JP2796459B2 - 1ステップ平面型ホログラフィック・ステレオグラムの作製方法 - Google Patents

1ステップ平面型ホログラフィック・ステレオグラムの作製方法

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JP2796459B2
JP2796459B2 JP3247804A JP24780491A JP2796459B2 JP 2796459 B2 JP2796459 B2 JP 2796459B2 JP 3247804 A JP3247804 A JP 3247804A JP 24780491 A JP24780491 A JP 24780491A JP 2796459 B2 JP2796459 B2 JP 2796459B2
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    • G03H1/26Processes or apparatus specially adapted to produce multiple sub- holograms or to obtain images from them, e.g. multicolour technique
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、1ステップ平面型ホロ
グラフィック・ステレオグラムを作製する方法に係り、
特に再生の際に、近距離からの点照明光源を用いても歪
のない再生像が得られ、また単色レーザー光を用いて疑
似カラーHSを合成するための原画を容易に作製し得る
ようにした1ステップ平面型ホログラフィック・ステレ
オグラムの作製方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、1ステップ平面型ホログラフ
ィック・ステレオグラム(1ステップ平面型レインボー
・ホログラフィック・ステレオグラム、および1ステッ
プ平面型リップマン・ホログラフィック・ステレオグラ
ム)を合成できる1−ステップ合成法がある。
【0003】まず、1ステップ平面型レインボー・ホロ
グラフィック・ステレオグラムを合成する際には、図1
3に合成光学系の概要を示すように、視差画像原画1
は、光学系の投影レンズ2によって視野レンズ3の付近
に結像される。一方、これを照明するレーザー光束は、
垂直方向に関しては、視野レンズ3によってホログラム
面から設定観察距離(一般約1m)の所に集光される。
また、水平方向に関しては、F−ナンバーの小さいシリ
ンドリカルレンズ4によってホログラムフィルム5面に
集光され、ホログラムフィルム5の下方から入射する平
行光の参照光6と干渉させ、細長い要素ホログラムとし
て記録される。そして、視差画像原画1を替えながら、
ホログラム・フィルム5を少しずつ移動させる。このよ
うに合成したホログラムを平面型にして、平行な光源を
用いて照明する。観察者7は、ホログラム面から約1m
離れた位置に目を置けば、再生像が光学系の視野レンズ
3付近にあるように観察される。
【0004】次に、1ステップ平面型リップマン・ホロ
グラフィック・ステレオグラムを合成する際には、ホロ
グラムの垂直方向に広い視域を得るために、レンチキュ
ラー・シートを用い、また、水平方向に広い視域を得る
ために、F−ナンバーの小さいシリンドリカルレンズを
使用する。
【0005】すなわち、図14に合成光学系の概要を示
すように、レンチキュラー・シート8の小さいシリンド
リカルレンズ9群は、ホログラムフィルム10面の直前
にある細長いスリットと直交するように配置する。視差
画像原画11は、垂直方向に関しては、投影レンズ12
と視野レンズ13によって、レンチキュラー・シート8
面に結像する。また、水平方向に関しては、シリンドリ
カルレンズ9とレンチキュラー・シート8との間に結像
することになる。なお、14は観察位置である。
【0006】視差画像原画11を照明するレーザー光束
は、垂直方向に関しては、視野レンズ13によってほぼ
平行光となり、レンチキュラー・シート8によって拡散
される。また、水平方向に関しては、シリンドリカルレ
ンズ9によってホログラムフィルム10面上に集光され
る。
【0007】一方、平行な参照光15は、物体光の反対
側から、ホログラムフィルム10の上方から約45度
で、物体光とほぼ同じ幅の細長いスリットを通して入射
し、ホログラムフィルム10に入射する物体光と干渉さ
せて、要素ホログラムとして記録する。
【0008】以上のように、1ステップ平面型ホログラ
フィック・ステレオグラムを合成する際に、参照光は一
定でスリットを固定して、ホログラムフィルムのみを水
平方向に少しずつ移動していってホログラフィック・ス
テレオグラムを合成する光学系では、再生の際に平行な
照明光が必要になる。しかし、一般的には、有限距離か
らの点光源を用いてホログラムを照明する。そうする
と、水平方向に関しては歪みが生じ、結果として、1ス
テップ平面型ホログラフィック・ステレオグラムの再生
像の画質を劣化させることになる。
【0009】すなわち、1ステップ平面型ホログラフィ
ック・ステレオグラムの再生像には、次のような二つの
原因によって歪みが生じる。
【0010】(a)ホログラフィック・ステレオグラム
を合成する際に、平行な参照光を使用し、再生照明する
際に、無限遠でなく有限距離からの点照明光源を用いる
ことによる。
【0011】(b)再生像を観察する場合、目に入った
光の波長が、記録する際に使用したレーザー光の波長と
異なることによる。
【0012】前者の原因に関しては、平面型ホログラフ
ィック・ステレオグラムを合成する際に、スリットを固
定して、ホログラムフィルムのみを水平方向に少しずつ
移動していって合成するため、ホログラムの水平方向に
関しては、平行な参照光を用いて合成することと同じに
なる。従って、照明再生の際に、平行な照明光が必要に
なる。しかし、ホログラフィック・ステレオグラムと同
じ幅の平行照明光を作るには、大口径のレンズが必要と
なり、容易ではない。そこで、一般的には、有限距離か
らの点光源を用いて、ホログラムを照明する。この場
合、水平方向に関しては、図15にその概要を示すよう
に、再生像に歪みが生じる。
【0013】再生像の位置は、ホログラム面の近傍域に
あり、しかもその奥行きが浅い場合には、上述のような
歪みは目立たないが、奥行きの大きい立体像を表示する
場合には、このような歪みが無視できなくなる。
【0014】一方、後者の原因に関しては、波長によっ
て、倍率の異なる像が再生される。この原因により、単
一レーザー光を用いて疑似カラーホログラフィック・ス
テレオグラムを作成する場合には、赤、緑、青の色成分
の再生像は、異なる倍率で重なって再生され、再生像が
色ずれを生じて観察される。また、有限距離からの照明
光源を用いれば、前者の原因と複合して、歪みがより一
層大きくなる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
合成法による1ステップ平面型ホログラフィック・ステ
レオグラムの作製方法においては、再生の際に、近距離
からの点照明光源を用いると、再生像に歪みが生じるば
かりでなく、単色レーザー光を用いて疑似カラーHSを
合成するための原画を作製することが困難であるという
問題があった。
【0016】本発明は上述のような問題を解決するため
に成されたもので、再生の際に、近距離からの点照明光
源を用いても歪のない再生像を得ることができ、また単
色レーザー光を用いて疑似カラーHSを合成するための
原画を容易に作製することが可能な極めて信頼性の高い
1ステップ平面型ホログラフィック・ステレオグラムの
作製方法を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明では、1ステップ平面型ホログラフィック・
ステレオグラムを作製する方法において、視差画像原画
を生成する工程と、生成された視差画像原画を入力する
工程と、有限距離からの点光源を用いて1ステップ平面
型ホログラフィック・ステレオグラムを照明する場合の
歪量を、再生点像と理想点像とのずれをコンピュータ・
シミュレーションにより解析し、かつ当該歪量の解析結
果に基づいて下記式に従って、入力された視差画像原画
組み替えによる画像処理を行なって、有限距離からの
点光源による1ステップ平面型ホログラフィック・ステ
レオグラムの再生像の歪みを補正する工程と、画像処理
された視差画像原画を出力する工程と、出力された視差
画像原画を1ステップ合成光学系により合成して1ステ
ップ平面型ホログラフィック・ステレオグラムを得る工
程とを備えて成る。D=(ΔX+R)tanθ i d=L×tanθ i θ i =sin -1 {sinθ c +(λ c /λ r )sinθ o sinθ o =d´/(L 2 +d´ 2 1/2 ΔX:再生像の中心とホログラム面との距離 R :カメラレンズと物体中心との距離 d´:オリジナル両像の縦長の部分画像と中心との水平
距離 d :HS原画の縦長の部分画像と中心との水平距離 θ c :照明光線の角度
【0018】
【0019】
【作用】従って、本発明の1ステップ平面型ホログラフ
ィック・ステレオグラムの作製方法においては、有限距
離からの点光源を用いて1ステップ平面型ホログラフィ
ック・ステレオグラムを照明する場合の歪量を、再生点
像と理想点像とのずれをコンピュータ・シミュレーショ
ンにより解析し、かつ当該歪量の解析結果に基づいて
述のような式に従って、入力された視差画像原画の組み
替えによる画像処理を行なって、有限距離からの点光源
による1ステップ平面型ホログラフィック・ステレオグ
ラムの再生像の歪みを補正し、当該画像処理された視差
画像原画を1ステップ合成光学系により合成して1ステ
ップ平面型ホログラフィック・ステレオグラムを得るこ
とにより、ホログラムを再生する際に、近距離からの点
照明光源を用いても、歪のない再生像を得ることができ
る。これにより、ホログラムの照明光学系が簡単になる
コンパクトな照明のホログラフィック・ステレオグラム
にも容易に合成できる。また、単色レーザー光を用いて
疑似カラーHSを合成するための原画を容易に作製する
ことができる。
【0020】また、単色レーザー光を用いて疑似カラー
HSを合成するための原画を容易に作製することができ
る。
【0021】
【実施例】まず、本発明の考え方について説明する。
【0022】本発明は、有限距離からの点光源を用いて
1ステップ平面型ホログラフィック・ステレオグラムを
照明する場合の歪量を、再生点像と理想点像とのずれを
コンピュータ・シミュレーションにより解析し、この歪
量の解析結果に基づいて視差画像原画の画像処理を行な
って、有限距離からの点光源による1ステップ平面型ホ
ログラフィック・ステレオグラムの再生像の歪みを補正
するものである。
【0023】[A]有限距離からの点光源の照明による
歪量のコンピュータ・シミュレーション ここでは、コンピュータ・シミュレーションにより、有
限距離からの点光源を用いて1ステップ平面型レインボ
ー・ホログラフィック・ステレオグラムを照明する場合
の歪量を調る。そのシミュレーションの条件を次に示
す。
【0024】*これまでは、平面型ホログラフィック・
ステレオグラムの合成は平行な参照光を用いたが、ここ
では、有限距離Dからの点光源を用いて照明する際に、
観察位置は合成時の視野レンズによる集光位置と変わら
ないように、合成の際にも同距離からの点参照光源を用
いると仮定する。すなわち、ホログラフィック・ステレ
オグラムの合成と照明は、合成の際にホログラムの中心
位置より法線方向と45度をなす角度方向に沿って、有
限距離D離れた所から点光源を用いる。
【0025】*視野レンズによって、垂直方向の光線は
ホログラム面より1mの所に集光される。そこを観察位
置とする。すなわち、観察の際に、ホログラム面の中心
から法線方向と45度のなす角度方向に沿って、有限距
離D離れた所に白色光の点光源を用いて、ホログラフィ
ック・ステレオグラムを照明する。観察者は、ホログラ
ムをはさんで、照明光源と反対側に1mの所で再生像を
観察する。
【0026】この様子を図1に示す。
【0027】前述のように、ホログラフィック・ステレ
オグラムを合成する際に、有限距離D距離からの点光源
を用い、再生時にも同距離からの点光源で照明すると、
垂直方向の再生光線方向が記録すると同じになるため、
シミュレーションでは水平方向(X−Z面)の再生光線
だけを考慮する。水平方向に関して、平行光の参照光で
合成し、そして上述の有限距離Dを1mおよび2mとし
た時、ホログラフィック・ステレオグラムの回折光線の
方向を(1)式に基づいて求める。
【0028】 (sinθr −sinθ0 )/λr =(sinθc −sinθi )/λc ……(1) ここで、θr 、θ0 、θc 、θi は、それぞれ参照光、
物体光、照明光、再生回折光の方向と、ホログラムの法
線とのなす角度を意味する。また、λr ,λc は、それ
ぞれ記録波長と再生光波長を示す。
【0029】いま、ホログラフィック・ステレオグラム
の合成では、有限距離Dから点参照光源を用い、再生の
際にも有限距離Dから照明する。これは垂直方向に関し
て、観察位置は原画作成する時に設定した位置と同じに
するためである。
【0030】(1)式を用いて、X−Z面にある点像の
座標を求め、この座標と理想な(歪みのない)再生点像
の座標との歪量(ずれ)を求める。表示立方体のサイズ
は、40*40*40cm3 であり、立方体の中心はホロ
グラム面にあると仮定する。なお、ΔXは奥行き方向、
ΔZは横方向の歪量を意味する。
【0031】図2および図3は、シミュレーションの結
果をそれぞれ示す図である。図において、ΔXは奥行き
方向、ΔZは水平方向の歪量を意味する。かかる結果よ
り、奥行き方向の歪量ΔXは水平方向の歪量ΔZより
も、はるかに大きくなることがわかった。また、照明点
光源とホログラムとの距離が近い程、この歪量は急に大
きくなることがわかった。さらに、ホログラムの手前と
後ろでは、歪む方向が違っていることがわかった。さら
にまた、1ステップ平面型レインボー・ホログラフィッ
ク・ステレオグラムと、1ステップ平面型リップマン・
ホログラフィック・ステレオグラムの歪は、図4に示す
ように異なっている。
【0032】[B]歪みの補正法 前述のコンピュータ・シミュレーションの結果からわか
るように、1ステップ平面型レインボー・ホログラフィ
ック・ステレオグラムでは、2メートルからの点光源で
照明する時、歪み量は無視できない程大きいことが分か
った。そこで、この様な歪みを補正する方法として、任
意の位置に再生するための画像処理法の原理に基づいた
歪み補正法を次に説明する。
【0033】(1ステップ平面型レインボー・ホログラ
フィック・ステレオグラムの歪の補正法)図5から分か
るように、ホログラム面よりΔX離れた所に像を再生す
る場合を考慮する。ホログラフィック・ステレオグラム
のN番目ホログラム・エレメントにおいて、露光する際
に、ホログラム・フィルムにの角度θo で入射する物体
光線PNQは正面から入射する参照光線と干渉し、ホロ
グラム・エレメントとして露光する。そして、再生する
際に、有限距離から点光源Sより、角度θr でN番目エ
レメントを照明する。この照明光線は、ホログラムによ
ってNQ′の方向に角度θi で再生光として回折され
る。これらの関係は、次の(2),(3)式で表わすこ
とができる。
【0034】 D=(ΔX+R)tanθi ……(2) d=L×tanθi ……(3) ここで、θi =sin-1{sinθc +(λc /λr )sinθo } sinθo =d´/(L2 +d´2 1/2 つまり、ホログラム面からΔX離れた所に再生像を表示
する場合、物体のO点の縦長部分は、有限距離からの点
光源Sの照明によってNO´Q´の光路に再生され、再
生像は歪んでしまう。この再生光線は、物体のO′点の
縦長の部分であれば、正確に再生像を再生することにな
るため、歪みの補正は次のようにすればよい。
【0035】すなわち、歪みのない再生像を作成するた
めに、図6に示すように、視点の位置から、物体のオリ
ジナル画像から入れ替えの処理によって視差画像原画を
作成する。例えば、N番目のホログラム・エレメントに
記録するべき視差画像原画のd′部分のエレメントは、
Q′の視点から撮ったオリジナル画像のd部分から組み
入れ替えられることになる。同じの原理で、全ての視差
画像原画のエレメントも同じ様に組み合わせる。
【0036】(1ステップ平面型リップマン・ホログラ
フィックステレオグラムの歪の補正法)1ステップ平面
型リップマン・ホログラフィックステレオグラムは、1
ステップ平面型レインボー・ホログラフィック・ステレ
オグラムと同じ理由で歪みが生じる。但し、再生角度の
変化が異なっている。
【0037】1ステップ平面型リップマン・ホログラフ
ィックステレオグラムを合成する時に、参照光は物体光
の反対側から入射し、物体光との三次元の干渉縞を記録
する。ある角度から入射する白色光の照明光に対して、
三次元干渉縞の方向および干渉縞の間隔dの条件を満足
するような波長だけ反射回折される。そして、図7から
わかるように、照明光線の角度θc によって、回折波長
(再生光波長)λi とその角度θi とする。これらの関
係は、次の(4),(5)式で表わすことができる。
【0038】 λi =sin[θc −{(θr +θo )/2} /sin{(θo −θr )/2} ……(4) θi =θo +θr +θc ……(5) 一例として、633nmの波長で横幅40cmのホログ
ラフィック・ステレオグラムを合成すれば、2mからの
白色光点光源の照明により、最大の波長変化量は13n
m(短い波長の方へシフトする)で、この時の再生光の
角度変化量は9.3度になる。これより、再生点像の位
置が大きく変わる。このように、再生波長の変化は非常
に小さいが、それによる再生光の角度の変化は無視する
ことはできない。前述の歪みを補正する方法はレインボ
ーHSの歪み補正方法と同じであると考えられる。
【0039】すなわち、(5)式から得られた再生光の
角度θi を(1)式と(2)式に代入すれば、1ステッ
プ平面型リップマン・ホログラフィック・ステレオグラ
ムの歪みを補正するための視差画像原画が得られる。
【0040】以下、上記のような考え方に基づく本発明
の一実施例について、図面を参照して詳細に説明する。
【0041】図8は、本発明による1ステップ平面型ホ
ログラフィック・ステレオグラムの作製方法を実現する
ためのハードウェア構成例を示すブロック図である。図
8において、視差画像原画生成システム21と、画像入
力装置22と、コンピュータ画像処理システム23と、
画像出力装置24と、ホログラフィック・ステレオグラ
ム合成システム25と、コンパクト照明装置26とから
成っている。
【0042】ここで、視差画像原画生成システム21
は、例えばテレビカメラの撮影、またはコンピュータグ
ラフィックスにより、視差画像原画を生成するものであ
る。また、画像入力装置22は、例えば光ディスク等か
らなり、視差画像原画生成システム21により生成され
た視差画像原画を入力し格納するものである。さらに、
コンピュータ画像処理システム23は、有限距離からの
点光源を用いて1ステップ平面型ホログラフィック・ス
テレオグラムを照明する場合の歪量を、再生点像と理想
点像とのずれをコンピュータ・シミュレーションにより
解析し、かつこの歪量の解析結果に基づいて入力された
視差画像原画の画像処理を行なって、有限距離からの点
光源による1ステップ平面型ホログラフィック・ステレ
オグラムの再生像の歪みを補正する機能を有するもので
ある。
【0043】一方、画像出力装置24は、コンピュータ
画像処理システム23により画像処理された視差画像原
画を格納し出力するものである。また、ホログラフィッ
ク・ステレオグラム合成システム25は、画像出力装置
24により出力された視差画像原画を、1ステップ合成
光学系により合成して1ステップ平面型ホログラフィッ
ク・ステレオグラムを得るものである。さらに、コンパ
クト照明装置26は、ホログラフィック・ステレオグラ
ム合成システム25により得られた1ステップ平面型ホ
ログラフィック・ステレオグラムの近距離に配置された
点光源からなり、1ステップ平面型ホログラフィック・
ステレオグラムを近距離照明するものである。
【0044】次に、本実施例による1ステップ平面型ホ
ログラフィック・ステレオグラムの作製方法について説
明する。なお、図9および図10は、この場合の処理手
順・内容を示すフロー図である。
【0045】まず、視差画像原画生成システム21によ
り、視差画像原画を生成する。
【0046】次に、この視差画像原画生成システム21
により生成された視差画像原画を、画像入力装置22に
入力して格納する。
【0047】次に、コンピュータ画像処理システム23
により、前述した方法によって、有限距離からの点光源
を用いて1ステップ平面型ホログラフィック・ステレオ
グラムを照明する場合の歪量を、再生点像と理想点像と
のずれをコンピュータ・シミュレーションにより解析す
る。そして、この歪量の解析の結果、歪み補正するか否
かを判定し、その結果歪み補正する必要がある場合に
は、解析の結果に基づいて、前述した方法により、図
に示すようなフロー図に従って、画像入力装置22よ
り入力された視差画像原画の組み替えによる画像処理を
行ない、有限距離からの点光源による1ステップ平面型
ホログラフィック・ステレオグラムの再生像の歪みを補
正する。
【0048】次に、このようにしてコンピュータ画像処
理システム23によって画像処理された視差画像原画
を、画像出力装置24に格納し出力する。
【0049】次に、ホログラフィック・ステレオグラム
合成システム25により、画像出力装置24によって出
力された視差画像原画を、前述したような1ステップ合
成光学系により合成して、1ステップ平面型ホログラフ
ィック・ステレオグラムを得るものである。
【0050】以上のようにして、1ステップ平面型ホロ
グラフィック・ステレオグラムを作製する。
【0051】そして、かかるホログラフィック・ステレ
オグラム合成システム25により得られた1ステップ平
面型ホログラフィック・ステレオグラムを、その近距離
に配置された点光源からなるコンパクト照明装置26を
近距離照明することによって、1ステップ平面型ホログ
ラフィック・ステレオグラムを再生することができる。
【0052】なお、上述の歪み補正の有効性を確かめる
ために、実験を行なった。この場合、1ステップ合成光
学系のレンズのサイズを考慮し、実験に用いた立方体の
サイズを、図11に示すように、奥行き40cm、横
幅、15cm、縦幅、15cmとした。再生像の中心は
ホログラム面上に、そして照明光源の距離はホログラム
面の中心から2mと仮定し、上述の歪み補正法によって
入れ替えの処理をした画像を用いて、1ステップ平面型
レインボー・ホログラフィック・ステレオグラムを合成
した。補正前の再生像と補正後の再生像を、図12に示
している。この結果より、本方法を用いた補正の効果が
確認された。
【0053】本実施例の方法を用いることにより、コン
パクトな照明による1ステップ平面型レインボー・ホロ
グラフィック・ステレオグラム、および1ステップ平面
型リップマン・ホログラフィック・ステレオグラムを作
製することが可能である。また、1ステップ疑似カラー
レインボー・ホログラフィック・ステレオグラムのため
の原画作製にも応用することができる。さらに、本実施
例の方法は、従来の2ステップ合成法と異なったホログ
ラフィック・ステレオグラムを自動的に合成できる1ス
テップ合成法に対して、極めて重要な原画処理方法であ
る。
【0054】上述したように、本実施例では、1ステッ
プ平面型ホログラフィック・ステレオグラムを作製する
に際して、まず視差画像原画生成システム21により、
視差画像原画を生成し、次にこの視差画像原画生成シス
テム21により生成された視差画像原画を、画像入力装
置22に入力して格納し、次にコンピュータ画像処理シ
ステム23により、有限距離からの点光源を用いて1ス
テップ平面型ホログラフィック・ステレオグラムを照明
する場合の歪量を、再生点像と理想点像とのずれをコン
ピュータ・シミュレーションにより解析し、この歪量の
解析の結果、歪み補正するか否かを判定し、かつその結
果歪み補正する必要がある場合には、解析の結果に基づ
いて、前述した方法により、図10に示すようなフロー
図に従って、画像入力装置22より入力された視差画像
原画の組み替えによる画像処理を行ない、有限距離から
の点光源による1ステップ平面型ホログラフィック・ス
テレオグラムの再生像の歪みを補正し、次にこのコンピ
ュータ画像処理システム23によって画像処理された視
差画像原画を、画像出力装置24に格納して出力し、し
かる後にホログラフィック・ステレオグラム合成システ
ム25により、画像出力装置24によって出力された視
差画像原画を、1ステップ合成系により合成して、1ス
テップ平面型ホログラフィック・ステレオグラムを作製
するようにしたものである。
【0055】従って、次のような効果が得られるもので
ある。
【0056】(a)1ステップ平面型ホログラフィック
・ステレオグラムには、再生する際に平行光の照明光源
が要求されるが、現実にはホログラムと同じ幅の平行光
を作ることが容易ではないため、一般に有限距離からの
点光源を用いて照明する。そうすると、再生像には歪が
生じる。しかし、本実施例のような画像補正処理方法に
よって、近距離からの照明光源を用いても、このような
歪が生じることはない。よって、コンパクトな照明のホ
ログラフィック・ステレオグラムにも容易に合成でき、
ホログラムの照明光学系が極めて簡単になる。
【0057】すなわち、1ステップ平面型ホログラフィ
ック・ステレオグラムには、再生する際に、近距離から
の点照明光源を用いても、歪のない再生像を得ることが
可能となる。これにより、ホログラムの照明光学系が簡
単になるコンパクトな照明のホログラフィック・ステレ
オグラムにも容易に合成できる。
【0058】(b)本実施例の方法を用いることによ
り、単色レーザー光を用いて疑似カラーホログラフィッ
ク・ステレオグラムを合成するための原画を容易に作製
することが可能となる。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、再
生の際に、近距離からの点照明光源を用いても歪のない
再生像を得ることができ、また単色レーザー光を用いて
疑似カラーHSを合成するための原画を容易に作製する
ことが可能な信頼性の高い1ステップ平面型ホログラフ
ィック・ステレオグラムの作製方法が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の考え方を説明するためのシミュレーシ
ョンモデルを示す図。
【図2】コンピュータシミュレーションによる奥行き方
向の歪量の一例を示す図。
【図3】コンピュータシミュレーションによる水平方向
の歪量の一例を示す図。
【図4】1ステップ平面型レインボー・ホログラフィッ
ク・ステレオグラムの歪量と、1ステップ平面型リップ
マン・ホログラフィック・ステレオグラムの歪量との違
いを示す図。
【図5】本発明による歪み補正法を説明するための概念
図。
【図6】本発明による歪み補正法を説明するための概念
図。
【図7】本発明による歪み補正法を説明するための概念
図。
【図8】本発明による1ステップ平面型ホログラフィッ
ク・ステレオグラムの作製方法を実現するためのハード
ウェア構成例を示すブロック図。
【図9】本発明による処理方法を説明するためのフロー
図。
【図10】本発明による歪み補正法を説明するためのフ
ロー図。
【図11】本発明による歪み補正法の効果を説明するた
めの概念図。
【図12】本発明による歪み補正法の効果を説明するた
めの概念図。
【図13】1ステップ平面型レインボー・ホログラフィ
ック・ステレオグラムの合成光学系の構成例を示す概要
図。
【図14】1ステップ平面型リップマン・ホログラフィ
ック・ステレオグラムの合成光学系の構成例を示す概要
図。
【図15】近距離照明光源による再生像の歪みを説明す
るための図。
【符号の説明】
21…視差画像原画生成システム、22…画像入力装
置、23…コンピュータ画像処理システム、24…画像
出力装置、25…ホログラフィック・ステレオグラム合
成システム、26…コンパクト照明装置。
フロントページの続き (72)発明者 康 徳寛 東京都台東区台東一丁目5番1号 凸版 印刷株式会社内 (72)発明者 本田 捷夫 神奈川県横浜市緑区北八朔町1913−12 (72)発明者 山口 雅浩 東京都世田谷区鎌田4−1−31−502 (72)発明者 大山 永昭 神奈川県川崎市川崎区観音2−3−9 (56)参考文献 光技術コンタクト VOL.28 N O.8 P.459〜P.465 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03H 1/26

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1ステップ平面型ホログラフィック・ス
    テレオグラムを作製する方法において、 視差画像原画を生成する工程と、 前記生成された視差画像原画を入力する工程と、 有限距離からの点光源を用いて1ステップ平面型ホログ
    ラフィック・ステレオグラムを照明する場合の歪量を、
    再生点像と理想点像とのずれをコンピュータ・シミュレ
    ーションにより解析し、かつ当該歪量の解析結果に基づ
    いて下記式に従って、前記入力された視差画像原画の
    み替えによる画像処理を行なって、有限距離からの点光
    源による1ステップ平面型ホログラフィック・ステレオ
    グラムの再生像の歪みを補正する工程と、 前記画像処理された視差画像原画を出力する工程と、 前記出力された視差画像原画を1ステップ合成光学系に
    より合成して1ステップ平面型ホログラフィック・ステ
    レオグラムを得る工程と、 を備えて成ることを特徴とする1ステップ平面型ホログ
    ラフィック・ステレオグラムの作製方法。D=(ΔX+R)tanθ i d=L×tanθ i θ i =sin -1 {sinθ c +(λ c /λ r )sinθ o sinθ o =d´/(L 2 +d´ 2 1/2 ΔX:再生像の中心とホログラム面との距離 R :カメラレンズと物体中心との距離 d´:オリジナル両像の縦長の部分画像と中心との水平
    距離 d :HS原画の縦長の部分画像と中心との水平距離 θ c :照明光線の角度
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