JP2790175B2 - 速度整合方式 - Google Patents

速度整合方式

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JP2790175B2
JP2790175B2 JP8165916A JP16591696A JP2790175B2 JP 2790175 B2 JP2790175 B2 JP 2790175B2 JP 8165916 A JP8165916 A JP 8165916A JP 16591696 A JP16591696 A JP 16591696A JP 2790175 B2 JP2790175 B2 JP 2790175B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ISDN(Integr
ated Servises Digital Network)サービスのためのプロ
トコルに規定されるチャネルタイプBのチャネル速度6
4kbpsに速度整合(RA:Rate Adaptation)する速
度整合方式に関し、特にユーザ速度28.8kbpsの
データをISDNに接続してデータ速度32kbpsに
速度整合できる速度整合方式に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の速度整合方式では、IT
U−T勧告V.110の「Vシリーズインタフェースを
有するデータ端末装置のISDNへの収容」に示される
速度整合則に従っている。
【0003】また、既存の汎用データ通信用Xインタフ
ェース、モデム用VインタフェースをISDN網に収容
して既存のデジタル端末装置と高速デジタル通信網IS
DNとの接続を可能とする技術が、例えば、特開平4−
360442号公報に記載されている。この装置では、
既存の汎用データ通信用Xインタフェース、モデム用V
インタフェースをISDN網に収容する際、ITU−T
勧告V.110の速度整合則に準拠し、中間速度を64
kbpsに整合させている。
【0004】次に、図8から図13までを参照してIT
U−T勧告V.110の速度整合則について説明する。
【0005】図8(A)に示されるように、デジタル端
末装置は、ISDNの速度64kbpsのBチャネルに
RA0機能部100、RA1機能部200、およびRA
2機能部300を介して接続される。
【0006】RA0機能部100は、図8(B)に示さ
れるように、非同期(調歩同期)端末のデータ(データ
速度50〜19.2kbps)を、“2×600bp
s(n=0,〜,5)”の速度の同期データに変換して
RA1機能部200へ送出する一方、RA1機能部20
0からの同期データを非同期(調歩同期)端末のデータ
速度に変換して送出する。
【0007】RA1機能部200は、図8(C)に示さ
れるように、RA0機能部100で変換された同期デー
タおよび同期端末から直接受ける同期データを“2×
8kbps(k=0,1,2)”の中間速度へ上記勧告
に示される整合フレームにより速度変換してRA2機能
部300へ出力する一方、RA2機能部300から受け
たデータを上記変換に対して逆変換してRA0機能部1
00へ出力する。
【0008】上記整合フレームの例が図9に示されてい
る。すなわち、速度64kbpsを8ビット毎のフレー
ムに構成した10フレームが一つの整合フレームに形成
される。従って、8ビットの10フレーム(80ビッ
ト)に中間速度8kHzの逆数を掛けた10msの間
に、この整合フレームでは、10フレームの最初のフレ
ームの8ビットは全て符号“0”、残りの各フレームの
最上位のビットは全て符号“1”また最下位のビットは
SビットおよびXビット、第5フレームの残り位置には
同期速度情報Eビット、かつ、残る8フレームの中央6
ビット、合計48ビットの位置にデータビットが割り当
てられている。
【0009】一方、図9に示されるように速度2400
bpsの場合、8ビットの10フレーム(80ビット)
を中間速度8kbpsで送る時間は10ms(80/8
k)であり、2400bpsは10msで24ビット
(2、4k×10m)のデータが伝送される。従って、
上記48ビットに対して、同一のデータビットが2つず
つ、D1,D1,D2,D2,〜と配置される。また、
図示されていないが、1200bpsでは4つずつ、更
に600bpsでは8つずつの同一のデータビットが配
置されることにより整合フレームが構成されている。
【0010】図10の例では、上記ビット配置の合計4
8ビットの位置に対してはデータビット36が割り当て
られ、残りの空き位置にはFビットが補充されている。
【0011】次に、RA2機能部300は、RA1機能
部200で中間速度“2×8kbps(k=0,1,
2)”に変換されたデータをBチャネルの速度64kb
psのオクテット上に、すなわち、図11に示されるよ
うに、各フレームの所定のビット位置に、整合フレーム
の“2”ビットずつを伝送する。一方、RA2機能部
300は、Bチャネルの速度64kbpsで受けたデー
タを所定の中間速度に変換してRA1機能部200へ送
出する。
【0012】すなわち図11に示されるように、図9に
示された2400bpsの例では、中間速度8kbps
に対応して図示された整合フレームの80ビットが1ビ
ットずつ速度64kbpsBチャネルのオクテット上に
乗せ替えられ、図10に示された14.4kbpsの例
では、中間速度32kbpsに対応して図示された整合
フレームの80ビットが4ビットずつ速度64kbps
Bチャネルのオクテット上に乗せ替えられる。
【0013】また、RA2機能部300は、RA1 機能
部200により変換される入力速度19.2kbpsを
超える速度の同期データの場合、例えば、勧告X.Iの
サービスユーザクラスである48kbpsの場合、RA
1 機能部200を介さず、直接ユーザデータを受け、上
記図12に示すように各オクテットの中央部6ビットを
データビットに配置することにより速度整合を行なう。
また、同様に、56kbpsのデータの場合は、各オク
テットの最上位の7ビットをデータビットに配置するこ
とにより速度整合を行ない、図13に示されるように、
整合フレームの8ビットずつを速度64kbpsBチャ
ネルのオクテット上に構成する。
【0014】また、RA2機能部300は、機能を拡大
して、整合フレームの規定がない、19.2kbpsを
超える速度の同期データを受ける場合、例えば、48k
bps以下の速度であれば、適切な空きビット位置を予
め設定してFビットを補充することにより48kbps
の整合フレームを流用し速度64kbpsBチャネルの
オクテット上に直接構成することができる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の速度整
合方式の問題点は、ITU−T勧告V.34のモデムイ
ンタフェースで規定されている非同期(調歩同期)デー
タのユーザ速度28.8kbpsを64kbpsのBチ
ャネルに構成する整合フレームの規定がなく速度整合が
できないことであり、また同期データとした場合でも、
適切に所定の空きビット位置を設定して64kbpsへ
直接速度整合することはできるが、28.8kbpsは
64kbpsに速度整合されるため多重通信システムを
志向する現在では、多重効率が悪いということである。
【0016】特に、簡易型デジタル携帯電話(PHS)
のような32kbpsを通信チャネルの1単位とする網
においては2倍のチャネルを使用するか、または通信で
きない事態を生じる恐れがある。
【0017】この理由は、ITU−T勧告V.110の
速度整合則に準拠し、RA1 機能部が、8〜32kbp
sの中間速度に変換する入力速度が19.2kbpsま
でであり、入力速度がこの速度を超える場合には、速度
64kbpsのBチャネルに構成されているからであ
る。
【0018】本発明の課題は、ITU−T勧告V.34
のモデムインタフェースに規定されるユーザ速度28.
8kbpsが適用されるデジタル端末装置を、高速デジ
タル通信網ISDNに収容し32kbpsのデータ速度
に整合することによって、多重通信システムにおける多
重効率を向上させ、かつ簡易型デジタル携帯電話無線網
で正常に通信することができる速度整合方式を提供する
ことである。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明による速度整合方
式は、ISDNサービスのためのプロトコルに規定され
るチャネルタイプBのチャネル速度64kbpsに速度
整合する速度整合方式において、ユーザ速度28.8k
bpsのデータを8kHz(125μs毎)のフレーム
に4ビットを割り当て、20フレーム合計80ビットの
内、データ72ビットに制御信号1ビットを加え、残り
の7ビット以内のビット数で同期パターンを形成してマ
ルチフレームを構成する速度変換手段を備えている。
【0020】この構成では、各フレーム(8ビット)の
1/2の4ビットに、データが割り当てられると共に制
御ビットおよび同期パターンビットも設定されているの
で、高速デジタル通信網ISDNに収容し32kbps
のデータ速度に整合することができると共に多重化を実
現することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0022】図1は本発明の実施の一形態を示す機能ブ
ロック図である。図1(A)に示された速度整合方式で
は、デジタル端末装置が、RA0機能手段1、速度変換
手段2、およびSインタフェース3を介しISDN網に
接続しているものとし、また速度変換手段2にはフレー
ム構成表4を有するものとする。
【0023】従来と相違する点は、RA0機能手段1
が、デジタル端末装置との間で非同期(調歩同期)のユ
ーザ速度28.8kbpsを有するデータを授受し、速
度変換手段2がフレーム構成表4により速度整合フレー
ムを形成または識別していることである。
【0024】RA0機能手段1は、デジタル端末装置か
ら非同期(調歩同期)のユーザ速度28.8kbpsを
有するデータを受けた場合に非同期/同期の変換を行な
い、データを同一速度による同期速度28.8kbps
のデータに速度変換し、速度変換手段2に出力すると共
に、同期のユーザ速度28.8kbpsを有するデータ
を受けた場合にはそのまま通過させるものとする。
【0025】また、RA0機能手段1は、速度変換手段
2から受けた同期速度28.8kbpsのデータを、非
同期(調歩同期)のユーザ速度28.8kbpsによる
デジタル端末装置へは速度変換して送り、同期のユーザ
速度28.8kbpsによるデジタル端末装置へは通過
させるものとする。
【0026】RA0機能手段1による変換の主要手順は
従来のものととほぼ同一であるので説明を省略する。
【0027】速度変換手段2は、RA0機能手段1との
間で入出力する同期速度28.8kbpsのデータD1
〜D72と、デジタル端末装置との間で入出力する制御
信号SB(RS:送信要求/CD:キャリア検出)と
を、図1(B)に示されるフレーム構成表4により64
kbpsBチャネルの20フレームの各フレームの4ビ
ットによりフレーム構成し構成されるマルチフレーム上
に乗せ替えることにより速度変換してSインタフェース
手段3へ出力するものとする。一方、速度変換手段2
は、上記機能と逆の動作機能を持ち、Sインタフェース
手段3からの入力をRA0機能手段1へ出力するものと
する。
【0028】Sインタフェース手段3は、ISDNのプ
ロトコルによるSインタフェースの制御を実行し、ま
た、速度変換手段2と入出力するマルチフレーム化され
たデータおよび制御信号を、ISDN網と入出力するも
のとする。なお、Sインタフェース手段3はISDNプ
ロトコルに基づいた従来技術により構成されているので
詳細な説明を省略する。
【0029】次に、図1に示されるフレーム構成表4に
ついて説明する。
【0030】図示されるフレーム構成表4は、周期8k
Hz(125μs)で20フレームのマルチフレームを
構成しており、マルチフレームは周期2.5ms(12
5μs×20)となる。従って、20フレームで伝送す
るデータビット数は72ビット(28.8kbps×
2.5ms)であり、データビットD1〜D72により
表わされる。
【0031】制御信号RS/CDは、SBビットにより
表わされ、フレーム番号11の最上位に位置するものと
する。また、フレーム番号01、02、06、07、0
8、09、16それぞれのフレームの最上位ビットの7
ビット“0011100”はマルチフレームにおける同
期パターンビットであるものとする。この同期パターン
ビットは一例であり、符号“1100011”でもよい
ことは勿論である。同様に、同期パターンビットおよび
SBビットそれぞれのビット収容位置も上記説明に限定
されるものではない。
【0032】次に、図1を参照してデジタル端末装置か
らISDN網へのデータの速度変換動作について説明す
る。
【0033】まず、RA0機能手段1は、デジタル端末
装置から受信した28.8kbpsの調歩同期のデータ
からスタートビットを検出した際、スタートビットを含
む予め設定されたビット数分のデータを取り込み、後位
の速度変換手段2から受ける28.8kHzの同期クロ
ックに乗せ替えて出力する。また、データがない時間で
は、RA0機能手段1は、ストップビットと同一の論理
レベルを出力する。一方、デジタル端末装置が同期デー
タを出力する場合でのRA0機能手段1は、データを通
過させるのみである。
【0034】次いで、速度変換手段2は、デジタル端末
装置の制御信号SBをサンプリングしRA0機能手段1
から受けたデータビット列を3ビットまたは4ビット毎
のデータに区切りそれぞれの情報を統合し後位のSイン
タフェース手段3から受ける周期64kHzのBチャネ
ルクロック(以後、Bchクロックと称する)に同期させ
てフレーム構成表4に基づくマルチフレームを形成しS
インタフェース手段3へ出力する。
【0035】次いで、Sインタフェース手段3は、受け
たマルチフレームによるビット列をISDN網の基本イ
ンタフェースにおけるチャネル構造“2B+D”内のS
インタフェース所望のBチャネルに乗せて出力する。
【0036】次に、図1を参照して上記説明とは逆方向
のISDN網からデジタル端末装置へのデータの速度変
換動作について説明する。
【0037】まず、Sインタフェース手段3は、ISD
N網の基本インタフェース構造による“2B+D”チャ
ネルから所望のBチャネルを抽出し、抽出したBチャネ
ルのデータをBチャネル同期信号(以後、Bch同期信号
と称する)とBchクロックとに同期させて速度変換手段
2へ出力する。
【0038】次いで、速度変換手段2は、受けたBチャ
ネルデータ(以後、Bchデータと称する)が形成する各
フレーム8ビットの最上位ビットを監視し、20フレー
ムに対応するマルチフレームで同期パターンを検出した
際、これをトリガにマルチフレームの構成に従ってデー
タを抽出し、抽出したデータを同期クロック28.8k
Hzに同期させてRA0機能手段1へ出力する。更に、
RA0機能手段1は、受けたマルチフレームの構成ビッ
トから制御信号を取り出しデジタル端末装置へ出力す
る。
【0039】RA0機能手段1は、デジタル端末装置が
調歩同期の場合、速度変換手段2から受けたビット列か
らスタートビットを検出し、予め設定されたビット数分
のデータを一区切りのキャラクタとしてデジタル端末装
置へ出力する。
【0040】以上説明したように、RA0機能手段およ
びSインタフェース手段は従来の技術が用いられ、また
は機能動作の原理は同一で応用できるので、詳細な説明
は省略する。
【0041】上記説明では、本発明の基本の機能および
動作を図面を参照して説明したが、例えばフレーム同期
ビット、制御信号ビット、およびデータビットのマルチ
フレーム内の配置が上記機能を満たす限り自由であり、
上記説明が本発明を限定するものではない。
【0042】上記説明では、ユーザ速度28,8kbp
sのデータについてのみ具体的に説明したが、他のユー
ザ速度のデータも同様に実現できる。
【0043】
【実施例】次に、上記実施の形態で図1を参照して説明
した速度変換手段2について図2から図7までを参照し
て具体的に詳細に説明する。
【0044】図2は図1においてデジタル端末装置から
ISDN網の方向へ流れる信号を処理する一構成例を示
す機能ブロック図、また図3はこの構成における一動作
例を説明するタイミングチャートである。図4は図1に
おいてISDN網からデジタル端末装置の方向へ流れる
信号を処理する一構成例を示す機能ブロック図、また図
5は図4の構成における一動作例、図6は図4の構成に
おけるマルチフレーム同期検出部分の一動作例、それぞ
れを説明するタイミングチャートである。更に図7は図
2および図4で使用される信号を生成する一構成例を示
す機能ブロック図である。
【0045】まず、図7の機能ブロック図を参照して、
図2および図4で示される速度変換手段2に含まれるブ
ロック構成で使用される各信号について説明する。
【0046】まず、タイミングジェネレータ30が、周
期8kHzのBch同期信号を入力して周波数同期28.
8kHzの同期クロックと、このクロックに同期する端
末側の、入力データ同期パルスのSI(Shift In-puls
e) パルス10および出力データ同期パルスのSO(Shift
Out-pulse )パルス20とを生成する。
【0047】また、送信マルチフレームカウンタ31
は、Bch同期信号を入力してマルチフレームを形成する
フレーム番号を計測する。ビットカウンタ32はBch同
期信号およびBchクロックを入力してフレーム毎におけ
るビット番号を計測する。
【0048】タイミングジェネレータ33は、図2で使
用される下記信号を、送信マルチフレームカウンタ31
が出力するフレーム番号とビットカウンタ32が出力す
るビット番号とに基づいて生成する。
【0049】タイミングジェネレータ33により生成さ
れる信号の内、Bチャネルに出力するためのものは、S
Oパルス10、ラッチパルス10、シフトパルス10、および
フレーム選択信号、並びに、ロードパルス10、シフトパ
ルス10、およびシフトパルス11である。ラッチパルス10
およびシフトパルス10それぞれは、送信マルチフレーム
の各フレームに対応する4ビットの所定のビット番号位
置に生成される。
【0050】タイミングジェネレータ33により生成さ
れる信号の内、Bチャネルからマルチフレームを意識せ
ずに入力するためのものは、ロードパルス20、シフトパ
ルス20、およびシフトパルス21であり、ロードパルス20
は各フレームの開始、およびシフトパルス20は各フレー
ムの上位4ビットのデータ、それぞれに対応した位置に
生成される。
【0051】受信マルチフレームカウンタ34は、同期
検出信号をトリガにし、かつBch同期信号をクロックと
してフレーム番号を計測する。同期検出信号は、後に図
4を参照して説明されるCOMP(Comparator) 回路2
2により検出出力される。
【0052】タイミングジェネレータ35は、ビットカ
ウンタ32が出力するビット番号と受信マルチフレーム
カウンタ34が出力するフレーム番号とに基づいて、B
chデータから制御信号および同期データを抽出するラッ
チパルス20およびSIパルス20を生成する。
【0053】次に、図2を参照してデジタル端末装置か
らISDN網の方向へ流れる信号を処理する構成につい
て説明する。
【0054】図示されるFIFO(First-in First-ou
t)回路10は、データ入力用FIFO回路であり、速
度28.8kbpsの同期データを周期28.8kHz
のSIパルス10により入力蓄積し蓄積されたデータを周
期32kHzのSOパルス10によりS/P(Serial/Par
allel)回路12へ送出する先入れ先出し回路である。
【0055】FIFO回路11は、制御信号入力用FI
FO回路であり、デジタル端末装置から受けた制御信号
を同期データと同期したSIパルス10により入力蓄積
し、蓄積された制御信号を同期データと同期したSOパ
ルス10によりラッチ回路13へ送出する先入れ先出し回
路である。
【0056】S/P回路12は、データ入力用S/P回
路であり、FIFO回路10から受けたシリアルデータ
をパラレルデータに変換するシリアル/パラレル変換回
路である。ラッチ回路13は、制御信号入力用ラッチ回
路であり、同期データと同期してFIFO回路11から
出力したデータを制御信号として一旦蓄積する保持回路
である。
【0057】SEL(Selector)回路14は、S/P回
路12の最上位ビットとラッチ回路13の保持ビットと
同期パターンとを入力し、これらの入力情報から、別に
入力しマルチフレーム内の各フレームを番号識別するフ
レーム選択信号により、Bチャネルを構成する各フレー
ムの最上位ビット情報を選択し出力する選択回路であ
る。
【0058】P/S回路15は、Bチャネル出力用P/
S回路であり、S/P回路12の下位3ビットおよびS
EL回路14の選択された情報ビット、並びに符号
“1”の4ビット、合計8ビットをパラレルで受け、シ
リアルデータに変換しBchデータとして出力するパラレ
ル/シリアル変換回路である。
【0059】次に、図2に図3を併せ参照して図2にお
ける主要動作について説明する。
【0060】まず、速度28.8kbpsの同期データ
は、周期28.8kHzの同期クロックに同期したSI
パルス10によりFIFO10に連続的に取り込まれ、制
御信号はSIパルス10によりFIFO11に連続的に取
り込まれる。従って、制御信号の変化点では、この時点
に同期したデータも同時に取り込まれる。
【0061】FIFO10に周期28.8kHzで取り
込まれたデータは、Bチャネルに同期する周期32kH
zのSOパルス10によりマルチフレームのフレーム毎の
データビット数(3ビットまたは4ビット)分を取り出
される。この取り出し時期はBチャネル上に最終的に出
力されるタイミングより1フレーム前のタイミングであ
る。すなわち、マルチフレームの第1フレームに出力す
るデータは1一つ前のマルチフレームの第20フレーム
のタイミングで取り出されることになる。
【0062】FIFO10から取り出されたデータは、
3ビットまたは4ビットをシフトパルス10によりS/P
回路12へ順次入力され蓄積される。この蓄積されたデ
ータは、3ビットの場合では3ビット、また4ビットの
場合では下位3ビットを、P/S回路15のロードパル
ス10により第2ビットから第4ビットまでとしてパラレ
ルで取り出される。
【0063】一方、FIFO11に取り込まれた制御信
号は、Bチャネルに同期する周期32kHzのSOパル
ス10によりマルチフレームのフレーム毎の最上位ビット
位置で取り出される。FIFO11から取り出された制
御信号は、ラッチ回路13のラッチパルス10により、B
チャネル上に最終的に出力される第11フレームより1
フレーム前の第10フレームのタイミングでラッチされ
る。
【0064】S/P回路12の最上位にあるビット情
報、ラッチ回路13にラッチされた制御信号、および同
期パターンの符号“0011100”は、SEL回路1
4により、マルチフレームのどのフレームにどの情報ビ
ットを出力するか選択するための信号、すなわちフレー
ム選択信号、に基づいて各フレームごとで一つを選択さ
れ、P/S回路15のロードパルス10により最上位ビッ
トとしてS/P回路12からの3ビットと共にパラレル
に取り出される。
【0065】P/S回路15は、SEL回路14の出力
の最上位ビット、およびS/P回路12の出力の第2か
ら第4までの3ビットに、Bチャネルの下位4ビットと
して符号“1”を加えた、合計8ビットのパラレルデー
タを入力し、ロードパルス10のタイミングに基づきロー
ドすると共に、周期64kHzのシフトパルス11により
Bchデータとして出力する。
【0066】次に、図4を参照してISDN網からデジ
タル端末装置の方向へ流れる信号を処理する構成につい
て説明する。
【0067】S/P回路20は、Bチャネル入力用S/
P回路であり、Bchデータを周期64kHzのBchクロ
ックによりBチャネルの1フレーム、1オクテット(8
ビット)毎にシリアル/パラレル変換し上位4ビットを
出力するシリアル/パラレル変換回路である。S/P回
路21は、同期パターン用S/P回路であり、S/P回
路20が出力するBチャネル各フレームの最上位ビット
を連続的に20フレーム分20ビットをシリアル入力し
パラレル変換し第0、1、6、7、8、9、および第1
6の7ビットをCOMP(Comparator)回路22へ出力
するシリアル/パラレル変換回路である。
【0068】COMP回路22は、S/P回路21が出
力する7ビットと所定のマルチフレーム同期パターン7
ビット“0011100”とを比較し一致した際にワン
ショットの同期検出信号を出力する比較回路である。
【0069】P/S回路23は、データ出力用P/S回
路であり、S/P回路20が出力するBチャネル各フレ
ームの上位4ビットをロードパルス20によりパラレル入
力しシフトパルス20によりシリアル変換してラッチ回路
24およびFIFO回路15へ出力するパラレル/シリ
アル変換回路である。
【0070】ラッチ回路24は、制御信号出力用ラッチ
回路であり、P/S回路23が出力するシリアルビット
列のBチャネルマルチフレームにおける第11フレーム
の最上位ビットを制御信号情報としてラッチパルス20に
より一旦蓄積する保持回路である。
【0071】FIFO回路25は、データ出力用FIF
O回路であり、P/S回路23が出力するシリアルビッ
ト列のBチャネル各フレームにおける上位4ビットのう
ち、マルチフレームの各フレームに対応したデータビッ
ト数(3ビットまたは4ビット、図1(B)参照)分を
SIパルス20により取り込み、周期28.8kHzのS
Oパルス20により速度28.8kbpsの同期データに
変換して送出する先入れ先だし回路である。
【0072】FIFO回路26は、制御信号出力用FI
FO回路であり、ラッチ回路24が保持する制御信号情
報をFIFO回路25と同一のタイミングの、SIパル
ス20で取り込み、かつSOパルス20により送出する先入
れ先だし回路である。
【0073】次に、図4に図5および図6を併せ参照し
て図4における主要動作について説明する。
【0074】まず、ISDN網からのBchデータは、B
chクロックによりS/P回路20に取り込まれ、順次、
パラレルの8ビットに変換出力される。このパラレルの
8ビットは上位4ビットに所望の同期データを含み、こ
の上位4ビットが、P/S回路23にロードパルス20に
より取り込まれシリアル変換されてシフトパルス20によ
りシリアル出力され、FIFO回路25でSIパルス20
によりフレーム毎に相違する3ビットまたは4ビットを
選択されて同期データとして蓄積される。
【0075】この選択により各フレームで3ビットを取
り込む場合には最上位ビットは破棄される。FIFO回
路25で蓄積されたデータビットは周期28.8kHz
のSOパルス20により速度28.8kbpsの同期デー
タとして出力される。
【0076】一方、S/P回路20からBchクロックによ
り出力されたBチャネル各フレームの最上位ビットは、
S/P回路21に、図6に示されるBch同期信号に同期
したシフトパルス21により各フレーム毎に連続して取り
込まれ、20ビット分のパラレルデータの第0、1、
5、6、7、8、9、および第16の各フレームの合計
7ビットがCOMP回路22へ出力される。
【0077】この出力された7ビットはマルチフレーム
同期パターンのビット符号“0011100”と比較さ
れ、一致した際にワンショットのパルスが同期検出信号
として出力される。この同期検出信号は、マルチフレー
ム構成に対するトリガとなりデータおよび制御信号の抽
出に用いられる。
【0078】また、P/S回路23が出力する4ビット
の最上位ビットのうち第11フレームのビットは、ラッ
チパルス20によりラッチ回路24に取り込まれ、更に制
御信号情報としてFIFO回路26にSIパルス20によ
り取り込まれ、同期データを出力するタイミングと同一
のSOパルス20により同期データと同期した制御信号と
して出力される。
【0079】上記実施例において、ブロック構成および
タイムチャートを図示して説明したが、機能の分離併合
による機能ブロックの構成または各種信号およびこの生
成手段ならびにパルスシーケンスによる信号のタイムチ
ャートは上記機能を満たす限り自由であり、上記説明が
本発明を限定するものではない。
【0080】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、I
TU−T勧告V.34のモデムインタフェースに規定さ
れるユーザ速度28.8kbpsが適用されるデジタル
端末装置を高速デジタル通信網ISDNの伝送速度64
kbpsBチャネルに収容し、32kbpsのデータ速
度に整合することができる。
【0081】この結果、多重通信システムにおける多重
効率を向上させ、かつ簡易型デジタル携帯電話無線網で
正常に通信できる効果を得ることができる。
【0082】この理由は、ユーザ速度28.8kbps
のデータを周期8kHz(125μs毎)のフレームに
4ビットずつ割り当て、20フレーム合計80ビットの
内、データ72ビットに制御信号1ビットを加え、残り
の7ビット以内のビット数で同期パターンを形成してマ
ルチフレームを構成する手段を速度整合方式が備えてい
るためである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示す機能ブロック図で
ある。
【図2】図1においてデジタル端末装置からISDN網
の方向へ流れる信号を処理する一構成例を示す機能ブロ
ック図である。
【図3】図2の構成における一動作例を説明するタイミ
ングチャートである。
【図4】図1においてISDN網からデジタル端末装置
の方向へ流れる信号を処理する一構成例を示す機能ブロ
ック図である。
【図5】図4の構成における一動作例を説明するタイミ
ングチャートである。
【図6】図4の構成におけるマルチフレーム同期検出部
分の一動作例を説明するタイミングチャートである。
【図7】図2および図4で使用される信号を生成する一
構成例を示す機能ブロック図である。
【図8】従来の一例を示す機能ブロック図である。
【図9】ITU−T勧告V.110に示される速度整合
フレームの一例を示すビット構成図である。
【図10】ITU−T勧告V.110に示される速度整
合フレームの、図9とは別の一例を示すビット構成図で
ある。
【図11】中間速度における速度整合フレームを速度6
4kbpsBチャネルに収容する際のフレーム内ビット
配置図である。
【図12】ユーザ速度48kbpsを速度64kbps
Bチャネルに収容する際の速度整合フレームのビット構
成図である。
【図13】中間速度64kbpsを速度64kbpsB
チャネルに収容する際のフレーム内ビット配置図であ
る。
【符号の説明】
1 RA0機能手段 2 速度変換手段 3 Sインタフェース手段 4 フレーム構成表 10、11、25、26 FIFO回路 12、20、21 S/P回路 13、24 ラッチ回路 14 SEL回路 15、23 P/S回路 22 COMP回路 30、33、35 タイミングジェネレータ 31 送信マルチフレームカウンタ 32 ビットカウンタ 34 受信マルチフレームカウンタ

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ISDN(Integrated Servises Digita
    l Network)サービスのためのプロトコルに規定されるチ
    ャネルタイプBのチャネル速度64kbpsに速度整合
    (RA:Rate Adaptation)する速度整合方式において、
    ユーザ速度28.8kbpsのデータを8kHz(12
    5μs毎)のフレームに4ビットを割り当て、20フレ
    ーム合計80ビットの内、データ72ビットに制御信号
    1ビットを加え、残りの7ビット以内のビット数で同期
    パターンを形成してマルチフレームを構成する速度変換
    手段を備えることを特徴とする速度整合方式。
  2. 【請求項2】 請求項1において、各フレームの下位4
    ビットに符号“1”を割り当ててチャネル速度64kb
    psに速度整合することを特徴とする速度整合方式。
  3. 【請求項3】 請求項1において、各フレームの最上位
    のビット位置にデータビット以外のビットを配置し前半
    の10フレームに6ビット、後半の10フレームに1ビ
    ットの合計7ビットを予め定めた位置に配して同期パタ
    ーンを形成すると共に第11フレームの最上位のビット
    位置に制御信号を配することを特徴とする速度整合方
    式。
  4. 【請求項4】 請求項3において、前記速度変換手段
    は、ISDN網における伝送速度64kbpsのBチャ
    ネル同期信号およびBチャネルクロック、並びにBチャ
    ネルデータから検出される同期検出信号に基づいて、2
    8.8kHz周期の同期パルス、ISDN網へ送信する
    64kHz周期パルスおよび中間の32kHz周期パル
    ス、ならびにマルチフレーム内各フレーム毎のデータ、
    制御信号およびマルチフレーム同期パターンそれぞれの
    ビット位置を示す各種パルスを生成するジェネレータ
    と、速度28.8kbpsの同期データを受けマルチフ
    レーム内の各フレームに対応して分割される3ビットお
    よび4ビットいずれかの所定位置に送出するデータ入力
    用FIFO回路と、制御信号を受けマルチフレーム内の
    所定フレームの最上位ビット位置にパルス送出する制御
    信号入力用FIFO回路と、前記データ入力用FIFO
    回路が出力する3ビットおよび4ビットいずれかをシリ
    アルに受けてパラレル変換するデータ用S/P回路と、
    前記制御信号入力用FIFO回路が出力する制御信号を
    前記同期データと同期する所定時期に保持する制御信号
    入力用ラッチ回路と、前記データ用S/P回路の最上位
    ビット、前記ラッチ回路の制御信号、および所定の同期
    パターンそれぞれをマルチフレームに基づく所定フレー
    ムで選択して取り込むSEL回路と、ISDN網に出力
    するBチャネルデータの各フレームの最上位ビットを前
    記SEL回路、続く上位ビットを前記データ用S/P回
    路それぞれから取り出してシリアル変換して出力するB
    チャネル出力用P/S回路とを備えることを特徴とする
    速度整合方式。
  5. 【請求項5】 請求項3において、前記速度変換手段
    は、ISDN網における伝送速度64kbpsのBチャ
    ネル同期信号およびBチャネルクロック、並びにBチャ
    ネルデータから検出される同期検出信号に基づいて、2
    8.8kHz周期の同期パルス、ISDN網へ送信する
    64kHz周期パルスおよび中間の32kHz周期パル
    ス、ならびにマルチフレーム内各フレーム毎のデータ、
    制御信号およびマルチフレーム同期パターンそれぞれの
    ビット位置を示す各種パルスを生成するジェネレータ
    と、Bチャネルデータを入力しBチャネルクロックによ
    りパラレル変換するBチャネル入力用S/P回路と、こ
    のBチャネル入力用S/P回路の最上位ビットのマルチ
    フレーム分をシリアル入力し、前記同期パターン形成分
    のビットをパラレル出力する同期パターン入力用S/P
    回路と、前記Bチャネル入力用S/P回路から所定の4
    ビットを取り出してシリアル変換するBチャネル入力用
    P/S回路と、このBチャネル入力用P/S回路が出力
    する最上位ビットから制御信号を取り出すBチャネル入
    力用ラッチ回路と、前記Bチャネル入力用P/S回路が
    出力する4ビットから同期データを取り出して出力する
    データ出力用FIFO回路と、前記ラッチ回路から制御
    信号を取り出し前記同期データと同期して出力する制御
    信号出力用FIFO回路とを備えることを特徴とする速
    度整合方式。
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