JP2793860B2 - カメラの露出演算装置 - Google Patents

カメラの露出演算装置

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、たとえばカメラの露出演算装置にかか
り、特にスポット測光により得た露出値を被写体の反射
率に応じてオーバまたはアンダに補正する、いわゆるハ
イライト・シャドウ露出のための露出演算装置に関す
る。
[従来の技術] 近時、カメラの露出演算装置においては、白が白らし
く写るように、露出をオーバに自動的に補正するハイラ
イト露出や、黒が黒らしく写るように、露出をアンダに
自動的に補正するシャドウ露出のための露出演算装置が
各種提案されている(たとえは、特願平1−65564号
(特開平2−244130号公報)、特願平1−38053号(特
開平2−216422号公報)、特願平1−76046号(特開平
2−253124号公報)参照)。
[発明が解決しようとする課題] 上記したハイライト・シャドウ露出を自動で行うため
の露出演算装置、たとえば特願平1−65564号(特開平
2−244130号公報)に示される露出演算装置では、被写
体を部分的に測光する第1の測光手段の出力(部分測光
値)と、この第1の測光手段による測光領域の周辺部を
測光する第2の測光手段の出力(周辺測光値)とにもと
づいて被写体の反射率を推論手段により推論し、適正露
出からの補正値もしくは制御露出量を出力するようにし
ている。
また、特願平1−38053号(特開平2−216422号公
報)および特願平1−76046号(特開平2−253124号公
報)に示される露出演算装置の場合には、被写体の色度
値から被写体の反射率を推論し、適正露出からの補正値
もしくは制御露出量を出力するようになっている。
しかしながら、従来の露出演算装置においては、測光
値による露出補正あるいは色度値による露出補正をそれ
ぞれ単独に用いてハイライト・シャドウ露出を自動で行
うようにしているため、以下のような問題点があった。
すなわち、測光値によって露出補正を行うものにおい
ては、確率的な手法を用いており、たとえ第1,第2の測
光手段の出力差が小さい場合、反射率が高い(白い)可
能性と、反射率が低い(黒い)可能性とがオーバラップ
している。このため、推論結果が不適切である確率が比
較的大きくなるという欠点があった。
一方、色度値によって露出補正を行うものの場合に
は、彩度が高い被写体については反射率が一定してくる
反面、彩度が低く、白黒に近い被写体になると、その反
射率は分布のばらつきが大きくなる。このため、推論結
果が不適切である確率が比較的大きくなるという欠点が
あった。
そこで、この発明は、より多くの撮影状況下における
被写体について、より適切なハイライト・シャドウ露出
を自動的に行うことができるカメラの露出演算装置を提
供することを目的としている。
[課題を解決するための手段] 上記の目的を達成するために、この発明のカメラの露
出演算装置にあっては、被写体のある部分に対する部分
測光値と、前記被写体のある部分の周辺に対する周辺測
光値とにもとづいて前記被写体の反射率を推定し、その
反射率に対応する第1の補正値を出力する第1の推定手
段と、前記被写体の色度値にもとづいて前記被写体の反
射率を推定し、その反射率に対応する第2の補正値を出
力する第2の推定手段と、前記部分測光値と周辺測光値
との差分値と、前記色度値とから前記第1の補正値およ
び第2の補正値の信頼度比率を出力する信頼度比率出力
手段と、この信頼度比率出力手段の信頼度比率と、前記
第1の補正値および第2の補正値から第3の補正値を出
力する補正値演算手段と、この補正値演算手段の第3の
補正値と前記部分測光値とから制御露出量を出力する制
御露出演算手段とから構成されている。
[作用] この発明は、上記した手段により、被写体に応じて2
種類の補正値が使い分けられるため、あらゆる被写体に
対して適切な露出補正を施せるようになるものである。
[実施例] 以下、この発明の一実施例について図面を参照して説
明する。
第1図は、この発明の第1の実施例として、たとえば
カメラの本体内に設けられる露出演算装置を示すもので
ある。
この露出演算装置は、被写体像を受光する測光用の受
光素子10と、被写体像の色度を測定する測色センサ11と
を有し、これら受光素子10および測色センサ11には図示
しないハーフミラーなどにより分割された光によって同
時に像が形成されるようになっている。
受光素子10は、前記被写体のある部分を部分的に測光
する部分測光部10aと、この部分測光部10aによる部分測
光領域の周辺部を測光する周辺測光部10bとから構成さ
れている。
部分測光部10aの出力、つまり受光素子10の中心領域
に投影された被写体部分の光電変換出力信号はA/D(ア
ナログ/デジタル)変換器12に供給され、ここで被写体
像を部分的に測光した部分測光値EVSPに変換される。こ
の部分測光値EVSPは、上記A/D変換器12より第1のファ
ジィ推論部13、差分演算器14および露出演算部15にそれ
ぞれ供給される。
周辺測光部10bの出力はA/D変換器16に供給され、ここ
で上記受光素子10の周辺領域に投影された被写体部分の
光電変換出力信号がデジタル信号に変換されることによ
り、前記中心領域(部分測光領域)の周辺部分を測光し
た周辺測光値EVAVとされる。この周辺測光値EVAVは、第
1のファジィ推論部13、差分演算器14および露出演算部
15にそれぞれ供給される。
差分演算器14は、上記A/D変換器12からの部分測光値E
VSPと上記A/D変換器16からの周辺測光値EVAVとの差分値
ΔEVを算出するものである。この差分値ΔEVは、上記第
1のファジィ推論部13および上記露出演算部15にそれぞ
れ供給される。
第1のファジィ推論部13は、上記A/D変換器12からの
部分測光値EVSPと、上記A/D変換器16からの周辺測光値E
VAV、および上記差分演算器14からの差分値ΔEVにもと
づいて被写体の反射率を推論し、適正露出量からの第1
の補正値EVBW1を求めるものである。この第1の補正値E
VBW1は、上記露出演算部15に供給される。
一方、測色センサ11は、3種の波長選択性フィルタと
3分割された受光素子とから構成され、これらフィルタ
と受光素子とからなる3つの受光部11a,11b,11cを有し
ている。
受光部11aの出力、たとえば測色センサ11で受光され
たX成分出力信号はA/D変換器17に供給され、ここでX
成分出力値Vx1に変換される。このX成分出力値Vx1は、
色度演算部20に供給される。
同様にして、受光部11bの出力であるたとえばY成分
出力信号はA/D変換器18によってY成分出力値Vy1に変換
された後、色度演算部20に、また受光部11cの出力であ
るたとえばZ成分出力信号はA/D変換器19によってZ成
分出力値Vz1に変換された後、色度演算部20にそれぞれ
供給される。
ここで、この実施例における測色は、CIE2度視野XYZ
表色系にもとづくものであり、そのX成分,Y成分,Z成分
を取出すための波長選択性フィルタと受光素子とを組合
せた受光部11a,11b,11cの分光度分布は、たとえば第2
図に(λ),(λ),(λ)で示されるようにな
っている。
色度演算部20は、たとえばCPU(セントラル・プロセ
シング・ユニット)によって構成され、上記A/D変換器1
7,18,19からのX成分出力値Vx1,Y成分出力値Vy1,Z成分
出力値Vz1にもとづいて、X成分色度値x1およびY成分
色度値y1を算出するようになっている。このX成分色度
値x1およびY成分色度値y1は、それぞれ第2のファジィ
推論部21および前記露出演算部15に供給される。
第2のファジィ推論部21は、上記色度値演算部20から
のX成分色度値x1およびY成分色度値y1にもとづいて被
写体の反射率を推論し、適正露出量からの第2の補正値
EVBW2を算出するものである。この第2の補正値EV
BW2は、上記露出算出部15に供給される。
露出演算部15は、前記A/D変換器12からの部分測光値E
VSP、前記差分演算器14からの差分値ΔEV、前記第1の
ファジィ推論部13からの第1の補正値EVBW1、前記色度
演算部20からのX成分,Y成分色度値x1,y1、および前記
第2のファジィ推論部21からの第2の補正値EVBW2にも
とづいて制御露出量EVcontを演算するものである。この
露出演算部15としては、たとえばCPUが用いられてい
る。
露出演算部15にはカメラの絞り制御部22およびシャッ
タ制御部23が接続されるようになっており、これら絞り
制御部22およびシャッタ制御部23はそれぞれ露出演算部
15からの出力によって制御される。
次に、上記構成における作用について説明する。
前記部分測光値EVSPと周辺測光値EVAVとにもとづい
て、被写体が「白」か「黒」かなどの被写体の反射率を
判別する条件としては、絶対的輝度レベルによる判別
と、相対的な輝度差による判別とがある。
第3図は、前記部分測光値EVSPと周辺測光値EVAVとに
対する「白」、「黒」、「やや白」、「やや黒」、「灰
色」などの各被写体の分布を示すものである。第3図に
おいて、縦軸方向は絶対的な輝度レベルを示し、縦軸お
よび横軸に対して斜めの方向は相対的な輝度レベルを示
している。
各被写体の分布は明確に分離できるものではなく、第
4図に示すように、互いにオーバーラップした領域を有
する出現確率で表わされる集合体である。このような曖
昧的な集合体に対して、ある確定値を導出する数学的手
法としてファジィ推論がある。
そこで、この実施例では、部分測光値EVSPと周辺測光
値EVAVと両測光値の差分値ΔEVとを求め、これらを白黒
判別の条件であるメンバシップ関数として記憶している
第1のファジィ推論部13に入力することにより、「白ら
しさ」あるいは「黒らしさ」をファジィ推論によって求
め、被写体の適正露出量からの第1の補正値EVBW1を算
出するようにしている。
また、このときのメンバシップ関数は、第4図に示し
た反射率の分布具合を部分測光値EVSPと周辺測光値EVAV
と差分値ΔEVとに対応して表現したものであり、それを
各反射率グループごとにルール化したものである。
ここで、ファジィ推論の概要について、第5図を参照
して簡単に説明する。
ファジィ推論とは、人間が日常の中で使用する曖昧な
言葉で表現したファジィ・ルール(ファジィ推論規則)
を用いた推論である。ファジィ・ルールは、「if A=BI
G and B=NORMAL then X=SMALL」のように記述でき
る。
第5図において、A,B,C,…は入力変数、Xは出力変数
である。ルールが成立するための条件を書いた部分であ
る「A=BIG and B=NORMAL」を前件部、その結論部分
である「X=SMALL」を後件部という。ファジィ推論で
は、各入力変数を0〜1の値に変換して演算するが、こ
の変換を定義するのがメンバシップ関数(前件部メンバ
シップ関数)である。
メンバシップ関数は、ファジィ・ルールで取扱う命題
(BIG,NORMAL,SMALLなど)ごとに定義されている。メン
バシップ関数を参照して入力変数の各命題を満足する度
合が計算される。前件部に命題が複数ある場合には、そ
のうちの最小値が求められる。これを、最小値(MIN)
演算という。続いて、各ルールごとのメンバシップ値が
合成される。これは、各ルールの後件部を比べ、その最
大値をとり、新しいメンバシップ関数を作ることにより
行われる。これを、最大値(MAX)演算という。この合
成されたメンバシップ関数の重心値が推論結果(出力)
となり、これにもとづいて後段の制御が行われる。
なお、第5図には、ファジィ推論方式の代表的な例を
示したが、他にもさまざまなファジィ推論方式が提案さ
れている。
第6図は、前記第1のファジィ推論部13で用いられる
メンバシップ関数を示すものである。
第6図において、R1〜R6は、第4図のR1〜R6に対応す
るものであり、それぞれ「白」、「黒」、「灰色」、
「灰色」、「やや白」、「やや黒」に対応するルールで
ある。FM11,FM12,FM13はルールR1の前件部メンバシップ
関数であり、FM11は部分測光値EVSPに、FM12は周辺測光
値EVAVに、FM13は差分値ΔEV(EVSP−EVAV)にそれぞれ
関するものである。同様に、FM21〜FM63は、ルールR2〜
R6の各部分測光値EVSP、周辺測光値EVAVおよび差分値Δ
EVに関する前件部メンバシップ関数である。
RM1〜RM6は、ルールR1〜R6の後件部メンバシップ関数
である。
しかして、第1のファジィ推論部13に部分測光値E
VSP、周辺測光値EVAV、および差分値ΔEVが入力される
と、上述した前件部メンバシップ関数および後件部メン
バシップ関数により最小値演算,最大値演算が行われ、
その結果の重心値cgが被写体の適正露出量からの第1の
補正値EVBW1として出力されることになる。
第7図は、日中の太陽光の下において、主に紙類を対
象とした反射率の実測値より求めた、適正露出量からの
補正値の分布を示すものである。第7図においては、補
正値が+0.5EV以上を「+」、−0.5EV以下を「−」、−
0.4EV〜+0.4EVを「0」として示している。
この図からも明らかなように、分布の周辺部では反射
率の傾向が定まっていく傾向にあり、たとえばC12で示
される色度点付近では基準反射板に対して+0.5EV以上
のプラスとなり、たとえばC15で示される色度点付近で
は−0.5EV以上のマイナスになる。
第8図は、第7図の結果をもとに作成した前記第2の
ファジィ推論部21におけるメンバシップ関数を示すもの
である。
第8図において、R11は、「色度が第7図の色度点C11
に近ければ推定反射率にもとづく補正値を0EVぐらいと
する」というルールであり、R12〜R17もC12〜C17の各色
度点に関する同様のルールである。
この第2のファジィ推論部21における演算方法は、上
記した第1のファジィ推論部13と同様であり、色度演算
部20からのX成分,Y成分色度値x1,y1の入力に対して第
2の補正値EVBW2を求めるようになっている。
このようにして求められた適正露出量からの第1の補
正値EVBW1および第2の補正値EVBW2と、差分値ΔEVと、
X成分,Y成分色度値x1,y1とにより適正露出量からの最
終的な補正値(第3の補正値)EVBWが露出演算部15にて
算出され、さらにこの第3の補正値EVBWと前記部分測光
値EVSPとから制御露出量EVcontが求められる。
次に、露出演算部15における第3の補正値EVBWの算出
方法について、第9図を参照して説明する。
第3図および第4図から明らかなように、第1のファ
ジィ推論部13において、差分値ΔEVの絶対値が小さい領
域は「白」または「黒」などの異なる反射率をもつ被写
体がオーバラップする領域である。このように、差分値
ΔEVの絶対値がおおむね0.5以下となるような場合(|
ΔEV|<0.5)、第1のファジィ推論部13の出力が被写体
に対して不適切である確率がやや高くなる。
一方、第7図から明らかなように、第2のファジィ推
論部21において、その色度値x1,y1がともに0.333に近い
とき、つまり彩度が低い被写体の場合は反射率がばらつ
く。このため、第2のファジィ推論部21の出力が被写体
に対して不適切である確率がやや高くなる。逆に、色度
値x1,y1がともに0.333よりも離れており、おおむね(x1
−0.333)+(y1−0.333)>0.0144(この値「(x1
−0.333)+(y1−0.333)」を彩色係数Kcと呼ぶ)
の領域(第7図に実線lで示す円の外側)では、第2の
ファジィ推論部21の出力が被写体に対して適切となる確
率が高い。
そこで、第9図に示すように、第1のファジィ推論部
13が苦手とする状況(|ΔEV|<0.5)で、第2のファジ
ィ推論部21が得意とする場合(Kc>0.0144)には、第2
のファジィ推論部21の出力である第2の補正値EVBW2
第3の補正値EVBWとし、それ以外の場合(|ΔEV|>0.
5、|ΔEV|<0.5,Kc<0.0144)には、第1のファジィ推
論部13の出力である第1の補正値EVBW1を第3の補正値E
VBWとする。これにより、第1の補正値EVBW1または第2
の補正値EVBW2の片方のみを最終的な補正値(EVBW)と
する、つまり従来の測光値による露出補正または色度値
による露出補正を単独で用いるよりも、明らかに、より
適切な補正値(EVBW)を得ることができるようになる。
このようにして、第3の補正値EVBW(適正露出量から
の最終的な補正値)が算出されると、この第3の補正値
EVBWと前記部分測光値EVSPとから制御露出量EVcontが次
式により求められる。
EVconr=EVSP−EVBW こうして求められた制御露出量EVcontにしたがって、
前記絞り制御部22およびシャッタ制御部23を制御するこ
とにより、あらゆる被写体に対して適切な露出補正が行
われる。
上記したように、被写体に応じて2種類の補正値(EV
BW1,EVBW2)を選択的に用いるようにしている。このた
め、測光値による露出補正および色度値による露出補正
のお互いの苦手部分を補うことが可能となる。これによ
り、どちらか一方のみを備えた従来の露出演算装置に比
べ、あらゆる被写体に対して、より適切な露出補正を自
動的に行い得るようになる。したがって、部分測光値と
周辺測光値との輝度差が小さい場合や、彩度が低い被写
体についても、ハイライト・シャドウ露出のための適切
な露出補正が施せるようになるものである。
なお、上記第1の実施例においては、部分測光値EVSP
と周辺測光値EVAVとを用いて第1の補正値EVBW1を推論
する第1のファジィ推論部13の出力を基本とした場合を
例に説明したが、これに限らず、たとえば色度値x1,y1
を用い第2の補正値EVBW2を推論する第2のファジィ推
論部21の出力を基本とし、上記色度値x1,y1が彩色係数K
c((x1−0.333)+(y1−0.333)<0.0144)を満
足する場合にのみ、上記第1のファジィ推論部13の出力
を適正露出量からの最終的な補正値、つまり第3の補正
値EVBWとするようにしても良い。
また、上記第1の実施例では、受光素子と測色センサ
とを別個に設けるようにしたが、たとえば受光素子の部
分測光部が測色センサを兼用するように構成しても良
い。この第2の実施例の場合、第10図に示すように、測
色センサ11における受光部11bのY成分出力値Vy1を部分
測光値EVSPとしている。
これは、第2図からも明らかなように、Y成分出力値
Vy1を得るための、(λ)で表わされる分光感度分布
が人の目の分光感度分布におおよそ等しく、測光に用い
ることが可能なためである。
さらに、この第2の実施例においては、色度演算部20
にて色度値x1,y1の他に彩色係数Kc(Kc=(x1−0.333)
+(y1−0.333))を算出するようにしているとと
もに、この彩色係数Kcと差分値ΔEVとから第1の補正値
EVBW1の重視度K1を求める第3のファジィ推論部24を備
えた構成とされている。すなわち、この第2の実施例の
場合、適正露出量からの最終的な補正値(第3の補正値
EVBW)を出力する際の、第1のファジィ推論部13からの
第1の補正値EVBW1と第2のファジィ推論部21からの第
2の補正値EVBW2との重み付けに際し、その第1の補正
値EVBW1に関する重視度K1が、色度演算部20からの彩色
係数Kcと差分演算器14からの差分値ΔEVとにもとづいて
第3のファジィ推論部24にて推論される。この第3のフ
ァジィ推論部24におけるルールを第11図に示している。
そして、上記第3のファジィ推論部24からの重視度K1
が露出演算部15に供給されることにより、この露出演算
部15において、前記重視度K1と、前記部分測光値EV
SPと、前記第1の補正値EVBW1と、前記第2の補正値EV
BW2とにもとづいて制御露出量EVcontが次式により求め
られる。
EVcont =EVSP+K1×EVBW1+(1−K1)×EVBW2 上記した第2の実施例によれば、測色センサと測光用
の受光素子とが一体とされているため、ハーフミラーな
どで光を分光して別々の素子に導く必要がなくなる。し
たがって、上述した第1の実施例の効果に加え、さらに
光量の低下が少なく、高感度とされるとともに、光路分
割のための機構も不要となり、コストの低減および軽量
化を図ることができる。
また、部分測光部と測色センサとの位置ずれがないた
め、測光領域と測光領域とのずれに起因する制御露出量
EVcontの誤差を防止できる。
また、部分測光値EVSPを得るための専用のA/D変換器
を不要とすることができる。
さらに、適正露出量からの最終的な補正値を、第1の
補正値EVBW1および第2の補正値EVBW2の状況に応じた重
み付けにより算出し、かつこの重み付けにファジィ推論
を用いるようにしているため、より適切な制御露出量を
求めることができるものである。
第12図は、この発明の第3の実施例を示すものであ
る。
この第3の実施例においては、上述した第2の実施例
の構成に対し、差分演算器14および第3のファジィ推論
部24が省略されているとともに、第1,第2のファジィ推
論部13,21がたとえばCPUとメモリのようなファジィ推論
を用いない第1,第2の白黒レベル推論部25,26に置換え
られた構成とされている。
この場合、上記第1,第2の白黒レベル推論部25,26で
は、たとえば入力値に対する出力値をメモリに記憶して
おき、このメモリの内容をCPUで参照することにより、
第1,第2の補正値EVBW1,EVBW2をそれぞれ算出するよう
になっている。第1の白黒レベル推論部25のメモリに記
憶すべき入出力の対応を第13図に、また第2の白黒レベ
ル推論部26のメモリに記憶すべき入出力の対応を第14図
に示している。
また、露出演算部15では、A/D変換器16からの周辺測
光値EVAVとA/D変換器18からの部分測光値EVSPとから差
分値ΔEVを算出するとともに、この差分値ΔEVと、色度
演算部20からの彩色係数Kcと、第1の白黒レベル推論部
25からの第1の補正値EVBW1と、第2の白黒レベル推論
部26からの第2の補正値EVBW2とにもとづいて、上述し
た第1の実施例と同様な方法により制御露出量EVcontを
求めるようになっている。
この第3の実施例によれば、ファジィ推論部や差分演
算器が不要となり、より少ない部品で、上述の第2の実
施例と同様な効果を得ることができる。
また、第3の実施例においては、適正露出量からの第
1,第2の補正値EVBW1,EVBW2を第1,第2の白黒レベル推
論部にて推論する場合に、入力値と補正値とを対応させ
る数式を用いるようにしても良い。
その他、この発明は、上記第1乃至第3の実施例に限
定されるものではなく、たとえば前記第1乃至第3の実
施例におけるA/D変換器を1つとし、サンプルホールド
回路やスイッチを用いて次分割で各出力に用いることも
可能である。
また、測色方法についてもCIE2度視野XYZ表色系に限
らず、たとえばRGB表色系などを用いるようにしても良
いし、測色センサ内の波長選択性フィルタと受光素子と
を組合せた各受光部の配置についてもさまざまなものが
考えられ、さらに測色センサそのものの構成もたとえば
回析格子やプリズムあるいは光半導体などでも良い。
また、露出制御の対象は絞りやシャッタに限定され
ず、たとえば絞りとシャッタとを兼用しているレンズシ
ャッタカメラのセクタ制御でも良く、さらにストロボの
GNo.(ガイドナンバ)制御に用いることも可能である。
[発明の効果] 以上、詳述したようにこの発明によれば、部分測光領
域と周辺測光領域との輝度差が小さい場合や、彩度が低
い被写体の場合においても、その状況に応じて自動的に
測光値による補正値もしくは色度値による補正値が選択
され、またはこれら2種類の補正値が重み付けされるこ
とになるため、露出補正のための入力操作や操作部など
を必要とすることなく、より多くの撮影状況下における
被写体について、より適切なハイライト・シャドウ露出
を自動的に行うことができるカメラの露出演算装置を提
供できる。
【図面の簡単な説明】
図面はこの発明の一実施例を示すもので、第1図はこの
発明の第1の実施例を示すカメラの露出演算装置の構成
図、第2図は測色センサの分光感度分布を説明するため
に示す図、第3図は部分測光値と周辺測光値とに対する
各被写体の分布を説明するために示す図、第4図は反射
率の分布具合を説明するために示す図、第5図はファジ
ィ推論の概要について説明するために示す図、第6図は
第1のファジィ推論部で用いられるメンバシップ関数を
説明するために示す図、第7図は反射率の実測値より求
めた適正露出量からの補正値の分布を説明するために示
す図、第8図は第2のファジィ推論部で用いられるメン
バシップ関数を説明するために示す図、第9図は適正露
出量からの最終的な補正値の算出法について説明するた
めに示すフローチャートであり、第10図はこの発明の第
2の実施例を示すカメラの露出演算装置の構成図、第11
図は第2の実施例における第3のファジィ推論部で用い
られるメンバシップ関数を示す図、第12図はこの発明の
第3の実施例を示すカメラの露出演算装置の構成図、第
13図は第3の実施例における第1の白黒レベル推論部の
メモリに記憶すべき入出力の対応関係を示す図、第14図
は第3の実施例における第2の白黒レベル推論部のメモ
リに記憶すべき入出力の対応関係を示す図である。 10……受光素子、11……測色センサ、13……第1のファ
ジィ推論部、14……差分演算器、15……露出演算部、20
……色度演算部、21……第2のファジィ推論部、24……
第3のファジィ推論部、25……第1の白黒レベル推論
部、26……第2の白黒レベル推論部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03B 7/00 - 7/28

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被写体のある部分に対する部分測光値と、
    前記被写体のある部分の周辺に対する周辺測光値とにも
    とづいて前記被写体の反射率を推定し、その反射率に対
    応する第1の補正値を出力する第1の推定手段と、 前記被写体の色度値にもとづいて前記被写体の反射率を
    推定し、その反射率に対応する第2の補正値を出力する
    第2の推定手段と、 前記部分測光値と周辺測光値との差分値と、前記色度値
    とから前記第1の補正値および第2の補正値の信頼度比
    率を出力する信頼度比率出力手段と、 この信頼度比率出力手段の信頼度比率と、前記第1の補
    正値および第2の補正値から第3の補正値を出力する補
    正値演算手段と、 この補正値演算手段の第3の補正値と前記部分測光値と
    から制御露出量を出力する制御露出演算手段と を具備したことを特徴とするカメラの露出演算装置。
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