JP2792929B2 - 電気加工装置 - Google Patents

電気加工装置

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JP2792929B2
JP2792929B2 JP1212736A JP21273689A JP2792929B2 JP 2792929 B2 JP2792929 B2 JP 2792929B2 JP 1212736 A JP1212736 A JP 1212736A JP 21273689 A JP21273689 A JP 21273689A JP 2792929 B2 JP2792929 B2 JP 2792929B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、放電加工装置や電解加工装置などの電気加
工装置に係り、特に、加工電極の送り機構の改良に関す
る。
[従来の技術] 周知のように、この種の電気加工装置は、被加工物と
加工電極とを微小な間隙を隔てて対向させつつ加工電極
を送り進めて行くことにより、加工電極に対応したくぼ
み加工を行っている。従来、加工電極の送り機構として
は、油圧シリンダやパルスモータによるサーボアクチュ
エータが利用されている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上述したような従来装置によれば、次
のような問題点がある。
(1) 即ち、油圧シリンダやパルスモータを用いた加
工電極の送り機構によれば、送り機構自体が相当大きく
なって重量も嵩むために、加工テーブル上に立設された
堅固な支柱で送り機構を支持している。そのため、被加
工物が大きくなると、上記の支柱が邪魔になって、被加
工物が加工テーブルに載らなくなり、加工ができなくな
るという問題点が生じる。
(2) また、送り機構が大きいために、被加工物の小
さなスペース内に送り機構を挿入して加工することが困
難であるという問題点がある。
(3) 大型の送り機構を自由な角度に設定することが
機構上、困難であるので、被加工物の上面から加工を施
すのが普通である。そのため、例えば被加工物の側面に
穴加工を施そうとすれば、その加工面が上になるように
被加工物を回転移動させなければならないという煩わし
さもある。
(4) 油圧シリンダを用いた送り機構では、弁の作動
からシリンダの作動までの応答時間が長い。また、パル
スモータを用いた送り機構では、減速機とネジ送り機構
が用いられ、しかも、微小移動調整が可能なように減速
比の大きな減速機構を設けているため、これらのギヤ機
構のバックラッシなどのために加工電極の送りの応答性
が悪くなる。そのため、加工速度を速めると、被加工物
と加工電極との間で一定の微小間隙を保つことが困難に
なり、異常放電が生じて加工精度が損なわれるという問
題点を生じる。このような異常放電を防ぐために、加工
電極の送り速度を遅くしたり、あるいは、放電電流を小
さくするという手段も採られるが、このような手段によ
れば加工能率が低下するという別異の問題点が生じる。
本発明は、上記のような問題点を解決するためになさ
れたものであって、特に、第1の発明は、加工電極の送
り機構を小型、かつ軽量なものにすることを目的とし、
また、第2の発明は、上記の目的に加えて、加工電極の
送りの応答性を速くして、被加工物と電極の間の間隙を
精度よく制御することができる電気加工装置を提供する
ことを目的とする。
[課題を解決するための手段] 上記の目的を達成するために、本発明は次のような構
成を備えている。
即ち、請求項(1)に記載の第1の発明は、加工電極
と被加工物とを間隔を隔てて対向させた状態で被加工物
の加工を行う電気加工装置において、前記加工電極が取
付けられた移動体と、前記移動体との間に生じる摺動抵
抗によって前記移動体を保持するとともに、前記摺動抵
抗よりも大きな応力を受けて前記移動体が変位するとき
に、その移動体を案内するガイドと、前記移動体に対し
て、歪素子を介在して連結された慣性体と、を含む加工
電極送り機構を備え、前記歪素子を伸縮駆動した際の前
記慣性体の衝撃力で移動体を変位させることにより、前
記加工電極を移動させるようにしたものである。
また、請求項(2)に記載の第2の発明は、前記第1
の発明の各構成に加えて、加工電極と被加工物との間の
間隙の大きさを検出する間隙検出手段と、前記間隙検出
手段からの検出信号に基づき、前記間隙を一定に維持す
るように歪素子を駆動制御する間隙制御手段とを備えた
ものである。
[作 用] 本発明の作用は次のとおりである。
第1の発明によれば、歪素子が伸長または収縮する際
の応力によって慣性体が衝撃的に駆動され、その反動
(衝撃力)が移動体に付与された摺動抵抗に打ち勝って
移動体を微小移動させることにより加工電極が移動す
る。
第2の発明によれば、加工電極と被加工物との間の間
隙の大きさが検出され、その検出信号に基づき、前記間
隙あるいは放電加工状態が所定の範囲あるいは状態(火
花放電)となるように歪素子が駆動制御される。
[実施例] 以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明す
る。
第1実施例 第1図は、本発明の一実施例に係る放電加工装置の概
略構成を示したブロック図である。
図中、符号1は、加工電極5を移動させるための送り
機構である。この送り機構1は、回動自在に支持された
筒状のガイド2を備え、このガイド2の下部に移動体3
が摺動自在に挿入されている。移動体3は、ガイド2の
下部周面に設けられた、押圧力の調整可能なスプリング
4によって側面から押圧されており、この押圧力によっ
て移動体3の摺動に対して摺動抵抗が付与されるように
構成されている。移動体3の下面には加工電極5が装着
されており、移動体3の上面には移動体3の位置検出に
使用されるロッド6が立設されている。このロッド6
に、圧電素子、電歪素子、磁歪素子などの公知の歪素子
7と、慣性体8とがその順に遊嵌され、移動体3と慣性
体8とが前記歪素子7を介して連結されている。ガイド
2の上部内側には差動トランス9などの位置検出機構が
設けられており、この差動トランス9でロッド6の昇降
量を検出することによって、加工電極5の位置を検出す
るように構成されている。
符号10は、放電加工時の加工電極5の送りとは別に、
加工電極5を任意の位置に移動させるための送り制御回
路である。この送り制御回路10は、差動トランス9から
与えられた位置検出信号S1と、加工電極5の設定位置に
応じて予め設定された位置指令信号S2との偏差S3を出力
する差分回路11と、偏差S3に応じた周波数をもったパル
ス信号である移動信号S4を出力する電圧−周波数変換回
路12と、加工電極5の移動方向を指定するための移動方
向指定回路13とを含む。移動方向指定回路13から出力さ
れたUP/DOWN信号S5は、スイッチSW1を介して歪素子駆動
回路20に与えられ、電圧−周波数変換回路12から出力さ
れた移動信号S4はスイッチSW2を介して歪素子駆動回路2
0に与えられる。
符号30は、加工電極5と被加工物Wとの間に微小な間
隙δを維持しながら放電加工を進めるための放電加工制
御回路、符号20は、歪素子駆動回路である。この放電加
工制御回路30は、加工電極5と被加工物Wとの間に高電
圧を印加するための電源回路31と、加工中の放電電流を
検出する放電電流検出回路32とを含み、電源回路31中の
抵抗Rと放電電流出回路32は、加工電極5と被加工物W
との間の間隙を間接的に検出する間隙検出手段を形成し
ている。そして、該手段の放電電流検出回路32は放電電
流を電圧値に変換した放電電流検出信号、即ち、間隙に
対応する信号S6を電圧−周波数変換回路33と比較回路34
とに出力する。この電圧−周波数変換回路33および比較
回路34と歪素子駆動回路20は、歪素子7を駆動制御する
間隙制御手段を形成している。そして、該手段の比較回
路34は、加工電極5と被加工物Wとの最適な間隙δ、あ
るいは放電状態に応じて予め定められた基準値VREFと、
前記放電電流検出信号S6とを比較し、その比較出力であ
るUP/DOWN信号S7を加工量設定回路35と、スイッチSW1を
介して歪素子駆動回路20とに出力する。電圧−周波数変
換回路33の出力信号である移動信号S8は、スイッチSW3
およびスイッチSW2を介して歪素子駆動回路20と、加工
量設定回路35とにそれぞれ与えられる。加工量設定回路
35は、放電加工すべき加工量(具体的には、所定位置に
セットされた加工電極5を、その位置から下降させる距
離)を予めプリセットされるUP/DOWNカウンタから構成
されおり、比較回路34からUP信号を与えられているとき
は、電圧−周波数変換回路33からの移動信号S8をUPカウ
ントし、DOWN信号を与えられているときは移動信号S8を
DOWNカウントする。加工量設定回路35のカウントアップ
信号、および加工開始指令はスイッチSW3へ開閉制御信
号として与えられ、また、前記加工開始指令は電源回路
31に含まれるスイッチSW4の開閉制御信号としても与え
られる。
歪素子駆動回路20は、移動方向指定回路13または比較
回路34から与えられたUP/DOWN信号S4またはS7と、電圧
−周波数変換回路12または33から与えられた移動信号S4
またはS8とに基づいて、移動体3を下降微動あるいは上
昇微動させるための駆動信号S9を歪素子7に出力する。
なお、間隙検出手段は、間隙が検出できれば他の公知
の手段であってもよく、また、間隙制御手段は歪素子駆
動回路20自体、あるいは他の回路からパルス信号が得ら
れれば、電圧−周波数変換回路33を備えなくてもよい。
次に上述した構成を備えた実施例の動作を説明する。
まず、本実施例における加工電極5の移動原理を説明
する。
歪素子を用いた衝撃力による微小移動装置についは、
特開昭63−299785号公報に詳しく開示されているので、
ここではその一例を第2図および第3図を参照して説明
する。
加工電極5を下降させようとする場合、第2図(c)
の左図に示したような駆動信号S9が歪素子7に与えられ
る。駆動信号S9が電圧V1であるとき、歪素子7は第3図
(A−1)に示すような収縮した状態(長さLの状態)
にある。次に、駆動信号S9のレベルを電圧V2のレベルに
まで徐々に下げていく。これにより、歪素子7は伸長し
て長さL+ΔLになる。このとき、移動体3はスプリン
グ4によって与えられる摺動抵抗により静止しており、
慣性体8だけが変位する(第3図(A−2)参照)。こ
のような状態から、駆動信号S9のレベルをV2からV1に急
激に戻すと、歪素子7の急激な収縮により慣性体8が下
降し、歪素子7を介して移動体3に下方向の衝撃力を与
える。この衝撃力が移動体3の摺動抵抗よりも大きくな
ると、その衝撃力の大きさに応じた微小距離だけ移動体
3が下降し、これに伴って加工電極5も下降する(第3
図(A−3)参照)。
加工電極5を上昇させようとする場合は、第2図
(c)の右図に示したような駆動信号S9が歪素子7に与
えられる。駆動信号S9が電圧V2であるとき、歪素子7は
第3図(B−1)に示すように伸長した状態(長さL+
ΔLの状態)にある。駆動信号S9のレベルを電圧V1のレ
ベルまで徐々に上げていくと、これにより歪素子7は収
縮して長さLになる。このとき、移動体3はスプリング
4によって与えられる摺動抵抗により静止しており、慣
性体8だけが変位する(第3図(B−2)参照)。この
ような状態から、駆動信号S9のレベルをV1からV2に急激
に戻すと、歪素子7の急激な伸長により慣性体8が上昇
し、歪素子7を介して移動体3に上方向の衝撃力を与え
る。この衝撃力が移動体3の摺動抵抗よりも大きくなる
と、その衝撃力の大きさに応じた微小距離だけ移動体3
が上昇し、これに伴って加工電極5も上昇する(第3図
(B−3)参照)。
以上のような加工電極5の移動原理を使用した本実施
例装置の動作を以下に説明する。
放電加工を開始するに際して、まず、加工電極5を所
定位置にまで下降させるための位置指令信号S2が送り制
御回路10に与えられるとともに、移動方向指定回路13に
移動方向(この場合、下方向)が指定される。なお、加
工電極5を所定位置にまで移動させる際(加工開始指令
が与えられていない場合)には、スイッチSW1,SW2は送
り制御回路10側に設定されている。
下降指令を与えられた移動方向指定回路13からは、DO
WN信号S5が出力され(第2図(a)参照)、このDOWN信
号S5が歪素子駆動回路20に与えられる。
一方、加工電極5の現在位置は差動トランス9によっ
て検出されており、その位置検出信号S1が送り制御回路
10の差分回路11に与えられている。差分回路11は、位置
指令信号S2と位置検出信号S1との偏差S3を電圧−周波数
変換回路12に出力し、電圧−周波数変換回路12がその偏
差S3に応じた周波数をもった移動信号S4を出力する(第
2図(b)の左図参照)。この移動信号S4がスイッチSW
2を介して歪素子駆動回路20に与えられる。その結果、
歪素子駆動回路20は移動体3を下降微動させる駆動信号
S9(第2図(c)の左図参照)を歪素子7に出力する。
これにより、加工電極5が移動体3と一体になって、所
定位置にまで下降する(第2図(d)の左図参照)。
放電加工を開始する際には、所定位置にセットされた
加工電極5を、その位置からどれだけ下降させるかを加
工量設定回路35にプリセットすることによって、被加工
物Wの加工量が設定される。そして、オペレータからの
加工開始指令により、スイッチSW1,SW2が放電加工制御
回路30側に切り換えられるとともに、放電加工制御回路
30のスイッチSW3およびSW4がON状態に切り換えられる。
その結果、電源回路31によって、加工電極5と被加工物
Wとの間に高電圧が印加される。
上述した送り制御回路10によって所定位置にまで下降
された加工電極5と、被加工物Wとの間隙が、放電が開
始される間隙よりも広い場合、加工開始指令が与えられ
ても直ぐには放電が起こらないので、放電電流検出信号
S6は零である。その結果、比較回路34からDOWN信号S7が
出力される。一方、電圧−周波数変換回路33に入力され
る放電電流検出信号S6が零のとき、電圧−周波数変換回
路33は、比較的に周波数の高い移動信号S8を出力する。
歪素子駆動回路20は、上述した比較回路34からのDOWN信
号S7と、電圧−周波数変換回路33からの移動信号S8を与
えられることにより、加工電極5を下降微動させるため
の駆動信号S9(第2図(c)の左図参照)を歪素子7に
出力する。
加工電極5と被加工物Wとの間隙が徐々に小さくなっ
ていくと、あるところで放電が開始する。電圧−周波数
変換回路33は、放電電流検出信号S6の増加に伴って、移
動信号S8の周波数が低くなるように電圧−周波数変換す
る。その結果、加工電極5が被加工物Wに近づくにつれ
て、その下降速度は低下する。
放電電流検出信号S6が基準値VREFに略等しいか、ある
いはそれ以下である場合、比較回路34からDOWN信号S7が
歪素子駆動回路20に与えられるので、加工電極5は下降
し続ける。また、前記DOWN信号S7が加工量設定回路35に
与えられることにより、加工量設定回路35は移動信号S8
をDOWNカウントする結果、加工量設定回路35の計数値は
最初に設定されたプリッセト値から次第に減少してい
く。つまり、移動信号S8の積算値は、加工電極5の下降
量に対応するから、加工量設定回路35の計数出力は、所
要量の加工を施すには加工電極5をあとどれだけ下降す
ればよいかを示すことになる。
加工量設定回路35がカウントアップするまで、即ち、
所要量の加工が終了する以前は、スイッチSW3はON状態
であるから、移動信号S8はスイッチSW3,SW2を介して歪
素子駆動回路20に与えられる。
一方、加工中に加工電極5が下降しすぎて、間隙δが
小さくなりすぎた場合、放電電流検出回路32によって大
きな放電電流が検出される。放電電流検出信号S6が基準
値VREFよりも大きくなると、比較回路34はDOWN信号から
UP信号に切り替わる(第2図(a)参照)。このUP信号
が歪素子駆動回路20に与えられることにより、歪素子駆
動回路20は、加工電極5を上昇させるための駆動信号S9
(第2図(c)の右図参照)を歪素子7に出力する。こ
れにより、加工電極5が上昇微動され(第2図(d)の
右図参照)、間隙δが拡がる。比較回路34からUP信号が
出されると、この信号を入力している加工量設定回路35
がUPカウントに切り換えられ、移動信号S8をUPカウント
する結果、加工電極5が上昇した分だけ、加工量設定回
路35の計数値が補正される。間隙δが最適値になると比
較回路34が再びDOWN信号に切り換えられ、上述と同様に
放電加工が進められる。以上のようにして、加工電極5
と被加工物Wの間隙δを最適値に維持しながら、放電加
工が進められる。
所要量の加工が施されて加工量設定回路35がカウント
アップすると、加工量設定回路35から出力されるカウン
トアップ信号により、スイッチSW3がOFF状態に切り換え
られて移動信号S8が遮断されることにより、加工電極5
の下降が停止されて、放電加工が終了する。
なお、本発明は、次のように変形実施することもでき
る。
(1) 第1図に示した実施例では、移動体3に摺動抵
抗を付与する手段としてスプリング4を使用したが、こ
れは第4図に示すように、ガイド2と移動体3とをそれ
ぞれ磁性材料で構成し、前記移動体3にコイル41を巻回
した電磁石を構成して、移動体3とガイド2との間に電
磁力を作用させることにより、移動体3に摺動抵抗を付
与するようにしてもよい。この実施例によれば、コイル
41に流す電流を制御することにより、摺動抵抗の増減を
容易に実現することができる。移動体3を永久磁石で構
成することによって、移動体3に摺動抵抗を付与するよ
うにしてもよい。
(2) 第5図に示した実施例は、移動体3と慣性体8
との間に電極送り用の歪素子7aを介在させ、移動体3と
加工電極5との間に間隙調整用の歪素子7bを介在させて
いる。この実施例によれば、電極送り用の歪素子7aを送
り制御回路10からの移動信号に基づき駆動し、加工電極
5の移動を速やかに行う一方、間隙調整用の歪素子7bを
放電加工制御回路30からの移動信号に基づき駆動するこ
とにより、加工電極5と被加工物Wとの間隙を高速かつ
精度よく制御することができる。加工電極5の移動と、
間隙の制御とはそれぞれ個別に行うことも、両者を同時
に行うことも可能である。なお、歪素子7に駆動信号を
与えて間隙を制御する場合においては、加工電極5自体
が慣性体として作用して移動体3に衝撃力を与えること
により移動体3を動かし、その結果として加工電極5が
変位するようになっている。もちろん、歪素子7bと加工
電極5との間に、別の慣性体を設けるようにしてもよ
い。
(3) 第6図は、本発明に係る電気加工装置をロボッ
トハンドに取り付けた適用例を示している。即ち、本発
明によれば、送り機構1を小型かつ軽量に構成すること
ができるから、送り機構1をロボットハンド42に取り付
けるができる。このような加工装置によれば、被加工物
Wの上面のみならず傾斜した任意の面にも所望の穴加工
を施すことができるので、加工効率を著しく向上するこ
とができる。
(4) 第7図は、複数個の送り機構1を支持台43に取
り付けた加工装置を示している。各送り機構1は、それ
ぞれ小型に形成することができるので密接した状態を配
置され、しかも、各送り機構1は、独立して駆動するこ
とができるので、従来装置のように一体形成された加工
電極で複数個所の穴加工を施していた装置に比較して、
各穴加工の精度を向上させることができる。
(5) 第8図は、本発明を電解加工装置に適用した例
を示している。
この電解加工装置は、移動体3、歪素子7、慣性体8
よりなる送り機構が中空状に形成されている。ポンプ45
から供給された電解液46は前記中空内を流れて、慣性体
8の下端に取り付けられた絶縁体44の先端部から噴出
し、この噴流に電流を流すことにより穴加工を施してい
る。上述の実施例で説明したと同様に、歪素子7に駆動
信号を与えることにより、絶縁体44が微小ピッチで駆動
されるので、高精度の加工を施すことができる。
(6) 第9図は、その他の応用例を示している。
この応用例は、送り機構1はパルスモータ45を利用し
たサーボ系で構成され、加工電極5と被加工物Wとの間
隙を制御するために歪素子7が使用されている。即ち、
加工電極5を昇降させるためのパルスモータ50の回転量
がロータリエンコーダ51で検出され、この検出信号が差
分回路52に帰還される。差分回路52は、前記検出信号と
位置指令信号との差分出力を、電圧−周波数変換回路53
に与える。この電圧−周波数変換回路53の出力信号がモ
ータ駆動回路54を介してパルスモータ50に与えられるこ
とにより、加工電極5が指定位置に送られるようになっ
ている。
一方、間隙制御系は、第1図で説明したと同様の放電
加工制御回路30と歪素子駆動回路20とを含み、加工電極
5は歪素子7を介して移動体に連結されている。移動体
3は、スプリング4によって摺動抵抗が付与されてい
る。この応用例によれば、歪素子7の伸縮駆動により加
工電極5自体が慣性体として作用して移動体3に衝撃力
を与えることにより、移動体3が移動し、これに伴って
加工電極5も変位する。このような応用例によっても、
加工電極5と被加工物Wとの間隙が高精度に制御できる
ので、加工精度が向上するという効果を得ることができ
る。なお、このような応用例においても、第1図の実施
例と同様に慣性体を個別に設けた構成にしてもよい。
[発明の効果] 以上の説明から明らかなように、請求項(1)に記載
の第1の発明によれば、歪素子を伸縮駆動した際の慣性
体の衝撃力を利用して移動体を変位させることにより、
この移動体に取付けられた加工電極を微小駆動するよう
に構成しているから、パルスモータや油圧シリンダなど
のサーボ系を利用した従来装置に比較して、加工電極の
送り機構の小型化、および軽量化を図ることができる。
したがって、本発明によれば、加工電極の送り機構をロ
ボットハンドなどに取り付けて自在に移動させることが
容易になり、その結果、大型の被加工物への加工や、被
加工物の任意面への加工、さらには小さなスペース内の
加工などを容易に行うことができる。
また、第2の発明によれば、加工電極と被加工物との
間隙に応じて歪素子が高速に駆動されて、前記間隙を最
適な距離に速やかに設定することができる。したがっ
て、本発明によれば、放電電流が比較的に大きな状態で
あっても前記間隙が最適な状態に維持されるから、加工
能率の向上とともに、加工精度の向上も図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第3図は本発明の一実施例に係る放電加工
装置の説明図であり、第1図はその概略構成を示したブ
ロック図、第2図は動作波形図、第3図は送り機構の動
作説明図である。第4図は移動体へ摺動抵抗を付与する
手段の変形例の説明図、第5図は二個の歪素子を使用し
た変形例の説明図、第6図は送り機構をロボットハンド
に取り付けた加工装置の説明図、第7図は複数の送り機
構を備えた加工装置の説明図、第8図は本発明のその他
の実施例である電解加工装置の説明図、第9図は本発明
の応用例の説明図である。 1……送り機構、2……ガイド 3……移動体、4……スプリング 5……加工電極、6……ロッド 7,7a,7b……歪素子 8……慣性体、9……差動トランス 10……送り制御回路、11……差分回路 12……電圧−周波数変換回路 13……移動方向指定回路 20……歪素子駆動回路 30……放電加工制御回路 31……電源回路 32……放電電流検出回路 33……電圧−周波数変換回路 34……比較回路 35……加工量設定回路 41……コイル 42……ロボットハンド 43……支持台 W……被加工物 SW1,SW2,SW3……スイッチ S1……位置検出信号 S2……位置指令信号 S3……偏差 S4,S8……移動信号 S5,S7……UP/DOWN信号 S9……駆動信号 VREF……間隙設定用の基準値 δ……間隙
フロントページの続き (72)発明者 北川 修 滋賀県大津市大江1丁目1番40号 東 レ・プレシジョン株式会社第2工場内 (72)発明者 渡辺 雅司 滋賀県大津市大江1丁目1番40号 東 レ・プレシジョン株式会社第2工場内 (56)参考文献 特開 昭63−52920(JP,A) 特開 昭63−299785(JP,A) 実開 昭63−201022(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B23H 7/30 B23H 7/32

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】加工電極と被加工物とを間隔を隔てて対向
    させた状態で被加工物の加工を行う電気加工装置におい
    て、 前記加工電極が取付けられた移動体と、 前記移動体との間に生じる摺動抵抗によって前記移動体
    を保持するとともに、前記摺動抵抗よりも大きな衝撃力
    を受けて前記移動体が変位するときに、その移動体を案
    内するガイドと、 前記移動体に対して、歪素子を介在して連結された慣性
    体と、 を含む加工電極送り機構を備え、 前記歪素子を伸縮駆動した際の前記慣性体の衝撃力で移
    動体を変位させることにより、前記加工電極を移動させ
    るようにしたことを特徴とする電気加工装置。
  2. 【請求項2】請求項(1)に記載の電気加工装置におい
    て、 加工電極と被加工物との間の間隙の大きさを検出する間
    隙検出手段と、 前記間隙検出手段からの検出信号に基づき、前記間隙を
    一定に維持するように歪素子を駆動制御する間隙制御手
    段と、 を備えた電気加工装置。
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