JP2792495B2 - 質量分析装置 - Google Patents

質量分析装置

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JP2792495B2
JP2792495B2 JP8007821A JP782196A JP2792495B2 JP 2792495 B2 JP2792495 B2 JP 2792495B2 JP 8007821 A JP8007821 A JP 8007821A JP 782196 A JP782196 A JP 782196A JP 2792495 B2 JP2792495 B2 JP 2792495B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イオン注入装置に
係り、特にその質量分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図9に示すようにイオン注入装置には質
量分析磁石7が設けられており、質量分析磁石7は、種
々のエネルギー及び電荷をもつイオンビーム8から特定
のエネルギー及び電荷をもつイオンビーム9を、磁場強
度,イオンのエネルギー,質量,電荷の関係式に従った
曲率に変更して取り出すようになっている。
【0003】また選択されなかったイオンビーム10
は、選択されたイオンビーム9の曲率より大きい又は小
さい曲率に変更され、質量分析磁石7の内壁に衝突して
中性化される。
【0004】イオンビーム10が内壁に衝突すると内壁
が摩耗するため、質量分析磁石7の内壁に炭素製ライナ
ー11を設置して内壁の摩耗を防止している。
【0005】図9に示す従来例では、ライナー11の摩
耗度合を検出する手段を装備していないため、ライナー
11の板厚が1/2〜1/3程度残っているときにライ
ナー11を定期的に交換する必要があり、装置の稼動率
が低下してしまうという問題があった。
【0006】そこで特開昭58−28168号公報に開
示されたようにライナーの摩耗度合を検出する機構が開
発されている。このものは、質量分析器の分析管内の内
面にスパッタによる分析管内の損傷を防ぐための自在に
合致させることができる機構を有し、この機構の損傷を
観測するビーム検出線を備えるようにしたものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら特開昭5
8−28168号公報に開示された検出機構は、ビーム
検出線が破断したことを検出してライナーの寿命を監視
するものであるため、ビーム検出線の破断時に、ビーム
検出線を構成している金属が分析管内に飛散し、分析管
内のビーム経路を金属汚染して、出力されるイオンビー
ムに悪影響を与えてしまうという問題があった。
【0008】本発明の目的は、ライナーの抵抗値を定期
的にモニターすることにより、ライナーの摩耗度合を監
視するようにした質量分析装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明に係る質量分析装置は、質量分析磁石と、ラ
イナーと、電気端子の対とを有する質量分析装置であっ
て、質量分析磁石は、入力されるイオンビームから特定
のイオンビームを選択的に取り出して出力するものであ
り、ライナーは、前記質量分析磁石の内壁に設置され、
質量分析磁石で選択されなかったイオンビームを衝突さ
せて中性化するものであって、イオンビームの衝突によ
り摩耗し、その摩耗量に応じて抵抗値が変化するもので
あり、対をなす電気端子は、前記ライナーの対向する端
縁に取付けられ、該ライナーを質量分析磁石の内壁に対
して電気的に絶縁して支持し、前記ライナーの抵抗値の
変化を出力するものである。
【0010】また前記対をなす電気端子は、ライナーの
イオンビームにより摩耗される箇所を挾んでライナーの
対向端を支持するものである。
【0011】また測定回路を有し、該測定回路は、電気
端子を通してライナーに定電流を通過することにより、
対をなす電気端子間におけるライナーの抵抗値を測定す
るものである。
【0012】また前記対をなす電気端子の少なくとも一
方は、選択的に接地されるものである。
【0013】また前記接地される電気端子は、前記測定
回路から給電を受けて動作するリレー回路により、接地
側と前記測定回路側とに切替接続されるものである。
【0014】
【作用】図1を使用して本発明の動作原理を説明する。
本発明は、ライナーが炭素製であり、導電性をもつもの
であって、摩耗による形状変化に基づいて抵抗値が変化
することに着目し、抵抗値の変化を監視することによ
り、ライナーの摩耗度合を検出することを特徴とする。
【0015】炭素製ライナー2の抵抗率ρ[Ωcm],
断面積S[cm2],長さL[cm]であるとすると、
ライナー2の抵抗値Rは次式で表わされる。 R=ρ・L/S いま、図1のようなライナー2における長さ方向の幅X
の部分の断面積が摩耗により、n分の一に減少したとす
ると、そのときのライナー2の抵抗値R’は、次式で表
わされる。 R’=ρ・((L−X)/S+X/(S/n)) =ρ・((L−X+nX)/S) =ρ・[L+(n−1)X]/S =R+ρ・(n−1)・X/S 摩耗する幅Xは、質量分析磁石内のビームの直径にほぼ
等しく、あまり大きく変化しないと考えられるので、ラ
イナー2に通電したときの電圧降下の変化は幅Xの断面
積の変化に比例することになる。
【0016】したがって、電圧降下の変化を引き起こす
ライナー2の抵抗値を定期的に測定することにより、質
量分析磁石用ライナー2の摩耗の程度を知ることができ
る。例えばライナー2としてグラファイトを用いた場
合、グラファイトのρは約1×10-3[0.2×10-3
〜4×10-3]Ωcm,幅2cm,長さ10cm,高さ
20cmのライナー2の抵抗値は約1mΩ,ビーム径は
約1cmであり、ライナー2がn分の一に摩耗したとき
のライナー2の抵抗値R’は、[0.05×n+0.9
5]mΩとなる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図により説明す
る。図2は本発明の一実施形態に係る質量分析装置を示
す構成図である。
【0018】図において本発明に係る質量分析装置は基
本的構成として、質量分析磁石1と、ライナー2と、電
気端子3a,3aの対とを有している。
【0019】質量分析磁石1は、入力されるイオンビー
ム(図9のイオンビーム8に相当する)から特定のイオ
ンビーム(図9のイオンビーム9に相当する)を選択的
に取り出して出力するものである。またライナー2は炭
素製であって、導電性を有し、質量分析磁石1の内壁1
aに設置され、質量分析磁石1で選択されなかったイオ
ンビーム(図9のイオンビーム10に相当する)を衝突
させて中性化するものであって、イオンビームの衝突に
より摩耗し、その摩耗量に応じて抵抗値が変化するもの
である。
【0020】また対をなす電気端子3a,3aは、ライ
ナー2の対向する端縁に取り付けられ、ライナー2を質
量分析磁石1の内壁1aに対して電気的に絶縁して支持
し、ライナー2の抵抗値の変化を出力するものである。
【0021】また対をなす電気端子3a,3aは図3に
示すように、絶縁体3cに支持されて質量分析磁石1の
内壁1aを貫通して外部に引き出されている。質量分析
磁石1の内外は絶縁体3cにより気密に隔離されている
ため、質量分析磁石1の内部は真空状態に保持され、電
気端子3aを設けたことにより真空状態が開放されるこ
とはない。
【0022】さらに対をなす電気端子3a,3aは、ラ
イナー2のイオンビーム(図9のイオンビーム10に相
当する)により摩耗される箇所(図1の幅X’の部分)
2aを挾んでライナー2の対向端に取り付けられてい
る。
【0023】さらに測定回路6を有しており、測定回路
6は、電気端子3a,3aを通してライナー2に定電流
を通電することにより、対をなす電流端子3a,3a間
におけるライナー2の抵抗値を測定するものである。
尚、測定回路6と電気端子3aとの間は電気ケーブル4
a,4bにより電気的に接続され、また電気ケーブル4
a,4bの途中には、スイッチ5a,5bが設けられて
おり、スイッチ5a,5bは電気端子3a,3aをアー
ス側又は測定回路側に選択的に切替えて接続するように
なっている。電気端子3a,3aは質量分析時にはアー
ス側に接続され、質量分析停止中には測定回路6側に切
替接続されるようになっている。
【0024】図5は測定回路6として、電源6aと電流
計6bの組合せを使用した場合の電気回路図である。電
源6aと電流計6bは、スイッチ5a,5bに直列に接
続されている。
【0025】図4に示すようにライナー2にイオンビー
ムが衝突してライナー2が摩耗し、その摩耗部2aがn
分の一まで摩耗された場合、電源6aから1mvの電圧
を印加したとき、電流計6bは1/(0.05n+0.
95)Aの電流が流れる。電源6aの印加電圧と電流計
6bの電流値との関係からライナー2の抵抗値を算出
し、ライナー2がn分の一だけ摩耗した時点の抵抗値に
達したときにライナー2の交換を行う。
【0026】図6は測定回路6として、抵抗ブリッジ回
路を用いた場合の電気回路図である。抵抗ブリッジ回路
6cの一つの辺にスイッチ5a,5bを介してライナー
2を接続し、対となる可変抵抗6dの抵抗値との関係か
らライナー2の抵抗値を読み取るようにしている。
【0027】図7は測定回路6として、ディジタルマル
チメータを用いた場合の電気回路図である。ライナー2
の抵抗値をディジタルマルチメータ6dにより読み取る
ようにしている。
【0028】図8は測定回路6として、電源6aと電流
計6bの組み合わせを使用し、スイッチ5a,5bをリ
レー回路5c,5dに変更した場合の電気回路図であ
る。
【0029】電源6aと電流計6bがリレー回路5c,
5dに直列に接続されている。リレー5,c,5dは、
測定回路からの制御信号により、ビーム発生中はライナ
ー2をアース側に接続し、質量分析停止中はライナー2
を測定回路6に接続する。
【0030】図8に示す実施形態では、リレー回路5
c,5dを用いてライナー2をアース側と測定回路6に
選択的に切り替えて接続しており、かつリレー回路5
c,5dを制御信号により遠隔制御することができるた
め、ライナー2の摩耗度合を遠隔制御して自動計測する
ことができるという利点がある。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ラ
イナーに定電流を流して、ライナーの摩耗による断面積
の変化を抵抗値の変化として検出するため、ライナーの
摩耗度合を定量的に検出することができる。これによっ
て装置の稼動率の低下や保守部品代の増加を防ぐことが
できる。
【0032】また対をなす電気端子は、ライナーのイオ
ンビームにより摩耗される箇所を挾んでライナーの対向
端に取り付けられるため、ライナーの摩耗に比例した抵
抗値の変化を正確に測定することができる。
【0033】また測定回路としては、電気端子を通して
ライナーに定電流を通電することにより、対をなす電気
端子間におけるライナーの抵抗値を測定するものであれ
ば、いずれのものでも使用することができる。
【0034】また対をなす電気端子の少なくとも一方
は、選択的に接地されるものであるため、質量分析時に
おける質量分析磁石の機能を害することがない。
【0035】また接地される電気端子は、測定回路から
給電を受けて動作するリレー回路により、接地側と前記
測定回路側とに切替接続することにより、リレー回路を
制御信号により遠隔制御することができ、ライナーの摩
耗度合を遠隔制御して自動計測することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の動作原理を説明する図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る質量分析装置を示す
図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る質量分析装置におい
てイオンビーム発生時の動作を説明する図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る質量分析装置におい
てイオンビーム停止時の動作を説明する図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る質量分析装置におい
て測定回路に電圧計を使用した場合の実施形態を示す電
気回路図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る質量分析装置におい
て測定回路に抵抗ブリッジを使用した場合の実施形態2
を示す電気回路図である。
【図7】本発明の一実施形態に係る質量分析装置におい
て測定回路にディジタルマルチメータを使用した場合の
実施形態3を示す電気回路図である。
【図8】図5の実施形態1においてスイッチをリレー回
路に変更した場合の実施形態4を示す電気回路図であ
る。
【図9】従来の分析磁石を説明する図である。
【符号の説明】
1 質量分析磁石 2 ライナー 2a ライナーの摩耗箇所 3a 電気端子 5a,5b スイッチ 5c,5d リレー回路 6 測定回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01J 49/00 - 49/48 G21K 1/093 H05H 7/00 - 7/22 G21B 1/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 質量分析磁石と、ライナーと、電気端子
    の対とを有する質量分析装置であって、 質量分析磁石は、入力されるイオンビームから特定のイ
    オンビームを選択的に取り出して出力するものであり、 ライナーは、前記質量分析磁石の内壁に設置され、質量
    分析磁石で選択されなかったイオンビームを衝突させて
    中性化するものであって、イオンビームの衝突により摩
    耗し、その摩耗量に対応した抵抗値が変化するものであ
    り、 対をなす電気端子は、前記ライナーの対向する端縁に取
    付けられ、該ライナーを質量分析磁石の内壁に対して電
    気的に絶縁して支持し、前記ライナーの抵抗値の変化を
    出力するものであることを特徴とする質量分析装置。
  2. 【請求項2】 前記対をなす電気端子は、ライナーのイ
    オンビームにより摩耗される箇所を挾んでライナーの対
    向端を支持するものであることを特徴とする請求項1に
    記載の質量分析装置。
  3. 【請求項3】 測定回路を有し、 該測定回路は、電気端子を通してライナーに定電流を通
    過することにより、対をなす電気端子間におけるライナ
    ーの抵抗値を測定するものであることを特徴とする請求
    項1又は2に記載の質量分析装置。
  4. 【請求項4】 前記対をなす電気端子の少なくとも一方
    は、選択的に接地されるものであることを特徴とする請
    求項1又は2に記載の質量分析装置。
  5. 【請求項5】 前記接地される電気端子は、前記測定回
    路から給電を受けて動作するリレー回路により、接地側
    と前記測定回路側とに切替接続されるものであることを
    特徴とする請求項3又は4に記載の質量分析装置。
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