETのしきい値電圧制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のFETのしきい値電圧制
御方法は、たとえば特公平2−60060号公報に示さ
れているように、化合物半導体FETのK値(K=εμ
Wg/2aLg:aはチャネル層の深さ、εはチャネル
層の誘電率、μはキャリアの移動度、Wgはゲート幅、
Lgはゲート長)やしきい値電圧の補正を目的として用
いられている。
【0003】図8は従来のFETのしきい値電圧制御方
法の一例を示す相関図である。図8は、GaAs単結晶
の(100)面上に、n型チャネル層をシリコン(S
i)イオンのエネルギ59KeV、ドーズ量0.9×1
12cm-2または1.8×1012cm-2の注入によっ
て形成し、ゲート長(Lg)0.6μm、ゲート幅(W
g)20μmのゲート電極を、ゲート方向を[01−
1]及び[011]方向として、タングステンシリサイ
ド(WSi)を用いて設けて、その上に二酸化シリコン
(SiO2 )膜を厚さ0〜1200nmに形成したME
SFETのしきい値電圧Vth及びK値を表している。
【0004】○はドーズ量0.9×1012cm-2の[0
1−1]方向 ●はドーズ量1.8×1012cm-2の[01−1]方向 △はドーズ量0.9×1012cm-2の[001]方向 ▲はドーズ量1.8×1012Cm-2の[011]方向 の場合について、SiO2 膜が図中に示す厚さであると
きのしきい値電圧Vth及びK値を示す。
【0005】図8から、SiO2 の膜厚が増加するにつ
れて、しきい値電圧とK値が上昇、あるいは下降してい
るのが分かる。上昇するか下降するかは、ゲート方向に
依存している。この結果は、基板に引っ張り応力を加え
た場合の結果であり、引っ張り応力を生じさせるため
に、SiO2 膜を用いている。逆に基板に別の絶縁膜を
用いて圧縮応力を加えると、しきい値電圧とK値は、膜
厚が増加するに従って、図8の結果と逆方向に変化す
る。基板に圧縮応力を加えるための絶縁膜として、たと
えば窒化シリコン(Si3 4 )の膜が用いられる。
【0006】この様に、膜応力により値電圧及びK値が
シフトすることは、既に、たとえば、1984年10
月、アイ・イー・イー・イー・トランザクション・エレ
クトロン・デバイシズ、第ED−31巻、第10号 (I
EEE TRANSACTION ELECTRON DEVICES, VOL. ED-31, NO.
10, OCTOBER, 1984) に述べられている。すなわち、し
きい値電圧やK値の補正効果は膜応力によって、化合物
半導体基板にピエゾ電荷が発生し、この電荷がしきい値
電圧やK値のシフトに寄与することによって生じる現象
である。
【0007】この現象を利用してしきい値電圧及びK値
を補正する方法として、上述の従来例では、基板に引っ
張り応力を与える膜としてSiO2 を、また、圧縮応力
を与える膜として、Si3 4 を用いている。また、応
力を調節する方法として、SiO2 やSi3 4 の膜厚
を調節する方法が挙げられており、膜厚の調整法は更
に、堆積時に調節する方法と、一定膜厚堆積後にエッチ
ングして調節する方法が述べられている。また、応力を
調節する別の方法として、シリコン窒化酸化物(SiO
x y )の膜を用い、xとyを変化させることによって
膜の応力を変化させたり、あるいは、組成の異なる絶縁
膜を用いることによって膜の応力を変化させる方法が述
べられている。
【0008】これらの応力制御方法の他には、一定の応
力を有する絶縁膜を堆積後、膜を改質することによって
応力を変化させる方法が提案されている。たとえば、特
開平4−282841号公報には、FETにSiO2
Si3 4 の絶縁膜を堆積した後、酸素または酸素のプ
ラズマ処理を行うことによって絶縁膜の酸素や窒素の組
成を変化させ、その結果として膜の応力を制御する方法
が述べられている。また、特開平5−121699号公
報には、FETにSiO2 やSi3 4 の絶縁膜を堆積
した後、窒素イオンを素成分とするイオンを注入するこ
とによって、絶縁膜の組成を変化させ、その結果として
膜の応力を制御する方法が述べられている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】これらの従来のFET
のしきい値電圧制御方法の内、SiO2 やSi3 4
どの絶縁膜の膜厚を変化させることによって膜の応力を
制御する方法では、基板よって絶縁膜の厚みが異なるこ
とになってしまい、引き続いて、その絶縁膜にコンタク
ト・ホールを形成した場合、基板毎にコンタクト・ホー
ルの深さが異なってしまう。コンタクト・ホールの深さ
が異なると、コンタクト・ホール部分の抵抗が深さに応
じて変化するから、結局、回路を形成したときにコンタ
クト・ホール部分を含む配線の抵抗が基板毎に異なり、
回路の動作速度やノイズマージンなどの性能にばらつき
を生んでしまう。
【0010】更に、SiO2 やSi3 4 などの、一定
の引っ張り応力または、一定の圧縮応力を有する絶縁膜
を用いる方法では、しきい値電圧を上昇させるか、ある
いは下降させるかのどちらか一方しか行えない。従っ
て、たとえば、堆積によってしきい値電圧を上昇させる
絶縁膜を用いる場合、その絶縁膜を堆積する前のFET
のしきい値電圧の目標値を、しきい値電圧のばらつきを
考慮して、最終的なしきい値電圧の目標値より低くして
おかなければならない。その結果、ばらつきにより、絶
縁膜の堆積前に、絶縁膜を堆積する前のFETのしきい
値電圧の目標値よりさらに低いしきい値電圧になってし
まった基板には、厚い絶縁膜を堆積して大きな応力を与
える必要があることになり、場合によっては、過度の応
力ために絶縁膜が基板から剥がれてしまったり、あるい
は、応力による基板の反りが大きすぎて、引き続くプロ
セス工程において、基板搬送や基板の均一な加熱のため
に支障を来すことになる。
【0011】必要な膜応力に応じて膜の組成を変化させ
る方法を用いると、堆積する絶縁膜の厚みを一定にした
まま応力のみを変化させることが理論上可能であるが、
現実的には、多様にばらつく、絶縁膜堆積前のFETの
しきい値電圧に合わせて、対応する組成を有する絶縁膜
を用意しておくことは困難であり、実用的ではない。た
だし、SiOx y 膜のxとyの値を変化させて膜の応
力を変化させる方法を用いれば、絶縁膜の堆積膜厚を一
定にして、応力のみを変化させることが可能である。更
に応力を引っ張り応力から圧縮応力まで変化させること
も可能なので、絶縁膜堆積前のFETのしきい値電圧の
目標値は、最終的なFETのしきい値電圧の目標値に設
定しておけばよく、絶縁膜堆積前のFETのしきい値電
圧が目標値より高くなっても低くなっても過度の応力を
基板に加える危険性が小さい。
【0012】しかし、実用上はこの方法もやはり問題が
ある。なぜなら、SiOx y 膜を堆積するには、熱化
学気相成長装置(熱CVD装置)またはプラズマ化学気
相成長装置(プラズマCVD装置)を用いて堆積する
が、xとyの値、すなわち、膜中の酸素と窒素の含有量
を変化させる必要がある。通常、そのためには、対応す
るガス、たとえば酸素ガスやアンモニアガスの流量を変
化させればよいが、問題は、堆積される絶縁膜中の酸素
や窒素の組成が、これらの酸素ガスやアンモニアガスの
流量以外に、絶縁膜を堆積させる成長室の履歴に大きく
依存し、ガス流量の制御のみでは膜の組成を精確に制御
できないことにある。成長室の履歴の影響を受けないよ
うに、基板一枚に絶縁膜を成長する毎に、成長室をクリ
ーニングし、初期化する方法もあるが、スループットの
低下とコストの上昇を招く。従って、膜の組成を変化さ
せる方法は実用的ではない。
【0013】他方、絶縁膜を堆積後、プラスマ処理やイ
オン注入によって、絶縁膜の膜質を変化させて膜応力を
制御する方法は、改質できる部分がせいぜい100nm
程度であるため、膜応力を変化できる範囲が小さすぎた
り、膜応力を十分変化させるために、長時間のプラズマ
処理や高濃度のイオン注入ドーズ量を必要とし、スルー
プットの点で難がある。
【0014】本発明の目的は、基板毎に必要な引っ張り
応力または圧縮応力を一定の膜厚の絶縁膜を堆積によっ
て自由に変化させることができる実用的なFETのしき
い値電圧制御方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明のFETのしきい
値電圧制御方法では、膜応力を生じさせる絶縁膜をプラ
ズマCVD装置を用いて堆積し、原料ガスの流量を変化
させずに、第一には堆積時の基板へのイオン照射エネル
ギを、また、第二にはイオン照射量(イオン電流密度)
を変化させることによって、膜の組成を変化させること
なく膜中の原子間の結合の程度を変化させることで上記
目的を達成している。
【0016】本発明は、化合物半導体電界効果トランジ
スタ上に絶縁膜を設けて、前記絶縁膜の応力によって前
記電界効果トランジスタのしきい値電圧を制御する方法
であって、前記絶縁膜を堆積中の半導体基板表面へのイ
オン照射エネルギの制御により、前記絶縁膜の応力を変
化させることを特徴とする電界効果トランジスタのしき
い値電圧制御方法である。
【0017】または、化合物半導体電界効果トランジス
タ上に絶縁膜を設けて、前記絶縁膜の応力によって前記
電界効果トランジスタのしきい値電圧を制御する方法で
あって、前記絶縁膜を堆積中の半導体基板表面へのイオ
ン照射量の制御により、前記絶縁膜の応力を変化させる
ことを特徴とする電界効果トランジスタのしきい値電圧
制御方法である。
【0018】図1は、GaAsの(100)面にプラズ
マCVD装置を用いて、SiOx y 膜を100nm堆
積したときの、基板へのイオン照射エネルギと膜応力の
関係を示す相関図である。堆積中の基板へのイオン電流
密度は6mA/cm2 一定とした。図1から、堆積中の
イオン照射エネルギが増加するにつれて、応力が引っ張
り応力から圧縮応力へと変化していることが分かる。こ
の変化の間、堆積したSiOx y 膜中の酸素と窒素の
組成は変化しない。また、図2は、GaAsの(10
0)面にプラズマCVD装置を用いて、SiOx y
を100nm堆積したときの、基板へのイオン電流密
度、すなわちイオン照射量と、膜応力の関係を示す相関
図である。堆積中の基板へのイオン照射エネルギは40
KeV一定とした。図2から、堆積中のイオン電流密度
が増加するにつれて、応力が引っ張り応力から圧縮応力
へと変化していることが分かる。この変化の間、堆積し
たSiOx y 膜中の酸素と窒素の組成は変化しない。
【0019】膜の組成が変化しないのに、応力が変化す
る理由は、イオン照射エネルギの増加やイオン照射量の
増加によって原子間の結合が強化されるからである。プ
ラズマCVDでSiO2 、Si3 4 、SiOx y など
の絶縁膜を堆積するとき、原料ガスに水素を含有するガ
ス、たとえばシラン(SiH4 ) 、ジボラン(Si2
6 )、アンモニア(NH3 )を用いるので、膜中のSi原
子やN原子の結合手の一部は、水素(H)で終端されて
おり、Si−O間、Si−N間、O−N間の結合を形成
しない。この水素終端されている結合手の割合は、イオ
ン照射エネルギやイオン照射量が増加すると減少し、替
わりにSi−O間、Si−N間、O−N間の結合が増加
して膜の応力がより圧縮側へ変化する。
【0020】絶縁膜を堆積することによって基板に応力
を与えれば、基板上のFETのしきい値電圧が応力に応
じて変化することは、従来例にも述べたが、新たに確認
している。図3は、GaAs単結晶の(100)面上
に、n型チャネル層をシリコン(Si)イオンのエネル
ギ60KeV、ドーズ量1.0×1012cm-2の注入に
よって形成し、ゲート長(Lg)0.3μm、ゲート幅
(Wg)20μmのゲート電極を、ゲート方向を[0−
11]方向として、タングステンシリサイド(WSi)
を用いて設けて、その上にSiOx y 絶縁膜を厚さ2
00nmに形成したMESFETの、絶縁膜堆積による
しきい値電圧Vthの電圧シフトを表す相関図である。図
3から、膜応力が引っ張り応力側から圧縮応力側へ変化
するにつれて、しきい値電圧シフトが正の値から負の値
へと変化していることが分かる。
【0021】従って、絶縁膜の原子間の結合力の制御よ
って膜応力を変化させる本発明を用いれば、図4のフロ
ー図に示した手続きに従って、FETのしきい値電圧を
補正することができる。
【0022】すなわち、先ず、FETのゲート、ソー
ス、ドレインの各電極の形成まで終了する(S1)。次
にFETのしきい値電圧(Vth) を基板毎に測定する
(S2)。測定したしきい値電圧と最終的な目標しきい
値電圧の差に応じて、基板に加えるべき引っ張り、また
は圧縮の応力の値を決定する(S3)。図1または、図
3の相関図を用いて、プラズマCVDでの膜堆積中に必
要なイオン照射エネルギまたはイオン照射量(イオン電
流密度)を決定する(S4)。決定したイオン照射エネ
ルギー及びイオン照射量を用いてプラズマCVDで絶縁
膜を堆積して、しきい値電圧の補正を終了する。
【0023】
【発明の実施の形態1】次に、本発明のFETのしきい
値電圧制御方法の第1の実施の形態について図面を参照
して説明する。
【0024】図4は、本発明の実施の形態を示すフロー
図である。先ず、FETのゲート、ソース、ドレインの
各電極の形成まで終了する(S1)。次にFETのしき
い値電圧(Vth)を基板毎に測定する(S2)。測定し
たしきい値電圧と最終的な目標しきい値電圧の差に応じ
て、基板に加えるべき引っ張り、または圧縮の応力の値
を決定する(S3)。図1の相関図を用いて、プラズマ
CVDでの膜堆積中に必要なイオン照射エネルギを決定
する(S4)。決定したイオン照射エネルギーを用いて
プラズマCVDで絶縁膜を堆積して、しきい値電圧の補
正を終了する。
【0025】
【実施例1】図5は、GaAs MESFETについ
て、第1の実施の形態の一実施例を示す工程図である。
【0026】図5(a)に示す通り、先ず、半絶縁性G
aAs基板1の(100)面に、Siをエネルギ60K
eVで、ドーズ量1.0×1012cm-2だけイオン注入
し、基板1面上に、80nmのSi3 4 を保護膜とし
て堆積する(図示されていない)。Si3 4 膜は、赤
外線CVD装置を用い、シラン(SiH4 ) 500ml
/minとアンモニア(NH3 ) 500ml/minを
石英製の反応室に流して、基板温度800℃で成長す
る。Si3 4 保護膜堆積後、950℃、5秒の短時間
アニールによる活性熱化処理を行い、キャリア濃度が
1.6×1017cm-3のn型チャネル層2を形成する。
HFでSi3 4 保護膜を除去した後、スパッタ法等に
よりGaAs基板1面上にW5 Si3 を厚さ400nm
堆積する。フォトレジストで0.6μmにパターニング
してた後、反応性イオンエッチング装置(RIE装置)
を用いて、SF6 ガス、3mTorr、0.15W/c
2 の条件でエッチングし、オーバーエッチングを行っ
て、ゲート長0.3μmのゲート電極4を形成する。ゲ
ート電極4をマスクとして、基板1にSiをエネルギ1
75KeVで、ドーズ量2.0×1013cm-2にイオン
注入し、Si3 4 保護膜堆積後、950℃、5秒の短
時間アニールによる活性熱化処理を行い、キャリア濃度
が1.2×1018cm-3のn+ 型ソース・ドレイン領域
3を形成する。
【0027】HFでSi3 4 保護膜を除去した後、図
5(b)に示す通り、蒸着法と、フォトレジストによる
リフトオフ法を用いて、n+ 型ソース、ドレイン領域3
上にAuGeを120nm、Niを30nm、Auを1
00nm堆積し、水素雰囲気中で450℃で1秒間アロ
イすることによって、ソース・ドレイン電極5を形成す
る。
【0028】次にFETのしきい値電圧(Vth) を測定
し、たとえば−0.2Vを得る。測定したしきい値電圧
−0.2Vと最終的な目標しきい値電圧、たとえば−
0.1Vの差、すなわち0.1Vに応じて、基板に加え
るべき圧縮の応力の値を決定する。たとえば、図3の相
関図を用いれば、約3×109 dyn/cm2 の圧縮応
力となる。事前に求められている図1の相関図を用い
て、プラズマCVDでの膜堆積中に必要なイオン照射エ
ネルギを42KeVと決定する。決定したイオン照射エ
ネルギーを用いてプラズマCVDでSiO1.2 0.8
縁膜6を100nm堆積して、しきい値電圧の補正を終
了する。
【0029】イオン照射エネルギを変えることができる
プラズマCVD装置としては、たとえば、図6の断面模
式図に示した平行平板型プラズマCVD装置を用いるこ
とができる。この装置は、接地されたチャンバ21とシ
ャワヘッド22の間にRF電源8によって450kHz
の高周波電力を印加する。マッチングはマッチングボッ
クス7でとる。また、基板13を載せる下部電極16
は、接地されたチャンバ21とインピーダンス可変器1
0を通して接続されている。ウエハ13は、直流電源1
2によって通電されたヒータ15によって、下部電極1
6を通して、たとえば370℃に昇温される。
【0030】SiO1.2 0.8 絶縁膜の堆積は、たとえ
ば、以下のように行う。ガス導入管23から、原料ガス
として、N2 を600sccm、SiH4 を100sc
cm、NH3 を500sccm、N2 Oを300scc
m導入すると、ガスはシャワヘッド22からチャンバ2
1内に導入される。排気口18からの排気速度を調節し
て、キャパシタンス真空計11を見ながら、ガス圧を6
00mTorrに調整する。高周波電源7を用いて、シ
ャワヘッド22に150W導入印加し、放電させると基
板13にSiO1.2 0.8 絶縁膜が堆積される。堆積中
のイオン照射エネルギは、インピーダンス可変器10の
値を変えることによって、変化させることができる。絶
縁膜の膜組成はインピーダンス可変器10の値に依存し
ないので、イオン照射エネルギの変化によって、絶縁膜
中の結合力のみが変化する。
【0031】
【実施例2】イオン照射エネルギを変えることができる
プラズマCVD装置としては、他に図6の断面模式図に
示した誘導結合型プラズマCVD装置を用いることもで
きる。この装置は、石英製のベルジャ35の周りに高周
波コイル38が巻いてあり、高周波コイル38には、マ
ッチングボックス33を通して、高周波電源32を用い
て13.56MHzの高周波電力を印加できる。ホルダ
43に載せられた基板46は、直流電源27によって通
電されたヒータ45によって、ホルダ43を通して、た
とえば370℃に加温される。ホルダ43には高周波電
源29によって、400kHzの高周波電力が印加さ
れ、マッチングは、マッチングボックス28でとる。ベ
ルジャ35内に生じたプラズマは、電磁石39によって
生じる拡散磁場によって、基板46の方へ拡散する。
【0032】SiO1.2 0.8 絶縁膜の堆積は、たとえ
ば、以下のように行う。ガス導入管36から、チャンバ
35内に、原料ガスとして、N2 を600sccm、S
iH4 を100sccm、NH3 を500sccm、N
2 Oを300sccm導入する。排気口40からの排気
速度を調節して、キャパシタンス真空計47を見なが
ら、ガス圧を600mTorrに調整する。高周波電源
32を用いて、高周波コイル38に150W導入印加
し、放電させると基板46にSiO1.2 0.8 絶縁膜が
堆積される。堆積中のイオン照射エネルギは、高周波電
源29の出力値を変えることによって、変化させること
ができる。絶縁膜の膜組成は高周波電源29の出力には
依存しないので、イオン照射エネルギの変化によって、
絶縁膜中の結合力のみが変化する。
【0033】
【発明の実施の形態2】図4は、本発明の実施の形態を
示すフロー図でもある。先ず、FETのゲート、ソー
ス、ドレインの各電極の形成まで終了する(S1)。次
にFETのしきい値電圧(Vth) を基板毎に測定する
(S2)。測定したしきい値電圧と最終的な目標しきい
値電圧の差に応じて、基板に加えるべき引っ張り、また
は圧縮の応力の値を決定する(S3)。図1の相関図を
用いて、プラズマCVDでの膜堆積中に必要なイオン照
射量を決定する(S4)。決定したイオン照射量を用い
てプラズマCVDで絶縁膜を堆積して、しきい値電圧の
補正を終了する。
【0034】
【実施例3】MESFETを形成するところまでは、前
述の実施例1と同じである。イオン照射量を変えること
ができるプラズマCVD装置としては、ここでも図6の
断面模式図に示した誘導結合型プラズマCVD装置を用
いることができる。
【0035】SiO1.2 0.8 絶縁膜の堆積は、たとえ
ば、以下のように行う。ガス導入管36から、チャンバ
35内に、原料ガスとして、N2 を600sccm、S
iH4 を100sccm、NH3 を500sccm、N
2 Oを300sccm導入する。排気口40からの排気
速度を調節して、キャパシタンス真空計47を見なが
ら、ガス圧を600mTorrに調整する。高周波電源
32を用いて、高周波コイル38に150W導入印加
し、放電させると基板46にSiO1.2 0.8 絶縁膜が
堆積される。堆積中のイオン照射量は、ホルダ43のベ
ルジャ35からの距離を変えることによって、変化させ
ることができる。すなわち、ホルダ43をベルジャ35
から離すほど、イオンが基板46に到達するまでに電子
と再結合する割合が増えて、基板46に入射するイオン
数が減少する。絶縁膜の膜組成は高周波電源32の出力
のみによって決まるので、イオン照射量の変化によっ
て、絶縁膜中の結合力のみが変化する。
【0036】以上、実施例の説明にSiOx y 絶縁膜
を例にひいて説明したが、プラズマCVD装置で堆積で
きる絶縁膜なら、種類を選ばない。また、化合物半導体
FETなら、MESFET以外の全てのFET、たとえ
ばHEMTでも良い。イオン照射エネルギの変化とイオ
ン照射量の変化は併用しても良いことは言うまでもな
い。
【0037】
【発明の効果】本発明により、化合物半導体FETのし
きい値電圧を容易に補正することができる。しかも、従
来技術と比べて、補正に要する時間やコストが小さい。
しきい値電圧の補正によって、化合物半導体FETの歩
留まりは大きく向上するから、結果として、化合物半導
体FETを用いた集積回路の製造コストを今まで以上に
大幅に低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の作用を説明する相関図である。
【図2】本発明の作用を説明する相関図である。
【図3】本発明の作用を説明する相関図である。
【図4】本発明の実施の形態を説明するフロー図であ
る。
【図5】本発明の実施の形態を説明する工程図である。
【図6】第1の実施の形態の実施例を説明する断面模式
図である。
【図7】第1、2の実施の形態の実施例を説明する断面
模式図である。
【図8】従来技術を説明する相関図である。
【符号の説明】
1 半絶縁性GaAs基板 2 n型チャネル層 3 n+ 型ソース・ドレイン領域 4 ゲート電極 5 ソース・ドレイン電極 6 SiO1.2 0.8 絶縁膜 7,28,33 マッチングボックス 8,29,32 高周波電源 9,30,31 接地 10 インピーダンス可変器 11,47 キャパシタンス真空計 12,27 直流電源 13,46 基板 14,44 熱遮蔽板 15,45 ヒータ 16 下部電極 17,25,41 シールドカバー 18,40 排気口 19,20,42 絶縁体 21,35 チャンバ 22 シャワヘッド 23,36 ガス導入管 24,37 原料ガス 26,34 基板導入口 38 高周波コイル 39 電磁石 43 ホルダ
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 21/338 C23C 16/50 H01L 21/265 H01L 29/78 H01L 29/812

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化合物半導体電界効果トランジスタ上に
    絶縁膜を設けて、前記絶縁膜の応力によって前記電界効
    果トランジスタのしきい値電圧を制御する方法であっ
    て、前記絶縁膜を堆積中の半導体基板表面へのイオン照
    射エネルギの制御により、前記絶縁膜の応力を変化させ
    ることを特徴とする電界効果トランジスタのしきい値電
    圧制御方法。
  2. 【請求項2】 化合物半導体電界効果トランジスタ上に
    絶縁膜を設けて、前記絶縁膜の応力によって前記電界効
    果トランジスタのしきい値電圧を制御する方法であっ
    て、前記絶縁膜を堆積中の半導体基板表面へのイオン照
    射量の制御により、前記絶縁膜の応力を変化させること
    を特徴とする電界効果トランジスタのしきい値電圧制御
    方法。
  3. 【請求項3】 複数の半導体基板上に電界効果トランジ
    スタを形成する工程と、前記基板ごとに電界効果トラン
    ジスタのしきい値電圧を測定する工程と、測定したしき
    い値電圧と目標とするしきい値電圧の差に応じて前記基
    板に加える応力の値を決定する工程と、決定された応力
    の値に応じてプラズマCVDでの絶縁膜の形成時のイオ
    ン照射エネルギまたはイオン照射量を決定して電界効果
    トランジスタ上に絶縁膜を形成する工程とを備えること
    を特徴とする電界効果トランジスタのしきい値電圧制御
    方法。
  4. 【請求項4】 絶縁膜がSiO2 またはSi34 また
    はSiOxy (x>0, y>0)であることを特徴と
    する請求項1ないし請求項記載の電界効果トランジス
    タのしきい値電圧制御方法。
  5. 【請求項5】 前記絶縁膜の形成はプラズマCVD法に
    よることを特徴とする請求項1ないし請求項記載の電
    界効果トランジスタのしきい値電圧制御方法。
  6. 【請求項6】 前記絶縁膜の形成はN2 とSiH4 とN
    3 とN2 Oを含む原料ガスを用いたプラズマCVD方
    法によることを特徴とする請求項1ないし請求項記載
    の電界効果トランジスタのしきい値電圧制御方法。
  7. 【請求項7】 絶縁膜の形成は、基板を載せる側の電極
    とチャンバのインピーダンスを変えるための手段を有す
    る平行平板型プラズマCVD装置を用いて、前記インピ
    ーダンスの大きさにより絶縁膜を堆積中の半導体基板表
    面へのイオン照射エネルギを制御して行うことを特徴と
    する請求項1記載の電界効果トランジスタのしきい値電
    圧制御方法。
  8. 【請求項8】 絶縁膜の形成は、基板ホルダに高周波電
    力を印加するための手段を有する誘導結合型プラズマC
    VD装置を用いて、前記高周波電力の制御により絶縁膜
    を堆積中の半導体基板表面へのイオン照射エネルギを制
    御して行うことを特徴とする請求項1記載の電界効果ト
    ランジスタのしきい値電圧制御方法。
  9. 【請求項9】 絶縁膜の形成は、基板ホルダを移動させ
    る手段を有する誘導結合型プラズマCVD装置を用い
    て、前記基板ホルダの位置の制御により絶縁膜を堆積中
    の半導体基板表面へのイオン照射量を制御して行うこと
    を特徴とする請求項2記載の電界効果トランジスタのし
    きい値電圧制御方法。
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