JP2794584B2 - リード加工用刃物台装置及び該刃物台装置を用いたncリード加工装置 - Google Patents

リード加工用刃物台装置及び該刃物台装置を用いたncリード加工装置

Info

Publication number
JP2794584B2
JP2794584B2 JP63335357A JP33535788A JP2794584B2 JP 2794584 B2 JP2794584 B2 JP 2794584B2 JP 63335357 A JP63335357 A JP 63335357A JP 33535788 A JP33535788 A JP 33535788A JP 2794584 B2 JP2794584 B2 JP 2794584B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air
blade mounting
servomotor
slide
mounting slide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP63335357A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02180503A (ja
Inventor
久佳 坂木
清隆 宮城
和美 大園
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SEIBU DENKI KK
Original Assignee
SEIBU DENKI KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SEIBU DENKI KK filed Critical SEIBU DENKI KK
Priority to JP63335357A priority Critical patent/JP2794584B2/ja
Publication of JPH02180503A publication Critical patent/JPH02180503A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2794584B2 publication Critical patent/JP2794584B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Turning (AREA)
  • Machine Tool Units (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は,刃物取付スライドを高速で往復運動させ
るリード加工用刃物台装置,及び該リード加工用刃物台
装置を用いVTR用シリンダにテープ走行時のガイドとな
るリード形状等のリード加工を高速で行うことができる
NCリード加工装置に関する。
〔従来の技術〕
従来,旋盤による高精度を要求されるリード加工は,
カム倣い方式が知られている。この方式によると,工作
物のリード形状に対応するカムを主軸回転即ち工作物の
回転と同期回転させ,該カムに押付けるカムフォロワが
カム形状に率って前後運動をする。その動きを刃物に伝
え,工作物に目的とするリード形状を加工している。し
かしながら,カムに追随するカムフォロワの追随性の問
題からリード部を急傾斜なものとしたり,微妙な傾斜形
状にすることは,ほとんど不可能であり,また,カムと
カムフォロワとの間に切粉等が侵入すれば,加工精度が
低下し,また旋削加工形状を変更する場合には,カムを
交換しなければならず,例えば,複数種のVTRのシリン
ダの製作には,その都度カムを取り外し,再装着して精
度合わせを要するという作業差の技能に左右される問題
点を有している。
そこで,周知のNC旋盤を使用して工作物にリード加工
を施す方法が試みられている。該方法によれば,工作物
を取り付けた主軸を一定速度で回転させ,要求される工
作物形状に基づき数値化された情報により刃物台に取り
付けたバイトを作動させ,可変ねじ切り法で切削加工す
る方法である。即ち,工作物に対して等ピッチで右ねじ
切りと左ねじ切りとを行うか,あるピッチで右ねじ切り
を行い,次にピッチを変えて左ねじ切りを行って所望の
形状、旋削加工を施している。
更に,例えば,特公昭62−43801号公報には,円筒断
面形状を有する工作物の旋削加工方法及びその装置が開
示されている。この被加工物の旋削加工方法及びその装
置を,第13図を参照して概説する。第13図に示す旋削加
工装置は,主として,工作物60を取り付けた主軸63を有
する主軸台64と,駆動ベルト71を介して主軸63を駆動す
るスピンドルモータ72と,DCサーボモータにより駆動さ
れるスライダ61に取り付けたバイト62と,NC装置とを具
備している。
上記旋削加工装置は,スピンドルモータ72が主軸63の
駆動源となるのはリード加工以外の加工に限られる点,
リード加工用駆動源として低速DCサーボモータ65を設け
た点,及び主軸63の回転角検出用のポジションコーダ70
を設けた点である。DCサーボモータ65の出力軸67に歯車
66を取り付け,リード加工時には歯車66が主軸63に取り
付けた歯車68と噛合するように構成されている。主軸63
に取り付けたプーリ69はクラッチ内蔵プーリであり、リ
ード加工時には主軸63とスピンドルモータ72との接続を
解除するように構成されている。一方,リード加工以外
の旋削加工に際しては,該クラッチによりプーリ69及び
駆動ベルト71を介して主軸63とスピンドルモータ72とが
接続され,歯車68と66との噛合は,例えば,歯車66を垂
直方向に移動させるシリンダにより解除される。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら,NC旋盤を使用して工作物にリード加工
を施す方法によれば,バイトの加速度及び移動速度に限
界があり,工作物を取り付けた旋盤主軸の回転速度を高
めると追従遅れが発生し,このことが工作物の加工形状
誤差となって表れてくる。更に,致命的な欠陥は加工精
度に限界があり,例えば,VTRのシリンダのリード部に関
して要求されるような数ミクロンの真直度を達成できな
いことにある。
この発明の目的は,VTRに使用されるシリンダ等に施す
リード加工を高速度で行うことができるNCリード加工装
置に適用するリード加工用刃物台装置を提供することで
あり,工作物と対向する位置にあるテーブルにサーボモ
ータを取り付け,該サーボモータの駆動軸にカップリン
グを用いることなく刃物固定スライドを往復運動可能に
取り付け,該サーボモータの回転角度に遅れることなく
前記刃物取付スライドを高速往復運動させ,また,前記
刃物取付スライドをエア軸受を介して支持することによ
って摺動部の摩擦を無くすと共に,スティック・スリッ
プの発生を防止し,モータ回転角度に対する前記刃物取
付スライドのレスポンスを向上させ,更に,前記刃物取
付スライド及び前記サーボモータの冷却を強制的に行っ
て発熱を抑制してスムースな作動を達成することができ
るリード加工用刃物台装置を提供することである。
この発明の別の目的は,上記の課題を解決することで
あり,VTRに使用されるシリンダ等に施すリード加工を高
速度で行うことができるNCリード加工装置を提供するこ
とであり,主軸端に設けるクランプ手段に工作物を正確
に保持固定して切削に必要とする回転を工作物に与え,
主軸の回転手段としての主軸台をベルト等を使用して外
部より駆動する必要がないビルトインモータ式に構成
し,前記主軸台をNC制御されるX−−Z移動テーブル上
に固定し,主軸端に保持された工作物に回転を与えつつ
移動させ,工作物とは対向する位置にあるテーブル上に
は,工作物の形状に適するバイトを刃物台にセットし,
該刃物台を前記テーブル上に固定し,該刃物台には工作
物に対する切込み量のみの移動を与えて振動の発生を排
除し,高速回転する工作物が前記バイトに接すると,工
作物をリード加工して必要とするリード形状になるよう
にNC制御し,X−Zテーブルの移動を繰り返し,最終目的
であるリード形状を工作物の外周面に加工するNCリード
加工装置を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
この発明は,上記の目的を達成するために,次のよう
に構成されている。即ち,この発明は,テーブルに固定
したサーボモータ,該サーボモータの駆動軸と一体構造
の回転軸に形成した雄ねじ,該雄ねじに螺合し且つ前記
回転軸の回転運動に応じて往復運動可能なナット部材,
該ナット部材に固定され且つ一端に刃物を取り付けた刃
物取付スライド,該刃物取付スライドは前記テーブルに
固定したスライドベースにエア軸受を介して往復摺動可
能に支持され,更に前記刃物取付スライドの外形を断面
四角形状に形成し,加工精度に影響する側の前記刃物取
付スライドを支持するエア受圧面積を他のエア受圧面積
より大きく形成するように,前記エア軸受のエアを逃が
すエア逃げ溝を前記スライドベースに形成したことを特
徴とするリード加工用刃物台装置に関する。
また,前記刃物取付スライドには前記ナット部材の外
周面が嵌合し且つ前記ナット部材から突出する前記回転
軸を挿入可能な中空穴が形成され,該中空穴をエア供給
手段に接続している。更に,前記回転軸の軸心部に形成
したエア通路は,一端が前記中空穴に開口し且つ他端が
前記サーボモータのステータとロータとの端部に対向し
て開口したものである。
また,前記サーボモータは前記駆動軸に取り付けたロ
ータ及び前記テーブルに固定したモータケーシング内に
固定状態に嵌合したステータを有し,前記ステータの両
端外周面と前記モータケーシングの内周面との間を密封
すると共に,前記ステータの外周面に冷却オイル循環用
の螺旋溝を形成し且つ該螺旋溝を冷却オイル供給手段に
接続したものである。更に,前記刃物取付スライドと前
記スライドベースとの間のエア軸受に供給する冷却エ
ア,前記刃物取付スライド,前記回転軸及び前記サーボ
モータに供給する冷却エア,並びに前記ステータの外周
面に形成した前記螺旋溝に供給する冷却オイルは,冷却
手段によって同一温度に制御されている。
或いは,この発明は,NC制御されるX−Z移動テーブ
ル上に固定され且つ工作物の切削に必要な回転を与える
サーボモータを組み込んだ主軸手段,該主軸手段に設け
た工作物を保持位置決めするクランプ手段,該クランプ
手段にて保持される工作物と対向する位置に設定したテ
ーブル,該テーブルに固定したサーボモータ,該サーボ
モータの駆動軸と一体構造の回転軸に形成した雄ねじ,
該雄ねじに螺合し且つ前記回転軸の回転運動に応じて往
復運動可能なナット部材,該ナット部材に固定され且つ
一端に刃物を取り付けた刃物取付スライド,該刃物取付
スライドは前記テーブルに固定したスライドベースにエ
ア軸受を介して往復摺動可能に支持され,更に前記刃物
取付スライドの外形を断面四角形状に形成し,加工精度
に影響する側の前記刃物取付スライドを支持するエア受
圧面積を他のエア受圧面積より大きく形成するように,
前記エア軸受のエアを逃がすエア逃げ溝を前記スライド
ベースに形成したことを特徴とするNCリード加工装置に
関する。
〔作用〕
この発明によるリード加工用刃物台装置及び該刃物台
装置を用いたNCリード加工装置は,上記のように構成さ
れており,次のように作用する。即ち,このリード加工
用刃物台装置は,テーブルに固定したサーボモータの駆
動軸とボールねじの雄ねじを一体構造に形成し,該雄ね
じに螺合するナット部材に刃物取付スライダを固定した
ので,モータ回転に遅れることなくスライダを往復運動
させることができ,がたの発生がない。また,前記刃物
取付スライダは前記テーブルに固定したスライダ支持体
に流体軸受を介して往復摺動可能に支持されているの
で,摩擦がなく摩耗が発生することがなく,スティック
スリップが発生せず,モータ回転角度に対して応答性が
良く,高速往復運動が可能になる。
また,加工精度に影響する側の前記刃物取付スライド
を支持するエア受圧面積を他のエア受圧面積より大きく
形成するように,エア逃げ溝を前記スライドベースに形
成したので,前記刃物取付スライドのスライド面のシー
ルを容易に達成できる。しかも,前記スライドベース又
は前記刃物取付スライドにセラミック材でコーティング
を施しておけば,エア圧が低下した時でも焼き付き等の
発生を防止できる。
更に,前記回転軸の軸心部に形成したエア通路の一端
が前記刃物取付スライドの中空穴に開口し且つ他端が前
記サーボモータのロータとステータに対向して開口して
いるので,前記回転軸に冷却エアを流すことによって,
前記回転軸を回転可能に支持する軸受,前記回転軸上を
往復運動するナット部材から成るボールねじ,更に冷却
エアは前記サーボモータのロータとステータとの間を流
れて前記サーボモータを冷却することができる。
また,前記サーボモータのステータの外周面に冷却オ
イル循環用の螺旋溝を形成したので,前記ステータをオ
イルによって冷却する場合に冷却面積を増大させて冷却
効果を向上できる。
更に,前記エア軸受に供給する冷却エア,前記刃物取
付スライド,前記回転軸及び前記サーボモータに供給す
る冷却エア,並びに前記ステータの外周面に形成した前
記螺旋溝に供給する冷却オイルを,冷却手段によって同
一温度に制御するので,リード加工用刃物台装置自体に
部分的な温度差が発生することがない。
或いは,このリード加工用刃物台装置を用いたNCリー
ド加工装置は,切削加工についての一連の動作につい
て,従来のNC旋盤によるリード加工とほぼ同様である
が,異なる大きな違いは従来のNC旋盤が高速回転する工
作物に対してバイトを近づけて目的とする形状に工作物
を削るのに対し,この発明によるNCリード加工装置で
は,バイトに対して切り込みの送りを与える以外はバイ
トを定位置に固定しておき,高速回転している工作物を
近づけ,該工作物を加工形状に応じて移動させ,工作物
の外周面にリード加工を行うことができる。
一般に,高速で前後移動を繰り返す切削加工刃物台
は,機械の最大欠点である振動等の発生源でもあるが,
この高速NCリード加工機のリード加工用刃物台装置を機
械本体にテーブルを介して固定しているため,機械的剛
性に優れている。従って,この発明によるNC切削加工装
置では,ガタの要因であるX−Z移動スライドが刃物台
にないので,振動等もなくリード加工を高速化し,精度
の向上を計ることができる。
〔実施例〕
以下,第1図〜第5図を参照して,この発明によるリ
ード加工用刃物台装置の一実施例について説明する。
第1図において,この発明によるリード加工用刃物台
装置が全体的に示されている。このリード加工用刃物台
装置は,サーボモータ3の回転運動を刃物即ちバイト4
を取り付けた刃物取付スライド17に往復運動を与える機
構,場合によっては,刃物取付スライド17をサーボモー
タ3の駆動軸18に固定して回転運動を与える機能とを有
するものである。ここでは,特に,サーボモータ3の回
転運動をバイト4を取り付けた刃物取付スライド17に往
復運動を与える機能について説明する。
テーブル12は,例えば,後述のNCリード加工装置に固
定式に設定されるものであり,テーブル12には,サーボ
モータ3のモータケーシング19がボルト等で固定される
と共に,及びスライドベース22がテーパプレート23を介
してボルト等で固定されている。テーパプレート23は,
テーブル12に対してスライドベース22の高さを調節可能
にする機能を有する。しかも,サーボモータ3とスライ
ドベース22とは,テーブル12上で長手方向に直線状に配
置されている。サーボモータ3の駆動軸18は,一対の軸
受27から一体構造に延長して回転軸25を構成している。
また,回転軸25の外周面には雄ねじ21が形成され,雄ね
じ21にナット部材20が螺合し,それによって,雄ねじ21
とナット部材20とでボールねじが形成されている。
このリード加工用刃物台装置は,テーブル12に固定さ
れたサーボモータ3及びスライドベース22,サーボモー
タ3の駆動軸18と一体構造の回転軸25に形成した雄ねじ
21,雄ねじ21に螺合し且つ回転軸25の回転運動に応じて
往復運動可能なナット部材20,ナット部材20に固定され
且つ一端に刃物4を取り付けた刃物取付スライド17,刃
物取付スライド17を支持するスライドベース22から構成
されており,以下に各構成について詳述する。
サーボモータ3は,ロータ26が固定された駆動軸18,
ロータ26の外周に配置され且つモータケーシング19内に
固定状態に嵌合したステータ24を有している。駆動軸18
は,動力伝達側のモータケーシング19に配置されたラジ
アル荷重及びスラスト荷重を受け得る一対のアンギュラ
玉軸受等から成る軸受27と,反対側に配置された軸受28
によって回転可能に支持されている。ステータ24の両端
外周面とモータケーシング19の内周面との間には,Oリン
グ58をそれぞれ介在して両者間を密封している。ステー
タ24の外周面には,冷却オイル循環用の螺旋溝35が形成
されている。螺旋溝35の動力伝達側の端部において,オ
イルポンプ及びオイルクーラ等から成る冷却オイル供給
手段(図示せず)に接続する管継ぎ手37が接続するオイ
ル導入側の通孔36が、モータケーシング19に形成されて
いる。
また,第2図に示すように,モータケーシング19に
は,オイル出口側の通孔59が形成され,通孔59に出口用
の管継ぎ手37Aが接続し,管継ぎ手37Aに冷却オイル溜め
手段に通じるオイルパイプ等が接続している。従って,
上記冷却オイル供給手段の作動によって,冷却オイルを
矢印Cで示すようにステータ24に形成した螺旋溝35に循
環させ,サーボモータ3を冷却することができる。しか
も,ステータ24に形成した螺旋溝35によって冷却面積を
増大させ,冷却効果を向上させることができる。
テーブル12にテーパプレート23を介して固定されたス
ライドベース22には,刃物取付スライド17がエア軸受40
によって支持されるように構成されている。刃物取付ス
ライド17には,一端側に開口した中空穴30が形成され,
他端側にはあり溝43が形成されている。ナット部材20の
外周面には,刃物取付スライド17が固定されている。中
空穴30には,ナット部材20の外周面が嵌合し,ナット部
材20から突出する回転軸25が挿入可能に構成されてい
る。
通常,ナット部材20は刃物取付スライド17に対して遊
合状態に嵌合しており,しかも,ナット部材20と刃物取
付スライド17とは,例えば,図示していないが,ナット
部材20の端部に形成されたフランジを刃物取付スライド
17の端面に当接させてボルト等によって堅固に固定され
ている。従って,ナット部材20と刃物取付スライド17と
は,取付け取外し作業が極めて容易にできるように構成
されている。なお,刃物取付スライド17には,刃物取付
スライド17の往復移動に対するリミットスイッチ73が設
けられている。
また,雄ねじ21が形成された回転軸25は,モータケー
シング19に対して一対の軸受27によってラジアル方向及
びスラスト方向の荷重に対して不動の状態に堅固に回転
可能に支持されている。それ故に,可逆回転するサーボ
モータ3が駆動すると,回転軸25が可逆回転し,回転軸
25の回転角度に対応してナット部材20及び刃物取付スラ
イド17がスライドベース22に対して摺動状態に往復運動
を行うことになる。
第2図に示すように,刃物取付スライド17の端部には
あり溝43が形成され,バイトホルダ42にはあり44が形成
されている。従って,刃物取付スライド17にバイトホル
ダ42を取り付ける時には,あり44をあり溝43に嵌合して
ボルト等で固定することによって,バイト4を取り付け
たバイトホルダ42を刃物取付スライド17に取換え可能に
固定することができる。更に,バイトホルダ42には,バ
イト42が2本取り付けられているが,工作物に対してリ
ード加工する場合に,工作物の異なった面,即ち工作物
の回転軸線に対して平行面と直角面とを切削する時に使
い分けるためである。
また,刃物取付スライド17には,中空穴30とエア供給
手段(図示せず)とを連通する通孔33が形成されてい
る。通孔33のエア導入口32は,刃物取付スライド17がス
ライドベース22内を摺動往復運動するため,刃物取付ス
ライド17の端面に形成されている。更に,回転軸25の軸
心部には,エア通路31が形成されている。エア通路31の
一端の開口38は回転軸25の端面に形成され,また,エア
通路31の他端の開口34はサーボモータ3の刃物取付スラ
イド側端部,言い換えれば,ステータ24とロータ26との
端部に対向して開口しており,特に,サーボモータ3の
ロータ26とステータ24との間の隙間にエアを吹き込むこ
とができるように開口している。
従って,コンプレッサ,工場に設備された圧縮空気供
給パイプ等のエア供給手段によってエア導入口32から通
孔33に供給されたエアは,矢印Aで示すように,中空穴
30に吹き込まれ,次いで,中空穴30から回転軸25の開口
38を通じてエア通路31に導入され,雄ねじ21のナット部
材20の相対回転部をエア冷却し,次いで,回転軸25の軸
受27の部位をエア冷却し,更に,サーボモータ3の内部
に形成した開口34からロータ26とステータ24との間に吹
き出されてロータ26とステータ24との隙間を通って両者
をエア冷却し,最後に外気に放出される。それ故に,サ
ーボモータ3が高速に且つ所定の回転角度だけ可逆回転
し,雄ねじ21とナット部材20から成るボールねじが高速
に往復運動したとしても,十分にエア冷却を達成できる
ので,加熱による問題は生じない。
更に,軸受27の両側で且つ回転軸25とモータケーシン
グ19との間にはオイルシール29が組み込まれており,ま
た,ステータ24の外周面とモータケーシング19の内周面
との間にはOリング58等のオイルシールが組み込まれて
いるが,回転軸25に形成された開口34から吹き出すエア
圧を高くしておけば,軸受27を潤滑するオイル及びステ
ータ24に形成された螺旋溝35を循環する冷却用オイル
は,ロータ26とステータ24との間に浸入することはな
く,シール効果を向上できる。
次に,特に,第3図,第4図及び第5図を参照して,
刃物取付スライド17をスライドベース22にエア軸受によ
って支持する構成について説明する。
刃物取付スライド17の外周面39は断面四角形状に形成
され,また,スライドベース22の支持面41は上記外周面
39に対応して断面四角形状に形成されている。第3図で
示す形状は断面正方形である。スライドベース22は,4つ
のプレート,即ち,底面を形成するスライドベース部材
45(第4図参照),上面を形成するスライドベース部材
46,両側面を形成するスライドベース部材47,48(第5図
参照)から構成されている。
スライドベース部材45,46,47,48には,スライドベー
ス22と刃物取付スライド17との間にエア軸受40を構成す
るため,エア供給手段(図示せず)から圧縮エアが供給
されるエア導入通路49がそれぞれ形成されている。スラ
イドベース22の内周面となる面,即ちスライドベース部
材45,46,47,48の内面には,エア導入通路49が中央部53
で連通する長手方向に伸びるメインエア導入溝50,メイ
ンエア導入溝50から分岐する縦方向に伸びる多数の分岐
エア溝51,分岐エア溝51に連通する多数のエア溝52,及び
長手方向両端部に形成されたエア逃げ溝54,55が形成さ
れている。
また,上下面に配置されたスライドベース部材45,46
に形成されたエア逃げ溝54間の距離L1は,側面に配置さ
れたスライドベース部材47,48に形成されたエア逃げ溝5
5間の距離L2より小さくなるように設定されている。従
って,両側面のスライドベース部材47,48のエア受圧面
積は,上下面のスライドベース部材45,46のエア受圧面
積より大きく形成されることになる。それ故に,スライ
ドベース部材45,46のエア受圧面積が大きいことによっ
て,刃物取付スライド17を大きな力で受けることができ
る。
ところで,刃物取付スライド17にバイト4を取り付け
たバイトホルダ42が固定され,バイト4によって工作物
をリード加工する場合に,側面に配置されたスライドベ
ース部材47,48は,加工精度に影響する方向の面とな
る。即ち,加工精度に影響する方向とは,言い換えれ
ば,工作物5の回転中心とバイト4の刃先とを結ぶ半径
方向であり,該方向は加工精度のうち径方向寸法の精度
を確保するため,該方向のバイト4の支持状態を堅固に
しなければならない。従って,刃物取付スライドを支持
する加工精度に影響する側のエア受圧面積を,他のエア
受圧面積より大きくなるように形成する。
また,刃物取付スライド17の外周面39には,例えば,
酸化アルミニウム等のセラミック材でコーティングを施
すことが好ましい。即ち,刃物取付スライド17とスライ
ドベース22とのギャップは5μm〜8μm程度であり,
リード加工用刃物台装置の作動中に,エア圧が低下した
ような場合に,一方の摺動面をセラミック材で構成して
おけば,焼き付き等の現象は発生しないことになり,摺
動面の摺動特性を向上できる。
更に,第9図,第10図及び第11図を参照して,バイト
ホルダ42に別のバイト4を取り付ける場合について説明
する。第9図は取付構造の正面図,第10図は第9図の側
面図,及び第11図は第9図の平面図である。
上記実施例では,バイトホルダ42に対して2本のバイ
ト4を取り付けた場合について説明した,場合によって
は,工作物に対する加工形状によって1本のバイト4で
十分な場合がある。バイトホルダ42に対して1本のバイ
ト4を取り付ける場合には,工作物を切削する場合に,
加工精度に及ぼす影響を最も少なくするように設定でき
る。即ち,バイト4の刃先56を,サーボモータ3の回転
中心軸57に位置するように設定して取り付けることがで
きる。
また,第12図を参照して,この発明によるリード加工
用刃物台装置に組み込むことができる冷却装置の一実施
例を説明する。
この冷却装置は,刃物取付スライド17とスライドベー
ス22との間のエア軸受40に供給する冷却エア,刃物取付
スライド17の中空穴30,回転軸25のエア通路31及びサー
ボモータ3のステータ24とロータ26との間に供給する冷
却エア,並びにステータ24の外周面に形成した螺旋溝35
に供給する冷却オイルを同一温度に冷却するために設け
られている。
この冷却装置は,リザーブタンク74,リバーブタンク7
4内のオイルを冷却するオイルクーラ80,リザーブタンク
74からサーボモータ3に冷却オイルを供給するため作動
するオイル供給ポンプ77,及びエアを冷却する冷却手段
即ち熱交換器81から構成されている。リザーブタンク73
は,熱交換室75とオイル供給室76との2つの室に仕切板
90で分割されている。サーボモータ3等を冷却して機械
部位から回収されたオイルは,戻り管87からフィルタ78
を通って熱交換室75へ流入する。
回収されたオイルは,熱交換室75内に配設されたオイ
ルクーラ80の熱交換器82によって再び所定の温度に冷却
され,仕切板90をオーバフローしてオイル供給室76に流
入される。冷却され且つ清浄されたオイルは,オイル供
給ポンプ77の作動でオイルパイプ88を通り,サーボモー
タ3のステータ24に形成された環状溝35,或いはリード
加工装置の切削箇所等へ送り込まれる。
また,冷却エアは,工場に付設されている圧縮空気
源,又はコンプレッサ86からコントロールバルブ83を通
じてリザーブタンク74の熱交換室75内に設置された熱交
換器81に送り込まれる。次いで,熱交換器81においてオ
イル対エアの熱交換で冷却されたエアは,コントロール
バルブ84でエア量を制御されてエア軸受40に供給される
と共に,コントロールバルブ85でエア量を制御されてナ
ット部材20と回転軸25の雄ねじ21とで構成したボールね
じ部位に供給される。次いで,冷却エアはボールねじ部
位から回転軸25のエア通路31を通って軸受27の部位,及
びサーボモータ3内に送り込まれ,所定の部位の冷却機
能を達成する。図中,89はリザーブタンク74内のオイル
を排水するコックを示す。
次に,第6図,第7図及び第8図を参照して,この発
明によるNCリード加工装置の一実施例について説明す
る。このNCリード加工装置は,上記のリード加工用刃物
台装置を用いたものである。第6図はこの発明によるNC
リード加工装置の一実施例を示す正面図,及び第7図は
第6図の平面図である。
このNCリード加工装置において,本体機台であるベッ
ド1には,X−Z移動テーブルの一部を構成するZ軸移動
テーブル9,及び固定式のテーブル12が取り付けられてい
る。Z軸移動テーブル9上にはX軸移動テーブル10が取
り付けられ,両テーブル9,10によってZ軸移動テーブル
が構成されている。Z軸移動テーブル9は,Z軸駆動用サ
ーボモータ8の駆動によってZ軸方向に移動させられ
る。また,X軸移動テーブル10は,Z軸移動テーブル9に取
り付けられたX軸駆動用サーボモータ11の駆動によって
X軸方向に移動させられる。更に,X軸移動テーブル10上
に主軸台7が取り付けられている。
主軸台7には,工作物5を切削加工するのに必要な加
工回転を与えるサーボモータ15が組み込まれている。サ
ーボモータ15については,NC旋盤として工作物に旋削加
工を行う場合に適している高速回転を行う機能を有する
と共に,上記のNCリード加工装置として切削加工を行う
場合に適している低速回転を行う機能を有している。サ
ーボモータ15の高速回転又は低速回転の制御は,NC装置
の指令によって行ってもよく,又は切換えスイッチによ
って達成してもよい。或いは,図示していないが,X軸移
動テーブル10上に,高速回転用のサーボモータと低速回
転用のサーボモータの2種類のサーボモータを設置して
もよいことは勿論である。また,X軸移動テーブル10上の
主軸台7のサーボモータ15によって回転駆動される主軸
16には,工作物保持用チャックであるクランプ6が設け
られている。クランプ6によって保持される工作物5と
対向する位置には,複数の刃物台2,13,14をセットする
テーブル12がベッド1に固定されている。
刃物台13,14は,この装置を一般のNC旋盤として作動
させる場合に利用するものである。刃物台2は,この装
置をNCリード加工装置として作動させ,工作物5にリー
ド加工を行う場合に利用するものである。刃物台2は,
工作物5に対してリード加工するためのリード加工用刃
物台であり,テーブル12に取外し可能に取り付けられ,
工作物5の外周面にリード加工を切削加工するため,工
作物5の回転軸線と平行な方向即ちZ′方向に往復運動
可能である。刃物台2に対するZ′方向への往復運動
は,テーブル12に取外し可能に固定したリード加工駆動
用サーボモータ3によって達成される。従って,リード
加工駆動用サーボモータ3は,Z′軸移動用サーボモータ
ということもできる。工作物5に対するリード加工方法
は,前掲特公昭62−43801号公報に開示されたリード加
工方法を適用できるものである。
このNCリード加工装置は,上記のように構成され,次
のように作用する。
このNCリード加工装置は,特に,VTRに使用されるシリ
ンダに施すリード加工を高速度で加工することができ,
即ち,主軸16の端部に設けたクランプ6に工作物5を正
確に且つ堅固に保持固定し,切削に必要な回転をサーボ
モータ15の作動によって工作物5に与える。サーボモー
タ15は,主軸台7をベルト等を使用して外部より駆動す
る必要がないビルトイン式即ち主軸台組込み式に構成し
たものである。主軸台7は,NC制御されるX−Z移動テ
ーブル,即ち,Z軸駆動用サーボモータ8によってZ軸方
向の移動を制御されるZ軸移動テーブル9及びX軸駆動
用サーボモータ11によってX軸方向の移動を制御される
X軸移動テーブル10から成るX−Z移動テーブル上に固
定している。
従って、主軸16の端部にクランプ6によって保持され
た工作物5は,サーボモータ15によって回転が与えら
れ,且つZ軸駆動用サーボモータ8及びX軸駆動用サー
ボモータ11によってX軸−Z軸方向に移動させられる。
また,工作物5とは対向する位置にあるテーブル12上
には,工作物5の加工形状に最適なバイト4を刃物台2
にセットし,刃物台2をテーブル12上に取り付け,高速
回転する工作物5がバイト4に接すると,工作物5を切
削して必要とする加工形状になるようにNC制御し,X軸移
動テーブル10及びZ軸移動テーブル9はX軸−Z軸方向
の移動を繰り返し,工作物5に対して最終目的の形状に
切削加工する。
リード加工時は,主軸16に保持される工作物5のサー
ボモータ15による回転に正比例して,テーブル12に取り
付けたZ′軸移動用サーボモータ3を作動させている。
即ち,工作物5が一回転する毎に,Z′軸移動用サーボモ
ータ3は正回転と逆回転を一度行っており,その回転運
動と同時に,X−Z移動テーブルであるZ軸移動テーブル
9とX軸移動テーブル10とは,工作物5が一回転する毎
(即ち,リードが1本削られる毎に)に,第8図に示す
ように,工作物5側へ数拾μmの切込みで距離lずつ移
動し,最終端に達するまでの長さ(工作物5の外周面に
成形されるリード部の長手方向の量即ち長さL)まで微
動移動を繰り返すことになる。
このNCリード加工装置は,リード加工についての一連
の動作について,従来のNC旋盤による切削加工とほぼ同
様であるが,異なる大きな違いは従来のNC旋盤が高速回
転する工作物に対してバイトを近づけて目的とする形状
に工作物を削るのに対し,この発明によるNCバイト加工
装置では,バイトに対して切り込みの送りを与える以外
はバイトを定位置に固定しておき,該バイトに高速回転
している工作物を近づけて該工作物を工作物加工形状に
合わせてX軸−Z軸方向に移動させて切削加工を行うこ
とである。
〔発明の効果〕
この発明によるリード加工用刃物台装置及びNCリード
加工装置は,上記のように構成されているので,摩擦が
なく摩耗が発生することがなく,スティックスリップが
発生せず,モータ回転角度に対して応答性が良く,高速
往復運動が可能になる。しかも,前記刃物取付スライド
にセラミック材によるコーティングを施せば,耐焼付き
性を向上できる。また,前記刃物取付スライドを支持す
るの加工精度に影響する側のエア受圧面積を他のエア受
圧面積より大きく形成し,エア逃げ溝を前記スライドベ
ースに形成したので,前記刃物取付スライドのスライド
面のシールを容易に達成でき,しかもエア圧が低下した
時でも切削反力による焼き付きの発生を防止できる。
更に,前記回転軸の軸心部に形成したエア通路の一端
が前記刃物取付スライドの中空穴に開口し且つ他端が前
記サーボモータの前記刃物取付スライド側端部に開口し
ているので,前記回転軸に冷却エアを流すことによっ
て,該回転軸を回転可能に支持する軸受,該回転軸上を
往復運動するナット部材から成るボールねじ,前記刃物
取付スライド及び前記スライドベースを迅速に且つ均一
に冷却し,更に,冷却エアは前記サーボモータのロータ
とステータとの間を流れて前記サーボモータを冷却する
ことができ,しかもエアを高くしておくとで,前記サー
ボモータの前記ロータ及び前記ステータに対してオイル
が浸入することがなく,シール効果を向上させることが
できる。
また,前記サーボモータのステータの外周面に冷却オ
イル循環用の螺旋溝を形成したので,前記ステータをオ
イルによって冷却する場合に冷却オイルが接触する冷却
面積を増大させ,冷却効果を向上できる。それ故に,前
記刃物取付スライド,前記スライドベース,前記回転
軸,前記回転軸を支持する前記軸受,前記サーボモータ
の前記ステータ及び前記ロータを,常に同一状態即ちレ
ベルで温度コントロールすることができ,部分的,或い
は局部的に温度差が発生することがなく,各構成部品間
に熱膨張差が発生することがなく,高速の摺動運動でも
スムースに達成され,加工精度を安定させ且つ向上させ
ることができる。
更に,前記エア軸受に供給する冷却エア,前記刃物取
付スライド,前記回転軸及び前記サーボモータに供給す
る冷却エア,並びに前記ステータの外周面に形成した前
記螺旋溝に供給する冷却オイルを,冷却手段によって同
一温度に制御するので,リード加工用刃物台装置自体に
部分的な温度差が発生することがなく,熱膨張差がほと
んど発生しないので,工作物の加工精度を向上でき,品
質の均一性を確保でき信頼性に富んだものとなる。
或いは,この発明によるNCリード加工装置は,上記の
ように構成したので,前記サーボモータで往復運動作動
される刃物台の支持構造は機械的剛性に優れ,各スライ
ド部は工作物側に位置し,スライド部がバイト側にない
ため,ギャップが累積することがなく,前記切削加工用
刃物台が前後移動する時に,ガタが発生することがな
く,振動等の発生も低減でき,前記切削加工用刃物台の
高速化が可能となる。その結果,前記切削加工用刃物台
の加速度も10G前後まで向上できる。
一般に,高速で前後移動を繰り返す前記切削加工用刃
物台が機械の最大欠点である振動の発生源でもあるが、
このNC切削加工装置では,前記刃物台を機械本体即ちベ
ッドに固定式のテーブルを介して固定し,切削加工時
は,単に工作物に対するリードの加工形状を形成する送
りを前記サーボモータで与えるだけであるため,機械的
剛性に優れている。従って,従来のもののように,X−Z
移動テーブル上に切削加工用刃物台を設け,X−Z軸の移
動の各スライド部のギャップが累積してその分だけ,切
削加工用刃物台車が前後移動する時に,ガタとなり振動
が発生していたのに比較して,このNC切削加工装置で
は,ガタの要因であるX−Z移動スライド上に刃物台が
ないので,振動等の発生もなくなり,前記切削加工用刃
物台の高速化が可能となり,振動等によって加工精度が
阻害されることがなく,精度の向上を計ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明によるリード加工用刃物台装置の一実
施例を示す断面図,第2図は第1図の平面図,第3図は
第1図の側面図,第4図及び第5図は第1図のスライド
ベースを示す内面図,第6図は第1図のリード加工用刃
物台装置を装着したこの発明によるNCリード加工装置の
一実施例を示す正面図,第7図は第6図の平面図,第8
図は工作物に対する切削状態を説明する概略図,第9図
はバイトホルダに別のバイトを取り付ける取付構造を示
す正面図,第10図は第9図の平面図,第11図は第9図の
側面図、第12図はこの発明によるリード加工用刃物台装
置に付設された冷却手段の一例を示す概略図,並びに第
13図は従来の旋削加工装置の一例を示す概略図である。 1……ベッド,2,13,14……刃物台,3……リード加工駆動
用サーボモータ,4……バイト,5……工作物,7……主軸
台,8……Z軸駆動用サーボモータ,9……Z軸移動テーブ
ル、10……X軸移動テーブル,11……X軸駆動用サーボ
モータ,12……テーブル,15……主軸駆動用サーボモー
タ,16……主軸,17……刃物取付スライド,18……駆動軸,
19……モータケーシング,20……ナット部材,21……雄ね
じ,22……スライドベース,24……ステータ,25……回転
軸,26……ロータ,27……軸受,30……中空穴,31……エア
通路,34,38……開口,35……螺旋溝,40……エア軸受,42
……バイトホルダ,45,46,47,48……スライドベース部
材,49……エア通路,50……エア導入溝,51,52……エア
溝,54,55……エア逃げ溝,56……バイトの刃先,57……サ
ーボモータの回転軸線。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−44253(JP,A) 特開 昭57−33259(JP,A) 特開 昭53−39585(JP,A) 実開 昭63−44662(JP,U) 実開 昭55−147223(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B23B 5/00 B23B 21/00 B23Q 1/38

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】テーブルに固定したサーボモータ,該サー
    ボモータの駆動軸と一体構造の回転軸に形成した雄ね
    じ,該雄ねじに螺合し且つ前記回転軸の回転運動に応じ
    て往復運動可能なナット部材,該ナット部材に固定され
    且つ一端に刃物を取り付けた刃物取付スライド,該刃物
    取付スライドは前記テーブルに固定したスライドベース
    にエア軸受を介して往復摺動可能に支持され,更に前記
    刃物取付スライドの外形を断面四角形状に形成し,加工
    精度に影響する側の前記刃物取付スライドを支持するエ
    ア受圧面積を他のエア受圧面積より大きく形成するよう
    に,前記エア軸受のエアを逃がすエア逃げ溝を前記スラ
    イドベースに形成したことを特徴とするリード加工用刃
    物台装置。
  2. 【請求項2】前記刃物取付スライドには前記ナット部材
    の外周面が嵌合し且つ前記ナット部材から突出する前記
    回転軸を挿入可能な中空穴が形成され,該中空穴をエア
    供給手段に接続し,更に,前記回転軸の軸心部に形成し
    たエア通路は一端が前記中空穴に開口し且つ他端が前記
    サーボモータのステータとロータとの端部に対向して開
    口したことを特徴とする請求項1に記載のリード加工用
    刃物台装置。
  3. 【請求項3】前記サーボモータは前記駆動軸に取り付け
    たロータ及び前記テーブルに固定したモータケーシング
    内に固定状態に嵌合したステータを有し,前記ステータ
    の両端外周面と前記モータケーシングの内周面との間を
    密封すると共に,前記ステータの外周面に冷却オイル循
    環用の螺旋溝を形成し且つ該螺旋溝を冷却オイル供給手
    段に接続したことを特徴とする請求項1に記載のリード
    加工用刃物台装置。
  4. 【請求項4】前記刃物取付スライドと前記スライドベー
    スとの間のエア軸受に供給する冷却エア,前記刃物取付
    スライド,前記回転軸及び前記サーボモータに供給する
    冷却エア,並びに前記ステータの外周面に形成した前記
    螺旋溝に供給する冷却オイルは,冷却手段によって同一
    温度に制御されていることを特徴とする請求項3に記載
    のリード加工用刃物台装置。
  5. 【請求項5】NC制御されるX−Z移動テーブル上に固定
    され且つ工作物の切削に必要な回転を与えるサーボモー
    タを組み込んだ主軸手段,該主軸手段に設けた工作物を
    保持位置決めするクランプ手段,該クランプ手段にて保
    持される工作物と対向する位置に設定したテーブル,該
    テーブルに固定したサーボモータ,該サーボモータの駆
    動軸と一体構造の回転軸に形成した雄ねじ,該雄ねじに
    螺合し且つ前記回転軸の回転運動に応じて往復運動可能
    なナット部材,該ナット部材に固定され且つ一端に刃物
    を取り付けた刃物取付スライド,該刃物取付スライドは
    前記テーブルに固定したスライドベースにエア軸受を介
    して往復摺動可能に支持され,更に前記刃物取付スライ
    ドの外形の断面四角形状に形成し,加工精度に影響する
    側の前記刃物取付スライドを支持するエア受圧面積を他
    のエア受圧面積より大きく形成するように,前記エア軸
    受のエアを逃がすエア逃げ溝を前記スライドベースに形
    成したことを特徴とするNCリード加工装置。
JP63335357A 1988-12-29 1988-12-29 リード加工用刃物台装置及び該刃物台装置を用いたncリード加工装置 Expired - Fee Related JP2794584B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63335357A JP2794584B2 (ja) 1988-12-29 1988-12-29 リード加工用刃物台装置及び該刃物台装置を用いたncリード加工装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63335357A JP2794584B2 (ja) 1988-12-29 1988-12-29 リード加工用刃物台装置及び該刃物台装置を用いたncリード加工装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02180503A JPH02180503A (ja) 1990-07-13
JP2794584B2 true JP2794584B2 (ja) 1998-09-10

Family

ID=18287625

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63335357A Expired - Fee Related JP2794584B2 (ja) 1988-12-29 1988-12-29 リード加工用刃物台装置及び該刃物台装置を用いたncリード加工装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2794584B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110919440A (zh) * 2019-11-25 2020-03-27 江苏工大金凯高端装备制造有限公司 一种气浮式快刀伺服系统

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5339585A (en) * 1976-09-22 1978-04-11 Fanuc Ltd Machine tool
JPS55147223U (ja) * 1979-04-09 1980-10-23
JPS5733259A (en) * 1980-08-04 1982-02-23 Agency Of Ind Science & Technol Direct drive type feeder
JPS6044253A (ja) * 1983-08-18 1985-03-09 Toyoda Mach Works Ltd 可動体の案内支持装置
JPS6344662U (ja) * 1986-09-09 1988-03-25

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02180503A (ja) 1990-07-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101676885B1 (ko) 머시닝 센터용 유니버셜 툴 마운팅 시스템
US5058261A (en) Machine tool
US8056453B2 (en) Fast tool servo
US5322494A (en) High speed spindle unit and driver
US20080221725A1 (en) Combined processing machine and processing method using the same
US6178608B1 (en) Rotary transfer machine
EP0265586B1 (en) Apparatus for finishing pistons and the like and method therefor
US6279438B1 (en) Metal cutting machining device, with massive block and sliding column and machine integrating this device
KR100297270B1 (ko) 복합가공장치 및 그 가공방법
US7551974B2 (en) Processing method of workpieces using combined processing machines
JP2743287B2 (ja) リード加工用刃物台装置及び該刃物台装置を用いたncリード加工装置
JP2794584B2 (ja) リード加工用刃物台装置及び該刃物台装置を用いたncリード加工装置
US4867020A (en) Apparatus for finishing pistons and the like and method therefor
US7179029B2 (en) Machine for machining workpieces, especially crankshafts and camshafts, with at least one internal cutter milling tool
JP4638980B2 (ja) スライダを背中合わせに備えた複列の加工機
JP2720344B2 (ja) Nc切削加工装置
KR20210058314A (ko) 밀링과 선삭 기능을 겸비한 머시닝센터용 밀턴 스핀들
JPH04343639A (ja) 工作機械
JP3112318B2 (ja) 切削加工装置及び切削加工方法
KR0111795Y1 (ko) 유압 실린더를 이용한 카운터 싱크 깊이조절 장치
POPA et al. THE NEW PRINCIPAL ACTION TO THE HORIZONTAL MACHINING CENTRE: CPH 800
JPH0857702A (ja) 複合加工旋盤の非真円及び偏心加工アタッチメント
Brecher et al. Metal Cutting Machines for Tools with Geometrically Defined Cutting Edge (Chip Removal)
JPH10315002A (ja) 非円形曲線を有するワークの加工装置
RU2087264C1 (ru) Двухшпиндельный токарный станок для обработки поршней

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees