JP2794901B2 - ビームアナリシス方法 - Google Patents

ビームアナリシス方法

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JP2794901B2
JP2794901B2 JP2134434A JP13443490A JP2794901B2 JP 2794901 B2 JP2794901 B2 JP 2794901B2 JP 2134434 A JP2134434 A JP 2134434A JP 13443490 A JP13443490 A JP 13443490A JP 2794901 B2 JP2794901 B2 JP 2794901B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は絶縁性試料に電子線を照射して表面分析を
行う際の帯電防止方法に関する。
〔従来の技術〕
オージエ電子分光法、Xマイックロプローブ分析方法
および走査型電子顕微鏡表面観察は、試料に電子線を照
射して、試料から放出されるオージエ電子または、特性
X線を検出し電子の運動エネルギまたはX線のエネルギ
を分析することにより該試料に含まれる元素を分析し、
あるいは試料から放出される二次電子を検出増幅して試
料の表面観察を行なう。この際Ar+イオンで試料表面を
所定の時間スパッタして該表面を分析する方法を繰り返
し上記試料に含まれる元素の深さ方向の分布を得ること
も可能である。さらにAr+イオンやGa+等のイオンビーム
で絶縁性試料を微細加工するイオンビーム加工に際し、
表面観察を行うこともできる。これらのビームアナリシ
ス方法やイオンビーム加工方法においては、試料表面に
電子線を照射するため絶縁物(絶縁性試料)や絶縁物で
囲まれた試料の分析ではチャージアップ(帯電)によっ
て照射される電子線や放出される二次電子,反射電子等
の運動エネルギが変わってしまい正確な分析が困難にな
る。チャージアップとは試料表面に照射する荷電粒子、
ここでは電子線ちより試料内に電荷が蓄積してしまうこ
とで、これは導電性のない絶縁物のような試料の場合に
照射する電子が試料から放出される反射電子,二次電子
およびオージエ電子より多くなるために生じる。
チャージアップを防止するためには照射電子線の加
速電圧および電流を下げる,試料を傾斜する,試料
表面を金属の網目状のマスクで覆う(実開昭60−183856
号公報),イオンビームを照射する(特開昭63−3755
1号公報),導電性薄膜コーティングを行う(表面観
察の場合)などの方法が用いられている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながらチャージアップを防止する従来技術にお
いて方法では加速電圧と電流が低いため、検出される
オージエ電子または特性X線の感度が低く、信号対ノイ
ズ比が悪くなる。または表面観察の分解能が低下する。
方法では傾斜することにより微小領域の分析が不可能
である。方法では網目が大きけれはチャージアップし
てしまうし小さければ含有元素の深さ方向分析などでAr
+イオンを用いてスパッタする場合に網目の金属も同時
にスパッタして試料に付着し、正しい情報が得られな
い。また方法の特開昭63−37551号公報で開示されて
いるAr+イオンで照射する方法では、最外表面をスパッ
タしてしまうため極薄膜の表面に分析を行う際に正しい
情報を得ることができない。またAr+イオンを照射する
と、Arのオージエ電子や特性X線が観測されるという問
題もある。さらに方法ではイオンビーム加工を受けた
部分は薄膜が消失し、帯電防止効果がなくなるといった
問題があった。
この発明は上述の点に鑑みてなされ、その目的は絶縁
性試料に負電荷が蓄積しないようにして試料の正しい元
素分析あるいは正しい表面観察を行うことが可能なビー
ムアナリシス方法およびイオンビーム加工方法を提供す
ることにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記の目的を達成するために、本発明によれば、 1)試料に電子線96を照射し、試料から放出されるオー
ジエ電子99の運動エネルギを解析して試料に含まれる元
素の分析を行うビームアナリシス方法において、絶縁性
試料95にγ線97を電子線96と同様に照射することとす
る。
2)試料に電子線107を照射し、試料から放出されるオ
ージエ電子108の運動エネルギを解析して試料に含まれ
る元素の分析を行うビームアナリシス方法において、絶
縁性試料105に電子線を鋭角に入射し、次いで絶縁性試
料に電子線を垂直に入射して元素分析を行うこととす
る。
3)試料に電子線107を照射し、試料から放出されるオ
ージエ電子108の運動エネルギを解析して試料に含まれ
る元素の分析を行うビームアナリシス方法において、表
面に凹凸を設けた絶縁性試料は110に電子線を照射する
こととする。
尚、本発明の参考手段として、 1)試料に電子線11を照射し、試料から放出されるオー
ジエ電子31の運動エネルギを解析して試料に含まれる元
素の分析を行うビームアナリシス方法において絶縁性試
料5にHe+イオンまたはH+イオンのイオンビーム41を電
子線と同時に照射することとする。
2)試料に電子線52を照射し、試料から放出される特性
X線55のエネルギを解析して試料に含まれる元素の分析
を行うビームアナリシス方法において、絶縁性試料54に
He+イオンまたはH+イオンのイオンビーム62を電子線と
同時に照射することとする。
3)試料に電子線80を照射し、試料から放出される二次
電子81または反射電子82を検出増幅して試料の微細構造
の観察を行うビームアナリシス方法において、絶縁性試
料76にHe+イオンまたはH+イオンのイオンビーム83を電
子線と同時に照射することとする。
4)絶縁性試料に加工用イオンビーム159を照射して、
微細加工を行い、その際電子線160を走査して加工形状
の観察を行うイオンビーム加工方法において、絶縁性試
料にHe+イオンまたはH+イオンのイオンビーム161を電子
線160と同時に照射することとする。
〔作用〕
電子線が試料に鋭角に入射するときは二次電子が試料
の浅い領域から発生するので、二次電子が試料から飛び
出す確率が大きく試料がプラスに帯電される。
絶縁性試料にγ線が照射されると、二次電子が試料表
面から放出され正の電荷が試料表面に残る。
試料に凹凸があるときは電子線が鋭角に入射する頻度
が増え、負帯電が防止される。
尚、He+イオンやH+イオンはスパッタ作用を行わない
で電荷を中和する。またオージエ電子や特性X線を生成
することがない。
〔実施例〕
以下に本発明の実施例、ならびに本発明の参考例を図
面に基づいて説明する。
第1図は参考例1に係るオージエ電子分光装置を示す
配置図である。電子銃1から試料5に電子線11をレンズ
系2で絞って照射し、それによって放出されるオージエ
電子31を検出器3によって検出する。その際He+イオン
から成るイオンビーム41をイオン銃4から試料に電子線
と同位置に照射する。
He+イオンの照射条件は以下の通りである。
加速電圧: 1kV エミッション電流:10mA ガス圧: 2.6×10-2Pa 照射領域: 200μm×200μm この方法によって試料表面のチャージアップが防止さ
れ、正しいエネルギを持つオージエ電子を検出すること
ができる。
第2図は酸化マグネシウム(MgO)試料につき参考例
1に係るオージエ電子スペクトルを示す線図、第3図は
MgO試料の従来のオージエ電子スペクトルを示す線図で
ある。第2図のスペクトルはHe+イオンを照射した場合
でチャージアップが防止され正常なスペクトルとなって
いる。即ちスペクトルのエネルギ値は正しくかつ大き
い。これに対し第3図のスペクトルはHe+イオンを照射
していないので試料がチャージアップしており、電子ス
ペクトルがエネルギの大きい方に移行している。ピーク
値は小さくかつ主ピークの周辺に副次的な多くの小ピー
クが出現する。試料によっては主ピークが消失する場合
もある。副次的なピーク値は他元素のスペクトルを妨害
する。
イオン源としてHe+イオンの他にH+イオンを用いた場
合も同様な効果が得られる。H+イオンの利点は、He+
オンに比べスパッタ率が約1/2と低く、試料表面のスパ
ッタが少なく特に最外表面の分析に適する。
第4図は参考例2に係るX線マイクロアナライザを示
す配置図である。電子銃51から放出される電子線52は、
電磁レンズ53によって収束され試料54に照射される。こ
の電子線52によって試料54内で励起された特性X線55は
分光結晶56によって、特性X線55の波長に応じて分光さ
れ、X線検出器57で検出される。この際電子線52は電磁
レンズ53によって試料54表面を二次元的に走査すること
も可能である。この電子線52が照射する試料54表面の同
じ領域を、イオン源59よりHe+イオンビーム62で照射す
る。イオン源59は、圧力調整器60を通してHeガスボンベ
61に接続されている。
第5図は、窒化アルミニウム(AlN)につき参考例2
に係るX線スペクトルを示す線図で、横軸はX線波長に
応じた、X線検出位置、すなわち試料−分光結晶間また
は分光結晶−X線検出器間の距離,縦軸はX線強度を示
す。この時の分析条件は次の通りである。
電子線加速電圧: 10kV 電子線電流: 1×10-6A 分光結晶: STE(ステアレート) イオンビーム加速電圧:1kV ヘリウム(He)ガス圧:3×10-2Pa 第5図に示すように窒化アルミニウムは絶縁物である
にもかかわらずHe+イオンビーム照射によって電子線の
負電荷の帯電が中和され、窒素のKα線の1次回折線
(NKα(I))とアルミニウムのKα24次回折線(AlK
α(IV))が安定して検出できる。
これに対し、帯電防止のための試料表面に白金の薄膜
を被着させて分析した場合のX線スペクトルを第6図に
示す。NKα(I)と白金のMα線の5次回折線(PtM
α(V))とが接近しており、分離して定量的な分析
を行うことは困難である。このように、帯電防止のため
被着した金属が妨害する組合せは、酸素と金,炭素と
銅,ホウ素と銀等多くの例があり、全く未知の試料を1
度の測定で行うのは困難な場合があるが、He+イオンビ
ーム照射による帯電防止方法では、そのような恐れは全
くない。
He+イオンビームのかわりにH+イオンビームを用いた
場合にも同様の結果がえられる。
He+およびH+イオンビームは質量数が少ないためAr+
オンのようにスパッタ作用によって試料表面を変形,変
質してしまう恐れも極めて少なく、特性X線の発生も全
く無いため、イオンビーム自身が分析を妨害することは
無い。
第7図は、参考例3に係る走査型電子顕微鏡を示す配
置図である。電子銃71から絶縁性試料76に電子線80をレ
ンズ系72に絞って照射し、それによって放出される二次
電子81また反射電子82をそれぞれ検出器73,74によって
検出する。その際、He+イオンから成るイオンビーム83
をイオン銃75から試料に、電子線と同位置に照射する。
78は圧力調整器、77はガスボンベ、79は排気装置であ
る。試料表面の帯電が防止され、従来観察が困難であっ
た絶縁性試料の微細構造を正しく観察することが可能に
なる。イオン源としてHe+イオンの他にH+イオンを用い
た場合も同様な効果が得られる。
例えば、厚みが1mmの石英(SiO2)を観察する際の観
察条件は以下の通りである。
電子線加速電圧: 15kV 電子線電流: 1×10-9A He+ イオンビーム加速電圧: 100V He+ イオン源エミッション電流:5mA He+ イオンガス圧: 1×10-2Pa 第14図に石英の結晶構造の写真が示される。第14図
(a)は従来の方法による結晶構造の写真、第14図
(b)は参考例3に係る結晶構造の写真である。第14図
(a)は像は歪んでいるが第14図(b)は正しい像が得
られている。
別の一例としてSrTiO3の観察条件は以下の通りであ
る。
電子線加速電圧: 15kV 電子線電流: 1×10-9A He+ イオンビーム加速電圧: 150V He+ イオン源エミッション電流:8mA He+ イオンガス圧: 1×10-2Pa 第8図は請求項1で定義された発明の実施例に係るオ
ージエ電子分光装置を示す配置図である。電子銃91から
絶縁性試料95に電子線96をレンズ系92で絞って試料に垂
直に照射し、それによって放出されるオージエ電子99を
検出器93によって検出する。その際γ線97をγ線源94か
ら試料表面に照射する。100は排気装置である。
γ線は以下の線源を用いる。
線標準線源:214Am 線源の強さ: 3.7×1011Bq(ベクレル) 線源の試料表面の間の距離:10〜50(mm) 第9図(b)は請求項1で定義された発明の実施例に
係るオージエ電子スペクトルを示す線図で、試料はサフ
ァイア(Al2O3,R面,ミラー研磨)を用いた。第9図
(a)は該試料を用いた従来のオージエ電子スペクトル
示す線図である。第9図(b)のスペクトルはγ線を照
射した場合で、チャージアップが防止され正常なスペク
トルが得られる。すなわち、スペクトルのエネルギ値は
正しく、かつ強度も大きい。ここで、γ線源と試料表面
との距離は、得られたスペストルを見ながら、例えば酸
素の強度が最大になる位置にハンドル98をまわして調整
した。これに対し、第9図(a)にスペクトルはγ線を
照射していないので、チャージアップし、正常のスペク
トルが得られない。
γ線標準線源として241Amのほかに、57Co,133Ba,137C
s,60Coを用いた場合も、もちろん同様な効果が得られ
る。
241Amの利点はγ線エネルギが26keV,60keVと低いた
め、試料表面近傍でγ線がほぼ100%吸収され、その
結果、二次電子も試料表面近傍で発生するので表面から
放出され易くなり、正電荷が蓄積し、チャージアップの
防止が他の線源にくらべ容易である。オージエ装置か
ら外部へ漏洩しない、また、修理等でγ線源を取り出し
た場合でも厚みが2〜3mmの鉛容器に収納すれば人体へ
の影響がない。そのほかに半減期が470年と極めて長
いため、常に安定した強度のγ線が照射できる。放射線
としてはγ線の他にα線を用いて負帯電を防止すること
もできる。241Amは5.48MeVのα線を放出するので、負帯
電防止に有効である。
第10図は請求項2で定義された発明の実施例に係るオ
ージエ電子分光装置を示す配置図である。電子銃101か
ら絶縁性試料105に電子線107をレンズ系102で絞って照
射し、それによって放出されるオージエ電子108を検出
器103によって検出する。106は排気装置である。その際
試料傾斜機能を持つステージ104を電子線が鋭角に入射
するように傾斜し、二次電子を放出させる。試料表面を
正に帯電させたのちに、試料を電子線に対し90度の方向
に戻すことにより、電子線による試料表面のチャージア
ップが防止され正しいエネルギを持つオージエ電子を検
出することができる。
第11図(a)は、石英板(SiO2)試料につき請求項2
で定義された発明の実施例に係るオージエ電子スペクト
ルを示す線図、第11図(b)は石英板試料を90度傾斜し
た際の正に帯電した状態でのオージエ電子スペクトルを
示す線図である。第11図(a)のスペクトルは、二次電
子放出による正の電荷と電子線の負の電荷とが中和し、
チャージアップが防止され正常なスペクトルとなってい
て、エネルギ値も正しい。これに対し第11図(b)のス
ペクトルは二次電子放出により試料表面が正に帯電して
いるため、低エネルギ側に移行している。
第12図は請求項3で定義された発明の実施例に係る試
料を示す断面図で、試料表面に例えば粒度1μm以下の
炭素ケイ素からなる研磨剤を約10秒吹きつけ、表面に1
μmの凹凸を形成させる。第10図のオーシエ電子分光装
置において試料105に替えて試料110の凹凸面に電子線を
照射すると、二次電子の放出効果が高まり、チャージア
ップが生じにくくなり、正しいエネルギ分布を持つオー
ジエ電子を検出することが可能となる。凹凸の形成は分
析部分のみで足りる。このようにして得られる試料のオ
ージエ電子スペクトルを第13図に示す。
第13図は、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)試料の
オージエ電子スペクトルを示し、第13図(a)は表面を
あらしていない従来の試料で、チャージアップしている
状態のオージエ電子スペクトルを示す線図である。試料
上に負電荷が蓄積されているため、正しいスペクトルが
得られない。第13図(b)は請求項3で定義された発明
の実施例に係るオージエ電子スペクトルを示す線図であ
る。チャージアップが防止されており、正常なスペクト
ル(酸素のオージエピーク位置512eV)が得られてい
る。
第15図は、参考例4に係るイオンビーム加工装置を示
す配置図である。加工用イオンビーム159により、絶縁
性試料155を微細加工する。電子銃152から絶縁性試料15
5に細く絞った電子線160を照射し、その際放出される二
次電子162を二次電子検出器153によって検出する。その
際、He+イオンビーム161をイオン銃154から絶縁性試料1
55に、電子線160と同位置に照射する。この方法によっ
て試料表面の帯電が防止され、従来、観察が困難であっ
た絶縁性試料の微細形状を正しく観察することが可能に
なる。イオン源としてHe+イオンの他にH+イオンを用い
た場合も同様な効果が得られる。
例えば厚さ1mmの石英(SiO2)を観察する際の観察条
件は以下の通りである。なお、微細加工している加工用
イオンビームの影響は比較的小さく、実質的に無視でき
る。
電子ビーム加速電圧: 15kV 電子ビーム電流: 1×10-9A He+ イオンビーム加速電圧: 100V He+ イオン源エミッション電流:5mA He+ イオンガス圧: 1×10-2Pa 〔発明の効果〕 以上述べたように、本発明によれば、γ線と電子線と
の同時照射により、また電子線を試料面に鋭角に入射し
てその後垂直に入射することにより、あるいは凹凸を設
けた粗面の電子線に照射することにより、負の帯電を無
くし、元素分析を正確に行うことが可能になる。ここで
γ線の照射は、二次電子像をより鮮明にする。尚、参考
例の方法によれば、He+イオンやH+イオンにより絶縁試
料の最外表面はスパッタを受けないで帯電が中和され、
その結果最外表面の元素分析や表面観察を正確に行うこ
とが可能になる。また正確な表面観察に基づいてイオン
ビーム加工の精度を上げることも可能となる。He+イオ
ンやH+イオンはオージエで電子や特性X線を生成しない
ことも元素分析の正確さを高める。またHe+イオンやH+
イオンにより試料表面の汚染が除去され、常に清浄な試
料表面を観察できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は参考例1に係るオージエ電子分光装置を示す配
置図、第2図はMgO試料につき参考例1に係るオージエ
電子スペクトルを示す線図、第3図はMgO試料の従来の
オージエ電子スペクトルを示す線図、第4図は参考例2
に係るX線マイクロアナライザを示す配線図、第5図は
窒化アルミニウムにつき参考例2に係るX線スペクトル
を示す線図、第6図は白金の薄膜を被着させたAlN試料
の従来のX線スペクトルを示す線図、第7図は、参考例
3に係る走査型電子顕微鏡を示す配置図、第8図は請求
項1で定義された発明の実施例に係るオージエ電子分光
装置を示す配置図、第9図はサファイアのオージエ電子
スペクトルを示し、第9図(a)は従来のオージエ電子
スペクトルを示す線図、第9図(b)は請求項1で定義
された発明の実施例に係るオージエ電子スペクトルを示
す線図、第10図は請求項2で定義された発明の実施例に
係るオージエ電子分光装置を示す配置図、第11図は石英
板試料のオージエ電子スペクトルを示し、第11図(a)
は請求項2で定義された発明の実施例に係るオージエ電
子スペクトルを示す線図、第11図(b)は従来のオージ
エ電子スペクトルを示す線図、第12図は請求項3で定義
された発明の実施例に係る試料を示す断面図、第13図は
SrTiO3のオージエ電子スペクトルを示し、第13図(a)
は従来のオージエ電子スペクトルを示す線図、第13図
(b)は請求項3で定義された発明の実施例に係るオー
ジエ電子スペクトルを示す線図、第14図は石英の結晶構
造の写真で、第14図(a)は従来の方法による結晶構造
の写真、第14図(b)は参考例3に係る結晶構造の写
真、第15図は参考例4に係るイオンビーム加工装置を示
す配置図である。 11,52,80,107:電子線、31,99,108:オージエ電子、5,54,
76,95,105,110:絶縁性試料、41,62,83:イオンビーム、9
7:γ線、55:特性X線、81:二次電子、82:反射電子、15
9:加工用イオンビーム、160:電子線、161:イオンビー
ム。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 植田 厚 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 石渡 統 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−112233(JP,A) 特開 昭63−37551(JP,A) 特開 昭64−17369(JP,A) 特開 昭62−93934(JP,A) 特開 昭62−154543(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01N 23/00 - 23/227 JICSTファイル(JOIS)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】試料に電子線を照射し、試料から放出され
    るオージエ電子の運動エネルギを解析して試料に含まれ
    る元素の分析を行うビームアナリシス方法において、 絶縁性試料にγ線を電子線と同時に照射することを特徴
    とするビームアナリシス方法。
  2. 【請求項2】試料に電子線を照射し、試料から放出され
    るオージエ電子の運動エネルギを解析して試料に含まれ
    る元素の分析を行うビームアナリシス方法において、 絶縁性試料に電子線を鋭角に入射し、次いで絶縁性試料
    に電子線を垂直に入射して元素分析を行うことを特徴と
    するビームアナリシス方法。
  3. 【請求項3】試料に電子線を照射し、試料から放出され
    るオージエ電子の運動エネルギを解析して試料に含まれ
    る元素の分析を行うビームアナリシス方法において、 表面に凹凸を設けた絶縁性試料に電子線を照射すること
    を特徴とするビームアナリシス方法。
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