JP2790590B2 - 距離測定装置 - Google Patents

距離測定装置

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JP2790590B2 JP5071868A JP7186893A JP2790590B2 JP 2790590 B2 JP2790590 B2 JP 2790590B2 JP 5071868 A JP5071868 A JP 5071868A JP 7186893 A JP7186893 A JP 7186893A JP 2790590 B2 JP2790590 B2 JP 2790590B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はパルス光を物体に向け
て照射し、その物体による反射パルス光を受光し、パル
ス光の往復時間より物体までの距離を求める距離測定装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の距離測定装置としては、例えば
特開平2−228579号公報等で開示されているよう
な、光レーダ装置が知られている。図4は従来の距離測
定装置の構成を示す図であり、1はレーザダイオード等
の発光素子を駆動してパルス光を発生させる送光装置、
2は送光装置1に接続され、パルス光の発生タイミング
となるクロックパルスを発生するクロック回路、3はパ
ルス光が照射された物体7からの反射パルス光を電気信
号に変換する受光装置、4はクロック回路2及び受光装
置3に接続された処理装置であって、この処理装置4は
クロック回路2に接続されたサンプルパルス発生回路4
1と、このサンプルパルス発生回路41に接続されると
ともに、受光装置3に接続されたサンプルホールド回路
42と、これらサンプルパルス発生回路41及びサンプ
ルホールド回路42に接続され、物体7までの距離を検
出する距離検出手段43とを備えている。
【0003】次に、このように構成された従来装置の動
作を図5、図6について説明する。図5はクロック回路
2のクロックパルス周期内での動作波形を示す図、図6
はこの距離測定装置が1回の距離測定を行う時間間隔で
の動作波形を示す図である。尚、図5、6において11
c、11dはクロックパルス、12c、12dはパルス
光波形、13c、13dはサンプルパルス、14c、1
4dは受光装置3の出力信号、15c、15dはサンプ
ルホールド回路42の出力信号である。クロック回路2
は最大測定距離に相当する時間以上の時間間隔Tのクロ
ックパルスを発生し(図5−11c)、送光装置1に入
力する。送光装置1はこのクロックパルスに同期してパ
ルス光を発生させる(図5−12c)。このパルス光は
物体7により反射され受光装置3により受光される。受
光装置3は光電変換により反射パルス光を電気信号に変
換して高周波増幅し、その出力信号はサンプルホールド
回路42に入力される(図5−14c)。一方サンプル
パルス発生回路41はクロック回路2からのクロックパ
ルスを計数して、最大測定距離を距離分解能で除した値
M以上のクロックパルス計数値を1周期(図6−11
d)として計数を繰り返し、距離分解能に相当する微小
時間ΔTにクロックパルス計数値nを乗じた時間分だけ
上記クロックパルスを遅延させた遅延時間を有するサン
プルパルスを発生する(図5−13c)。サンプルホー
ルド回路42は反射光のパルス信号を上記サンプルパル
スでサンプルし、次のサンプルパルスまでその信号レベ
ルをホールドする(図5−15c)。このホールドされ
た信号は高周波の反射パルス光の波形を低周波信号に周
波数変換した信号となっている(図6−15d)。距離
検出手段43はこのサンプルホールド回路42の低周波
出力信号を反射パルス光検出のしきい値と比較してしき
い値以上の信号を検出し(図6−AおよびB)、サンプ
ルパルス発生回路41のクロックパルス計数値Nmesか
ら距離測定装置と物体の間の距離を下式(1)により求
める。
【0004】距離=Nmes×ΔT×C/2・・・(1)
【0005】ここでCは光の速度である。すなわち距離
は、クロックパルス計数値から求めた送光装置1による
発光パルスの送光から受光までの時間に光の速度を乗じ
て求められるパルス光の行程の1/2となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この種の距離測定装置
は、距離の測定を上記演算式(1)で算出しているの
で、その測距精度は計数値の信頼度、微小時間ΔTの精
度で決定される。微小時間ΔTは例えば0.6mの距離
分解能を得ようとすれば4ns程の極めて短い時間に設定
しなければならない。この微小時間を積算して遅延時間
を作成する処理は一般のCMOSロジックIC等のデジ
タル回路では速度的に不可能であるため、アナログ回路
で遅延時間を作り出さなければならない。例えばアナロ
グ・デバイセズ社のディジタルプログラマブル遅延発生
器AD9501などはその代表的なものである。その動
作回路は図7に示すように、外付け抵抗R及び外付けコ
ンデンサCを備え、トリガ入力により駆動されてコンデ
ンサCを定電流で充電するランプ回路12と、比較電圧
を設定するD/Aコンバータ14と、これらランプ回路
12及びD/Aコンバータ14が接続された電圧コンパ
レータ13とを備えて構成され、電圧コンパレータ13
はランプ電圧を監視しており、ランプ電圧が8ビットD
/Aコンバータ14によって設定される比較電圧を横切
ったときに遅延出力を出す。遅延時間はD/Aコンバー
タ14に設定するディジタル値でプログラムすることが
できるようになっており、遅延時間の分解能すなわちΔ
Tはランプ回路12の外付けコンデンサCの容量あるい
は充電電流値を決める外付け抵抗Rの抵抗値で設定され
るようになっている。従来例の距離測定装置ではD/A
コンバータ14に上記クロックパルスの計数値を設定す
れば所望の遅延時間(計数値×ΔT)が得られる。
【0007】図8はその動作タイミングを示す図であ
り、AD9501により発生される遅延時間は、トリガ
入力からランプ回路12が動き出すまでのトリガ回路遅
延時間tLとランプ回路12のランプ電圧がD/Aコン
バータ14の0遅延基準電圧に到達するまでのランプ回
路12の遅延時間tzの各遅延時間の和によって決まる
定常的遅延時間tPDと、プログラムすることによって得
られるプログラム遅延時間tDの総和となる。AD95
01の場合、定常的に発生する遅延時間の総和はプログ
ラムで発生させる最大遅延時間を1020nsとすると
180nsほど発生する。従ってサンプルパルスは定常
的に180nsクロックパルスに対して遅れの成分を持
つことになる。この時間遅れ180nsを距離に換算す
ると27mに相当し、上記式(1)で物体7の距離を演
算すると、実際の距離よりも27m近いという距離測定
結果が得られる。従って、距離を正確に求めるために
は、式(1)で計算した距離測定結果に上記誤差27m
を加算した値を距離測定結果とする必要がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来の距離測定装置では、たとえ上記の操作で距離の誤
差を補正できたとしても、このようにアナログ回路によ
る遅延時間発生回路では定常的に発生する遅延時間tPD
は使用する素子個々によりばらつきが大きいので、実際
には距離測定結果に一定の補正量を加算するだけでは装
置によって距離測定値にばらつきがでる。またプログラ
ム遅延時間tDもコンデンサの容量や抵抗値で設定され
るので個々の部品のばらつきが直接距離測定の精度に影
響を与えるという問題点がある。
【0009】一方、距離測定装置の精度を確保するため
には、計数値を上記定常偏差を補償するような回路を付
加して調整したり、正確な遅延時間が得られるよう上記
アナログ回路のコンデンサ容量や抵抗値を調整する作業
が個々の装置に対して必要となり、従ってこの場合は必
然的に距離測定装置の製造コストが上がることになる。
【0010】この発明はこのような問題点を解消するた
めになされたものであり、上記の様な距離測定装置の調
整工程を不要として、しかも精度の高い距離測定装置を
安価に提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
る距離測定装置は、発光クロックパルスに同期してパル
ス光を発生する送光装置と、上記パルス光が照射された
物体からの反射パルス光を受光し光電変換して受光信号
を発生する受光装置と、上記受光信号が入力され、上記
パルス光の発生から反射パルス光の受光までのパルス光
の往復時間を測定して物体までの距離を測定する処理装
置と、上記発光クロックパルスに対して所定のタイミン
グで上記処理装置に校正パルスを入力して測定値を校正
させる校正パルス発生回路とを備えたものである。
【0012】また、この発明の請求項2に係る距離測定
装置は、発光クロックパルスに同期してパルス光を発生
する送光装置と、上記パルス光が照射された物体からの
反射パルス光を受光し光電変換して受光信号を発生する
受光装置と、上記受光信号が入力され、上記パルス光の
発生から反射パルス光の受光までのパルス光の往復時間
を測定して物体までの距離を測定する処理装置と、上記
発光クロックパルスから光が所定の距離を往復するのに
相当する時間後に上記処理装置に校正パルスを入力して
測定値を校正させる校正パルス発生回路とを備えたもの
である。
【0013】また、この発明の請求項3に係る距離測定
装置は、発光クロックパルスに同期してパルス光を発生
する送光装置と、上記パルス光が照射された物体からの
反射パルス光を受光し光電変換して受光信号を発生する
受光装置と、上記受光信号が入力され、パルス光の発生
から反射パルス光の受光までのパルス光の往復時間を測
定して物体までの距離を測定する処理装置と、上記発光
クロックパルスと同時に上記処理装置に校正パルスを入
力し、時間計測の定常偏差を求めて測定値を校正させる
校正パルス発生回路とを備えたものである。
【0014】また、この発明の請求項4に係る距離測定
装置は、発光クロックパルスに同期してパルス光を発生
する送光装置と、上記パルス光が照射された物体からの
反射パルス光を受光し光電変換して受光信号を発生する
受光装置と、上記受光信号が入力され、パルス光の発生
から反射パルス光の受光までのパルス光の往復時間を測
定して物体までの距離を測定する処理装置と、上記発光
クロックパルスに対して所定のタイミングで第1の校正
パルスを発生し、この第1の校正パルスから光が所定の
距離を往復するのに相当する時間後に第2の校正パルス
を発生して上記処理装置に入力し、これら校正パルスに
よって、時間計測の定常偏差および傾斜を求めて測定値
を校正させる校正パルス発生回路とを備えたものであ
る。
【0015】また、この発明の請求項5に係る距離測定
装置は、請求項4において、上記第1の校正パルスと上
記第2の校正パルスは、上記発光クロックパルスに対し
て選択的に上記処理装置に入力されるものである。
【0016】また、この発明の請求項6に係る距離測定
装置は、発光クロックパルスに同期してパルス光を発生
する送光装置と、上記パルス光が照射された物体からの
反射パルス光を受光し光電変換して受光信号を発生する
受光装置と、上記受光信号が入力され、パルス光の発生
から反射パルス光の受光までのパルス光の往復時間を測
定して物体までの距離を測定する処理装置と、上記発光
クロックパルスに対して所定のタイミングで第1の校正
パルスから第Nの校正パルスまでの複数の校正パルスを
発生し上記処理装置に入力して測定値を校正させる校正
パルス発生回路とを備えたものである。
【0017】また、この発明の請求項7に係る距離測定
装置は、請求項4乃至請求項6のいずれかの距離測定装
置において、第1の校正パルスは上記発光クロックパル
スの発生前に出力されるものである。
【0018】また、この発明の請求項8に係る距離測定
装置は、請求項1乃至請求項7のいずれかの距離測定装
置において、校正パルスは光パルスまたは電気パルスと
して受光装置に入力され、この受光装置の受光信号とし
て上記処理装置に入力されるものである。
【0019】また、この発明の請求項9に係る距離測定
装置は、請求項1乃至請求項8のいずれかの距離測定装
置において、校正パルスの発生は距離測定を行わないと
きに発生されるものである。
【0020】また、この発明の請求項10に係る距離測
定装置は、請求項1乃至請求項9のいずれかの距離測定
装置において、処理装置は上記校正パルスに基づいて上
記各装置の異常を検出する異常検出手段を備えたもので
ある。
【0021】さらに、この発明の請求項11に係る距離
測定装置は、請求項1乃至請求項10のいずれかの距離
測定装置において、処理装置には所定箇所の温度を検出
する温度検出手段が接続され、この温度検出手段の出力
に基づく温度条件に応じて、上記校正パルス発生回路に
校正パルスを出力させ、測定値の校正を行うものであ
る。
【0022】
【作用】この発明の請求項1に係る距離測定装置によれ
ば、予め設定された距離に相当する精度の高い遅延時間
を有する校正パルスを作成し、この校正パルスを受光信
号の代わりに処理装置に入力して、距離測定動作をさ
せ、得られた距離相当の測定結果から実際の距離測定結
果の補正量を演算により求め、実際の物体からの測定結
果を演算で校正する。
【0023】この発明の請求項2に係る距離測定装置に
よれば、測定値の定常偏差の校正を行うことができる。
【0024】この発明の請求項3に係る距離測定装置に
よれば、測定値の定常偏差の校正が容易にできる。
【0025】この発明の請求項4に係る距離測定装置に
よれば、時間計測の定常偏差及び傾斜を求めて、物体か
らの反射パルス光受光により計測した時間及びその時間
より求めた距離を校正できる。
【0026】この発明の請求項5に係る距離測定装置に
よれば、一つの発光クロックパルスに対して校正パルス
は一つとされるので、距離測定とほぼ同じ処理によって
測定値の校正ができる。
【0027】この発明の請求項6に係る距離測定装置に
よれば、N(多数)個の校正パルスを用いることにより
高次式による測定値の校正ができる。
【0028】この発明の請求項7に係る距離測定装置に
よれば、第1の校正パルスは発光クロックパルス以前に
出力されるため、第2の校正パルスとの時間間隔を大き
く取ることができ、校正精度を高めることができる。
【0029】この発明の請求項8に係る距離測定装置に
よれば、校正パルスは受光装置に光パルスまたは電気パ
ルスとして入力されるため、受光装置の特性に基づく測
定誤差をも含めた校正を行うことができる。
【0030】この発明の請求項9に係る距離測定装置に
よれば、校正パルスは距離測定を行わないときに出力さ
れるため、周囲の物体などからの反射パルス光信号が入
力されて校正パルスと誤って計数されるのを防止するこ
とができる。
【0031】この発明の請求項10に係る距離測定装置
によれば、校正パルスを出力したにもかかわらず処理装
置がその校正パルスに基づく信号を受けないときは、受
光装置や処理装置等に異常があることとなる。
【0032】この発明の請求項11に係る距離測定装置
によれば、温度条件による距離測定装置の特性変化に応
じて、校正を行うことができる。
【0033】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の実施例1を図について説明
する。図1は実施例1を示すブロック図である。図1に
おいて1はレーザダイオード等の発光素子を駆動してパ
ルス光を発生させる送光装置、2Aは送光装置1に接続
されたクロック回路であり、このクロック回路2Aは、
高精度で安定な水晶振動子、またはセラミック振動子を
有し例えば10(MHz)の基準周波数信号を出力する
発振器21と、この発振器21に接続され、発振器21
の出力する基準周波数信号を例えば1000回計数して
10(kHz)のクロックパルスを発生するカウンタ2
2と、発振器21及びカウンタ22に接続されるととも
に、送光装置1に接続され、カウンタ22がクロックパ
ルスを発生した後、上記基準周波数信号を2回計数した
ときに、送光装置1にパルス発光のタイミングとなる発
光クロックパルスを出力する発光クロック回路23とを
備えて構成される。
【0034】また、3は距離測定対象物体である物体7
からの反射パルス光を受光する受光装置、5はクロック
回路2Aに接続されるとともに、後述する処理装置に接
続された校正パルス発生回路であり、この校正パルス発
生回路5は、処理装置からの校正パルス発生指令入力時
に、上記発光クロックパルスと発振器21の基準周波数
信号を入力して発光クロックパルスから発振器21の基
準周波数信号を計数して所定数計数後に校正パルスを出
力する。尚、この校正パルス発生回路5は、この実施例
では計数値が0の時点、すなわちクロックパルスから2
00ns後に校正パルスを出力する。
【0035】4Aは処理装置であり、この処理装置4A
は、カウンタ22に接続され、上記クロックパルスを計
数し、その計数値に対応して例えば4nsの分解能で上
記クロックパルスを遅延させサンプルパルスを発生する
サンプルパルス発生回路41と、このサンプルパルス発
生回路41に接続されるとともに、受光装置3及び校正
パルス発生回路5に接続され、サンプルパルス発生回路
41から発生されたサンプルパルスで入力信号をサンプ
リングするサンプルホールド回路42Aと、送光装置
1、校正パルス発生回路5、サンプルホールド回路42
A等に接続され、送光装置1に対する送光の禁止/許可
指令を出力すると共に、校正パルス発生回路5に校正パ
ルス発生指令を出力し、また、受光装置3の出力信号お
よび上記校正パルスをサンプルホールド回路42に入力
してサンプルホールド回路42Aの出力信号を所定のレ
ベルと比較し物体7までの距離を測定する距離検出手段
43Aとから構成される。
【0036】次にこのように構成された実施例1の動作
を説明する。まず処理装置4Aは距離測定に先立ち校正
データの収集を行う。距離検出手段43Aは送光装置1
の送光を禁止し、校正パルス発生回路5に校正パルス発
生指令を出力し、校正パルスをサンプルホールド回路4
2Aに入力させる。この時の動作を図2及び図3を用い
て説明する。図2はクロック回路2の10kHzのクロ
ックパルス周期内での動作波形を示す図、図3は1回の
校正動作を行う時間間隔での動作波形を示す図である。
図2及び図3において、11a、11bはクロックパル
ス、12a、12bは発光クロックパルス、13a、1
3bはサンプルパルス、14a、14bは校正パルス、
15a、15bはサンプルホールド回路42Aの出力信
号である。校正パルスは発光クロックパルスと同時、す
なわちクロックパルスから200ns後にサンプルホー
ルド回路42Aに入力される(図2−14a)。サンプ
ルパルス発生回路41は、クロックパルスから回路自体
の有する定常的遅延時間tPDに設定されたプログラム遅
延時間tDを加えた時間分だけ遅れてサンプルパルスを
発生する(図3−13a)。サンプルホールド回路42
Aは校正パルスを上記サンプルパルスでサンプルし次の
サンプルパルスまでその信号レベルをホールドする(図
3−15a)。このホールドされた信号は校正パルス波
形を低周波信号に周波数変換した信号となっている(図
3−15b)。距離検出手段43Aはこのサンプルホー
ルド回路42Aの低周波出力信号をしきい値と比較して
しきい値以上の信号を検出し(図3−AおよびB)、サ
ンプルパルス発生回路41のクロックパルス計数値を校
正計数値Ncal1として記憶する。クロックパルスからサ
ンプルパルス発生回路41の遅れを180nsとし、サ
ンプルパルスのプログラム遅延時間tDの分解能を4n
sとすると、上記クロックパルスから200ns経過後
の校正パルスはプログラム遅延時間tD設定0の時のサ
ンプルパルスから20ns後に発生するので校正計数値
Ncal1は5となる。
【0037】次に処理装置4Aは距離検出手段43Aに
より校正パルス発生回路5の校正パルス発生を停止さ
せ、送光装置1の送光を許可し、受光装置3の出力を選
択して、サンプルホールド回路42Aに入力させる。そ
してパルス光を物体7に照射して生じた反射パルス光信
号はサンプルホールド回路42Aでサンプルされ高周波
の反射パルス光の波形が低周波信号に周波数変換され
て、しきい値と比較され、処理装置4Aはしきい値以上
の信号を検出たときにサンプルパルス発生回路41のク
ロックパルス計数値Nmesを従来例と同様にして求め
る。続いて処理装置4Aは先の校正計数値Ncal1を以て
物体7からの反射パルス光に対するクロックパルス計数
値Nmesを補正するよう下記式(2)で演算して距離を
求める。
【0038】 距離=(Nmes−Ncal1)×ΔT×C/2 ・・・(2)
【0039】尚、上記で校正パルスによる校正動作を行
うときに送光装置1のパルス発光を停止させるのは、周
囲の物体などからの反射パルス光信号が入力されて校正
パルスと誤って計数されるのを防止するためである。
【0040】今、物体7が60m離れた位置に存在する
とすれば物体7からの反射パルス光は発光クロックパル
スから400ns後に受光される。すなわちクロックパ
ルスからは600ns後であり、プログラム遅延時間t
D設定0の時のサンプルパルスからは420ns後とな
る。したがって、反射パルス光のクロックパルス計数値
Nmesは105となる。Ncal1=5、Nmes=105を上
記式(2)に代入して距離を求めると正しく60mとい
う結果が得られる。
【0041】次にサンプルパルス発生回路41の定常的
遅延時間tPDが素子のばらつきにより20ns短い16
0nsのものがあった場合を考える。このときの校正パ
ルスはプログラム遅延時間tD設定0の時のサンプルパ
ルスから40ns後に発生するので校正計数値Ncal1は
10となる。同様に60m離れた物体7からの反射パル
ス光はプログラム遅延時間tD設定0の時のサンプルパ
ルスからは440ns後となる。よって、反射パルス光
のクロックパルス計数値Nmesは110となる。Ncal1
=10、Nmes=110を上記式(2)に代入して距離
を求めると、やはり正しく60mという結果が得られ、
サンプルパルス発生回路41の定常的遅延時間tPDによ
る誤差の発生を抑制することができる。上記例では、校
正が容易に行えるよう校正パルスを発光クロックパルス
と同一タイミングで発生させたが、異なるタイミングで
発生させても、校正計数値Ncal1からその時間差分の計
数値に相当する一定値を減じた値を新たな校正計数値N
cal2とすれば、式(2)で距離は精確に求めることがで
きる。以上のようにして、実施例1では一つの校正パル
スにより時間計測の開始点のずれに基づく誤差である定
常偏差、即ち、クロックパルス発生回路41の定常的遅
延時間tPD(ここでは180ns)に対する誤差が校正
でき、もって測定距離を校正することができる。
【0042】実施例2.ところで上記実施例1では、校
正パルスによりサンプルパルス発生回路41の定常的遅
延時間tPDによる誤差の校正を行っているが、他の校正
パルス、即ち、上記定常的遅延時間tPDを校正する校正
パルスを第1の校正パルスとすると、この第1の校正パ
ルスとは異なる第2の校正パルスにより、コンデンサ容
量や抵抗値のばらつきに依存するプログラム遅延時間t
Dのばらつきに対する校正も可能となる。例えばプログ
ラム遅延時間tDのばらつきとして抵抗値あるいはコン
デンサ容量値に誤差があり遅延時間の分解能が設定値Δ
Tより5%大きな値となっている場合を考える。このと
き1回当たりの遅延時間は設定値の4nsに対し4.2
nsとなるので、60m前方に置かれた物体7の検出を
するとすれば、プログラム遅延時間tD設定0の時のサ
ンプルパルスから420ns後に検出される反射パルス
光のクロックパルス計数値Nmesは100となる。サン
プルパルス発生回路41の定常的遅延時間tPDが180
nsで誤差がないとすれば距離は57mと算出され、上
記プログラム遅延時間tDのばらつきによる誤差により
距離は短く測定されることになる。したがって、このよ
うな誤差を校正するには、前述の定常的遅延時間tPDを
校正する校正パルスとは別の第2の校正パルスを用いれ
ば良いことが分かる。
【0043】すなわち、第2の校正パルスを発生させる
ために校正パルス発生回路5の基準周波数信号の計数値
を決定する。決定した第2の校正パルスに関して、装置
の誤差が0の場合の第2の校正パルスのクロックパルス
計数値を計算で求め、その値を基準値Nsetとする。次
に、実際の装置で校正パルス発生回路5から第2の校正
パルスを発生させ、第2の校正パルスのクロックパルス
計数値を測定し校正計数値Ncal2とする。上記基準値N
set、及び校正計数値Ncal2を用いて実際の物体7を測
定したときのクロックパルス計数値Nmesを補正して下
記式(3)で距離を演算する。
【0044】 距離=(Nmes×Nset/Ncal2 −α)×ΔT×C/2 ・・・(3)
【0045】式(3)においてNset/Ncal2はプログ
ラム遅延時間tDの設定値に対する実際の特性の傾斜の
逆数であり、補正式の傾斜を示している。その値が1の
とき誤差は0となる。αはプログラム遅延時間tD設定
0の時のサンプルパルスから発光クロックパルスまでの
時間カウントに相当する値である。上記実施例1のサン
プルパルス発生回路41の定常的遅延時間tPD180n
sに対しては発光クロックパルスまで20nsであるの
でαは5とすれば良い。
【0046】例えば校正パルス発生回路5で、発振器2
1からの基準周波数信号の計数値を8として、距離12
0mに相当する800ns後に第2の校正パルスを発生
させるものとすれば、装置の誤差が0のとき第2の校正
パルスはプログラム遅延時間tD設定0の時のサンプル
パルスから820ns後に発生するので、第2の校正パ
ルスの基準値Nsetは820を4で除して205と求め
られる。次に、この校正パルス2について校正計数値N
cal2を測定する。サンプルパルス発生回路41の1回当
たりのプログラム遅延時間tDが5%の誤差で4.2n
sになっているとすると、上記820nsの第2の校正
パルスの計数値Ncal2の測定値は195となる。これら
Nset、Ncal2を用いて、上記の60m前方に置かれた
物体7の距離を式(3)で求めると、クロックパルス計
数値Nmes=100を式(3)に代入して、60mとい
う結果が得られ、プログラム遅延時間tDによる誤差は
補償され精確な測定値が得られる。
【0047】実施例3.さらに、上述した第1の校正パ
ルスと第2の校正パルスの両方を用い、2つの校正方法
を共に行えば、サンプルパルス発生回路41の定常的遅
延時間tPD、プログラム遅延時間tDそれぞれのばらつ
きによる誤差を全て補償することができる。つまり第1
の校正パルスで定常的遅延時間tPDの校正計数値Ncal1
を測定し、第2の校正パルスでプログラム遅延時間tD
の校正計数値Ncal2を測定して補正の傾斜、即ち言い換
えれば、プログラム遅延時間における分解能(時間)の
設定値ΔTに対する実際の分解能(時間)の割合、つま
り(3)式におけるNset/Ncal2を求め距離を算出す
れば良い。式(4)に距離の演算式を示す。式(4)は
式(3)におけるプログラム遅延時間tD設定0の時の
サンプルパルスから発光クロックパルスまでの時間カウ
ントに相当する値αを第1の校正パルスによる校正計数
値Ncal1で置き換えたものである。
【0048】 距離=(Nmes× Nset/Ncal2 −Ncal1)×ΔT×C/2 ・・・(4)
【0049】校正計数値Ncal1、Ncal2の測定に際して
は、物体7からの反射パルス光(発光クロックパルス)
による一回の測定時に2つの校正パルスを入力して2つ
の校正パルスによる校正計数値を同時に測定すれば短時
間で校正計数値が測定できる。
【0050】実施例4.実施例3では第1の校正パルス
と第2の校正パルスを一つの発光クロックパルスに対し
て同時に処理装置4Aに入力させるように説明したが、
逆に発光クロックパルスに対して2つの校正パルスを校
正パルス発生回路5によって選択的に、即ち1つの発光
クロックパルスに対していずれか1つの校正パルスのみ
を上記校正計数値が測定出来るように出力した後、他の
校正パルスを同様に上記校正計数値が測定出来るように
出力させて、サンプルホールド回路42Aに入力するこ
とにより、それぞれ個別に校正計数値を測定するように
構成すれば、校正パルスの計数処理は物体7からの反射
パルス光信号のクロックパルス計数値Nmesを測定する
ときと全く同様の処理で行え、処理が簡単となる。尚、
これら実施例3、4において、第1の校正パルスは発光
クロックパルスの発生前に出力してサンプルパルス発生
回路41による時間計測を行えば、第1の校正パルスと
第2の校正パルスとの時間間隔を大きく取ることがで
き、校正精度を高めることができる。
【0051】実施例5.実施例3及び実施例4では、第
1の校正パルスと第2の校正パルスの二つの校正パルス
を用いて校正動作をする場合について説明したが、実施
例5としてもっと多数のN個の校正パルスを用いて校正
動作を行えば、例えば実施例3で説明した時間計測の傾
斜を多区間でより細かく求めて測定精度を高めることが
出来、あるいは、m次(m≦N)の高次式でクロックパ
ルス係数値に対する測定距離を近似させることもでき、
測定精度を更に高めることができる。
【0052】実施例6.尚、上述した校正値は各校正動
作ごとに得られるが、安定した校正値を得て測定値の信
頼性をより高めるために、各校正値、例えば定常偏差と
傾きそれぞれを次式により平均化しその平均値を校正値
として使用することもできる。
【0053】Kn=D×α+Kn-1×(1−α)
【0054】ここにKnは今回求められた校正値、Kn
-1は前回求められた校正値、αは重み係数である。
【0055】実施例7.また、上述してきた実施例で
は、校正パルスは校正パルス発生回路5から直接処理装
置に入力されるように構成したが、例えば、かかる校正
パルスを送光装置1に入力すると共に、送光装置1から
の光パルスを直接受光装置2に入力させるように構成す
れば、送光装置1、受光装置3をも含めた装置全体の特
性誤差に対する校正、即ち発光素子や受光素子及び増幅
回路で発生する微小な時間遅れも補償できる。尚、送光
装置1から受光装置3への光パルスの入射は例えば校正
時に反射鏡等を送光装置1と受光装置3との間に配置す
ることによって行うことができる。また、電気パルスを
用いる場合でも、電気パルスが受光装置3による受光信
号として処理装置4Aに入力されるように、受光素子回
路に入力するようにすればほぼ同じ効果を奏する。
【0056】実施例8.以上に説明した実施例では、校
正パルスによる測定値の校正を行い測定精度を高めるこ
とについてのみ説明したが、この校正パルスを出力して
も処理装置4Aによるその校正結果が得られないような
場合、又は測距データが校正範囲を越えた値となる場合
は、例えば上述した実施例7においては、送光装置、受
光装置、サンプルパルス発生回路41、サンプルホール
ド回路42A、及び処理装置4A等に異常があると判断
することができ、従って、このような異常検出手段を処
理装置4Aに備えることにより、校正パルスを用いた上
記各装置の異常検出を行うこともできる。
【0057】実施例9.また、以上に説明してきた実施
例では、距離測定が行われていないときに校正動作を行
うように説明したが、この他にも例えば装置の適所の温
度を検出する温度センサなどの温度検出手段を設け、こ
の温度検出手段の出力信号に基づき上記適所の温度条件
に応じて校正動作を行うようにしても良い。このように
温度条件に応じて校正動作を行うようにするのは、半導
体素子を用いた装置は温度の影響により特性が変化し易
く、このような温度特性に基づく誤差を有効に校正して
精度を維持するためである。尚、温度検出手段には上述
した温度センサの他、例えば、運転開始時よりまだ時間
が経たず、温度がまだ変化状態にある低速走行時、また
は一定車速以下のとき、あるいは、キースイッチのオン
時、またはオン後所定時間内である時などを判断するこ
とで温度を推定して検出する手段も考えられる。また、
以上は温度が不安定な場合に行うこととしたが、逆に装
置の温度が安定化した場合にも行うことが考えられる。
尚、温度が変化する条件としては、装置を構成する回路
の自己発熱等が考えられる。
【0058】以上のようにして、上述した実施例では時
間的に正確な校正パルスを入力して、通常の物体測定と
同様の方法で校正パルスの距離相当の測定値を得て、そ
れを校正値として実際の物体の測定結果を補正している
ので、回路の調整などの作業をしなくても精確な距離測
定を可能となる。尚、距離測定のためのパルス光往復の
時間測定方法は上記実施例1等の方法に限らず、他の方
式を用いたものであっても、校正パルスを入力してその
検出時間により、実施例と同様の処理により測定値を補
正すれば精確な距離測定が可能となる。また、実施例で
は水晶振動子やセラミクス振動子を用いたディジタル信
号処理について説明したが、この発明はアナログ信号処
理についても適用できることは言うまでもない。送光装
置が複数有る場合は上記各実施例と同様にして各送光装
置毎に校正を行えば良い。
【0059】
【発明の効果】以上に詳述したように、この発明の請求
項1に係る距離測定装置によれば、発光クロックパルス
に同期してパルス光を発生する送光装置と、上記パルス
光が照射された物体からの反射パルス光を受光し光電変
換して受光信号を発生する受光装置と、上記受光信号が
入力され、上記パルス光の発生から反射パルス光の受光
までのパルス光の往復時間を測定して物体までの距離を
測定する処理装置と、上記発光クロックパルスに対して
所定のタイミングで上記処理装置に校正パルスを入力し
て測定値を校正させる校正パルス発生回路とを備えたた
め、測定装置に使用する回路の特性ばらつきや、使用素
子のばらつきによる距離測定の誤差の発生を防止できる
という効果を奏する。また演算により自動的に誤差を補
正するので装置の調整といった作業が不要となり、高精
度な距離測定装置が安価に得られるという効果を奏す
る。
【0060】また、この発明の請求項2に係る距離測定
装置によれば、発光クロックパルスに同期してパルス光
を発生する送光装置と、上記パルス光が照射された物体
からの反射パルス光を受光し光電変換して受光信号を発
生する受光装置と、上記受光信号が入力され、上記パル
ス光の発生から反射パルス光の受光までのパルス光の往
復時間を測定して物体までの距離を測定する処理装置
と、上記発光クロックパルスから光が所定の距離を往復
するのに相当する時間後に上記処理装置に校正パルスを
入力して測定値を校正させる校正パルス発生回路とを備
えたため、上記効果に加え、特に測定値の定常偏差の校
正を行うことができるという効果を奏する。
【0061】また、この発明の請求項3に係る距離測定
装置によれば、発光クロックパルスに同期してパルス光
を発生する送光装置と、上記パルス光が照射された物体
からの反射パルス光を受光し光電変換して受光信号を発
生する受光装置と、上記受光信号が入力され、パルス光
の発生から反射パルス光の受光までのパルス光の往復時
間を測定して物体までの距離を測定する処理装置と、上
記発光クロックパルスと同時に上記処理装置に校正パル
スを入力し、時間計測の定常偏差を求めて測定値を校正
させる校正パルス発生回路とを備えたため、定常偏差の
校正が容易にできるという効果を奏する。
【0062】また、この発明の請求項4に係る距離測定
装置によれば、発光クロックパルスに同期してパルス光
を発生する送光装置と、上記パルス光が照射された物体
からの反射パルス光を受光し光電変換して受光信号を発
生する受光装置と、上記受光信号が入力され、パルス光
の発生から反射パルス光の受光までのパルス光の往復時
間を測定して物体までの距離を測定する処理装置と、上
記発光クロックパルスに対して所定のタイミングで第1
の校正パルスを発生し、この第1の校正パルスから光が
所定の距離を往復するのに相当する時間後に第2の校正
パルスを発生して上記処理装置に入力し、これら校正パ
ルスによって、時間計測の定常偏差および傾斜を求めて
測定値を校正させる校正パルス発生回路とを備えたた
め、定常偏差とともに傾きを校正することができ、請求
項2または請求項3の測定精度をより高めることができ
るという効果を奏する。
【0063】また、この発明の請求項5に係る距離測定
装置によれば、請求項4において、上記第1の校正パル
スと上記第2の校正パルスは、上記発光クロックパルス
に対して選択的に上記処理装置に入力されるものである
ため、校正動作は距離測定の処理と同様に行うことがで
き、したがって、上記請求項4の効果に加え、処理が簡
単になるという効果を奏する。
【0064】また、この発明の請求項6に係る距離測定
装置によれば、発光クロックパルスに同期してパルス光
を発生する送光装置と、上記パルス光が照射された物体
からの反射パルス光を受光し光電変換して受光信号を発
生する受光装置と、上記受光信号が入力され、パルス光
の発生から反射パルス光の受光までのパルス光の往復時
間を測定して物体までの距離を測定する処理装置と、上
記発光クロックパルスに対して所定のタイミングで第1
の校正パルスから第Nの校正パルスまでの複数の校正パ
ルスを発生し上記処理装置に入力して測定値を校正させ
る校正パルス発生回路とを備えたため、時間計測の傾斜
を多区間でより細かく求めて測定精度を高めることが出
来、あるいは、m次(m≦N)の高次式でクロックパル
ス係数値に対する測定距離を近似させることもでき、測
定精度を更に高めることができるという効果を奏する。
【0065】また、この発明の請求項7に係る距離測定
装置によれば、請求項4乃至請求項6のいずれかの距離
測定装置において、第1の校正パルスは上記発光クロッ
クパルスの発生前に出力されるものであるため、第2の
校正パルスとの時間間隔を大きく取ることができ、もっ
て校正精度を高めて測定精度を高めることができるとい
う効果を奏する。
【0066】また、この発明の請求項8に係る距離測定
装置によれば、請求項1乃至請求項7のいずれかの距離
測定装置において、校正パルスは光パルスまたは電気パ
ルスとして受光装置に入力され、この受光装置の受光信
号として上記処理装置に入力されるものであるため、受
光装置の受光素子や増幅回路で発生する微小な時間遅れ
も補償でき、より精確な距離測定を行うことができると
いう効果を奏する。
【0067】また、この発明の請求項9に係る距離測定
装置によれば、請求項1乃至請求項8のいずれかの距離
測定装置において、校正パルスの発生は距離測定を行わ
ないときに発生されるものであるため、距離測定中の誤
動作が防止できるという効果を奏する。
【0068】また、この発明の請求項10に係る距離測
定装置によれば、請求項1乃至請求項9のいずれかの距
離測定装置において、処理装置は上記校正パルスに基づ
いて上記各装置の異常を検出する異常検出手段を備えた
ため、装置の異常検出を行うこともでき、もって距離測
定の信頼性を高めることができるという効果を奏する。
【0069】さらに、この発明の請求項11に係る距離
測定装置によれば、請求項1乃至請求項10のいずれか
の距離測定装置において、処理装置には所定箇所の温度
を検出する温度検出手段が接続され、この温度検出手段
の出力に基づく温度条件に応じて、上記校正パルス発生
回路に校正パルスを出力させ、測定値の校正を行うもの
であるため、温度特性に基づく測定誤差を適宜に補償す
ることができ、もって距離測定の信頼性を高めることが
できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1を示すブロック図である。
【図2】この発明の実施例1の動作を示す波形図であ
る。
【図3】この発明の実施例1の動作を示す波形図であ
る。
【図4】従来の距離測定装置を示すブロック図である。
【図5】従来の距離測定装置の動作を示す波形図であ
る。
【図6】従来の距離測定装置の動作を示す波形図であ
る。
【図7】プログラマブル遅延発生器の構成を示す回路図
である。
【図8】プログラマブル遅延発生器の動作を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 送光装置 2A クロック回路 3 受光装置 4A 処理装置 5 校正パルス発生回路 7 物体
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−147800(JP,A) 特開 昭61−270683(JP,A) 特開 平4−166787(JP,A) 特開 平5−40174(JP,A) 特開 平5−4080(JP,A) 特開 平2−309282(JP,A) 特開 平5−66129(JP,A) 特開 平3−154814(JP,A) 特開 平4−177195(JP,A) 特開 平6−258434(JP,A) 特許2573682(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01S 17/00 - 17/95

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発光クロックパルスに同期してパルス光
    を発生する送光装置と、 上記パルス光が照射された物体からの反射パルス光を受
    光し光電変換して受光信号を発生する受光装置と、 上記受光信号が入力され、上記パルス光の発生から反射
    パルス光の受光までのパルス光の往復時間を測定して物
    体までの距離を測定する処理装置と、 上記発光クロックパルスに対して所定のタイミングで上
    記処理装置に校正パルスを入力して測定値を校正させる
    校正パルス発生回路と、 を備えた距離測定装置。
  2. 【請求項2】 発光クロックパルスに同期してパルス光
    を発生する送光装置と、 上記パルス光が照射された物体からの反射パルス光を受
    光し光電変換して受光信号を発生する受光装置と、 上記受光信号が入力され、上記パルス光の発生から反射
    パルス光の受光までのパルス光の往復時間を測定して物
    体までの距離を測定する処理装置と、 上記発光クロックパルスから光が所定の距離を往復する
    のに相当する時間後に上記処理装置に校正パルスを入力
    して測定値を校正させる校正パルス発生回路と、 を備えた距離測定装置。
  3. 【請求項3】 発光クロックパルスに同期してパルス光
    を発生する送光装置と、 上記パルス光が照射された物体からの反射パルス光を受
    光し光電変換して受光信号を発生する受光装置と、 上記受光信号が入力され、パルス光の発生から反射パル
    ス光の受光までのパルス光の往復時間を測定して物体ま
    での距離を測定する処理装置と、 上記発光クロックパルスと同時に上記処理装置に校正パ
    ルスを入力し、時間計測の定常偏差を求めて測定値を校
    正させる校正パルス発生回路と、 を備えた距離測定装置。
  4. 【請求項4】 発光クロックパルスに同期してパルス光
    を発生する送光装置と、 上記パルス光が照射された物体からの反射パルス光を受
    光し光電変換して受光信号を発生する受光装置と、 上記受光信号が入力され、パルス光の発生から反射パル
    ス光の受光までのパルス光の往復時間を測定して物体ま
    での距離を測定する処理装置と、 上記発光クロックパルスに対して所定のタイミングで第
    1の校正パルスを発生し、この第1の校正パルスから光
    が所定の距離を往復するのに相当する時間後に第2の校
    正パルスを発生して上記処理装置に入力し、これら校正
    パルスによって、時間計測の定常偏差および傾斜を求め
    て測定値を校正させる校正パルス発生回路と、 を備えた距離測定装置。
  5. 【請求項5】 上記第1の校正パルスと上記第2の校正
    パルスは、上記発光クロックパルスに対して選択的に上
    記処理装置に入力される請求項4の距離測定装置。
  6. 【請求項6】 発光クロックパルスに同期してパルス光
    を発生する送光装置と、 上記パルス光が照射された物体からの反射パルス光を受
    光し光電変換して受光信号を発生する受光装置と、 上記受光信号が入力され、パルス光の発生から反射パル
    ス光の受光までのパルス光の往復時間を測定して物体ま
    での距離を測定する処理装置と、 上記発光クロックパルスに対して所定のタイミングで第
    1の校正パルスから第Nの校正パルスまでの複数の校正
    パルスを発生し上記処理装置に入力して測定値を校正さ
    せる校正パルス発生回路と、 を備えた距離測定装置。
  7. 【請求項7】 上記第1の校正パルスは上記発光クロッ
    クパルスの発生前に出力される請求項4乃至請求項6の
    いずれかの距離測定装置。
  8. 【請求項8】 上記校正パルスは光パルスまたは電気パ
    ルスとして上記受光装置に入力され、この受光装置の受
    光信号として上記処理装置に入力される請求項1乃至請
    求項7のいずれかの距離測定装置。
  9. 【請求項9】 上記校正パルスの発生は距離測定を行わ
    ないときに発生される請求項1乃至請求項8のいずれか
    の距離測定装置。
  10. 【請求項10】 上記処理装置は上記校正パルスに基づ
    いて上記各装置の異常を検出する異常検出手段を備えた
    請求項1乃至請求項9のいずれかの距離測定装置。
  11. 【請求項11】 上記処理装置には所定箇所の温度を検
    出する温度検出手段が接続され、この温度検出手段の出
    力に基づく温度条件に応じて、上記校正パルス発生回路
    に校正パルスを出力させ、測定値の校正を行う請求項1
    乃至請求項10のいずれかの距離測定装置。
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