JP2791231B2 - X線画像診断装置の糸巻歪補正方法 - Google Patents

X線画像診断装置の糸巻歪補正方法

Info

Publication number
JP2791231B2
JP2791231B2 JP3084956A JP8495691A JP2791231B2 JP 2791231 B2 JP2791231 B2 JP 2791231B2 JP 3084956 A JP3084956 A JP 3084956A JP 8495691 A JP8495691 A JP 8495691A JP 2791231 B2 JP2791231 B2 JP 2791231B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
center
ray image
marker
distortion
ray
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP3084956A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04319236A (ja
Inventor
豪信 坂本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP3084956A priority Critical patent/JP2791231B2/ja
Priority to US07/869,506 priority patent/US5263074A/en
Publication of JPH04319236A publication Critical patent/JPH04319236A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2791231B2 publication Critical patent/JP2791231B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05GX-RAY TECHNIQUE
    • H05G1/00X-ray apparatus involving X-ray tubes; Circuits therefor
    • H05G1/08Electrical details
    • H05G1/60Circuit arrangements for obtaining a series of X-ray photographs or for X-ray cinematography

Landscapes

  • Apparatus For Radiation Diagnosis (AREA)
  • Nuclear Medicine (AREA)
  • Image-Pickup Tubes, Image-Amplification Tubes, And Storage Tubes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、X線画像を用いて被
写体の診断を行う装置の糸巻歪補正方法に関し、特に高
精度の画像診断を実現するためのX線画像診断装置の糸
巻歪補正方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、X線医療診断においては、X線
管とX線像増倍管との間に被写体を配置し、被写体を透
過したX線をディジタル化した画像が診断に用いられて
いる。しかし、X線像増倍管から得られる画像は、電子
レンズ系に特有の幾何学的非一様性(正方形が糸巻形に
歪曲するため糸巻歪と呼ばれる)を含んでいる。これは
X線画像の高精度化に対する大きな障害となるため、従
来より、糸巻歪を補正するための対策が種々提案されて
いる。
【0003】図5は例えば特開平2−10636号公報に記載
された一般的なX線画像診断装置を示す構成図である。
図において、1は例えば実線及び破線位置のように矢印
方向に移動可能に配置されてX線Rを放射するX線管、
2はX線管1と同軸上に対向配置されてX線Rを受ける
X線像増倍管、3はX線管1とX線像増倍管2との間に
介在される被写体、4はX線像増倍管2に接続されてX
線Rの画像をディジタル化するイメージプロセッサ、5
はイメージプロセッサ4でディジタル化された画像を表
示する表示装置である。
【0004】図6は図5内のX線像増倍管2を詳細に示
す断面図であり、10はX線管1の線源に相当するX線焦
点、20はX線像増倍管2を構成する以下の各要素21〜26
を封入する真空容器である。21は例えば板状の被写体3
を透過したX線Rを受けて光電子Eを発生する光電陰
極、22は光電子Eをクロスオーバ点Pに収束するための
複数のグリッド電極、23及び24はクロスオーバ点Pを通
過した光電子Eに対する電子レンズ系となる前段陽極及
び後段陽極、25は前段陽極23及び後段陽極24の間に介在
された補正用の中間部電極、26は光電子Eを受けて発光
する蛍光膜、26aは蛍光膜26の出力面、FIDはX線焦
点10と光電陰極21との間のX線軌道距離である。
【0005】図7はX線焦点10と光電陰極21との距離F
IDを変化させたときの糸巻歪の大きさを示す特性図で
あり、横軸は半径を100%としたときの糸巻歪の歪中心か
ら画像点までの距離、縦軸は糸巻歪の大きさに相当する
幾何学歪の積分値である。ここでは、X線焦点10と光電
陰極21との距離FIDを1000mmから700mmまで100mmずつ
近づけたときの特性曲線を示している。図7より、糸巻
歪は、歪中心(電子レンズ軸と光電陰極21との交点)から
の距離が大きくなるにつれて増大し、X線Rの軌道距離
FIDが小さくなるにつれて増大することが分かる。
【0006】次に、図5〜図7を参照しながら、従来の
X線画像診断装置の糸巻歪補正方法について説明する。
X線管1のX線焦点10から放射されたX線Rは、被写体
3を透過してX線像増倍管2の光電陰極21に入射する。
これにより、光電陰極21から発生した光電子Eは、電子
レンズ系により収束され、クロスオーバ点Pを越えた
後、蛍光膜26に照射されて結像される。蛍光膜26の出力
面26aから発生したX線画像は、イメージプロセッサ4
によりディジタル処理されて表示装置5に表示される。
【0007】このとき、X線軌道距離FIDの変化によ
り、図7のように糸巻歪の積分値が変化するためX線画
像(特に外側の画像)の画質が変化し、診断が困難にな
る。そこで、X線軌道距離FIDに応じて、中間部電極
25に印加する電位を制御することにより、糸巻歪の積分
値が一定となるようする。しかし、糸巻歪そのものが無
くなるのではなく、又、歪中心がX線軸の中心と同軸上
にない場合は、糸巻歪が非対象に残ることになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来のX線画像診断装
置の糸巻歪補正方法は以上のように、単に中間部電極25
の印加電位を制御するのみなので、糸巻歪が残存したま
まのX線画像を用いて診断しなければならない。又、歪
中心がX線中心と同一軸上にない場合は、糸巻歪が非対
象に残存するため、糸巻歪の積分値を一定にすることが
できないという問題点があった。
【0009】この発明は上記のような問題点を解決する
ためになされたもので、糸巻歪の大きさが歪中心に対し
て対称となる性質に注目し、歪中心を求めて糸巻歪の補
正を容易にしたX線画像診断装置の糸巻歪補正方法を得
ることを目的とする。
【0010】又、この発明は、歪中心に対して対称に補
正係数を算出し、糸巻歪を補正して高精度のX線画像を
実現することができるX線画像診断装置の糸巻歪補正方
法を得ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
るX線画像診断装置の糸巻歪補正方法は、X線を透過し
にくい材料により被写体に形成されたマーカ中心及びマ
ーカ中心から等距離にある3つ以上のサンプル点を用
い、X線画像におけるマーカ中心から各サンプル点まで
の距離に基づいてX線画像の糸巻歪の歪中心を推定する
ものである。
【0012】又、この発明の請求項2に係るX線画像診
断装置の糸巻歪補正方法は、X線を透過しにくい材料に
より被写体に形成されたマーカ中心及びこのマーカ中心
から直交座標軸に沿ってそれぞれ異なる距離の複数のサ
ンプル点を用い、マーカ中心から各サンプル点までの実
際の距離及びX線画像上での距離に基づいてX線画像の
糸巻歪の歪中心を推定するものである。
【0013】又、この発明の請求項5に係るX線画像診
断装置の糸巻歪補正方法は、X線画像の歪中心を求める
ステップと、X線を透過しにくい材料により被写体に形
成されたマーカ中心及びこのマーカ中心からそれぞれ異
なる距離の複数のサンプル点群を用い、マーカ中心から
各サンプル点までの実際の距離とX線画像上での距離と
を比較してサンプル点における歪係数を求めるステップ
と、歪係数に基づいてサンプル点における糸巻歪補正係
数を求めるステップと、X線画像の歪中心及び糸巻歪補
正係数を用いてX線画像を補正するステップとを含むも
のである。
【0014】
【作用】この発明においては、既知形状のマーカ中心及
び複数のサンプル点からなる被写体のX線画像が元の形
状と一致するように、糸巻歪の歪中心を求める。
【0015】又、この発明においては、既知形状のマー
カ中心及び複数のサンプル点からなる被写体のX線画像
の相対位置が元の位置関係と一致するように、各位置毎
に対応させて糸巻歪補正係数を設定し、X線画像を補正
して糸巻歪を除去する。
【0016】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図について説明
する。図1は歪中心を求めるためのこの発明の一実施例
を示すフローチャートであり、図2は図1内のステップ
S3を説明するための表示画面を示す平面図である。尚、
図1の歪中心推定ルーチンは、例えばイメージプロセッ
サ4又は他のプロセッサに予めプログラムとして組み込
まれているものとする。又、この発明に使用される装置
は、例えば図5及び図6に示した通りである。
【0017】図2において、5aは表示装置5の表示画面
となる円形のブラウン管、Mはブラウン管5a上に表示さ
れた円形マーカ、Moは円形マーカMのマーカ中心、M1
〜M4は円形マーカMと直交座標軸XY(マーカ中心Mo
を原点とする)との交点により決定する4つのサンプル
点である。
【0018】次に、図1、図2及び図5〜図7を参照し
ながら、円形マーカMを用いて歪中心を求めるようにし
たこの発明の一実施例について説明する。まず、X線R
を透過しにくい物質(例えば、鉛)で円形マーカM及びマ
ーカ中心Moが形成された板状の被写体3を準備し、X
線管1及びX線像増倍管2の中心軸とマーカ中心Moと
が一致するように、被写体3をX線像増倍管2の前面に
配置する(ステップS1)。
【0019】次に、X線管1からX線Rを放射して被写
体3に照射し、X線像増倍管2上に円形マーカMのX線
画像を撮影し(ステップS2)、このX線画像をイメージプ
ロセッサ4によりディジタル化して図2のように表示装
置5に表示する。そして、表示装置5のブラウン管5aに
表示された円形マーカMの線上に、例えば4つのサンプ
ル点M1〜M4を指定する(ステップS3)。このとき、マー
カ中心Moも自動的に表示されて指定される。
【0020】次に、マーカ中心Moと各サンプル点M1
〜M4との表示画面上での距離を算出する(ステップS
4)。このとき、糸巻歪の大きさは、図7のように、歪中
心に対して距離の関数でほぼ決定するので、歪中心から
離れているサンプル点の距離は長くなる。従って、同一
軸上の2つのサンプル点の各中点、即ち、M1及びM3
中点と、M2及びM4の中点とを求め、更に、これら中点
間の中点を求めて、これを歪中心として推定する(ステ
ップS5)。
【0021】次に、マーカ中心Moから各サンプル点M
1〜M4までのX線画像上での距離と既知の円形マーカM
の実半径とに基づいて、ステップS5で推定された歪中心
がX線像増倍管2の光電陰極21上のどの位置に相当する
かを算出する。そして、光電陰極21上に配置された実際
のマーカ中心Moの位置と、推定された歪中心の光電陰
極21上での位置とを比較し、各中心位置の差異が所定の
許容誤差範囲内であるか否かを判定する(ステップS6)。
【0022】もし、実際のマーカ中心Moの位置が、光
電陰極21上での推定された歪中心位置から許容誤差範囲
以上離れていれば、ステップS5で推定した歪中心位置の
信頼性が低いと見なされる。従って、円形マーカMを有
する被写体3を光電陰極21上で移動させて、マーカ中心
が推定された歪中心と一致するように再度位置決めし
(ステップS7)、ステップS2〜S6を繰り返す。
【0023】そして、ステップS6において、実際のマー
カ中心位置と推定された歪中心位置との差異が許容誤差
範囲内と判定された時点で、推定された歪中心を歪中心
と決定し、この歪中心位置を光電陰極21上に印を付け、
歪中心推定ルーチン(図1)を終了する。
【0024】その後、人体等の被写体3を診断するとき
は、光電陰極21上の印を目標にしてX線管1及びX線像
増倍管2の軸合わせを行うことができる。又、ブラウン
管5a上の歪中心位置をイメージプロセッサ4に記憶させ
ておくことができる。こうして、歪中心が確定すること
により、例えば中間部電極25(図6参照)を用いた糸巻歪
の補正が対称に行われるので、歪補正の信頼性が向上す
る。
【0025】尚、上記実施例では、ステップS5におい
て、2つのサンプル点間の中点を歪中心として推定した
が、同一軸上の2つのサンプル点のマーカ中心Moから
の距離に逆比例した点をX軸及びY軸上でそれぞれ求
め、各々の座標をもつ点を歪中心として推定してもよ
い。例えば、マーカ中心MoからX軸上のサンプル点M
1及びM3までの距離の比が2:1であったとすると、サ
ンプル点M1及びM2から距離の比が1:2となる点をX
軸上の歪中心と推定する。
【0026】又、4つのサンプル点M1〜M4の距離のバ
ラツキが最小となる位置を最小2乗法で推定してもよ
く、4点M1〜M4の距離のバラツキが最小となる位置を
シンプレックス法で推定してもよい。
【0027】又、サンプル点を4点としたが、3点以上
設定すればよい。又、X線画像上のサンプル点の距離を
歪中心の推定に用いたが、ブラウン管5aでのピクセル値
を用いてもよい。又、ブラウン管5a上での円形マーカM
の目視により、真円となる位置を試行錯誤で求めてもよ
い。
【0028】又、円形マーカの代わりに例えばグリッド
マーカを用いることもでき、この場合、ブラウン管5a上
で対称なグリッド図形が再現される位置を歪中心と推定
することができる。更に、グリッドマーカを用いた場
合、以下のように、画像位置に対応した糸巻歪の補正係
数を演算により求めることができる。
【0029】図3はグリッドマーカが形成された被写体
3を用いて糸巻歪を補正するための演算処理ルーチンを
示すフローチャート、図4は表示装置5のブラウン管5a
上に表示されたグリッドマーカ及びその格子点を示す平
面図である。尚、図3の歪補正ルーチンは、例えばイメ
ージプロセッサ4又は他のプロセッサに予めプログラム
として組み込まれているものとする。
【0030】又、図4において、Moはグリッドマーカ
の中心となる格子点即ちマーカ中心であり、マーカ中心
Moを原点とする各直交グリッド線は直交座標軸X及び
Yに対応している。従って、この場合、直交座標系の回
転方向の表示状態も確定される。又、各グリッドマーカ
線の交点からなる格子点M11〜M48は、実際には等間隔
のマトリクス状に配列されているものとする。
【0031】次に、図3〜図7を参照しながら、糸巻歪
を補正したX線画像が取得可能にしたこの発明の他の実
施例について説明する。この場合、歪中心は前述のルー
チンにより予め決定され且つ光電陰極21上に印が付され
ており、X線中心軸が歪中心と一致するように位置合わ
せが行われているものとする。
【0032】まず、X線Rを透過しにくい物質でグリッ
ドマーカが形成された板状の被写体3を準備し、マーカ
中心MoがX線管1及びX線像増倍管2の軸上に一致す
るように、且つ、マーカ中心Moが歪中心位置とほぼ一
致するように被写体3をX線像増倍管2上に設置する
(ステップS11)。このとき、マーカ中心Moと歪中心と
が必ずしも一致しなくてもよい。
【0033】次に、X線管1からX線Rを放射して被写
体3に照射し、X線像増倍管2上にグリッドマーカのX
線画像を撮影し(ステップS12)、このX線画像をイメー
ジプロセッサ4によりディジタル化して図4のように表
示装置5に表示する。このとき、マーカ中心Moと歪中
心とが既に位置合わせされているので、糸巻歪は図示し
たようにマーカ中心Moから対称に生じる。
【0034】次に、表示装置5のブラウン管5aに表示さ
れたグリッドマーカ上で、マーカ中心Moを指定すると
共に、マーカ中心Moから等距離の格子点(例えば、M11
14、M21〜M24、M31〜M34及びM41〜M48)を、それ
ぞれ等距離のサンプル点群として指定する(ステップS1
3)。そして、マーカ中心Moと各サンプル点M11〜M48
との表示画面上での距離を、例えばピクセル数により算
出する(ステップS14)。
【0035】このとき、マーカ中心Moから各サンプル
点M11〜M48までの実際の距離は既知である。又、糸巻
歪の大きさは、図7のように、歪中心に対して距離の関
数でほぼ決定するので、マーカ中心Moから等距離のサ
ンプル点群の各位置は、ブラウン管上においても等距離
として算出される。従って、マーカ中心Moから各サン
プル点M11〜M48までのブラウン管5a上の距離と実際の
距離とに基づいて、各サンプル点の位置での糸巻歪の大
きさを表わす歪係数を算出することができる(ステップS
15)。
【0036】次に、ステップS15で算出された歪係数の
逆数に基づいて、マーカ中心Mo及び各サンプル点M11
〜M48の表示位置を実際の位置と一致させるための糸巻
歪補正係数を算出し(ステップS16)、この糸巻歪補正係
数に基づいて、グリッドマーカのX線画像を補正する(ス
テップS17)
【0037】最後に、補正後のX線画像が良好であるか
否かを表示装置5上に表示して判定し(ステップS18)、
もし良好でなければ、ステップS16に戻って糸巻歪補正
係数の算出を再度行い、X線画像が元のグリッドマーカ
と同一となるまで繰り返す。又、補正後のX線画像が良
好であることが確認されれば、その時点の糸巻歪補正係
数をデータとして格納し(ステップS19)、図3の糸巻歪
補正ルーチンを終了する。この結果、高精度のX線画像
が得られ、被写体3に対して信頼性の高い診断を行うこ
とができる。
【0038】尚、各サンプル点間のピクセル位置での糸
巻歪補正係数の算出法としては、マーカ中心Moから各
サンプル点までの実際の距離を横軸xとし、ブラウン管
5a上での距離を縦軸yとしたときに、各算出距離をプロ
ットした点を結ぶ曲線の関数の次数nから求めることが
できる。
【0039】即ち、補正関数をx=f(y)とすれば、各
点を通る関数はy=f-1(x)で表わされ、マーカ中心M
oが歪中心と一致している場合、関数はy=axnとな
り、補正関数はx=(x/a)-nで表わされる。この場
合、糸巻歪は原点を通る高次式により決定され、次数n
の値は、各サンプル点を通る曲線において、各点との誤
差が最小となるように最小2乗法で求めることができ
る。
【0040】又、ステップS11においてマーカ中心Moが
歪中心と一致していない場合、関数がn次の多項式y=
ann+an-1n-1+…+a1x+a0で表わされるが、各係
数a0〜anは、同様に最小2乗法を用いて求めることが
できる。但し、次数nは、マーカ中心Moからの距離が
異なる各サンプル点群の数(図4の場合、M11〜M14
21〜M24、M31〜M34及びM41〜M48の4組)以下に
設定されることは言うまでもない。
【0041】尚、最小2乗法のみならず、シンプレック
ス法によりn次の多項式を推定してもよい。又、マーカ
中心Moから各サンプル点M11〜M48までの距離を、ピ
クセル数の代わりに表示画面上の距離を用いてもよい。
又、補正係数を求めるためにグリッドマーカを用いた
が、マーカ中心Moからの距離が既知のサンプル点であ
れば何でもよく、例えば複数の円形マーカと直交座標軸
との交点を用いてもよい。
【0042】更に、歪中心を予め求めておき、ステップ
S11において歪中心にマーカ中心Moを位置合わせする場
合について説明したが、歪中心が予め推定されていない
場合でも、グリッドマーカを用いて歪中心を推定するこ
とができる。即ち、図4のように表示画面上でマーカ中
心Moを原点とする直交座標系XYを考え、マーカ中心
MoからX軸上の各サンプル点M12、M14、M32及びM
34までの距離、並びに、マーカ中心MoからY軸上の各
サンプル点M11、M13、M31及びM33までの距離を求め
る。
【0043】そして、X軸上の各サンプル点に対して、
実際の距離pと画面上の距離qとの関係を、n次の多項
式q=g(p)=bnn+bn-1n-1+…+b1p+b0
近似する。この多項式の各係数b0〜bnは、例えば最小
2乗法又はシンプレックス法で決定される。又、Y軸上
のサンプル点に対しても同様の多項式が決定される。
【0044】次に、マーカ中心Moを歪中心と一致させ
るための座標値p0を考え、n次の関数q=g(p)=bn
(p−p0)nを満たすp0を最小2乗法又はシンプレック
ス法で決定する。これにより、X軸及びY軸に対して決
定されるp0の値をそれぞれX0及びY0とすれば、歪中
心の座標(X0,Y0)を推定することができる。以下、前
述と同様に、推定された歪中心に基づいて全ての格子点
に対する補正係数を求めることができる。
【0045】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、X線を
透過しにくい材料により被写体に形成されたマーカ中心
とマーカ中心から等距離にある3つ以上のサンプル点又
は直交座標軸に沿ってそれぞれ異なる距離の複数のサン
プル点とを用い、X線画像におけるマーカ中心から各サ
ンプル点までの距離又は実際の距離及びX線画像上での
距離に基づいてX線画像の糸巻歪の歪中心を推定し、既
知形状のマーカ中心及び複数のサンプル点からなる被写
体のX線画像が元の形状と一致するように歪中心を求め
るようにしたので、糸巻歪の補正を容易にしたX線画像
診断装置の糸巻歪補正方法が得られる効果がある。
【0046】又、この発明によれば、X線画像の歪中心
を求めるステップと、X線を透過しにくい材料により被
写体に形成されたマーカ中心及びこのマーカ中心からそ
れぞれ異なる距離の複数のサンプル点群を用い、マーカ
中心から各サンプル点までの実際の距離とX線画像上で
の距離とを比較してサンプル点における歪係数を求める
ステップと、歪係数に基づいてサンプル点における糸巻
歪補正係数を求めるステップと、X線画像の歪中心及び
糸巻歪補正係数を用いてX線画像を補正するステップと
を含み、既知形状のマーカ中心及び複数のサンプル点か
らなる被写体のX線画像の相対位置が元の位置関係と一
致するように各位置毎に対応させて糸巻歪補正係数を設
定するようにしたので、簡単な補正係数を用いて糸巻歪
有効に補正し、高精度のX線画像を取得できるX線画
像診断装置の糸巻歪補正方法が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】歪中心を求めるためのこの発明の一実施例を示
すフローチャートである。
【図2】図1内のステップS3を説明するためのブラウン
管画面を示す平面図である。
【図3】糸巻歪を補正するためのこの発明の他の実施例
を示すフローチャートである。
【図4】図2内のステップS13を説明するためのブラウ
ン管画面を示す平面図である。
【図5】一般的なX線画像診断装置を示す構成図であ
る。
【図6】図5内のX線像増倍管を詳細に示す断面図であ
る。
【図7】図6のX線像増倍管の糸巻歪を説明するための
特性図である。
【符号の説明】
1 X線管 2 X線像増倍管 3 被写体 5 表示装置 R X線 Mo マーカ中心 M1〜M4 サンプル点 M11〜M48 サンプル点群 X、Y 直交座標軸 S4、S14 マーカ中心からサンプル点までの距離を算
出するステップ S5 糸巻歪の歪中心を推定するステップ S6 マーカ中心と推定歪中心との差異が誤差範囲内か
を判定するステップ S11 マーカ中心を歪中心と一致させるステップ S15 サンプル点における歪係数を求めるステップ S16 歪係数に基づいてサンプル点での糸巻歪補正係
数を求めるステップ S17 糸巻歪補正係数を用いてX線画像を補正するス
テップ

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被写体を透過したX線によるX線像増倍
    管からのX線画像を用いたX線画像診断装置の糸巻歪補
    正方法において、 前記X線を透過しにくい材料により前記被写体に形成さ
    れたマーカ中心及びこのマーカ中心から等距離にある3
    つ以上のサンプル点を用い、 前記X線画像における前記マーカ中心から前記各サンプ
    ル点までの距離に基づいて前記X線画像の糸巻歪の歪中
    心を推定することを特徴とするX線画像診断装置の糸巻
    歪補正方法。
  2. 【請求項2】 被写体を透過したX線によるX線像増倍
    管からのX線画像を用いたX線画像診断装置の糸巻歪補
    正方法において、 前記X線を透過しにくい材料により前記被写体に形成さ
    れたマーカ中心及びこのマーカ中心から直交座標軸に沿
    ってそれぞれ異なる距離の複数のサンプル点を用い、 前記マーカ中心から前記各サンプル点までの実際の距離
    及び前記X線画像上での距離に基づいて前記X線画像の
    糸巻歪の歪中心を推定することを特徴とするX線画像診
    断装置の糸巻歪補正方法。
  3. 【請求項3】 前記マーカ中心の位置と前記推定された
    歪中心の位置との差異が許容誤差範囲内であることを判
    定したときに前記推定された歪中心を実際の歪中心とし
    て決定することを特徴とする請求項1又は請求項2のX
    線画像診断装置の糸巻歪補正方法。
  4. 【請求項4】 前記歪中心の前記X線像増倍管上での位
    置に印を付けるステップと、前記X線の中心軸を前記印
    に一致させるステップとを含むことを特徴とする請求項
    1乃至請求項3のいずれかのX線画像診断装置の糸巻歪
    補正方法。
  5. 【請求項5】 被写体を透過したX線によるX線像増倍
    管からのX線画像を用いたX線画像診断装置の糸巻歪補
    正方法において、 前記X線画像の歪中心を求めるステップと、 X線を透過しにくい材料により前記被写体に形成された
    マーカ中心及びこのマーカ中心からそれぞれ異なる距離
    の複数のサンプル点群を用い、 前記マーカ中心から前記各サンプル点までの実際の距離
    と前記X線画像上での距離とを比較して前記サンプル点
    における歪係数を求めるステップと、 前記歪係数に基づいて前記サンプル点における糸巻歪補
    正係数を求めるステップと、前記X線画像の歪中心及び 前記糸巻歪補正係数を用いて
    前記X線画像を補正するステップと、 を含むことを特徴とするX線画像診断装置の糸巻歪補正
    方法。
  6. 【請求項6】 前記歪係数を求めるステップの前に、前
    記マーカ中心を前記歪中心と一致させるステップを含む
    ことを特徴とする請求項5のX線画像診断装置の糸巻歪
    補正方法。
  7. 【請求項7】 前記マーカ中心から前記サンプル点まで
    の間の実際の距離と前記X線画像上の距離との関係をn
    次の多項式で近似することにより、前記サンプル点の各
    々の間のX線画像位置での糸巻歪補正係数を求めること
    を特徴とする請求項5又は請求項6のX線画像診断装置
    の糸巻歪補正方法。
  8. 【請求項8】 マトリクス状の複数の格子点を含むグリ
    ッドマーカを前記被写体に形成し、前記格子点を前記サ
    ンプル点としたことを特徴とする請求項1乃至請求項7
    のいずれかのX線画像診断装置の糸巻歪補正方法。
  9. 【請求項9】 前記マーカ中心と前記サンプル点との間
    の距離を、前記X線画像上のピクセル数により求めるこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかのX線
    画像診断装置の糸巻歪補正方法。
JP3084956A 1991-04-17 1991-04-17 X線画像診断装置の糸巻歪補正方法 Expired - Fee Related JP2791231B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3084956A JP2791231B2 (ja) 1991-04-17 1991-04-17 X線画像診断装置の糸巻歪補正方法
US07/869,506 US5263074A (en) 1991-04-17 1992-04-16 Spool distortion correction method for an x-ray radiograph diagnosis device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3084956A JP2791231B2 (ja) 1991-04-17 1991-04-17 X線画像診断装置の糸巻歪補正方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04319236A JPH04319236A (ja) 1992-11-10
JP2791231B2 true JP2791231B2 (ja) 1998-08-27

Family

ID=13845087

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3084956A Expired - Fee Related JP2791231B2 (ja) 1991-04-17 1991-04-17 X線画像診断装置の糸巻歪補正方法

Country Status (2)

Country Link
US (1) US5263074A (ja)
JP (1) JP2791231B2 (ja)

Families Citing this family (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5600701A (en) * 1993-05-11 1997-02-04 Hitachi Medical Corporation X-ray imaging system and method therefor
DE4316847A1 (de) * 1993-05-19 1994-11-24 Philips Patentverwaltung Verfahren zum Entzerren von Röntgenaufnahmen und Anordnung zur Durchführung des Verfahrens
US5526442A (en) * 1993-10-04 1996-06-11 Hitachi Medical Corporation X-ray radiography method and system
US5730129A (en) * 1995-04-03 1998-03-24 General Electric Company Imaging of interventional devices in a non-stationary subject
US5642395A (en) * 1995-08-07 1997-06-24 Oec Medical Systems, Inc. Imaging chain with miniaturized C-arm assembly for mobile X-ray imaging system
US6282261B1 (en) * 1996-02-21 2001-08-28 Lunar Corporation Multi-mode x-ray image intensifier system
EP0882275A1 (en) * 1996-02-21 1998-12-09 Lunar Corporation X-ray imaging system
US5757880A (en) * 1997-01-08 1998-05-26 Colomb; Denis Apparatus, article of manufacture, and method for creation of an uncompressed image of compressed matter
NL1005496C2 (nl) * 1997-03-11 1998-09-14 Optische Ind Oede Oude Delftoe Werkwijze voor het corrigeren van beeldvertekening in een röntgenbeeld.
US6260999B1 (en) * 1999-07-26 2001-07-17 Siemens Medical Systems, Inc. Isocenter localization using electronic portal imaging
FR2823968B1 (fr) * 2001-04-27 2005-01-14 Ge Med Sys Global Tech Co Llc Procede d'etalonnage d'un systeme d'imagerie, support de memoire et dispositif associe
JP2004234379A (ja) * 2003-01-30 2004-08-19 Sony Corp 画像処理方法、画像処理装置及び画像処理方法を適用した撮像装置、表示装置
US8484001B2 (en) * 2003-08-26 2013-07-09 Voyant Health Ltd. Pre-operative medical planning system and method for use thereof
US7564999B2 (en) * 2005-07-25 2009-07-21 Carestream Health, Inc. Method for identifying markers in radiographic images
JP4854314B2 (ja) * 2006-01-27 2012-01-18 キヤノン株式会社 情報処理装置及びその制御方法、プログラム
JP5065779B2 (ja) * 2007-06-27 2012-11-07 株式会社日立製作所 X線荷物検査装置の評価方法
JP5239585B2 (ja) * 2008-07-28 2013-07-17 株式会社島津製作所 X線撮像装置

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4048507A (en) * 1976-02-11 1977-09-13 Gaston Alexis Neal De X-ray beam perpendicular finder
JPS63229419A (ja) * 1987-03-18 1988-09-26 Komatsu Ltd レンズ歪補正装置
JPH0210636A (ja) * 1988-06-28 1990-01-16 Toshiba Corp X線画像診断装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04319236A (ja) 1992-11-10
US5263074A (en) 1993-11-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2791231B2 (ja) X線画像診断装置の糸巻歪補正方法
Chakraborty Image intensifier distortion correction
EP0363907B1 (en) System for correcting extension rate of images
EP1672672A2 (en) Charged particle beam apparatus, method of displaying sample image, and method of measuring image shift sensitivity
JPS5825042A (ja) 陰極線管
US4173720A (en) Method and apparatus for image construction
JP3041202B2 (ja) デジタルコンバージェンス補正方法およびその装置
GB1597170A (en) Apparatus for making laminar radiograms
JPH0982257A (ja) 荷電粒子光学鏡筒における非点収差の補正及び焦点合わせ方法
Reimann et al. Automated distortion correction of x-ray image intensifier images
Cosby et al. Computer-aided radiation therapy simulation: image intensifier spatial distortion correction for large field of view digital fluoroscopy
JP3728328B2 (ja) カラー表示装置
EP0974120A1 (en) Method for correcting image distortions in an x-ray image
JPH02203681A (ja) X線tv装置
Wang et al. Accurate and efficient image intensifier distortion correction algorithm for volume tomographic angiography
JPH01241735A (ja) コンバーゼンス測定装置
JP3344329B2 (ja) ランディング調整方法及びその装置
JPH10215467A (ja) 位置測定方法及び位置測定システム
KR20020021954A (ko) 평판 디지털 엑스-레이 검출기의 특성 오류 정정 방법
JP3463654B2 (ja) 陰極線管
JP4127901B2 (ja) 放射画像における対称線の決定方法
JPH0528316U (ja) X線画像診断装置
JPH01313895A (ja) 放射線照射装置
KR0123915B1 (ko) 페라이트판 부착위치 결정방법
JPH01267783A (ja) 放射線画像処理装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080612

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080612

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090612

Year of fee payment: 11

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees