JP2789261B2 - 焼付硬化性及び耐パウダリング性の優れた深絞り用合金化溶融亜鉛メッキ冷延鋼板の製造方法 - Google Patents

焼付硬化性及び耐パウダリング性の優れた深絞り用合金化溶融亜鉛メッキ冷延鋼板の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 近年、自動車業界では排気ガスとして大気中に排出さ
れるCO2を大幅に削減するため、車体軽量化がますます
推進される状況にあり、パネル用鋼板とくに外板用鋼板
は板厚の薄手化が進められている。しかしながら、板厚
の減少はプレス成形後の形状変化をきたす恐れがある。
そのためパネル用鋼板としてはプレス成形後の形状を維
持しかつ、耐デント性が要求される。また、パネル用鋼
板には自動車メーカーにおけるスポット溶接時のチップ
の耐久性向上及び車体防錆向上のため、溶融亜鉛メッキ
後メッキ層を合金化した鋼板の要求が高まっている。
本発明はこうした要求に応えるため、上記特性が必要
とされる部位に使用して好適な、プレス成形後の塗装焼
付により強度を高める特性、すなわち焼付硬化性に優れ
かつ、耐パウダリング性にも優れ、また、車体デザイン
の多用化にも対応できうる優れた深絞り性をも兼ね備え
た深絞り用合金化溶融亜鉛メッキ冷延鋼板の製造方法に
関するものである。
(従来の技術) 自動車パネル用冷延鋼板は、車体軽量化の観点から高
強度化が進んでいる。こうした動きの中で、鋼板そのも
のの強度を上げるばかりでなく、優れた成形性を兼ね備
えたまま、成形時は軟質でありながらプレス成形後の塗
装焼付により鋼板を高強度化する、焼付硬化型の冷延鋼
板の開発が進められている。ところで、成形性を確保す
るには極低炭素鋼、いわゆるIF鋼の適用が必須となって
いるのが現状である。そのため成形性とともに優れた焼
付硬化性を兼ね備えた冷延鋼板の製造方法としては、こ
れまでに、(1)特開昭57−192225号公報がある。一
方、こうした極低炭素鋼では粒界が清浄なため、溶融亜
鉛メッキ後合金化処理すると粒界での合金化が速く進
み、耐パウダリング性が悪いことが問題であった。この
問題点を解決すべく検討され、極低炭素鋼での合金化溶
融亜鉛メッキ冷延鋼板の製造方法を開示したものには、
(2)特開昭61−276961号公報及び(3)特開昭61−27
6962号公報がある。(1)ではTi,V,Nbの複合添加によ
り炭化物の析出量増加を招き、硬質化が懸念される。ま
た、実際にはC量が多いため焼付硬化量が高い反面、Al
がせいぜい3kgf/mm2で完全に非時効とは言えない。さら
に、r値も1.8程度で加工性としても十分とはいえな
い。一方、(2)及び(3)ではいずれも表面の合金化
亜鉛メッキ層中の鉄濃度を15〜35wt%と高めて耐パウダ
リング性を確保しようとするものである。そのために合
金化処理温度を700〜850℃とし、通常行なわれる合金化
処理温度に比べ非常に高い温度での処理を行なってい
る。しかし、実際にこの処理を工業的に実施する場合に
は、高温処理に伴う通板速度の低下による生産性の低
下、ロールをはじめとする設備への負担の増加、ロール
への付着及び合金化処理後の急冷により板の形状が不良
となること等が懸念される。
(本発明が解決しようとする課題) このように極低炭素鋼に溶融亜鉛メツキ後合金化処理
を施し、焼付硬化性及び耐パウダリング性に優れた冷延
鋼板を製造する方法はすでに開示されているが、従来の
合金化処理温度を大幅に高めるものであった。したがっ
て、通常行なわれる合金化処理温度で極低炭素冷延鋼板
を合金化し、耐パウダリング性を向上させたものではな
い。また、さらに時効性を考慮しながら焼付硬化性を付
与したものではない。つまり、通常の溶融亜鉛メッキに
おける合金化処理を施すことで、3kgf/mm2以上の焼付硬
化性と耐パウダリング性に優れた深絞り用合金化溶融亜
鉛メツキ冷延鋼板を製造方法を確立することが、本発明
の目的である。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、上記実情に鑑み鋭意検討した結果、極
低炭素鋼にV及びTiを複合添加して再結晶焼鈍及び合金
化処理後の冷却速度を制限することで、時効性を考慮し
ながら焼付硬化性を付与し、溶融亜鉛メッキ後通常の合
金化処理温度で合金化され、メッキ層の剥離が生じるこ
とのないいわゆる耐パウダリング性に優れた深絞り用合
金化溶融メッキ冷延鋼板の製造方法を見いだしたのであ
る。
第1図及び第2図に本発明の確立に至った実験結果を
示す。本実験ではC及びN量を0.002wt%及び0.005wt%
の2水準とし、V及びTi量を種々の水準変化させた鋼を
真空溶解で溶製した。それらの鋼についてAr3点以上の
仕上温度で熱延後600℃で巻取った。これを酸洗・冷延
後、820℃で10秒の再結晶焼鈍を施してから10℃/sで450
℃まで冷却後、溶融亜鉛メッキ処理を行ない、続いて55
0℃まで加熱し合金化処理をしてから30℃/sで室温まで
冷却し、1%の調質圧延を行ない、焼付硬化量(2%の
予歪を与えて170℃で20分の保定を行なったときの熱処
理前後での降伏点応力の上昇量)耐パウダリング性を調
査した。それらの結果を第1図及び第2図に示す。すな
わち、VとTiの添加量により焼付硬化量及び耐パウダリ
ング性が変化することを見いだしたのである。なお、耐
パウダリング性については180度曲げ加工を実施し、曲
げ加工部にセロテープを接着した後、これをはがしてテ
ープに付着した剥離メッキ層の有無で評価した。こうし
た現象が生じる原因については明瞭ではないが、いずれ
の特性についてもVC及びTiCの析出が関与しているもの
と考えられる。つまり、TiCに比べて固溶限の広いVCを
利用することで再結晶焼鈍後にも固溶Cを残存させ、焼
付硬化性及び耐パウダリング性を付与することができ
る。本発明はVとTiを複合添加した極低炭素鋼におい
て、それらの添加量と再結晶焼鈍及び合金化処理後の冷
却速度を適切にとることで焼付硬化性及び耐パウダリン
グ性を付与するものである。
(発明の構成) つまり、本発明は次のように構成したものである。
(1)式を満たして、C:0.005wt%以下、Si:1.5wt%
以下、Mn:0.01〜2.0wt%、P:0.15wt%以下、S:0.01wt%
以下、Al:0.01〜0.1wt%、N:0.005wt%以下、Ti:〔N
(wt%)〕×(48/14)〜〔N(wt%)〕×(48/14)+
〔C(wt%)〕×(48/12)wt%を含むほか、V:(〔C
(wt%)〕−〔Ti(wt%)〕×(12/48))×(51/1
2)〜0.1wt%を含有し、残部はFe及び不可避的不純物元
素からなる鋼を連続鋳造にてスラブとした後、再加熱あ
るいは鋳造後直ちに800℃以上の温度で仕上圧延を終了
して500℃以上の温度で巻取、酸洗後通常の方法で冷間
圧延を行ない、連続焼鈍にて800℃以上Ae3点以下の温度
域で1秒以上の再結晶焼鈍を施した後、5℃/s以上の冷
却速度で冷却し、直ちに溶融亜鉛メッキ、さらに合金化
処理を行なってから10℃/s以上の冷却速度で冷却するこ
とを特徴とする焼付硬化性及び耐パウダリング性の優れ
た深絞り用合金化溶融亜鉛メッキ冷延鋼板の製造方法。
〔Ti〕=total〔Ti〕−〔Ti as TiN〕 〔C(wt%)〕−〔Ti(wt%)〕×(12/48)>0 (1) まず、本発明における化学成分の限定理由について述
べる。
Cは、本発明における焼付硬化性の付与に対して重要
な役割を果たす元素である。常温における成形性、すな
わち低YP、高El及び高r値を確保しかつ、非時効とする
にはその添加量は低いほうが良い。そのため上限を0.00
5wt%とする。好ましくは0.003wt%以下がよい。
Siは、鋼を高強度化する場合に添加されるが、過度の
添加は鋼を硬質化させるとともに溶接性を劣化させる。
また、鋼の表面性状を良好とするためにはその添加量は
少ない方が良く、上限を1.5wt%とする。
Mnも鋼の高強度化に有効に寄与するが、過度の添加は
鋼を硬質化させるため2.0wt%を上限として添加する。
なお、Mn量が少ない場合は熱間割れを招くため、下限を
0.01wt%とする。
Pは、Si、Mnに比べ固溶強化能の大きな元素であると
ともに、添加による延性及び深絞り性の劣化が少ない元
素であるために、成形性を確保しつつ強度を上昇させる
のに重要な元素である。本発明においても高強度化を目
的とする場合には添加されるが、過度の添加は鋼の硬質
化につながり、成形性を劣化させるばかりでなくPの粒
界偏析による二次加工性の劣化を招くため、上限を0.15
wt%とする。
Sは過剰に添加されると熱間割れを招くため0.01wt%
以下とするが、脱硫コストの上昇などの問題から0.003w
t%以上が好ましい。
Alは、鋼の脱酸のために必要であり、Tiの歩留を向上
させるため0.01wt%以上必要である。一方、過剰の添加
はコストアップとなるとともに鋼中に介在物を残すこと
になるため、上限は0.1wt%とする。
Nは、熱延段階までにTiで固定されるため、多量のTi
Nが形成されると加工性の劣化を招くため、上限を0.005
wt%とする。好ましくは0.003wt%以下がよい。
Tiは通常C,N及びSを固定するために添加されるが、
本発明ではVを複合添加するとともに、S量を低く規制
するのでNを完全に固定できる量が下限となる。すなわ
ち、〔Nwt%〕×(48/14)以上とする。一方、Ti量が増
えると焼付硬化性が減少し、〔Nwt%〕×(48/14)+
(Cwt%)×(48/12)を超えると焼付硬化性が失われる
ため、これを上限とする。
Vは、本発明において最も重要な役割を果たす元素で
ある。すなわち、固溶限の広いVCの析出を利用すること
で、再結晶焼鈍中に再溶解させ、粒界及び粒内に固溶C
を残すことができる。その結果、焼鈍後あるいは溶融亜
鉛メッキ後合金化処理した後にも十分な焼付硬化性が得
られるとともに、粒界での合金化が抑制され耐パウダリ
ング性を改善することができる。こうしたVCの特性を効
率よく発揮するには、TiやSで固定されたC以外のCを
すべて固定できるぐらいの添加量が必要となる。少ない
と固溶Cを過剰に残すこととなり、時効性を劣化させる
原因となる。したがって、{(〔Cwt%)−〔Tiwt%〕
×(12/48))×(51/12)}wt%以上とする。また、過
剰に添加しても硬化は飽和するため上限を0.1wt%とす
る。
なお、本発明ではとくに規定しないが、B,Nb,Mo,Cr,
W,Ca,ZrあるいはCe等の希土類元素を添加してもさしつ
かえない。
次に、本発明に従う製造方法について説明する。上述
した化学成分を有する鋼は通常の連続鋳造にてスラブと
して得られるが、薄スラブ連鋳法にて製造されたもので
もかまわない。さらに、800℃以上の仕上温度で熱間圧
延を行なうが、これより仕上温度が低くなると組織が不
均一となりリジングが発生する。一方、巻取は500℃以
上の温度域で行なうものとするが、これより低い温度で
巻取ると熱延板段階でCの析出が不十分となり、冷延・
焼鈍後のr値の劣化を招く。しかし、酸洗性を考慮し80
0℃以下が好ましい。続いて通常の酸洗及び冷間圧延に
よって冷延板とする。
再結晶焼鈍は、延性及び深絞り性を確保するため再結
晶や粒成長を十分行なわせると同時に、焼付硬化性及び
耐パウダリング性を付与するためVCを再溶解させる目的
で800℃以上の温度域で1秒以上保持するものとする。A
e3点を超える温度では変態に伴う集合組織の劣化による
r値の低下や結晶粒の粗大化による肌荒れの原因となる
ため好ましくない。
再結晶焼鈍後、溶融亜鉛メッキ処理を施すまでの冷却
条件としては、固溶Cを粒界及び粒内に十分残存させる
程度の冷却速度が必要である。すなわち、5℃/s未満の
冷却速度では焼鈍中に再固溶したCが再析出し、溶融亜
鉛メッキ後合金化処理を施しても耐パウダリング性が悪
い。
さらに、合金化処理後室温までの冷却速度は、焼付硬
化量を確保するため10℃/s以上の冷却速度が必要であ
る。10℃/s未満の冷却速度では再結晶焼鈍で再固溶した
Cが再析出し、焼付硬化量が小さくなり好ましくない。
なお、溶融亜鉛メッキ処理前に連続焼鈍あるいは箱焼鈍
において再結晶を終了させてもさしつかえない。
(実施例) 実施例1 C:0.0019wt%,Si:0.13wt%,Mn:0.15wt%,P:0.011wt
%,S:0.005wt%,Al:0.030wt%,N:0.0027wt%,Ti:0.011w
t%,V:0.010wt%,残部Fe及び不可避的不純物からなる
鋼(Ae3:913℃)を転炉出鋼し、連続鋳造でスラブにし
た。熱延は1100℃で加熱後仕上温度を930℃とし、600℃
で巻取った。酸洗後80%の圧下率で冷間圧延を施し、第
1表に示すような条件で再結晶焼鈍及び冷却を行ない、
溶融亜鉛メッキ(450℃)及び合金化処理(550℃)後1
%の調質圧延を行なった。その後材質評価としてJIS Z
2201,5号試験片に加工し、同2241記載の試験方法にした
がって引張試験を行なった。焼付硬化量(BH)について
は、2%の予歪を与えて170℃で20分の保定を行なった
ときの処理前後での降伏点応力の上昇量で表した。ま
た、時効性については100℃で60分の保定後引張試験を
行ない、降伏点伸びの程度で評価した。一方、耐パウダ
リング性については180度曲げ加工を実施し、曲げ加工
部にセロテープを接着した後、これをはがしてテープに
付着したメッキ層の剥離幅で評価し、5mm以下の場合を
合格とした。第2表に結果をまとめて示す。
再結晶焼鈍及び冷却条件が本発明の範囲に従ったNo.
4,6及び8は2.1以上のr値と3kgf/mm2以上のBHを有し、
しかも時効性についても問題のない材質が得られる。N
o.1は再結晶させるための温度が低く、若干硬質気味で
あると同時にVCの再溶解が少ないためBHがほとんどな
い。再結晶後、溶融亜鉛メッキ浴に入るまでの冷却速度
(冷却速度I)が低くはずれたNo.2,5及び7は、冷却中
にVCが析出して固溶Cの残存量が不足するため、0〜1k
gf/mm2程度のBHしか得られず、また、粒界での固溶C量
も少ないため、合金化処理が不十分となり、メッキ層の
剥離が生じている。一方、合金化処理後の冷却速度(冷
却速度II)が低くはずれたNo.3は、冷却速度が速くても
合金化処理後の冷却途中にVCが析出して固溶Cが減少す
るため、メッキ層の剥離は生じないがBHは低い。No.9は
再結晶焼鈍の温度が高くはずれたため、結晶粒が粗大化
するとともに集合組織が劣化し、引張試験後に肌荒れが
生じ、r値が低い。
実施例2 第3表に示した化学成分の鋼を転炉出鋼し、連続鋳造
スラブとした後、通常の熱延及び冷延を施し、再結晶焼
鈍及び冷却条件は本発明の範囲で一定とした。すなわ
ち、熱延は1150℃で加熱した後、910℃で仕上圧延を終
了した。酸洗後80%の冷間圧延を施し、溶融亜鉛メッキ
前の再結晶焼鈍は850℃で60sとし、続いて溶融亜鉛メッ
キ浴までは15℃/sで冷却し、合金化処理後は20℃/sで冷
却した。その後1%の調質圧延を行なってから、実施例
1と同じ方法で材質評価を行なった。第4表に結果をま
とめて示す。
本発明の範囲に従ったA,B,C,D,及びE鋼のNo.2,3,5,7
及び8は2.0以上のr値と3kgf/mm2以上のBHを有し、し
かも時効性についても問題のない材質が得られる。No.
1,4及び6は本発明に従った成分の鋼であるが、巻取温
度がいずれも500℃未満と低いため熱延板で固溶Cが残
存し、冷延・焼鈍後のr値が低い。C及びN量が本発明
の範囲から高くはずれたF鋼(No.9)では冷延・焼鈍後
のr値が低く、時効性も劣る。G鋼はTi量が本発明の範
囲から高くはずれたため、BHがほとんどない。また、H
鋼は逆にTi量が低すぎてNを十分に固定できず、冷延・
焼鈍後のr値及び時効性が劣る。I鋼はVの添加量が本
発明の範囲から低くはずれたため、VCの析出量が少な
く、固溶Cが多く残存するためBHが高いものの時効性が
劣る。
(発明の効果) 本発明は、自動車のパネル用鋼板とくに外板用鋼板と
して使用される鋼板に対し、優れた深絞り性を維持しな
がら成形後の塗装焼付により強度を高めることができ、
あわせて耐パウダリング性にも優れた合金化溶融亜鉛メ
ッキ冷延鋼板の製造方法を明らかにしたものである。こ
の発明によりプレス成形後の鋼板の高強度化が可能とな
ると同時に、鋼板の薄手化が実現され車体の軽量化が可
能となる。また、自動車メーカーにおけるスポット溶接
時のチップの耐久性向上及び車体防錆の向上が可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は、Ti及びVの本発明範囲を示す説明
図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C23C 2/06 C23C 2/06 2/28 2/28 (56)参考文献 特開 昭63−241122(JP,A) 特開 昭61−276961(JP,A) 特開 昭58−52431(JP,A) 特開 昭61−246327(JP,A) 特開 昭58−19465(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C21D 9/48 C21D 8/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(1)式を満たして、C:0.005wt%以下、S
    i:1.5wt%以下、Mn:0.01〜2.0wt%、P:0.15wt%以下、
    S:0.01wt%以下、Al:0.01〜0.1wt%、N:0.005wt%以
    下、Ti:〔N(wt%)〕×(48/14)〜〔N(wt%)〕×
    (48/14)+〔C(wt%)〕×(48/12)wt%を含むほ
    か、V:(〔C(wt%)〕−〔Ti(wt%)〕×(12/4
    8))×(51/12)〜0.1wt%を含有し、残部はFe及び不
    可避的不純物元素からなる鋼を連続鋳造にてスラブとし
    た後、再加熱あるいは鋳造後直ちに800℃以上の温度で
    仕上熱延を終了して500℃以上の温度で巻取、酸洗後通
    常の方法で冷間圧延を行ない、連続焼鈍にて800℃以上A
    e3点以下の温度域で1秒以上の再結晶焼鈍を施した後、
    5℃/s以上の冷却速度で冷却し、直ちに溶融亜鉛メッ
    キ、さらに合金化処理を行なってから10℃/s以上の冷却
    速度で冷却することを特徴とする焼付硬化性及び耐パウ
    ダリング性の優れた深絞り用合金化溶融亜鉛メッキ冷延
    鋼板の製造方法。 〔Ti〕=total〔Ti〕−〔Ti as TiN〕 〔C(wt%)〕−〔Ti(wt%)〕×(12/48)>0
    (1)
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