JP2796236B2 - コーティング剤の絶縁性貯留タンクを有する導電性コーティング剤の静電塗装装置 - Google Patents

コーティング剤の絶縁性貯留タンクを有する導電性コーティング剤の静電塗装装置

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JP2796236B2 JP5224608A JP22460893A JP2796236B2 JP 2796236 B2 JP2796236 B2 JP 2796236B2 JP 5224608 A JP5224608 A JP 5224608A JP 22460893 A JP22460893 A JP 22460893A JP 2796236 B2 JP2796236 B2 JP 2796236B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、水性ペイントのよう
な導電性液状コーティング剤の静電塗装装置に関するも
のである。特に、本発明は、塗装時に高電圧である種類
のコーティング剤の貯留タンクを有しており、高電圧部
分と一般的には接地電位である異なる電位を示す他の部
分との間のトラッキング電流の発生を防止可能なコンパ
クトで軽量なユニットに関するものである。
【０００２】本発明は、特に必須ではないが、この種の
中間貯留タンクおよび、様々な折曲げ可能な部材が接地
されている多関節ロボットにより支持されるために十分
にコンパクトで軽量である少なくとも一つの静電スプレ
ー装置とを有しているユニットに関するものである。
【０００３】
【従来の技術】アメリカ特許第４, ７８５, ７６０号に
は、塗装に必要な量のコーティング剤が、多関節ロボッ
トに設けた貯留タンクに蓄積されている導電性コーティ
ング剤の静電塗装装置が開示されている。多関節ロボッ
トは、貯留タンクの近傍に静電スプレー装置を有してい
る。さらに、多関節ロボットに、少なくとも電源の高電
圧部分を設けることが可能である。電源の高電圧出力
は、貯留タンクのすべての導電性コーティング剤が高電
圧となるように、静電スプレー装置に接続されている。
この種の装置は、二つの主な利点を有している。コーテ
ィング剤分配回路とロボットに設けたスプレー装置との
間の長いホースが不要となり、コーティング剤が交換さ
れるたびに、すなわち色が交換されるたびに十分な量の
コーティング剤が節約され、コーティング剤が静電塗装
される導電性コーティング剤である場合、塗装時に貯留
タンクと供給回路（接地されている）との間に必要な電
気的な絶縁を容易に得られる。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、導電性コー
ティング剤を高電圧で蓄積可能であるこの種のコンパク
トで軽量な絶縁中間貯留タンクを提供することを目的と
するものである。
【０００５】本発明の装置は、高電圧の部材と特に接地
電位である異なる電位の部材との間で理論では絶縁され
ている面に沿った、いわゆる’トラッキング’現象から
生じる漏出電流の発生を防止可能なひと組の装置により
優れた効果を発揮するものである。
【０００６】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明に係る静
電塗装装置は、絶縁性部材内に形成される実質的に円筒
状キャビティ内に画成され、前記キャビティ内のコーテ
ィング剤室を絶縁性作動流体を充填した作動室より分離
する可動壁を構成するピストンを有するとともに高電圧
のコーティング剤を収容する貯留タンクを有し、前記絶
縁性部材が、接地された導電材製ソケットに固定され、
該導電材製ソケットは、ソケットと作動室間に設けら
れ、コーティング剤とは非接触状態のキャビティの後側
壁近傍位置に作動流体を放出する作動流体供給回路に接
続されており、前記作動流体供給回路の一部が、前記後
側壁より前記ソケットから離間する方向に、前記キャビ
ティと実質的に平行に延びていることを特徴とする。
【０００７】本発明の一実施例においては、前記後側壁
および少なくとも前記キャビティの円筒状壁の大部分
は、前記絶縁性部材の共通のユニット内に形成されてい
る。
【０００８】また、前記ピストンは、前記キャビティに
密接して取り付けられた絶縁性管状ライナに摺動可能に
嵌合し、作動流体供給回路の前記一部は前記キャビティ
の内面と前記ライナの外面との間に画成されている少な
くとも一つの長手方向通路を有している。
【０００９】そして、前記管状ライナはその外面に、前
記キャビティの前記後側壁近傍の端部から前記絶縁性部
材のボアと連通している円形接続溝へ延びている、少な
くとも一つの前記作動流体供給回路の一部を形成する長
手方向溝を有している。
【００１０】また、前記キャビティの大部分を有してい
る前記絶縁性部材の前記ユニットは前記キャビティを閉
塞しているもう一つのユニットに取り付けられており、
前記管状ライナは後者のユニットの円筒状ボアに係合さ
れており、前記ボアは終端に、幅が前記ライナの厚さに
一致しているショルダを有しており、実質的に連続した
面を前記コーティング剤室に形成する寸法のシールが前
記ライナ端部とショルダとの間に配置されている。
【００１１】本発明に係る静電塗装装置は、機械接触な
しに前記キャビティ内の前記ピストン位置を感知する手
段を有することができる。
【００１２】前記感知手段は、前記ピストンと平行に移
動可能な磁界に反応するカーソル等の部材を有している
線形ポテンショメータ型抵抗センサを有しており、前記
ピストンが磁石を有し、該磁石は前記カーソルに磁気的
に結合されて、その変位に伴ってカーソルを変位させる
ようにしたものであって良い。
【００１３】前記抵抗センサは、少なくとも前記キャビ
ティの前記後側壁と反対側の前記作動流体供給回路の端
部近傍から、少なくともその長さの一部を被覆する絶縁
性材カバーを有する接地された金属ジャケットを有して
いる。
【００１４】前記ピストンの磁石は、前記ピストン移動
の実質的にすべての長さにわたって前記ピストンを回転
に対して安定させるために、前記抵抗センサの両側に配
置された二つの磁気材料棒等の長手方向ガイド手段と磁
力により結合されるようにすることができる。
【００１５】また、前記感知手段は光学センサ手段であ
っても良い。
【００１６】その場合、前記感知手段は光源および干渉
計を有しており、前記ピストンは前記光源に対向する側
面に反射面を有している。
【００１７】キャビティのすべて（作動室の後側壁に関
する限り）は、少なくともピストンが後側壁に接触する
まで後方に押される時、すなわち貯留タンクがコーティ
ング剤で満たされている時には、高電圧となる。作動流
体供給回路は必然的に作動室に作動流体を放出するの
で、すべてのトラッキング電流の発生位置となる可能性
がある。しかしながら本発明では、接地された金属部材
がこの回路の近くに存在する場合や、例えば接地された
ソケットが使用される場合、もしくは遮蔽部材が近くに
取り付けられている場合においても、トラッキング電流
の発生を防ぐために作動室から作動流体供給回路の絶縁
性面に沿って十分な長さの通路を確保することを可能に
している。遮蔽部材の一つの実施例は、貯留タンクのコ
ーティング剤の量が常に分かるように、コーティング剤
の流量を制御するためにピストン位置を測定しその動き
を検知可能な（ポテンショメータ型の）抵抗センサであ
る。当然のことながら、上記の通路長は、高電圧の電圧
レベルに応じて変化する。本発明の一実施例によれば、
後側壁および少なくともキャビティの円筒状壁の大部分
は、本体の共通ユニットの一部分である。
【００１８】本発明は、以下に説明する本発明の導電性
液状コーティング剤静電塗装装置の説明からさらに良く
理解され、その利点がさらに明瞭となるであろう。添付
の図面を参照して実施例に関して以下に説明する。
【００１９】
【実施例】図示の静電塗装装置は、その端部のみが一点
鎖線で示されている公知の多関節ロボット１１を有して
いる。この端部には、内部にピストン１４を有する貯留
タンク１３と、貯留タンクからのコーティング剤が供給
されるように接続されたコーティング剤静電スプレー装
置１５と、高電圧発生器１６および、クリーニングおよ
びコーティング剤供給装置（図示されていない）を接続
するためにコネクタおよび空気バルブが設けられている
接続ユニット１７とを有している組立体１２が、片持ち
支持されて取り付けられている。接続ユニット構造は、
本発明の一部ではないので詳細な説明は省略するが、貯
留タンク１３が最小容量になるようピストンがスプレー
装置に最も近い先端位置にあるクリーニング時および貯
留タンク充填時に、クリーニング液およびコーティング
剤がこのユニットを通過する。貯留タンクは、ロボット
１１の端部に設けた金属ソケット２４に取り付けられ貯
留タンクの大部分を画成する第一ユニット２３と、静電
スプレー装置１５、空気流量減圧弁２８および上述の接
続ユニット１７を有する第二ユニット２５との二つの部
分より成る絶縁性部材２２の円筒状キャビティ２０内に
形成されている。キャビティ内のピストン１４は、（静
電スプレー装置および接続ユニットと連通している）コ
ーティング剤室３０を、本実施例では空気である絶縁性
作動流体が充填された作動室３２から分離する可動壁を
形成している。作動流体供給回路３４は、必然的に作動
室に作動流体を放出する。この回路は作動室とソケット
２４との間に延びており、ロボットの動きを妨げずに組
立体１２を迅速に交換できるように接続されているすべ
ての空気供給回路および電気ケーブルはソケットに挿通
しており、電気的および空気接続は一種の束として共に
多関節ロボットにまとめられている。組立体１２はソケ
ット２４に係合されており、ネジが形成されているリン
グ３５により固定されている。この取付により種々の空
気回路が連通され、低電圧の電気接続が行われる。な
お、図示の例においては、低電圧の電気接続は、軸コネ
クタ３６を介して行われる。安全上、ソケット２４に至
るまでのロボットの全体は、接地されている。
【００２０】特に、図示の実施例において、また絶縁性
部材はもう一つの電気遮蔽部材、すなわち接地可能であ
りトラッキング電流に対して有効である金属ジャケット
を有している部材を収容している。それは、ピストン１
４に設けられた磁石４２により作動される、公知の構造
を有する一種の線状ポテンショメータを形成している抵
抗センサ４０である。この抵抗センサ４０は、ソケット
に電気的に接続されている管状金属ジャケット４３を有
している。簡単に説明すれば、この種の抵抗センサは、
並行して配置されている抵抗材料４４ａ、４４ｂの二つ
の直線トラックを有しており、磁界に対して高感度の部
材から成るカーソル４５等が、ピストンに平行な二つの
トラックに沿って移動させられる。この実施例におい
て、カーソル４５は金属製であり、磁石４２により生起
される磁気吸引力によって二つのトラックと接触して保
持されている。
【００２１】抵抗センサ４０は、貯留タンク内のピスト
ン１４の位置を示す電気信号を出すように作られてお
り、キャビティ内のピストン位置を感知する他のいかな
る非接触手段にも置き換えが可能である。それにもかか
わらず、後述するように、本発明は電気遮蔽センサ、す
なわち金属ジャケットが接地されているセンサの存在に
より惹起される付加的な課題を処理可能にしている。
【００２２】コーティング剤と接触していないキャビテ
ィの後側壁４８、および少なくともキャビティ２０の円
筒状壁４９の大部分は、同じユニット２３内に配置され
ている。キャビティのこの部分の表面にいかなる部品も
取付られておらずに延びており、後側壁４８はキャビテ
ィを平底のめくら孔に形成している。空気供給回路部分
は、後側壁４８よりソケット２４から離れる方向へキャ
ビティにほぼ平行に延びている。このように、ロボット
アームの端部に片持ち支持されて接合されている組立体
１２ができるだけコンパクトで軽量となるために、後側
壁４８と金属ソケット２４との間の距離は相対的に短く
形成されている。キャビティ後部とソケットに形成され
ている供給回路３４の部分３４ａとの間を直接に連通す
るとすれば、トラッキング電流の発生を防止するために
十分な長さのパイプを設けるべく、キャビティとソケッ
トとの間のブロック２３の長さをかなり増大させる必要
がある。
【００２３】図示の特定の実施例において、ピストン１
４はキャビティ２０に固着された絶縁材料（例えば、磁
器、ガラスまたはプラスチック材料）の管状ライナ５０
に対して摺動し、作動流体供給回路３４の上述部分は、
キャビティの表面とライナの外面との間に画成されてい
る少なくともひとつの長手方向通路５４を有している。
管状ライナ５０は外面に、キャビティの後側壁近傍のラ
イナ端部から作動流体供給回路の一部である本体のボア
５７に連通している環状接続溝５６まで延びている少な
くとも一つの長手方向溝５５を有している。図示のよう
に、管状ライナ５０は、好ましくは外面上に等角度で配
列されており、すべて環状接続溝５６に連通している多
数の長手方向溝５５を有している。ライナはそれぞれの
長手方向溝の端部で放射線状に貫通しており、溝と作動
室４８とを連通させている。また、ピストン１４の一方
の端縁は、同じ理由で切欠溝を形成されている。ボア５
７の上流側に、作動流体供給回路は、ロボットに片持ち
支持されて接続されている組立体１２の重量を減らすた
めに、ユニット２３の実質的にはすべての長さに沿って
延びている外面円筒状凹部５９に長手方向に取り付けら
れているパイプ５８を有している。このパイプは、螺合
コネクタによりボア５７およびソケットの回路の部分３
４ａに接続されている。回路３４はそれ自体、圧縮空気
供給源（図示されず）に接続されている。例えば、スプ
レー装置１５および減圧弁２８に圧縮空気を供給する他
の空気供給回路も、同様の要領で配設されている。すな
わち、他の空気供給回路も、ソケット２４を貫通し凹部
５９に取り付けられているパイプにより延長されるよう
に配設されている。こうした構成は、絶縁材製の円筒状
保護スリーブ６０で覆われている。
【００２４】シール６２は、ライナ５０の外側で絶縁性
部材２２を形成している二つの絶縁材製のユニット２
３、２５の間に挿入されている。このシール６２によ
り、環状接続溝５６に放出された作動空気が、二つのユ
ニットが接続している面へ漏れることが防止される。
【００２５】キャビティの後側壁４８が高電圧であって
も、特にピストン１４が図示の位置である場合、作動空
気供給回路３４はトラッキング電流が接地電位のいかな
る金属部材に対しても発生しないための（少なくとも後
側壁４８と環状接続溝５６との間の）十分な長さの部分
を有している。図示の実施例において、貯留タンクの寸
法を決めるこの部分の長さは、２０ｃｍのものである。
高い安全性を得る為に、絶縁性管状ガードリング６５
が、二つのユニット２３、２５の接合面に垂直にキャビ
ティ２０の同軸上に挿入されている。これは、トラッキ
ング電流を防止するための従来の手段である。ガードリ
ング６５は、ライナ５０の外面のキャビティ２０と抵抗
センサ４０との間に取り付けられている。後者は接地さ
れた金属ジャケット４３を有しているため、ジャケット
は少なくともその長さの一部分にわたって、少なくとも
キャビティの後側壁４８の反対側の作動空気供給回路の
端部近く、すなわち環状接続溝５６および二つのユニッ
トの接合面近くで、導電性カバー６８により包囲されて
いる。本実施例において、このカバーは約１０ｃｍの長
さであり、さらに作動空気供給回路と抵抗センサとの間
を流れるいかなるトラッキング電流の危険性も低減させ
ている。
【００２６】また、キャビティを包囲しているユニット
２５は、管状ライナ５０が係合されているキャビティに
面している円筒状ボアを有している。この円筒状ボア
は、幅がライナの厚さに適合するショルダ６９で終わっ
ている。このショルダは、ユニット２５内のキャビティ
の端部壁７０に非常に接近しており、スプレー装置およ
び接続ユニット１７に接続されている通路はこの端部壁
で終わっている。シール７１は、ライナ端部とショルダ
との間に挿入されている。そのサイズは、コーティング
剤室が実質的な連続面となるように規定される。装置の
稼働時にライナの端部近くでのコーティング剤の蓄積を
防ぐために、いかなるクリープも被らない材料で作られ
ている。
【００２７】端部壁７０に面しているピストン１４の側
面７２は、壁が移動の最後で共に密着するのを防ぐため
に突出した差し込み７３を有している。
【００２８】上述したように、ピストン１４は、ライナ
２０の内部面に沿って滑走する二つの磁極片７４に接触
させて磁石４２を支持している。この磁石装置が、抵抗
センサのカーソル４５を移動させる。磁石（本実施例で
は同じ磁石４２）は、ピストンを回転に対して固定させ
るための磁気材料（例えば軟鉄）長手方向ガイド手段
に、（同じ磁極片により）磁力によって結合されてい
る。ガイド手段は、少なくともすべてのピストン通路に
わたって抵抗センサの両側に配置されている軟鉄棒７７
を有している。これは、摩擦および漏電を生起させるピ
ストンの機械的な結合を不要とする簡単な方法である。
このようにピストンは回転しないようになっているの
で、カーソル４５と磁石４２との間の電磁結合は確実で
あり、キャビティ内のピストンの正確な位置は常に知ら
され、流量の必要な変化が正確に制御可能である。
【００２９】図３に示されている本発明の実施例におい
て、ピストン変位センサは光センサである。なお、図３
において、図２と同様の構成部材が図２と同じ参照番号
を付されている。レーザダイオードのような単色光源１
０１は、光ビームＡをピストン１４の後ろに取り付けら
れている反射ボール１０２に向かって放射する。反射光
信号Ｂは、マイケルソン干渉計１０３により捉えられ、
電気導体１０４により中央制御ユニット（図示されず）
に送られる。得られた信号により、ピストンの変位速度
およびコーティング剤の瞬間流量が表示される。この速
度および流量を測定するために位置信号を得ることは必
要ではない。貯留タンクの後ろに配置されている絶縁性
および透明な（例えばガラス）板１０５は、貯留タンク
１３の内部を光源１０１およびセンサ１０３から絶縁さ
せている。測定装置および貯留タンク１３の内部との間
には物質的な接触がないので、高電圧のトラッキングを
防ぐことができる。特に、この装置は、貯留タンク１３
が取り外された際に測定装置のいかなる校正も必要とし
ないので有利である。その正確さは１０ミクロンの範囲
であり、ボール１０２の表面の周辺空気および清潔さの
ような作動条件とは無関係である。さらに、組立体１２
が交換されても、測定装置は適所に残されるようにする
こともできる。
【００３０】これらの測定手段は、ホール効果センサに
より同様に十分に置き換え可能である。
【００３１】
【発明の効果】上述のように、本発明に係る静電塗装装
置は、絶縁性部材内に形成される実質的に円筒状キャビ
ティ内に画成され、前記キャビティ内のコーティング剤
室を絶縁性作動流体を充填した作動室より分離する可動
壁を構成するピストンを有するとともに高電圧のコーテ
ィング剤を収容する貯留タンクを有し、前記絶縁性部材
が、接地された導電材製ソケットに固定され、該導電材
製ソケットは、ソケットと作動室間に設けられ、コーテ
ィング剤とは非接触状態のキャビティの後側壁近傍位置
に作動流体を放出する作動流体供給回路に接続されてお
り、前記作動流体供給回路の一部が、前記後側壁より前
記ソケットから離間する方向に、前記キャビティと実質
的に平行に延びているので、トラッキング電流の発生を
防ぐために作動室から作動流体供給回路の絶縁性面に沿
って十分な長さの通路を確保できる。そして、導電性コ
ーティング剤を高電圧で蓄積可能で、コンパクト、かつ
軽量な絶縁中間貯留タンクを提供することが可能とな
る。
【００３２】またさらに、機械接触なしに前記キャビテ
ィ内の前記ピストン位置を感知する手段を有することに
より、摩擦および漏電を生起させるピストンとの機械的
な結合を不要とすることで、作動供給回路と抵抗センサ
との間を流れるトラッキング電流を防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図１】絶縁性中間貯留タンクおよび貯留タンクに接続
されたコーティング剤塗装装置を有する静電塗装装置の
端部の部分縦断面図である。
【図２】図１のＩＩ−ＩＩ線拡大断面図である。
【図３】ピストンの変位の測定装置の一実施例を示す静
電塗装装置の部分拡大断面図である。
【符号の説明】
１２ 組立体 １３ 貯留タンク １４ ピストン １５ スプレー装置 １６ 高電圧発生器 １７ 接続ユニット ２２ 絶縁性部材 ２３ ユニット ２４ ソケット ２５ ユニット ３０ コーティング剤室 ３２ 作動室 ３４ 作動流体供給回路 ４０ 抵抗センサ ４２ 磁石 ４３ 金属ジャケット ４５ カーソル ４８ 後側壁 ４９ 円筒状壁 ５０ ライナ ５５ 長手方向溝 ５６ 環状接続溝 ５７ ボア ６２ シール ６９ ショルダ ７０ 端部壁 ７１ シール ７２ 側面 ７４ 磁極片 ７７ 軟鉄棒 １０１ 光源 １０３ マイケルソン干渉計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) B05B 5/16 B05B 5/025 - 5/08

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 絶縁性部材内に形成される実質的に円筒
    状キャビティ内に画成され、前記キャビティ内のコーテ
    ィング剤室を絶縁性作動流体を充填した作動室より分離
    する可動壁を構成するピストンを有するとともに高電圧
    のコーティング剤を収容する貯留タンクを有し、 前記絶縁性部材が、接地された導電材製ソケットに固定
    され、該導電材製ソケットは、ソケットと作動室間に設
    けられ、コーティング剤とは非接触状態のキャビティの
    後側壁近傍位置に作動流体を放出する作動流体供給回路
    に接続されており、 前記作動流体供給回路の一部が、前記後側壁より前記ソ
    ケットから離間する方向に、前記キャビティと実質的に
    平行に延びていることを特徴とするコーティング剤の絶
    縁性貯留タンクを有する導電性コーティング剤の静電塗
    装装置
  2. 【請求項２】 前記後側壁および少なくとも前記キャビ
    ティの円筒状壁の大部分は、前記絶縁性部材の共通のユ
    ニット内に形成されていることを特徴とする請求項１に
    記載のコーティング剤の絶縁性貯留タンクを有する導電
    性液状コーティング剤の静電塗装装置。
  3. 【請求項３】 前記ピストンは、前記キャビティに密接
    して取り付けられた絶縁性管状ライナに摺動可能に嵌合
    し、作動流体供給回路の前記一部は前記キャビティの内
    面と前記ライナの外面との間に画成されている少なくと
    も一つの長手方向通路を有していることを特徴とする請
    求項１に記載のコーティング剤の絶縁性貯留タンクを有
    する導電性液状コーティング剤の静電塗装装置。
  4. 【請求項４】 前記管状ライナはその外面に、前記キャ
    ビティの前記後側壁近傍の端部から前記絶縁性部材のボ
    アと連通している環状接続溝へ延びている、少なくとも
    一つの前記作動流体供給回路の一部を形成する長手方向
    溝を有していることを特徴とする請求項３に記載のコー
    ティング剤の絶縁性貯留タンクを有する導電性液状コー
    ティング剤の静電塗装装置。
  5. 【請求項５】 前記キャビティの大部分を有している前
    記絶縁性部材の前記ユニットは前記キャビティを閉塞し
    ているもう一つのユニットに取り付けられており、前記
    管状ライナは後者のユニットの円筒状ボアに係合されて
    おり、前記ボアは終端に、幅が前記ライナの厚さに一致
    しているショルダを有しており、実質的に連続した面を
    前記コーティング剤室に形成する寸法のシールが前記ラ
    イナ端部とショルダとの間に配置されていることを特徴
    とする請求項３に記載のコーティング剤の絶縁性貯留タ
    ンクを有する導電性液状コーティング剤の静電塗装装
    置。
  6. 【請求項６】 機械接触なしに前記キャビティ内の前記
    ピストン位置を感知する手段を有することを特徴とする
    請求項１に記載のコーティング剤の絶縁性貯留タンクを
    有する導電性液状コーティング剤の静電塗装装置。
  7. 【請求項７】 前記感知手段は、前記ピストンと平行に
    移動可能な磁界に反応するカーソル等の部材を有してい
    る線形ポテンショメータ型抵抗センサを有しており、前
    記ピストンが磁石を有し、該磁石は前記カーソルに磁気
    的に結合されて、その変位に伴ってカーソルを変位させ
    るようにしたことを特徴とする請求項６に記載のコーテ
    ィング剤の絶縁性貯留タンクを有する導電性液状コーテ
    ィング剤の静電塗装装置。
  8. 【請求項８】 前記抵抗センサは、少なくとも前記キャ
    ビティの前記後側壁と反対側の前記作動流体供給回路の
    端部近傍から、少なくともその長さの一部を被覆する絶
    縁性材カバーを有する接地された金属ジャケットを有し
    ていることを特徴とする請求項７に記載のコーティング
    剤の絶縁性貯留タンクを有する導電性液状コーティング
    剤の静電塗装装置。
  9. 【請求項９】 前記ピストンの磁石が、前記ピストン移
    動の実質的にすべての長さにわたって前記ピストンを回
    転に対して安定させるために、前記抵抗センサの両側に
    配置された二つの磁気材料棒等の長手方向ガイド手段と
    磁力により結合されていることを特徴とする請求項７に
    記載のコーティング剤の絶縁性貯留タンクを有する導電
    性液状コーティング剤の静電塗装装置。
  10. 【請求項１０】 前記感知手段が光学センサ手段である
    ことを特徴とする請求項６に記載のコーティング剤の絶
    縁性貯留タンクを有する導電性液状コーティング剤の静
    電塗装装置。
  11. 【請求項１１】 前記感知手段は光源および干渉計を有
    しており、前記ピストンは前記光源に対向する側面に反
    射面を有していることを特徴とする請求項６に記載のコ
    ーティング剤の絶縁性貯留タンクを有する導電性液状コ
    ーティング剤の静電塗装装置。
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