JP2796923B2 - 液晶表示装置の作製方法 - Google Patents
液晶表示装置の作製方法Info
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Description
関する。
されている。しかしながら安価なガス基板や樹脂基板
(プラスチック基板)を用いた場合には、大面積化する
ことによって、基板自体のたわみが生じてしまう。一
方、液晶表示装置の高速応答を計ることの検討も重要な
問題として検討されている。このためには、液晶材料自
体に強誘電性液晶等の高速応答可能な材料を用いる方法
が考えられる。
電性液晶を用いて高速応答を計った場合、液晶表示装置
を大面積化できないという問題があった。これは、強誘
電性液晶は、液晶が層構造を有している為、基板が変形
することによってこの層構造が崩れ、表示に支障が出て
しまうからである。この問題は、強誘電性液晶に限った
ことではなく、多の液晶材料を用いた場合でも基本的に
いえることである。
に基板間に保持された酸化珪素のスペーサーを用い、基
板同士を密着させるために、やはり基板間に保持された
有機樹脂性の材料を用いていた。スペーサーは文字通
り、基板間隔を保持するためのもので、その直径によっ
て、基板間隔が決まるものである。また、基板同士を密
着させるために用いられる有機樹脂は、その直径が必要
とする基板間隔よりも大きく、基板間において潰れるこ
とによって、上下の基板同士を密着せしめる作用を有す
るものである。
基板上に配向処理を施し、つぎに一方の基板上に上記ス
ペーサーと樹脂を散布し、しかる後に基板同士を張り合
わせることによって、基板間隔を決定するとともに、基
板同士を張り合わせ、しかる後に基板間に液晶を注入す
ることを基本的な作製方法としていた。この液晶を注入
する際、例えばその温度を100度とし、その後5度/
hrで徐冷することによって、液晶材料を配向膜の配向
規制力に従って配向させることができる。
て検討したところ、液晶が配向規制力に従って配向せん
とその状態が変化する際、上記基板同士を密着させるた
めの樹脂材料が、液晶の配向せんとする動きを規制して
いることが判明した。
液晶の配向に悪影響を与えている。 といった問題を解決する方法として、本発明者らが、特
願平5─55237に示した発明がある。
光性基板を前記電極を内側にして相対向して設け、前記
一対の基板間に液晶材料と、前記一対の基板のうち少な
くとも一方の基板の内側面上に前記液晶材料を一定の方
向に配列させる配向手段を設け、前記液晶材料中に混入
させていた未硬化樹脂が析出、硬化したことによって形
成されるカラム状の樹脂材料が前記配向手段または前記
基板と接着していること、を要旨とする液晶表示装置で
ある。
処理を施した一対の相対向する透光性基板間に、液晶材
料と、反応開始剤を添加した樹脂材料とを混合して封入
し、液晶を配向させた後に、紫外線照射によって樹脂成
分を硬化させ、この樹脂成分をカラム状(柱状)に硬化
形成することによって行う。
状の樹脂を、柱状の樹脂スペーサーという意味でPCS
(Polymerrigied Column Spacer)という。
図1に示されているのは、単純マトリックス型の液晶表
示装置である。図1において、電極112、113を有
する透光性基板110、111上の基板上には液晶材料
を一定の方向に配列するための配向手段114、115
が設けられている。この基板間に液晶材料116が挟持
されている。液晶材料116は配向手段114、115
に従って一軸配向している。一方、液晶材料から分離析
出した樹脂117がカラム状(柱状)となって2枚の基
板110、111上の配向手段114、115に接着し
ている。配向手段がどちらか一方の基板側のみに形成さ
れている場合、樹脂117は、たとえば配向手段114
と、透光性基板111あるいは該基板と電極113に接
着している。
ペーサー118によって基板間隔が決められた電極11
2、113を有する一組の透光性基板110、111で
液晶材料と反応開始剤を添加した未硬化樹脂との混合物
を挟持させ、前記透光性基板間において前記混合物中か
ら前記未硬化樹脂を析出させることによって、前記液晶
材料を配向手段に沿って配列させる。しかる後に、前記
析出した未硬化樹脂を硬化する為の手段を施す事によ
り、前記未硬化樹脂が硬化しカラム(117で示され
る)となって前記両基板を接着する。
116が配向手段115に従って配列した後に樹脂を硬
化させるため、硬化前の良好な液晶の配向状態を保つこ
とができ、硬化後の樹脂が配向に与える影響は極めて少
ない。このカラム状の硬化樹脂117は、基板間隔を保
持せしめるとともに密着性を向上させるという効果と、
液晶の配向性を向上させるという効果を有する。
温状態で液晶材料との混合状態を呈し、温度が低下した
状態では液晶材料と分離し、析出するものであることが
望ましい。また、2枚の基板間に挟持された状態で樹脂
を硬化する為に未硬化の樹脂には溶媒が含まれていない
ことが極めて望ましい。さらに、液晶材料と樹脂の分離
や液晶材料の配向状態の形成は温度に依存するところが
大きいため、樹脂は温度とは別の因子で硬化するほうが
望ましい。そうした事柄を考慮すると、例えば未硬化樹
脂として紫外線硬化型樹脂、樹脂硬化手段として紫外線
を用いることが好ましい。また、上記構成において、液
晶の種類さらには液晶の動作モードが特に限定はされな
い。
成であるが、さらに高いコントラストが必要とされる。
コントラストを高くするには、液晶の配向性をユニホー
ム配向をさせることが有用である。また、アクティブ型
の液晶表示装置の場合、液晶表示装置としてのしきい値
を低くする必要がある。これは、スイッチング素子(T
FTやMIM型素子)のスイッチングによって液晶材料
に電圧が印加された後において、電極間のリーク電流な
どのために液晶に印加される電圧が減少しても、液晶の
状態を保持する必要があるためである。そこで、本発明
においては、コントラストを高めるために液晶材料をユ
ニホーム配向させるとともに、液晶表示装置としてのし
きい値電圧を低くすることを目的とする。
に、本願発明は、 一方の基板のみに配向処理手段が設け
られた一対の基板を用いた液晶セル内に、液晶材料と未
硬化樹脂材料との混合物を注入する工程と、 前記未硬化
樹脂材料を柱状に分離させる工程と、 分離させた前記未
硬化樹脂材料を硬化させて、前記一方の基板の配向処理
手段と他方の基板とに接着している柱状の樹脂を得る工
程と を有すること、を要旨とするものである。
ト配向ではなくユニフォーム配向になり易い。 (2)配向膜が1層しかない分、電荷のやり取りが容易 (3)低しきい値電圧駆動(TFT駆動の場合、電極間
電圧が高く保持されなくても駆動が可能となる)
2枚の基板101、102からなり、該基板上には液晶
材料を駆動するための電極103、104が対向してお
り、該基板間には液晶材料等が挟持されている。ここ
で、2枚の基板には厚さ1. 1mm、100×80mm
の青板ガラスを使用した。該2枚の基板上にはスパッタ
法等の方法により透明電極ITOが成膜されている。該
ITOの膜厚は1000Åである。また、画素の大きさ
は60mm□である。基板の間隔は1. 5μmである。
いる面上には配向膜105を形成した。配向膜材料はポ
リイミド系の樹脂、例えばLQ−5200(日立化成
製)、LP−64(東レ製)、RN−305(日産化学
製)等であり、ここではLP−64を使用した。配向膜
はn−メチル−2−ピロリドン等の溶媒により希釈し、
スピンコート法により塗布した。塗布した基板は250
〜300℃、ここでは280℃で2. 5時間加熱し溶媒
を乾燥させ塗膜を硬化させた。硬化後の配向膜の膜厚は
300Åであった。
ーヨン、綿等の布が巻いてあるローラーで450〜90
0rpm、ここでは450rpmの回転数で一方向に擦
った。
ーサー108として、配向膜が塗布されている側の基板
に直径1. 5μmの真絲球(触媒化成製)を散布した。
また、他方の基板上には、該2枚の基板を固定するため
に、シール剤として基板の周辺に2液製のエポキシ系接
着剤をスクリーン印刷により印刷塗布し、その後2枚の
基板を接着固定した。
高分子樹脂の混合物を注入する。液晶材料としてはビフ
ェニル系の強誘電性液晶を使用した。この液晶は相系列
がIso−SmA−SmC*−Cryを取る。構造式は C8H17O−C6H4−C6H4−COO−C*HCH3C2H5 C10H21O−C6H4−C6H4−COO−C*HCH3C2H5 となっており、上記2種の材料が1:1で混合してい
る。高分子樹脂としては市販の紫外線硬化型の樹脂を使
用した。液晶材料と未硬化高分子樹脂は、重量比で9
5:5および85:15の割合で混合する。該混合物は
均一に混ざるようにIso(等方)相になる温度で攪拌
した。該混合物はIso相からSmA相への転移点が液
晶材料のみの場合より、5〜20℃低下した。
を100℃とし真空下で行った。注入後、液晶セルは2
〜20℃/hr、ここでは3℃/hrの割合で徐冷し
た。
直交ニコル下で観察したところある回転角で消光位、即
ち片方の偏光板に入射した光が、他方の偏光板を透過せ
ず、あたかも光が遮断された状態が得られた。このこと
は液晶材料が、2枚の基板に配向膜を形成した場合に多
くみられたツイスト配向でなく、ユニフォーム配向とな
っていることを示している。
て析出しているのが観察された。高分子樹脂は複屈折性
を示さないので偏光顕微鏡下では光は透過せず黒色に見
えた。この状態で液晶材料と未硬化樹脂を分離できてい
る。
め紫外線を照射した。照射強度は3〜30mW/c
m2 、ここでは10mW/cm2 とし、照射時間は0.
5〜5min、ここでは1minとした。
と同様に偏光顕微鏡下で観察したが配向状態はほとんど
変化しなかった。紫外線照射の配向状態に対する影響は
見られなかった。
方法は、ハロゲンランプを光源とする偏光顕微鏡によ
り、直交ニコル下で液晶セルを±20Vの矩形波で駆動
し、透過光強度をフォトマルチプライヤーで検出するも
のである。その結果を下記表1に示す。
樹脂(以下PCS:Polymarized Column spacer、重合
カラムスペーサーと記述する)107の比率が高い方が
電極部分にPCSが占める面積が大きいため、明表示で
の透過率が低くなるが、コントラスト比はそれらの商な
ので余り差はなくなる。
存在は全く分からない。これらの結果から未硬化樹脂の
混合比が0. 1〜20%程度ならば液晶材料のみの装置
と比較して、遜色のないものとすることができる。
認するため冷却速度を変化させた場合の配向状態の様子
を下記表2に示す。表2によれば徐冷の割合が100℃
/hrよりも速い場合は配向しない部分が生じ、20℃
/hrよりも遅い場合は配向状態は良好であった。
状態には何等変化がなかった。これは液晶材料中に点在
するPCSが2枚の基板を内部接着し、基板間隔が一定
に保たれセルが瓢箪状に膨れてしまうことを防いでいる
ためである。
観察した。液晶材料はアルコールにより抽出した。観察
結果によればPCSが2枚の基板間でカラム状(柱状)
になっていることが分かる。
樹脂混合物の徐冷速度で変化し、不定形であるものもあ
れば、一軸配向処理方向に樹脂の長軸ができるものもあ
る。PCSの間隔は10〜100μmである。
を形成してアクティブ駆動をした場合、両面に配向膜を
形成した場合に比較して、配向膜が片面にしかないた
め、液晶材料に電界が印加され易くなり、しきい値を低
くすることが可能となるため、スイッチング素子からパ
ルスが印加されて液晶材料を反転させた後、電極間のリ
ーク電流などのため電極間電圧が低くなっても、液晶材
料の表示状態を保持することができる。
効果を得ることができた。 (1)ユニフォーム配向・・・コントラスト比が向上し
た。 (2)内部接着効果・・・・・セルの設置場所に関わら
ず、たわみ、膨らみがなくなった。 (3)低しきい値駆動・・・・TFT駆動の場合、電極
間電圧が高く保持されなくても液晶材料を動作させるこ
とができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 一方の基板のみに配向処理手段が設けら
れた一対の基板を用いた液晶セル内に、液晶材料と未硬
化樹脂材料との混合物を注入する工程と、 前記未硬化樹脂材料を柱状に分離させる工程と、分離 させた前記未硬化樹脂材料を硬化させて、前記一方
の基板の配向処理手段と他方の基板とに接着している柱
状の樹脂を得る工程とを有することを特徴とする液晶表
示装置の作製方法。 - 【請求項2】 請求項1において、前記配向処理手段は
配向膜であることを特徴とする液晶表示装置の作製方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5139396A JP2796923B2 (ja) | 1993-05-18 | 1993-05-18 | 液晶表示装置の作製方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5139396A JP2796923B2 (ja) | 1993-05-18 | 1993-05-18 | 液晶表示装置の作製方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06331968A JPH06331968A (ja) | 1994-12-02 |
JP2796923B2 true JP2796923B2 (ja) | 1998-09-10 |
Family
ID=15244313
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5139396A Expired - Fee Related JP2796923B2 (ja) | 1993-05-18 | 1993-05-18 | 液晶表示装置の作製方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2796923B2 (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6069632A (ja) * | 1983-09-27 | 1985-04-20 | Seiko Epson Corp | 液晶表示体及びその製造方法 |
JPS61219931A (ja) * | 1985-03-26 | 1986-09-30 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 液晶表示装置 |
JPH01142617A (ja) * | 1987-11-30 | 1989-06-05 | Fuji Photo Film Co Ltd | 液晶表示素子用セル及びその製造方法 |
-
1993
- 1993-05-18 JP JP5139396A patent/JP2796923B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH06331968A (ja) | 1994-12-02 |
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