JP2009131823A - 電気集塵装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】放電電極と対向電極の間に流れる放電電流に対して電流制御手段を配し、放電時の大電流を抑制、あるいは規定値以上の電流を流させないようにし放電を起こさせないことで、放電時の放電路内の放電エネルギーを小さくし温度上昇を抑えることにより、耐久性の高い電気集塵装置を提供することを目的とする。
【解決手段】放電電極1と対向電極2より構成される集塵装置7と、放電電極1に高電圧を印加する高圧電源3と、前記放電電極1と前記対向電極2との間に流れる放電電流を制御する電流制御手段としての定電流回路4を備え、前記定電流回路4により火花放電発生時に電流を制限することを特徴とする電気集塵装置を構成して、定電流回路4は、放電時の大電流を抑制、あるいは規定値以上の電流を流させないようにし火花放電を抑制する。
【選択図】図1

Description

本発明は、空調及び産業分野で大気塵、室内の粉塵、ほこりなどを集塵する電気集塵装置に関する。
従来、粒子を捕集する電気集塵機は、放電電極と対向電極の対となる2電極より構成され、放電電極に正または負の高電圧を印加し、対向電極を接地する。この状態で電極間に高電圧を印加すると、両電極間にコロナ電界が形成されコロナ放電電流が流れる。そのコロナ電界内を粒子が通過すると、コロナ電界内を移動する電子と粒子が衝突することで粒子が電荷を帯びる。電荷を帯びた粒子は電極間の電界の力を受け、対向電極に吸い寄せられ付着し、粒子は除去される。
電極間に高電圧が印加されている状態では、電極間内で絶縁が破壊されると火花放電が発生する。電極間内で絶縁破壊が起こる理由としては、電極間中を導体性物質が通過することで電極間内の絶縁距離が短縮される、対向電極に粉塵が堆積して電極間内の絶縁距離が短縮される、電極を洗浄することで不純物を含んだ水に濡れることにより電極間の絶縁性能が低下する、といったことが挙げられる。
火花放電が発生する瞬間は、放電電極と対向電極との間に高電圧が印加されずコロナ放電電流が流れない、すなわち粒子に電荷を帯びさせるための電流が流れない状況であるので、集塵効率はこの瞬間はゼロとなる。また火花放電直後は印加電圧をゼロとするが、その後定格電圧まで復帰させる間にもスロープを持たせて放電電流が流れないため、集塵効率はゼロに近い。
また、火花放電時、火花放電の衝撃により、放電電極、対向電極が振動し、集塵していた粒子がその衝撃で電極から離れてしまうという、再飛散という現象が発生する。
よって火花放電の発生回数が増えれば増えるほど、集塵性能の維持向上は難しくなる。
従来このような火花放電を抑制することを目的とした電気集塵装置としては、図4に示すような電気集塵装置がある。
図4の電気集塵装置は、集塵負荷101へ直流電圧を供給する直流電源102、集塵負荷101へパルス電圧を印加するパルス発生装置103、パルス発生装置103のパルス電圧を調整するパルス電圧調整装置104、集塵負荷101での火花放電を検出するための電圧検出器105、集塵負荷101で火花放電が発生した場合に、その火花放電回数を計数する計数装置106、計数装置106で計数された火花放電の回数が所定の回数を超えた時点で、パルス発生装置103からのパルス電圧を所定期間規定値以下に制御する制御装置107より構成されている。
集塵負荷101での火花放電回数が所定回数を越えた時点で、制御装置107からパルス電圧調整装置104に対し、パルスピーク電圧を所定期間所定値以下とする制御を実施する。また同時に、パルス発生装置103からのパルス発生停止時間を短縮させることでパルス電圧の印加回数低下を防止する。これによりパルスピーク電圧が低下しても停止頻度を下げることで集塵効率の低下を防ぐことができる。このように火花放電回数が所定回数を超えた時点でパルス電圧、パルス頻度を制御することで、火花放電の発生を抑制しつつ、集塵負荷の集塵性能の低下を防止することができる(例えば、特許文献1参照)。
特開平09−075780号公報
このような従来の電気集塵装置では、放電路内の放電エネルギーの抑制が十分にできない場合に温度上昇を低く保つことが困難となり耐久性が低くなることがあるという課題があった。
本発明は、このような従来の課題を解決するもので、放電電極と対向電極の間に流れる放電電流に対して電流制御手段を配し、放電時の大電流を抑制、あるいは規定値以上の電流を流させないようにし放電を起こさせないことで、放電時の放電路内の放電エネルギーを小さくし温度上昇を抑えることにより、耐久性の高い電気集塵装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の電気集塵装置は、放電電極と対向電極より構成される集塵手段と、放電電極に高電圧を印加する高電圧印加手段と、前記放電電極と前記対向電極との間に流れる放電電流を制御する電流制御手段を備え、前記電流制御手段により火花放電発生時に電流を制限することを特徴とするものである。
この手段により、放電時の放電路内の放電エネルギーを小さくし火花放電による温度上昇を抑えることにより、耐久性を向上できるという効果のある電気集塵装置が得られる。
また、他の手段は、電流制御手段は高圧トランスの出力側に配置することを特徴とするものである。
この手段により、高圧トランスの出力電流を直接制御して、出力電流の制御精度、安定性が確保できるという効果のある電気集塵装置が得られる。
また、他の手段は、電流制御手段は高電圧印加手段と対向電極との間に設置することを特徴とするものである。
この手段により、放電電極と対向電極間の浮遊容量に蓄積されたエネルギーの放電による放電エネルギーを小さくし温度上昇を抑えることにより耐久性を向上させることができるという効果のある電気集塵装置が得られる。
また、他の手段は、対向電極を高電圧印加手段の接地経路から絶縁したことを特徴とするものである。
この手段により、放電電極と対向電極間に流れる電流が電流制限手段を通らずバイパスして別の接地経路を流れることを防止して、電流制限を確実にかけることができるという効果のある電気集塵装置が得られる。
また、他の手段は、対向電極を集塵装置のフレームから絶縁したことを特徴とするものである。
この手段により、放電電流が集塵装置のフレームへ流れることを防止して、電流制限を確実にかけることができるという効果のある電気集塵装置が得られる。
また、他の手段は、電流制御手段は半導体素子で構成された定電流回路であることを特徴とするものである。
この手段により、電流制御手段を半導体素子で構成された定電流回路とすることで、放電電極と対向電極間で起こる放電現象において、定電流回路で設定された電流以上の電流値を流さないようにすることができ、放電現象における放電エネルギーの量を抑制、あるいは放電現象自体を起こらなくすることができるという効果のある電気集塵装置が得られる。
また、他の手段は、対向電極と高電圧印加手段とを接続する配線には高耐圧の絶縁性能を持ったものを適用することを特徴とするものである。
この手段により、放電電極と対向電極間に流れる電流が電流制限手段を通らずバイパスして別の接地経路を流れることを防止して、電流制限を確実にかけることができるという効果のある電気集塵装置が得られる。
また、他の手段は、対向電極の極力近い位置に電流制御手段を配置することを特徴とするものである。
この手段により、放電時の電流を確実に制限することができるという効果のある電気集塵装置が得られる。
また、他の手段は、 対向電極と電流制御手段との間に抵抗を挿入したことを特徴とするものである。
この手段により、放電現象における電流をさらに制限し、放電時の電流を軽減するとともに電流制限回路への電流ストレスも軽減することができる電気集塵装置が得られる。
また、他の手段は、対向電極と電流制御手段の間にインダクタンスを設置することを特徴とするものである。
この手段により、放電現象における電流をさらに制限し、放電時の電流を軽減するとともに電流制限回路への電流ストレスも軽減することができる電気集塵装置が得られるという効果のある電気集塵装置が得られる。
また、他の手段は、 放電電極と対向電極の間に流れる電流を測定する電流測定手段を備え、高電圧印加時に電流測定手段による電流が設定値以下となった時に、高電圧印加手段を停止することを特徴とするものである。
この手段により、電流測定手段にて測定した電流値が予め設定した設定値以下となった場合、電流制御手段の破損による継続的な高電圧の印加状態を防ぐために高電圧出力を停止させることができるという効果のある電気集塵装置が得られる。
また、他の手段は、放電電極と対向電極と定電流回路を一組の集塵手段とし、集塵手段を複数用意することを特徴とするものである。
この手段により、集塵手段ごとに定電流回路で放電電流の抑制をおこなうことで、電気集塵装置の集塵能力比べて小さな単位ごとに放電エネルギーを抑制をすることができ、装置の温度上昇を低く抑え、耐久性を向上することができるという効果のある電気集塵装置が得られる。
本発明の電気集塵装置によれば、放電電極と対向電極より構成される集塵手段と、放電電極に高電圧を印加する高電圧印加手段と、前記放電電極と前記対向電極との間に流れる放電電流を制御する電流制御手段を備え、前記電流制御手段により火花放電発生時に電流を制限するもので、電流制御手段は、放電時の大電流を抑制、あるいは規定値以上の電流を流させないようにし火花放電を起こさせないことで、放電時の放電路内の放電エネルギーを小さくし火花放電による温度上昇を抑えることにより、耐久性を向上できるという効果のある電気集塵装置を提供することができる。
請求項1記載の発明は、放電電極と対向電極より構成される集塵手段と、放電電極に高電圧を印加する高電圧印加手段と、前記放電電極と前記対向電極との間に流れる放電電流を制御する電流制御手段を備え、前記電流制御手段により火花放電発生時に電流を制限することを特徴とする電気集塵装置であって、電流制御手段は、放電時の大電流を抑制、あるいは規定値以上の電流を流させないようにし火花放電を起こさせないという作用を有する。
また、電流制御手段は高圧トランスの出力側に配置することを特徴とする電気集塵装置であって、高圧トランスの出力電流を直接制御する作用を有する。
また、電流制御手段は高電圧印加手段と対向電極との間に設置することを特徴とする電気集塵装置であって、放電電極と対向電極間の浮遊容量に蓄積されたエネルギーの放電電流も制限することができるという作用を有する。
また、対向電極を高電圧印加手段の接地経路から絶縁したことを特徴とする電気集塵装置であって、高電圧印加手段の接地経路と対向電経路を絶縁し、放電電極と対向電極間に流れる電流が確実に電流制限手段を流すことができるという作用を有する。
また、対向電極を集塵装置のフレームから絶縁したことを特徴とする電気集塵装置であって、集塵装置のフレームと対向電極を絶縁することで、確実に放電電流が電流制限手段を流れるようにするという作用を有する。
また、電流制御手段は半導体素子で構成された定電流回路であることを特徴とする電気集塵装置であって、放電電極と対向電極間で起こる放電現象において、定電流回路で設定された電流以上の電流値を流さないようにでき、放電現象における放電エネルギーの量を抑制する、あるいは放電現象自体を起こらなくすることができるという作用を有する。
また、対向電極と高電圧印加手段とを接続する配線には高耐圧の絶縁性能を持ったものを適用することを特徴とする電気集塵装置であって、高電圧印加手段の接地経路と対向電経路を絶縁し、放電電極と対向電極間に流れる電流が確実に電流制限手段を流すことができるという作用を有する。
また、対向電極の極力近い位置に電流制御手段を配置することを特徴とする電気集塵装置であって、電流制限手段を対向電極の間直に配置することで、対向電極と配線間で構成されるコンデンサ分流れる電流を遮断し、放電時の電流を制限するという作用を有する。
また、 対向電極と電流制御手段との間に抵抗を挿入したことを特徴とする電気集塵装置であって、対向電極と電流制限手段との間に抵抗を設置することで、放電現象における電流をさらに制限し、放電時の電流を軽減するとともに電流制限回路への電流ストレスも軽減することができるという作用を有する。
また、対向電極と電流制御手段の間にインダクタンスを設置することを特徴とする電気集塵装置であって、対向電極と電流制限手段との間にインダクタンスを設置することで、放電現象における電流をさらに制限し、放電時の電流を軽減するとともに電流制限回路への電流ストレスも軽減することができるという作用を有する。
また、 放電電極と対向電極の間に流れる電流を測定する電流測定手段を備え、高電圧印加時に電流測定手段による電流が設定値以下となった時に、高電圧印加手段を停止することを特徴とする電気集塵装置であって、電流測定手段にて測定した電流値が予め設定した設定値以下となった場合、高電圧出力を停止させる作用を有する。
また、放電電極と対向電極と定電流回路を一組の集塵手段とし、集塵手段を複数用意することを特徴とする電気集塵装置であって、定電流回路の電流値を小さくし、各集塵手段ごとに放電発生時の放電エネルギーの抑制をおこなう作用を有する。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1による電気集塵装置の構成を示している。図1に示すように、放電電極1と対向電極2、放電電極1に高電圧を印加する高電圧印加手段としての高圧電源3、対向電極2と高圧電源3との間に挿入する電流制御手段としての定電流回路4、放電電極1と対向電極2と間に流れる放電電流を制限するために挿入する抵抗5またはインダクタンス6、集塵装置7により構成されている。
放電電極1は高圧電源3の高電圧印加側に接続され、対向電極2を高圧電源3の残り片方の極性に接続する。対向電極2と高圧電源3を接続する配線には高耐圧の配線を使用し、対向電極2と高圧電源3の接続ラインは、高圧電源3の接地と集塵装置7のフレーム接地より絶縁されている構造とする。対向電極2と高圧電源3の間に挿入する定電流回路4は、対向電極2の極力近辺、対向電極2と高圧電源3を接続する配線と対向電極2との接続点に挿入するようにする。
放電電極1と対向電極2との間に高電圧が印加されている状態で、放電電極1と対向電極2との間に導電性の異物が進入した場合、放電電極1と対向電極2との間の絶縁距離が短縮されて絶縁破壊が起こり、放電現象が発生する。
火花放電の発生メカニズムについては、詳細は解明されていない部分が多い。空気で絶縁を確保しようとすれば1kVあたり1mmの絶縁距離が必要となる。印加電圧に対してこの絶縁距離以下に放電距離が短くなると気体の絶縁破壊が発生し、火花放電となる。火花放電発生時は非常に短い時間、nsec〜μsecオーダーではあるが、定格電流の何百倍以上という電流が流れる。例えば定格電流10mA程度ならば何A〜何十Aという電流が流れる。
そこで半導体素子、例えばFETで構成された定電流回路4を放電電流のルートに挿入する。定電流回路4の作用により放電ルートには設定された電流値以上の電流は流れなくなる。これは印加電圧大に対して放電距離が著しく短くなり、大電流を流そうとしても、定電流回路が見かけ上高抵抗体として作用し、一定の放電電流を保つ。一定電流を流す高抵抗体としての定電流回路4の両端電圧は高くなるため、定電流回路4と接続された対向電極2側の電圧は上昇することになる。この作用により高圧印加側、放電電極1の印加電圧と、定電流回路4を挿入した対向電極2との電位差が小さくなり、放電間隔が短くても電位差が小さいため、気体の絶縁破壊が発生しなくなる。
さらに対向電極2と高圧電源3との接続ラインは高圧電源3の接地及び集塵装置7のフレーム接地より絶縁する。これにより放電電極1と対向電極2との間に流れる放電電流が定電流回路4をバイパスして他の接地ラインを通って高圧電源3に帰ることを防ぐことができる。
定電流回路4の配置については、対向電極2と高圧電源3を接続する配線と、対向電極2との接続点に挿入する。放電現象発生時に流れる電流は、浮遊容量による静電容量と、配線その他導電体によるインダクタンス分による共振による高周波成分を含むため、コンデンサ分を通過して流れる性質を持つ。対向電極2と高圧電源3との接続配線の引き回しによっては、接続配線とフレーム接地間にコンデンサ分が形成される。この場合は定電流回路4の挿入位置によっては放電時の放電電流が定電流回路4をバイパスし、接続配線−フレーム接地間に形成されたコンデンサ分を通過して流れてしまい、定電流回路4が意味を成さなくなる可能性がある。
それを防ぐために定電流回路4を対向電極2と、対向電極2と高圧電源3とを結ぶ配線との接続点に挿入し、接続配線とフレーム接地間に形成されるコンデンサ分を無効とすることで、放電時の高周波電流は定電流回路4を確実に通ることになり、放電時の放電電流を制限することができる。
さらに抵抗5またはインダクタンス6、あるいは抵抗5とインダクタンス6を定電流回路4と対向電極2との間に挿入することで、放電時にかかる定電流回路4への電流的なストレスを軽減することができる。
抵抗5については、抵抗値が大きければ大きいほど電流抑制の効果は大きくなるが、この抵抗値が大きすぎると、通常時の粒子を帯電させるための放電電流を確保できなくなる可能性がある。荷電するための電流値が低いと粒子への荷電量が減り、電界での集塵量が減り、集塵効率が低下することになる。抵抗5の抵抗値については、印加する電圧と荷電するために必要な電流値より、粒子の帯電を妨げない程度の抵抗値を選定する必要がある。
抵抗5を挿入して放電電流が下がる場合は、放電電極1と対向電極2との距離間隔を短くし、放電電流を増加させる方法も考えられる。この場合は集塵装置自体の集塵に対する有効開口面積が小さくなるため、放電電極1と対向電極2の数量を増やす、といった処置が必要となってくる。
抵抗5の具体的な抵抗値については、印加電圧と放電間隔によるが、放電電流さえ確保できるなら抵抗値が大きい方が望ましい。挿入する抵抗の抵抗値としては、500kΩ〜2MΩ程度であれば放電電流をさほど減らすことなく、かつ放電電極1と対向電極2との距離をさほど操作せずに済むと考えられる。
インダクタンス6については、通常時放電電極1に印加する電圧が直流であるため、通普段は抵抗要素としては作用せず、高周波電流に対してのみ抵抗要素として作用する。よって高周波電流に対してのみ有効であり、抵抗5の時に考慮しなければならない放電電流の低下、放電間隔の距離の操作は行わずに済む。実際に挿入するインダクタンス6については、配線ラインに直列にコイルを入れてもよいが、フェライトビーズのような配線の上に被せる部材の方が施工上簡単かつ扱いやすい。インダクタンス6のインダクタンス値については、放電電極1と対向電極2との間に存在する浮遊容量との間で共振回路を構成するため、その値については実際の集塵負荷の浮遊容量を考慮して適切な値を選定することが必要となる。
上記を実施することで火花放電を確実に抑制でき、集塵性能の維持向上を図ることができる電気集塵装置が得られる。
(実施の形態2)
図2は本発明の実施の形態2による電気集塵装置の構成を示している。図1に示すように、放電電極1と対向電極2、放電電極1に高電圧を印加する高電圧印加手段としての高圧電源3、対向電極2と高圧電源3との間に挿入する電流制御手段としての定電流回路4、放電電極1と対向電極2と間に流れる放電電流を制限するために挿入する抵抗5またはインダクタンス6、集塵装置7、電流測定手段である電流検出抵抗8により構成されている。
正常状態では放電電極1と対向電極2との間には、粒子荷電に必要な放電電流が流れている。万が一定電流回路4がオープン状態で破損した場合は、放電電流は流れるルートがなくなり、放電電流が流れなくなってしまう。この場合集塵性能がゼロの状態となり、集塵装置として性能を発揮できない状況となる。
ただし無負荷状態、すなわち集塵装置7が高圧電源3と配線で接続されていない状況でも放電電流が流れないので、無負荷状態と定電流回路4の破損状態を区別する必要がある。
例えば人為的に集塵装置が接続されていることを確認した後に高圧電源3をONする、といった操作をすれば解決できる。本発明の電気集塵装置運用時に、高圧電源3と集塵装置7との配線接続を確認した後に放電電流が流れない状況が発生した場合は、定電流回路4の破損以外にも高圧電源3と集塵装置7の接続配線が外れたまたは何らかの原因により断線した、ということもありえる。このような断線状態も検出可能となる。
定電流回路4がショートで破損する対策としては、出力電流を一定に保つフィードバック制御による定電流制御回路を入れておくと、電気集塵装置の信頼性がより高まる。
(実施の形態3)
図3は本発明の実施の形態1による電気集塵装置の構成を示している。図3に示すように、放電電極1と対向電極2、放電電極1に高電圧を印加する高電圧印加手段としての高圧電源3、対向電極2と高圧電源3との間に挿入する電流制御手段としての定電流回路4、放電電極1と対向電極2と間に流れる放電電流を制限するために挿入する抵抗5またはインダクタンス6、集塵装置7、集塵装置7複数により構成される集塵装置の集合体9により構成されている。
定電流回路4の定電流設定値を小さく設定すればするほど、放電発生時の放電電流を抑制することができる。しかし通常時は粒子に電荷をあたえて帯電させる必要があるため、ある程度の放電電流を確保する必要がある。よって定電流回路4に設定する定電流設定値は粒子に帯電させる電流値以上の値であることが必要となる。このトレードオフ状態を解決するために、定電流設定値を小さくした定電流流回路4を組み込んだ放電電極1と対向電極2の組みを複数用意する。これにより火花放電をさらに抑制できかつ集塵性能も維持することができる。複数用意した集塵装置7においては、互いの電気的な干渉を防ぐためにそれぞれを絶縁する。
定電流回路4の定電流設定値については、小さくすれば小さくするほど放電エネルギーの抑制効果は高いが、それに対して放電電流を確保するために、定電流回路4を組み込んだ放電電極1と対向電極2の組みを多数用意することとなる。
本発明は、特に火花放電による集塵効率低下を防がなければならない電気集塵装置に適用できる。
本発明の実施の形態1による電気集塵装置の構成図 同実施の形態2による電気集塵装置の構成図 同実施の形態3による電気集塵装置の構成図 従来の電気集塵装置の構成図
符号の説明
1 放電電極
2 対向電極
3 高圧電源
4 定電流回路
5 抵抗
6 インダクタンス
7 集塵装置
8 電流検出抵抗
9 集塵装置の集合体

Claims (12)

  1. 放電電極と対向電極より構成される集塵手段と、放電電極に高電圧を印加する高電圧印加手段と、前記放電電極と前記対向電極との間に流れる放電電流を制御する電流制御手段を備え、前記電流制御手段により火花放電発生時に電流を制限することを特徴とする電気集塵装置。
  2. 電流制御手段は高圧トランスの出力側に配置することを特徴とする請求項1記載の電気集塵装置。
  3. 電流制御手段は高電圧印加手段と対向電極との間に設置することを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の電気集塵装置。
  4. 対向電極を高電圧印加手段の接地経路から絶縁したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電気集塵装置。
  5. 対向電極を集塵装置のフレームから絶縁したことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電気集塵装置。
  6. 電流制御手段は半導体素子で構成された定電流回路であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の電気集塵装置。
  7. 対向電極と高電圧印加手段とを接続する配線には高耐圧の絶縁性能を持ったものを適用することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の電気集塵装置。
  8. 対向電極の極力近い位置に電流制御手段を配置することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の電気集塵装置。
  9. 対向電極と電流制御手段との間に抵抗を挿入したことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の電気集塵装置。
  10. 対向電極と電流制御手段の間にインダクタンスを設置することを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の電気集塵装置。
  11. 放電電極と対向電極の間に流れる電流を測定する電流測定手段を備え、高電圧印加時に電流測定手段による電流が設定値以下となった時に、高電圧印加手段を停止することを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の電気集塵装置。
  12. 放電電極と対向電極と定電流回路を一組の集塵手段とし、集塵手段を複数用意することを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の電気集塵装置。
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