JP2793727B2 - 両面絞付けシートの製造方法 - Google Patents

両面絞付けシートの製造方法

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JP2793727B2
JP2793727B2 JP3198475A JP19847591A JP2793727B2 JP 2793727 B2 JP2793727 B2 JP 2793727B2 JP 3198475 A JP3198475 A JP 3198475A JP 19847591 A JP19847591 A JP 19847591A JP 2793727 B2 JP2793727 B2 JP 2793727B2
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vinyl chloride
sheet
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chloride resin
squeezing
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信光 須田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はクレジットカードやフロ
ッピーディスク用ジャケットシートとして有用な両面絞
(シボ)付け加工の施された塩化ビニル系樹脂シートを
得るための、両面絞付けシートの製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、厚さ0.2mm以上の厚物の塩化ビ
ニル系樹脂シートの両面絞付けは、絞付けされた金属板
または耐熱性の優れた絞シートや紙などで塩化ビニル系
樹脂シートを挟み込み、プレス機により80〜180℃
まで加熱し、また10kg/cm2以上加圧した後、加圧状態
のまま60℃以下まで降温してから挟んだ塩化ビニル系
樹脂シートを取り出すという方法で行われていたが、こ
の方法は作業が不連続のため加工に多くの時間を必要と
した。塩化ビニル系樹脂シートの片面のみの絞付けは、
加熱して軟化した塩化ビニル系樹脂シートを回転してい
る金属製絞付けロールとシリコーン系ゴムロールとで挟
み込みながら引き取って冷却するという方法で行われて
いるが、このシリコーン系ゴムロールにも絞付け加工を
行って塩化ビニル系樹脂シートの両面を同時に絞付けし
ようとすると、シリコーン系ゴムロールの剥離性が1ケ
月で低下するので、月1回の割合で再彫刻が必要となり
コスト高となる。また、塩化ビニル系樹脂シートの表裏
両面について片面絞付け加工を2回繰り返して行う方法
では、2回目の絞付け加工時の加熱により1回目に絞付
けした絞が消えてしまうので実用的な製品が得られな
い。さらに、2本の金属製絞付けロールを用いる塩化ビ
ニル系樹脂シートの両面絞付けは、厚さが1.0mm以上
のシートには適用可能であるが、それよりも薄いもので
は材料の厚み変動によるロール間のニップ管理が難し
く、品質の良い絞シートが得られない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は厚さ0.2〜1.0mmの塩化ビニル系樹脂シート
の表裏両面に均一に絞付けされた両面絞付けシートの製
造方法を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明による両面絞付け
シートの製造方法は、厚さ0.2〜1.0mmの塩化ビニ
ル系樹脂シートを、粒径0.02〜1.2mmの無機充填
剤が配合された絞付けゴムロールと金属製の絞付けロー
ルとの間に通して加圧することを特徴とするものであ
る。
【0005】これを添付した図面に基づいて説明する
と、この両面絞付けシートの製造方法は連続した同一加
工ラインで行うものであるが、具体的には材料である塩
化ビニル系樹脂シート1を巻物状態から繰り出して行
き、その加工ライン上にある加熱ロール2やヒーター3
により軟化温度以上に加熱する。このシートは次に絞付
けゴムロール4と金属製絞付けロール5との間で加圧、
圧着される。ここで用いられる絞付けゴムロール4は、
例えばゴム硬度40〜100度のゴム材料中に粒径0.
021.2mmの無機充填剤を加えて作成されるもの
で、剥離性がよく、その表面は適度に粗面化されてい
る。このようなゴム材料としてはスチレン・ブタジエン
ゴム、フッ素系ゴムまたはシリコーン系ゴム等が挙げら
れる。無機充填剤としてはゴム充填剤として一般に知ら
れている、炭酸カルシウム、タルク、クレー、マイカあ
るいはアルミナ等が挙げられるが、充填剤としての粒
径、形状の均一性を考えると、アルミナが最も好まし
い。実際にアルミナ粒子の配合されたゴムロールで絞付
け加工を行うと、均一な絞付けが可能となる。絞付けゴ
ムロール用ゴムの配合は、ゴム100重量部に対し、加
硫剤1〜3重量部、無機充填剤100〜200重量部が
好ましい。そして、この無機充填剤の配合量や粒径を
記範囲内で変えることにより、絞の密度や大きさを調整
することができる。
【0006】絞付け加工後の塩化ビニル系樹脂シートは
金属製絞付けロール5に付いてくるところをテイクオフ
ロール6によって剥ぎ取り、冷媒体で温調された鏡面金
属ロール7を通過して軟化温度以下に冷却される。その
後、この加工ライン上のカッター8で必要寸法に裁断さ
れて製品となる。本発明の方法においてシート材料とし
て適用される塩化ビニル系樹脂には、塩化ビニル樹脂の
ほかに、後塩素化塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビ
ニル樹脂、エチレン−塩化ビニル樹脂、架橋塩化ビニル
樹脂、エチレン−塩化ビニルブロック重合体、エチレン
−塩化ビニル−酢酸ビニルグラフト重合体等が例示され
る。
【0007】
【作用】本発明は、従来のシリコーン系ゴムロールに代
えて無機充填剤が配合されたゴムロールを使用したた
め、これまで困難とされていた両面同時絞付け加工が可
能になった。また配合されるアルミナ粒子の大きさを
0.02〜1.2mmと変えることによって塩化ビニル系
樹脂シートの表面の粗さを任意に変えることができる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の具体的態様を実施例および比
較例により説明する。 実施例1 図1に示した装置を用いて、塩化ビニル樹脂100重量
部、エポキシ化大豆油3重量部、Ca−Zn系安定剤1
重量部、ブタジエン・スチレン・メチルメタクリレート
共重合体8重量部および酸化チタン10重量部の配合か
らなる厚み0.6mmの塩化ビニル系樹脂シート1を、周
速度10m/秒で回転している温度180℃の加熱ロー
ル2とヒーター3とにより樹脂温度180〜200℃に
予熱した後、温度60℃、直径300mmφで平均粒径
1.0mmのアルミナ粒子が配合された絞付けシリコーン
系ゴムロール4と温度60℃、直径250mmφの金属製
絞付けロール5とに挟んで線圧40kg/cmで圧着し、両
面の同時絞付けを行った。絞付けされたシートは次に温
度60℃のテイクオフロール6によって金属製絞付けロ
ール5より剥ぎ取られ、温度60℃の鏡面金属ロール7
の面を通過して塩化ビニル樹脂の軟化温度である60℃
以下に冷却された。このようにして得られた本発明の両
面絞付き塩化ビニル系樹脂シートの表面の粗さは両面共
4〜6μmで極めて優れたものであった。
【0009】比較例1 実施例1において、絞付けシリコーン系ゴムロールの代
わりに2本の金属製絞付けロールを用いて、同様の条件
で両面の同時絞付けを行ったところ、得られた樹脂シー
トの表面の粗さは両面とも0.1〜30μmと大きくば
らつき、実用に耐えるものではなかった。
【0010】比較例2 実施例1において、絞付けシリコーン系ゴムロールの代
わりにフラットなシリコーン系ゴムロールを用いて一方
の面の絞付けを行った後、同様のロールで他方の面の絞
付けを行うという方法で両面の絞付けを行ったところ、
得られた樹脂シートの表面の粗さは一方が4〜6μm、
他方が0.1〜1.0μmというように両面を均一に絞
付けすることができなかった。
【0011】
【発明の効果】1)縦横1mの大きさの塩化ビニル系樹
脂シート1000枚に両面絞付け加工を施すのに、従来
のプレス機では約3時間必要としたが、本発明の方法で
は約1時間に短縮した。 2)従来使用されていたシリコーン系ゴムロールに代え
粒径0.02〜1.2 mmの無機充填剤の配合されたゴ
ムロールを使用したため、これまで困難とされていた両
面同時絞付け加工が可能になった。 3)配合される無機充填剤の粒子の大きさを変えること
によって塩化ビニル系樹脂の絞付きシートの表面の粗さ
を任意に変えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を実施する装置の正面図である。
【符号の説明】
1…塩化ビニル系樹脂シート、2…加熱ロール、3…ヒ
ーター、4…無機充填剤が配合された絞付けゴムロー
ル、5…金属製の絞付けロール、6…テイクオフロー
ル、7…鏡面金属ロール、8…カッター。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】厚さ0.2〜1.0mmの塩化ビニル系樹脂
    シートを、粒径0.02〜1.2mmの無機充填剤が配合
    された絞付けゴムロールと金属製の絞付けロールとの間
    に通して加圧することを特徴とする両面絞付けシートの
    製造方法。
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JPH0516229A JPH0516229A (ja) 1993-01-26
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TWI426992B (zh) * 2010-12-08 2014-02-21 Ind Tech Res Inst 塑膠膜片之雙表面微結構成型機構及方法

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